JP2002328288A - 組レンズ調整方法とその装置 - Google Patents

組レンズ調整方法とその装置

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JP2002328288A
JP2002328288A JP2001129442A JP2001129442A JP2002328288A JP 2002328288 A JP2002328288 A JP 2002328288A JP 2001129442 A JP2001129442 A JP 2001129442A JP 2001129442 A JP2001129442 A JP 2001129442A JP 2002328288 A JP2002328288 A JP 2002328288A
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light
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JP2001129442A
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English (en)
Inventor
和政 ▲高▼田
Kazumasa Takada
Hirokazu Furuta
寛和 古田
Kenji Takamoto
健治 高本
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Mounting And Adjusting Of Optical Elements (AREA)
  • Laser Beam Processing (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Optical Head (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回折光干渉方式の組レンズ調整において、シ
ェアリング干渉パターンが欠けることなく、正しく収差
検出できる調整方法および装置を提供する 【解決手段】 システム100では、制御装置138が
受光素子136、144上における集光スポットの位置
ずれ量Ux、Uyを演算、その結果に基づいて調整機構
122,124を同時に駆動してレンズ108,110
を同時に移動し、干渉パターンを集光レンズ112の瞳
面内に位置させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク方式の
情報記憶媒体、例えばDVD(DigitalVers
tile Disk)に情報を読み書きする光学レン
ズ、またレーザ加工機、レーザ露光機、レーザ顕微鏡な
どにおいて光を結像して光スポットを形成する光学レン
ズの組立調整を行う方法及びその装置に関する。
【0002】
【発明の背景】光ディスク方式の高密度情報記憶媒体か
ら情報を読み取り、またこの高密度情報記憶媒体に情報
を記憶するためには、光源から出射された光を目的の場
所に正確に照射できる光学系が必要である。また、高い
記録密度を実現するためには、一般に知られているよう
に、情報の記録に用いる光の波長を短くする、情報記録
媒体に光を照射する光学レンズのNA(開口数)を大き
くする、などの方法がある。
【0003】また、開口数(NA)を大きくするには、
ただ一つのレンズの形状を変えるよりも、複数のレンズ
を組み合わせた組レンズを用いる方が容易であること
が、一般に知られている。したがって、光ディスクの対
物レンズは、NAを大きくする目的で、組レンズが用い
られる。しかし、組レンズは、正確に調整しなければ所
望の特性が得られないという問題を含んでいる。
【0004】組レンズの調整方法として、シェアリング
干渉計測で収差を検出し、その検出結果に基づいてレン
ズを調整する方法(回折干渉方式)が提案されている。
この回折干渉方式による組レンズ調整について、2群レ
ンズを例に挙げて図1を参照して以下に簡単に説明す
る。
【0005】図1は、回折干渉方式による組レンズ調整
装置10の概略構成を示したものである。光源12から
出射した光はコリメータレンズ14で平行光になり、組
レンズ16を構成する被調整レンズ18、20に入射す
る。レンズ18、20はそれぞれ保持具22、24で保
持されており、それぞれ移動機構26、28で位置を調
整することができる。被調整レンズ18、20を通過し
た光は、集光されながら回折格子30に入射する。回折
格子30を透過する光は、異なる次数を有する複数の光
に分解される。回折角度θを適当に設定することで、分
解された複数の光のうち0次光と±1次光が検出レンズ
32に入射され(図2(b)参照)、この検出レンズ3
2上で0次光と+1次光、そして0次光と−1次光が重
