JP2002200844A - 印刷用膜材 - Google Patents

印刷用膜材

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JP2002200844A JP2001267787A JP2001267787A JP2002200844A JP 2002200844 A JP2002200844 A JP 2002200844A JP 2001267787 A JP2001267787 A JP 2001267787A JP 2001267787 A JP2001267787 A JP 2001267787A JP 2002200844 A JP2002200844 A JP 2002200844A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷性、特にインクジェット印刷性に優れ、
必要により、再生ポリエステル樹脂製基布を用い、また
全体を非ハロゲン元素含有体になし得る印刷用膜材の提
供。 【解決手段】 繊維基布上に形成されたインク受理層
が、100質量部の水不溶性樹脂(ウレタン系樹脂、ア
クリル系樹脂及び/又はエチレン−酢酸ビニル系共重合
体樹脂)と、10〜150質量部の平均粒子径が1〜1
0μmの有機及び/又は無機顔料粒子と、5〜40質量
部のオキサゾリン基含有ポリマーとを含有し、インク受
理層/複合膜体質量比が5〜25%である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷性、特にイン
クジェットプリンターによる印刷性に優れ、屋内外看
板、垂れ幕、カーテン、壁装材、室内装飾材などの用途
に適した高強度な印刷用膜材に関するものである。更に
詳しくは、再生ポリエステル繊維、及び非ハロゲン含有
材料を使用することによって、製造コストの低減と焼却
時の環境負荷の低減を達成した印刷用膜材に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年パーソナルコンピュータが広く普及
し、オフィスをはじめ、一般家庭においても、文書や画
像データをカラープリントする機会が一般化している。
このようなカラープリントの方法としては、昇華型熱転
写プリンター、溶融型熱転写プリンター、レーザープリ
ンター、そしてインクジェットプリンターを用いること
が挙げられる。これらのなかでもインクジェットプリン
ターは、動作時の騒音レベル、ランニングコストが低い
ことに加え、目覚ましい技術の進歩によって銀塩写真に
迫る出力品質が得られるようになり、急速に普及が進ん
でいる。その動作原理は、染料、或いは顔料を含む。油
性インクや水性インクを圧電素子や発熱素子等によりノ
ズルを介してインクの小滴を発生、飛散させ、紙やプラ
スチックシートなどのシート状基材表面に付着させるこ
とを特徴としている。また、インクジェットプリンター
でプリントするにあたっては、シート状基材の表面に、
インクジェットプリンターから放たれたインク小滴を速
やかに吸収し、付着したインクの滲みや拡がりを適度に
抑える機能を有するインク受理層と呼称される特殊な表
面処理が施された専用の印刷用シートを使用することが
一般的である。インク受理層を形成する方法としては、
例えば特開昭57−102391号公報のようにポリビ
ニルピロリドンとポリビニルブチラールを用いる方法、
特開平2−188287号公報のように超微粒子状無水
シリカとカチオン性ポリマーを用いる方法など、様々な
方法が提案されている。
【0003】産業分野においても、印字幅が1mを超え
るワイドフォーマットインクジェットプリンターが数多
く市販されるようになり、オフセット印刷のように製版
工程を必要とせず作製部数が少ない場合でも安価にプリ
ントが得られるメリットを活かして、屋内外看板、垂れ
幕(バナー)、壁装材、室内装飾材などを製作する手段
の一つとして定着している。産業用途向けに使用される
印刷用膜材には、OA向けよりも高い耐久性が求められ
るため、折れ皺が発生し易く破れ易いなどの問題を抱え
る紙及びプラスチックフィルム基材の印刷用シートでは
なく、多くの場合、風合いと強度に優れたポリエステル
繊維からなる布帛基材の印刷用膜材が選択使用されてい
る。しかしながら、布帛基材の印刷用膜材に関しては、
紙及びプラスチックフィルム基材の印刷用シートに比べ
コストが非常に高いという問題がある。これを解決する
目的で、繊維基布の目付けを下げたり、原料費が安価な
再生ポリエステル繊維からなる布帛を使ってコストダウ
ンを図る試みがなされているが、目付けを下げた場合に
は、印刷用膜材の強度が低下してしまう問題があり、再
生ポリエステル繊維を用いる場合には、再生ポリエステ
ル繊維はバージンのポリエステル繊維に比べて強度が低
く、所望の布帛強度を得るには目付けを上げるかバージ
ンのポリエステル繊維量を増やす必要があるため、コス
トダウンに結びついていない。
【0004】一方、用途の拡大とともに印刷用膜材の使
用量が急速に増加した結果、使用後の処分方法が大きな
問題になっている。これは、塩素などのハロゲン元素を
含んだ材料を焼却した際に発生するハロゲン化水素ガス
及びハロゲン化ダイオキシンなどの有毒ガスの問題が深
刻化し、ハロゲン元素を含む材料を焼却処理することが
できないからである。この問題を回避するためには、印
刷用膜材だけでなく、印刷用インクにもハロゲン元素が
含まれていないことが求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、安価で強度
にも優れた、広告用途、装飾用途に適した印刷用膜材及
びそれを用いた印刷物を提供しようとするものである。
また本発明は、焼却時にハロゲン化水素ガス及びハロゲ
ン化ダイオキシンなどの有毒ガスを発生しない印刷用膜
材、及び印刷物を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、下記本発
明によって解決・達成される。本発明の印刷用膜材は、
繊維基布と、その少なくとも片面に形成されたインク受
理層とを含む複合体であって、(A)前記インク受理層
が、(1)ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、及びエチ
レン−酢酸ビニル系共重合体樹脂から選ばれた少なくと
も1種の水不溶性樹脂100質量部と(2)平均粒子径
が1μm〜10μmの、無機顔料及び/又は有機顔料1
