JP2002326842A - 印刷用ガラスクロス - Google Patents

印刷用ガラスクロス

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JP2002326842A
JP2002326842A JP2001133558A JP2001133558A JP2002326842A JP 2002326842 A JP2002326842 A JP 2002326842A JP 2001133558 A JP2001133558 A JP 2001133558A JP 2001133558 A JP2001133558 A JP 2001133558A JP 2002326842 A JP2002326842 A JP 2002326842A
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glass cloth
resin
printing
ink
glass
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JP2001133558A
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English (en)
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Yukitoshi Kosaka
幸利 高坂
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Unitika Glass Fiber Co Ltd
Original Assignee
Unitika Glass Fiber Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C25/00Surface treatment of fibres or filaments made from glass, minerals or slags
    • C03C25/10Coating
    • C03C25/24Coatings containing organic materials
    • C03C25/26Macromolecular compounds or prepolymers
    • C03C25/28Macromolecular compounds or prepolymers obtained by reactions involving only carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
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    • C03C25/26Macromolecular compounds or prepolymers
    • C03C25/28Macromolecular compounds or prepolymers obtained by reactions involving only carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • C03C25/285Acrylic resins
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
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    • C03C25/10Coating
    • C03C25/465Coatings containing composite materials
    • C03C25/475Coatings containing composite materials containing colouring agents

Abstract

(57)【要約】 【課 題】 ガラスクロスにインク受容層および/ま
たは所望により目止め処理、防炎樹脂層を設けることに
よって、防炎性や高い耐環境性能を有し、またインク乾
燥性、インク発色性および耐水性に優れた印刷用ガラス
クロスを提供することを目的とする。 【解決手段】 印刷表面にアクリル系樹脂および/また
はPVA系樹脂に顔料を添加したものを塗布したインク受
容層を設け、かつ所望によりインク受容層の下面および
裏面の少なくとも一方の面に目止め処理または/および
防炎樹脂を塗布したことを特徴とする印刷用ガラスクロ
ス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばインクジェ
ットプリンターまたはレーザープリンターまたはスクリ
ーンプリンターによる記録に適した印刷用ガラスクロス
に関するものであり、耐環境性が高く、防炎性、インク
乾性、インク発色性に優れ、従って耐久性のある印刷用
