JP2002326692A - 樹脂製容器入り飲料及びその製造方法 - Google Patents
樹脂製容器入り飲料及びその製造方法Info
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- JP2002326692A JP2002326692A JP2001128910A JP2001128910A JP2002326692A JP 2002326692 A JP2002326692 A JP 2002326692A JP 2001128910 A JP2001128910 A JP 2001128910A JP 2001128910 A JP2001128910 A JP 2001128910A JP 2002326692 A JP2002326692 A JP 2002326692A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 アセプティック充填により製造した樹脂製容
器入り飲料でありながら、缶ウォーマ等による加温器に
よる加温が可能な樹脂製容器入り飲料及びその製造方法
を提供する。 【解決手段】本発明による樹脂製容器入り飲料1は、薬
液により殺菌洗浄した樹脂製容器内に常温で飲料を充填
し、次にキャップを装着して製造した樹脂製容器入り飲
料において、樹脂製容器が耐熱性樹脂でできている。従
って、加熱器3により加温することが可能である。
器入り飲料でありながら、缶ウォーマ等による加温器に
よる加温が可能な樹脂製容器入り飲料及びその製造方法
を提供する。 【解決手段】本発明による樹脂製容器入り飲料1は、薬
液により殺菌洗浄した樹脂製容器内に常温で飲料を充填
し、次にキャップを装着して製造した樹脂製容器入り飲
料において、樹脂製容器が耐熱性樹脂でできている。従
って、加熱器3により加温することが可能である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、飲料を完全無菌状
態で空容器に充填するいわゆるアセプティック充填によ
り製造した樹脂製容器入り飲料及びその製造方法に関す
る。
態で空容器に充填するいわゆるアセプティック充填によ
り製造した樹脂製容器入り飲料及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、アセプティック充填は、ペット
ボトル(ポリエチレンテレフタレート製容器)を薬液リ
ンスにより殺菌し、無菌水リンスをした後、常温で飲料
(殺菌した飲料)をペットボトルに充填するものであ
る。かかるアセプティック充填は、充填する飲料の温度
を常温で行うため、ペットボトルは耐熱処理を行わない
ものや耐熱性のない樹脂材が使用されている。一方、特
開平10−167202号公報に開示されているよう
に、アセプティック充填は設備等のコストが高いため、
アセプティック充填を必要としない場合には、容器とし
て耐熱性ボトルを用いて殺菌のため高温の飲料を充填す
るいわゆるホットパック充填が公知である。
ボトル(ポリエチレンテレフタレート製容器)を薬液リ
ンスにより殺菌し、無菌水リンスをした後、常温で飲料
(殺菌した飲料)をペットボトルに充填するものであ
る。かかるアセプティック充填は、充填する飲料の温度
を常温で行うため、ペットボトルは耐熱処理を行わない
ものや耐熱性のない樹脂材が使用されている。一方、特
開平10−167202号公報に開示されているよう
に、アセプティック充填は設備等のコストが高いため、
アセプティック充填を必要としない場合には、容器とし
て耐熱性ボトルを用いて殺菌のため高温の飲料を充填す
るいわゆるホットパック充填が公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、缶入り飲料等で
は、冬場等に製品を店で販売する際には加熱プレートに
缶入り飲料を載せて加温する缶ウォーマに収納して飲料
を温めて販売することが行われている。ところが、アセ
プティック充填により製造したペットボトル入り飲料
(樹脂製容器入り飲料)では、耐熱性が要求されない樹
脂製のボトル(非耐熱性ボトル:並ボトルともいう)を
用いているので、加温すると熱収縮等により容器が変形
するおそれがある。そのため、アセプティック充填によ
り製造したペットボトル飲料を缶ウォーマで温めること
ができないという問題がある。
は、冬場等に製品を店で販売する際には加熱プレートに
缶入り飲料を載せて加温する缶ウォーマに収納して飲料
を温めて販売することが行われている。ところが、アセ
プティック充填により製造したペットボトル入り飲料
(樹脂製容器入り飲料)では、耐熱性が要求されない樹
脂製のボトル(非耐熱性ボトル:並ボトルともいう)を
用いているので、加温すると熱収縮等により容器が変形
するおそれがある。そのため、アセプティック充填によ
り製造したペットボトル飲料を缶ウォーマで温めること
ができないという問題がある。
【0004】そこで、本発明は、アセプティック充填に
より製造した樹脂製容器入り飲料でありながら、缶ウォ
ーマ等による加温器による加温が可能な樹脂製容器入り
飲料及びその製造方法の提供を目的とする。
より製造した樹脂製容器入り飲料でありながら、缶ウォ
ーマ等による加温器による加温が可能な樹脂製容器入り
飲料及びその製造方法の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、薬液により殺菌洗浄した樹脂製容器内に常温で飲料
を充填し、次にキャップを装着して製造した樹脂製容器
入り飲料において、樹脂製容器が耐熱性樹脂でできてい
ることを特徴とする。
は、薬液により殺菌洗浄した樹脂製容器内に常温で飲料
を充填し、次にキャップを装着して製造した樹脂製容器
入り飲料において、樹脂製容器が耐熱性樹脂でできてい
ることを特徴とする。
【0006】この請求項1に記載の発明では、耐熱性の
樹脂製容器を用いてアセプティック充填を行っているの
で、本発明の樹脂製容器入り飲料は、缶ウォーマ等によ
る加温器で加温しても、容器の収縮等による変形を防止
できる。従って、アセプティック充填した飲料を、販売
時の店頭の加温器や自動販売機等で飲料を温めることが
できる。特に、アセプティック充填では、薬液による殺
菌処理設備にコストがかかり、これによる製造コストを
低減するため従来安価なペットボトルである非耐熱性の
樹脂容器が用いられており、非耐熱性の樹脂容器よりも
高価な耐熱性樹脂容器をアセプティック充填に用いると
いう概念がなかった。このように、本発明は、当業者に
おいて長年に亘って着想に至らなかったことを発明した
ものであり、一般需要者の高い要求を満たすものであ
る。
樹脂製容器を用いてアセプティック充填を行っているの
で、本発明の樹脂製容器入り飲料は、缶ウォーマ等によ
る加温器で加温しても、容器の収縮等による変形を防止
できる。従って、アセプティック充填した飲料を、販売
時の店頭の加温器や自動販売機等で飲料を温めることが
できる。特に、アセプティック充填では、薬液による殺
菌処理設備にコストがかかり、これによる製造コストを
低減するため従来安価なペットボトルである非耐熱性の
樹脂容器が用いられており、非耐熱性の樹脂容器よりも
高価な耐熱性樹脂容器をアセプティック充填に用いると