0〜150質量部と、並びに(3)オキサゾリン基含有
ポリマー5〜40質量部とを含み、(B)前記インク受
理層の、前記繊維基布と前記インク受理層との複合体の
合計質量に対する質量比率が5〜25%である、ことを
特徴とするものである。本発明の印刷用膜材において、
前記繊維基布が、前記複合体の合計質量の50%以上の
再生ポリエステル繊維を含んでいることが好ましい。本
発明の印刷用膜材において、前記インク受理層が、水不
溶性樹脂100質量部に対して5〜30質量部のカチオ
ン性ポリマーをさらに含んでいてもよい。本発明の印刷
用膜材において前記繊維基布が、再生ポリエステル樹脂
からなる短繊維紡績糸の織布からなるものであってもよ
い。本発明の前記印刷用膜材はハロゲン含有物質を含ま
ないことが好ましい。本発明の印刷物において、前記ハ
ロゲン含有物質を含まない印刷用膜材上に、非ハロゲン
系着色剤を含むインクジェットインクによるカラー画像
が形成されていることが好ましい。本発明の印刷物にお
いて、前記カラー画像を有するインク受理層上に、さら
に非ハロゲン含有透明樹脂層が形成されていることが好
ましい。本発明の印刷物において、前記カラー画像を有
するインク受理層上に非ハロゲン含有透明粘着剤層を介
して非ハロゲン含有透明樹脂層が形成されていることが
好ましい。
【0007】本発明では、10μm以下の無機顔料及び
/又は有機顔料を添加することによって、インク受理層
の主成分となる水不溶性樹脂の強度低下を最小限に抑え
つつインク吸収性を向上させることができる。それに加
え、インク受理層中にオキサゾリン基含有ポリマーを配
合することによって、インク受理層と、繊維基布との、
特に繊維基布中に含まれるポリエステル繊維との接着性
が著しく向上するだけでなく、インク受理層の被膜強度
も大幅に向上でき、ポリエステル繊維基布の目付けを下
げても十分な強度を保持することができる。一方、強度
の低い再生ポリエステル繊維の含有量の多い布帛を用い
た場合であっても十分な強度を確保することも可能とな
る。これにより、コストダウンが図れるばかりでなく、
資源の再利用を促進することができる。また、オキサゾ
リン基含有ポリマーをインク受理層に含有させることに
より、その代りにイソシアネート系化合物やエポキシ系
化合物などをインク受理層に配合したときと比較して印
刷性の低下が極めて少ないという特徴を持っている。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の印刷用膜材に用いられる
繊維基布は、好ましくはポリエステル(例えばポリエチ
レンテレフタレート等)の繊維からなる布帛、または、
使用済みのポリエステル樹脂ボトル、ポリエステル樹脂
梱包材料、及びポリエステル樹脂製品を製造する工程の
廃棄ルートから発生した廃棄物の再生処理フレーク及び
/又はペレットを利用してリサイクルされた再生ポリエ
ステルの繊維(以下これらの繊維を再生ポリエステル繊
維と記す)を含み、前記繊維基布中の再生ポリエステル
繊維の質量比率は50%以上である布帛である。再生ポ
リエステル繊維の質量比率が50%未満では、十分なコ
ストメリットを得ることができず、また資源の再利用の
視点からも好ましくないことがあり、したがって、本発
明の目的を達し得ないことがある。
【0009】繊維基布中の繊維は、短繊維紡績糸、長繊
維糸条、スプリットヤーン、テープヤーンなどのいずれ
の形状のものでもよいが、短繊維紡績糸である場合に本
発明の印刷用膜材に関して特に著しい強度向上効果が得
られる。また基布組織は織物、編物、不織布またはこれ
らの複合体のいずれであってもよい。基布の編織組織に
も格別の制限はないが、例えば少なくともそれぞれ、糸
間間隙をおいて平行に配置された経糸及び緯糸を含む糸
条により構成された粗目状の編織物、及び非粗目状編織
物(糸条間に実質上間隙が形成されていない編織物)を
包含する。粗目織物の目付は30〜700g/m2 であ
ることが好ましく、また粗目編織物の透孔面積率は、粗
目編織物の全表面面積に対して10〜95%程度である
ことが好ましい。また繊維基布が非粗目編織物である場
合、その組織、目付、厚さなどに制限はないが、使用目
的に応じて、平織、綾織、丸編、緯編、及び経編などの
編織物を選ぶことができ、またその目付は50〜100
0g/m2 程度とすることが好ましい。
【0010】基布の強度については格別の制限はない
が、例えば大面積テント、内照式看板などの展張膜材へ
の用途で使用する場合には、インク受理層形成後の引張
強さが392N/3cm(40kgf /3cm)以上であるこ
とが好ましい。これらの繊維基布には、耐水性、及び吸
水防止性を付与する目的をもって、予め、例えば、ワッ
クスエマルジョン、樹脂バインダーを含むワックスエマ
ルジョン、及びシリコーン系化合物のエマルジョン、及
びこれらの溶液などの1種以上を噴霧、あるいは浸漬す
る方法により撥水前処理を施してもよい。
【0011】本発明の印刷用膜材のインク受理層に用い
られる水不溶性樹脂において、ウレタン系樹脂として
は、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させて得
られた樹脂を用いることができる。このようなウレタン
系樹脂の製造に用いられるポリオールは、分子鎖の両末
端にヒドロキシル基を有するポリエステル系ポリオー
ル、ポリエーテル系ポリオール、ポリカーボネート系ポ
リオール、ポリエステルアミドポリオール、あるいはア
クリレート系ポリオールなどから選ぶことができる。ま
た、ポリイソシアネートとしては、2,4−トリレンジ
イソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、
水素添加キシリレンジイソシアネート、テトラメチレン
ジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシア
ネート、及びイソホロンジイソシアネートなどの芳香族
ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート及び脂
環式ポリイソシアネートを用いることができる。とくに
ポリイソシアネート成分として脂肪族ポリイソシアネー
ト及び/又は脂環式ポリイソシアネートを用いたウレタ
ン系樹脂は、紫外線曝露によって黄変することがなく耐
候性が良好なため好適である。
【0012】本発明の印刷用膜材のインク受理層中に含