ガラスクロスを提供するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンターまたはレーザ
ープリンターまたはスクリーンプリンターによる記録
は、高品質、高速記録が可能であり、かつ、フルカラー
化が容易で低コストで行える等の理由から、多方面で利
用されている。これまでインクジェットプリンターまた
はレーザープリンターまたはスクリーンプリンターのた
めに、紙やプラスチックフィルム素材が広く使用されて
いる。しかしながらこれらは、屋外環境に長期暴露され
る場合が多く、耐候性や耐環境性、またこれらが屋内で
使用される場合は火災時における防炎性が不十分であ
る。これらを改良した素材として、アクリルやポリエス
テル系繊維を使ったクロス、あるいは塩化ビニルフィル
ムやシートおよびそれらのラミネートフィルムやシート
が開発され、使用されている。しかしながら、長期的環
境暴露に対する耐久性が不十分であるため必ずしも満足
すべきものではない。また、ガラスクロスないしガラス
製布帛を使用したものについて、特開平8-300900号公報
では、ガラスクロスの表面にウレタン樹脂、メラミン樹
脂のコーティングが施され、耐環境性能やインク発色性
に優れるとして、油絵、水彩画等の絵画用に使われては
いる。しかしながらここで公開されたこのような樹脂コ
ーティング剤で処理されたガラスクロスは、インクジェ
ットプリンターまたはレーザープリンターまたはスクリ
ーンプリンターによる記録に用いた場合にインク発色性
やインク滲み、乾燥性が不十分であり、高速・高画質が
要求されるメディアプリント広告媒体としては不十分で
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、燃えない素材
で、かつ多様な色づけが高速で可能であり、屋外での長
期間の使用に際して風雨や太陽光線に曝されてもこれに
十分に耐えることができる被記録用材料の提供が望まれ
る。本発明は、ガラスクロスにインク受容層と防炎樹脂
層を設けることによって、防炎性や高い耐環境性能を有
し、またインク乾燥性、インク発色性および耐水性に優
れたインクジェットプリンターやレーザープリンター、
スクリーンプリンターなどのカラー印刷機に適したガラ
スクロスを提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の印刷用ガラスク
ロスは、かかる目的を達成するものであって、ガラスク
ロスの印刷表面にアクリル系樹脂または/およびPVA
系樹脂に顔料を添加したものから成るインク受容層を設
け、好ましくは目止め処理、防炎処理等を行ったもので
ある。
【0005】すなわち、本発明は、(1) 印刷表面に
アクリル系樹脂または/およびPVA系樹脂に顔料を添
加したものを塗布した印刷用ガラスクロス、(2) 質
量100g/m以上、厚さ0.1mm以上であること
を特徴とする上記(1)記載の印刷用ガラスクロス、
(3) ガラスクロスの印刷面および非印刷面の少なく
とも片面が目止め剤で処理されている上記(1)または
(2)記載のガラスクロス、(4) 目止め剤がウレタ
ン系樹脂である上記(3)記載のガラスクロス、(5)
ガラスクロスの印刷面および非印刷面の少なくとも片
面が防炎樹脂処理されている上記(1)〜(4)のいず
れかに記載のガラスクロス、(6) 印刷された、上記
(1)〜(5)のいずれかに記載のガラスクロスを用い
た物品、および(7) アクリル系樹脂または/および
PVA系樹脂に顔料を添加したものからなるインク受容
層を表面に設けた印刷用ガラスクロス、(8) アクリ
ル系樹脂または/およびPVA系樹脂がさらに顔料を含有
することを特徴とする請求項1記載の印刷用ガラスクロ
ス、に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】ここにおいて、ガラスクロスに使
用されるガラス繊維には無アルカリなものと含アルカリ
なものとがあり、いずれを用いても差し支えはないが、
屋外で使用することとなるものについては無アルカリの
ものを使用したガラスクロスを使用するのが脆くなるの
を避けるためには好都合である。ガラスクロスの製織に
使用される経糸および緯糸としては、フィラメント径が
好ましくは約3〜13μm程度のモノフィラメントを約
100〜800本程度集束したガラス繊維を用いるのが
好ましい。ガラス繊維としては、具体的にはEガラス
(無アルカリ)のみならずDガラス(低誘電)、Tガラス
(高ガラス)、Cガラス、Hガラス(高誘導)などが挙げ
られ、Eガラスが好んで用いられる。
【0007】ここにガラスクロスは織物、編物、不織布
などを含んでいるが、好ましくは織物、編物であり、最
も好ましくは織物である。織物としては、例えば、平織
り、綾織り、朱子織り、絡み織りなどが挙げられ、ガラ
スクロスは方向性がないことより、平織りが好ましい。
ガラス繊維を含む平織織布については、ガラス繊維をそ
れぞれ経糸および緯糸として、一本毎に交叉した織り組
織とすることによって、開口率が約0%〜50%程度、