いう概念がなかった。このように、本発明は、当業者に
おいて長年に亘って着想に至らなかったことを発明した
ものであり、一般需要者の高い要求を満たすものであ
る。
【0007】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、キャップが耐熱性樹脂でできているこ
とを特徴とする。
の発明において、キャップが耐熱性樹脂でできているこ
とを特徴とする。
【0008】この請求項2に記載の発明では、請求項1
に記載の発明と同様な作用効果を奏するとともに、一般
に加温器では、容器の底部が加温プレートに直接接触す
るため、飲料を加温する場合には容器の耐熱性を満たす
ことが必要不可欠であるが、キャップも耐熱性樹脂にす
ることにより、加温時におけるキャップの変形を防止で
き、キャップの密閉性の劣化を防止できる。また、加温
器が湯槽である場合に、湯の中につけて加温することも
可能である。
に記載の発明と同様な作用効果を奏するとともに、一般
に加温器では、容器の底部が加温プレートに直接接触す
るため、飲料を加温する場合には容器の耐熱性を満たす
ことが必要不可欠であるが、キャップも耐熱性樹脂にす
ることにより、加温時におけるキャップの変形を防止で
き、キャップの密閉性の劣化を防止できる。また、加温
器が湯槽である場合に、湯の中につけて加温することも
可能である。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の発明において、樹脂製容器は、酸素又は二酸化
炭素の気体が通過し難いガスバリヤー性樹脂層を有する
ことを特徴とする。
に記載の発明において、樹脂製容器は、酸素又は二酸化
炭素の気体が通過し難いガスバリヤー性樹脂層を有する
ことを特徴とする。
【0010】この請求項3に記載の発明では、請求項1
又は2に記載の発明と同様な作用効果を奏するととも
に、樹脂製容器がガスバリヤー性樹脂層を有する構成と
することにより、加温により飲料の容器から抜けたり侵
入しやすくなった酸素又は二酸化炭素の気体の出入りを
防止でき、酸化や気抜け等による飲料の品質劣化を防止
できる。
又は2に記載の発明と同様な作用効果を奏するととも
に、樹脂製容器がガスバリヤー性樹脂層を有する構成と
することにより、加温により飲料の容器から抜けたり侵
入しやすくなった酸素又は二酸化炭素の気体の出入りを
防止でき、酸化や気抜け等による飲料の品質劣化を防止
できる。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の
いずれかに記載の発明において、飲料が乳飲料又はお茶
系飲料であることを特徴とする。
いずれかに記載の発明において、飲料が乳飲料又はお茶
系飲料であることを特徴とする。
【0012】この請求項4に記載の発明では、請求項1
〜3のいずれかに記載の発明と同様な作用効果を奏する
とともに、特に乳飲料やお茶系飲料では、殺菌性の観点
からアセプティック充填が要求されていることから、従
来加温器を用いて加温されなかったこれらの飲料におい
ては特に効果的である。即ち、冬場等における飲料時に
これらのものは温かいものの需要が高いので、これらの
樹脂製容器入り飲料が加温できれば、消費者の需要も高
い。乳飲料としては、乳入りコーヒーや、乳入り紅茶、
ココア、牛乳、コーヒー牛乳等がある。お茶系飲料とし
ては、混合茶、麦茶、玉露茶、煎茶等がある。
〜3のいずれかに記載の発明と同様な作用効果を奏する
とともに、特に乳飲料やお茶系飲料では、殺菌性の観点
からアセプティック充填が要求されていることから、従
来加温器を用いて加温されなかったこれらの飲料におい
ては特に効果的である。即ち、冬場等における飲料時に
これらのものは温かいものの需要が高いので、これらの
樹脂製容器入り飲料が加温できれば、消費者の需要も高
い。乳飲料としては、乳入りコーヒーや、乳入り紅茶、
ココア、牛乳、コーヒー牛乳等がある。お茶系飲料とし
ては、混合茶、麦茶、玉露茶、煎茶等がある。
【0013】請求項5に記載の発明は、薬液により殺菌
洗浄した耐熱性樹脂容器内に常温で飲料を充填後、耐熱
樹脂製キャップを装着することを特徴とする。
洗浄した耐熱性樹脂容器内に常温で飲料を充填後、耐熱
樹脂製キャップを装着することを特徴とする。
【0014】この請求項5に記載の発明では、請求項2
に記載の発明と同様な作用効果を奏することができる製
造方法を提供することができる。即ち、この製造方法に
より製造した樹脂製容器入り飲料は、加温による容器の
変形防止とともにに、キャップも耐熱性樹脂を用いるこ
とにより、キャップの変形をも防止でき、密閉性の劣化
を防止できる。また、加温器が湯槽である場合に、湯の
中につけて加温することも可能である。
に記載の発明と同様な作用効果を奏することができる製
造方法を提供することができる。即ち、この製造方法に
より製造した樹脂製容器入り飲料は、加温による容器の
変形防止とともにに、キャップも耐熱性樹脂を用いるこ
とにより、キャップの変形をも防止でき、密閉性の劣化
を防止できる。また、加温器が湯槽である場合に、湯の
中につけて加温することも可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、添付図面を参照しながら
本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本実施
の形態にかかる樹脂製容器入り飲料の製造方法を示す工
程図であり、図2は樹脂製容器入り飲料を加温器に収納
した状態を示す斜視図である。
本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本実施
の形態にかかる樹脂製容器入り飲料の製造方法を示す工
程図であり、図2は樹脂製容器入り飲料を加温器に収納
した状態を示す斜視図である。
【0016】本実施の形態にかかる樹脂製容器入り飲料
1は、アセプティック充填により製造したものである
が、従来と異なり樹脂製容器として耐熱性樹脂容器2を
用いているので、加温器3による加温が可能である。加
温器3は、一般商店の店先に置いてあるもので、加熱さ
れたホットプレート5に缶入り飲料7や本実施の形態に
かかる樹脂製容器入り飲料1を載置して加温するもので
ある。
1は、アセプティック充填により製造したものである
が、従来と異なり樹脂製容器として耐熱性樹脂容器2を
用いているので、加温器3による加温が可能である。加
温器3は、一般商店の店先に置いてあるもので、加熱さ
れたホットプレート5に缶入り飲料7や本実施の形態に
かかる樹脂製容器入り飲料1を載置して加温するもので
ある。
【0017】耐熱性樹脂容器としては、耐熱化処理を行
った熱可塑性樹脂や耐熱性の高い熱可塑性樹脂が用いら
れている。耐熱化処理を行った樹脂容器としてはポリエ
チレンテレフタレ−ト(PET)の結晶化度を高めたも
のがある。このように耐熱化処理を行うことによって8
0℃以上の熱に耐えることができる。また、耐熱性樹脂
としては、PETにポリアリレート(PAR)を混入し
たものや、PETにアロイ樹脂を混入したもの、ポリエ
ステルにPARやアロイ樹脂を混入したもの等がある
が、その他の耐熱性樹脂でもよく、80℃以上の熱に耐