なり、それぞれの干渉縞(干渉パターン)を生じる。こ
の干渉パターンを含む検出レンズ32の瞳面(図2
(a)参照)は結像レンズ34で受像部36に結像され
る。受像部36は受像した干渉パターンに対応する信号
を信号プロセッサ38に送信する。信号プロセッサ38
は、位相シフト法を用い、収差を演算する。そして、信
号プロセッサ38で検出された収差に基づいて移動機構
26、28を駆動し、レンズ18、20の位置を調整す
る。
【0006】組レンズ16(被調整レンズ18、20)
を出射した光に含まれる収差と、それによって生じる干
渉縞の概略を図3に示す。図3の(a)はデフォーカス
による縞パターン、(b)(c)はコマ収差による縞パ
ターン、(d)は非点収差による縞パターン、(e)は
球面収差による縞パターン、(f)収差ゼロのときの縞
パターンである。収差ゼロの場合、干渉領域内の光強度
は一様である。一般に収差は複合して発生し、(a)か
ら(e)が混合した縞パターンとなる。このパターンに
基づいて各収差を抽出する。収差抽出には位相シフト法
を使う。この位相シフト法では、移動装置40により回
折格子30をその格子溝と直交する成分を含む方向に移
動させることで、干渉させる2つの波面の位相を変化さ
せ、パターン内での強度変化のタイミングの分布、つま
り強度変化の位相の分布を解析して収差を求める。
【0007】このような構成を備えた組レンズ調整装置
10では、被調整レンズ18、20と調整装置10の光
軸を合わせる目的で、回折格子30上にできる集光スポ
ットの位置を検出する。調整装置10の光軸と被調整レ
ンズ18、20の光軸を合わせることで、集光レンズ3
2上にできる干渉パターンを正しく受像部36に結像で
きるからである。そのために、図1に示すように、集光
レンズ32と結像レンズ34の間にハーフミラー42を
挿入し、結像レンズ44で受像部46へ集光している。
そして、受像部46に受像されたスポットの位置を処理
装置48で検出し、スポットが所定の位置にくるよう
に、移動機構26、28でレンズ18、20の位置を調
整する。
【0008】しかし、この組レンズ調整方法では、集光
スポットの位置が所定の位置に存在すると処理装置48
が判断しても、目的のシェアリング干渉パターンが得ら
れない場合がある。この場合、当然正しく収差を検出で
きず、レンズも正しく調整できない。
【0009】この問題について以下に具体的に説明す
る。図4は、正しくシェアリング干渉パターンが得られ
ない状況を誇張して示したものである。この図に示すよ
うに、レンズ18の中心とレンズ20の中心の距離(ず
れ)δが大きいと、レンズ18、20を通過した光の光
軸が傾く。そのため、レンズ18、20を通過した光の
集光スポット位置が、回折格子30上で図4に示すよう
に検出光学系の中心(調整装置10の光軸50)に一致
していても、レンズ18、20を通過した光の一部が集
光レンズ30に入射されない事態(いわゆる「けら
れ」)を生じる。その結果、集光レンズ30上にできる
シェアリング干渉パターンは、例えば図5に示すように
欠けてしまう。そのため、収差検出に必要な情報が得ら
れないことから、レンズ18、20の収差を正しく評価
できず、レンズ18,20の調整を正しく行うことがで
きない。
【0010】そこで、本発明は、回折光干渉方式の組レ
ンズ調整において、シェアリング干渉パターンが欠ける
ことなく、正しく収差検出を行うことができる調整方法
および調整装置を提供することを目的とする。
【0011】
【発明の概要】上記目的を達成するため、本発明の組レ
ンズ調整方法(請求項1)は、複数の被調整レンズから
なる組レンズの調整方法であって、(a)コリメートし
た光を被調整レンズで集光する工程と、(b)上記集光
された光を回折格子で回折して干渉させる工程と、
(c)上記干渉光を3分岐する工程と、(d)上記3分
岐した干渉光のうちの第1の干渉光を第1のレンズで集
光して第1の受像素子へ結像する工程と、(e)上記第
1の受像素子に結像された干渉光から被調整レンズの収
差を検出する工程と、(f)上記3分岐した干渉光のう
ちの第2の干渉光を第2のレンズで集光して第2の受像
素子上に集光スポットを得る工程と、(g)上記3分岐
した干渉光のうちの第3の干渉光を第3のレンズで集光
して、上記第2のレンズから第2の受像素子までの距離
と異なる距離を第3のレンズとの間にあけて設けた第3
の受像素子に集光スポットを得る工程と、(h)工程
(f)と(g)で得られた2つの集光スポットの対応す
る受像素子上での位置関係に基づいて上記組レンズの位
置調整を行う工程と、(i)上記検出した収差に基づい
て上記被調整レンズを個別に調整する工程とを有するこ
とを特徴とする。
【0012】本発明の他の形態(請求項2)は、複数の
レンズを調整して組レンズを組立てる装置であって、