好ましくは0〜20%程度であり、かつ織物の厚さは0.
10mm以上、質量100g/m以上、より好ましい範囲
では、厚さ0.15〜0.5mm、質量150〜500
g/mであるような平織織布とするのが好ましい。た
だし、開口率とは織布25mm角、すなわち625mm
の面積における開口部分面積の%比率である。
【0008】前記ガラス繊維糸からなるガラスクロスに
おいて経糸と緯糸がずれることのないように、目止め処
理を行うのが好ましい。目止め処理は例えば、本発明に
係るガラス布帛を樹脂液層に通過させるか、または、本
発明に係るガラスクロスの少なくとも片面に樹脂液を塗
布することによって経糸と緯糸の交叉している部分に樹
脂を含浸させ、樹脂処理した布帛を70℃〜80℃で乾
燥させ、織物を巻き取ることにより行われる。そのため
に使用される樹脂としては、公知のもの又は市販のもの
が有利に使用され、例えばポリエチレン樹脂、ポリプロ
ピレン樹脂などのポリオレフィン樹脂、アクリル系樹
脂、ポリウレタン系樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、メラミ
ン系樹脂などが挙げられ、このうち一種以上の樹脂であ
ればよく、特にアクリル系樹脂とウレタン系樹脂の配合
物が、重量割合にして3:7〜7:3(重量比)が望ま
しい。合成樹脂液による処理は例えばグラビアコータ
ー、エアーナイフコーター、スプレーやディッピングな
どによって行われ、均一に表面に塗布することができ
る。樹脂付着量としては、通常は10g/m以上の適
宜量が選択される。
【0009】本発明のガラスクロスは防炎処理されてい
るのが好ましい。そのため、好ましくはガラスクロスの
少なくとも片面が、難燃性樹脂で処理されているか、あ
るいは所望により金属水酸化物または鉱物を通常樹脂に
配合させた樹脂液で処理されることによって防炎層が形
成される。ここで、通常樹脂とは、いわゆる難燃性樹脂
(例えば塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂
等)と認識されていない通常の樹脂のことをいう。通常
樹脂としては、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体
(以下EVAと略称する)、アクリル樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコール
(以下PVAと略す)系樹脂およびポリウレタン樹脂等
が挙げられ、特に好ましくはEVAである。
【0010】前記通常樹脂との混合に使用できる金属水
酸化物または鉱物としては、例えば水酸化マグネシウ
ム、水酸化アルミニウム、雲母(特に微粉末または燐片
状のもの)、マイカ、グラファイト、チタン化合物、ホ
ウ素化合物、タルクなどが挙げられるが、好ましくは水
酸化物であり、単独または併用してもよい。上記通常樹
脂と、上記金属水酸化物または鉱物との混合物の混合割
合は、重量割合にして、後者が前者の樹脂の10重量%
以上、好ましくは5重量%以上の範囲であることが好ま
しい。難燃化処理はガラスクロスに樹脂液を含浸させる
か、またはガラスクロスに塗布することによって行われ
る。また樹脂液の塗布量は、ガラスクロスの重量に対し
て3〜100重量%、好ましくは10〜30重量%の割
合で塗布することが好ましい。3重量%未満では得られ
る布帛がほつれ易く、縫製加工性にも劣り、十分防火性
能を発揮することができない。
【0011】上記の防炎処理は、樹脂液をガラスクロス
の印刷面および非印刷面の好ましくはどちらか一方に、
例えばグラビアコーター、エアーナイフコーター、スプ
レーやディッピングなどにより付着させることで行われ
る。両面に付着させるとコストが高くなるため、片面の
みに付着させることができる方法として、特にグラビア
コーターによるのが望ましい。具体的には該処理剤をコ
ーターにてガラスクロスに塗布し熱処理(例えば、約1
00〜150℃程度で、約0.1〜10分程度)するこ
とによって行われる。
【0012】ノズルから吐出されるインクが滲むことな
く吸収されて鮮明な記録が可能となるためには、当該ガ
ラスクロスの表面にそのための加工を施すことが必要で
ある。すなわち、ノズルから吐出する顔料を含んだイン
クを受容するための受容層を設ける。受容層は、アクリ
ル系樹脂および/またはPVA系樹脂から成り、所望に
より顔料、接着剤、カチオン性化合物、増粘賦与剤等の
他の成分を配合していてもよい。
【0013】アクリル系樹脂およびPVA系樹脂として
は、公知のものが便宜に使用され、単独で、あるいは必
要に応じて適宜混合して使用することができる。アクリ
ル系樹脂としては、例えば、メチルメタクリレートの単
独重合体、メチルメタクリレートと共重合可能な他のエ
チレン性不飽和単量体との共重合体などが挙げられる。
メチルメタクリレートと共重合可能な他のエチレン性不
飽和単量体としては、エチルメタクリレート、ブチルメ
タクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェニ
ルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、2−エチ
ルヘキシルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタ
クリレートなどのメタクリル酸エステル化合物、メチル
アクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレー
ト、シクロヘキシルアクリレートなどが挙げられるが、
これらに限定されるものではない。
【0014】PVA系樹脂としては、ポリ酢酸ビニルの
部分ケン化物あるいは、完全ケン化物のみならず、ビニ
ルエステルとそれと共重合しうる単量体、例えばアクリ
ル酸、メタクリル酸等の不飽和酸類あるいはその塩ある
いはモノ又はジアルキルエステル等のニトリル類、アク
リルアミド等のアミド類、メタアリルスルホン酸等のオ
レフィンスルホン酸あるいはその塩、アルキルビニルエ
ーテル類、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド等
のカチオン基を有する化合物、ビニルケトン、N−ビニ
ルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン等との共重
合体ケン化物が挙げられるが、必ずしもこれに限定され
るものではない。
【0015】接着剤としては例えばカゼイン、酸化澱
粉、酵素変性澱粉、熱化学変性澱粉、エステル化澱粉等
の澱粉類やカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース等のセルロース類、ゼラチン、カゼイ
ン、大豆蛋白等の蛋白類、アラビアゴム、天然ゴム等の
天然あるいは半合成高分子化合物類、ポリ酢酸ビニル
類、ポリアクリル類、ポリビニルピロリドン、ポリビニ
ルブチラール、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ
(メタ)アクリルアミド、ポリ(メタ)アクリル酸エス
テル、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン等の合
成樹脂類やスチレン−無水マレイン酸共重合体塩、酢ビ
−無水マレイン酸共重合体塩、ポリアクリル酸塩等の水
溶性性高分子類、スチレン−ブタジエン系、メチルメタ
クリレート−ブタジエン系、アクリロニトリル−ブタジ
エン系、クロロプレン系等の合成ゴム等の合成高分子化
合物エマルジョン等の接着剤が挙げられ、これらの中か
ら印刷用ガラスクロスの品質目標に応じて1種あるいは
2種以上を適宜選択して使用することができ、有機溶媒
に溶解したものであっても使用することができる。
【0016】接着剤の使用量は目的とする記録適性、使
用適性あるいはインク受容層を形成する塗液の塗工適性
等を勘案して調節され、接着剤の配合量は限定されない
が、顔料100重量部に対し、10〜200重量部、よ
り好ましくは30〜100重量部の範囲で調節される。
ここで接着剤の量が少ないと、記録層の強度が弱くなり
表面が傷つきやすく、粉落ちが発生する場合がある。逆
に接着剤の量が多いと、インク吸収性が低下し、所望の
インクジェット記録適性が得られなくなる場合がある。
【0017】顔料としては、例えばシリカ、珪酸アルミ
ニウム、珪酸カルシウム、カオリン、クレー、軽質炭酸
カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
水酸化アルミニウム、ケイソウ土、酸化亜鉛、酸化チタ
ン、硫酸バリウム、酸性白土等の無機顔料、尿素系樹脂
ピグメント、エチレン系樹脂ピグメント、スチレン系樹
脂ピグメント、アクリル系樹脂ピグメント等の有機顔料
が挙げられ、これらを単独または複数混合して用いるこ
とができる。顔料を添加することによって、記録用紙表
面に平滑性および光沢性を付与することができる。
【0018】カチオン性化合物としては、例えばカチオ
ン性樹脂や低分子カチオン性化合物が挙げられ、カチオ
ン性樹脂としては、ポリエチレンイミン、ポリアミンス
ルホン、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合
物、カチオンポリアクリルアミド、ポリアミンポリアミ
ドエピクロルヒドリン等を使用することができるが、特
にポリアミンポリアミドエピクロルヒドリン及びカチオ
ンポリアクリルアミドが好ましい。カチオン性化合物を
添加することによって、印字画像耐水性および印字濃度
を向上させることができる。添加量は顔料100重量部
に対し1〜100重量部、より好ましくは5〜10重量
部の範囲で使用することができるが、配合量が少ないと
印字画像耐水性、印字濃度向上の効果が得られにくく、
多いと逆に印字濃度が低下し、画像の滲みが発生する場
合がある。
【0019】増粘性賦与剤は、塗布する際にある程度の