えるものであればよい。
った熱可塑性樹脂や耐熱性の高い熱可塑性樹脂が用いら
れている。耐熱化処理を行った樹脂容器としてはポリエ
チレンテレフタレ−ト(PET)の結晶化度を高めたも
のがある。このように耐熱化処理を行うことによって8
0℃以上の熱に耐えることができる。また、耐熱性樹脂
としては、PETにポリアリレート(PAR)を混入し
たものや、PETにアロイ樹脂を混入したもの、ポリエ
ステルにPARやアロイ樹脂を混入したもの等がある
が、その他の耐熱性樹脂でもよく、80℃以上の熱に耐
えるものであればよい。
【0018】次に、本実施の形態にかかる樹脂製容器入
り飲料の製造工程について説明するが、以下に説明する
製造方法は、基本的には耐熱性樹脂容器(以下、「耐熱
ボトル」という)2を用いたアセプティック充填であ
る。まず、ステップS1で製造ラインに耐熱ボトル2が
供給されると、ステップS2でこの耐熱ボトルが洗浄水
により予備洗浄される。続いてステップS3で薬剤リン
スによる殺菌処理がされる。殺菌薬剤としては、過酢酸
系殺菌剤が用いられる。次に、ステップS4で、滅菌水
によるリンスを行って仕上げリンスし、その後、ステッ
プS5で常温による飲料の充填を行う。飲料は、例えば
殺菌した乳入りコーヒー飲料である。
り飲料の製造工程について説明するが、以下に説明する
製造方法は、基本的には耐熱性樹脂容器(以下、「耐熱
ボトル」という)2を用いたアセプティック充填であ
る。まず、ステップS1で製造ラインに耐熱ボトル2が
供給されると、ステップS2でこの耐熱ボトルが洗浄水
により予備洗浄される。続いてステップS3で薬剤リン
スによる殺菌処理がされる。殺菌薬剤としては、過酢酸
系殺菌剤が用いられる。次に、ステップS4で、滅菌水
によるリンスを行って仕上げリンスし、その後、ステッ
プS5で常温による飲料の充填を行う。飲料は、例えば
殺菌した乳入りコーヒー飲料である。
【0019】一方、キャップ9は別工程により殺菌処理
される。ステップS11でキャップ9が供給されると耐
熱ボトルと同様にステップS12の予備洗浄、ステップ
S13の薬剤リンス、ステップS14の仕上げリンス工
程の後、ステップS6で飲料が充填された耐熱性ボトル
2に装着され、キャップ巻き締めが行われる。その後、
ステップS7のラベリング、ステップS8の印字、ステ
ップS9のケーシング工程を得て、樹脂製容器入り飲料
1がケースに詰められて出荷される。このようにして製
造された樹脂製容器入り飲料1は、そのまま店頭に陳列
されたり、冷蔵庫で冷却されたり、あるいは、容器が耐
熱性樹脂でできているので、加温器により温められた状
態で陳列したり、自動販売機で冷却又は加温して販売す
ることができる。
される。ステップS11でキャップ9が供給されると耐
熱ボトルと同様にステップS12の予備洗浄、ステップ
S13の薬剤リンス、ステップS14の仕上げリンス工
程の後、ステップS6で飲料が充填された耐熱性ボトル
2に装着され、キャップ巻き締めが行われる。その後、
ステップS7のラベリング、ステップS8の印字、ステ
ップS9のケーシング工程を得て、樹脂製容器入り飲料
1がケースに詰められて出荷される。このようにして製
造された樹脂製容器入り飲料1は、そのまま店頭に陳列
されたり、冷蔵庫で冷却されたり、あるいは、容器が耐
熱性樹脂でできているので、加温器により温められた状
態で陳列したり、自動販売機で冷却又は加温して販売す
ることができる。
【0020】本発明は、上述した実施の形態に限定され
ず、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変形
が可能である。例えば、耐熱性樹脂性容器は、ガスバリ
ヤー性樹脂層をラミネートしたものであってもよい。ガ
スバリヤー性樹脂層としては、芳香族ポリエステル樹脂
の延伸発泡シートや、ポリアミド樹脂が用いられる。更
に、耐熱性樹脂層とガスバリヤー性樹脂層とで交互に3
層又は5層に構成した樹脂材で容器を構成して、容器に
耐熱性及びガスバリヤー性を付与するものであってもよ
い。
ず、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変形
が可能である。例えば、耐熱性樹脂性容器は、ガスバリ
ヤー性樹脂層をラミネートしたものであってもよい。ガ
スバリヤー性樹脂層としては、芳香族ポリエステル樹脂
の延伸発泡シートや、ポリアミド樹脂が用いられる。更
に、耐熱性樹脂層とガスバリヤー性樹脂層とで交互に3
層又は5層に構成した樹脂材で容器を構成して、容器に
耐熱性及びガスバリヤー性を付与するものであってもよ
い。
【0021】また、キャップ9は、必ずしも耐熱性のも
のを用いる必要がなく、非耐熱性の樹脂であってもよ
い。一般にホットプレート等により樹脂製容器入り飲料
1を加温する場合には、キャップ9は直接加熱されない
からである。
のを用いる必要がなく、非耐熱性の樹脂であってもよ
い。一般にホットプレート等により樹脂製容器入り飲料
1を加温する場合には、キャップ9は直接加熱されない
からである。
【0022】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、耐熱性
樹脂容器を用いてアセプティック充填を行っているの
で、その樹脂製容器入り飲料を、加温器で加温しても、
容器の収縮等による変形を防止でき、樹脂製容器にアセ
プティック充填した飲料を、そのまま加温器により温め
ることができる。
樹脂容器を用いてアセプティック充填を行っているの
で、その樹脂製容器入り飲料を、加温器で加温しても、
容器の収縮等による変形を防止でき、樹脂製容器にアセ
プティック充填した飲料を、そのまま加温器により温め
ることができる。
【0023】この請求項2に記載の発明によれば、請求
項1に記載の発明と同様な効果を奏するとともに、容器
のキャップも耐熱性樹脂でできているので、キャップの
変形を防止でき、加温による密閉性の劣化を防止でき
る。また、加温器が湯槽である場合に、湯の中につけて
加温することも可能である。
項1に記載の発明と同様な効果を奏するとともに、容器
のキャップも耐熱性樹脂でできているので、キャップの
変形を防止でき、加温による密閉性の劣化を防止でき
る。また、加温器が湯槽である場合に、湯の中につけて
加温することも可能である。
【0024】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
又は2に記載の発明と同様な効果を奏するとともに、樹
脂製容器がガスバリヤー性樹脂層を有する構成とするこ
とにより、加温により飲料の容器から抜けたり侵入しや
すくなった酸素又は二酸化炭素等の気体の出入りを防止
でき、酸化や気抜け等による飲料の品質劣化を防止でき
る。
又は2に記載の発明と同様な効果を奏するとともに、樹
脂製容器がガスバリヤー性樹脂層を有する構成とするこ
とにより、加温により飲料の容器から抜けたり侵入しや
すくなった酸素又は二酸化炭素等の気体の出入りを防止
でき、酸化や気抜け等による飲料の品質劣化を防止でき
る。
【0025】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
〜3のいずれかに記載の発明と同様な効果を奏するとと
