JP2002328115A - 光音響ガスセンサ用ガス拡散フィルタの製造方法 - Google Patents

光音響ガスセンサ用ガス拡散フィルタの製造方法

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JP2002328115A
JP2002328115A JP2001132480A JP2001132480A JP2002328115A JP 2002328115 A JP2002328115 A JP 2002328115A JP 2001132480 A JP2001132480 A JP 2001132480A JP 2001132480 A JP2001132480 A JP 2001132480A JP 2002328115 A JP2002328115 A JP 2002328115A
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gas diffusion
diffusion filter
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gas sensor
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Nobuaki Honda
宣昭 本田
Hisatoshi Fujiwara
久利 藤原
Takashi Kihara
隆 木原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型の光音響ガスセンサに一体に組み込むに
好適な、特性の安定した光音響ガスセンサ用ガス拡散フ
ィルタの製造方法を提供する。 【解決手段】 Si基板11を一方の面から略垂直にエ
ッチングして光音響ガスセンサのキャビティをなす凹部
12を形成すると共に、前記凹部の外側に位置する部位
を前記Si基板を他方の面から略垂直にエッチングして
該Si基板に所定の厚みの隔壁18を形成し[第1の工
程]、次いで前記隔壁を除く所定領域をマスクして該隔
壁を陽極酸化してガス拡散フィルタをなすポーラスシリ
コン層19を形成する[第2の工程]。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光音響ガスセンサ
のキャビティに一体に組み込むに好適な光音響ガスセン
サ用ガス拡散フィルタの製造方法に関する。
【0002】
【関連する背景技術】光音響ガスセンサは、特定種類の
ガスが特定波長の赤外線を吸収して熱膨張すると言う現
象を利用して、空気等の混合ガス中の特定種類のガス、
例えばCO2の濃度を検出するものである。即ち、特定
波長を有し、経時的に強さが変化する赤外線を空気に照
射すると、空気中に存在するCO2濃度が高い程、大き
な熱膨張・熱収縮が発生する。従ってこの現象を気圧
(音圧)の変化として検出すれば、これによって空気中
のCO2濃度を検出することが可能となる。ちなみにこ
の種の光音響ガスセンサは、基本的には図5に示すよう
にガス(空気)が導入されるキャビティ1と、このキャ
ビティ1内に赤外線をパルス照射する光源2と、前記キ
ャビティ1の壁面の一部(天井面)をなして設けられて
キャビティ1内の音圧に感応するマイクロホン3とを備
えて構成される。
【0003】ところで最近、この種の光音響ガスセンサ
を、半導体デバイス製造技術を応用して小型化すること
が試みられている。例えばマイクロマシンニング技術を
用いて実現される小型の光音響ガスセンサにおいては、
上記キャビティ1は赤外光に対して透明なSi基板をエ
ッチング加工して所定の空間部を形成して構成され、更
にキャビティ1内にガスを導入するガス通流路4を設け
た構造を有する。そしてこのガス通流路4には、通常、
ガス拡散フィルタ5が設けられる。このガス拡散フィル
タ5は、ガスの通流を制限することで、キャビティ1内
とその外部との間でのガス(空気)の通流(置換)を維
持しながら、前述した赤外光の吸収によるCO2(ガ
ス)の熱膨張に応じて前記キャビティ1内の音圧を変化
させる役割を担う。
【0004】即ち、このガス拡散フィルタ5は、次の2
つの役割を担う。その1つは、赤外線のパルス照射によ
りキャビティ1内に発生する急激な圧力変化(音圧)に
対して大きな気流抵抗体として作用し、キャビティ1内