まれる水不溶性樹脂として用いられるアクリル系樹脂と
しては、アクリル酸エステル、及びメタアクリル酸エス
テルの1種以上からなる重合体、及びこれらと共重合可
能な重合性二重結合を有する単量体の1種以上との共重
合体が用いられる。アクリル酸エステル及びメタアクリ
ル酸エステルとしては、メチルアクリレート、メチルメ
タアクリレート、エチルアクリレート、エチルメタアク
リレート、プロピルアクリレート、プロピルメタアクリ
レート、ブチルアクリレート、ブチルメタアクリレー
ト、イソブチルアクリレート、イソブチルメタアクリレ
ートなどのアルキルアルコールのアクリル酸エステル及
びメタアクリル酸エステルを用いることができる。重合
性二重結合を有する単量体としては、アクリル酸、メタ
アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸などのカルボキシ
ル基含有単量体、2−ヒドロキシエチルアクリレート、
2−ヒドロキシエチルメタアクリレート、2−ヒドロキ
シプロピルメタアクリレート、アリルアルコール、ヒド
ロキシプロピルビニルエーテルなどの水酸基含有単量
体、グリシジルメタアクリレート、アリルグリシジルエ
ーテルなどのエポキシ基含有単量体、ジメチルアミノエ
チルメタアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレ
ート、ビニルピリジンなどのアミノ基含有単量体、メタ
アクリルアミド、アクリルアミド、N−メチロールアク
リルアミド、N,N−ジメチルメタアクリルアミド、
N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルア
ミノプロピルアクリルアミドなどのアミド基含有単量
体、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど
の脂肪族カルボン酸ビニルエステル、エチルビニルエー
テル、イソプロピルビニルエーテルなどの脂肪族ビニル
エーテル、ポリエチレングリコールモノメタアクリレー
ト、ポリプロピレングリコールモノメタアクリレート、
スチレン、ブタジエン、及びアクリロニトリルなどを用
いることができる。アクリル系樹脂は、乳化重合法、懸
濁重合法、溶液重合法、塊状重合法など、いずれの重合
法で得られたものでもよい。
【0013】またインク受理層用水不溶性樹脂として用
いられるエチレン−酢酸ビニル系共重合体樹脂として
は、高圧法のラジカル共重合方式で製造され、酢酸ビニ
ル成分含有率が比較的低いエチレン−酢酸ビニル系共重
合体樹脂、及び低圧溶液重合法で製造され、酢酸ビニル
成分含有率の比較的高いエチレン−酢酸ビニル系共重合
体樹脂のいずれを用いてもよい。エチレン−酢酸ビニル
系共重合樹脂中に占める酢酸ビニル成分含有率は、50
〜95質量%であることが好ましい。また、エチレン−
酢酸ビニル系共重合樹脂としては、酢酸ビニル成分含有
率が前記範囲内にあるものを、単独で用いても良いし、
また、酢酸ビニル成分含有率の異る共重合体の2種以上
を混合して用いても良い。
【0014】本発明のインク受理層に用いられる無機顔
料としては、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸
カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫
酸亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウ
ム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、合成非晶質シリカ、
水酸化アルミニウム、アルミナ、リトボン等を用いるこ
とができる。これらは、単独に、あるいは混合して用い
ても良いとくに合成非晶質シリカ、炭酸カルシウムが好
ましい。非晶質合成シリカとしては、湿式沈降法、ある
いはゲル法によって製造された合成非晶質シリカが好適
に用いられる。炭酸カルシウムとしては、重質炭酸カル
シウム、軽質炭酸カルシウムの何れであっても良い。こ
れら無機顔料は、単独、あるいは混合して用いてもよ
い。
【0015】本発明のインク受理層に用いられる有機顔
料としては、スチレン系ビーズ、アクリル系ビーズ、キ
トサン系ビーズ、セルロース系ビーズ、ナイロン系ビー
ズ、尿素樹脂ビーズ、コラーゲンパウダー、シルクプロ
テインパウダーなどを用いることができる。これらの有
機顔料は、単一種で用いられてもよく、その2種以上の
混合物として用いてもよい。
【0016】インク受理層中に含まれるこれらの顔料は
インク受理層のインク吸収性を向上させる目的で配合さ
れ、好ましい平均粒子径は1〜10μmである。尚、非
晶質シリカの場合の平均粒子径とは、二次粒子径を指す
ものとする。平均粒子径が1μm未満では十分なインク
吸収性が得られず、またそれが10μmを超えるとイン
ク受理層のインク吸収性と被膜強度の両方が不十分にな
る。
【0017】これらの顔料のインク受理層中への配合量
は、水不溶性樹脂100質量部に対して、10〜150
質量部であり、好ましくは20〜130質量部である。
さらに好ましくは、40〜100質量部である。顔料の
含有量が10部未満では十分なインク吸収性が得られ
ず、またそれが150質量部を超えるとインク受理層の
被膜強度が低下し、印刷用膜材の強度が低下してしま
う。
【0018】本発明のインク受理層に用いられるオキサ
ゾリン基含有ポリマーとしては、オキサゾール−4−カ
ルボン酸の脱炭酸反応により得られるオキサゾールを原
料として用い、これから誘導、生成される化合物の共重
合体が挙げられる。例えば、2−イソプロペニル−2−
オキサゾリンを、スチレン、又はアクリル系化合物など
のビニル重合性モノマーと共重合することによってオキ
サゾリン基がペンダントされた反応性ポリマーを得るこ
とができる。また、種々のポリマーにオキサゾリル基を
グラフトして得られる多官能オキサゾリンポリマーであ
ってもよい。このようなオキサゾリン基含有ポリマーの
具体例としては、エポクロスWS−500(商標、日本
触媒(株)製造、主鎖組成:アクリル)、エポクロスK
−1020E(商標、日本触媒(株)製造、主鎖組成:
アクリル/スチレン)、エポクロスRPS−1001
(商品名、日本触媒(株)製造、主鎖組成:スチレン)
及びNKアシストOX(商標、日華化学(株)製造)等
が挙げられる。
【0019】オキサゾリン基含有ポリマーは、インク受
