JP2002328962A - 電力のための配線最適化 - Google Patents

電力のための配線最適化

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超小型電子回路において、消費電力を低減す
る方法及び構造を提供すること。 【解決手段】 本方法は、第1の配線と第2の配線とを
含む少なくとも1つの配線対を識別する。第2の配線は
既にトライステート化済みか、トライステート化可能で
ある。配線対は1クロック・サイクルにつき、所定のま
たはユーザにより選択された最小同方向スイッチング確
率以上の、同方向スイッチング確率を有し得る。或い
は、配線対は、1クロック・サイクルにつき、所定のま
たはユーザにより選択された最小逆方向スイッチング確
率以上の、逆方向スイッチング確率を有し得る。第1及
び第2の配線は、少なくとも1つの数学的関係を満足
し、この数学的関係が、第1の配線と第2の配線との間
の間隔、及び第1の配線と第2の配線との共通ランレン
グスを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は超小型電子回路にお
ける消費電力を低減する方法及び構造に関し、特に、結
合容量消費電力を低減する方法及び構造に関する。
【0002】
【従来の技術】消費電力の低減は、ローエンド・コンシ
ューマ・エレクトロニクスでのバッテリ寿命制限や、ハ
イエンド・サーバでの放熱により、超大規模集積回路
(VLSI)設計において益々困難になりつつある。超
小型電子回路技術は小型化されるので、複数の素子特性
が低消費電力のための設計の問題を複合化する。そうし
た問題には、トランジスタ数の増加、デバイス・リーク
の増加、スイッチング速度の向上、及び結合容量の増加
などが含まれる。従って、素子特性に拘わらず、超小型
電子回路の消費電力を低減する必要性がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、超小型電子回路において消費電力を低減する方法及
び構造を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の配線を
有する電気配線構造を設計する方法を提供し、この方法
は、複数の配線から成る第1の配線と、複数の配線から
成る第2の配線とを含む少なくとも1つの配線対を識別
するステップを含む。第2の配線は既にトライステート
化済みか、トライステート化可能であり、前記配線対は
1クロック・サイクルにつき、事前に選択された最小同
方向スイッチング確率ψSD,MIN以上の同方向スイッチン
グ確率ψSDを有するか、1クロック・サイクルにつき、
事前に選択された最小逆方向スイッチング確率ψOD,MIN
以上の逆方向スイッチング確率ψ ODを有する。前記第1
及び第2の配線は、少なくとも1つの数学的関係を満足
し、この数学的関係が、第1の配線と第2の配線との間
の間隔として定義されるW SPACINGと、第1の配線と第
2の配線の共通ランレングスとして定義されるLCOM MON
とを含む。
【0005】本発明は2線式電圧遷移を実行する方法を
提供し、この方法は、キャパシタンスCAを有するA配
線と、キャパシタンスCBを有するB配線とを含み、A
配線とB配線との間に結合キャパシタンスCCを有す
る、電気配線網の2つの配線を提供するステップと、B
配線を電圧VB1からハイインピーダンス状態にトライス
テート化するステップと、B配線をトライステート化し
た後、A配線を電圧VA1から電圧VA2(但しVA2
A1)に遷移するステップと、A配線をVA2に遷移した
後、B配線を電圧VB2(但しVB2≠VB1)に遷移するス
テップとを含む。
【0006】本発明は、少なくとも1つの配線対を含む
電気配線構造を提供し、前記配線対が第1の配線と第2
の配線とを含み、前記第2の配線がトライステート化さ
れるように予定され、前記配線対が1クロック・サイク
ルにつき、事前に選択された最小同方向スイッチング確
率ψSD,MIN以上の同方向のスイッチング確率ψSDを有す
るか、1クロック・サイクルにつき、事前に選択された
最小逆方向スイッチング確率ψOD,MIN以上の逆方向スイ
ッチング確率ψODを有する。前記第1及び第2の配線
は、少なくとも1つの数学的関係を満足し、この数学的
関係が、第1の配線と第2の配線との間の間隔として定
義されるWSPACINGと、第1の配線と第2の配線との共
通ランレングスとして定義されるLCOMMONとを含む。
【0007】別の態様では、本発明は、キャパシタンス
Aを有するA配線と、キャパシタンスCBを有するB配
線とを含み、A配線とB配線との間に結合キャパシタン
スCCを有する、配線網の2つの配線を含む電気配線構
造を提供する。B配線が電圧VB1からトライステート状
態に遷移した後、A配線が電圧VA1から電圧VA2(但し
A2≠VA1)に遷移し、A配線が電圧VA2に遷移した
後、B配線が電圧VB2(但しVB2≠VB1)に遷移するよ
うに意図される。そして、A配線の電圧VA1から電圧V
A2への遷移、及びB配線の電圧VB1から電圧VB2への遷
移が、2線式電圧遷移として識別される。
【0008】更に別の態様では、本発明は、複数の配線
を有する電気配線構造を設計するコンピュータ・システ
ムを提供する。このコンピュータ・システムは、プロセ
ッサと、プロセッサに接続される入力装置と、プロセッ
サに接続される出力装置と、プロセッサに接続される第
1のメモリ装置と、プロセッサに接続される第2のメモ
リ装置と、第2のメモリ装置に記憶され、プロセッサに
より実行されるコンピュータ・コードとを含む。前記コ
ンピュータ・コードは、少なくとも1つの配線対を識別
するアルゴリズムを含み、前記配線対が、複数の配線か
ら成る第1の配線と、複数の配線から成る第2の配線と
を含む。第2の配線は既にトライステート化済みか、ト
ライステート化可能であり、前記配線対は、1クロック
・サイクルにつき、事前に選択された最小同方向スイッ
チング確率ψSD,MIN以上の同方向のスイッチング確率ψ
SDを有するか、1クロック・サイクルにつき、事前に選
択された最小逆方向スイッチング確率ψOD,MIN以上の逆
方向スイッチング確率ψODを有する。前記第1及び第2
の配線は、少なくとも1つの数学的関係を満足し、この
数学的関係が、第1の配線と第2の配線との間の間隔と
して定義されるWSP ACINGと、第1の配線と第2の配線
との共通ランレングスとして定義されるLCOM MONとを含
む。
【0009】
【発明の実施の形態】キャパシタンスを駆動するために
要求される動的電力は、最新の超大規模集積回路(VL
SI)回路における消費電力の大部分を占める。キャパ
シタンス(C)を有するキャパシタに蓄積されるエネル
ギ(E)は、次式で与えられる。
【数1】 E=CV2/2 (1)
【0010】ここでキャパシタはその両端子間におい
て、電圧(V)まで充電される。エネルギEは、キャパ
シタが抵抗を通じてグラウンドに放電されるとき消費さ
れ、等量のエネルギが、キャパシタが抵抗素子を通じて
充電されるときに消費される。レール間遷移及び接地
(非カップリング)キャパシタンス(例えば素子ゲー
ト、及びグラウンドに対する配線キャパシタンス)で
は、電圧Vがチップの電源の電圧値(VDD)である。エ
ネルギEは次のように平均電力に変換される。
【数2】 P=FSWE=FSWCVDD 2/2 (2)
【0011】ここでPは平均電力で、FSWは遷移の平均
スイッチング周波数である。信号は各スイッチング周期
内で2つの遷移(立ち上りと立ち下り)を生じるが、立
ち上り遷移だけが電源から電力を引き出し、立ち下り遷
移は以前に蓄積されたエネルギを消費する。従って、係
数1/2が式(2)内に留まる。デジタル・システム内
の論理配線のスイッチング周波数を予測するのが困難で
あるため、正確な電力値を得ることは困難である。一般
に、クロック周波数(FCLOCK)が知られており、所与
のクロック・サイクルにおいて特定の配線が遷移する確
率(ψ)が、シミュレーションや他の手段により決定さ
れる。FSWはψFCLOCKと表されるので、式(2)は次
のようになる。
【数3】 P=ψFCLOCKCVDD 2/2 (3)
【0012】結合キャパシタンスが存在するので、キャ
パシタの電圧変化、従って遷移に要求されるエネルギ
は、隣接する配線上で発生する論理遷移に依存する。論
理遷移は、別個の論理状態間の遷移であり、例えば、ハ
イ電圧状態"1"とロー電圧状態"0"との間で遷移する。
遷移のために要求されるエネルギEを計算する必要性
は、電力予測及び最適設計を困難にする。なぜなら、隣
接する配線上での論理遷移は、関心の対象の配線上の論
理遷移と相関付けられなければならないからである。遷
移の前後に、様々なキャパシタンスに蓄積されたエネル
ギを計算しようとするのではなく、遷移を起こすために
電源から供給されなければならない電流量を調査するこ
とにより、要求エネルギが決定されてもよい。
【0013】チップ形状は小型化されるので、配線はよ
り狭く、または一層接近されるようになり、これが待ち
時間または結合キャパシタンス(CCOUPLING)の増加に
つながる。結合キャパシタンスは、論理遷移を達成する
ためにスイッチされなければならない総負荷に占める割
合の増加を担う。2つの配線間の結合キャパシタンス
は、それらの共通ランレングス(LCOMMON)に直接比例
し、配線間間隔(WSPAC ING)に逆比例する。すなわ
ち、次のように表すことができる。
【数4】 CCOUPLING ∝ LCOMMON/WSPACING (4)
【0014】結合キャパシタンスが増加しつつあるのと
同時に、素子サイズ及び配線幅がスケーリングにより減
少しつつある。配線による非結合キャパシタンス(C
NON-CO UPLING)は、配線幅(WWIRE)及び配線長(L
WIRE)に比例する。すなわち、
【数5】 CNON-COUPLING ∝ LWIREWIRE (5)
【0015】2つの配線間のWSPACINGを減少すると、
COUPLINが増加するが、2つの配線間のWSPACINGを減
少すると、CNON-COUPLINGが減少する。なぜなら、W
SPACINGが減少すると、通常他の導体(例えばチップ基
板内の導体)で終端する電界線が逸れ、2つの配線が結
合される導体(例えば配線)内で終端するようになるか
らである。
【0016】図1は、本発明の実施例に従い、配線12
("A"で示される)、配線14("B"で示される)、及
び電源電圧VDDを有する電源20を含む電気回路を示
す。ここでは単純化のために、VDDは1Vに正規化され
るものとするが、当業者であれば、VDD=1Vの前提の
下でここで示される公式、式及び関係を、VDD≠1Vの
状況に適応化するように、容易に変換することができよ
う。従って、VDD≠1Vにおけるこうした公式、式及び
関係についても、本発明の範囲に含まれるとみなされ
る。
【0017】図1において、配線Aはキャパシタ16に
より表されるように、キャパシタンスCAを有する。ま
た配線Bは、キャパシタ17により表されるように、キ
ャパシタンスCBを有する。配線Aと配線Bとの間の結
合キャパシタンスCCは、キャパシタンス18により表
される。プルアップ素子22すなわちスイッチが、電源
20と配線Aとの間に存在し、プルダウン素子24すな
わちスイッチが、配線Aとグラウンド30との間に存在
する。同様に、プルアップ素子26すなわちスイッチ
が、電源20と配線Bとの間に存在し、プルダウン素子
28すなわちスイッチが、配線Bとグラウンド30との
間に存在する。キャパシタ16及び17は各々、グラウ
ンド30に接続される。なお、図1では、配線A及び配
線Bが充放電される直列抵抗が示されていない。
【0018】配線Aは、ロー電圧状態("0")またはハ
イ電圧状態("1")を取り得る。ハイ電圧は実際にはV
DDであるが、前述のように、ここでは1Vに正規化され
る。プルアップ素子22及びプルダウン素子24は、配
線Aの状態(0及び1)を制御する。(状態0から状態
1への)立ち上り遷移は、配線Aのプルアップ素子22
が閉じ、プルダウン素子24が開くとき、配線A上で発
生する。一方、(状態1から状態0への)立ち下り遷移
は、配線Aのプルアップ素子22が開き、プルダウン素
子24が閉じるとき、配線A上で発生する。
【0019】同様に、配線Bもロー電圧状態("0")ま
たはハイ電圧状態("1")を取り得る。プルアップ素子
26及びプルダウン素子28が、配線Bの状態(0及び
1)を制御する。(状態0から状態1への)立ち上り遷
移は、配線Bのプルアップ素子26が閉じ、プルダウン
素子28が開くとき、配線B上で発生する。一方、(状
態1から状態0への)立ち下り遷移は、配線Bのプルア
ップ素子26が開き、プルダウン素子28が閉じると
き、配線B上で発生する。
【0020】図2は、本発明の実施例に従い、各配線の
2状態モデルにもとづく、図1の配線A及び配線Bの状
態遷移を示す。図2において、配線A及び配線Bの4つ
の状態("AB"状態)が、次の定義により、またVDD
1Vに正規化することにより、次のように示される。
【表1】 AB状態 配線A状態(電圧) 配線B状態(電圧) 00 0 0 01 0 1 10 1 0 11 1 1
【0021】図2は、前記の4つの状態の任意の2つの
間での、2つのタイプの状態遷移を示す。第1のタイプ
の状態遷移("1線式状態遷移")では、配線Aまたは配
線Bの両方ではなく一方だけが、その状態を変化する
(例えば01→11状態遷移では、状態Bだけがその状
態を変化する)。第2のタイプの状態遷移("2線式状
態遷移")では、配線Aと配線Bの両方が、それらの状
態を変化する(例えば01→10状態遷移では、配線A
及び配線Bの両方がそれらの状態を変化する)。2つの
状態遷移カテゴリ内において、同方向スイッチング(す
なわち00→11及び11→00状態遷移)と、逆方向
スイッチング(すなわち01→10及び10→01状態
遷移)とが存在する。
【0022】同方向スイッチング及び逆方向スイッチン
グの指定は、数学的に次のように表される。配線Aが電
圧状態VA1から電圧状態VA2に遷移し、配線Bが電圧状
態V B1から電圧状態VB2に遷移する場合、(VA2
A1)(VB2−VB1)>0ならば、同方向スイッチング
が発生し、(VA2−VA1)(VB2−VB1)<0ならば、
逆方向スイッチングが発生する。
【0023】図2は更に、こうした各状態遷移に対し
て、電源10(図1参照)から供給される電流により充
電されなければならない実効キャパシタンスを示す。例
えば、図2は、01→11状態遷移において、実効キャ
パシタンスCAを示す。各状態遷移において供給されな
ければならない電荷は、実効キャパシタンスとVDDとの
積に等しい。VDDはここでは1Vに正規化されるので、
供給されなければならない電荷は、数的に実効キャパシ
タンスに等しい。両方の配線が変化する"コーナ・ツー
・コーナ"(corner-to-corner)遷移(例えば00→1
1及び11→00状態遷移)では、状態遷移は同時に発
生すると仮定される。
【0024】キャパシタンスCA及びCBがグラウンドで
はなく、VDDに対するキャパシタンスの場合、各遷移に