を実質的に密閉状態に保ってその音圧がキャビティ1の
外部に伝わらないようにする機能である。他の1つは、
温度や気圧等の外部環境変化に起因するキャビティ1内
における緩慢な圧力変化(音圧)に対しては気流抵抗体
として作用することなく、逆にキャビティ1内を外気に
開放した状態に保つ機能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで従来、この種
のガス拡散フィルタ5としては、専ら、テフロン(登録
商標)系のものが用いられている。そしてこのガス拡散
フィルタ5をキャビティ1の一部をなすスペーサ等に組
み込んでいる。しかしながらこの種の多孔質体からなる
ガス拡散フィルタ5にあっては、そのフィルタ特性のバ
ラツキが大きいことが否めない。しかもキャビティ1
(ガス通流路4)への組み込み作業性も悪い。これ故、
センサ特性の安定した高品質な光音響ガスセンサを大量
生産する上で、如何にしてフィルタ特性の安定したガス
拡散フィルタを実現するかと言う点で大きな課題が残さ
れている。特にマイクロマシンニング技術を用いて小型
の光音響ガスセンサを実現する場合、そのガス拡散フィ
ルタを如何にして実現するかと言う課題がある。
【0006】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、その目的は、フィルタ特性の安定したガス拡
散フィルタを簡易に制御性良く量産することができ、小
型の光音響ガスセンサに一体に組み込むに好適な光音響
ガスセンサ用ガス拡散フィルタの製造方法を提供するこ
とにある。また本発明はガス拡散フィルタを一体に備え
た小型の光音響ガスセンサを提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
べく本発明に係る光音響ガスセンサ用ガス拡散フィルタ
の製造方法は、請求項1に記載するように Si基板を一方の面から略垂直にエッチングして光
音響ガスセンサのキャビティをなす凹部を形成すると共
に、 前記凹部の外側に位置する部位を前記Si基板を他
方の面から略垂直にエッチングして該Si基板に所定の
厚みの隔壁を形成し[第1の工程]、 次いで前記隔壁を除く所定領域をマスクして該隔壁
を陽極酸化してガス拡散フィルタをなすポーラスシリコ
ン層を形成する[第2の工程]ことを特徴としている。
【0008】即ち、本発明は、Si基板におけるガス拡
散フィルタの形成部位を挟んで該Si基板をその両面か
らそれぞれディープエッチングし、上記ガス拡散フィル
タの形成部位に所定の厚みの隔壁を形成する。そして前
記Si基板の両面より上記隔壁を通して所定の電流を流
すことで該隔壁を陽極酸化し、この陽極酸化により隔壁
をなす部分のSiだけをポーラス化してガス拡散フィル
タとすることを特徴としている。
【0009】また本発明は請求項2に記載するように 前記Si基板を一方の面から略垂直にエッチングし
て光音響ガスセンサのキャビティをなす凹部を形成する
際、同時に凹部の内壁面に対峙する部位を局部的に残す
ことで該凹部の内壁面に対峙する壁体を形成すると共
に、 その後、前記凹部の外側における前記壁体とは反対
側の部位を前記Si基板を他方の面から略垂直にエッチ
ングして該Si基板に所定の厚みの隔壁を形成した後
[第1の工程]、 前記隔壁を除く所定領域をマスクして該隔壁を陽極
酸化してガス拡散フィルタをなすポーラスシリコン層を
形成する[第2の工程]ようにしても良い。
【0010】この際、請求項3に記載するように 更に前記凹部がなすキャビティ内の前記ガス拡散フ
ィルタをなすポーラスシリコン層およびキャビティの赤
外光導入窓を除く面に、AuやAl等の赤外光反射膜をコ
ーティングし[第3の工程]、キャビティ内に照射され
た赤外光を該キャビティ内において多重反射させる構造
としておくことが好ましい。
【0011】尚、前記第2の工程における陽極酸化によ
るポーラスシリコン層の形成は、例えば前記Si基板の
両面における非エッチング面をそれぞれマスクし、この
Si基板をフッ酸溶液中に浸漬すると共に該Si基板の周
囲を液密にシールして該Si基板の両面間でのフッ酸溶
液の接触を防ぎ、この状態で前記Si基板の両面間に所
定の電流を通電して行うようにすれば良い。ちなみにS
i基板自体はフッ酸によりエッチングされ難いので、陽
極酸化電流が流れ難くなるように、例えばその片面に耐