理層と繊維基布中の繊維、特にポリエステル繊維との接
着性とインク受理層の被膜強度を向上させる目的で用い
られる。この2つの効果によってポリエステル繊維基布
内の繊維を互いに接着して、基布の強度を向上させるこ
とができる。オキサゾリン基含有ポリマーのインク受理
層への配合量は、水不溶性樹脂100質量部に対して、
5〜40質量部である。より好ましくは、10〜30質
量部である。それが5質量部未満では繊維基布を十分に
補強することができず、またそれが40質量部を超える
と、効果が飽和して配合量に見合う効果が得られないだ
けでなく、印刷用膜材の柔軟性の低下を招く恐れがあ
り、好ましくない。
【0020】本発明の印刷用膜材に、必要により用いら
れるカチオン性ポリマーは、そのカチオン性基として1
級、2級又は3級アミノ基、或は4級アンモニウム塩を
含む重合体、あるいは共重合体から選ばれる。このよう
なカチオン性ポリマーとしては、例えば、ポリアルキレ
ンポリアミン、ポリアルキレンポリ尿素、ポリアミドポ
リ尿素、ポリアリルアミン、ポリジアリルアミン、ポリ
ビニルアミン、ジシアンジアミド−ホルマリン重縮合
体、ポリアルキレンポリアミンジシアンジアミドアンモ
ニウム塩重縮合体、ポリエチレンイミド4級アンモニウ
ム塩、ジメチルジアリルアンモニウム塩重合体、ジメチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート重合体のアンモニ
ウム塩、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アク
リルアミド重合体のアンモニウム塩、ポリスチレン4級
アンモニウム塩等を挙げることができる。とくに、4級
アンモニウム塩を含む重合体が本発明に好適なカチオン
性ポリマーとして用いられる。
【0021】カチオン性ポリマーは、アニオン性基を有
する染料を含むインクで印刷したときに、染料分子に含
まれるスルホン酸基、又はカルボン酸基とイオン結合す
ることによりインク受理層への定着を促し、耐水性を向
上させる目的で用いられる。インク受理層への配合量
は、水不溶性樹脂100質量部に対して、5〜30質量
部であることが好ましい。より好ましくは、10〜20
質量部である。それが5質量部未満では十分に染料イン
クが定着されないことがあり、またそれが、30質量部
を超えても定着効果に大きな向上はなく、コスト的に不
利となることがある。
【0022】本発明の印刷用膜材において、そのインク
受理層には、必要に応じて防カビ剤、抗菌剤、紫外線吸
収剤、光安定剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、着色剤、分
散剤、増粘剤、撥水剤、架橋剤などの各種添加剤を配合
することができる。また、インク吸収性、及びインクに
対する濡れ性を向上させる目的で、ポリビニルアルコー
ルなどの水溶性樹脂を配合してもよい。但し、水溶性樹
脂を配合するにあたっては、水不溶性樹脂との相溶性に
十分配慮し、且つ、その配合量は水不溶性樹脂の100
質量部に対して1〜10質量部に設定することが好まし
い。
【0023】本発明の印刷用膜材におけるインク受理層
の付着量は、繊維基布とインク受理層との複合体の合計
質量の5〜25%である。それが5%未満ではポリエス
テル繊維基布の強度を向上させることができず、インク
の吸収性が十分でなくなるため、印刷用膜材としての利
用価値が不十分になる。またそれが25質量%を超えて
付着させた場合では、強度面では有利であるものの、イ
ンクがインク受理層に深く吸収されすぎて発色性が低下
することがあり、コスト的にも不利である。
【0024】本発明の印刷用膜材において、繊維基布に
インク受理層を形成する方法としては、ブレードコータ
ー、エアーナイフコーター、ナイフコーター、ロールコ
ーター、カーテンコーター、バーコーター、グラビアコ
ーター、コンマコーター等が利用できる。あるいは、イ
ンク受理層用塗工液を含浸させたのちマングルロールに
より絞りを加える方法、すなわちディップ−ニップ法を
利用してもよい。
【0025】本発明の印刷用膜材において、その構成要
素が、すべてその化学構造中にハロゲン元素を含まない
非ハロゲン系物質であることが好ましい。これによっ
て、焼却する際の有毒ガスの発生を防ぐことができ、安
全に廃棄処分できるようになる。この目的を達成するに
あたっては、水不溶性樹脂、無機顔料及び/又は有機顔
料、オキサゾリン基含有ポリマー、並びにカチオン性ポ
リマー、さらには各種添加剤の全てにハロゲン元素が含
まれていないだけでなく、インク受理層塗工液を調整す
る際に使用する水性媒体にもハロゲンが含まれていない
ものを使用する必要がある。
【0026】本発明の印刷用膜材は、着色剤が非ハロゲ
ン系着色剤からなるインクジェットインクによってカラ
ー画像が形成された印刷物となることが好ましい。本発
明の印刷用膜材に使用できるインクジェットインクとし
ては、水性インク、油性インク、溶剤系インクの何れを
用いてもよい。ここでいう水性インクとは、染料、ある
いは顔料の分散溶媒として、水と水溶性有機溶剤を主成
分とするものである。水溶性有機溶剤としては、ジエチ
レングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン
などの多価アルコール類、ポリアルキレンオキシド類、
N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリ
ドン、N−ビニルピロリドンなどのピロリドン類が、水
性インクの湿潤剤として使用され、エチレングリコール
モノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチル
エーテルなどのグリコールエーテル類が水性インクの浸
透剤として使用される。これら水溶性有機溶剤の水に対
する配合量としては、水性インクの全質量に対し5〜6
0%の範囲内にあることが好適である。その他必要に応
じて水性インク組成中にpH調整剤、界面活性剤、脱酸素
剤、導電性付与剤、水性高分子分散剤、キレート剤、消
泡剤、防腐防黴剤などの各種添加剤を加えてもよい。
【0027】また、油性インクは、顔料の分散溶媒とし
て、ガス油、ナフサ、あるいは150℃以上の沸点を有
する油性有機溶剤を主体とするインクである。
【0028】溶剤系インクは、顔料の分散溶媒として、
シクロヘキサン、アセトン、メチルエチルケトン、カル