もに、特に乳飲料やお茶系飲料では、殺菌性の観点から
アセプティック充填が要求されていること、及び飲料時
にこれらのものは温かいものの需要が高いので、これら
の樹脂製容器入り飲料が加温できれば、消費者の需要も
高い。
〜3のいずれかに記載の発明と同様な効果を奏するとと
もに、特に乳飲料やお茶系飲料では、殺菌性の観点から
アセプティック充填が要求されていること、及び飲料時
にこれらのものは温かいものの需要が高いので、これら
の樹脂製容器入り飲料が加温できれば、消費者の需要も
高い。
【0026】請求項5に記載の発明により製造した樹脂
製容器入り飲料によれば、上述した請求項2に記載の発
明と同様な効果を得ることができる。即ち、加温による
容器の変形防止とともにに、キャップも耐熱性樹脂を用
いることにより、キャップの変形をも防止でき、容器の
密閉性の劣化を防止できる。また、加温器が湯槽である
場合に、湯の中につけて加温することも可能である。
製容器入り飲料によれば、上述した請求項2に記載の発
明と同様な効果を得ることができる。即ち、加温による
容器の変形防止とともにに、キャップも耐熱性樹脂を用
いることにより、キャップの変形をも防止でき、容器の
密閉性の劣化を防止できる。また、加温器が湯槽である
場合に、湯の中につけて加温することも可能である。
【図1】本発明の実施の形態にかかる樹脂製容器入り飲
料の製造方法の工程図である。
料の製造方法の工程図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかる樹脂製容器入り飲
料を加温器で温めている状態の斜視図である。
料を加温器で温めている状態の斜視図である。
1 樹脂製容器入り飲料 2 耐熱性樹脂容器 3 加温器 9 キャップ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年4月24日(2002.4.2
4)
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 樹脂製容器入り飲料及びその製
造方法
造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、飲料を完全無菌状
態で空容器に充填するいわゆるアセプティック充填によ
り製造した樹脂製容器入り飲料及びその製造方法に関す
る。
態で空容器に充填するいわゆるアセプティック充填によ
り製造した樹脂製容器入り飲料及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、アセプティック充填は、ペット
ボトル(ポリエチレンテレフタレート製容器)を薬液リ
ンスにより殺菌し、無菌水リンスをした後、常温で飲料
(殺菌した飲料)をペットボトルに充填するものであ
る。かかるアセプティック充填は、充填する飲料の温度
を常温で行うため、ペットボトルは耐熱処理を行わない
ものや耐熱性のない樹脂材が使用されている。一方、特
開平10−167202号公報に開示されているよう
に、アセプティック充填は設備等のコストが高いため、
アセプティック充填を必要としない場合には、容器とし
て耐熱性ボトルを用いて殺菌のため高温の飲料を充填す
るいわゆるホットパック充填が公知である。
ボトル(ポリエチレンテレフタレート製容器)を薬液リ
ンスにより殺菌し、無菌水リンスをした後、常温で飲料
(殺菌した飲料)をペットボトルに充填するものであ
る。かかるアセプティック充填は、充填する飲料の温度
を常温で行うため、ペットボトルは耐熱処理を行わない
ものや耐熱性のない樹脂材が使用されている。一方、特
開平10−167202号公報に開示されているよう
に、アセプティック充填は設備等のコストが高いため、
アセプティック充填を必要としない場合には、容器とし
て耐熱性ボトルを用いて殺菌のため高温の飲料を充填す
るいわゆるホットパック充填が公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、缶入り飲料等で
は、冬場等に製品を店で販売する際には加熱プレートに
缶入り飲料を載せて加温する缶ウォーマに収納して飲料
を温めて販売することが行われている。ところが、アセ
プティック充填により製造したペットボトル入り飲料
(樹脂製容器入り飲料)では、耐熱性が要求されない樹
脂製のボトル(非耐熱性ボトル:並ボトルともいう)を
用いているので、加温すると熱収縮等により容器が変形
するおそれがある。そのため、アセプティック充填によ
り製造したペットボトル飲料を缶ウォーマで温めること
ができないという問題がある。
は、冬場等に製品を店で販売する際には加熱プレートに
缶入り飲料を載せて加温する缶ウォーマに収納して飲料
を温めて販売することが行われている。ところが、アセ
プティック充填により製造したペットボトル入り飲料
(樹脂製容器入り飲料)では、耐熱性が要求されない樹
脂製のボトル(非耐熱性ボトル:並ボトルともいう)を
用いているので、加温すると熱収縮等により容器が変形
するおそれがある。そのため、アセプティック充填によ
り製造したペットボトル飲料を缶ウォーマで温めること
ができないという問題がある。
【0004】そこで、本発明は、アセプティック充填に
より製造した樹脂製容器入り飲料でありながら、缶ウォ
ーマ等による加温器による加温が可能な樹脂製容器入り
飲料及びその製造方法の提供を目的とする。
より製造した樹脂製容器入り飲料でありながら、缶ウォ
ーマ等による加温器による加温が可能な樹脂製容器入り
飲料及びその製造方法の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、薬液により殺菌洗浄した樹脂製容器内に常温で飲料
を充填し、次にキャップを装着して製造した樹脂製容器
入り飲料において、この樹脂製容器入り飲料は加温販売
するものであり、飲料が乳飲料又はお茶系飲料であり且
つ樹脂製容器が耐熱性樹脂でできていることを特徴とす
る樹脂製容器入り飲料。
は、薬液により殺菌洗浄した樹脂製容器内に常温で飲料
を充填し、次にキャップを装着して製造した樹脂製容器
入り飲料において、この樹脂製容器入り飲料は加温販売
するものであり、飲料が乳飲料又はお茶系飲料であり且
つ樹脂製容器が耐熱性樹脂でできていることを特徴とす
る樹脂製容器入り飲料。
【0006】この請求項1に記載の発明では、耐熱性の
樹脂製容器を用いてアセプティック充填を行っているの
で、本発明の樹脂製容器入り飲料は、缶ウォーマ等によ
る加温器で加温しても、容器の収縮等による変形を防止
できる。従って、アセプティック充填した飲料を、販売
時の店頭の加温器や自動販売機等で飲料を温めることが
できる。特に、アセプティック充填では、薬液による殺
菌処理設備にコストがかかり、これによる製造コストを
低減するため従来安価なペットボトルである非耐熱性の
樹脂容器が用いられており、非耐熱性の樹脂容器よりも
高価な耐熱性樹脂容器をアセプティック充填に用いると
いう概念がなかった。このように、本発明は、当業者に
おいて長年に亘って着想に至らなかったことを発明した
ものであり、一般需要者の高い要求を満たすものであ
る。特に乳飲料やお茶系飲料では、殺菌性の観点からア
セプティック充填が要求されていることから、従来加温
器を用いて加温されなかったこれらの飲料においては特