対して、電源10から引き出される電荷量が異なるの
で、代替実効キャパシタンスが割当てられてもよい。し
かしながら、同じ状態で開始及び終了し、同じ閉鎖パス
またはループを横断する一連の遷移に対して要求される
エネルギは、図2に示される実効キャパシタンス、及び
代替実効キャパシタンスに対して同じである。従って、
こうした別個の閉鎖パスまたはループの各々において、
別個の閉鎖パスまたはループに渡るこうした代替実効キ
ャパシタンスの合計が、図2に示される実効キャパシタ
ンスの合計と同じであるという制約の下で、図2に示さ
れる実効キャパシタンスの代わりに、代替実効キャパシ
タンスが使用されてもよい。図2に示される実効キャパ
シタンスをもとに、当業者であれば、別個の閉鎖パスま
たはループに渡る代替実効キャパシタンスの合計を保持
するという制約に従い、代替実効キャパシタンスを決定
することができよう。従って、本発明の範囲は、図2に
関連する代替実効キャパシタンスの分布についても含む
ものである。
【0025】図2は、00→11または11→00のA
B状態遷移(すなわち同方向スイッチング)において、
配線A及び配線Bが同時に遷移する場合に、配線A及び
配線Bが順次遷移する場合に比較して、より低い実効キ
ャパシタンスを有し、それ故、少ない電力を消費するこ
とを示す。例えば、同時状態遷移00→11は実効キャ
パシタンスCA+CBを有すのに対して、順次状態遷移0
0→01→11または00→10→11は、実効キャパ
シタンスCA+CB+CCを有する。同様に、同時状態遷
移11→00は、実効キャパシタンス0を有するのに対
して、順次状態遷移11→01→00または11→10
→00は、実効キャパシタンスCCを有する。従って、
同方向スイッチングにおける実効キャパシタンスについ
ては、順次遷移の場合の方が同時遷移の場合に比較し
て、CCだけ大きいことがわかる。従って、同方向スイ
ッチングにおける同時遷移は、結合キャパシタを充電す
る必要がない分だけ消費電力を低減する。
【0026】図2はまた、01→10または10→01
のAB状態遷移(すなわち逆方向スイッチング)におい
て、配線A及び配線Bが同時に遷移する場合に、配線A
及び配線Bが順次遷移する場合に比較して、より高い実
効キャパシタンスを有し、それ故、より大きな電力を消
費することを示す。例えば、同時状態遷移01→10は
実効キャパシタンスCA+2CCを有すのに対して、順次
状態遷移01→00→10または01→11→10は、
実効キャパシタンスCA+CCを有する。同様に、同時状
態遷移10→01は、実効キャパシタンスCB+2CC
有するのに対して、順次状態遷移10→00→01また
は10→11→01は、実効キャパシタンスCB+CC
有する。従って、逆方向スイッチングの状態遷移におけ
る実効キャパシタンスについては、同時遷移の場合の方
が順次遷移の場合に比較して、C Cだけ大きいことがわ
かる。従って、逆方向スイッチングにおける同時遷移
は、結合キャパシタンスにより消費電力を増加させる。
【0027】前述の説明は、00→11及び11→00
のAB状態遷移(すなわち同方向スイッチング)を同時
に実行することは、00→11及び11→00のAB状
態遷移を順次実行するのに比較して、電力効率が良いこ
とを示すものである。しかしながら、対を成す配線上で
同時同方向遷移により省電力化を達成することは困難で
ある。なぜなら、意図的に信号の状態遷移を合わせるこ
とは困難だからである。この困難は、信号を駆動する論
理内のパス長の違い、制御不能なプロセス変化、及び配
線の電気環境の予測不能な変化などによる。
【0028】本発明は、後述のように、同時遷移を実際
に実行することなく、配線Bのトライステート化によ
り、同時遷移の数学的効果をシミュレートすることを開
示するものである。トライステート化は、配線が幾つか
の異なるポイントから双方向にドライブされることを可
能にする。トライステート化された配線において、異な
る駆動ポイントの各々が切替え可能な制御を含み、これ
により、ある時点にあるドライバが電圧を制御するのを
可能にする一方、他のドライバは非制御ハイインピーダ
ンス状態に切り替えられる。任意の時点にいずれのドラ
イバもイネーブルされない場合、トライステート化され
た配線は、ハイインピーダンス状態にフローティングま
たは浮遊されると言われる。このフローティング期間
中、電荷、従って配線上の電圧が、結合キャパシタンス
を通じて隣接ネットから注入される電流により変化す
る。付録Aは、配線をトライステート化する様々な技術
を開示する。
【0029】AB状態遷移において、その遷移を完了す
る前に、配線Bがトライステート化される。AB状態遷
移シーケンスは、次のようである。すなわち、最初に配
線Bがトライステート化され、次に配線Aが配線Aの遷
移を行い、最後に配線Bが配線Bの遷移を完了する。こ
れらのステップは、同時に実行されるのではなく、順次
実行される。ここで00→01、01→00、10→1
1、及び11→10の状態遷移に対して、新たな配線A
状態は導入されないことを述べておく。
【0030】配線Bをトライステート化する状況におい
て、次のタイミング要件が、配線A及び配線Bの前述の
遷移シーケンスに当てはまる。クロック・サイクルが期
間Tを有し、時刻がクロック・サイクルの開始時刻
(0)を指し示すものとする。また、配線Aの信号が、
時刻tA1以降に状態遷移を開始でき、この信号が時刻t
A2までに状態遷移を完了できると仮定する。従って、次
式で示すように、配線A上の全ての状態遷移が、時刻t
A1と時刻tA2との間に発生しなければならない。
【数6】 0<tA1<tA2<T (6)
【0031】時刻tA1及びtA2は、配線Aの全ての既知
の時間遅延及び許容差を考慮し、また時刻tA1及びtA2
は、あらゆるこうした配線Aに対して知られていると仮
定する。従って、配線Bが初期B状態から最終B状態に
遷移する場合、配線Bは0とtA1との間のある時点に、
初期B状態からトライステート化されなければならな
い。従って、配線Bが配線Aに関連してトライステート
化可能か否かを決定するために、時間間隔tA1が、配線
Bがトライステート化されるのに十分な時間であるか否
かを評価しなければならない。十分でない場合、配線B
はトライステート化されない。更に、配線Bが配線Aに
関連してトライステート化可能か否かを決定するため
に、時間間隔T−tA2が次の観点から、すなわち、配線
Bがそのトライステート状態からその最終B状態に遷移
し、その最終B状態値が任意の続く論理変化を通じて、
記憶素子(例えばラッチ)に伝播され、そこに記憶され
るのに十分な時間であるか否かという点で、評価されな
ければならない。十分でない場合、配線Bはトライステ
ート化されない。
【0032】同時状態遷移の数学的効果をシミュレート
するために、B配線がトライステート化される間、B配
線を下流の論理回路から切り離し、B配線から下流の論
理回路への不要な信号伝搬を阻止するために、ブロッキ
ング機能が使用される。配線Bが0から1への、或いは
その逆の状態遷移を行う場合、B配線はトライステート
の間、中間電圧にあり、これは0または1の電圧と異な
り、それらの中間である。従って、B配線を下流の論理
回路から切り離すことは、中間電圧の信号が下流の論理
回路に伝搬することを阻止する。AB状態遷移全体は、
一般にクロック・サイクルの間に発生する。従って、ブ
ロッキング機能は時間制限を受け、B配線がそのトライ
ステートからその最終状態に遷移した後、そして次のク
ロック・サイクルが開始する前に、オフされなければな
らない。付録Aは、ブロッキング機能に関する追加情報
を提供する。
【0033】図1を参照して、配線Bをトライステート
化する例として、配線Bが0から1への状態遷移を行っ
ている場合、配線Bは最初に"0"状態であり、そのとき
プルアップ素子26は開かれており、プルダウン素子2
8は閉じられている。次に配線Bは、プルダウン素子2
8を開くことにより、トライステート化される。そし
て、配線Bはプルアップ素子26を閉じることにより配
線Bの遷移を完了する。
【0034】配線Bをトライステート化する別の例とし
て、配線Bが1から0への状態遷移を行っている場合、
配線Bは最初に"1"状態であり、そのときプルアップ素
子26は閉じられており、プルダウン素子28は開かれ
ている。次に配線Bは、プルアップ素子26を開くこと
によりトライステート化される。そして、配線Bはプル
ダウン素子28を閉じることによりBの遷移を完了す
る。
【0035】配線Bがトライステート化されるとき、配
線Bの電圧レベルはXによって表現され、ここでXは次
のように与えられる。
【数7】 X=CC/(CC+CB) (7)
【0036】図3は、本発明の実施例に従い、配線Aの
2状態モデル(すなわち0及び1)及び配線Bのトライ
ステート・モデル(すなわち0、1及びT)にもとづ
き、図1の配線A及び配線Bの状態遷移を示す。Tは、
配線Bがトライステート化されるときの、すなわち、B
がハイインピーダンス状態のときの、配線Bの状態を表
す。図2に関連して述べた代替実効キャパシタンスの議
論は、図3にも同様に当てはまる。
【0037】図3では、配線A及び配線Bの8つの状態
("AB"状態)が、次のように示される。尚、配線Bは
トライステート化され、VDDは1Vに正規化される。
【表2】 AB状態 配線A状態(電圧) 配線B状態(電圧) 00 0 0 01 0 1 10 1 0 11 1 1 0,−X 0 −X 0,1−X 0 1−X 1,X 1 X 1,1+X 1 1+X
【0038】図3は、図2に関連する4つの新たな状態
(0,−X;0,1−X;1,X;1,1+X)を示
し、これらは配線Bがトライステート化される間に、容
量結合により駆動される中間電圧に対応する。図3はま
た、前記の8つのAB状態対の間の状態遷移を示す。図
3は更に、こうした各状態遷移において、電源10(図
1参照)から供給される電流により充電されなければな
らない実効キャパシタンスを示す。例えば、図3は、0
0→1,Xの状態遷移において、CA+XCBの実効キャ
パシタンスを示す。各状態遷移において供給されなけれ
ばならない電荷は、実効キャパシタンスとVDDとの積に
等しい。VDDはここでは1Vに正規化されるので、供給
されなければならない電荷は、数的に実効キャパシタン
スに等しい。
【0039】Bのトライステート化により、初期AB状
態から最終AB状態への状態遷移が同時に実行されるの
ではなく、順次実行される。しかしながら、以下で4つ
の例で述べるように、全ての順次ステップの完了後の、
トライステートによる実効キャパシタンスCTRIは、数
学的に、同時状態遷移による実効キャパシタンスCsIM
と等価である。
【0040】第1の例では、状態遷移が00→11であ
る。図2から、CSIM(00→11)=CA+CBであ
る。図3から、CTRI(00→11)は順次状態遷移に
より、次のように計算される。すなわち、
【数8】 CTRI(00→11)=CTRI(00→1,X)+CTRI(1,X→11) =CA+XCB+(1−X)CB =CA+CB
【0041】第2の例では、状態遷移が11→00であ
る。図2から、CSIM(11→00)=0である。図3
から、CTRI(11→00)は順次状態遷移により、次
のように計算される。すなわち、
【数9】 CTRI(11→00)=CTRI(11→0,1−X)+CTRI(0,1−X→00) =0+0 =0
【0042】第3の例では、状態遷移が01→10であ
る。図2から、CSIM(01→10)=CA+2CCであ
る。図3から、またXに対して式(7)を用いて、C
TRI(01→10)は順次状態遷移により、次のように
計算される。すなわち、
【数10】 CTRI(01→10)=CTRI(01→1,1+X)+CTRI(1,1+X→10 ) =CA+XCB+(1+X)CC =CA+CC+X(CB+CC) =CA+CC+CC =CA+2CC
【0043】第4の例では、状態遷移が10→01であ
る。図2から、CSIM(10→01)=CB+2CCであ
る。図3から、またXに対して式(7)を用いて、C
TRI(10→01)は順次状態遷移により、次のように
計算される。すなわち、
【数11】 CTRI(10→01)=CTRI(10→0,−X)+CTRI(0,−X→01) =0+(1+X)(CB+CC) =CB+CC+X(CB+CC) =CB+CC+CC =CB+2CC
【0044】前述の例は、B配線のトライステート化が
同時状態遷移をシミュレートすることを示す。B配線の
トライステート化による同時状態遷移のシミュレーショ
ンは、物理的なシミュレーションではなく、同時状態遷
移の数学的効果のシミュレーションであることが理解で
きよう。B配線のトライステート化により、A配線及び
B配線の状態遷移が同時に実行されるのではなく順次実
行される。
【0045】従って、本発明は真に同時の状態遷移を、
B配線のトライステート化を通じて、順次状態遷移によ
りシミュレートすることを可能にする。真に同時の状態
遷移は、前述のように有意な実用的な困難を提示する
が、B配線のトライステート化を含む順次状態遷移は、
既存の技術により実現できる。前述のように、付録Aは
配線をトライステート化する様々な技術を開示する。
【0046】要するに、同方向スイッチング(すなわち
状態遷移00→11及び11→00)のための同時遷移
は、結合キャパシタンスに関連する消費電力を除去する
が、こうした同時遷移は実現が極めて困難である。しか
しながら、配線Bのトライステート化を使用することに
より、同時遷移の数学的効果をシミュレートすることが
可能で、同時遷移の利点を達成できる。結果的に、配線
Bのトライステート化を同時方向スイッチングのために
使用可能で、結合キャパシタンスに関連する消費電力を
除去することができる。
【0047】消費電力は一般に、チップ上の全ての遷移
に渡り同時に消費される平均電力として予測されるの
で、結合キャパシタンスに関わる単一の遷移による電力
の絶対予測精度は重要ではない。従って、本発明は、全
ての遷移に渡り消費される平均電力に関係して、各遷移
での電力の潜在的な節約を評価するために、任意の所与
のマシンサイクル内で発生し得る各状態遷移の確率を考
慮する。本発明は平均消費電力を低減する可能性を提供
するのと同時に、過剰設計の必要性を低減する。
【0048】同時遷移は同方向スイッチングの消費電力
を低減する一方で、逆方向スイッチングの消費電力を増
加させる。従って、同時遷移をシミュレートするための
B配線のトライステート化は、消費電力を低減するため
に、選択的に採用されなければならない。配線A及び配
線Bを前提とすると、B配線のトライステート化が消費
電力を低減するか否かは、クロック・サイクルの間に発
生し得る様々な状態遷移の相対確率に依存する。特に、
配線A及び配線Bのクロック・サイクル内で、同方向ス
イッチングの確率(ψSD)が逆方向スイッチングの確率
(ψOD)を超える場合、トライステート化は潜在的に消
費電力を低減する。トライステート化は次の場合に最も
有効である。すなわち、
【数12】 ψSD ≧ ψSD,MIN (8)
【0049】ここでψSD,MINは、例えば0.60、0.