ボン酸エステルなどの150℃以下の沸点を有する有機
溶剤を主体とするインクである。油性インク、及び溶剤
系インクの組成としては、染料(油溶性染料)、カーボ
ンブラック、有機系顔料などの着色剤のほか、バインダ
ー樹脂として、フェノール樹脂、アクリル樹脂、マレイ
ン酸樹脂、ロジン樹脂、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂
などの熱可塑性樹脂が使用され、その他必要に応じて、
界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、導電性付与
剤、防腐防黴剤などの添加剤を加えてもよい。
【0029】インクジェットインクの着色剤として用い
られる染料としては、天然染料、合成染料などの公知の
染料、例えばニトロソ系、ニトロ系、アゾ系、スチルベ
ン系、ジフェニルメタン系、トアリールメタン系、キノ
リン系、メチン系、ポリメチン系、チアゾール系、イミ
ダミン系、インドフェノール系、アジン系、オキサジン
系、チアジン系、アミノケトン系、オキシケトン系、ア
ントラキノン系、インジゴイド系、フタロシアニン系の
染料のなかで、化学構造中にハロゲン元素を含まないも
のが選ばれる。
【0030】一方、インクジェットインク用顔料として
は、有機系顔料、無機系顔料などの公知の顔料、例えば
アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラ
キノン系、ジオキサジン系、インジコ系、ベンチジン
系、チオインジコ系、ペリノン系、イソインドリノン
系、酸化チタン、カドミウム系、酸化鉄系及びカーボン
ブラック系の顔料のなかで、化学構造中にハロゲン元素
を含まないものが選ばれる。
【0031】水性インクの場合に一般に用いられる染料
としては、アニオン性の直接染料、酸性染料が用いられ
るが、このなかでハロゲン元素を含まないものは、直接
染料としては、例えばC.I. Direct Yellow 1, 4, 5, 8,
11, 12, 20, 26, 27, 29, 33, 39, 41, 44, 49, 50, 5
9, 69, C.I. Direct Orange 4, 6, 8, 10, 26, 29, 37,
39, 41, 46, 49, 96, C.I. Direct Red 1, 2, 4, 7, 1
0, 13, 17, 23, 24, 26, 28, 31, 33, 37, 39, 42, 44,
62, 63, 75, 79, 80, 81, 83, 84, 101, 113,173, 17
8, 180, C.I. Direct Violet 1, 7, 9, 12, 14, 21, 2
2, 35, 36, 47,48, 51, 62, 79, 80, 81, C.I. Direct
Blue 1, 2, 6, 8, 10, 15, 21, 22, 25,41, 55, 67, 6
8, 70, 71, 78, 81, 83, 84, 86, 90, 95, 98, 120, 14
8, 149,150, 158, 159, 162, 163, 165, 166, 167, 16
8, 171, C.I. Direct Green 3, 6, 8, 13, 24, 26, 28,
33, 34, 51, 59, C.I. Direct Brown 1, 1A, 2, 6, 6
A,25, 27, 33, 37, 39, 59, 60, 62, 95, 99, 100, 10
1, 106, 112, 167, 175, C.I. Direct Black 4, 14, 1
7, 19, 22, 32, 38, 51, 56, 71, 74, 75, 76, 77, 78,
80, 97 等が挙げられる。
【0032】ハロゲン元素を含まない酸性染料として
は、例えばC.I. Acid Yellow 1, 3, 9, 11, 23, 25, 2
7, 36, 38, 42, 44, 54, 98, 99, C.I. Acid Orange 1,
3, 6,7, 8, 10, 12, 14, 19, 20, 24, 28, 45, 51, 5
6, 72, 74, 76, C.I. Acid Red1, 4, 6, 7, 8, 9, 12,
14, 18, 26, 27, 30, 32, 35, 37, 52, 66, 73, 80, 8
5, 88, 89, 97, 99, 106, 115, 133, 155, 158, 184, 1
86, 187, 201, C.I. AcidViolet 1, 6, 7, 9, 11, 12,
14, 15, 17, 25, 27, 34, 43, C.I. Acid Blue 1, 3,
5, 7, 9, 15, 22, 23, 25, 27, 40, 41, 43, 45, 47, 5
9, 62, 74, 83, 89, 90, 92, 93, 98, 100, 102, 103,
104, 109, 113, 116, 117, 118, 120, 127,158, 161,
C.I. Acid Green 1, 3, 5, 12, 16, 20, 25, 35, 44, 4
5, 50, C.I.Acid Brown 2, 4, 6, 20, C.I. Acid Black
1, 2, 7, 24, 31, 41, 43, 47, 48, 52, 54等が挙げら
れる。
【0033】油性インク、溶剤系インクの場合に一般に
用いられる染料としては、油溶性染料が用いられるが、
このなかでハロゲン元素を含まないものとしては、例え
ばC.I. Solvent Yellow 2, 5, 6, 14, C.I. Solvent Or
ange 7, C.I. Solvent Red 3, 4, 24, C.I. Solvent Bl
ue 11, C.I. Solvent Brown 5, C.I. Solvent Black5
等が挙げられる。
【0034】水性インク、油性インク、溶剤系インクの
場合に一般的に用いられる顔料としては、有機顔料が用
いられるが、このなかでハロゲン元素を含まないもの
は、例えばC.I. Pigment Yellow 1, C.I. Pigment Oran
ge 5, 16, 17, 43, C.I. Pigment Red 3, 22, 40, 49,
50, 57, 60, 63, 122, 123, 149, 178, 179, 190, C.I.