(a)コリメートされた光を出射する光源と、(b)複
数の被調整レンズの位置を調整するレンズ調整機構と、
(c)上記被調整レンズからの集光光を回折して干渉さ
せる回折格子と、(d)上記干渉光を3分岐する2つの
ハーフミラーと、(e)上記3分岐した干渉光のうちの
第1の干渉光を受像する第1の受像素子と、(f)上記
第1の干渉光を集光して上記第1の受像素子に導く第1
の結像光学系と、(g)上記第1の受像素子で受像した
干渉光を処理して収差を検出する処理装置と、(h)上
記3分岐した干渉光のうちの第2の干渉光を集光する第
2の集光光学系と、(i)上記第2の集光光学系で集光
された第2の干渉光をその集光位置で受像する第2の受
像素子と、(j)上記3分岐した干渉光のうちの第3の
干渉光を集光する第3の集光光学系と、(k)上記第3
の集光光学系で集光された第3の干渉光をその集光位置
から離れた位置で受像する第3の受像素子と、(l)上
記第2の受像素子と第3の受像素子で受像された干渉光
の位置を求め、これらの位置関係に基づいて、上記被調
整レンズ全体の位置を算出する位置算出装置とを有する
ことを特徴とする。組レンズ調整装置。
【0013】本発明の他の形態(請求項3)は、組レン
ズの調整方法であって(a)コリメートした光を被調整
レンズで集光する工程と、(b)上記集光された光を回
折格子で回折して干渉させる工程と、(c)上記干渉光
を2分岐する工程と、(d)上記2分岐した干渉光のう
ちの一方の干渉光を集光して受像素子へ結像する工程
と、(e)上記干渉像から収差を検出する工程と、
(f)上記2分岐した干渉光のうちの他方の干渉光を集
光する工程と、(g)上記集光された他方の干渉光がス
ポット状態になる前に2光束に分岐する工程と、(h)
上記2光束に分岐した干渉光のうちの一方の干渉光のス
ポット像を受像する工程と、(i)上記2光束に分岐し
た干渉光のうちの他方の干渉光のスポット像を、光軸方
向に関して上記工程(h)で受像した位置から離れた位
置で受像する工程と、(j)上記工程(h)と(i)で
受像した2つの集光スポットの位置関係に基づいて上記
被調整レンズ全体の位置調整を行う工程と、(k)上記
検出した収差に基づいて上記被調整レンズを個別に位置
調整する工程とを有することを特徴とする。
【0014】本発明の他の形態(請求項4)は、複数の
レンズを調整して組レンズを組立てる装置であって、
(a)コリメートされた光を出射する光源と、(b)複
数の被調整レンズを駆動するレンズ調整機構と、(c)
上記被調整レンズからの集光光を回折して干渉させる回
折格子と、(d)上記干渉光を2分岐するハーフミラー
と、(e)上記2分岐した干渉光のうちの一方の干渉光
を受像する第1の干渉像受像素子と、(f)上記一方の
干渉光を集光して上記受像素子1に導く第1の結像光学
系と、(g)上記第1の受像素子が受像した干渉光を処
理して収差を検出する処理装置と、(h)上記2分岐し
た干渉光のうちの他方の干渉光をスポットに集光する第
2の集光光学系と、(i)上記他方の干渉光がスポット
になる前で2光束に分岐するハーフミラーと、(j)上
記2光束に分岐した干渉光のうちの一方の干渉光を受像
する第1のスポット受像素子と、(k)上記2光束に分
岐した干渉光の他方の干渉光を、上記2光束に分岐した
干渉光のうちの一方の干渉光の集光位置とスポット受像
素子との光軸方向に関する位置関係とは異なる位置関係
で受像する第2のスポット受像素子と、(l)上記2つ
のスポット受像素子で受像されたスポットの位置を求
め、これらの位置関係に基づいて、上記被調整レンズ全
体の位置を算出する位置算出装置とを有することを特徴
とする。
【0015】本発明の他の形態(請求項5)は、上記第
1のスポット受像素子が上記干渉光の集光位置に設置さ
れることを特徴とする。
【0016】本発明の他の形態(請求項6)は、組レン
ズの調整方法であって、(a)コリメートした光を被調
整レンズで集光する工程と、(b)上記集光された光を
回折格子で回折して干渉させる工程と、(c)上記干渉
光を2分岐する工程と、(d)上記2分岐した干渉光の
うちの1つ干渉光を集光して第1の受像素子へ結像する
工程と、(e)上記干渉像から収差を検出する工程と、
(f)上記2分岐した干渉光のうちの他方の干渉光を第
2の受像素子上で集光スポットにする工程と、(g)上
記第2の受像素子を光軸方向に移動させる工程と、
(h)上記第2の受像素子の移動に伴って変化する集光
スポットの位置ずれ量に基づいて上記被調整レンズ全体
の位置調整を行う工程と、(i)上記検出した収差に基
づいて上記被調整レンズを個別に位置調整する工程とを
有することを特徴とする。
【0017】本発明の他の形態(請求項7)は、複数の
レンズを調整して組レンズを組立てる装置であって、
(a)コリメートされた光を出射する光源と、(b)複