に効果的である。即ち、冬場等における飲料時にこれら
のものは温かいものの需要が高いので、これらの樹脂製
容器入り飲料が加温できれば、消費者の需要も高い。乳
飲料としては、乳入りコーヒーや、乳入り紅茶、ココ
ア、牛乳、コーヒー牛乳等がある。お茶系飲料として
は、混合茶、麦茶、玉露茶、煎茶等がある。
樹脂製容器を用いてアセプティック充填を行っているの
で、本発明の樹脂製容器入り飲料は、缶ウォーマ等によ
る加温器で加温しても、容器の収縮等による変形を防止
できる。従って、アセプティック充填した飲料を、販売
時の店頭の加温器や自動販売機等で飲料を温めることが
できる。特に、アセプティック充填では、薬液による殺
菌処理設備にコストがかかり、これによる製造コストを
低減するため従来安価なペットボトルである非耐熱性の
樹脂容器が用いられており、非耐熱性の樹脂容器よりも
高価な耐熱性樹脂容器をアセプティック充填に用いると
いう概念がなかった。このように、本発明は、当業者に
おいて長年に亘って着想に至らなかったことを発明した
ものであり、一般需要者の高い要求を満たすものであ
る。特に乳飲料やお茶系飲料では、殺菌性の観点からア
セプティック充填が要求されていることから、従来加温
器を用いて加温されなかったこれらの飲料においては特
に効果的である。即ち、冬場等における飲料時にこれら
のものは温かいものの需要が高いので、これらの樹脂製
容器入り飲料が加温できれば、消費者の需要も高い。乳
飲料としては、乳入りコーヒーや、乳入り紅茶、ココ
ア、牛乳、コーヒー牛乳等がある。お茶系飲料として
は、混合茶、麦茶、玉露茶、煎茶等がある。
【0007】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、キャップが耐熱性樹脂でできているこ
とを特徴とする。
の発明において、キャップが耐熱性樹脂でできているこ
とを特徴とする。
【0008】この請求項2に記載の発明では、請求項1
に記載の発明と同様な作用効果を奏するとともに、一般
に加温器では、容器の底部が加温プレートに直接接触す
るため、飲料を加温する場合には容器の耐熱性を満たす
ことが必要不可欠であるが、キャップも耐熱性樹脂にす
ることにより、加温時におけるキャップの変形を防止で
き、キャップの密閉性の劣化を防止できる。また、加温
器が湯槽である場合に、湯の中につけて加温することも
可能である。
に記載の発明と同様な作用効果を奏するとともに、一般
に加温器では、容器の底部が加温プレートに直接接触す
るため、飲料を加温する場合には容器の耐熱性を満たす
ことが必要不可欠であるが、キャップも耐熱性樹脂にす
ることにより、加温時におけるキャップの変形を防止で
き、キャップの密閉性の劣化を防止できる。また、加温
器が湯槽である場合に、湯の中につけて加温することも
可能である。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の発明において、樹脂製容器は、酸素又は二酸化
炭素の気体が通過し難いガスバリヤー性樹脂層を有する
ことを特徴とする。
に記載の発明において、樹脂製容器は、酸素又は二酸化
炭素の気体が通過し難いガスバリヤー性樹脂層を有する
ことを特徴とする。
【0010】この請求項3に記載の発明では、請求項1
又は2に記載の発明と同様な作用効果を奏するととも
に、樹脂製容器がガスバリヤー性樹脂層を有する構成と
することにより、加温により飲料の容器から抜けたり侵
入しやすくなった酸素又は二酸化炭素の気体の出入りを
防止でき、酸化や気抜け等による飲料の品質劣化を防止
できる。
又は2に記載の発明と同様な作用効果を奏するととも
に、樹脂製容器がガスバリヤー性樹脂層を有する構成と
することにより、加温により飲料の容器から抜けたり侵
入しやすくなった酸素又は二酸化炭素の気体の出入りを
防止でき、酸化や気抜け等による飲料の品質劣化を防止
できる。
【0011】
【0012】
【0013】請求項4に記載の発明は、加温販売する樹
脂製容器入り飲料であり、飲料が乳飲料又はお茶系飲料
であって、薬液により殺菌洗浄した耐熱性樹脂容器内に
常温で飲料を充填後、耐熱樹脂製キャップを装着するこ
とを特徴とする。
脂製容器入り飲料であり、飲料が乳飲料又はお茶系飲料
であって、薬液により殺菌洗浄した耐熱性樹脂容器内に
常温で飲料を充填後、耐熱樹脂製キャップを装着するこ
とを特徴とする。
【0014】この請求項4に記載の発明では、請求項2
に記載の発明と同様な作用効果を奏することができる製
造方法を提供することができる。即ち、この製造方法に
より製造した樹脂製容器入り飲料は、加温による容器の
変形防止とともにに、キャップも耐熱性樹脂を用いるこ
とにより、キャップの変形をも防止でき、密閉性の劣化
を防止できる。また、加温器が湯槽である場合に、湯の
中につけて加温することも可能である。
に記載の発明と同様な作用効果を奏することができる製
造方法を提供することができる。即ち、この製造方法に
より製造した樹脂製容器入り飲料は、加温による容器の
変形防止とともにに、キャップも耐熱性樹脂を用いるこ
とにより、キャップの変形をも防止でき、密閉性の劣化
を防止できる。また、加温器が湯槽である場合に、湯の
中につけて加温することも可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、添付図面を参照しながら
本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本実施
の形態にかかる樹脂製容器入り飲料の製造方法を示す工
程図であり、図2は樹脂製容器入り飲料を加温器に収納
した状態を示す斜視図である。
本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本実施
の形態にかかる樹脂製容器入り飲料の製造方法を示す工
程図であり、図2は樹脂製容器入り飲料を加温器に収納
した状態を示す斜視図である。
【0016】本実施の形態にかかる樹脂製容器入り飲料
1は、アセプティック充填により製造したものである
が、従来と異なり樹脂製容器として耐熱性樹脂容器2を
用いているので、加温器3による加温が可能である。加
温器3は、一般商店の店先に置いてあるもので、加熱さ
れたホットプレート5に缶入り飲料7や本実施の形態に
かかる樹脂製容器入り飲料1を載置して加温するもので
ある。
1は、アセプティック充填により製造したものである
が、従来と異なり樹脂製容器として耐熱性樹脂容器2を
用いているので、加温器3による加温が可能である。加
温器3は、一般商店の店先に置いてあるもので、加熱さ
れたホットプレート5に缶入り飲料7や本実施の形態に
かかる樹脂製容器入り飲料1を載置して加温するもので
ある。
【0017】耐熱性樹脂容器としては、耐熱化処理を行
った熱可塑性樹脂や耐熱性の高い熱可塑性樹脂が用いら
れている。耐熱化処理を行った樹脂容器としてはポリエ
チレンテレフタレ−ト(PET)の結晶化度を高めたも
のがある。このように耐熱化処理を行うことによって8
0℃以上の熱に耐えることができる。また、耐熱性樹脂
としては、PETにポリアリレート(PAR)を混入し
たものや、PETにアロイ樹脂を混入したもの、ポリエ
