JP2002326974A - ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の製造方法及び精製方法 - Google Patents

ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の製造方法及び精製方法

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JP2002326974A
JP2002326974A JP2001325301A JP2001325301A JP2002326974A JP 2002326974 A JP2002326974 A JP 2002326974A JP 2001325301 A JP2001325301 A JP 2001325301A JP 2001325301 A JP2001325301 A JP 2001325301A JP 2002326974 A JP2002326974 A JP 2002326974A
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Keiji Yurugi
啓嗣 万木
Hiroko Yamaguchi
博子 山口
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ラジカル重合性及びカチオン重合性を併せ持
つビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類
を、経済的、安定的に製造する方法及び精製する方法を
提供する。 【解決手段】 一般式1; CH=CR−COO−R−O−CH=CH−R
(Rは水素又はメチル基を、Rは有機残基を、R
は水素又は有機残基を表す。)(1)のビニルエーテル
基含有(メタ)アクリル酸エステル類の製造方法であっ
て、一般式2; R−CH=CH−O−R−OH (2) の水酸基含有ビニルエーテル類と、一般式3; CH=CR−COOR (3) の(メタ)アクリル酸エステル類とを、5重量%以下の
水分条件下で反応させる方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビニルエーテル基
含有(メタ)アクリル酸エステル類のその製造方法及び
精製方法に関する。更に詳しくは、熱、紫外線、放射
線、電子線、ラジカル重合開始剤、酸等により容易に単
独重合又は他の重合性化合物と共重合することが可能で
ある異種の重合性基を分子内に併せ持つビニルエーテル
基含有(メタ)アクリル酸エステル類の製造方法及び精
製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル
酸エステル類は、異種の重合性基、すなわちラジカル重
合性及びアニオン重合性を有する(メタ)アクリロイル
基とカチオン重合性を有するビニルエーテル基とを分子
内に併せもつことから、医農薬原料、合成中間体、架橋
剤、粉体塗料用樹脂原料、更に重合性材料として接着
剤、粘着剤、生体材料、歯科材料、光学部材、情報記録
材料、光ファイバー用材料、レジスト材料、絶縁体、封
止剤、印刷インキ、塗料、粉体塗料、注型材料、化粧
板、WPC、被覆材、ライニング材、土木建築材料、パ
テ、補修材、床材、舗装材ゲルコート、オーバーコー
ト、ハンドレイアップ・スプレーアップ・引抜成形・フ
ィラメントワインディング・SMC・BMC等の成形材
料、シート等の広範囲の工業用途に用いられる有用な化
合物である。
【0003】ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸
エステル類の製造方法としては、(メタ)アクリル酸と
水酸基含有ビニルエーテル類とをエステル化する方法
(製法A)、(メタ)アクリル酸ハロゲン化物と水酸基
含有ビニルエーテル類とをエステル化する方法(製法
B)、(メタ)アクリル酸無水物と水酸基含有ビニルエ
ーテル類とをエステル化する方法(製法C)、(メタ)
アクリル酸エステル類と水酸基含有ビニルエーテル類と
をエステル交換する方法(製法D)等の方法が知られて
いる。また、(メタ)アクリル酸とハロゲン含有ビニル
エーテル類とをエステル化する方法(製法E)、(メ
タ)アクリル酸アルカリ(土類)金属塩とハロゲン含有
ビニルエーテル類とをエステル化する方法(製法F)に
よっても製造することができる。
【0004】これらの製造方法の中では、ビニルエーテ
ル基含有(メタ)アクリル酸エステル類を(メタ)アク
リル酸エステル類と水酸基含有ビニルエーテル類とのエ
ステル交換反応により製造する方法が、高価あるいは危
険な原料を用いることなく、工業的に有利ではあるが、
反応系での重合により、ビニルエーテル基含有(メタ)
アクリル酸エステル類の収率を低下させるという問題点
があった。また、分子状酸素の過多による過酸化物の生
成、分解による不純物の生成等の問題点があった。ま
た、原料の水酸基含有ビニルエーテル類及び生成物であ
るビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類
はビニルエーテル基を有し、系中に存在する水分により
微量副生する(メタ)アクリル酸に起因する、原料・生
成物のビニルエーテル基の重合、また、原料の水酸基含
有ビニルエーテル類の2−置換−1,3−ジオキソ化合
物への異性化といった副反応が生じるという問題点があ
った。
【0005】更に、上記の方法等により製造されたビニ
ルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類を精製
する方法としては、抽出、水洗、蒸発、蒸留、カラムク
ロマトグラフ等の方法が知られているが、ビニルエーテ
ル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の容易なラジカ
ル重合性及びカチオン重合性ゆえに精製時に重合が起こ
ったり、更に、分解による不純物の生成が容易に起こっ
たりすることになる。このためビニルエーテル基含有
(メタ)アクリル酸エステル類は、工業的に安定に精製
できるとは言い難く、また、得られる製品の品質及び保
存安定性にも問題が残ることになる。従って、ビニルエ
ーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の製造時、
精製時の重合及び分解による不純物の生成を防止し、こ
のようなビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エス
テル類を工業用途において充分に実用化できるものとす
る研究の余地があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状に
鑑みてなされたものであり、ラジカル重合性及びカチオ
ン重合性を併せ持つビニルエーテル基含有(メタ)アク
リル酸エステル類を、経済的、安定的に製造する方法及
び精製する方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ビニルエ
ーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類を製造する
方法について種々検討した結果、水酸基含有ビニルエー
テル類と(メタ)アクリル酸エステル類とをエステル交
換反応させてビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸
エステル類を製造する方法において、エステル交換反応
を行う際に反応系の水分量や酸素濃度を特定範囲とした
り、特定の水分量で塩基性化合物を共存させたり、N−
ニトロソフェニルヒドロキシアミン塩を共存させたり、
分子状一酸化窒素及び/又は二酸化窒素濃度を特定範囲
としたりすることにより、ビニルエーテル基含有(メ
タ)アクリル酸エステル類を簡便で経済的に、重合を防
止して安定的に製造できることを見いだした。
【0008】また、製造したビニルエーテル基含有(メ
タ)アクリル酸エステル類を精製する際に、精製を、精
製系気相部の分子状酸素濃度が特定範囲となる雰囲気中
で行うことにより、簡便で経済的に精製時の重合及び分
解による不純物の生成を防止し、安定的に精製すること
ができることを見いだし、本発明に到達したものであ
る。
【0009】すなわち本発明は、下記一般式(1); CH=CR−COO−R−O−CH=CH−R (1) (式中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。R
は、有機残基を表す。Rは、水素原子又は有機残基
を表す。)で表されるビニルエーテル基含有(メタ)ア
クリル酸エステル類の製造方法であって、上記ビニルエ
ーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の製造方法
は、下記一般式(2); R−CH=CH−O−R−OH (2) (式中、Rは、有機残基を表す。Rは、水素原子又
は有機残基を表す。)で表される水酸基含有ビニルエー
テル類と、下記一般式(3); CH=CR−COOR (3) (式中、Rは水素原子又はメチル基を表す。Rは、
有機残基を表す。)で表される(メタ)アクリル酸エス
テル類とを、5重量%以下の水分条件下で反応させてな
るビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類
の製造方法である。
【0010】本発明はまた、上記一般式(1)で表され
るビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類
の製造方法であって、上記ビニルエーテル基含有(メ
タ)アクリル酸エステル類の製造方法は、上記一般式
(2)で表される水酸基含有ビニルエーテル類と、上記
一般式(3)で表される(メタ)アクリル酸エステル類
とを、5重量%以下の水分条件下及び塩基性化合物の存
在下で反応させてなるビニルエーテル基含有(メタ)ア
クリル酸エステル類の製造方法でもある。
【0011】本発明はまた、上記一般式(1)で表され
るビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類
の製造方法であって、上記ビニルエーテル基含有(メ
タ)アクリル酸エステル類の製造方法は、上記一般式
(2)で表される水酸基含有ビニルエーテル類と、上記
一般式(3)で表される(メタ)アクリル酸エステル類
とを、分子状酸素濃度が0.01〜10容量%である雰
囲気中で反応させてなるビニルエーテル基含有(メタ)
アクリル酸エステル類の製造方法でもある。
【0012】本発明はまた、上記一般式(1)で表され
るビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類
の製造方法であって、上記ビニルエーテル基含有(メ
タ)アクリル酸エステル類の製造方法は、上記一般式
(2)で表される水酸基含有ビニルエーテル類と、上記
一般式(3)で表される(メタ)アクリル酸エステル類
とを、下記一般式(4);
【0013】
【化2】
【0014】(式中、Mは、金属原子又はアンモニウム
基を表す。nは、Mの価数と等しい正数を表す。)で表
されるN−ニトロソフェニルヒドロキシアミン塩の存在
下で反応させてなるビニルエーテル基含有(メタ)アク
リル酸エステル類の製造方法でもある。
【0015】本発明はまた、上記一般式(1)で表され
るビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類
の製造方法であって、上記ビニルエーテル基含有(メ
タ)アクリル酸エステル類の製造方法は、上記一般式
(2)で表される水酸基含有ビニルエーテル類と、上記
一般式(3)で表される(メタ)アクリル酸エステル類
とを、分子状一酸化窒素(NO)及び/又は二酸化窒素
(NO)濃度が0.01〜10容量%である雰囲気中
で反応させてなるビニルエーテル基含有(メタ)アクリ
ル酸エステル類の製造方法でもある。
【0016】本発明は更に、上記一般式(1)で表され
るビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類
の精製方法であって、上記ビニルエーテル基含有(メ
タ)アクリル酸エステル類の精製方法は、精製系気相部
の分子状酸素濃度が0.01〜10容量%である雰囲気
中で行われるビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸
エステル類の精製方法でもある。
【0017】本発明はそして、上記ビニルエーテル基含
有(メタ)アクリル酸エステル類の精製は、蒸留精製に
より行われる上記ビニルエーテル基含有(メタ)アクリ
ル酸エステル類の精製方法でもある。以下に本発明を詳
述する。
【0018】本発明における一般式(1)で表されるビ
ニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類は、
式中のRで示される置換基が水素原子又はメチル基
で、Rで示される置換基が有機残基で、Rで示され
る置換基が水素原子又は有機残基で構成される化合物で
あれば特に限定されるものではない。本明細書中、一般
式で表される化合物中の有機残基とは、当該化合物を構
成する基本構造に結合している有機基を意味する。
【0019】上記一般式(1)において、Rで表され
る有機残基としては特に限定されず、例えば、炭素数2
〜20の直鎖状、分枝状又は環状のアルキレン基、構造
中にエーテル結合及び/又はエステル結合により酸素原
子を有する炭素数2〜20のアルキレン基、炭素数6〜
11の置換されていてもよい芳香族基等が挙げられる。
これらの中でも、炭素数2〜6のアルキレン基、構造中
にエーテル結合により酸素原子を有する炭素数4〜10
のアルキレン基が好適に用いられる。
【0020】上記一般式(1)中のRで示される有機
残基としては特に限定されず、例えば、炭素数1〜10
の直鎖状、分枝状又は環状のアルキル基、炭素数6〜1
1の置換されていてもよい芳香族基等が挙げられる。こ
れらの中でも、炭素数1〜2のアルキル基、炭素数6〜
8の芳香族基が好適に用いられる。
【0021】上記一般式(1)で表されるビニルエーテ
ル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の代表例として
は特に限定されず、具体的には、下記のもの等が挙げら
れる。(メタ)アクリル酸2−ビニロキシエチル、(メ
タ)アクリル酸3−ビニロキシプロピル、(メタ)アク
リル酸1−メチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)ア
クリル酸2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸
4−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸1−メチル
−3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−ビ
ニロキシメチルプロピル、(メタ)アクリル酸2−メチ
ル−3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1,
1−ジメチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリ
ル酸3−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸1−メ
チル−2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2
−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキ
シシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸6−ビニロキシ
ヘキシル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシメチルシ
クロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキ
シメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸2
−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)ア
クリル酸p−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メ
タ)アクリル酸m−ビニロキシメチルフェニルメチル、
(メタ)アクリル酸o−ビニロキシメチルフェニルメチ
ル。
【0022】(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエト
キシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイ
ソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニ
ロキシエトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−
(ビニロキシエトキシ)イソプロピル、(メタ)アクリ
ル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)プロピル、(メ
タ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)イソ
プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキ
シエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロ
キシエトキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリ
ル酸2−(ビニロキシイソプロポキシエトキシ)エチ
ル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキ
シイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−
(ビニロキシエトキシエトキシ)プロピル、(メタ)ア
クリル酸2−(ビニロキシエトキシイソプロポキシ)プ
ロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロ
ポキシエトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−
(ビニロキシイソプロポキシイソプロポキシ)プロピ
ル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエト
キシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロ
キシエトキシイソプロポキシ)イソプロピル、(メタ)
アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシエトキシ)
イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイ
ソプロポキシイソプロポキシ)イソプロピル、(メタ)
アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシエトキ
シ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエト
キシエトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アク
リル酸2−(イソプロポキシエトキシ)エチル、(メ
タ)アクリル酸2−(イソプロポキシエトキシエトキ
シ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(イソプロポキシ
エトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル
酸2−(イソプロポキシエトキシエトキシエトキシエト
キシ)エチル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコ
ールモノビニルエーテル、(メタ)アクリル酸ポリプロ
ピレングリコールモノビニルエーテル。
【0023】これらの中でも、(メタ)アクリル酸2−
ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシ
プロピル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ビニロ
キシエチル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシプロピ
ル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシブチル、(メ
タ)アクリル酸4−ビニロキシシクロヘキシル、(メ
タ)アクリル酸6−ビニロキシヘキシル、(メタ)アク
リル酸4−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、
(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチ
ル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエト
キシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイ
ソプロポキシ)プロピルが好適である。
【0024】本発明においては、上記一般式(2)で表
される水酸基含有ビニルエーテル類と、上記一般式
(3)で表される(メタ)アクリル酸エステル類とを、
5重量%以下の水分条件下で反応させてなるビニルエー
テル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の製造方法
(製造方法(a))、上記一般式(2)で表される水酸
基含有ビニルエーテル類と、上記一般式(3)で表され
る(メタ)アクリル酸エステル類とを、5重量%以下の
水分条件下及び塩基性化合物の存在下で反応させてなる
ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の
製造方法(製造方法(b))、上記一般式(2)で表さ
れる水酸基含有ビニルエーテル類と、上記一般式(3)
で表される(メタ)アクリル酸エステル類とを、分子状
酸素濃度が0.01〜10容量%である雰囲気中で反応
させてなるビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エ
ステル類の製造方法(製造方法(c))、上記一般式
(2)で表される水酸基含有ビニルエーテル類と、上記
一般式(3)で表される(メタ)アクリル酸エステル類
とを、上記一般式(4)で表わされるN−ニトロソフェ
ニルヒドロキシアミン塩の存在下で反応させてなるビニ
ルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の製造
方法(製造方法(d))、上記一般式(2)で表される
水酸基含有ビニルエーテル類と、上記一般式(3)で表
される(メタ)アクリル酸エステル類とを、分子状一酸
化窒素(NO)及び/又は二酸化窒素(NO)濃度が
0.01〜10容量%である雰囲気中で反応させてなる
ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の
製造方法(製造方法(e))のいずれかの方法によりビ
ニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類を製
造することになる。これらの製造方法のいずれか1つを
行ってもよく、上述した製造方法を適宜組み合わせて行
ってもよいが、適宜組み合わせることが好ましい。
【0025】上記製造方法(a)は、反応を5重量%以
下の水分条件下に行うものである。すなわち反応系液相
部の水分量を反応系液相部総重量の5重量%以下として
行う。上記製造方法(a)において、反応系中、すなわ
ち反応系液相部の水分量は、反応系液相部総重量の5重
量%以下、好ましくは3重量%以下、特に好ましくは1
重量%以下となるようにすればよい。下限値は、好まし
くは0.0001重量%以上、より好ましくは0.00
1重量%以上、特に好ましくは0.01重量%以上とな
るようにすればよい。上記水分量の範囲が、選択率の
点、収率の点及び経済性の点で好ましい。
【0026】上記製造方法(b)は、5重量%以下の水
分条件下及び塩基性化合物の存在下で行うものである。
すなわち反応系液相部の水分量を反応系液相部総重量の
5重量%以下とし、塩基性化合物の存在下で行う。
【0027】本発明で用いる塩基性化合物としては特に
限定されず、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、水酸化マグネシ
ウム、水酸化カルシウム等のアルカリ(土類)金属水酸
化物;炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水
素カリウム、炭酸水素セシウム、炭酸水素マグネシウ
ム、炭酸水素カルシウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸マグネシウム、
炭酸カルシウム等のアルカリ(土類)金属炭酸塩;酢酸
リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸セシウ
ム、酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム等のアルカリ
(土類)金属カルボン酸塩;ナトリウムメトキシド、ナ
トリウムエトキシド、ナトリウムブトキシド、カリウム
メトキシド、カリウムエトキシド、カリウムブトキシ
ド、カルシウムエトキシド等のアルカリ(土類)金属ア
ルコキシド;アンモニア、メチルアミン、エチルアミ
ン、ブチルアミン、エタノールアミン、ジメチルアミ
ン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ジエタノールア
ミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチ
ルアミン、トリス(2−エチルヘキシル)アミン、トリ
エタノールアミン、エチレンジアミン、テトラメチルエ
チレンジアミン、トレン、1,4−ジアザビシクロ
[2,2,2]オクタン、アニリン、メチルアニリン、
ジメチルアニリン、ピリジン、ピペリジン、ピコリン、
N,N−ジメチル−p−トルイジン、ルチジン、キノリ
ン、イソキノリン、コリジン等のアミン類;等が挙げら
れる。これらの中でも、好ましい塩基性化合物としてア
ルカリ(土類)金属水酸化物、アミン類を挙げることが
できる。特に好ましい塩基性化合物として水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、トリス(2−エチルヘキシル)
アミン、トリブチルアミン、トリエタノールアミンが挙
げられる。
【0028】上記塩基性化合物の添加量としては、原料
として用いられる水酸基含有ビニルエーテル類及び製造
される一般式(1)で表されるビニルエーテル基含有
(メタ)アクリル酸エステル類の種類にもよるが、上記
水酸基含有ビニルエーテル類に対して0.0001重量
%以上が好ましく、0.0002重量%以上がより好ま
しく、0.0005重量%以上が更に好ましく、0.0
01重量%以上が特に好ましく、5重量%以下が好まし
く、1重量%以下がより好ましく、0.5重量%以下が
更に好ましく、0.1重量%以下が特に好ましい。上記
塩基性化合物の範囲が、収率の点、重合抑制の点及び経
済性の点で好ましい。
【0029】これらの塩基性化合物は、反応系中に添加
してもよいし、あらかじめ原料である水酸基含有ビニル
エーテル類又は(メタ)アクリル酸エステル類に溶解さ
せておいてもよい。これらの内、あらかじめ原料である
水酸基含有ビニルエーテル類に溶解させておく方法が特
に好ましい。塩基性化合物としては、1種又は2種以上
を用いることができる。
【0030】上記製造方法(c)においては、エステル
交換反応を反応系気相部の分子状酸素濃度が0.01〜
10容量%の雰囲気中で行う。反応系気相部の分子状酸
素濃度を上記の範囲とすることにより、上記の反応系で
の重合を効果的に防止でき、目的とするビニルエーテル
基含有(メタ)アクリル酸エステル類を高収率で製造す
ることができる。好ましい形態としては、上記反応系気
相部の分子状酸素濃度は0.02容量%以上が好まし
く、0.05容量%以上がより好ましく、9容量%以下
が好ましく、8容量%以下がより好ましい。上記分子状
酸素濃度の範囲が、収率の点、反応系での重合抑制の
点、爆発回避の点及び経済性の点で好ましい。
【0031】上記気相部の分子状酸素濃度を0.01〜
10容量%の範囲に調整するには、(a)分子状酸素又
は空気等の分子状酸素を含むガスを反応中(蒸気が存在
する)反応容器に供給し、反応系気相部の容積の0.0
1〜10容量%の範囲になるようにする方法、(b)分
子状酸素又は空気等の分子状酸素を含むガスと窒素、ア
ルゴン等の不活性ガスとをそれぞれ反応中(蒸気が存在
する)反応容器に供給し、反応系気相部の容積の0.0
1〜10容量%の範囲になるようにする方法、(c)分
子状酸素又は空気等の分子状酸素を含むガスと窒素、ア
ルゴン等の不活性ガスとを予め混合し、反応中(蒸気が
存在する)反応容器に供給し、反応系気相部の容積の
0.01〜10容量%の範囲になるようにする方法等が
ある。
【0032】また、反応系に分子状酸素及び/又は反応
系に分子状酸素を含む混合ガスを供給する方法として
は、反応系内の液相部又は気相部の一方又は両方に、連
続的又は間歇的に供給すればよい。
【0033】上記製造方法(d)においては、エステル
交換反応の際に、上記一般式(4)で表されるN−ニト
ロソフェニルヒドロキシアミン塩を共存させることによ
り上記の反応系での重合を効果的に防止でき、目的とす
るビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類
を高収率で製造することができる。一般式(4)で表さ
れるN−ニトロソフェニルヒドロキシアミン塩は、単独
で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0034】上記一般式(4)において、Mで表される
金属原子の代表例としては、アルミニウム、銅、鉄(I
II)、スズ、亜鉛、マグネシウム等を挙げることがで
きる。これらの中でも、特に、アルミニウムが好適であ
る。
【0035】上記N−ニトロソフェニルヒドロキシアミ
ン塩の使用量は、上記一般式(3)で表される(メタ)
アクリル酸エステル類に対して0.00001重量%以
上が好ましく、0.0001重量%以上がより好まし
く、0.0002重量%以上が更に好ましく、0.00
05重量%以上が特に好ましく、5重量%以下が好まし
く、1重量%以下がより好ましく、0.5重量%以下が
更に好ましく、0.1重量%以下が特に好ましい。上記
N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン塩の使用量の範
囲が、収率の点、反応系での重合抑制の点及び経済性の
点で好ましい。
【0036】上記製造方法(e)においては、エステル
交換反応の際に、この反応を反応系気相部の分子状一酸
化窒素(NO)及び/又は分子状二酸化窒素(NO2
濃度が0.01〜10容量%の雰囲気中で行うことによ
り、上記の反応系での重合を効果的に防止でき、目的と
するビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル
類を高収率で製造することができる。
【0037】上記反応系気相部の分子状一酸化窒素(N
O)及び/又は分子状二酸化窒素(NO2)濃度は0.