70、0.80、0.90などの、所定値またはユーザ
選択値である。尚、ψSD,MINはアプリケーションに依存
する。図4に固有のアルゴリズムを実現するコンピュー
タ・ソフトウェアの状況では、"所定値"の例が、コンピ
ュータ・ソフトウェアにエンコードまたはハードワイヤ
ードされた値であり、"ユーザ選択値"の例は、コンピュ
ータ・ソフトウェアのユーザがコンピュータ・ソフトウ
ェアに入力として提供する値である。"所定値またはユ
ーザ選択値"は一般に、ここでは略して"事前選択値"と
置換されてもよい。
【0050】ψODがψSDを超える場合、トライステート
化の電力低減効果は、"逆トライステート化"を利用する
ことにより、すなわちトライステート化をB配線の反転
("B反転")と組み合わせることにより、潜在的に実現
可能である。B反転は反対方向スイッチングを同方向ス
イッチングに、次のように変換する。A配線及びB配線
が共通ランレングスを有し、共通ランレングスに沿っ
て、互いに接近するものとしよう。共通ランレングスの
開始位置から、共通ランレングスの終了位置に、B反転
が存在する。共通ランレングスの開始位置では、B配線
上の電圧B1がB1からNOT B1に反転される。共
通ランレングスの終了位置では、B配線上の電圧B2が
B2からNOT B2に反転される。B反転はψSD及び
ψODを効果的に交換し、A配線及びB配線を、同方向ス
イッチングに関して確率ψODで、また逆方向スイッチン
グに関して確率ψSDで従事させる。ψODがψSDを上回る
ので、トライステート化を使用することにより、B反転
が正味の消費電力の増加を、正味の消費電力の減少に変
換する。但し、B反転は共通ランレングスの開始及び終
了位置において、余分なインバータを使用するので電力
の損失を伴う。電力のこの追加の損失は小さく、本発明
によるトライステート化の適用から得られる消費電力の
低減により、十分に埋め合わせされるであろう。反転ト
ライステート化を含むか否かは、B反転の電力損失、及
びB反転を許可しないかもしれない設計制約に依存す
る。従って、トライステート化は同方向スイッチングに
適用可能で、反転トライステート化は、逆方向スイッチ
ングに有益かもしれないと言える。反転トライステート
化は、次の場合に最も有効である。すなわち、
【数13】 ψOD ≧ ψOD,MIN (9)
【0051】ここでψOD,MINは事前に選択された値であ
り、例えば0.60、0.70、0.80、0.90な
どである。尚、ψOD,MINはアプリケーションに依存す
る。
【0052】前述のように、状態遷移01→10におい
て、トライステート化を行い、B反転無しの場合の実効
キャパシタンスCTRI(01→10)は、CA+2CC
ある。それに対して、反転トライステート化により、C
TRI(01→10)は、同時状態遷移00→11の実効
キャパシタンスCA+CBとなる。同様に、状態遷移10
→01において、トライステート化を行い、B反転無し
の場合の実効キャパシタンスCTRI(10→01)は、
B+2CCである。それに対して、反転トライステート
化により、CTRI(10→01)は、同時状態遷移11
→00の実効キャパシタンス、すなわち0となる。
【0053】B配線の直接トライステート化または反転
トライステート化による消費電力の低減は、A配線とB
配線との間の実効キャパシタンスCCに依存する。式
(4)は、CCが配線A及び配線Bの共通ランレングス
COMMONと配線間間隔WSPACINGとの比として変化する
ことを示す。B配線の直接トライステート化に起因する
消費電力の低減ΔPは、配線A及び配線Bの所与の対に
対して、次のように変化する。すなわち、
【数14】 ΔP ∝(ψSD−ψOD)LCOMMON/WSPACING (10)
【0054】同様に、B配線の反転トライステート化に
起因する消費電力の低減ΔPは、配線A及び配線Bの所
与の対に対して、次のように変化する。すなわち、
【数15】 ΔP ∝(ψOD−ψSD)LCOMMON/WSPACING (11)
【0055】チップにおいて、小さな割合の配線対だけ
をトライステート化すると、消費電力が著しく低減す
る。なぜなら、ほとんどの配線対は大変隔たっているか
(すなわちWSPACINGが非常に大きい)、結合キャパシ
タンスを通じての消費電力への影響が無視できるほど、
小さな共通ランレングス(すなわちLCOMMON)を有する
からである。結合キャパシタンスに関連付けられる消費
電力を低減するトライステート化は、大きな共通ランレ
ングスを有し、同方向スイッチングまたは逆方向スイッ
チングを有する接近する配線対に、選択的に適用される
べきである。
【0056】トライステート化のために配線対を選択す
る2つの実施例について、ここでは述べることにする。
第1の実施例では、本発明のトライステート化を検討す
る前に、物理設計が前もってセットされる。従って、第
1の実施例では、LCOMMON及びWSPACINGが予め決定さ
れる。第2の実施例では、物理設計が流動的であり、L
COMMON及びWSPACINGが、物理設計制約と、トライステ
ート化による消費電力の低減要件の両方に従い、回路配
置または経路変更により変更される。
【0057】図4は、第1の実施例に関連付けられるプ
ロシージャ・ステップを示すアルゴリズムである。特に
図4は、本発明に従いトライステート化する配線対を決
定するプロセスのフローチャートであり、そこでは配線
の物理レイアウトが本来確立されている。図4はN配線
を有するチップに当てはまり、Nは少なくとも2であ
る。図4のステップ50は、N配線の内、"好適な隣接
配線"と対にされることにより、最大の電力を潜在的に
節約するI個(2≦I≦N)の高電力配線を識別する。
高電力配線は1マシンサイクル内でスイッチされる高い
確率ψを有し、大きな配線長LWIREを有する。ψの高い
値は、同方向スイッチング確率ψSDの、または逆方向ス
イッチング確率ψODの高い値を保証しないが、高電力配
線候補が別の配線と対にされると、ψの低い値がψSD
びψODの低い値を保証する。同様に、LWIREの高い値
は、高い共通ランレングスLCOMMONを保証しないが、高
電力配線候補が別の配線と対にされると、LWIREの低い
値がLCOMMONの低い値を保証する。従って、ステップ5
0でN配線から次式を満足するI個の高電力配線が選択
される。すなわち、
【数16】 ψ ≧ ψMIN (12) 及び
【数17】 LWIRE ≧ LWIRE,MIN (13)
【0058】ここでψMINは、1クロック当たりの事前
に選択された最小スイッチング確率であり、LWIRE,MIN
は事前に選択された最小配線長である。尚、ψMIN及び
WIR E,MINはアプリケーションに依存する。従って、"
高電力配線"はここでは、1マシンサイクル内でスイッ
チされる確率ψが式(12)を満足し、その配線長LWI
REが式(13)を満足する配線として定義される。
【0059】ステップ52は、各高電力配線i(i=
1,2,..,I)に対して、好適な隣接配線を見いだ
すために、外部ループを確立する。ステップ52は各外
部ループ反復に対してiを固定する。
【0060】ステップ54は内部ループを開始し、これ
は配線jを指標付けして、配線jが配線iの好適な隣接
配線か否かを判断する。従って、ステップ54はjを固
定し、こうした内部反復の各々に対してjを増分する。
配線jは、配線iを含まないN配線の内の配線に相当す
る。従って、配線iの好適な隣接配線の候補である配線
jは、配線iに十分近接する。すなわち、配線iと配線
jとの間の配線間間隔WSPACINGが、次の条件を満足し
なければならない。
【数18】 WSPACING ≦ WSPACING,MAX (14)
【0061】ここでWSPACING,MAXは事前に選択された
最大配線間間隔であり、アプリケーションに依存する。
【0062】ステップ56は、配線i及び配線jが高い
同方向スイッチング確率ψSDか、高い反対方向スイッチ
ング確率ψODを有するかをテストする。すなわち、ステ
ップ58に進むためには、ψSDに関する式(8)、また
はψODに関する式(9)が満足されなければならない。
式(8)及び式(9)の両方とも満足されない場合、配
線jは配線iの好適な隣接配線ではない。この場合、プ
ロシージャは、テストすべき配線ネットjがまだ存在す
る場合(ステップ70参照)、パス74を通じて、ステ
ップ54で次の内部ループ反復に入るか、もはやテスト
すべき配線ネットjが存在しないが、まだ選択されるべ
き配線ネットiが残っている場合には(ステップ71参
照)、パス72を通じて、ステップ52で次の外部ルー
プ反復に入る。
【0063】ステップ58は、配線i及び配線jが十分
に大きな共通ランレングスLCOMMONを有するか否かをテ
ストする。すなわち、次の条件が満足されなければなら
ない。
【数19】 LCOMMON ≧ LCOMMON,MIN (15)
【0064】ここでLCOMMON,MINは事前に選択された最
小共通ランレングスであり、アプリケーションに依存す
る。LCOMMONは例えば、配線i及び配線jが同じ大域配
線チャネルを共用するか否か、或いは、これらが共通パ
スに沿って平行にまたはほぼ並行に、有意な距離だけオ
ーバラップするか否かを識別することにより決定され
る。LCOMMONの式(15)が、ステップ60に進むため
に満足されなければならない。式(15)が満足されな
い場合、配線jは配線iの好適な隣接配線ではなく、更
にテストすべき配線ネットjが存在する場合(ステップ
70参照)、プロシージャはパス74を通じて、ステッ
プ54で次の内部ループ反復に入るか、もはやテストす
べき配線ネットjが存在しないが、まだ選択されるべき
配線ネットiが残っている場合には(ステップ71参
照)、パス72を通じて、ステップ52で次の外部ルー
プ反復に入る。
【0065】ステップ60は、配線iの状態遷移の間
に、配線jが既にトライステート化済みか否か、すなわ
ち、配線jに対して、トライステート論理が既に提供さ
れているか否かをテストする。提供されている場合、プ
ロシージャはステップ66に進む。提供されていない場
合には、ステップ62に進む。ステップ58は、配線j
がクロックサイクルの一部分の間にトライステート化さ
れ得ることを考慮する。
【0066】ステップ62は、設計制約が配線jのトラ
イステート化を許可しないかもしれないので、配線jが
トライステート化可能か否かをテストする。一般に、配
線jがトライステート化不能でない限り、配線jはトラ
イステート化可能である。例えば、配線iが式(6)で
配線Aを表すと仮定すると、配線jは、トライステート
化が式(6)に関連付けられるタイミング要件を満たせ
ない場合、すなわち、配線jのトライステート化を時刻
A1以前に達成できない場合、または配線jがそのトラ
イステートからその最終状態に遷移するのに十分な時間
がない場合、トライステート化できない。別の例とし
て、トライステート化による犠牲または費用が、トライ
ステート化による電力低減を上回る場合、配線jはトラ
イステート化することができない。配線jがトライステ
ート化可能か否かを決定するために使用される特定の基
準は、アプリケーションに依存する。
【0067】配線jがトライステート化可能な場合、プ
ロシージャはステップ64に進み、トライステート論理
を配線jに追加し、次にステップ66に進む。配線jが
トライステート化不能な場合には、プロシージャは、更
にテストすべき配線ネットjが存在する場合(ステップ
70参照)、パス74を通じて、ステップ54で次の内
部ループ反復に入るか、もはやテストすべき配線ネット
jが存在しないが、まだ選択されるべき配線ネットiが
残っている場合には(ステップ71参照)、パス72を
通じて、ステップ52で次の外部ループ反復に入る。ス
テップ62は、信号(一般にクロック)が配線jのソー
ス及びシンクの両方において使用可能であり、信号が配
線jをトライステート化し、配線jのシンクにおいて、
中間電圧伝搬をブロックすなわちブロックできるものと
みなす。前述のように、配線jのトライステート化がタ
イミング問題を発生しないように、トライステート化及
びブロッキングの終わりは、配線i上において、要求さ
れる到来時刻(RAT)の前に発生しなければならな
い。配線iのスイッチング・ウィンドウ(すなわち、配
線iの早期及び遅延モード到来時刻の間の期間)は、配
線jのトライステート期間内に入るべきである。
【0068】ステップ66はステップ56の結果、すな
わち配線i及び配線jが、高い同方向スイッチング確率
ψSDまたは高い逆方向スイッチング確率ψODを有するか
否かを調査する。配線i及び配線jが高い同方向スイッ
チング確率ψSDを有する場合、配線jは、配線iの好適
な隣接配線として、配線iと対にされ、プロシージャは
次にステップ68に進む。配線i及び配線jが高い逆方
向スイッチング確率ψ ODを有する場合、配線jの反転ト
ライステート化が許可されても、許可されなくてもよ
い。なぜなら、反転トライステート化は任意選択である
からである。配線jの反転トライステート化は、配線j
の反転トライステート化による犠牲が、反転トライステ
ート化による消費電力の節約を上回る場合、実行されな