Pigment Violet 19, C.I. Pigment Blue 15及び16, C.
I. Pigment Green 8, C.I. Pigment Black 1等が挙げら
れる。
【0035】本発明の印刷用膜材は、印刷後にインク受
理層上に非ハロゲン系透明樹脂層が形成されてもよい。
非ハロゲン系の透明樹脂層を形成することにより、表面
の耐擦過性、屋外耐候性、防汚性が向上する。非ハロゲ
ン系透明樹脂層としては、ポリウレタン樹脂、ポリエス
テル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリ
エチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹
脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−ビニ
ルアルコール共重合樹脂、エチレン−(メタ)アクリレ
ート共重合樹脂、シリコーン樹脂、アクリルシリコン樹
脂等の合成樹脂が挙げられる。非ハロゲン系透明樹脂層
には、透明性を損なわない範囲において、防黴剤、抗菌
剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、硬化剤、ア
ンチブロッキング剤等の各種添加剤を加えても良い。イ
ンク受理層上に積層される非ハロゲン系透明樹脂層の厚
さは、5〜100μmであることが好ましく、10〜7
0μであることがより好ましい。この厚さが5μm未満
では効果が十分な効果が得られず、それが100μmを
超えると印刷用膜材の柔軟性が低下し、好ましくない。
【0036】本発明の印刷用膜材に非ハロゲン系透明樹
脂層を形成する方法としては、非ハロゲン系透明樹脂を
フィルム状に成形したものを印刷後のインク受理層上に
熱圧着する方法、非ハロゲン系透明樹脂の溶液、または
分散液を印刷後のインク受理層に塗工するか、スプレー
等で吹き付けて、溶媒を揮発させることによって樹脂層
を形成する方法などが挙げられる。
【0037】また、非ハロゲン系透明受理層は、粘着剤
を介してインク受理層に積層しても良い。粘着剤を介し
て積層する方法に格別の制限はないが、非ハロゲン系透
明樹脂フィルムの裏面に予め接着剤層が塗布されたもの
を使用し、必要に応じ加熱しながら圧着する方法が、作
業性に優れ好適である。粘着剤としては、天然ゴム系、
合成ゴム系、再生ゴム系、アクリル系、シリコーン系等
が用いられ、非ハロゲン系透明樹脂やインク受理層に用
いられる樹脂に応じて適宜選択される。これらの粘着剤
には、必要に応じロジン系樹脂、テルペン系樹脂、クマ
ロンインデン樹脂等の粘着付与剤、紫外線吸収剤、硬化
剤等の各種添加剤が添加されていてもよい。
【0038】
【実施例】本発明の印刷用膜材及びその印刷物を下記実
施例により更に説明する。
【0039】本発明の印刷用膜材の性能評価に用いられ
た試験項目は下記の通りである。1.印刷性 インク受容層が形成された印刷用膜材に対し、ピエゾ型
ヘッドが搭載されたインクオンデマンド型インクジェッ
トプリンタ(ぺんてる(株)社製PRP−22:水性イ
ンク、ぺんてる(株)社製Dynajet II:油性イ
ンク、溶剤系インク)に表1〜3に示す組成インクジェ
ットプリンタ用インクを充填し、水性インクによる印刷
性、油性インクによる印刷性、及び溶剤インクによる印
刷性をそれぞれ別々に評価した。出力解像度は360d
piで行い、風景写真画像を描画した。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】<インク吸収性>上記インクジェットプリ
ンターで印刷し、指触によりインクの乾燥状態を評価し
た。30秒以内に乾燥したものを「◎」、1分以内に乾
燥したものを「○」、2分以内に乾燥したものを「△」
乾燥時間が2分を超えたものを「×」とした。 <発色性>上記インクジェットプリンターで印刷したも
のについて、印字濃度が、「非常に濃い」、「濃い」、
「薄い」の三段階評価とし、それぞれ「◎」「○」
「×」とした。
【0044】2.引張強度 日本工業規格JIS L−1096のラベルドストリッ
プ法に従って、巾3cm、長さ30cmの試験片を採取し、
引張強度を測定した。
【0045】実施例1 繊維基布として、下記の織り組織を有するポリエステル
100%の短繊維紡績糸からなる非粗目状平織物を使用
した。この非網目状織物は、質量が200g/m2 で、
経糸方向の引張強度が1230N/3cmであった。
【0046】 (インク受理層塗工液) ウレタン系樹脂(エステル系) 250質量部(不揮発分として (商標:IJR−7、日華化学製、固形分: 100質量部) 40質量%) 非晶質合成シリカ 80質量部 (商標:ファインシールX−30、沈降法 シリカ、平均粒子径:3.2μm、トクヤ マ製) オキサゾリン基含有ポリマー 40質量部(不揮発分として1 (商標:エポクロスK−1020E、日本 6質量部) 触媒製、固形分:40質量%)
【0047】上記繊維基布の片面に、上記組成のインク
受理層塗工液をナイフコーターにより塗工し、140℃
で2分間乾燥させることにより、インク受理層付着質量
が30g/m2 の印刷用膜材を作製した。得られた印刷
用膜材の試験結果を表4に示す。