フッ酸性の絶縁膜をコーティングしておき、この状態で
陽極酸化処理を行うようにすれば良い。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態に係る光音響ガスセンサ用ガス拡散フィルタの製
造方法について説明する。この光音響ガスセンサ用ガス
拡散フィルタは、光音響ガスセンサにおけるキャビティ
1またはその一部をなすスペーサ等に一体に形成され
る。このキャビティ(スペーサ)1は、例えば図1に示
すようにSi基板(Siウェハ)11をエッチングする等
のマイクロマシンニング技術を用いて、複数個一括して
大量に製作される。
【0013】本発明に係る光音響ガスセンサ用のガス拡
散フィルタは、このようなキャビティ(スペーサ)1の
製造過程において、該キャビティ(スペーサ)1と一体
に形成されるもので、概略的にはキャビティ(スペー
サ)1の壁面におけるガス拡散フィルタの形成部位を陽
極酸化し、当該部位をポーラス化してガス拡散フィルタ
をなすポーラスシリコン層とすることを特徴としてい
る。
【0014】図2は本発明の第1の実施形態に係るガス
拡散フィルタの製造工程を段階的に分解して示してい
る。この図2を参照してガス拡散フィルタの製造方法に
ついて説明すると、先ず図2(a)に示すように、例えば
厚みが1mmのSi基板11の両面にSiNX膜等の耐フ
ッ酸性絶縁膜からなる保護膜12,13を設ける。そし
て図2(b)に示すようにSi基板11の下面側の保護膜
(SiNX膜)13上にレジスト膜14を形成し、このレ
ジスト膜14をパターニングした後、このレジスト膜1
4をマスクとして前記保護膜(SiNX膜)13に、例え
ば2mm角の正方形状をなす開口を形成する。この保護
膜(SiNX膜)13に開口する穴の形状は、該Si基板
11に形成しようとするキャビティ1の大きさに応じて
決定される。
【0015】しかる後、上記保護膜(SiNX膜)13を
マスクとして前記Si基板11をその裏面側から垂直方
向にディープエッチングし、図2(c)に示すようにSi
基板11の裏面側にキャビティ1をなす凹部15を形成
する[第1の工程]。この凹部15は、その底面に0.
3〜0.5μm程度の厚みを残す深さを有するものとし
て形成される。
【0016】次いで前記Si基板11の表面側にレジス
ト膜16を形成し、このレジスト膜16をパターニング
する。このパターニングは、前述した凹部15に対向す
る部位を覆い、且つ凹部15の大きさよりも若干広い領
域を保護膜(SiNX膜)12を残すべく、例えば3mm
角の正方形状の領域を除く部位のレジスト膜16を除去
することによって行われる。しかる後、このレジスト膜
16をマスクとして図2(d)に示すように前記保護膜
(SiNX膜)12を、選択的に除去する。
【0017】そしてこの保護膜(SiNX膜)12をマス
クとして、前記Si基板11をその表面側から垂直方向
にディープエッチングし、図2(e)に示すようにSi基
板11の表面側に前記キャビティ1をなす凹部15の外
側に位置付けて凹部17を形成する[第1の工程]。こ
の凹部17は、Si基板11によって形成されるキャビ
ティ1に対するガス通流路をなすものである。またこの
凹部17によって前記キャビティをなす凹部15との間
に所定の厚みの隔壁18が形成される。ちなみにこの隔
壁18の厚みは、前述した保護膜(SiNX膜)12,13
がなすマスクのパターン形状により規定されるもので、
ガス拡散フィルタとして要求されるフィルタ長に応じて
設定される。尚、上記凹部15と凹部17の形成順序を
逆にしても良いことは言うまでもない。
【0018】しかる後、前述した保護膜(SiNX膜)1
2,13を残したまま、該Si基板11をフッ酸溶液中に
浸漬して前記隔壁18を陽極酸化する[第2の工程]。
この陽極酸化は、図2(f)にその概念を示すようにSi
基板11の両面にそれぞれ存在するフッ酸溶液が互いに
接触することがないように、例えばSi基板11の周面
を液密にシールし、前記フッ酸溶液中の前記Si基板1
1の両面にそれぞれ設けた一対の電極間に所定密度の電
流を通電することによっなされる。
【0019】するとこの電流は、保護膜(SiNX膜)1
2,13にて覆われた部位においてはSi基板11が絶縁
されているので、上記保護膜(SiNX膜)12,13が