数の被調整レンズを駆動するレンズ調整機構と、(c)
上記被調整レンズからの集光光を回折して干渉させる回
折格子と、(d)上記干渉光を2分岐するハーフミラー
と、(e)上記2分岐した干渉光のうちの一方の干渉光
を受像する第1の受像素子と、(f)上記一方の干渉光
を集光して上記第1の受像素子に導く結像光学系と、
(g)上記干渉像を処理して収差を検出する処理装置
と、(h)上記2分岐した干渉光のうちの他方の干渉光
を集光して受像する第2の受像素子と、(i)上記他方
の干渉光を集光して上記第2の受像素子に導く集光光学
系と、(j)上記第2の受像素子を光軸方向に移動させ
る移動機構と、(k)上記第2の受像素子の移動に伴っ
て変化する集光スポットの位置ずれ量に基づいて、上記
被調整レンズ全体の位置を算出する位置算出装置とを有
することを特徴とする。
【0018】本発明の他の形態(請求項8)は、上記ス
ポットの位置ずれ量を、上記第2の受像素子を上記他方
の干渉光の集光位置に移動させて得られるスポット位置
と、上記第2の受像素子を上記スポット位置から光軸方
向に移動させた位置に移動させて得られる別のスポット
位置との関係から算出することを特徴とする。
【0019】本発明の他の形態(請求項9)は、上記レ
ンズ調整機構が、上記位置算出装置で算出した量だけ、
上記被調整レンズ全体の位置調整を行うことを特徴とす
る。
【0020】本発明の他の形態(請求項10)は、上記
処理装置で算出した収差から、上記被調整レンズの個別
の調整量を算出する調整量算出装置を有することを特徴
とする。
【0021】本発明の他の形態(請求項11)は、上記
レンズ調整機構が、上記調整量算出装置で算出した調整
量だけ、上記被調整レンズの個別の調整を行うことを特
徴とする。
【0022】本発明の他の形態(請求項12)は、上記
収差検出を、干渉領域に設置した線分上の各測点の位置
と強度の関係を関数近似し、その関数の係数値に基づい
て行うことを特徴とする。
【0023】本発明の他の形態(請求項13)は、上記
収差検出を、干渉領域に設置した線分上の各測点の位置
と強度の関係を関数近似し、その関数の係数値に基づい
て行うことを特徴とする。
【0024】本発明の他の形態(請求項14、15)
は、上記回折格子が透過型回折格子であることを特徴と
する。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の具体的実施の形態を説明
する。
【0026】(1)第1実施形態 図6は本発明の第1実施形態を示す。この図に示す組レ
ンズ調整装置100において、光源102から出射した
光は、コリメートレンズ104によって平行光に変換さ
れた後、組レンズ106を構成する被調整レンズ10
8,110に入射する。レンズ108,110を通過し
た光は、透過型回折格子110上で集光し、その後広が
りながら集光レンズ112へ入射する。回折格子110
を透過した光は、異なる次数を有する複数の回折光に分
解される。分解された複数の光のうち、例えば0次光と
±1次光が集光レンズ112に入射され(図2(b)参
照)、この集光レンズ112上で0次光と−1次光、そ
して0次光と−1次光が重なり、それぞれの干渉縞(干
渉パターン)を生じる。この干渉パターンを含む集光レ
ンズ112の瞳面は結像レンズ114で受像部116に
結像される。受像部116は受像した干渉パターンに対
応する信号を信号プロセッサ118に送信する。信号プ
ロセッサ118は位相シフト法を用いて収差を演算す
る。この位相シフト法では、移動装置120により回折
格子110をその格子溝と直交する成分を含む方向に移
動させることで、干渉させる2つの波面の位相を変化さ
せ、パターン内での強度変化のタイミングの分布、つま
り強度変化の位相の分布を解析して収差を求める。ま
た、信号プロセッサ118は、2つの干渉像の干渉領域
に複数の線分を設定し、その線分上における複数の測定
位置を定めると共に、該測定位置における位相(強度)
を測定位置の座標関数で近似し、該関数の係数値で収差
を求める。そして、信号プロセッサ118で検出された
収差に基づいて調整機構122,124によりレンズ保
持具126,128を個別に移動し、これによりレンズ
108,110の位置を調整する。
【0027】集光レンズ112と結像レンズ114の間
には、2つのハーフミラー130,132が配置されて
いる。ハーフミラー130で反射した光は結像レンズ1
34へと入射し、該結像レンズ134で集光され、回折
格子110に集光した光スポットを受像素子136に結
像する。したがって、受像素子136で受像したスポッ
ト像の位置は、回折格子110上でのスポット位置を表
している。また、受像素子136で受像するスポット像
の位置は、レンズ108,110の位置調整によって変
化する。したがって、制御装置138は、システム10
