JP2002327054A - 改質ポリエステルの製造方法 - Google Patents

改質ポリエステルの製造方法

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JP2002327054A
JP2002327054A JP2001171784A JP2001171784A JP2002327054A JP 2002327054 A JP2002327054 A JP 2002327054A JP 2001171784 A JP2001171784 A JP 2001171784A JP 2001171784 A JP2001171784 A JP 2001171784A JP 2002327054 A JP2002327054 A JP 2002327054A
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JP
Japan
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mol
modified polyester
acid
producing
phosphorus compound
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JP2001171784A
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English (en)
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Yasuhiro Tokiyama
安弘 時山
Jinkei Sai
仁圭 崔
Yoshio Tanaka
義雄 田中
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FYUBISU KK
TANAKA ENG KK
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FYUBISU KK
TANAKA ENG KK
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】構成単位の80モル%以上がエチレンテレ
フタレートであり、かつ0.5ないし10モル%の金属
スルホネート基を含有するエステル形成成分を共重合し
た改質ポリエステルを製造するにさいし特定のリン化合
物を特定量添加することを特長とする製造方法。 【効果】本発明により三酸化アンチモンで代表される金
属触媒を用いない、カチオン染料可染ポリエステルの製
造が可能になった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属スルホネート基
を含有するエステル形成成分を共重合した改質ポリエス
テルの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カチオン染料可染ポリエステルとして、
5−ナトリウムスルホイソフタール酸を共重合させる方
法が良く知られている。(特公昭34−10497号公
報)しかしながら、この方法では種々の金属触媒が使用
されており、触媒そのものまたはその残渣がフィルター
に詰まり、紡糸性を損なうばあいがある。
【0003】一方、ポリエステルを製造するさいに、ス
ルホン酸誘導体が重縮合触媒として、有効であることも
良く知られている。たとえば5−スルホイソフタール酸
のジメチルエステルまたはビスエチレングリコールエス
テルが重縮合触媒として有効であるいっぽうそれらのナ
トリウム塩は触媒効果が皆無ではないが、好ましいレベ
ルではないことが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は三酸化
アンチモンに代表される金属触媒を使用せずにカチオン
染料可染ポリエステルの製造方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意検討の結果スルホイソフタール酸類
を共重合させるにあたり、特定のリン化合物を特定量添
加することにより重縮合反応がスムースに進行すること
を見いだし本発明に至った。
【0006】すなわち本発明は、構成単位の80モル%
以上がエチレンテレフタレートであり、かつ0.5ない
し10モル%の5−アルカリ金属またはアルカリ土類金
属スルホイソフタレートまたは3−ナトリウムスルホ−
1,8−ナフタリンジカルボネイトからなる改質ポリエ
ステルを製造するにさいし、一般式(1)または(2)
で示されるリン化合物の少なくとも1種類を、高分子骨
格を形成する全酸成分1モルにつき0.5x10−4
いし25x10−4モル添加することにより、これらの
スルホン基を有する共重合成分自体が重縮合触媒として
機能させたことを特長とする改質ポリエステルの製造方
法。
【0007】
【化4】
【0008】
【化5】
【0009】ここでXまたはYはHまたはOHまたはO
RでありRは炭素数1−18の脂肪族または芳香族炭化
水素であり、またnは1、2または3である。R
はRまたはORであり同じであっても異なっていて
もかまわない。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。アルカリ
金属またはアルカリ土類金属スルホネート含有エステル
形成成分としては、5−ナトリウムスルホイソフタル
酸、5−カリウムスルホイソフタル酸、5−バリウムス
ルホイソフタル酸、3−ナトリウムスルホ−1,8−ナ
フタリンジカルボン酸などを挙げることができる。とく
に5−ナトリウムスルホイソフタル酸が好適であり、そ
のジメチルエステルさらに好ましくはビスエチレングリ
コールエステルが有用である。
【0011】金属スルホネート含有エステル形成成分の
量は、全酸成分の0.5ないし10モル%が好ましい。
0.5%未満ではカチオン染料による発色性が低く、ま
た10%以上では紡糸性が著しく損なわれる。最適範囲
は0.8−3モル%である。
【0012】5−スルホイソフタル酸がポリエチレンテ
レフタレートの重縮合触媒として有効であることは特開
昭55−106218、特開昭55−120625、特
開昭55−157625、特開昭55−161819、
特開昭57−031925、特開昭62−043416
などに記載されている。一方5−ナトリウムスルホイソ
フタル酸については、弱い触媒効果があると指摘されて
いる。(特開昭55−112232)
【0013】本発明において所定量の金属スルホネート
含有エステル共重合成分とビスヒドロキシエチルテレフ
タレートまたはその低重合体(いわゆるオリゴマー)と
からなる混合物に、一般式(1)または(2)で示され
るリン化合物の少なくとも一種類を全酸成分1モルにつ
き0.5x10−4ないし25x10−4モル添加する
ことにより、三酸化アンチモンのごとき金属触媒を使用
せずに重縮合反応を完結できることを見いだした。
【0014】
【化6】
【0015】
【化7】
【0016】ここでXまたはYはHまたはOHまたはO
RでありRは炭素数1−18の脂肪族または芳香族炭化
水素、またnは1、2または3である。R、R、R
はRかORである。具体例として正リン酸、亜リン
酸、次亜リン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、トリメ
チルホスヘート、トリフェニールホスヘート、トリメチ
ルホスフィン、トリフェニールホスフィン、トリメチル
ホスファイト、トリフェニールホスファイトなどが挙げ
られる。
【0017】本発明で用いる一般式(1)または(2)
で示されるリン化合物は単独で、または併用することが
可能であり、その量は高分子骨格を形成する全酸成分1
モルにつき0.5−25x10−4モルが適当である。
添加量が少な過ぎるばあい、反応速度が遅くなり、また
多過ぎたばあいも逆に分解速度が早くなり結果として重
合度が低くなる。
【0018】本発明の改質ポリエステルは、エチレンテ
レフタレートおよび金属スルホネート含有エステル形成
成分以外にアジピン酸、ナフタレンカルボン酸などの2
塩基酸1,4−ブタンジオール、ポリエチレングリコー
ルなどの2価アルコール成分を含有することが可能であ
り、また艶消剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、蛍光増白
剤、顔料および酢酸ナトリウムのごときジエチレングリ
コール抑制剤などの含有を妨げない。
【0019】以下実施例により本発明を詳細に説明する
が、それらに限定されるものではない。なお実験はテレ
フタル酸とエチレングリコールを無触媒でエステル化し
て得たオリゴマー(1gの試料を完全にけん化するのに
必要なKOHのモル数9.65mmol)108gを出
発原料とし、これに5−ナトリウムスルホイソフタル酸
ビスグリコールエステル(40%エチレングリコール溶
液、市販品エステル交換反応触媒を含む)を共重合率が
所定のモル%になるように添加し、さらに所定量のリン
化合物を加えたのち、所定温度、所定時間,到達真空度
0.4torrで反応させた。
【0020】
【実施例1−6】リン化合物として正リン酸(H3PO
4)を添加したばあいについて表1に示す。なおIVは
極限粘度である。
【0021】
【表1】
【0022】
【実施例7−13】リン化合物としてトリエチルホスフ
ェイト[(C2H5O)3PO]を添加したばあいにつ
いて表2に示す。
【0023】
【表2】
【0024】
【実施例14−18】正リン酸、トリエチルホスフェー
ト以外のリン化合物の種類と量を表3に示す。
【0025】
【表3】
【0026】
【参考例2】前述したエステルオリゴマーにスルホイソ
フタル酸を加えずに正リン酸6.9x10−4モル添
加、280°C140分重合させたが、生成物のIV値
は0.14に過ぎなかった。
【0027】
【実施例19−21】正リン酸を9.2x10−4モル
に固定し、共重合成分5−ナトリウムスルホイソフタル
酸のジメチルエステルを0.5ないし2.5モル%にな
るように添加したほかは、他の実施例と同じ条件で反応
させ、表4の結果を得た。
【0028】
【表4】 5−ナトリウムスルホイソフタル酸のジメチルエステル
からビスグリコールエステルに交換するための触媒は、
リンの添加による重縮合反応を加速させている。
【0029】
【発明の効果】本発明により、三酸化アンチモンで代表
される金属触媒を使用しないカチオン染料可染ポリエス
テルの製造が可能になった。
フロントページの続き (72)発明者 崔 仁圭 大韓民国全羅北道全州市徳津区八福洞2街 339 (72)発明者 田中 義雄 大阪府岸和田市筋海町19―17 Fターム(参考) 4J029 AA03 AB04 AC02 AD01 BA03 CB06A CH06 JC591 JF011 JF031 JF111