粘性が必要とされる場合に添加することができ、例えば
ポリアクリル酸やポリアクリル酸ソーダー、ポリビニル
アルコール等が挙げられる。
【0020】インク受容層の形成は、上記の顔料、接着
剤、カチオン性化合物、増粘性賦与剤等を配合したアク
リル系樹脂または/およびPVA系樹脂液を調製し、ガ
ラスクロスの片面または両面に塗工または含浸させるこ
とによって行われるが、塗工量または含浸量としては、
本発明の目的とする効果を満足させる限りにおいて不必
要に多くする必要はなく、一般的には乾燥重量で片面当
たり1〜100g/m 2 、好ましくは10〜30g /
2の範囲でガラスクロスに付着させるのが好ましい。
なお、ガラスクロス上に水性塗液を塗工または含浸して
インク受像層を形成するに当たり、水性塗液を1度塗り
にするか、あるいは2層以上の層にして多層構造にする
かは特に限定するものではない。また、多層構造にする
場合にはインク受容層を2層にしてもよく、インク受容
層と下塗り中間層の2層とすることもできる。そして、
各層の塗液の組成が同一である必要はなく、要求される
品質レベルに応じて適宜調整される。アクリル系樹脂ま
たは/およびPVA系樹脂の量(乾燥量)と例えば顔
料、接着剤、カチオン性化合物、増粘性賦与剤等の添加
物の量との重量比は、それぞれ成分の種類やガラスクロ
スの用途により大きく異なるため一概にはいえないが、
通常1:(0.1〜0.8)、好ましくは1:(0.2〜
0.6)である。
【0021】本発明のインク受容性被覆層を上述の構成
成分を通常の方法で均一に水中に分散し塗工液とし、こ
れを例えば、バーコーター、ブレードコーター、エアー
ナイフコーター、ロールコーター、サイズプレス、グラ
ビアコーター等の塗工方式で支持体上の少なくとも片方
の面上に塗工される。塗工後、必要に応じて、表面の平
滑化処理のためスーパーカレンダー処理を行っても良
い。塗布、乾燥後における被記録材料の重量が5〜10
0g/m好ましくは10〜30g/m の範囲の重
量となるように塗布量を加減する。
【0022】このようにして作られる印刷用ガラスクロ
スはインクジェットプリンターに適用できる厚さ、通常
0.10mm以上、好ましくは0.15mm〜0.50
mmのものとして使用に供される。
【0023】本発明に係る布帛は、耐環境性、耐候性、
耐水性、耐炎性等が要求される用途であれば、種々の用
途に用いることができる。具体的には、横断幕、懸垂
幕、旗、立看板など店舗や街頭で用いられ、壁・天井張
りクロス、ブラインドクロス、ロールカーテン、カーペ
ット、日よけスクリーンなどのインテリアに好適に用い
られる。
【0024】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論本発明はこれによって限定されるもの
ではない。尚、以下において部および%とあるのは、す
べて重量部および重量%を示す。
【0025】〔試験例1〕厚さ、質量が異なるガラスク
ロスを製織し、インクジェット用紙としての印刷適性範
囲を検証した。ガラス繊維としてECE225 1/0
1Z(ユニチカグラスファイバー株式会社製)を使用
し、製織する際に糸を保護するためのサイジング剤を付
与し、エアージェット織機で密度が経糸60本/25m
m、緯糸58本/25mmとなるようガラスクロスを製
織した。次に製織されたガラスクロスをクリーニング工
程(熱処理脱糊工程)に付してもよい。
【0026】ガラスクロスH50、H100、H170、H
350、H510(ユニチカグラスファイバー株式会社
製)について、インクジェットプリンター“PV2−1
80II”(ミマキエンジニアリング製)を用いて、イ
ンクジェット用紙としての印刷適性に関して評価した。
印刷適性は、インクの付着性、密着性および耐久性を無
視しインクの滲みのみから判断した。評価はそれぞれ、
印刷に適しているものを○、使用に耐えうるものを△、
不良なものを×とする。表1にその結果を示す。
【0027】
【表1】
【0028】表1から、印刷に適したガラスクロスは質
量100g/m以上、厚さ0,10mm以上であり、
より好ましい範囲としては質量150から500g/m
、厚さ0.15から0.5mmであることが検証され
た。
【0029】〔実施例1〕H170(質量170g/m
、厚さ0.21mm:ユニチカグラスファイバー
(株)製)のガラスクロスに、水系ウレタン樹脂(大日
本インキ化学工業(株)製、ハイドランHW−930)4
0g/mを含浸させることによって目止め処理した。
上記処理後に、側鎖にアミノ基を有するアクリル酸エス
テル重合体であるカチオン性樹脂(新中村化学工業
(株)製、ELポリマーMO−1)とPVA樹脂(クラ
レ社製、PVA203)を固形分重量比で20/80と
なるよう混合し、さらに炭酸カルシウム(白石工業製、
ブリリアント−15)を樹脂に対して15重量部となる
よう添加し塗工液を調整した。塗工液を乾燥重量で20
g/m になるようガラスクロス印刷面にバーコーター
で塗布した後、80℃で加熱乾燥させインクジェット記