【0048】実施例2 実施例1と同様にして印刷用膜材を作製した。但し、繊
維基布に使用するポリエステル繊維を再生ポリエステル
繊維100%の短繊維紡績糸からなる非粗目状平織物に
変更した(織り組織は同一)。この非粗目状平織物の質
量は200g/m2 、引張強度は1100N/3cmであ
った。得られた印刷用膜材の試験結果を表4に示す。
【0049】実施例3 実施例2と同様にして印刷用膜材を作製した。但し、イ
ンク受理層形成のためのウレタン系樹脂の代わりに、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(商標:スミカフレッ
クス752、酢酸ビニル成分量:90質量%、住友化学
工業製、固形分:50質量%)を不揮発分換算で100
質量部配合した。得られた印刷用膜材の試験結果を表4
に示す。
【0050】実施例4 実施例2と同様にして印刷用膜材を作製した。但し、イ
ンク受理層形成のためのウレタン系樹脂の代わりに、ア
クリル系樹脂(商標:ニッポールLX−854E、日本
ゼオン製、固形分:50質量%)を不揮発分換算で10
0質量部配合した。得られた印刷用膜材の試験結果を表
4に示す。
【0051】実施例5 実施例2と同様にして印刷用膜材を作製した。但し、イ
ンク受理層形成のためのオキサゾリン基含有ポリマーの
配合量を不揮発分換算で24質量部配合した。得られた
印刷用膜材の試験結果を表4に示す。
【0052】実施例6 実施例2と同様にして印刷用膜材を作製した。但し、イ
ンク受理層形成のための合成非晶質シリカの代わりに、
球状軽質炭酸カルシウム(商標:ED−III 、平均粒子
径:3μm、米庄石灰工業製)を120質量部使用し
た。得られた印刷用膜材の試験結果を表4に示す。
【0053】実施例7 実施例2と同様にして印刷用膜材を作製した。但し、イ
ンク受理層の付着質量を50g/m2 に変更した。得ら
れた印刷用膜材の試験結果を表4に示す。
【0054】実施例8 実施例2と同様にして印刷用膜材を作製した。但し、イ
ンク受理層形成のための非晶質合成シリカを平均粒径8
μm(商標:ミズカシルP−78D、ゲル法シリカ、平
均粒子径:8.0μm、水澤化学工業製)のものに変更
した。得られた印刷用膜材の試験結果を表4に示す。
【0055】実施例9 実施例2と同様にして印刷用膜材を作製した。但し、イ
ンク受理層形成のための合成非晶質シリカの代わりに、
有機顔料としてアクリル微粒子(商標:マツモトマイク
ロスフェアー、平均粒径:3μm、松本油脂製)100
質量部を配合した。得られた印刷用膜材の試験結果を表
4に示す。
【0056】実施例10 実施例3と同様にして印刷用膜材を作製した。但し、イ
ンク受理層塗工液に、ジメチルアミノエチルメタクリレ
ートをジメチル硫酸で4級化することによって得られる
カチオン性ポリマー(商標:PCQ−1、センカ製、固
形分:20質量%)を不揮発分換算で20質量部配合し
た。得られた印刷用膜材の試験結果を表4に示す。
【0057】実施例11 実施例6と同様にして印刷用膜材を作製した。但し、イ
ンク受理層塗工液に、ポリビニルアルコール(商品名:
IJR−12、日華化学製、固形分:15質量%)を不
揮発分換算で3質量部配合した。得られた印刷用膜材の
試験結果を表4に示す。
【0058】実施例12 実施例10と同様にして印刷用膜材を作製した。但し、
インク受理層形成のためのオキサゾリン基含有ポリマー
を主鎖組成がアクリルのポリマー(商標:エポクロスW
S−500、日本触媒製、固形分:40質量%)に変更
した。得られた印刷用膜材の試験結果を表4に示す。
【0059】比較例1 実施例1と同様にして印刷用膜材を作製した。但し、イ
ンク受理層の付着質量を6g/m2 とし、インク受理層
の複合体に対する質量比を3%に変更した。得られた印
刷用膜材の試験結果を表4に示す。
【0060】比較例2 実施例1と同様にして印刷用膜材を作製した。但し、イ
ンク受理層を形成するためのオキサゾリン基含有ポリマ
ーを添加しなかった。得られた印刷用膜材の試験結果を
表4に示す。
【0061】比較例3 実施例1と同様にして印刷用膜材を作製した。但し、イ
ンク受理層を形成するためのウレタン系樹脂の代わりに
ポリエチレンオキサイド樹脂(商品名:PEO、住友精
化製)の25質量%水溶液を不揮発分換算で100質量
部配合した。得られた印刷用膜材の試験結果を表4に示
す。
【0062】比較例4 実施例2と同様にして印刷用膜材を作製した。但し、イ
ンク受理層を形成するためのオキサゾリン基含有ポリマ
ーの代わりにエポキシ系架橋剤(商品名:CR−5L、
大日本インキ化学工業製、固形分:50質量%)を不揮
発分換算で40質量部配合した。得られた印刷用膜材の
試験結果を表4に示す。
【0063】
【表4】
【0064】表4から明らかなように本発明の印刷用膜
材は、再生ポリエステル繊維を使用していながら強度に
優れており、さらに、インクジェットプリンターによる
印刷においても優れた印刷性を有していた。
【0065】実施例13 実施例2の印刷用膜材に水性インクで印刷を行った印刷
物について、インク受理層の表面に下記組成の非ハロゲ
ン系透明樹脂層塗工液をスプレー法によって塗布し、一
昼夜風乾して10μmの非ハロゲン系透明樹脂層を形成