01容量%以上が好ましく、0.02容量%以上がより
好ましく、0.05容量%以上が更に好ましく、10容
量%以下が好ましく、9容量%以下がより好ましく、8
容量%以下が更に好ましい。上記分子状一酸化窒素(N
O)及び/又は分子状二酸化窒素(NO2)濃度の範囲
が、収率の点、反応系での重合抑制の点、爆発回避の点
及び経済性の点で好ましい。
【0038】上記気相部の分子状一酸化窒素(NO)及
び/又は分子状二酸化窒素(NO2)濃度を0.01〜
10容量%に調整するには、(a)分子状一酸化窒素
(NO)及び/又は分子状二酸化窒素(NO2)を含む
ガスを反応中(蒸気が存在する)反応容器に供給し、反
応系気相部の容積の0.01〜10容量%になるように
する方法、(b)分子状一酸化窒素(NO)及び/又は
分子状二酸化窒素(NO2)と窒素、アルゴン等の不活
性ガスとをそれぞれ反応中(蒸気が存在する)反応容器
に供給し、反応系気相部の容積の0.01〜10容量%
になるようにする方法、(c)分子状一酸化窒素(N
O)及び/又は分子状二酸化窒素(NO2)と窒素、ア
ルゴン等の不活性ガスとを予め混合し、反応中(蒸気が
存在する)反応容器に供給し、反応系気相部の容積の
0.01〜10容量%になるようにする方法等がある。
【0039】また、反応系に分子状一酸化窒素(NO)
及び/又は分子状二酸化窒素(NO2)、分子状一酸化
窒素(NO)及び/又は分子状二酸化窒素(NO2)を
含む混合ガスを供給する方法としては、反応系内の液相
部又は気相部の一方又は両方に、連続的又は間歇的に供
給すればよい。
【0040】本発明の製造方法、すなわち製造方法
(a)、(b)、(c)、(d)及び(e)において
は、上記一般式(2)で表される水酸基含有ビニルエー
テル類と、上記一般式(3)で表される(メタ)アクリ
ル酸エステル類とをエステル交換反応させることにより
ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類を
製造する。
【0041】本発明における原料である水酸基含有ビニ
ルエーテル類は、上記一般式(2)で表される化合物で
あれば特に限定されず、式中のRで示される置換基が
水素原子又は有機残基であり、Rで示される置換基が
有機残基である。上記R及びRとしては、上述した
一般式(1)中のR及びRとそれぞれ同様である。
【0042】上記一般式(2)で表される水酸基含有ビ
ニルエーテル類の代表例としては、特に限定されるわけ
ではないが、具体的には、下記のもの等が挙げられる。
2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシ
プロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニ
ルエーテル、2−ヒドロキシイソプロピルビニルエーテ
ル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、3−ヒドロ
キシブチルビニルエーテル、2−ヒドロキシブチルビニ
ルエーテル、3−ヒドロキシイソブチルビニルエーテ
ル、2−ヒドロキシイソブチルビニルエーテル、1−メ
チル−3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、1−メ
チル−2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、1−ヒ
ドロキシメチルプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキ
シシクロヘキシルビニルエーテル。
【0043】1,6−ヘキサンジオールモノビニルエー
テル、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノビニル
エーテル、1,3−シクロヘキサンジメタノールモノビ
ニルエーテル、1,2−シクロヘキサンジメタノールモ
ノビニルエーテル、p−キシレングリコールモノビニル
エーテル、m−キシレングリコールモノビニルエーテ
ル、o−キシレングリコールモノビニルエーテル、ジエ
チレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレング
リコールモノビニルエーテル、テトラエチレングリコー
ルモノビニルエーテル、ペンタエチレングリコールモノ
ビニルエーテル、オリゴエチレングリコールモノビニル
エーテル、ポリエチレングリコールモノビニルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノビニルエーテル、トリ
プロピレングリコールモノビニルエーテル、テトラプロ
ピレングリコールモノビニルエーテル、ペンタプロピレ
ングリコールモノビニルエーテル、オリゴプロピレング
リコールモノビニルエーテル、ポリプロピレングリコー
ルモノビニルエーテル、エチレングリコール−プロピレ
ングリコール共重合体モノビニルエーテル。
【0044】これらの中でも、2−ヒドロキシエチルビ
ニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテ
ル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒド
ロキシイソプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブ
チルビニルエーテル、4−ヒドロキシシクロヘキシルビ
ニルエーテル、1,6−ヘキサンジオールモノビニルエ
ーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノビニ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテ
ル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、ジプ
ロピレングリコールモノビニルエーテルが好適に用いら
れる。
【0045】本発明にかかる原料である(メタ)アクリ
ル酸エステル類は、上記一般式(3)で表される化合物
であれば特に限定されず、式中のRで示される置換基
が水素原子又はメチル基であり、Rで示される置換基
が有機残基である。
【0046】上記一般式(3)中のRで示される有機
残基としては特に限定されず、例えば、炭素数1〜8の
直鎖状、分枝状又は環状のアルキル基、炭素数6〜10
の置換されていてもよい芳香族基等が挙げられる。これ
らの中でも、炭素数1〜4のアルキル基が好適に用いら
れる。
【0047】上記一般式(3)で表される(メタ)アク
リル酸エステル類の代表例としては、特に限定されるわ
けではないが、具体的には、(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プ
ロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)ア
クリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メ
タ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸t
−ブチル等の(メタ)アクリル酸低級アルキルエステル
が挙げられる。これらは、単独あるいは混合物として用
いることができる。
【0048】上記製造方法(a)、(b)、(c)、
(d)及び(e)において、上記エステル交換反応は、
エステル交換触媒の存在下に反応を行うことが好まし
い。また、反応により副生するアルコールを反応系外へ
除去することが好ましい。
【0049】上記エステル交換反応において、(メタ)
アクリル酸エステル類と水酸基含有ビニルエーテル類の
反応モル比は、特に限定されるものではないが、具体的
には(メタ)アクリル酸エステル類/水酸基含有ビニル
エーテル類のモル比が6/1〜1/5の範囲が好まし
く、5/1〜1/3の範囲がより好ましく、4/1〜1
/2の範囲が更に好ましく、3/1〜1/1の範囲が特
に好ましい。上記モル比の範囲が、収率の点及び経済性
の点で好ましい。
【0050】上記エステル交換触媒としては、特に限定
されるわけではないが、具体的には、酸化カルシウム、
酸化バリウム、酸化鉛、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム等
の酸化物;水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化
リチウム、水酸化カルシウム、水酸化タリウム、水酸化
スズ、水酸化鉛、水酸化ニッケル等の水酸化物;塩化リ
チウム、塩化カルシウム、塩化スズ、塩化鉛、塩化ジル
コニウム、塩化ニッケル等のハロゲン化物;炭酸カリウ
ム、炭酸ルビジウム、炭酸セシウム、炭酸鉛、炭酸亜
鉛、炭酸ニッケル等の炭酸塩;炭酸水素カリウム、炭酸
水素ルビジウム、炭酸水素セシウム等の炭酸水素塩;リ
ン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸ルビジウム、
リン酸鉛、リン酸亜鉛、リン酸ニッケル等のリン酸塩;
硝酸リチウム、硝酸カルシウム、硝酸鉛、硝酸亜鉛、硝
酸ニッケル等の硝酸塩;酢酸リチウム、酢酸カルシウ
ム、酢酸鉛、酢酸亜鉛、酢酸ニッケル等のカルボン酸
塩;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カ
リウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムt−
ブトキシド、カルシウムメトキシド、カルシウムエトキ
シド、バリウムメトキシド、バリウムエトキシド、テト
ラエトキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラ(2
−エチルヘキサノキシ)チタン等のアルコキシ化合物;
リチウムアセチルアセトナート、ジルコニアアセチルア
セトナート、亜鉛アセチルアセトナート、ジブトキシス
ズアセチルアセトナート、ジブトキシチタンアセチルア
セトナート等のアセチルアセトナート錯体;テトラメチ
ルアンモニウムメトキシド、テトラメチルアンモニウム
t−ブトキシド、トリメチルベンジルアンモニウムエト
キシド等の4級アンモニウムアルコキシド;ジメチルス
ズオキサイド、メチルブチルスズオキサイド、ジブチル
スズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド等のジアル
キルスズ化合物;ビス(ジブチルスズアセテート)オキ
サイド、ビス(ジブチルスズラウレート)オキサイド等
のジスタノキサン;ジブチルスズジアセテート、ジブチ
ルスズジラウレート等のジアルキルスズジカルボン酸塩
が挙げられる。これらは、単独でも2種類以上を併用し
てもよい。
【0051】これらのエステル交換触媒の中でも、炭酸
カリウム、炭酸セシウム、テトラエトキシチタン、テト
ラブトキシチタン、テトラ(2−エチルヘキサノキシ)
チタン、ジルコニアアセチルアセトナート、ジブチルス
ズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ビス(ジブ
チルスズアセテート)オキサイド、ビス(ジブチルスズ
ラウレート)オキサイド、ジブチルスズジアセテート、
ジブチルスズジラウレートが好適に用いられる。
【0052】上記エステル交換触媒の使用量は、特に限
定されるものではないが、具体的には、一般式(2)で
表される水酸基含有ビニルエーテル類に対して、0.0
01モル%以上が好ましく、0.005モル%以上がよ
り好ましく、0.01モル%以上が更に好ましく、0.