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】構成単位の少なくとも80モル%がエチレ
    ンテレフタレートでありかつ0.5ないし10モル%の
    5−アルカリ金属またはアルカリ土類金属スルホイソフ
    タレートまたは3−ナトリウムスルホ−1、8−ナフタ
    リンジカルボネイトからなる改質ポリエステルを製造す
    るにさいし、一般式(1)または(2)で示される特定
    のリン化合物の少なくとも1種類を、高分子骨格を形成
    する全酸成分1モルにつき0.5x10−4ないし25
    x10−4モル添加することにより、これらのスルホン
    基を有する共重合成分自体が重縮合触媒として機能させ
    たことを特長とする改質ポリエステルの製造方法。 【化1】 (1)においてXまたはYはHまたはOHまたはOR、
    nは1か2か3でありRは炭素数1−18の脂肪族また
    は芳香族炭化水素。 【化2】 (2)においてRはOHまたはORであり同
    じであっても異なっていても構わない。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100345883C (zh) * 2004-05-10 2007-10-31 (株)晓星 可用阳离子染料染色的阻燃聚酯组合物、其制造方法、以及使用其的共聚酯纤维
CN100413907C (zh) * 2004-09-16 2008-08-27 洛阳高新技术开发区南峰聚酯有限公司 阳离子染料常压深染共聚酯及其制备方法
CN104387572A (zh) * 2012-12-08 2015-03-04 北京服装学院 一种吸湿阻燃聚酯纤维的制备方法

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