くてもよい。別の例として、配線jの反転トライステー
ト化は、式(6)に関連づけられるタイミング要求を満
たすことができないかもしれない。従って、配線i及び
配線jが高い逆方向スイッチング確率を有し、反転トラ
イステート化が配線jに対して許可される場合、ステッ
プ66は配線jに対して、反転トライステート論理を追
加でき、配線jは配線iの好適な隣接配線として、配線
iと対にされる。次に、プロシージャはステップ68に
進む。配線i及び配線jが高い逆方向スイッチング確率
を有し、反転トライステート化が配線jに対して許可さ
れない場合、配線jは配線iの好適な隣接配線ではな
く、プロシージャは、更にテストすべき配線ネットjが
存在する場合(ステップ70参照)、パス74を通じ
て、ステップ54で次の内部ループ反復に入るか、もは
やテストすべき配線ネットjが存在しないが、まだ選択
されるべき配線ネットiが残っている場合には(ステッ
プ71参照)、パス72を通じて、ステップ52で次の
外部ループ反復に入る。
【0069】ステップ66で、配線jが配線iの好適な
隣接配線であると判断されると、次にステップ68に移
行する。WSPACINGは式(14)を満足するが、ステッ
プ68は物理設計制約による許可に従い、共通ランレン
グスLCOMMONに沿って、できるだけ長い距離、配線jを
配線iに更に近づけ、それによりWSPACINGを最小化
し、式(10)または式(11)の観点から、消費電力
低減ΔPを増加させようとする。WSPACINGの低減は、
配線iとjとの間の結合キャパシタンスを増加させる一
方で、配線iとjとの間の非結合キャパシタンスを低減
する。なぜなら、WSPACINGが減少すると、通常他の導
体(チップ基板内の導体)内で終端する電界線が逸れ、
配線i及び配線jが結合される導体(例えば配線)内で
終端するようになるからである。ステップ68は要求さ
れるステップではない。なぜなら、配線jをトライステ
ート化する全ての基準が、ステップ68以前に既に満足
されているからである。ステップ68での配線jの移動
は、設計制約により、実行可能でないかもしれない。或
いは、WSPACINGが少量だけしが低減されない場合、ほ
とんど価値のないことかもしれない。逆に、ステップ6
8での配線jの移動が、WSPACINGの大幅な低減を生
じ、従って実行する価値があるかもしれない。
【0070】ステップ68の後、ステップ70に従い、
内部ループ内でテストすべき配線jが存在する場合、プ
ロシージャは論理パス74を通じて、ステップ54で次
の内部ループ反復に入る。ステップ68の後、ステップ
70に従い、内部ループ内でもはやテストすべき配線j
が存在しない場合、プロシージャはステップ71に移行
し、まだ選択されるべき配線iが残っているか否かをテ
ストする。
【0071】ステップ71が実行され、更に選択される
べき配線が存在すると判断される場合、プロシージャは
論理パス72を通じて、ステップ52で次の外部ループ
反復に入る。一方、ステップ71実行され、もはや選択
されるべき配線が存在しないと判断されるとプロシージ
ャは終了する。
【0072】各高電力配線iに対して、図4の内部ルー
プは、配線iのJ個の好適な隣接配線を見いだす。配線
iのこうした好適な隣接配線が存在しない場合には、J
=0である。配線iの少なくとも1つの好適な隣接配線
が存在する場合、J>0である。従って、図4の内部ル
ープは、各高電力配線iの少なくとも0個の、すなわち
J=0の場合、及びJ>0の場合を含む、好適な隣接配
線を見いだす。
【0073】図4は特定のシーケンス内の特定のステッ
プを示すが、当業者には明らかな図4の変形について
も、本発明の範囲内に含まれる。例えば、ステップ56
及びステップ58の順序が逆転されてもよい。
【0074】図4の変形は、ステップ50で導出された
高電力配線を、N配線により置換する。すなわち、外部
ループ指標iが1からIの代わりに、1からNを取る。
この第1の変化は、図4のアルゴリズムを実現する高速
コンピュータにより、ステップ50で配線を選択的にフ
ィルタにかける必要がないと認識する。図4のこの変化
は、N配線内のあらゆる配線対をテストし、好適な隣接
配線組み合わせを決定し、2つの特定の配線が高い結合
キャパシタンス、及び同方向または逆方向の高いスイッ
チング確率を有することを認識する。これは、たとえい
ずれの2つの特定の配線も、技術的に高電力配線として
みなされなくても実施される。
【0075】図4の別の変形は、ステップ60に進むた
めに、ステップ54及び58を、次の条件(16)を満
足する配線i及び配線jを要求する1度のテストに結合
するものである。
【数20】 FLW ≧ FLW,MIN (16)
【0076】ここでFLWは次のように定義される。
【数21】 FLW=LCOMMON/WSPACING (17)
【0077】ここでFLW,MINはFLWの事前選択最小値で
ある。式(16)及び式(17)にもとづくこの変化
は、ステップ56の実行を要求し、これにより式(8)
または式(9)が満足される必要がある。
【0078】以上、図4のアルゴリズムの2つの実施例
について開示したが、これら2つの実施例の各々は、L
COMMON及びWSPACINGに関わる少なくとも1つの数学的
関係を満足した。一方の実施例では、少なくとも1つの
数学的関係が式(14)及び式(15)を含んだ。他の
実施例では、少なくとも1つの数学的関係が式(16)
及び式(17)を含んだ。一般に本発明では、少なくと
も1つの数学的関係が、LCOMMON及びWSPACINGに関わ
る数学的関係の任意のセットを含む。例えば、配線対を
決定するにおいて、結合キャパシタンスに関連する省電
力化の条件が、他の設計条件に対して重んじ過ぎたり、
逆に軽んじ過ぎたりし得る。結合キャパシタンスが重ん
じ過ぎられる場合、少なくとも1つの数学的関係が、
(LCOMMON/WSPACINGPに依存する。但し、P>1
(例えばP=2)である。逆に、結合キャパシタンスが
軽んじられ過ぎる場合、少なくとも1つの数学的関係
が、(L COMMON/WSPACINGPに依存する。但し、P<
1(例えばP=1/2)である。一般に、LCOMMON及び
SPACINGに関わる少なくとも1つの数学的関係は、ア
プリケーションに依存する。
【0079】物理レイアウトの小さな変更を可能にする
ステップ68とは別に、前述の図4の方法論は、本発明
のトライステート化が考慮される以前に、物理設計が確
立され、またLCOMMON及びWSPACINGにが所定値として
与えられることを前提とする、本発明の第1の実施例に
関連する。しかしながら、幾つかの変形により、図4
は、物理設計が流動的な本発明の第2の実施例にも使用
され、そこでは物理設計制約と、トライステート化によ
る消費電力の低減要件の両方に従い、WSPACINGが回路
配置または経路変更により変更される。
【0080】第2の実施例では、配線の配置が流動的
で、配線を移動することができる。第2の実施例では、
図4のステップ54が、配線jが配線iに近接しなけれ
ばならないという要件を排除するように変更される。す
なわち、式(14)がステップ54で考慮されない。従
って、ステップ54は、式(14)を満足するために、
配線iに十分近くない配線jを除外することはない。ス
テップ54は主に、配線指標jをセット及び更新する機
能をする。更に、ステップ58が除去される。なぜな
ら、式(15)を満足する配線iとの共通ランレングス
を達成するために、必要に応じて、配線jを移動または
経路変更することが可能だからである。ステップ68に
移行するとき、配線jが配線iにとって好適な隣接配線
であるか否かは、まだ決定されていない。従って、ステ
ップ68は、式(14)を満足するように、配線jが配
線iの十分近くに配置されているか否か、または、式
(14)を満足するように、配線iの十分近くに移動可
能か否か、また配線jが式(15)を満足する共通ラン
レングスを有するか否か、または式(15)を満足する
ように移動され、再位置合わせ可能か否かを判断するよ
うに変更される。式(14)及び式(15)が他の設計
制約を犯すことなく満足される場合、配線jは配線iの
好適な隣接配線であるか、移動、位置合わせ、または経
路変更を通じて、配線iの好適な隣接配線とされる。そ
うでない場合、配線jは配線iの好適な隣接配線ではな
い。式(14)及び式(15)を満足するために、配線
jが配線iに対して移動、位置合わせ、または経路変更
可能か否かは、物理設計制約の検討の他に、配線jの位
置変更に関連するコストや、配線jのトライステート化
及びブロッキングに関連するコストの検討を含む。
【0081】第2の実施例は、図4で述べた第1の実施
例と基本的に異なる。第1の実施例では、初期に配線i
に接近する配線j(すなわち初期に式(14)を満足す
る配線j)だけが、配線iの好適な隣接配線であり、こ
うした好適な配線jがステップ68に従い、配線iに近
づくように移動される。第1の実施例では、本発明によ
る省電力化は初期配線配置により制限され、初期に遠く
に隔たる配線対は、たとえそれらの一部の配線対が、チ
ップの全体消費電力を有利に低減するような、十分に高
い同方向または逆方向スイッチング確率、及び十分に大
きな共通ランレングスを有しているとしても、トライス
テート化アプリケーションにおいて、近くに再配置され
ることはない。
【0082】第2の実施例では、物理配置及び設計制約
により、配線jが式(14)を満足するように、配線i
に十分近づくように移動することを阻止されない限り、
任意の配線jが、その初期配置に拘わらず、配線iの好
適な隣接配線となり得る。更に、配線jが配線iの好適
な隣接配線となるために、プロシージャはステップ5
6、58、60及び66の要件を満足することを前提と
して、ステップ68に進めるべきである(すなわち、高
い同方向または逆方向スイッチング確率、大きな共通ラ
ンレングスなどの要件が、満足されなければならな
い)。第2の実施例によれば、本発明による省電力化は
初期配線配置により制限されなくなり、初期に遠く隔た
った配線対が、本発明のトライステート化アプリケーシ
ョンにおいて、近くに再配置されるようになる。従っ
て、第2の実施例によれば、物理レイアウトまたは設計
が事前に設定されない。物理配置の決定及び論理設計
が、お互いを考慮し合って行われる。本発明の省電力化
に関する論理決定は、配線の物理配置にもとづき行わ
れ、他方、物理配置の決定は、配線の論理配置にもとづ
き行われる。物理配置の検討は、技術的検討とコスト検
討の両方を含む。従って、ステップ68は、コスト効
果、及び配線jを配線iの近くに配置するための他の物
理的制約を、配線jが配線iの近くに配置されたとき
に、配線jをトライステート化することにより得られる
省電力化と比較検討する。このように、本発明の第2の
実施例は、論理設計及び物理設計の両者が呼応して発展
することを可能にする。
【0083】第1の実施例及び第2の実施例は、特に、
配線iと配線jとの間の配線間隔W SPACINGと、配線i
と配線jとの間の共通ランレングスLCOMMONの意味によ
り、区別される。第1の実施例では、WSPACINGが所定
の配線間隔であり、LCOMMONが所定の共通ランレングス
である。用語"所定の"(predetermined)がWSPACING
びLCOMMONに適用されるとき、これは配線対生成プロシ
ージャ(例えば図4の配線対生成プロシージャ)のイン
プリメンテーション前に、事前に確定されていることを
意味する。第2の実施例では、WSPACINGが確定済みの
配線間隔であり、LCOMMONが確定済みの共通ランレング
スである。用語"確定済み"(established)がWSPACING
及びLCOMMONに適用されるとき、これは第2の実施例に
従い変更されるか、或いは(WSPACING及びL
COMMONの)予め確定済みの値が、変更の必要無しに最適
であるか、最適に近いために、予め決められていること
を意味する。
【0084】図5は、本方法が適用され、トライステー
ト化及びブロッキング回路が追加された後に、"ビン"
(bin)601乃至616に分割されたチップ600を
示す。図5は、本発明の第2の実施例に従い、配線の物
理配置及び論理配置が実現される様子を示す。チップ6
00のビン環境は、配線網の論理変更が、配線の物理配
置の間に行われることを可能にする。ビン601乃至6
16は、カット・ベースの配置プログラムと、カットの
間に実行される一連の操作とにより生成される。カット
・ベースの配置プログラムは、チップ600面積及びチ
ップ600上の回路を、再帰的に分割する。カット・ベ
ースの配置プログラムは、チップ600を2つに分割す
ることにより開始する(チップ600を4つの部分に分
割する四等分方法もしている)。次に、これらの半分の
各々が2つに分割される。以下こうした操作が繰り返さ
れる。初期には、チップ600上の回路の最終的な位置
に関して、何も知られていない。カットの各セットの
後、回路位置が洗練される。配置プロセスの任意の時点
において、チップ600が分割された領域は、"ビン"と
呼ばれる。この方法において、様々な"論理合成"アクシ
ョン(すなわち一般に配線を変更する任意のアクショ
ン)が、配置カットのセット間で実行され、現在使用可