0の光軸140からレンズ108,110の光軸が大き
く外れないように、受像装置136で受像されたスポッ
ト位置を監視し、システム100の光軸140から大き
く外れる場合には調整機構122,124でレンズ10
8,110を位置調整する。
【0028】他方、ハーフミラー132で反射した光
は、別の結像レンズ142へ入射し、受像素子144へ
入射する。受像素子144は、レンズ142の焦点から
光軸方向ヘ所定距離(L)だけ移動した位置に設置され
る。従って、受像素子144で得られる像は、回折格子
110から光軸方向ヘ所定距離(L)だけずれた位置の
面を結像することになる。
【0029】受像素子136,144で得られる像の一
例を図7に示す。図7(a)は、受像素子136で検出
される像を、図7(b)と図7(c)は他方の受像素子
144で検出される像を示す。制御装置138は、受像
素子136で得られる輝点位置(集光スポット位置)が
システム100の光軸中心〔一点鎖線で示す縦軸(Y
軸)と横軸(X軸)の交点〕に一致するように、調整機
構122,124を駆動してレンズ108,110の位
置を調整する。このとき、レンズ108,110の中心
とシステム100の光軸140とのずれが小さければ、
これらのレンズ108,110を通過した光の光軸の傾
きは小さい。したがって、受像素子144で得られる像
は、図7(b)に示すように、システム100の光軸中
心に中心を有する円形の輝点(スポット)となり、受像
素子116では「けられ」の無い干渉パターンが得られ
る。しかし、レンズ108,110の中心がシステム1
00の光軸140からずれている場合、レンズ108,
110を通過した光の光軸はシステム100の光軸14
0に対して傾いており、そのとき、図7(c)に示すよ
うに、受像素子144で得られる円形輝点(スポット)
は、システム100の光軸中心からずれた位置にその中
心がある。このときのずれ量を、図7(c)中にUx、
Uyで表す。そして、ずれ量Ux、Uyが大きければ回
折格子110を通過する光の光軸がシステム100の光
軸140に対して傾いており、回折格子110から出射
される光は検出レンズ112でけられ、受像素子116
で検出される干渉パターンもその一部が欠けたものにな
り得る。
【0030】以上のことから明らかなように、受像素子
136の輝点がシステム100の光軸中心に相当の位置
にくるようにレンズ108,110を位置調整したとき
に、受像素子144で得られる円形輝点の中心が光軸中
心に相当する位置又はその近傍にあれば、レンズ10
8,110を通過した後の光の光軸はシステム100の
光軸140に対して殆ど傾いていないと判断でき、その
際は干渉パターンを欠けることなく受像できる。逆に、
受像素子144で得られる円形輝点の中心がシステム1
00の光軸中心に相当する位置からずれている場合、そ
のずれ量Ux、Uyの大きさによっては、欠けた干渉パ
ターンとなってしまう、と判断できる。
【0031】しかし、図8に示すように、レンズ10
8,110を通過した後の光の光軸が傾いている場合で
も、レンズ108,110を揃えて移動すれば、回折格
子110を透過した干渉パターンをけられることなく検
出レンズ20に入射させることができる。この移動量
は、レンズ108,110通過後の光の光軸傾きから求
められる。
【0032】移動量について具体的に説明する。いま、
図6に示すように、受像素子136と受像素子144と
の光軸方向の距離をLとし、図7に示すように、受像素
子136上の輝点位置と受像素子144上の輝点位置と
の位置ずれをUx、Uyとする。また、受像素子13
6、144のX軸とY軸は、システム100のX’軸と
Y’軸(図6の左右水平軸とこれに直交する水平軸)に
対応しているものと仮定する。この場合、いまX、X’
方向についてみると、受像素子136、144上におけ
るX軸方向の輝点位置ずれUxは、図9に示すように、
回折格子110から距離Lだけ移動した場所における
X’軸方向に関する光中心の位置ずれに等しい。次に、
回折格子110と集光レンズ112との距離をL0とす
ると、上記位置ずれ(Ux)は、集光レンズ112上で
Ux’〔=(L0/L)・Ux〕に相当する。したがっ
て、X’方向だけについてみると、図8と図9に示すよ
うに、Ux’だけレンズ108,110を移動すれば、
これらのレンズ108,110を通過する光の中心が集
光レンズ112の中心に移動し、「けられ」が解消され
る。Y’軸についても同様に考えることができ、Y軸方
向の位置ずれUyに対し、Y’軸方向にレンズ108,
110をUy’〔=(L0/L)・Uy〕だけ移動すれ
ば、Y’軸方向についても「けられ」が解消され、完全
な干渉パターンが受像素子116で受像される。
【0033】以上の考察に基づき、本実施形態のシステ
ム100では、制御装置(位置算出装置)138がまず