05モル%以上が特に好ましく、20モル%以下が好ま
しく、15モル%以下がより好ましく、10モル%以下
が更に好ましく、5モル%が特に好ましい。上記エステ
ル交換触媒使用量の範囲が、収率の点及び経済性の点で
好ましい。
【0053】上記副生アルコールの除去方法としては、
例えば、減圧下で反応を行う方法、共沸溶媒を用いて反
応を行う方法、吸着剤の存在下で反応を行う方法等が挙
げられる。これらの中でも、減圧下で反応を行う方法、
共沸溶媒を用いて反応を行う方法が好ましい。
【0054】上記共沸溶媒については、反応を阻害しな
いものであれば特に制限はなく、具体的には、ジエチル
エーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル
等のエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロ
ヘキサン等の脂肪族炭化水素;クロロホルム、塩化メチ
レン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハ
ロゲン化炭化水素;等を挙げることができる。これらの
共沸溶媒は、単独でも2種類以上を併用して用いてもよ
い。また、過剰に用いた(メタ)アクリル酸エステル類
を共沸溶媒とすることもできる。
【0055】上記共沸溶媒の使用量は特に限定されるも
のではなく、具体的には、一般式(3)で表される(メ
タ)アクリル酸エステル類と一般式(2)で表される水
酸基含有ビニルエーテル類の合計重量の0重量%以上と
することが好ましい。また、一般式(3)で表される
(メタ)アクリル酸エステル類と一般式(2)で表され
る水酸基含有ビニルエーテル類の合計重量の300重量
%以下とすることが好ましく、200重量%以下がより
好ましく、150重量%以下が更に好ましく、100重
量%以下が特に好ましい。上記有機溶剤使用量の範囲
が、収率の点及び経済性の点で好ましい。
【0056】上記反応の反応温度は、特に限定されるも
のではないが、副生するアルコールの沸点あるいは共沸
温度以上であることが好ましく、具体的には、40℃以
上とすることが好ましく、50℃以上が更に好ましく、
60℃以上が特に好ましい。また、180℃以下とする
ことが好ましく、170℃が更に好ましく、160℃以
下が特に好ましい。反応圧力は、特に限定されるもので
はなく、常圧、加圧及び減圧の何れであってもよい。ま
た、反応時間は、上記反応が完結するように、適宜設定
すればよい。
【0057】上記一般式(1)で表されるビニルエーテ
ル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の製造は、重合
禁止剤の存在下で反応させることが、重合を抑制し、収
率の点で好ましい。重合禁止剤としては、1種又は2種
以上を用いることができる。
【0058】本発明で用いるラジカル重合禁止剤として
は特に限定されず、一般にラジカル重合防止剤として用
いられるものであるならばいずれも使用することができ
る。具体的には、ヒドロキノン、メトキシヒドロキノ
ン、ベンゾキノン、p−tert−ブチルカテコール等
のキノン系重合禁止剤;2,6−ジ−tert−ブチル
フェノール、2,4−ジ−tert−ブチルフェノー
ル、2−tert−ブチル−4,6−ジメチルフェノー
ル、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノ
ール、2,4,6−トリ−tert−ブチルフェノール
等のアルキルフェノール系重合禁止剤;アルキル化ジフ
ェニルアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレン
ジアミン、フェノチアジン、4−ヒドロキシ−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキ
シ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1,4
−ジヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン、1−ヒドロキシ−4−ベンゾイルオキシ−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン等のアミン系重合
禁止剤;ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジエチルジチ
オカルバミン酸銅、ジブチルジチオカルバミン酸銅等の
ジチオカルバミン酸銅系重合禁止剤;2,2,6,6−
テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−ヒドロキ
シ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オ
キシル、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジン−N−オキシル、4−ヒドロキシ−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシ
ルのエステル等のN−オキシル系重合禁止剤;等が挙げ
られる。これらの中でも、好ましいラジカル重合禁止剤
として、キノン系重合禁止剤、アミン系重合禁止剤、ジ
チオカルバミン酸銅系重合禁止剤、N−オキシル系重合
禁止剤を挙げることができる。特に好ましいラジカル重
合禁止剤として、ヒドロキノン、メトキシヒドロキノ
ン、ベンゾキノン、p−tert−ブチルカテコール、
フェノチアジン、アルキル化ジフェニルアミン、ジブチ
ルジチオカルバミン酸銅、2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジン−N−オキシル、4−ヒドロキシ−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、
4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン−N−オキシルのエステル等を挙げることができ
る。
【0059】上記重合禁止剤の添加量は、用いる一般式
(3)で表される(メタ)アクリル酸エステル類及び製
造される一般式(1)で表されるビニルエーテル基含有
(メタ)アクリル酸エステル類の種類にもよるが、一般
式(3)で表される(メタ)アクリル酸エステル類に対
して、0.0001重量%以上が好ましく、0.000
2重量%以上がより好ましく、0.0005重量%以上
が更に好ましく、0.001重量%以上が特に好まし
く、5重量%以下が好ましく、1重量%以下がより好ま
しく、0.5重量%以下が更に好ましく、0.1重量%
以下が特に好ましい。上記重合禁止剤添加量の範囲が、
収率の点、重合抑制の点及び経済性の点で好ましい。
【0060】本発明の製造方法においてはまた、ラジカ
ル重合禁止剤と共に塩基性化合物を共存させることが好
ましい。塩基性化合物としては、上述したのと同様のも
の等が挙げられ、1種又は2種以上を用いることができ
る。また、塩基性化合物の添加量としては、上述したの
と同様である。
【0061】上記ラジカル重合禁止剤と塩基性化合物を
組み合わせて共存させる場合におけるラジカル重合禁止
剤と塩基性化合物の割合は特に限定されるものではな
く、それぞれが上述の範囲内にあればよい。
【0062】上記製造方法により製造された一般式
(1)で表されるビニルエーテル基含有(メタ)アクリ
ル酸エステル類は、反応溶液を精製することによって得
ることができる。
【0063】上記一般式(1)で表されるビニルエーテ
ル基含有(メタ)アクリル酸エステル類を精製する方法
としては、例えば、精製系気相部の分子状酸素濃度が
0.01〜10容量%である雰囲気中で行われるビニル
エーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の精製方
法を好適に適用することができる。上記精製方法もま
た、本発明の1つである。本発明のビニルエーテル基含
有(メタ)アクリル酸エステル類の精製方法について、
以下に説明する。
【0064】本発明により精製されるビニルエーテル基
含有(メタ)アクリル酸エステル類は、一般式(1)で
表される化合物であれば特に限定されるものではない。
また、ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステ
ル類の製造方法としては特に限定されず、例えば、(メ
タ)アクリル酸と水酸基含有ビニルエーテル類とをエス
テル化する方法(製法A)、(メタ)アクリル酸ハロゲ
ン化物と水酸基含有ビニルエーテル類とをエステル化す
る方法(製法B)、(メタ)アクリル酸無水物と水酸基
含有ビニルエーテル類とをエステル化する方法(製法
C)、(メタ)アクリル酸エステル類と水酸基含有ビニ
ルエーテル類とをエステル交換する方法(製法D)、
(メタ)アクリル酸とハロゲン含有ビニルエーテル類と
をエステル化する方法(製法E)、(メタ)アクリル酸
アルカリ(土類)金属塩とハロゲン含有ビニルエーテル
類とをエステル化する方法(製法F)等の方法が挙げら
れる。これらの中でも、(メタ)アクリル酸エステル類
と水酸基含有ビニルエーテル類とをエステル交換する方
法(製法D)が工業的には好適である。またこの際、上
述したビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステ
ル類の製造方法を適用することが好ましい。
【0065】上記「精製」との用語は、操作を行う前後
において、操作後の一般式(1)で表されるビニルエー
テル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の濃度及び/
又は純度が操作前よりも向上する操作を意味する。より
具体的には、特に限定されるものではないが、原料回収
操作、触媒回収操作、中和操作、ろ過操作、デカンテー
ション操作、抽出操作、水洗操作、蒸発操作、蒸留操
作、カラムクロマトグラフ操作等の操作を意味する。上
記各操作は単独でも、あるいは2種類以上を適宜組み合
わせて実施することもできる。これらの中でも、蒸留法
が特に好ましい。すなわち本発明の精製方法としては、
蒸留精製が好適である。
【0066】上記精製方法においては、精製操作を精製
系気相部の分子状酸素濃度が0.01〜10容量%の雰
囲気中で行うことにより、上記の精製時の重合及び分解
による不純物の生成を効果的に防止でき、簡便で経済的
に目的とするビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸
エステル類を安定に精製することができる。
【0067】上記精製系気相部の分子状酸素濃度は0.