能な回路配置の洗練された知識にもとづき、配線網の変
更を可能にする。典型的なアクションには、バッファリ
ング、クローニング(回路を複製し、そのファンアウト
をオリジナル回路とコピーとの間で分配する)、ファク
トリング、ピン・スワッピングなどが含まれる。しばし
ば、回路もビンの間で移動される。
【0085】本発明は、ビンが十分に小さく、全てのビ
ン内配線が本発明を有利に適用するには短すぎるが、本
方法により導入され得る追加の論理を吸収するにはまだ
十分に大きいという状況にまで、配置が進んだ後に、潜
在的に好適な隣接配線の対を識別することにより、図5
のビン環境において実現できる。
【0086】図5は、ソース81、シンク82、及びシ
ンク83を有する配線ネット80を示す。図5はまた、
ソース91、シンク92、及びシンク93を有する配線
ネット90を示す。配線ネット80及び90は、オーバ
ラップするランレングス77に沿って、接近して間隔を
あけられる。配線ネット80及び90のこうした近接
は、配線ネット80及び90が遠く隔たっていた初期配
置からの、配線ネット80及び90の一方または両方の
移動に起因し得る。配線ネット80または配線ネット9
0のいずれかがトライステート化され得る。例えば、ク
ロック信号がソース81及びシンク82及び83におい
て使用可能な場合、配線ネット80がトライステート化
される。すなわち、クロック信号が配線ネット80をト
ライステート化し、配線ネット80のシンク82及び8
3において、中間電圧伝搬をブロックすなわち阻止す
る。
【0087】第1の実施例または第2の実施例のいずれ
かにおいて決定された配線対が、各配線対に関連付けら
れる省電力化に従い、ランク付けされてもよい。次に、
配線対のリストが、省電力化の昇順または降順(或いは
ソート順)に生成される。このリストは、所定の切り捨
て基準に従い、省電力化の収穫逓減ポイントで切り捨て
られてもよい。任意の切り捨て基準が使用され得る。例
えば、切り捨て基準が、トライステート化の犠牲及び費
用に対して、省電力化を平衡化してもよい。
【0088】本発明によるトライステート化がかなりな
量の平均電力を節減しない場合、本発明はピーク電力を
低減するために使用されてもよい。ピーク電力の低減
は、互いに接近する配線ネットを有するのを回避するこ
とにより達成される。こうした配線ネットは同時にスイ
ッチする可能性があり、同方向スイッチング確率が逆方
向スイッチング確率と有意差があるとは言えない。従っ
て、こうした配線ネットは、半分の時間だけ(それらが
反対方向に同時にスイッチするとき)高い電力を消費
し、残りの半分の時間(同方向にスイッチするとき)
は、電力を節減する。こうした接近する配線ネットを有
するのを回避することにより、ピーク電力への結合キャ
パシタンスの寄与が実質的に軽減または除去される。
【0089】図6は、本発明の実施例に従い配線対を選
択するコンピュータ・システム700を示す。コンピュ
ータ・システム700は、プロセッサ710と、プロセ
ッサ710に接続される入力装置711と、プロセッサ
710に接続される出力装置712と、各々がプロセッ
サ710に接続されるメモリ装置713及び714とを
含む。入力装置711は、例えばキーボードまたはマウ
スなどである。出力装置712は、例えばプリンタ、プ
ロッタ、コンピュータ画面、磁気テープ、取り外し可能
ハードディスク、或いはフロッピー(R)ディスクなど
である。メモリ装置713及び714は、例えばハード
ディスク、ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ
(DRAM)、読出し専用メモリ(ROM)などであ
る。メモリ装置714はコンピュータ・コード717を
含む。コンピュータ・コード717は、ここで述べたよ
うに、本発明に従い配線対を選択するアルゴリズムを含
む。プロセッサ710はコンピュータ・コード717を
実行する。メモリ装置713は入力データ716を含
む。入力データ716は、コンピュータ・コード717
により要求される入力を含む。出力装置712は、コン
ピュータ・コード717からの出力(選択された配線対
など)を表示する。
【0090】図6は、コンピュータ・システム700を
ハードウェア及びソフトウェアの特定の構成として示す
が、当業者には明らかなように、図6の特定のコンピュ
ータ・システム700に関連して前述した目的のため
に、ハードウェア及びソフトウェアの任意の構成が使用
される。例えば、メモリ装置713及び714は別々の
メモリ装置ではなく、単一のメモリ装置の一部であって
もよい。別の例として、コンピュータ・コード717が
メモリ装置714に含まれる代わりに、メモリ装置71
3に含まれてもよい。
【0091】前述の議論は、チップ(例えば半導体チッ
プ)内の配線、及び電圧状態間の配線遷移について述べ
たが、本発明の範囲は、電子装置または配線構造内の配
線、及び電圧状態間の配線遷移を包含する。
【0092】本発明の実施例は例証のために述べたもの
で、当業者であれば、多くの変更及び変形が明らかであ
ろう。従って、本発明はこうした変更及び変形について
も、本発明の趣旨及び範囲内に含まれるものである。
【0093】付録A:配線のトライステート化:配線を
トライステート化するために、異なる方法を使用するこ
とができる。一部の方法では、信号を反転する。単純な
方法は、図7に示される周知のトライステート・ドライ
バ200であり、これはインバータ208を使用して入
力201を反転し、イネーブル信号203の論理値に従
い、出力202を選択的にハイインピーダンス状態にす
る。こうしたトライステート・ドライバ200のインプ
リメンテーションが図8に示される。図8は、トライス
テート素子の共通の静的変形であるトライステート構造
300を示す。トランジスタ204及び205は、Pチ
ャネル・トランジスタである。トランジスタ206及び
207は、Nチャネル・トランジスタである。入力20
1、出力202、及びイネーブル203は、図7に示さ
れる通りである。イネーブル信号がハイの場合、Pチャ
ネル・トランジスタへのゲートがオンとなり、Nチャネ
ル・トランジスタ207も、Pチャネル・トランジスタ
204とNチャネル・トランジスタ207との間の反転
により、オンとなる。それにより、入力201がPチャ
ネル・トランジスタ205及びNチャネル・トランジス
タ206に提供され、出力に対するプルアップ及びプル
ダウン・パスを制御し、入力の反転が出力に提供され
る。イネーブル信号203が0であった場合、Pチャネ
ル・トランジスタ204がハイ、従ってオフとなる。同
様に、イネーブル信号がローになると、Nチャネル・ト
ランジスタ207がオフになる。この場合、たとえ入力
値がPチャネル・トランジスタ205及びNチャネル・
トランジスタ206に供給されても、入力値は出力への
プルアップ及びプルダウン・パスのいずれも駆動できな
い。Pチャネル・トランジスタ204及びNチャネル・
トランジスタ207がオフなので、出力信号は中間状態
またはフローティングとなる。従って、出力信号にとっ
て、VDD或いはグラウンドへ通じるパスが存在せず、任
意の他の出力信号が出力信号をハイまたはローにプルす
る。
【0094】信号反転無しに、回路をハイインピーダン
ス状態にする必要がある場合、パスゲート変形または他
のトポロジが、トライステート化のために使用される。
例えば、パスゲート変形を示す図9のトライステート構
造400などが使用される。トライステート構造400
は、入力401、出力402、イネーブル403、イン
バータ404、Pチャネル・トランジスタ405、及び
Nチャネル・トランジスタ406を含む。Pチャネル・
トランジスタ405及びNチャネル・トランジスタ40
6は、並列に接続される。図9のトライステート構造4
00は、図8のトライステート構造300よりも劣る。
なぜなら、図9のトライステート構造400は信号利得
を提供せず、従って、図8のトライステート構造300
よりも遅く、劣化した信号を下流のシンクに送達するか
らである。
【0095】配線がハイインピーダンス状態に制御され
る場合、状態はリークやノイズ、或いは本発明の基本と
なる意図的な結合により、中間電圧に浮遊する。こうし
た状態の下で、シンク回路が過剰な電力を消費しないよ
うに、注意が払われなければならない。そのためには一
般に、信号がシンク位置において使用可能であることが
要求され、それによりシンク位置は、配線がハイインピ
ーダンス状態になる度に、潜在的な中間電圧レベルの伝
搬を防止できる。この信号はシンクにおいて局所的に生
成されるべきである。なぜなら、トライステート化され
る配線に平行な、追加の制御の伝搬は、省電力化の目的
を打ち砕くからである。不要な伝搬を阻止する最も単純
な方法は、単純なANDゲート及びORゲートを、配線
がハイインピーダンス状態になる度に、これらのゲート
を制御するローカル信号と一緒に使用することである。
或いは、ラッチが使用されてもよく、この場合、配線が
トライステート化されないときだけ、クロック・エッジ
(エッジ・トリガ式ラッチの場合)またはレベル(レベ
ル・センス式ラッチの場合)を捕獲するように構成され
る。
【0096】配線をトライステート化し、中間論理値の
伝搬を阻止するために要求される回路は、それ自身のオ
ーバヘッドを、面積、回路遅延及び電力の見地から設計
に捧げる。特殊なトライステート制御信号またはシンク
伝搬阻止信号が生成されなければならない場合、追加の
オーバヘッドが要求される。従って、利点が犠牲を上回
る場合に限り、本方法を選択的に適用することが重要で
ある。一般に、ドライバ及びレシーバの両方の近傍に既
に経路指定されているクロック信号は、配線をトライス
テート化し、中間電圧の伝搬を阻止するために使用され
る。これは配線をトライステート化するために使用され
るクロック・フェーズの終了後に、信号がトライステー
ト・トライバから伝搬するための十分な時間を要求す
る。信号伝搬を阻止するためにゲートが使用される場
合、ゲートをブロッキング状態に強制するための追加の
スイッチングが、限られた伝搬を有し、電力を過度に増
加しないように、注意を払わねばならない。この理由か
ら、ラッチが中間電圧の伝搬を阻止するための好適な回
路と言える。
【0097】まとめとして、本発明の構成に関して以下
の事項を開示する。
【0098】(1)複数の配線を有する電気配線構造を
設計する方法であって、複数の配線から成る第1の配線
と、複数の配線から成る第2の配線とを含む少なくとも
1つの配線対を識別するステップを含み、前記第2の配
線が既にトライステート化済みか、トライステート化可
能であり、前記配線対が1クロック・サイクルにつき、
事前に選択された最小同方向スイッチング確率ψSD,MIN
以上の、同方向スイッチング確率ψSDを有するか、1ク
ロック・サイクルにつき、事前に選択された最小逆方向
スイッチング確率ψOD,MIN以上の、逆方向スイッチング
確率ψODを有し、前記第1及び第2の配線が、少なくと
も1つの数学的関係を満足し、前記数学的関係が、前記
第1の配線と前記第2の配線との間の間隔として定義さ
れるWSP ACING、及び前記第1の配線と前記第2の配線
の共通ランレングスとして定義されるLCOMMONを含む方
法。 (2)前記少なくとも1つの数学的関係が、事前に選択
された最大間隔WSPACING,MAX以下のWSPACINGと、事前
に選択された最小共通ランレングスLCOMMON,MIN以上の
COMMONとを含む、前記(1)記載の方法。 (3)前記少なくとも1つの数学的関係が、FLW≧F
LW,MINを含み、FLWがL COMMON/WSPACINGとして定義
され、FLW,MINがFLWの事前選択最小値として定義され
る、前記(1)記載の方法。 (4)前記少なくとも1つの配線対を識別するステップ
が、少なくとも1つの高電力配線を識別するステップ
と、前記少なくとも1つの高電力配線の各々に対して、
好適な隣接配線を識別するステップとを含み、前記配線
対の前記第1の配線が前記高電力配線であり、前記配線
対の前記第2の配線が前記好適な隣接配線である、前記
(1)記載の方法。 (5)前記第2の配線がまだトライステート化されてな
いが、トライステート化可能であり、トライステート化
論理を前記第2の配線に追加するステップを含む、前記
(1)記載の方法。 (6)ψODがψOD,MIN以上であり、前記共通ランレング
スに沿って、前記第2の配線を反転する論理を追加する
ステップを含む、前記(1)記載の方法。 (7)前記第2の配線がトライステート化されている間
に、前記第2の配線からの信号の伝搬を阻止するブロッ
キング論理を追加するステップを含む、前記(1)記載
の方法。 (8)WSPACINGを低減するステップを含む、前記
(1)記載の方法。 (9)前記少なくとも1つの配線対が複数の配線対を含
み、省電力化に従い、前記配線対をランク付けするステ
ップと、前記省電力化のソート順に、ランク付けされた
前記配線対のリストを生成するステップと、前記リスト
を所定の切り捨て基準に従い、前記省電力化の収穫逓減
ポイントで切り捨てるステップとを含む、前記(1)記
載の方法。 (10)WSPACINGが所定の間隔であり、LCOMMONが所