存在しない隔壁18部分を通して流れる。この結果、図
2(g)に示すように隔壁18をなすSi部分が局部的に
陽極酸化されてポーラス化されて多孔質のポーラスシリ
コン層19となる。尚、上記隔壁18を陽極酸化するに
際して、その陽極酸化条件によっては光を照射しながら
電流を通電するようにしても良い。また隔壁18を陽極
酸化する場合、凹部17の内壁面をマスクしなくても、
その陽極酸化電流がその内壁面を介して流れることが殆
どないので、凹部17(ガス通流路)の内壁面までが陽
極酸化される虞はない。このようにしてポーラスシリコ
ン層19として形成された隔壁18が、キャビティ1を
形成したSi基板11に一体に形成された所定の厚みの
したガス拡散フィルタとして用いられる。
【0020】その後、例えばSi基板11の光学フィル
タ(図示しない)を形成する裏面側をエッチング処理
し、ダイシング等によって前記Si基板(Siウェハ)1
1から個々のチップを切り出すことにより、ガス拡散フ
ィルタを一体に備えた複数の光音響セルが求められる。
尚、この際、前述した保護膜(SiNX膜)12,13を
除去しておくようにしても良い。
【0021】かくして上述した如くしてSi基板11の
キャビティ1をなす壁面に、Siをポーラス化したガス
拡散フィルタ(ポーラスシリコン層19)を一体に形成
してなるガス拡散フィルタの製造方法によれば、非常に
簡易にして効率的にガス拡散フィルタを作ることができ
る。しかもSi基板11における隔壁19の陽極酸化に
よるポーラス化は、電流密度等の陽極酸化条件の制御だ
けで、その多孔度を再現性良く制御することができる。
従ってSi基板11のディープエッチングによる隔壁1
9の厚み管理(制御)と相まって、所要とするフィルタ
特性(圧力損失特性)を有するガス拡散フィルタを、高
品質に量産性良く製造することができる。特にSi基板
11に対するマイクロマシンニング技術により、キャビ
ティ1と一体にガス拡散フィルタを製作することができ
るので、光音響ガスセンサの小型化を図る上で極めて好
適である等の利点がある。
【0022】尚、本発明に係るガス拡散フィルタの製造
方法は、SOI(Silicon on Insulator)基板を用いて
光音響ガスセンサを実現する場合にも同様に適用するこ
とができる。この場合には、例えば図3(a)に示すよう
にSiO2膜21を介して、その両面にSi層22,23を
それぞれ設けたはSOI基板20を準備し、このSOI
基板20の両面にSiNX膜24,25をそれぞれ形成す
る。そして図3(b)に示すようにレジスト膜26を用い
てSiNX膜25をパターニングし、このSiNX膜25を
マスクとして図3(c)に示すように裏面側のSi層22
をSiO2膜21に達するまでディープエッチングし、キ
ャビティ1をなす凹部26を形成する[第1の工程]。
【0023】次いで図3(d)に示すように上面側のSi
X膜24をレジスト膜28を用いてパターニングし、
このレジスト膜28をマスクとして図3(e)に示すよう
に前記凹部26の上方部を除いて表面側のSi層23を
SiO2膜21に達するまでディープエッチングする。次
いで図3(f)に示すようにSiO2膜21を選択的に除去
した後、図3(g)に示すように前記キャビティ1の外側
にガス通流路をなす凹部29を形成する[第2の工
程]。この凹部29の形成により、先の実施形態と同様
に前記キャビティ1をなす凹部26との間に所定の厚み
をなす隔壁30を形成する。
【0024】しかる後、このSOI基板20を、図3
(h)に示すようにフッ酸溶液中に浸漬し、先の実施形態
と同様にして前記SOI基板20の両面間に所定密度の
電流を通電して前記隔壁30を形成しているSiを陽極
酸化する[第3の工程]。そして上記隔壁30を図3
(i)に示すようにポーラス化し、ガス拡散フィルタをな
るポーラスシリコン層31とする。
【0025】このようにしてSOI基板20を用いて光
音響ガスセンサを製作する場合においても、この光音響
ガスセンサと一体にガス拡散フィルタを容易に製作する
ことができ、先の実施形態と同様な効果が奏せられる。
またこの実施形態においてはSOI基板20を構成する
SiO2膜21を利用してSi層23のディープエッチン
グを容易に深さ制御することができるので、つまりSi
2膜21をエッチングストップ層として用いることが
できるので、その製造管理の容易化を図り得る等の効果