01〜10容量%であるが、0.02容量%以上とする
ことが好ましく、0.05容量%以上が特に好ましい。
また、9容量%以下とすることが好ましく、8容量%以
下が特に好ましい。上記分子状酸素濃度の範囲が、収率
の点、重合防止の点、不純物生成防止の点、経済性の点
で好ましい。
【0068】上記分子状酸素濃度を0.01〜10容量
%に調整する方法としては、上述した分子状酸素濃度を
調製する方法等を適用することができる。また、精製系
へのガス供給方法としては、精製系内の液相部又は気相
部の一方又は両方に、連続的又は間歇的にガスを供給す
ればよい。
【0069】本発明により製造、精製されたビニルエー
テル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の用途として
は特に限定されず、例えば、医農薬原料、合成中間体、
更に重合性材料として広範囲に用いることができる。
【0070】
【実施例】以下に実施例を揚げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるも
のではない。
【0071】実施例1 攪拌装置、温度計、オルダーショウ型精留塔、ガス導入
管及び液体添加ラインを備え付けたガラス製3L5つ口
フラスコに、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル52
9g、アクリル酸エチル1502g、フェノチアジン3
00mg、ジブチルスズオキサイド10gを添加した。
このときの系全体の水分量をMKS510型カールフィ
ッシャー水分計(京都電子工業株式会社製;以下「水分
計」と呼ぶ。指示薬;ハイドラナール・コンポジット5
K(RdH Laborchemikalien Gm
bH&Co.KG社製)。溶剤;脱水溶媒KT(三菱化
学株式会社製))により測定した水分量は0.1重量%
であった。ガス導入管より空気を液相部に導入しながら
混合攪拌し、130℃のオイルバスにつけ昇温を開始し
た。オルダーショウ型精留塔塔頂部より留出するアクリ
ル酸エチル−エタノール共沸組成物中のアクリル酸エチ
ルに相当する重量のアクリル酸エステルを液体添加ライ
ンを通じて反応系に連続的に添加しながら12時間反応
を継続した。GC−1700型ガスクロマトグラフ(株
式会社島津製作所社製;以下「GC」と呼ぶ)により分
析した結果、目的とするアクリル酸2−ビニロキシエチ
ルの収率は95モル%であった。また、反応系10gを
ヘキサン100mLに添加したところ、無色透明均一に
溶解した。
【0072】実施例2〜11 使用した原料、重合禁止剤、塩基性化合物、触媒の種類
及び量、並びにそのときの水分計により測定した系全体
の水分量、及び生成物の種類と収率、ヘキサンへの溶解
テストの結果を表1に示す。なお、原料としてメタクリ
ル酸メチルを用いた場合には、留出するメタクリル酸メ
チル−メタノール共沸組成物中のメタクリル酸メチルに
相当する重量のメタクリル酸メチルを液体添加ラインを
通じて反応系に連続的に添加した。
【0073】
【表1】
【0074】表1について、以下に説明する。(メタ)
アクリル酸エステル類において、AEとは、アクリル酸
エチルであり、MMAとは、メタクリル酸メチルであ
る。水酸基含有ビニルエーテル類において、HEVと
は、2−ヒドロキシエチルビニルエーテルであり、DE
GVとは、ジエチレングリコールモノビニルエーテルで
あり、BDVとは、1,4−ブタンジオールモノビニル
エーテルである。ラジカル重合禁止剤において、MEH
Qとは、メトキシヒドロキノンであり、PTZとは、フ
ェノチアジンである。塩基性化合物において、NaOH
とは、水酸化ナトリウムである。触媒において、DBT
Oとは、ジブチルスズオキサイドであり、TBTとは、
テトラブトキシチタンであり、DBTDAcとは、ジブ
チルスズジアセテートであり、BDBTLOとは、ビス
(ジブチルスズラウレート)オキサイドであり、ZrA
Aとは、ジルコニアアセチルアセトナートである。生成
物において、VEAとは、アクリル酸2−ビニロキシエ
チルであり、VEMとは、メタクリル酸2−ビニロキシ
エチルであり、VEEAとは、アクリル酸2−(ビニロ
キシエトキシ)エチルであり、VEEMとは、メタクリ
ル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルであり、VBA
とは、アクリル酸4−ビニロキシブチルであり、VBM
とは、メタクリル酸4−ビニロキシブチルである。
【0075】比較例1〜6 使用した原料、重合禁止剤、塩基性化合物、触媒の種類
及び量、並びにそのときの水分計により測定した系全体
の水分量、及び生成物の種類と収率、ヘキサンへの溶解
テストの結果を表2に示す。表2中の記載は、表1と同
様である。
【0076】
【表2】
【0077】実施例12 攪拌装置、温度計、オルダーショウ型精留塔、ガス導入
管及び液体添加ラインを備え付けたガラス製3L5つ口
フラスコに、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル52
9g、アクリル酸エチル1502g、フェノチアジン3
00mg、ジブチルスズオキサイド10gを添加した。
ガス導入管より8容量%酸素ガス(窒素バランス)を液
相部に導入しながら混合攪拌し、130℃のオイルバス
につけ昇温を開始した。オルダーショウ型精留塔塔頂部
より留出するアクリル酸エチル−エタノール共沸組成物
中のアクリル酸エチルに相当する重量のアクリル酸エチ
ルを液体添加ラインを通じて反応系に連続的に添加しな
がら12時間反応を継続した。反応中気相部の分子状酸
素濃度は0.1〜8容量%であった。GCにより分析し
た結果、目的とするアクリル酸2−ビニロキシエチルの
収率は96モル%であった。該反応系の気相部及び液相
部ともに固形物の生成は認められなかった。更に、液相
部をRQフレックス型過酸化物測定装置(MERCKC
O.LTD製;以下「RQ」と呼ぶ)により分析した結
果、過酸化物は検出されなかった。
【0078】実施例13 8容量%酸素ガス(窒素バランス)を気相部に導入した
以外は、実施例12と同様の操作を行った。反応中気相
部の分子状酸素濃度は0.1〜8容量%であった。GC
により分析した結果、目的物であるアクリル酸2−ビニ
ロキシエチルの収率は96モル%であった。該反応系の
気相部及び液相部ともに固形物の生成は認められなかっ
た。更に、液相部をRQにより分析した結果、過酸化物
は検出されなかった。
【0079】実施例14〜19 使用した(メタ)アクリル酸エステル類の種類、水酸基
ビニルエーテル類の種類及び量、ラジカル重合禁止剤の
種類及び量や酸素濃度を変更したり、更に塩基性化合物
を使用したりしたこと以外は実施例12と同様の操作を
行った。それらの種類及び量、並びにビニルエーテル基
含有(メタ)アクリル酸エステル類の種類及び収率、反
応中気相部の分子状酸素濃度、並びに反応系気相部及び
液相部での固形物の有無及びRQによる分析結果を表3
に示す。表3中の記載は、表1と同様である。なお、原
料としてメタクリル酸メチルを用いた場合には、留出す
るメタクリル酸メチル−メタノール共沸組成物中のメタ
クリル酸メチルに相当する重量のメタクリル酸メチルを
液体添加ラインを通じて反応系に連続的に添加した。
【0080】
【表3】
【0081】実施例20 攪拌装置、温度計、オルダーショウ型精留塔及び液体添
加ラインを備え付けたガラス製3L5つ口フラスコに、
ジエチレングリコールモノビニルエーテル793g、ア
クリル酸エチル1502g、フェノチアジン300m
g、アルミニウムN−ニトロソフェニルヒドロキシアミ
ン300mg及びジオクチルスズオキサイド10gを添
加した。混合攪拌しながら、130℃のオイルバスにつ
け昇温を開始した。オルダーショウ型精留塔塔頂部より
留出するアクリル酸エチル−エタノール共沸組成物中の
アクリル酸エチルに相当する重量のアクリル酸エチルを
液体添加ラインを通じて反応系に連続的に添加しながら
12時間反応を継続した。GCにより分析した結果、目
的とするアクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル
の収率は95モル%であった。該反応系の気相部及び液
相部ともに固形物の生成は認められなかった。
【0082】実施例21 アクリル酸エチルに変えてメタクリル酸メチル1502
gとした以外は、実施例20と同様の操作を行った。G
Cにより分析した結果、目的物であるメタクリル酸2−
(ビニロキシエトキシ)エチルの収率は97モル%であ
った。該反応系の気相部及び液相部ともに固形物の生成
は認められなかった。
【0083】実施例22 攪拌装置、温度計、オルダーショウ型精留塔、ガス導入
管及び液体添加ラインを備え付けたガラス製3L5つ口
フラスコに、ジエチレングリコールモノビニルエーテル
793g、アクリル酸エチル1502g、フェノチアジ
ン300mg、ジオクチルスズオキサイド10gを添加
した。ガス導入管より8容量%一酸化窒素ガス(窒素バ
ランス)を液相部に導入しながら混合攪拌し、130℃
のオイルバスにつけ昇温を開始した。オルダーショウ型
精留塔塔頂部より留出するアクリル酸エチル−エタノー
ル共沸組成物中のアクリル酸エチルに相当する重量のア
クリル酸エチルを液体添加ラインを通じて反応系に連続
的に添加しながら12時間反応を継続した。反応中気相
部の分子状一酸化窒素濃度は0.1〜8容量%であっ
た。GCにより分析した結果、目的とするアクリル酸2
−(ビニロキシエトキシ)エチルの収率は96モル%で
あった。該反応系の気相部及び液相部ともに固形物の生
成は認められなかった。
【0084】実施例23 8容量%一酸化窒素ガス(窒素バランス)を気相部に導