位置ずれ量Ux、Uy及びレンズ移動量Ux’、Uy’
を演算し、その演算結果に基づいて調整機構122,1
24を同時に駆動してレンズ108,110を同時に移
動し、干渉パターンを集光レンズ112の瞳面内に位置
させる。この状態で、信号プロセッサ118は回折格子
110を移動してレンズ108,110の収差を求め、
求めた収差に基づいて調整機構122,124を個別に
駆動してレンズ108,110の位置を個々に調整す
る。
【0034】(2)第2実施形態 図10は、他の組レンズ調整システム200を示す。こ
のシステム200において、集光レンズ112と結像レ
ンズ114との間には、一つのハーフミラー130が配
置されている。また、ハーフミラー130から受像素子
136に至るまでの光路中(本実施の形態では、結像レ
ンズ134と受像素子136との間)に、別のハーフミ
ラー146が配置されており、このハーフミラー146
で反射された光の結像点から所定距離Lだけ移動した場
所に受像素子148が配置されている。このシステム2
00でも、上述した第1実施形態のシステム100と同
様に、受像素子136、148に受像された像の輝点位
置に位置ずれがあった場合、それらの位置ずれ量をもと
に上述した方法で計算された値だけレンズ108,11
0を移動することで、受像素子116は「けられ」の無
い干渉パターンを受像できる。
【0035】(3)第3実施形態 図11は、他の組レンズ調整システム300を示す。こ
のシステム300において、集光レンズ112と結像レ
ンズ114との間には、一つのハーフミラー132が配
置されている。また、ハーフミラー132で反射された
光の進行先には、結像レンズ142と、受像素子136
が配置されている。受像素子136は移動装置150に
積載されており、光軸方向に移動移動可能としてある。
このシステム300によれば、まず結像レンズ142の
結像位置に受像素子136を固定して輝点位置を求め、
次に所定距離(L)だけ受像素子136を光軸方向に移
動して輝点位置を求め、それらをもとに両輝点位置の差
(Ux、Uy)を求める。そして、これら輝点位置の差
をもとに、上述の方法によりレンズ108,110の移
動量を求め、干渉パターンの「けられ」を解消sる。
【0036】なお、以上の説明では、回折格子として透
過型の回折格子を用いたが、反射型の回折格子を利用し
てシステムを構成することも当然可能である。
【0037】
【発明の効果】以上の説明のように、本発明に係る組レ
ンズ調整方法とその装置によれば、回折光干渉方式の組
レンズ調整において、シェアリング干渉パターンが欠け
ることなく得られ、そのために正しく収差検出を行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 回折光干渉方式による組レンズ調整システム
(装置)の一例を示す概略図。
【図2】 回折光干渉方式における光路を表す図。
【図3】 干渉縞の一例を示す図。
【図4】 組レンズの位置ズレによる画像欠けを説明す
る図。
【図5】 干渉パターンの「けられ」の一例を示す図。
【図6】 本発明に係る組レンズ調整システムの第1実
施形態の概略構成図。
【図7】 受像素子に受像される集光スポットを示す
図。
【図8】 レンズの移動を説明する図。
【図9】 図8と共にレンズの移動を説明する図。
【図10】 本発明に係る組レンズ調整システムの第2
実施形態の概略構成図。
【図11】 本発明に係る組レンズ調整システムの第2
実施形態の概略構成図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/027 H01L 21/30 516A (72)発明者 高本 健治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2H043 AA03 AA08 AA20 AA21 AA23 AA27 2H097 EA01 LA16 LA20 4E068 CD01 CD05 CD14 5D119 AA38 BA01 JA43 NA05 5F046 CB12 DA12

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の被調整レンズからなる組レンズの
    調整方法であって、(a)コリメートした光を被調整レ
    ンズで集光する工程と、(b)上記集光された光を回折
    格子で回折して干渉させる工程と、(c)上記干渉光を
    3分岐する工程と、(d)上記3分岐した干渉光のうち
    の第1の干渉光を第1のレンズで集光して第1の受像素
    子へ結像する工程と、(e)上記第1の受像素子に結像
    された干渉光から被調整レンズの収差を検出する工程
    と、(f)上記3分岐した干渉光のうちの第2の干渉光
    を第2のレンズで集光して第2の受像素子上に集光スポ