も奏せられる。またSiO2膜21にてエッチングストッ
プした面は、光学的に十分な鏡面となるので、残された
Si層23を光学フィルタとして使用するのに好適であ
る。
【0026】ところで上述した如くしてSi基板11ま
たはSOI基板20をディープエッチングして隔壁1
8,30を形成し、この隔壁18,30を陽極酸化してポ
ーラスシリコン層19,31からなるガス拡散フィルタ
を製作するに際して、キャビティ1の内側の上記ガス拡
散フィルタに対峙する部位に、光反射膜形成用の壁体を
設けておくことも有用である。
【0027】この場合には、図4にその製造工程を分解
して示すように、Si基板11をその裏面側からディー
プエッチングしてキャビティ1をなす凹部15を形成す
るに先立ち、先ず図4(c)に示すようにSi基板11を
その裏面側から浅くエッチングして浅い凹部15aを形
成する。そして再度、このSi基板11の裏面側に、図
4(d)に示すようにレジスト膜14aを形成し、このレ
ジスト膜14aをマスクとしてSi基板11をその裏面
側から深くエッチングし、図4(f)に示すようにキャビ
ティ1をなす凹部15を形成する。同時に、この凹部1
5内に光反射膜形成用の壁体40を形成する。
【0028】その後、先の実施形態と同様にしてSi基
板11を、その表面側からディープエッチングして図4
(g)に示すようにガス通流路をなす凹部17を形成し、
キャビティ1をなす凹部15との間に所定の厚みの隔壁
18を形成する。そして図4(h)に示すように上記隔壁
18を陽極酸化し、隔壁18をポーラス化する。この場
合、隔壁18を通過した電流は、Si基板11の裏面側
のフッ酸溶液中に流れ込むので、前述した壁体40まで
が陽極酸化されることはない。この結果、ガス通流路を
なす凹部17と、キャビティ1をなす凹部15と間の隔
壁18だけがガス拡散フィルタをなすポーラスシリコン
層19となる。
【0029】しかる後、Si基板11の裏面側の斜め下
方から、図4(j)に示すようにAuやAl等を蒸着または
スパッタリングすれば、壁体40の内側面に数μm厚の
赤外光反射膜41が形成される。この際、前記キャビテ
ィ1の内壁面の一部をなすポーラス化された隔壁18
(ポーラスシリコン層19)は、壁体40により上記A
uやAl等のソースから遮蔽されるので、当該部分に赤外
光反射膜41が形成されることはない。即ち、隔壁18
(ポーラスシリコン層19)と凹部15の上面に形成す
る赤外光導入窓部をなす面とを除いて、キャビティ1の
内壁面の全域に赤外光反射膜41を形成することが可能
となる。
【0030】このような赤外光反射膜41を備えた構成
の光音響ガスセンサによれば、キャビティ1に照射され
た赤外光を該キャビティ1内において多重反射させて閉
じこめることができるので、光音響ガスセンサのガス検
出感度を高める上で好都合である。しかもこのようにし
てキャビティ1の内部に赤外光反射膜41を設けるとい
えども、壁体40によってガス拡散フィルタをなす隔壁
18(ポーラスシリコン層19)面への赤外光反射膜4
1の形成を阻止するので、ガス拡散フィルタの機能を損
なうことがない。従ってガス拡散フィルタを一体に備え
た実用性の高い光音響ガスセンサを実現することが可能
となる。特に小型の光音響ガスセンサを実現する上で、
小型でフィルタ性能の安定した高品質なガス拡散フィル
タを実現するに極めて好適である。
【0031】尚、本発明は上述した実施形態に限定され
るものではない。例えば陽極酸化により形成するポーラ
スシリコン層18,30の多孔度は、その陽極酸化条件
を制御することで容易に、しかも精度良く調整可能であ
り、またそのフィルタ長についてもSi基板11のエッ
チングにより容易に調整可能である。従ってキャビティ
1の大きさ(内容積)や、ガス拡散フィルタに要求され
るフィルタ特性(圧力損失)等に応じて、Si基板11
のエッチングや陽極酸化の条件をそれぞれ制御し、ポー
ラスシリコン層18,30の多孔度や厚みを最適設定す
るようにすれば良い。その他、本発明はその要旨を逸脱
しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、小
型の光音響ガスセンサを実現する上で必要な、小型で特
性の安定した高品質なガス拡散フィルタを簡易に製造す
ることができる。しかも光音響ガスセンサのキャビティ