入した以外は、実施例12と同様の操作を行った。反応
中気相部の分子状一酸化窒素濃度は0.1〜8容量%で
あった。GCにより分析した結果、目的物であるアクリ
ル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルの収率は96モ
ル%であった。該反応系の気相部及び液相部ともに固形
物の生成は認められなかった。
【0085】実施例24 アクリル酸エチルに変えてメタクリル酸メチル1502
gとした以外は、実施例22と同様の操作を行った。反
応中気相部の分子状一酸化窒素濃度は0.1〜8容量%
であった。GCにより分析した結果、目的物であるメタ
クリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルの収率は9
7モル%であった。該反応系の気相部及び液相部ともに
固形物の生成は認められなかった。
【0086】比較例7 8容量%酸素ガス(窒素バランス)を導入せずに、実施
例12と同様の操作を行ったところ、2時間後には気相
部及び液相部に白色の固体が生成したため、反応を中断
した。
【0087】比較例8 8容量%酸素ガス(窒素バランス)に変えて空気を導入
した以外は、実施例12と同様の操作を行った。反応中
気相部の分子状酸素濃度は0.1〜21容量%であっ
た。GCにより分析した結果、目的とするアクリル酸−
ビニロキシエチルの収率は96モル%であった。該反応
系の気相部及び液相部ともに固形物の生成は認められな
かったが、RQにより分析した結果、17ppmの過酸
化物が検出された。
【0088】比較例9 8容量%酸素ガス(窒素バランス)に変えて15容量%
酸素ガス(窒素バランス)を導入した以外は、実施例1
2と同様の操作を行った。反応中気相部の分子状酸素濃
度は0.1〜15容量%であった。GCにより分析した
結果、目的とするアクリル酸−ビニロキシエチルの収率
は96モル%であった。該反応系の気相部及び液相部と
もに固形物の生成は認められなかったが、RQにより分
析した結果、12ppmの過酸化物が検出された。
【0089】製造例1 遮光性構造物であるSUS316製の攪拌装置、温度計
ホルダ、ガス導入管、液体添加ライン及び精留塔を備え
た3Lセパラブル装置にジエチレングリコールモノビニ
ルエーテル793g、アクリル酸エチル1502g、メ
トキシヒドロキノン250mg、水酸化ナトリウム10
0mg及びジブチルスズオキサイド10gを添加した。
ガス導入管より15容量%酸素ガス(窒素バランス)を
液相部に導入しながら混合攪拌し、130℃のオイルバ
スにつけ昇温を開始した。精留塔塔頂部より留出するア
クリル酸エチル−エタノール共沸組成物中のアクリル酸
エチルに相当する重量のアクリル酸エチルを液体添加ラ
インを通じて反応系に連続的に添加しながら12時間反
応を継続した。反応中気相部の分子状酸素濃度は0.1
〜5容量%であった。
【0090】製造例2 遮光性構造物であるSUS316製の攪拌装置、温度計
ホルダ、ガス導入管、液体添加ライン及び精留塔を備え
た3Lセパラブル装置にジエチレングリコールモノビニ
ルエーテル793g、メタクリル酸メチル1502g、
メトキシヒドロキノン200mg、トリス(2−エチル
ヘキシル)アミン100mg及びジブチルスズオキサイ
ド10gを添加した。ガス導入管より15容量%酸素ガ
ス(窒素バランス)を液相部に導入しながら混合攪拌
し、130℃のオイルバスにつけ昇温を開始した。精留
塔塔頂部より留出するメタクリル酸メチル−メタノール
共沸組成物中のメタクリル酸メチルに相当する重量のメ
タクリル酸メチルを液体添加ラインを通じて反応系に連
続的に添加しながら12時間反応を継続した。反応中気
相部の分子状酸素濃度は0.1〜0.2容量%であっ
た。
【0091】実施例25 (原料回収操作) 攪拌装置、温度計ホルダ、ガス導入管、減圧制御装置及
び精留塔を備えたガラス製3L蒸留装置に製造例1と同
様の操作により得られた反応液を導入した。ガス導入管
より8容量%酸素ガス(窒素バランス)を液相部に導入
しながら混合攪拌し、130℃のオイルバスにつけ昇温
を開始した。667hPaから徐々に67hPaに減圧
することにより、精留塔塔頂部よりアクリル酸エチル及
びエタノールを留出させ、原料であるアクリル酸エチル
を回収した。原料回収操作中気相部の分子状酸素濃度は
0.1〜8容量%であった。該蒸留装置の気相部及び液
相部ともに固形物の生成は認められなかった。更に、液
相部をRQにより分析した結果、過酸化物は検出されな
かった。
【0092】実施例26 (原料回収操作) 8容量%酸素ガス(窒素バランス)に変えて10容量%
酸素ガス(窒素バランス)を導入した以外は、実施例2
5と同様の操作を行った。原料回収操作中気相部の分子
状酸素濃度は0.1〜10容量%であった。該蒸留装置
の気相部及び液相部ともに固形物の生成は認められなか
った。更に、液相部をRQにより分析した結果、過酸化
物は検出されなかった。
【0093】実施例27 (原料回収操作) 8容量%酸素ガス(窒素バランス)に変えて0.1容量
%酸素ガス(窒素バランス)を導入した以外は、実施例
25と同様の操作を行った。原料回収操作中気相部の分
子状酸素濃度は0.02〜0.1容量%であった。該蒸
留装置の気相部及び液相部ともに固形物の生成は認めら
れなかった。更に、液相部をRQにより分析した結果、
過酸化物は検出されなかった。
【0094】実施例28 (原料回収操作) 製造例1と同様の操作により得られた反応液に変えて製
造例2と同様の操作により得られた反応液を導入した以
外は、実施例25と同様の操作を行い精留塔塔頂部より
メタクリル酸メチル及びメタノールを留出させ、原料で
あるメタクリル酸メチルを回収した。原料回収操作中気
相部の分子状酸素濃度は0.1〜8容量%であった。該
蒸留装置の気相部及び液相部ともに固形物の生成は認め
られなかった。更に、液相部をRQにより分析した結
果、過酸化物は検出されなかった。
【0095】実施例29 (原料回収操作) 実施例25に引き続き8容量%酸素ガス(窒素バラン
ス)を液相部に導入しながら混合攪拌し、150℃のオ
イルバスにつけ昇温した。17hPaに減圧することに
より、精留塔塔頂部より原料であるジエチレングリコー
ルモノビニルエーテルの未反応分を留出させ、回収し
た。原料回収操作中気相部の分子状酸素濃度は0.1〜
8容量%であった。該蒸留装置の気相部及び液相部とも
に固形物の生成は認められなかった。更に、液相部をR
Qにより分析した結果、過酸化物は検出されなかった。
【0096】実施例30 (原料回収操作) 実施例28に引き続き実施例29と同様の操作を行っ
た。原料回収操作中気相部の分子状酸素濃度は0.1〜
8容量%であった。該蒸留装置の気相部及び液相部とも
に固形物の生成は認められなかった。更に、液相部をR
Qにより分析した結果、過酸化物は検出されなかった。
【0097】実施例31 (蒸留精製操作) 攪拌装置、温度計ホルダ、ガス導入管、減圧制御装置及
び精留塔を備えたガラス製1L蒸留装置に、実施例29
と同様の操作により得られた液を導入した。ガラス導入
管より8容量%酸素ガス(窒素バランス)を液相部に導
入しながら混合攪拌し、150℃のオイルバスにつけ昇
温を開始した。13hPaに減圧することにより、精留
塔塔頂部よりアクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エ
チルを留出させ、精製を行った。蒸留精製中気相部の分
子状酸素濃度は0.1〜8容量%であった。該蒸留装置
の気相部及び液相部ともに固形物の生成は認められなか
った。更に、液相部及び留出したアクリル酸2−(ビニ
ロキシエトキシ)エチルをRQにより分析した結果、過
酸化物は検出されなかった。
【0098】実施例32 (蒸留精製操作) 実施例29と同様の操作により得られた液に変えて実施
例30と同様の操作により得られた液を導入した以外
は、実施例31と同様の操作を行い、メタクリル酸2−
(ビニロキシエトキシ)エチルを留出させ、精製を行っ
た。蒸留精製中気相部の分子状酸素濃度は0.1〜8容
量%であった。該蒸留装置の気相部及び液相部ともに固
形物の生成は認められなかった。更に、液相部及び留出
したメタクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルを
RQにより分析した結果、過酸化物は検出されなかっ
た。
【0099】実施例33 (水洗操作) 攪拌装置及びガス導入管を備えたガラス製1L分液装置
に製造例1と同様の操作により得られた反応液400m
L及び1N水酸化ナトリウム水溶液400mLを導入し
た。ガス導入管より8容量%酸素ガス(窒素バランス)
を気相部に導入しながら室温で1時間混合攪拌した後、
1時間静置することにより油相、水相並びに触媒相に分
離した。未反応ジエチレングリコールモノビニルエーテ
ルを含む水相を除去した後、触媒相をろ過により除去し
た。該分液装置の気相部及び液相部ともに固形物の生成
は認められなかった。更に、油相をRQにより分析した
結果、過酸化物は検出されなかった。
【0100】実施例34(水洗操作) 製造例1と同様の操作により得られた反応液に変えて製
造例2と同様の操作により得られた反応液を導入した以
外は、実施例33と同様の操作を行い、未反応ジエチレ
ングリコールモノビニルエーテルを含む水相及び触媒相
を除去した。該分液装置の気相部及び液相部ともに固形
物の生成は認められなかった。更に、油相をRQにより
分析した結果、過酸化物は検出されなかった。
【0101】比較例10 (原料回収操作) 8容量%酸素ガス(窒素バランス)に変えて15容量%
酸素ガス(窒素バランス)を導入した以外は、実施例2
5と同様の操作を行った。原料回収操作中気相部の分子