ステルにPARやアロイ樹脂を混入したもの等がある
が、その他の耐熱性樹脂でもよく、80℃以上の熱に耐
えるものであればよい。
った熱可塑性樹脂や耐熱性の高い熱可塑性樹脂が用いら
れている。耐熱化処理を行った樹脂容器としてはポリエ
チレンテレフタレ−ト(PET)の結晶化度を高めたも
のがある。このように耐熱化処理を行うことによって8
0℃以上の熱に耐えることができる。また、耐熱性樹脂
としては、PETにポリアリレート(PAR)を混入し
たものや、PETにアロイ樹脂を混入したもの、ポリエ
ステルにPARやアロイ樹脂を混入したもの等がある
が、その他の耐熱性樹脂でもよく、80℃以上の熱に耐
えるものであればよい。
【0018】次に、本実施の形態にかかる樹脂製容器入
り飲料の製造工程について説明するが、以下に説明する
製造方法は、基本的には耐熱性樹脂容器(以下、「耐熱
ボトル」という)2を用いたアセプティック充填であ
る。まず、ステップS1で製造ラインに耐熱ボトル2が
供給されると、ステップS2でこの耐熱ボトルが洗浄水
により予備洗浄される。続いてステップS3で薬剤リン
スによる殺菌処理がされる。殺菌薬剤としては、過酢酸
系殺菌剤が用いられる。次に、ステップS4で、滅菌水
によるリンスを行って仕上げリンスし、その後、ステッ
プS5で常温による飲料の充填を行う。飲料は、例えば
殺菌した乳入りコーヒー飲料である。
り飲料の製造工程について説明するが、以下に説明する
製造方法は、基本的には耐熱性樹脂容器(以下、「耐熱
ボトル」という)2を用いたアセプティック充填であ
る。まず、ステップS1で製造ラインに耐熱ボトル2が
供給されると、ステップS2でこの耐熱ボトルが洗浄水
により予備洗浄される。続いてステップS3で薬剤リン
スによる殺菌処理がされる。殺菌薬剤としては、過酢酸
系殺菌剤が用いられる。次に、ステップS4で、滅菌水
によるリンスを行って仕上げリンスし、その後、ステッ
プS5で常温による飲料の充填を行う。飲料は、例えば
殺菌した乳入りコーヒー飲料である。
【0019】一方、キャップ9は別工程により殺菌処理
される。ステップS11でキャップ9が供給されると耐
熱ボトルと同様にステップS12の予備洗浄、ステップ
S13の薬剤リンス、ステップS14の仕上げリンス工
程の後、ステップS6で飲料が充填された耐熱性ボトル
2に装着され、キャップ巻き締めが行われる。その後、
ステップS7のラベリング、ステップS8の印字、ステ
ップS9のケーシング工程を得て、樹脂製容器入り飲料
1がケースに詰められて出荷される。このようにして製
造された樹脂製容器入り飲料1は、そのまま店頭に陳列
されたり、冷蔵庫で冷却されたり、あるいは、容器が耐
熱性樹脂でできているので、加温器により温められた状
態で陳列したり、自動販売機で冷却又は加温して販売す
ることができる。
される。ステップS11でキャップ9が供給されると耐
熱ボトルと同様にステップS12の予備洗浄、ステップ
S13の薬剤リンス、ステップS14の仕上げリンス工
程の後、ステップS6で飲料が充填された耐熱性ボトル
2に装着され、キャップ巻き締めが行われる。その後、
ステップS7のラベリング、ステップS8の印字、ステ
ップS9のケーシング工程を得て、樹脂製容器入り飲料
1がケースに詰められて出荷される。このようにして製
造された樹脂製容器入り飲料1は、そのまま店頭に陳列
されたり、冷蔵庫で冷却されたり、あるいは、容器が耐
熱性樹脂でできているので、加温器により温められた状
態で陳列したり、自動販売機で冷却又は加温して販売す
ることができる。
【0020】本発明は、上述した実施の形態に限定され
ず、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変形
が可能である。例えば、耐熱性樹脂性容器は、ガスバリ
ヤー性樹脂層をラミネートしたものであってもよい。ガ
スバリヤー性樹脂層としては、芳香族ポリエステル樹脂
の延伸発泡シートや、ポリアミド樹脂が用いられる。更
に、耐熱性樹脂層とガスバリヤー性樹脂層とで交互に3
層又は5層に構成した樹脂材で容器を構成して、容器に
耐熱性及びガスバリヤー性を付与するものであってもよ
い。
ず、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変形
が可能である。例えば、耐熱性樹脂性容器は、ガスバリ
ヤー性樹脂層をラミネートしたものであってもよい。ガ
スバリヤー性樹脂層としては、芳香族ポリエステル樹脂
の延伸発泡シートや、ポリアミド樹脂が用いられる。更
に、耐熱性樹脂層とガスバリヤー性樹脂層とで交互に3
層又は5層に構成した樹脂材で容器を構成して、容器に
耐熱性及びガスバリヤー性を付与するものであってもよ
い。
【0021】また、キャップ9は、必ずしも耐熱性のも
のを用いる必要がなく、非耐熱性の樹脂であってもよ
い。一般にホットプレート等により樹脂製容器入り飲料
1を加温する場合には、キャップ9は直接加熱されない
からである。
のを用いる必要がなく、非耐熱性の樹脂であってもよ
い。一般にホットプレート等により樹脂製容器入り飲料
1を加温する場合には、キャップ9は直接加熱されない
からである。
【0022】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、耐熱性
樹脂容器を用いてアセプティック充填を行っているの
で、その樹脂製容器入り飲料を、加温器で加温しても、
容器の収縮等による変形を防止でき、樹脂製容器にアセ
プティック充填した飲料を、そのまま加温器により温め
ることができる。特に乳飲料やお茶系飲料では、殺菌性
の観点からアセプティック充填が要求されていること、
及び飲料時にこれらのものは温かいものの需要が高いの
で、これらの樹脂製容器入り飲料が加温できれば、消費
者の需要も高い。
樹脂容器を用いてアセプティック充填を行っているの
で、その樹脂製容器入り飲料を、加温器で加温しても、
容器の収縮等による変形を防止でき、樹脂製容器にアセ
プティック充填した飲料を、そのまま加温器により温め
ることができる。特に乳飲料やお茶系飲料では、殺菌性
の観点からアセプティック充填が要求されていること、
及び飲料時にこれらのものは温かいものの需要が高いの
で、これらの樹脂製容器入り飲料が加温できれば、消費
者の需要も高い。
【0023】この請求項2に記載の発明によれば、請求
項1に記載の発明と同様な効果を奏するとともに、容器
のキャップも耐熱性樹脂でできているので、キャップの
変形を防止でき、加温による密閉性の劣化を防止でき
る。また、加温器が湯槽である場合に、湯の中につけて
加温することも可能である。
項1に記載の発明と同様な効果を奏するとともに、容器
のキャップも耐熱性樹脂でできているので、キャップの
変形を防止でき、加温による密閉性の劣化を防止でき
る。また、加温器が湯槽である場合に、湯の中につけて
加温することも可能である。
【0024】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
又は2に記載の発明と同様な効果を奏するとともに、樹
脂製容器がガスバリヤー性樹脂層を有する構成とするこ
とにより、加温により飲料の容器から抜けたり侵入しや
すくなった酸素又は二酸化炭素等の気体の出入りを防止