をなすSi基板に該キャビティと一体にガス拡散フィル
タを設けることができるので、その実用的利点が多大で
ある。しかもSiウェハ上において複数のガス拡散フィ
ルタを一括して量産することもできるので、その製造コ
ストを下げることができる等の工業上の利点も多大であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る光音響ガスセンサ用ガ
ス拡散フィルタの製造方法を説明するためのもので、S
i基板(Siウェハ)上における光音響ガスセンサの一括
製造の概念を示す図。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るガス拡散フィル
タの製造過程を分解して示す図。
【図3】本発明の第2の実施形態に係るガス拡散フィル
タの製造過程を分解して示す図。
【図4】本発明の第3の実施形態に係るガス拡散フィル
タの製造過程を分解して示す図。
【図5】光音響ガスセンサの概略的な構造を示す図。
【符号の説明】 11 Si基板 12,13 保護膜(SiNX膜) 14,16 レジスト膜 15 凹部(キャビティ) 17 凹部(ガス通流路) 18 隔壁 19 ポーラスシリコン層(ガス拡散フィルタ) 20 SOI基板 21 SiO2膜 22,23 Si層 24,25 SiNX膜 26,28 レジスト膜 27 凹部(キャビティ) 29 凹部(ガス通流路) 30 隔壁 31 ポーラスシリコン層(ガス拡散フィルタ) 40 壁体 41 赤外光反射膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木原 隆 東京都渋谷区渋谷2丁目12番19号 株式会 社山武内 Fターム(参考) 2G047 AA01 BC15 CA04 GB32 GD02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Si基板を一方の面から略垂直にエッチ
    ングして光音響ガスセンサのキャビティをなす凹部を形
    成すると共に、前記凹部の外側に位置する部位を前記S
    i基板を他方の面から略垂直にエッチングして該Si基板
    に所定の厚みの隔壁を形成する第1の工程と、 前記隔壁を除く所定領域をマスクして該隔壁を陽極酸化
    してガス拡散フィルタをなすポーラスシリコン層を形成
    する第2の工程とを具備したことを特徴とする光音響ガ
    スセンサ用ガス拡散フィルタの製造方法。
  2. 【請求項2】 Si基板を一方の面から略垂直にエッチ
    ングして光音響ガスセンサのキャビティをなす凹部およ
    びこの凹部の内壁面に対峙する壁体を形成すると共に、
    前記凹部の外側における前記壁体とは反対側の部位を前
    記Si基板を他方の面から略垂直にエッチングして該Si
    基板に所定の厚みの隔壁を形成する第1の工程と、 前記隔壁を除く所定領域をマスクして該隔壁を陽極酸化
    してガス拡散フィルタをなすポーラスシリコン層を形成
    する第2の工程とを具備したことを特徴とする光音響ガ
    スセンサ用ガス拡散フィルタの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の光音響ガスセンサ用ガ
    ス拡散フィルタの製造方法において、 更に前記凹部がなすキャビティ内の前記ガス拡散フィル
    タをなすポーラスシリコン層および赤外光導入窓部を除
    く面に赤外光反射膜をコーティングする第3の工程を備
    えることを特徴とする光音響ガスセンサ用ガス拡散フィ
    ルタの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第2の工程は、前記Si基板の両面
    における非エッチング面をそれぞれマスクし、このSi
    基板をフッ酸溶液中に浸漬すると共に該Si基板の周囲
    を液密にシールして該Si基板の両面間でのフッ酸溶液
    の接触を防ぎ、この状態で前記Si基板の両面間に所定
    の電流を通電して行われるものである請求項1〜3のい
    ずれかに記載の光音響ガスセンサ用ガス拡散フィルタの
    製造方法。
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