した。 (非ハロゲン系透明樹脂層塗工液) ウレタン樹脂 500質量部 (商標:レタンPG−80SU、関西ペイント製、 (不揮発分として 固形分:20質量%) 100質量部) イソシアネート系架橋剤 20質量部 (商標:コロネートHL、日本ポリウレタン工業製、 (不揮発分として 固形分:75質量%) 15質量部) 紫外線吸収剤 1質量部 (商標:JF−77、ベンゾトリアゾール系、 城北化学製) 得られた印刷物は、表面擦過性に優れ、屋内外看板、垂
れ幕、カーテン、壁装材、室内装飾材として好適に使用
できるものであった。また、全ての構成要素が非ハロゲ
ン系材料であるので、有毒ガスを発生することなく容易
に焼却廃棄できるものであった。
【0066】実施例14 実施例2の印刷用膜材に水性インクで印刷を行った印刷
物について、厚さ10μmのアクリル系粘着剤が塗布さ
れた厚さ50μmのアクリル系透明フィルムの粘着剤塗
布面をインク受理層に貼り合わせることにより、非ハロ
ゲン系透明樹脂層を形成した。得られた印刷物は、表面
擦過性に優れ、屋内外看板、垂れ幕、カーテン、壁装
材、室内装飾材として好適に使用できるものであった。
また、全ての構成要素が非ハロゲン系材料であるので、
有毒ガスを発生することなく容易に焼却廃棄できるもの
であった。
【0067】
【発明の効果】本発明の印刷用膜材は、低コストであり
ながら強度と印刷性に優れているので、印刷用膜材とし
て屋内外看板、垂れ幕、カーテン、壁装材、室内装飾材
などの用途に好適に使用できる。また、再生ポリエステ
ル繊維を多量に用いることができるので資源の再利用と
いう視点では環境負荷が少なく、且つ容易に焼却廃棄で
あり環境への悪影響がないという、これまでにない利点
を有している。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 123/08 C09D 131/04 131/04 133/00 133/00 139/04 139/04 175/04 175/04 D06M 15/564 // D06M 15/564 B41J 3/04 101Y Fターム(参考) 2C056 FB01 FC06 2H086 BA05 BA15 BA22 BA33 BA36 BA37 BA45 BA55 2H113 AA03 AA04 AA06 BB06 BB07 BB33 DA47 DA48 DA50 DA52 DA54 DA57 DA62 DA64 FA04 FA10 FA48 4J038 CG141 CH031 CH041 CK022 DG111 DG121 DG171 DG191 DG271 DG281 GA01 GA03 GA07 GA09 GA10 KA08 MA14 NA27 PC10 4L033 AA07 AB04 AB05 AB06 AC15 BA89 CA18 CA28 CA50

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維基布と、その少なくとも片面に形成
    されたインク受理層とを含む複合体であって、(A)前
    記インク受理層が、(1)ウレタン系樹脂、アクリル系
    樹脂、及びエチレン−酢酸ビニル系共重合体樹脂から選
    ばれた少なくとも1種の水不溶性樹脂100質量部と
    (2)平均粒子径が1μm〜10μmの、無機顔料及び
    /又は有機顔料10〜150質量部と、並びに(3)オ
    キサゾリン基含有ポリマー5〜40質量部とを含み、
    (B)前記インク受理層の、前記繊維基布と前記インク
    受理層との複合体の合計質量に対する質量比率が5〜2
    5%である、ことを特徴とする印刷用膜材。
  2. 【請求項2】 前記繊維基布が、前記複合体の合計質量
    の50%以上の再生ポリエステル繊維を含んでいる、請
    求項1に記載の印刷用膜材。
  3. 【請求項3】 前記インク受理層が、水不溶性樹脂10
    0質量部に対して5〜30質量部のカチオン性ポリマー
    をさらに含む、請求項1又は2に記載の印刷用膜材。
  4. 【請求項4】 前記繊維基布が、再生ポリエステル樹脂
    からなる短繊維紡績糸の織布からなることを特徴とする
    請求項1〜3に記載の印刷用膜材。
  5. 【請求項5】 前記印刷用膜材がハロゲン含有物質を含
    まない請求項1〜4に記載の印刷用膜材。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のハロゲン含有物質を含
    まない印刷用膜材上に、非ハロゲン系着色剤を含むイン
    クジェットインクによるカラー画像が形成されているこ
    とを特徴とする印刷物。
  7. 【請求項7】 前記カラー画像を有するインク受理層上
    に、さらに非ハロゲン含有透明樹脂層が形成されてい
    る、請求項6に記載の印刷物。
  8. 【請求項8】 前記カラー画像を有するインク受理層上
    に非ハロゲン含有透明粘着剤層を介して非ハロゲン含有
    透明樹脂層が形成されている、請求項6に記載の印刷
    物。
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