でき、酸化や気抜け等による飲料の品質劣化を防止でき
る。
又は2に記載の発明と同様な効果を奏するとともに、樹
脂製容器がガスバリヤー性樹脂層を有する構成とするこ
とにより、加温により飲料の容器から抜けたり侵入しや
すくなった酸素又は二酸化炭素等の気体の出入りを防止
でき、酸化や気抜け等による飲料の品質劣化を防止でき
る。
【0025】
【0026】請求項4に記載の発明により製造した樹脂
製容器入り飲料によれば、上述した請求項2に記載の発
明と同様な効果を得ることができる。即ち、加温による
容器の変形防止とともにに、キャップも耐熱性樹脂を用
いることにより、キャップの変形をも防止でき、容器の
密閉性の劣化を防止できる。また、加温器が湯槽である
場合に、湯の中につけて加温することも可能である。
製容器入り飲料によれば、上述した請求項2に記載の発
明と同様な効果を得ることができる。即ち、加温による
容器の変形防止とともにに、キャップも耐熱性樹脂を用
いることにより、キャップの変形をも防止でき、容器の
密閉性の劣化を防止できる。また、加温器が湯槽である
場合に、湯の中につけて加温することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる樹脂製容器入り飲
料の製造方法の工程図である。
料の製造方法の工程図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかる樹脂製容器入り飲
料を加温器で温めている状態の斜視図である。
料を加温器で温めている状態の斜視図である。
【符号の説明】 1 樹脂製容器入り飲料 2 耐熱性樹脂容器 3 加温器 9 キャップ ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年7月15日(2002.7.1
5)
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 樹脂製容器入り飲料及びその製
造方法
造方法
【特許請求の範囲】
【請求項2】 樹脂製容器は、酸素又は二酸化炭素の気
体が通過し難いガスバリヤー性樹脂層を有することを特
徴とする請求項1に記載の樹脂製容器入り飲料。
体が通過し難いガスバリヤー性樹脂層を有することを特
徴とする請求項1に記載の樹脂製容器入り飲料。
【請求項3】 加温販売する樹脂製容器入り飲料であ
り、飲料が乳飲料又はお茶系飲料であって、薬液により
殺菌洗浄した耐熱性樹脂容器内に常温で飲料を充填後、
耐熱樹脂製キャップを装着することを特徴とする樹脂製
容器入り飲料の製造方法。
り、飲料が乳飲料又はお茶系飲料であって、薬液により
殺菌洗浄した耐熱性樹脂容器内に常温で飲料を充填後、
耐熱樹脂製キャップを装着することを特徴とする樹脂製
容器入り飲料の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、飲料を完全無菌状
態で空容器に充填するいわゆるアセプティック充填によ
り製造した樹脂製容器入り飲料及びその製造方法に関す
る。
態で空容器に充填するいわゆるアセプティック充填によ
り製造した樹脂製容器入り飲料及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、アセプティック充填は、ペット
ボトル(ポリエチレンテレフタレート製容器)を薬液リ
ンスにより殺菌し、無菌水リンスをした後、常温で飲料
(殺菌した飲料)をペットボトルに充填するものであ
る。かかるアセプティック充填は、充填する飲料の温度
を常温で行うため、ペットボトルは耐熱処理を行わない
ものや耐熱性のない樹脂材が使用されている。一方、特
開平10−167202号公報に開示されているよう
に、アセプティック充填は設備等のコストが高いため、
アセプティック充填を必要としない場合には、容器とし
て耐熱性ボトルを用いて殺菌のため高温の飲料を充填す
るいわゆるホットパック充填が公知である。
ボトル(ポリエチレンテレフタレート製容器)を薬液リ
ンスにより殺菌し、無菌水リンスをした後、常温で飲料
(殺菌した飲料)をペットボトルに充填するものであ
る。かかるアセプティック充填は、充填する飲料の温度
を常温で行うため、ペットボトルは耐熱処理を行わない
ものや耐熱性のない樹脂材が使用されている。一方、特
開平10−167202号公報に開示されているよう
に、アセプティック充填は設備等のコストが高いため、
アセプティック充填を必要としない場合には、容器とし
て耐熱性ボトルを用いて殺菌のため高温の飲料を充填す
るいわゆるホットパック充填が公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、缶入り飲料等で
は、冬場等に製品を店で販売する際には加熱プレートに
缶入り飲料を載せて加温する缶ウォーマに収納して飲料
を温めて販売することが行われている。ところが、アセ
プティック充填により製造したペットボトル入り飲料
(樹脂製容器入り飲料)では、耐熱性が要求されない樹
脂製のボトル(非耐熱性ボトル:並ボトルともいう)を
用いているので、加温すると熱収縮等により容器が変形
するおそれがある。そのため、アセプティック充填によ
り製造したペットボトル飲料を缶ウォーマで温めること
ができないという問題がある。
は、冬場等に製品を店で販売する際には加熱プレートに
缶入り飲料を載せて加温する缶ウォーマに収納して飲料
を温めて販売することが行われている。ところが、アセ
プティック充填により製造したペットボトル入り飲料
(樹脂製容器入り飲料)では、耐熱性が要求されない樹
脂製のボトル(非耐熱性ボトル:並ボトルともいう)を
用いているので、加温すると熱収縮等により容器が変形
するおそれがある。そのため、アセプティック充填によ
り製造したペットボトル飲料を缶ウォーマで温めること
ができないという問題がある。
【0004】そこで、本発明は、アセプティック充填に
より製造した樹脂製容器入り飲料でありながら、缶ウォ
ーマ等による加温器による加温が可能な樹脂製容器入り
飲料及びその製造方法の提供を目的とする。
より製造した樹脂製容器入り飲料でありながら、缶ウォ
ーマ等による加温器による加温が可能な樹脂製容器入り
飲料及びその製造方法の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、薬液により殺菌洗浄した樹脂製容器内に常温で飲料
を充填し、次にキャップを装着して製造した樹脂製容器
入り飲料において、この樹脂製容器入り飲料は加温販売
するものであり、飲料が乳飲料又はお茶系飲料であり且
つ樹脂製容器及びキャップが耐熱性樹脂でできているこ
とを特徴とする樹脂製容器入り飲料。
は、薬液により殺菌洗浄した樹脂製容器内に常温で飲料
を充填し、次にキャップを装着して製造した樹脂製容器
入り飲料において、この樹脂製容器入り飲料は加温販売
するものであり、飲料が乳飲料又はお茶系飲料であり且
つ樹脂製容器及びキャップが耐熱性樹脂でできているこ
とを特徴とする樹脂製容器入り飲料。
【0006】この請求項1に記載の発明では、耐熱性の
樹脂製容器を用いてアセプティック充填を行っているの
で、本発明の樹脂製容器入り飲料は、缶ウォーマ等によ
る加温器で加温しても、容器の収縮等による変形を防止