定の共通ランレングスである、前記(1)記載の方法。 (11)WSPACINGが確定済み間隔であり、LCOMMON
確定済み共通ランレングスである、前記(1)記載の方
法。 (12)2線式電圧遷移を実行する方法であって、キャ
パシタンスCAを有するA配線と、キャパシタンスCB
有するB配線とを含み、前記A配線と前記B配線との間
に結合キャパシタンスCCを有する、電気配線網の2つ
の配線を提供するステップと、前記B配線を電圧VB1
らハイインピーダンス状態にトライステート化するステ
ップと、前記B配線をトライステート化した後、前記A
配線を電圧VA1から電圧VA2(但しVA2≠VA1)に遷移
するステップと、前記A配線をVA2に遷移した後、前記
B配線を電圧VB2(但しVB2≠VB1)に遷移するステッ
プとを含む方法。 (13)(VA2−VA1)(VB2−VB1)>0である、前
記(12)記載の方法。 (14)前記A配線及び前記B配線が、1クロック・サ
イクルにつき、事前に選択された最小同方向スイッチン
グ確率ψSD,MIN以上の、同方向スイッチング確率ψSD
有する、前記(13)記載の方法。 (15)VA1=VB1=0及びVA2=VB2=1であり、前
記2線式電圧遷移の実効キャパシタンスがCA+CBであ
る、前記(13)記載の方法。 (16)VA1=VB1=1及びVA2=VB2=0であり、前
記2線式電圧遷移の実効キャパシタンスが0である、前
記(13)記載の方法。 (17)(VB2−VB1)(VA2−VA1)<0であり、前
記A配線及び前記B配線が共通ランレングスを有し、前
記共通ランレングスに沿って、前記B配線を反転するス
テップを含む、前記(12)記載の方法。 (18)前記A配線及び前記B配線が1クロック・サイ
クルにつき、事前に選択された最小逆方向スイッチング
確率ψOD,MIN以上の、逆方向スイッチング確率ψODを有
する、前記(17)記載の方法。 (19)VA1=0、VB1=1、VA2=1、及びVB2=0
であり、前記2線式電圧遷移の実効キャパシタンスがC
A+CBである、前記(17)記載の方法。 (20)VA1=1、VB1=0、VA2=0、及びVB2=1
であり、前記2線式電圧遷移の実効キャパシタンスが0
である、前記(17)記載の方法。 (21)前記B配線がトライステート化されている間
に、前記B配線からの信号の伝搬を阻止するステップを
含む、前記(12)記載の方法。 (22)少なくとも1つの配線対を含む電気配線構造で
あって、前記配線対が第1の配線と第2の配線とを含
み、前記第2の配線がトライステート化されるように予
定され、前記配線対が1クロック・サイクルにつき、事
前に選択された最小同方向スイッチング確率ψSD,MIN
上の同方向のスイッチング確率ψSDを有するか、1クロ
ック・サイクルにつき、事前に選択された最小逆方向ス
イッチング確率ψOD,MIN以上の逆方向スイッチング確率
ψODを有し、前記第1及び第2の配線が、少なくとも1
つの数学的関係を満足し、前記数学的関係が、前記第1
の配線と前記第2の配線との間の間隔として定義される
SPACINGと、前記第1の配線と前記第2の配線との共
通ランレングスとして定義されるLCOMMONとを含む電気
配線構造。 (23)前記少なくとも1つの数学的関係が、事前に選
択された最大間隔WSPACING,MAX以下のWSPACINGと、事
前に選択された最小共通ランレングスLCOMMON,MIN以上
のLCOMMONとを含む、前記(22)記載の電気配線構
造。 (24)前記少なくとも1つの数学的関係が、FLW≧F
LW,MINを含み、FLWがLCOMMON/WSPACINGとして定義
され、FLW,MINがFLWの事前選択最小値として定義され
る、前記(22)記載の電気配線構造。 (25)前記配線対の前記第1の配線が前記高電力配線
であり、前記配線対の前記第2の配線が、前記高電力配
線の好適な隣接配線である、前記(22)記載の電気配
線構造。 (26)ψODがψOD,MIN以上であり、前記共通ランレン
グスに沿って、前記第2の配線を反転する論理を含む、
前記(22)記載の電気配線構造。 (27)前記第2の配線がトライステート化されている
間に、前記第2の配線からの信号の伝搬を阻止するブロ
ッキング論理を含む、前記(22)記載の電気配線構
造。 (28)WSPACINGが所定の間隔であり、LCOMMONが所
定の共通ランレングスである、前記(22)記載の電気
配線構造。 (29)WSPACINGが確定済み間隔であり、LCOMMON
確定済み共通ランレングスである、前記(22)記載の
電気配線構造。 (30)キャパシタンスCAを有するA配線と、キャパ
シタンスCBを有するB配線とを含み、前記A配線と前
記B配線との間に結合キャパシタンスCCを有する、配
線網の2つの配線を含む電気配線構造であって、前記B
配線が電圧VB1からトライステート状態に遷移した後、
前記A配線が電圧VA1から電圧VA2(但しVA2≠VA1
に遷移し、前記A配線が電圧VA2に遷移した後、前記B
配線が電圧VB2(但しVB2≠VB1)に遷移するように意
図され、前記A配線の電圧VA1から電圧VA2への遷移、
及び前記B配線の電圧VB1から電圧VB2への遷移が、2
線式電圧遷移として識別される電気配線構造。 (31)(VA2−VA1)(VB2−VB1)>0である、前
記(30)記載の電気配線構造。 (32)前記A配線及び前記B配線が、1クロック・サ
イクルにつき、事前に選択された最小同方向スイッチン
グ確率ψSD,MIN以上の、同方向スイッチング確率ψSD
有する、前記(31)記載の電気配線構造。 (33)VA1=VB1=0及びVA2=VB2=1であり、前
記2線式電圧遷移の実効キャパシタンスがCA+CBであ
る、前記(31)記載の電気配線構造。 (34)VA1=VB1=1及びVA2=VB2=0であり、前
記2線式電圧遷移の実効キャパシタンスが0である、前
記(31)記載の電気配線構造。 (35)(VB2−VB1)(VA2−VA1)<0であり、前
記A配線及び前記B配線が共通ランレングスを有し、前
記B配線が前記共通ランレングスに沿って反転される、
前記(30)記載の電気配線構造。 (36)前記A配線及び前記B配線が1クロック・サイ
クルにつき、事前に選択された最小逆方向スイッチング
確率ψOD,MIN以上の、逆方向スイッチング確率ψODを有
する、前記(35)記載の電気配線構造。 (37)VA1=0、VB1=1、VA2=1、及びVB2=0
であり、前記2線式電圧遷移の実効キャパシタンスがC
A+CBである、前記(35)記載の電気配線構造。 (38)VA1=1、VB1=0、VA2=0、及びVB2=1
であり、前記2線式電圧遷移の実効キャパシタンスが0
である、前記(35)記載の電気配線構造。 (39)前記B配線がトライステート化されている間
に、前記B配線からの信号の伝搬が阻止される、前記
(30)記載の電気配線構造。 (40)複数の配線を有する電気配線構造を設計するコ
ンピュータ・システムであって、プロセッサと、前記プ
ロセッサに接続される入力装置と、前記プロセッサに接
続される出力装置と、前記プロセッサに接続される第1
のメモリ装置と、前記プロセッサに接続される第2のメ
モリ装置と、前記第2のメモリ装置に記憶され、前記プ
ロセッサにより実行されるコンピュータ・コードとを含
み、前記コンピュータ・コードは、少なくとも1つの配
線対を識別するアルゴリズムを含み、前記配線対が、複
数の配線から成る第1の配線と、複数の配線から成る第
2の配線とを含み、前記第2の配線が既にトライステー
ト化済みか、トライステート化可能であり、前記配線対
が、1クロック・サイクルにつき、事前に選択された最
小同方向スイッチング確率ψSD,MIN以上の同方向のスイ
ッチング確率ψSDを有するか、1クロック・サイクルに
つき、事前に選択された最小逆方向スイッチング確率ψ
OD,MIN以上の逆方向スイッチング確率ψODを有し、前記
第1及び第2の配線が、少なくとも1つの数学的関係を
満足し、前記数学的関係が、前記第1の配線と前記第2
の配線との間の間隔として定義されるWSPACIN Gと、前
記第1の配線と前記第2の配線との共通ランレングスと
して定義されるLCOMMONとを含むコンピュータ・システ
ム。 (41)前記少なくとも1つの数学的関係が、事前に選
択された最大間隔WSPACING,MAX以下のWSPACINGと、事
前に選択された最小共通ランレングスLCOMMON,MIN以上
のLCOMMONとを含む、前記(40)記載のコンピュータ
・システム。 (42)前記少なくとも1つの数学的関係が、FLW≧F
LW,MINを含み、FLWがLCOMMON/WSPACINGとして定義
され、FLW,MINがFLWの事前選択最小値として定義され
る、前記(40)記載のコンピュータ・システム。 (43)前記少なくとも1つの配線対を識別するアルゴ
リズムが、少なくとも1つの高電力配線を識別するステ
ップと、前記少なくとも1つの高電力配線の各々に対し
て、好適な隣接配線を識別するステップとを含み、前記
配線対の前記第1の配線が前記高電力配線であり、前記
配線対の前記第2の配線が前記好適な隣接配線である、
前記(40)記載のコンピュータ・システム。 (44)前記アルゴリズムが、前記第2の配線がまだト
ライステート化されてないが、トライステート化可能で
あると判断する場合、前記アルゴリズムがトライステー
ト化論理を前記第2の配線に追加するステップを含む、
前記(40)記載のコンピュータ・システム。 (45)前記アルゴリズムが、ψODがψOD,MIN以上であ
ると判断する場合、前記アルゴリズムが前記共通ランレ
ングスに沿って、前記第2の配線を反転する論理を追加
するステップを含む、前記(40)記載のコンピュータ
・システム。 (46)前記アルゴリズムが、前記第2の配線がトライ
ステート化されている間に、前記第2の配線からの信号
の伝搬を阻止するブロッキング論理を追加するステップ
を含む、前記(40)記載のコンピュータ・システム。 (47)前記アルゴリズムがWSPACINGを低減するステ
ップを含む、前記(40)記載のコンピュータ・システ
ム。 (48)前記アルゴリズムが、前記少なくとも1つの配
線対が複数の配線対を含むことを識別する場合、前記ア
ルゴリズムが、省電力化に従い、前記配線対をランク付
けするステップと、前記省電力化のソート順に、ランク
付けされた前記配線対のリストを生成するステップと、
前記リストを所定の切り捨て基準に従い、前記省電力化
の収穫逓減ポイントで切り捨てるステップとを含む、前
記(40)記載のコンピュータ・システム。 (49)WSPACINGが所定の間隔であり、LCOMMONが所
定の共通ランレングスである、前記(40)記載のコン
ピュータ・システム。 (50)WSPACINGが確定済み間隔であり、LCOMMON
確定済み共通ランレングスである、前記(40)記載の
コンピュータ・システム。 (51)複数の配線を有する電気配線構造を設計するコ
ンピュータ可読プログラム・コードを有するコンピュー
タ可読媒体を含むコンピュータ・プログラム製品であっ
て、前記コンピュータ可読プログラム・コードが、複数
の配線から成る第1の配線と、複数の配線から成る第2
の配線とを含む少なくとも1つの配線対を識別するアル
ゴリズムを含み、前記第2の配線が既にトライステート
化済みか、トライステート化可能であり、前記配線対が
1クロック・サイクルにつき、事前に選択された最小同
方向スイッチング確率ψSD,MIN以上の、同方向スイッチ
ング確率ψSDを有するか、1クロック・サイクルにつ
き、事前に選択された最小逆方向スイッチング確率ψ
OD,MIN以上の、逆方向スイッチング確率ψODを有し、前
記第1及び第2の配線が、少なくとも1つの数学的関係
を満足し、前記数学的関係が、前記第1の配線と前記第
2の配線との間の間隔として定義されるWSPACING、及
び前記第1の配線と前記第2の配線の共通ランレングス
として定義されるLCOMMONを含むコンピュータ・プログ
ラム製品。 (52)前記少なくとも1つの数学的関係が、事前に選
択された最大間隔WSPACING,MAX以下のWSPACINGと、事
前に選択された最小共通ランレングスLCOMMON,MIN以上
のLCOMMONとを含む、前記(51)記載のコンピュータ
・プログラム製品。 (53)前記少なくとも1つの数学的関係が、FLW≧F
LW,MINを含み、FLWがLCOMMON/WSPACINGとして定義
され、FLW,MINがFLWの事前選択最小値として定義され
る、前記(51)記載のコンピュータ・プログラム製
品。 (54)前記少なくとも1つの配線対を識別するアルゴ
リズムが、少なくとも1つの高電力配線を識別するステ
ップと、前記少なくとも1つの高電力配線の各々に対し
て、好適な隣接配線を識別するステップとを含み、前記
配線対の前記第1の配線が前記高電力配線であり、前記
配線対の前記第2の配線が前記好適な隣接配線である、
前記(51)記載のコンピュータ・プログラム製品。 (55)前記アルゴリズムが、前記第2の配線がまだト
ライステート化されてないが、トライステート化可能で
あると判断する場合、前記アルゴリズムが、トライステ
ート化論理を前記第2の配線に追加するステップを含