録用紙を作成した。
【0030】〔実施例2〕水系ウレタン樹脂(大日本イ
ンキ化学工業(株)製、ハイドランHW−930)40g
/mを含浸させることによって目止め処理した後、充
填剤がアンチモン(EVA100重量部に対して20重
量部)であるEVA溶液をガラスクロス質量に対して1
5重量%バーコーターにてガラスクロス印刷面に塗布し
た後、80℃加熱乾燥させ防炎層とした以外は、実施例
1と同様にしてインクジェット記録用紙を作成した。
【0031】〔実施例3〕目止め処理を施さず、充填剤
がアンチモン(EVA100重量部に対して20重量
部)であるEVA溶液をガラスクロス質量に対して15重
量%バーコーターにてガラスクロス非印刷面に塗布した
後、80℃加熱乾燥させ防炎層とした。次に、側鎖にア
ミノ基を有するアクリル酸エステル重合体であるカチオ
ン性樹脂(新中村化学工業(株)製、ELポリマーMO
−1)とPVA樹脂(クラレ社製、PVA203)を固
形分重量比で20/80となるよう混合し、さらに炭酸
カルシウム(白石工業製、ブリリアント−15)を樹脂
に対して15重量部となるよう添加し塗工液を調整し、
防炎層上に乾燥重量で20g/mになるようバーコー
ターで塗布し、インクジェット記録用紙を作成した。
【0032】〔実施例4〕防炎層処理をガラスクロス印
刷面に施した以外は、実施例3と同様にしてインクジェ
ット記録用紙を作成した。
【0033】〔試験例2〕実施例1〜4から得られたイ
ンクジェット記録用紙について、水性顔料系インクジェ
ットプリンター“PV2−180II”(ミマキエンジ
ニアリング製)および、溶剤系顔料系インクジェットプ
リンター“PJ−1304”(武藤工業製)を用い、イ
ンク吸収性、発色の鮮やかさおよび、防炎性についての
評価を行った。表2に結果を示す。
【0034】インク吸収性の評価は、プリントしたイン
クが乾燥するまでの秒数を測定した。4秒以下を◎、5
〜8秒を○、9秒〜12秒を△、13秒以上を×で示
す。
【0035】発色の鮮やかさは、Yイエロー、Mマゼン
タ、Cシアン、Kスミのカラーインキの発色を目視で評価
した。発色性が特に優れ、かつ滲みがないものを◎、発
色の良さおよび滲みが一般的なものを○、不十分なもの
を△、更に不良なものを×で示す。
【0036】防炎性はJIS−A−1322に記載され
ている方法により、炭化長を測定し、評価した。防炎性
に特に優れたものを◎、一般的な防炎性のものを○、不
十分なものを△で示す。
【表2】
【0037】表2から、水性顔料系インクの場合は、防
炎層および受容層が異なる面に処理されている場合にイ
ンク発色性および滲みがよく、一方溶剤系顔料系インク
の場合には、防炎層およびインク受容層が同一面に施さ
れている場合にインク発色性および滲みがよいことが示
された。
【0038】
【発明の効果】本発明によって、不燃性、耐水性、耐候
性、寸法安定性、耐熱性、耐薬品性に優れた、インクジ
ェット方式による記録に適した印刷用ガラスクロスが提
供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // D06M 101:00 B41J 3/04 101Y Fターム(参考) 2C056 EA13 FB01 FC06 2H086 BA15 BA22 BA23 BA31 BA33 BA34 4G060 BA05 BC00 BC06 CB05 CB09 CB22 4L033 AA09 AB05 AC05 AC15 CA18 CA29 DA02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷表面にアクリル系樹脂または/およ
    びPVA系樹脂に顔料を添加したものを塗布した印刷用ガ
    ラスクロス。
  2. 【請求項2】 質量100g/m以上、厚さ0.1m
    m以上であることを特徴とする請求項1記載の印刷用ガ
    ラスクロス。
  3. 【請求項3】 ガラスクロスの印刷面および非印刷面の
    少なくとも片面が目止め剤で処理されている請求項1ま
    たは2記載のガラスクロス。
  4. 【請求項4】 目止め剤がウレタン系樹脂である請求項
    3記載のガラスクロス。
  5. 【請求項5】 ガラスクロスの印刷面および非印刷面の
    少なくとも片面が防炎樹脂処理されている請求項1〜4
    のいずれかに記載のガラスクロス。
  6. 【請求項6】 印刷された、請求項1〜5のいずれかに
    記載のガラスクロスを用いた物品。
  7. 【請求項7】 アクリル系樹脂または/およびPVA系樹
    脂に顔料を添加したものからなるインク受容層を表面に
    設けた印刷用ガラスクロス。
  8. 【請求項8】 アクリル系樹脂または/およびPVA系樹
    脂がさらに顔料を含有することを特徴とする請求項1記
    載の印刷用ガラスクロス。
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