    ットを得る工程と、(g)上記3分岐した干渉光のうち
    の第3の干渉光を第3のレンズで集光して、上記第2の
    レンズから第2の受像素子までの距離と異なる距離を第
    3のレンズとの間にあけて設けた第3の受像素子に集光
    スポットを得る工程と、(h)工程(f)と(g)で得
    られた2つの集光スポットの対応する受像素子上での位
    置関係に基づいて上記組レンズの位置調整を行う工程
    と、(i)上記検出した収差に基づいて上記被調整レン
    ズを個別に調整する工程とを有することを特徴とする組
    レンズ調整方法。
  2. 【請求項2】 複数のレンズを調整して組レンズを組立
    てる装置であって、(a)コリメートされた光を出射す
    る光源と、(b)複数の被調整レンズの位置を調整する
    レンズ調整機構と、(c)上記被調整レンズからの集光
    光を回折して干渉させる回折格子と、(d)上記干渉光
    を3分岐する2つのハーフミラーと、(e)上記3分岐
    した干渉光のうちの第1の干渉光を受像する第1の受像
    素子と、(f)上記第1の干渉光を集光して上記第1の
    受像素子に導く第1の結像光学系と、(g)上記第1の
    受像素子で受像した干渉光を処理して収差を検出する処
    理装置と、(h)上記3分岐した干渉光のうちの第2の
    干渉光を集光する第2の集光光学系と、(i)上記第2
    の集光光学系で集光された第2の干渉光をその集光位置
    で受像する第2の受像素子と、(j)上記3分岐した干
    渉光のうちの第3の干渉光を集光する第3の集光光学系
    と、(k)上記第3の集光光学系で集光された第3の干
    渉光をその集光位置から離れた位置で受像する第3の受
    像素子と、(l)上記第2の受像素子と第3の受像素子
    で受像された干渉光の位置を求め、これらの位置関係に
    基づいて、上記被調整レンズ全体の位置を算出する位置
    算出装置とを有することを特徴とする組レンズ調整装
    置。
  3. 【請求項3】 組レンズの調整方法であって(a)コリ
    メートした光を被調整レンズで集光する工程と、(b)
    上記集光された光を回折格子で回折して干渉させる工程
    と、(c)上記干渉光を2分岐する工程と、(d)上記
    2分岐した干渉光のうちの一方の干渉光を集光して受像
    素子へ結像する工程と、(e)上記干渉像から収差を検
    出する工程と、(f)上記2分岐した干渉光のうちの他
    方の干渉光を集光する工程と、(g)上記集光された他
    方の干渉光がスポット状態になる前に2光束に分岐する
    工程と、(h)上記2光束に分岐した干渉光のうちの一
    方の干渉光のスポット像を受像する工程と、(i)上記
    2光束に分岐した干渉光のうちの他方の干渉光のスポッ
    ト像を、光軸方向に関して上記工程(h)で受像した位
    置から離れた位置で受像する工程と、(j)上記工程
    (h)と(i)で受像した2つの集光スポットの位置関
    係に基づいて上記被調整レンズ全体の位置調整を行う工
    程と、(k)上記検出した収差に基づいて上記被調整レ
    ンズを個別に位置調整する工程とを有することを特徴と
    する組レンズ調整方法。
  4. 【請求項4】 複数のレンズを調整して組レンズを組立
    てる装置であって、(a)コリメートされた光を出射す
    る光源と、(b)複数の被調整レンズを駆動するレンズ
    調整機構と、(c)上記被調整レンズからの集光光を回
    折して干渉させる回折格子と、(d)上記干渉光を2分
    岐するハーフミラーと、(e)上記2分岐した干渉光の
    うちの一方の干渉光を受像する第1の干渉像受像素子
    と、(f)上記一方の干渉光を集光して上記受像素子1
    に導く第1の結像光学系と、(g)上記第1の受像素子
    が受像した干渉光を処理して収差を検出する処理装置
    と、(h)上記2分岐した干渉光のうちの他方の干渉光
    をスポットに集光する第2の集光光学系と、(i)上記
    他方の干渉光がスポットになる前で2光束に分岐するハ
    ーフミラーと、(j)上記2光束に分岐した干渉光のう
    ちの一方の干渉光を受像する第1のスポット受像素子
    と、(k)上記2光束に分岐した干渉光の他方の干渉光
    を、上記2光束に分岐した干渉光のうちの一方の干渉光
    の集光位置とスポット受像素子との光軸方向に関する位
    置関係とは異なる位置関係で受像する第2のスポット受
    像素子と、(l)上記2つのスポット受像素子で受像さ
    れたスポットの位置を求め、これらの位置関係に基づい