む、前記(51)記載のコンピュータ・プログラム製
品。 (56)前記アルゴリズムが、ψODがψOD,MIN以上であ
ると判断する場合、前記アルゴリズムが前記共通ランレ
ングスに沿って、前記第2の配線を反転する論理を追加
するステップを含む、前記(51)記載のコンピュータ
・プログラム製品。 (57)前記アルゴリズムが、前記第2の配線がトライ
ステート化されている間に、前記第2の配線からの信号
の伝搬を阻止するブロッキング論理を追加するステップ
を含む、前記(51)記載のコンピュータ・プログラム
製品。 (58)前記アルゴリズムがWSPACINGを低減するステ
ップを含む、前記(51)記載のコンピュータ・プログ
ラム製品。 (59)前記アルゴリズムが、前記少なくとも1つの配
線対が複数の配線対を含むと識別する場合、前記アルゴ
リズムが、省電力化に従い、前記配線対をランク付けす
るステップと、前記省電力化のソート順に、ランク付け
された前記配線対のリストを生成するステップと、前記
リストを所定の切り捨て基準に従い、前記省電力化の収
穫逓減ポイントで切り捨てるステップとを含む、前記
(51)記載のコンピュータ・プログラム製品。 (60)WSPACINGが所定の間隔であり、LCOMMONが所
定の共通ランレングスである、前記(51)記載のコン
ピュータ・プログラム製品。 (61)WSPACINGが確定済み間隔であり、LCOMMON
確定済み共通ランレングスである、前記(51)記載の
コンピュータ・プログラム製品。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に従い、第1の配線、第2の配
線、及び電源を有する電気回路を示す図である。
【図2】本発明の実施例に従い、各配線の2状態モデル
にもとづく、図1の配線の状態遷移を示す図である。
【図3】本発明の実施例に従い、第1の配線の2状態モ
デル及び第2の配線のトライステート・モデルにもとづ
く、図1の配線の状態遷移を示す図である。
【図4】本発明の実施例に従い、各配線対の一方の配線
がトライステート化されるように、配線対を選択する方
法を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施例に従い、配線対の配線がトライ
ステート化されるように、配線対の配置を示すチップ・
レイアウトである。
【図6】本発明の実施例に従い、各配線対の一方の配線
がトライステート化されるように、配線対を選択するコ
ンピュータ・システムを示す図である。
【図7】本発明の実施例に従うトライステート・ドライ
バを示す図である。
【図8】図7のトライステート・ドライバを実現するト
ライステート構造を示す図である。
【図9】本発明の実施例に従うトライステート構造を示
す図である。
【符号の説明】 12、14 配線 16、17 キャパシタ 18 結合キャパシタンス 20 電源 22、26 プルアップ素子 24、28 プルダウン素子 30 グラウンド 77 ランレングス 80、90 配線ネット 81、91 ソース 82、83、92、93 ソース 204、205、405 Pチャネル・トランジスタ 206、207、406 Nチャネル・トランジスタ 208、404 インバータ 601−616 ビン
フロントページの続き (72)発明者 ジョン・エム・コーン アメリカ合衆国05477、バーモント州リッ チモンド、ダックスバリー・ロード 20、 オールド・ジョンズビル・スクールハウス (72)発明者 アルバー・エイ・ディーン アメリカ合衆国01450、マサチューセッツ 州グロトン、ペイサー・ウェイ 44 (72)発明者 アミアー・エイチ・ファラーヒ アメリカ合衆国10566、ニューヨーク州ピ ークスキル、ハンティントン・サークル 5 (72)発明者 デビッド・ジェイ・ハサウェイ アメリカ合衆国05490、バーモント州アン ダーヒル・センター、プレザント・バレ ー・ロード 295 (72)発明者 トーマス・エム・レシック アメリカ合衆国05464、バーモント州ジェ ファーソンビル、ノース・ケンブリッジ・ ロード 3949 (72)発明者 ジャガナサン・ナガシマーン アメリカ合衆国10546、ニューヨーク州ミ ルウッド、バルドウィン・ヒルズ・ロード 23 (72)発明者 スコット・エイ・テトラート アメリカ合衆国05468、バーモント州ジョ ージア、ラウンズ・ロード 162 (72)発明者 セバスチャン・ティ・ベントローネ アメリカ合衆国05403、バーモント州サウ ス・バーリントン、バトラー・ドライブ 38 Fターム(参考) 5B046 AA08 BA06 5F064 BB26 CC23 DD09 EE02 EE03 EE08 EE09 EE14 EE16 EE17 EE22 EE43 EE47 HH06 HH09

Claims (61)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の配線を有する電気配線構造を設計す
    る方法であって、複数の配線から成る第1の配線と、複
    数の配線から成る第2の配線とを含む少なくとも1つの
    配線対を識別するステップを含み、前記第2の配線が既
    にトライステート化済みか、トライステート化可能であ
    り、前記配線対が1クロック・サイクルにつき、事前に
    選択された最小同方向スイッチング確率ψSD,MIN以上
    の、同方向スイッチング確率ψSDを有するか、1クロッ
    ク・サイクルにつき、事前に選択された最小逆方向スイ
    ッチング確率ψOD,MIN以上の、逆方向スイッチング確率
    ψODを有し、前記第1及び第2の配線が、少なくとも1
    つの数学的関係を満足し、前記数学的関係が、前記第1
    の配線と前記第2の配線との間の間隔として定義される
    SPACING、及び前記第1の配線と前記第2の配線の共
    通ランレングスとして定義されるL COMMONを含む方法。
  2. 【請求項2】前記少なくとも1つの数学的関係が、 事前に選択された最大間隔WSPACING,MAX以下のW
    SPACINGと、 事前に選択された最小共通ランレングスLCOMMON,MIN
    上のLCOMMONとを含む、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】前記少なくとも1つの数学的関係が、FLW
    ≧FLW,MINを含み、FLWがLCOMMON/WSPACINGとして
    定義され、FLW,MINがFLWの事前選択最小値として定義
    される、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】前記少なくとも1つの配線対を識別するス
    テップが、 少なくとも1つの高電力配線を識別するステップと、 前記少なくとも1つの高電力配線の各々に対して、好適
    な隣接配線を識別するステップとを含み、前記配線対の
    前記第1の配線が前記高電力配線であり、前記配線対の
    前記第2の配線が前記好適な隣接配線である、請求項1
    記載の方法。
  5. 【請求項5】前記第2の配線がまだトライステート化さ
    れてないが、トライステート化可能であり、トライステ
    ート化論理を前記第2の配線に追加するステップを含
    む、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】ψODがψOD,MIN以上であり、前記共通ラン
    レングスに沿って、前記第2の配線を反転する論理を追
    加するステップを含む、請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】前記第2の配線がトライステート化されて
    いる間に、前記第2の配線からの信号の伝搬を阻止する
    ブロッキング論理を追加するステップを含む、請求項1
    記載の方法。
  8. 【請求項8】WSPACINGを低減するステップを含む、請
    求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】前記少なくとも1つの配線対が複数の配線
    対を含み、 省電力化に従い、前記配線対をランク付けするステップ
    と、 前記省電力化のソート順に、ランク付けされた前記配線
    対のリストを生成するステップと、 前記リストを所定の切り捨て基準に従い、前記省電力化
    の収穫逓減ポイントで切り捨てるステップとを含む、請
    求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】WSPACINGが所定の間隔であり、L
    COMMONが所定の共通ランレングスである、請求項1記載
    の方法。
  11. 【請求項11】WSPACINGが確定済み間隔であり、L
    COMMONが確定済み共通ランレングスである、請求項1記
    載の方法。
  12. 【請求項12】2線式電圧遷移を実行する方法であっ
    て、 キャパシタンスCAを有するA配線と、キャパシタンス
    Bを有するB配線とを含み、前記A配線と前記B配線
    との間に結合キャパシタンスCCを有する、電気配線網
    の2つの配線を提供するステップと、 前記B配線を電圧VB1からハイインピーダンス状態にト
    ライステート化するステップと、 前記B配線をトライステート化した後、前記A配線を電
    圧VA1から電圧VA2(但しVA2≠VA1)に遷移するステ
    ップと、 前記A配線をVA2に遷移した後、前記B配線を電圧VB2
    (但しVB2≠VB1)に遷移するステップとを含む方法。
  13. 【請求項13】(VA2−VA1)(VB2−VB1)>0であ
    る、請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】前記A配線及び前記B配線が、1クロッ
    ク・サイクルにつき、事前に選択された最小同方向スイ
    ッチング確率ψSD,MIN以上の、同方向スイッチング確率
    ψSDを有する、請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】VA1=VB1=0及びVA2=VB2=1であ
    り、前記2線式電圧遷移の実効キャパシタンスがCA
    Bである、請求項13記載の方法。
  16. 【請求項16】VA1=VB1=1及びVA2=VB2=0であ
    り、前記2線式電圧遷移の実効キャパシタンスが0であ
    る、請求項13記載の方法。
  17. 【請求項17】(VB2−VB1)(VA2−VA1)<0であ
    り、前記A配線及び前記B配線が共通ランレングスを有
    し、前記共通ランレングスに沿って、前記B配線を反転
    するステップを含む、請求項12記載の方法。
  18. 【請求項18】前記A配線及び前記B配線が1クロック
    ・サイクルにつき、事前に選択された最小逆方向スイッ
    チング確率ψOD,MIN以上の、逆方向スイッチング確率ψ
    ODを有する、請求項17記載の方法。
  19. 【請求項19】VA1=0、VB1=1、VA2=1、及びV
    B2=0であり、前記2線式電圧遷移の実効キャパシタン
    スがCA+CBである、請求項17記載の方法。
  20. 【請求項20】VA1=1、VB1=0、VA2=0、及びV
    B2=1であり、前記2線式電圧遷移の実効キャパシタン
    スが0である、請求項17記載の方法。
  21. 【請求項21】前記B配線がトライステート化されてい
    る間に、前記B配線からの信号の伝搬を阻止するステッ
    プを含む、請求項12記載の方法。
  22. 【請求項22】少なくとも1つの配線対を含む電気配線
    構造であって、前記配線対が第1の配線と第2の配線と
    を含み、前記第2の配線がトライステート化されるよう
    に予定され、前記配線対が1クロック・サイクルにつ
    き、事前に選択された最小同方向スイッチング確率ψ
    SD,MIN以上の同方向のスイッチング確率ψSDを有する
    か、1クロック・サイクルにつき、事前に選択された最
    小逆方向スイッチング確率ψOD ,MIN以上の逆方向スイッ
    チング確率ψODを有し、前記第1及び第2の配線が、少
    なくとも1つの数学的関係を満足し、前記数学的関係
    が、前記第1の配線と前記第2の配線との間の間隔とし
    て定義されるWSPACINGと、前記第1の配線と前記第2
    の配線との共通ランレングスとして定義されるLCOMMON
    とを含む電気配線構造。
  23. 【請求項23】前記少なくとも1つの数学的関係が、 事前に選択された最大間隔WSPACING,MAX以下のW
    SPACINGと、 事前に選択された最小共通ランレングスLCOMMON,MIN
    上のLCOMMONとを含む、請求項22記載の電気配線構
    造。
  24. 【請求項24】前記少なくとも1つの数学的関係が、F
    LW≧FLW,MINを含み、FLWがLCOMMON/WSPACINGとし