状酸素濃度は0.1〜15容量%であった。該蒸留装置
の気相部及び液相部ともに固形物の生成は認められなか
った。更に、液相部をRQにより分析した結果、12p
pmの過酸化物が検出された。
【0102】比較例11 (蒸留精製操作) 8容量%酸素ガス(窒素バランス)に変えて15容量%
酸素ガス(窒素バランス)を導入した以外は、実施例3
1と同様の操作を行った。蒸留精製中気相部の分子状酸
素濃度は0.1〜15容量%であった。該蒸留装置の気
相部及び液相部ともに固形物の生成は認められなかっ
た。更に、液相部をRQにより分析した結果、21pp
mの過酸化物が検出された。
【0103】比較例12(水洗操作) 8容量%酸素ガス(窒素バランス)に変えて15容量%
酸素ガス(窒素バランス)を導入した以外は、実施例3
3と同様の操作を行った。該分液装置の気相部及び液相
部ともに固形物の生成は認められなかった。更に、液相
部をRQにより分析した結果、10ppmの過酸化物が
検出された。
【0104】
【発明の効果】本発明は、上述のような構成よりなり、
ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の
製造時や精製時の重合及び分解による不純物を防止し、
ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類を
簡便で経済的、安定的に製造、精製することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA02 AC48 AD10 BA02 BA03 BA05 BA06 BA07 BA09 BA11 BA19 BA29 BA32 BA46 BA51 BC13 BC50 4H039 CA66 CD10 CD30

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1); CH=CR−COO−R−O−CH=CH−R (1) (式中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。R
    は、有機残基を表す。Rは、水素原子又は有機残基
    を表す。)で表されるビニルエーテル基含有(メタ)ア
    クリル酸エステル類の製造方法であって、該ビニルエー
    テル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の製造方法
    は、下記一般式(2); R−CH=CH−O−R−OH (2) (式中、Rは、有機残基を表す。Rは、水素原子又
    は有機残基を表す。)で表される水酸基含有ビニルエー
    テル類と、下記一般式(3); CH=CR−COOR (3) (式中、Rは水素原子又はメチル基を表す。Rは、
    有機残基を表す。)で表される(メタ)アクリル酸エス
    テル類とを、5重量%以下の水分条件下で反応させてな
    ることを特徴とするビニルエーテル基含有(メタ)アク
    リル酸エステル類の製造方法。
  2. 【請求項2】 下記一般式(1); CH=CR−COO−R−O−CH=CH−R (1) (式中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。R
    は、有機残基を表す。Rは、水素原子又は有機残基
    を表す。)で表されるビニルエーテル基含有(メタ)ア
    クリル酸エステル類の製造方法であって、該ビニルエー
    テル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の製造方法
    は、下記一般式(2); R−CH=CH−O−R−OH (2) (式中、Rは、有機残基を表す。Rは、水素原子又
    は有機残基を表す。)で表される水酸基含有ビニルエー
    テル類と、下記一般式(3); CH=CR−COOR (3) (式中、Rは水素原子又はメチル基を表す。Rは、
    有機残基を表す。)で表される(メタ)アクリル酸エス
    テル類とを、5重量%以下の水分条件下及び塩基性化合
    物の存在下で反応させてなることを特徴とするビニルエ
    ーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 下記一般式(1); CH=CR−COO−R−O−CH=CH−R (1) (式中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。R
    は、有機残基を表す。Rは、水素原子又は有機残基
    を表す。)で表されるビニルエーテル基含有(メタ)ア
    クリル酸エステル類の製造方法であって、該ビニルエー
    テル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の製造方法
    は、下記一般式(2); R−CH=CH−O−R−OH (2) (式中、Rは、有機残基を表す。Rは、水素原子又
    は有機残基を表す。)で表される水酸基含有ビニルエー
    テル類と、下記一般式(3); CH=CR−COOR (3) (式中、Rは水素原子又はメチル基を表す。Rは、
    有機残基を表す。)で表される(メタ)アクリル酸エス
    テル類とを、分子状酸素濃度が0.01〜10容量%で
    ある雰囲気中で反応させてなることを特徴とするビニル
    エーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 下記一般式(1); CH=CR−COO−R−O−CH=CH−R (1) (式中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。R
    は、有機残基を表す。Rは、水素原子又は有機残基
    を表す。)で表されるビニルエーテル基含有(メタ)ア
    クリル酸エステル類の製造方法であって、該ビニルエー
    テル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の製造方法
    は、下記一般式(2); R−CH=CH−O−R−OH (2) (式中、Rは、有機残基を表す。Rは、水素原子又
    は有機残基を表す。)で表される水酸基含有ビニルエー
    テル類と、下記一般式(3); CH=CR−COOR (3) (式中、Rは水素原子又はメチル基を表す。Rは、
    有機残基を表す。)で表される(メタ)アクリル酸エス
    テル類とを、下記一般式(4); 【化1】 (式中、Mは、金属原子又はアンモニウム基を表す。n
    は、Mの価数と等しい正数を表す。)で表されるN−ニ
    トロソフェニルヒドロキシアミン塩の存在下で反応させ
    てなることを特徴とするビニルエーテル基含有(メタ)
    アクリル酸エステル類の製造方法。
  5. 【請求項5】 下記一般式(1); CH=CR−COO−R−O−CH=CH−R (1) (式中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。R
    は、有機残基を表す。Rは、水素原子又は有機残基
    を表す。)で表されるビニルエーテル基含有(メタ)ア
    クリル酸エステル類の製造方法であって、該ビニルエー
    テル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の製造方法
    は、下記一般式(2); R−CH=CH−O−R−OH (2) (式中、Rは、有機残基を表す。Rは、水素原子又
    は有機残基を表す。)で表される水酸基含有ビニルエー
    テル類と、下記一般式(3); CH=CR−COOR (3) (式中、Rは水素原子又はメチル基を表す。Rは、
    有機残基を表す。)で表される(メタ)アクリル酸エス
    テル類とを、分子状一酸化窒素(NO)及び/又は二酸
    化窒素(NO)濃度が0.01〜10容量%である雰
    囲気中で反応させてなることを特徴とするビニルエーテ
    ル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の製造方法。
  6. 【請求項6】 下記一般式(1); CH=CR−COO−R−O−CH=CH−R (1) (式中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。R
    は、有機残基を表す。Rは、水素原子又は有機残基
    を表す。)で表されるビニルエーテル基含有(メタ)ア
    クリル酸エステル類の精製方法であって、該ビニルエー
    テル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の精製方法
    は、精製系気相部の分子状酸素濃度が0.01〜10容
    量%である雰囲気中で行われることを特徴とするビニル
    エーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の精製方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012197236A (ja) * 2011-03-18 2012-10-18 Nippon Shokubai Co Ltd エーテル基を有する(メタ)アクリル酸エステルの製造方法
JP2013010726A (ja) * 2011-06-30 2013-01-17 Mitsubishi Rayon Co Ltd 多官能(メタ)アクリル酸エステルの製造方法

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