    て、上記被調整レンズ全体の位置を算出する位置算出装
    置とを有することを特徴とする組レンズ調整装置。
  5. 【請求項5】 上記第1のスポット受像素子が上記干渉
    光の集光位置に設置されることを特徴とする請求項4記
    載の組レンズ調整装置。
  6. 【請求項6】 組レンズの調整方法であって、(a)コ
    リメートした光を被調整レンズで集光する工程と、
    (b)上記集光された光を回折格子で回折して干渉させ
    る工程と、(c)上記干渉光を2分岐する工程と、
    (d)上記2分岐した干渉光のうちの1つ干渉光を集光
    して第1の受像素子へ結像する工程と、(e)上記干渉
    像から収差を検出する工程と、(f)上記2分岐した干
    渉光のうちの他方の干渉光を第2の受像素子上で集光ス
    ポットにする工程と、(g)上記第2の受像素子を光軸
    方向に移動させる工程と、(h)上記第2の受像素子の
    移動に伴って変化する集光スポットの位置ずれ量に基づ
    いて上記被調整レンズ全体の位置調整を行う工程と、
    (i)上記検出した収差に基づいて上記被調整レンズを
    個別に位置調整する工程とを有することを特徴とする組
    レンズ調整方法。
  7. 【請求項7】 複数のレンズを調整して組レンズを組立
    てる装置であって、(a)コリメートされた光を出射す
    る光源と、(b)複数の被調整レンズを駆動するレンズ
    調整機構と、(c)上記被調整レンズからの集光光を回
    折して干渉させる回折格子と、(d)上記干渉光を2分
    岐するハーフミラーと、(e)上記2分岐した干渉光の
    うちの一方の干渉光を受像する第1の受像素子と、
    (f)上記一方の干渉光を集光して上記第1の受像素子
    に導く結像光学系と、(g)上記干渉像を処理して収差
    を検出する処理装置と、(h)上記2分岐した干渉光の
    うちの他方の干渉光を集光して受像する第2の受像素子
    と、(i)上記他方の干渉光を集光して上記第2の受像
    素子に導く集光光学系と、(j)上記第2の受像素子を
    光軸方向に移動させる移動機構と、(k)上記第2の受
    像素子の移動に伴って変化する集光スポットの位置ずれ
    量に基づいて、上記被調整レンズ全体の位置を算出する
    位置算出装置とを有することを特徴とする組レンズ調整
    装置。
  8. 【請求項8】 上記スポットの位置ずれ量を、上記第2
    の受像素子を上記他方の干渉光の集光位置に移動させて
    得られるスポット位置と、上記第2の受像素子を上記ス
    ポット位置から光軸方向に移動させた位置に移動させて
    得られる別のスポット位置との関係から算出することを
    特徴とする請求項7記載の組レンズ調整装置。
  9. 【請求項9】 上記レンズ調整機構が、上記位置算出装
    置で算出した量だけ、上記被調整レンズ全体の位置調整
    を行うことを特徴とする請求項2、4、5、7、または
    8のいずれか一に記載の組レンズ調整装置。
  10. 【請求項10】 上記処理装置で算出した収差から、上
    記被調整レンズの個別の調整量を算出する調整量算出装
    置を有することを特徴とする請求項2、4、5、7、ま
    たは8のいずれか一に記載の組レンズ調整装置。
  11. 【請求項11】 上記レンズ調整機構が、上記調整量算
    出装置で算出した調整量だけ、上記被調整レンズの個別
    の調整を行うことを特徴とする請求項10に記載の組レ
    ンズ調整装置。
  12. 【請求項12】 上記収差検出を、干渉領域に設置した
    線分上の各測点の位置と強度の関係を関数近似し、その
    関数の係数値に基づいて行うことを特徴とする請求項
    1、3、6のいずれか一に記載の組レンズ調整方法。
  13. 【請求項13】 上記収差検出を、干渉領域に設置した
    線分上の各測点の位置と強度の関係を関数近似し、その
    関数の係数値に基づいて行うことを特徴とする請求項
    2、4、5、7、8、10、11のいずれか一に記載の
    組レンズ調整装置。
  14. 【請求項14】 上記回折格子が透過型回折格子である
    ことを特徴とする請求項1、3、6、12のいずれか一
    に記載の組レンズ調整方法。
  15. 【請求項15】 上記回折格子が透過型回折格子である
    ことを特徴とする請求項2、4、5、7、8、10、1
    1、13のいずれか一に記載の組レンズ調整装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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