    て定義され、FLW,MINがFLWの事前選択最小値として定
    義される、請求項22記載の電気配線構造。
  25. 【請求項25】前記配線対の前記第1の配線が前記高電
    力配線であり、前記配線対の前記第2の配線が、前記高
    電力配線の好適な隣接配線である、請求項22記載の電
    気配線構造。
  26. 【請求項26】ψODがψOD,MIN以上であり、前記共通ラ
    ンレングスに沿って、前記第2の配線を反転する論理を
    含む、請求項22記載の電気配線構造。
  27. 【請求項27】前記第2の配線がトライステート化され
    ている間に、前記第2の配線からの信号の伝搬を阻止す
    るブロッキング論理を含む、請求項22記載の電気配線
    構造。
  28. 【請求項28】WSPACINGが所定の間隔であり、L
    COMMONが所定の共通ランレングスである、請求項22記
    載の電気配線構造。
  29. 【請求項29】WSPACINGが確定済み間隔であり、L
    COMMONが確定済み共通ランレングスである、請求項22
    記載の電気配線構造。
  30. 【請求項30】キャパシタンスCAを有するA配線と、
    キャパシタンスCBを有するB配線とを含み、前記A配
    線と前記B配線との間に結合キャパシタンスCCを有す
    る、配線網の2つの配線を含む電気配線構造であって、 前記B配線が電圧VB1からトライステート状態に遷移し
    た後、前記A配線が電圧VA1から電圧VA2(但しVA2
    A1)に遷移し、前記A配線が電圧VA2に遷移した後、
    前記B配線が電圧VB2(但しVB2≠VB1)に遷移するよ
    うに意図され、前記A配線の電圧VA1から電圧VA2への
    遷移、及び前記B配線の電圧VB1から電圧VB2への遷移
    が、2線式電圧遷移として識別される電気配線構造。
  31. 【請求項31】(VA2−VA1)(VB2−VB1)>0であ
    る、請求項30記載の電気配線構造。
  32. 【請求項32】前記A配線及び前記B配線が、1クロッ
    ク・サイクルにつき、事前に選択された最小同方向スイ
    ッチング確率ψSD,MIN以上の、同方向スイッチング確率
    ψSDを有する、請求項31記載の電気配線構造。
  33. 【請求項33】VA1=VB1=0及びVA2=VB2=1であ
    り、前記2線式電圧遷移の実効キャパシタンスがCA
    Bである、請求項31記載の電気配線構造。
  34. 【請求項34】VA1=VB1=1及びVA2=VB2=0であ
    り、前記2線式電圧遷移の実効キャパシタンスが0であ
    る、請求項31記載の電気配線構造。
  35. 【請求項35】(VB2−VB1)(VA2−VA1)<0であ
    り、前記A配線及び前記B配線が共通ランレングスを有
    し、前記B配線が前記共通ランレングスに沿って反転さ
    れる、請求項30記載の電気配線構造。
  36. 【請求項36】前記A配線及び前記B配線が1クロック
    ・サイクルにつき、事前に選択された最小逆方向スイッ
    チング確率ψOD,MIN以上の、逆方向スイッチング確率ψ
    ODを有する、請求項35記載の電気配線構造。
  37. 【請求項37】VA1=0、VB1=1、VA2=1、及びV
    B2=0であり、前記2線式電圧遷移の実効キャパシタン
    スがCA+CBである、請求項35記載の電気配線構造。
  38. 【請求項38】VA1=1、VB1=0、VA2=0、及びV
    B2=1であり、前記2線式電圧遷移の実効キャパシタン
    スが0である、請求項35記載の電気配線構造。
  39. 【請求項39】前記B配線がトライステート化されてい
    る間に、前記B配線からの信号の伝搬が阻止される、請
    求項30記載の電気配線構造。
  40. 【請求項40】複数の配線を有する電気配線構造を設計
    するコンピュータ・システムであって、 プロセッサと、 前記プロセッサに接続される入力装置と、 前記プロセッサに接続される出力装置と、 前記プロセッサに接続される第1のメモリ装置と、 前記プロセッサに接続される第2のメモリ装置と、 前記第2のメモリ装置に記憶され、前記プロセッサによ
    り実行されるコンピュータ・コードとを含み、前記コン
    ピュータ・コードは、少なくとも1つの配線対を識別す
    るアルゴリズムを含み、前記配線対が、複数の配線から
    成る第1の配線と、複数の配線から成る第2の配線とを
    含み、前記第2の配線が既にトライステート化済みか、
    トライステート化可能であり、前記配線対が、1クロッ
    ク・サイクルにつき、事前に選択された最小同方向スイ
    ッチング確率ψSD,MIN以上の同方向のスイッチング確率
    ψSDを有するか、1クロック・サイクルにつき、事前に
    選択された最小逆方向スイッチング確率ψOD,MIN以上の
    逆方向スイッチング確率ψODを有し、前記第1及び第2
    の配線が、少なくとも1つの数学的関係を満足し、前記
    数学的関係が、前記第1の配線と前記第2の配線との間
    の間隔として定義されるWSPACIN Gと、前記第1の配線
    と前記第2の配線との共通ランレングスとして定義され
    るLCOMMONとを含むコンピュータ・システム。
  41. 【請求項41】前記少なくとも1つの数学的関係が、 事前に選択された最大間隔WSPACING,MAX以下のW
    SPACINGと、 事前に選択された最小共通ランレングスLCOMMON,MIN
    上のLCOMMONとを含む、請求項40記載のコンピュータ
    ・システム。
  42. 【請求項42】前記少なくとも1つの数学的関係が、F
    LW≧FLW,MINを含み、FLWがLCOMMON/WSPACINGとし
    て定義され、FLW,MINがFLWの事前選択最小値として定
    義される、請求項40記載のコンピュータ・システム。
  43. 【請求項43】前記少なくとも1つの配線対を識別する
    アルゴリズムが、 少なくとも1つの高電力配線を識別するステップと、 前記少なくとも1つの高電力配線の各々に対して、好適
    な隣接配線を識別するステップとを含み、前記配線対の
    前記第1の配線が前記高電力配線であり、前記配線対の
    前記第2の配線が前記好適な隣接配線である、請求項4
    0記載のコンピュータ・システム。
  44. 【請求項44】前記アルゴリズムが、前記第2の配線が
    まだトライステート化されてないが、トライステート化
    可能であると判断する場合、前記アルゴリズムがトライ
    ステート化論理を前記第2の配線に追加するステップを
    含む、請求項40記載のコンピュータ・システム。
  45. 【請求項45】前記アルゴリズムが、ψODがψOD,MIN
    上であると判断する場合、前記アルゴリズムが前記共通
    ランレングスに沿って、前記第2の配線を反転する論理
    を追加するステップを含む、請求項40記載のコンピュ
    ータ・システム。
  46. 【請求項46】前記アルゴリズムが、前記第2の配線が
    トライステート化されている間に、前記第2の配線から
    の信号の伝搬を阻止するブロッキング論理を追加するス
    テップを含む、請求項40記載のコンピュータ・システ
    ム。
  47. 【請求項47】前記アルゴリズムがWSPACINGを低減す
    るステップを含む、請求項40記載のコンピュータ・シ
    ステム。
  48. 【請求項48】前記アルゴリズムが、前記少なくとも1
    つの配線対が複数の配線対を含むことを識別する場合、
    前記アルゴリズムが、 省電力化に従い、前記配線対をランク付けするステップ
    と、 前記省電力化のソート順に、ランク付けされた前記配線
    対のリストを生成するステップと、 前記リストを所定の切り捨て基準に従い、前記省電力化
    の収穫逓減ポイントで切り捨てるステップとを含む、請
    求項40記載のコンピュータ・システム。
  49. 【請求項49】WSPACINGが所定の間隔であり、L
    COMMONが所定の共通ランレングスである、請求項40記
    載のコンピュータ・システム。
  50. 【請求項50】WSPACINGが確定済み間隔であり、L
    COMMONが確定済み共通ランレングスである、請求項40
    記載のコンピュータ・システム。
  51. 【請求項51】複数の配線を有する電気配線構造を設計
    するコンピュータ可読プログラム・コードを有するコン
    ピュータ可読媒体を含むコンピュータ・プログラム製品
    であって、前記コンピュータ可読プログラム・コード
    が、 複数の配線から成る第1の配線と、複数の配線から成る
    第2の配線とを含む少なくとも1つの配線対を識別する
    アルゴリズムを含み、前記第2の配線が既にトライステ
    ート化済みか、トライステート化可能であり、前記配線
    対が1クロック・サイクルにつき、事前に選択された最
    小同方向スイッチング確率ψSD,MIN以上の、同方向スイ
    ッチング確率ψSDを有するか、1クロック・サイクルに
    つき、事前に選択された最小逆方向スイッチング確率ψ
    OD,MIN以上の、逆方向スイッチング確率ψODを有し、前
    記第1及び第2の配線が、少なくとも1つの数学的関係
    を満足し、前記数学的関係が、前記第1の配線と前記第
    2の配線との間の間隔として定義されるWSPACING、及
    び前記第1の配線と前記第2の配線の共通ランレングス
    として定義されるLCOMMONを含むコンピュータ・プログ
    ラム製品。
  52. 【請求項52】前記少なくとも1つの数学的関係が、 事前に選択された最大間隔WSPACING,MAX以下のW
    SPACINGと、 事前に選択された最小共通ランレングスLCOMMON,MIN
    上のLCOMMONとを含む、請求項51記載のコンピュータ
    ・プログラム製品。
  53. 【請求項53】前記少なくとも1つの数学的関係が、F
    LW≧FLW,MINを含み、FLWがLCOMMON/WSPACINGとし
    て定義され、FLW,MINがFLWの事前選択最小値として定
    義される、請求項51記載のコンピュータ・プログラム
    製品。
  54. 【請求項54】前記少なくとも1つの配線対を識別する
    アルゴリズムが、 少なくとも1つの高電力配線を識別するステップと、 前記少なくとも1つの高電力配線の各々に対して、好適
    な隣接配線を識別するステップとを含み、前記配線対の
    前記第1の配線が前記高電力配線であり、前記配線対の
    前記第2の配線が前記好適な隣接配線である、請求項5
    1記載のコンピュータ・プログラム製品。
  55. 【請求項55】前記アルゴリズムが、前記第2の配線が
    まだトライステート化されてないが、トライステート化
    可能であると判断する場合、前記アルゴリズムが、トラ
    イステート化論理を前記第2の配線に追加するステップ
    を含む、請求項51記載のコンピュータ・プログラム製
    品。
  56. 【請求項56】前記アルゴリズムが、ψODがψOD,MIN
    上であると判断する場合、前記アルゴリズムが前記共通
    ランレングスに沿って、前記第2の配線を反転する論理
    を追加するステップを含む、請求項51記載のコンピュ
    ータ・プログラム製品。
  57. 【請求項57】前記アルゴリズムが、前記第2の配線が
    トライステート化されている間に、前記第2の配線から
    の信号の伝搬を阻止するブロッキング論理を追加するス
    テップを含む、請求項51記載のコンピュータ・プログ
    ラム製品。
  58. 【請求項58】前記アルゴリズムがWSPACINGを低減す
    るステップを含む、請求項51記載のコンピュータ・プ
    ログラム製品。
  59. 【請求項59】前記アルゴリズムが、前記少なくとも1
    つの配線対が複数の配線対を含むと識別する場合、前記
    アルゴリズムが、 省電力化に従い、前記配線対をランク付けするステップ
    と、 前記省電力化のソート順に、ランク付けされた前記配線
    対のリストを生成するステップと、 前記リストを所定の切り捨て基準に従い、前記省電力化
    の収穫逓減ポイントで切り捨てるステップとを含む、請
    求項51記載のコンピュータ・プログラム製品。
  60. 【請求項60】WSPACINGが所定の間隔であり、L
    COMMONが所定の共通ランレングスである、請求項51記
    載のコンピュータ・プログラム製品。
  61. 【請求項61】WSPACINGが確定済み間隔であり、L
    COMMONが確定済み共通ランレングスである、請求項51
    記載のコンピュータ・プログラム製品。
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