できる。従って、アセプティック充填した飲料を、販売
時の店頭の加温器や自動販売機等で飲料を温めることが
できる。特に、アセプティック充填では、薬液による殺
菌処理設備にコストがかかり、これによる製造コストを
低減するため従来安価なペットボトルである非耐熱性の
樹脂容器が用いられており、非耐熱性の樹脂容器よりも
高価な耐熱性樹脂容器をアセプティック充填に用いると
いう概念がなかった。このように、本発明は、当業者に
おいて長年に亘って着想に至らなかったことを発明した
ものであり、一般需要者の高い要求を満たすものであ
る。特に乳飲料やお茶系飲料では、殺菌性の観点からア
セプティック充填が要求されていることから、従来加温
器を用いて加温されなかったこれらの飲料においては特
に効果的である。即ち、冬場等における飲料時にこれら
のものは温かいものの需要が高いので、これらの樹脂製
容器入り飲料が加温できれば、消費者の需要も高い。乳
飲料としては、乳入りコーヒーや、乳入り紅茶、ココ
ア、牛乳、コーヒー牛乳等がある。お茶系飲料として
は、混合茶、麦茶、玉露茶、煎茶等がある。
樹脂製容器を用いてアセプティック充填を行っているの
で、本発明の樹脂製容器入り飲料は、缶ウォーマ等によ
る加温器で加温しても、容器の収縮等による変形を防止
できる。従って、アセプティック充填した飲料を、販売
時の店頭の加温器や自動販売機等で飲料を温めることが
できる。特に、アセプティック充填では、薬液による殺
菌処理設備にコストがかかり、これによる製造コストを
低減するため従来安価なペットボトルである非耐熱性の
樹脂容器が用いられており、非耐熱性の樹脂容器よりも
高価な耐熱性樹脂容器をアセプティック充填に用いると
いう概念がなかった。このように、本発明は、当業者に
おいて長年に亘って着想に至らなかったことを発明した
ものであり、一般需要者の高い要求を満たすものであ
る。特に乳飲料やお茶系飲料では、殺菌性の観点からア
セプティック充填が要求されていることから、従来加温
器を用いて加温されなかったこれらの飲料においては特
に効果的である。即ち、冬場等における飲料時にこれら
のものは温かいものの需要が高いので、これらの樹脂製
容器入り飲料が加温できれば、消費者の需要も高い。乳
飲料としては、乳入りコーヒーや、乳入り紅茶、ココ
ア、牛乳、コーヒー牛乳等がある。お茶系飲料として
は、混合茶、麦茶、玉露茶、煎茶等がある。
【0007】
【0008】また、一般に加温器では、容器の底部が加
温プレートに直接接触するため、飲料を加温する場合に
は容器の耐熱性を満たすことが必要不可欠であるが、キ
ャップも耐熱性樹脂にすることにより、加温時における
キャップの変形を防止でき、キャップの密閉性の劣化を
防止できる。また、加温器が湯槽である場合に、湯の中
につけて加温することも可能である。
温プレートに直接接触するため、飲料を加温する場合に
は容器の耐熱性を満たすことが必要不可欠であるが、キ
ャップも耐熱性樹脂にすることにより、加温時における
キャップの変形を防止でき、キャップの密閉性の劣化を
防止できる。また、加温器が湯槽である場合に、湯の中
につけて加温することも可能である。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、樹脂製容器は、酸素又は二酸化炭素の
気体が通過し難いガスバリヤー性樹脂層を有することを
特徴とする。
の発明において、樹脂製容器は、酸素又は二酸化炭素の
気体が通過し難いガスバリヤー性樹脂層を有することを
特徴とする。
【0010】この請求項2に記載の発明では、請求項1
に記載の発明と同様な作用効果を奏するとともに、樹脂
製容器がガスバリヤー性樹脂層を有する構成とすること
により、加温により飲料の容器から抜けたり侵入しやす
くなった酸素又は二酸化炭素の気体の出入りを防止で
き、酸化や気抜け等による飲料の品質劣化を防止でき
る。
に記載の発明と同様な作用効果を奏するとともに、樹脂
製容器がガスバリヤー性樹脂層を有する構成とすること
により、加温により飲料の容器から抜けたり侵入しやす
くなった酸素又は二酸化炭素の気体の出入りを防止で
き、酸化や気抜け等による飲料の品質劣化を防止でき
る。
【0011】
【0012】
【0013】請求項3に記載の発明は、加温販売する樹
脂製容器入り飲料であり、飲料が乳飲料又はお茶系飲料
であって、薬液により殺菌洗浄した耐熱性樹脂容器内に
常温で飲料を充填後、耐熱樹脂製キャップを装着するこ
とを特徴とする。
脂製容器入り飲料であり、飲料が乳飲料又はお茶系飲料
であって、薬液により殺菌洗浄した耐熱性樹脂容器内に
常温で飲料を充填後、耐熱樹脂製キャップを装着するこ
とを特徴とする。
【0014】この請求項3に記載の発明では、請求項1
に記載の発明と同様な作用効果を奏することができる製
造方法を提供することができる。即ち、この製造方法に
より製造した樹脂製容器入り飲料は、加温による容器の
変形防止とともにに、キャップも耐熱性樹脂を用いるこ
とにより、キャップの変形をも防止でき、密閉性の劣化
を防止できる。また、加温器が湯槽である場合に、湯の
中につけて加温することも可能である。
に記載の発明と同様な作用効果を奏することができる製
造方法を提供することができる。即ち、この製造方法に
より製造した樹脂製容器入り飲料は、加温による容器の
変形防止とともにに、キャップも耐熱性樹脂を用いるこ
とにより、キャップの変形をも防止でき、密閉性の劣化
を防止できる。また、加温器が湯槽である場合に、湯の
中につけて加温することも可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、添付図面を参照しながら
本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本実施
の形態にかかる樹脂製容器入り飲料の製造方法を示す工
程図であり、図2は樹脂製容器入り飲料を加温器に収納
した状態を示す斜視図である。
本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本実施
の形態にかかる樹脂製容器入り飲料の製造方法を示す工
程図であり、図2は樹脂製容器入り飲料を加温器に収納
した状態を示す斜視図である。
【0016】本実施の形態にかかる樹脂製容器入り飲料
1は、アセプティック充填により製造したものである
が、従来と異なり樹脂製容器として耐熱性樹脂容器2を
用いているので、加温器3による加温が可能である。加
温器3は、一般商店の店先に置いてあるもので、加熱さ
れたホットプレート5に缶入り飲料7や本実施の形態に
かかる樹脂製容器入り飲料1を載置して加温するもので
ある。
1は、アセプティック充填により製造したものである
が、従来と異なり樹脂製容器として耐熱性樹脂容器2を
用いているので、加温器3による加温が可能である。加
温器3は、一般商店の店先に置いてあるもので、加熱さ
れたホットプレート5に缶入り飲料7や本実施の形態に
かかる樹脂製容器入り飲料1を載置して加温するもので
ある。
【0017】耐熱性樹脂容器としては、耐熱化処理を行
った熱可塑性樹脂や耐熱性の高い熱可塑性樹脂が用いら
れている。耐熱化処理を行った樹脂容器としてはポリエ
チレンテレフタレ−ト(PET)の結晶化度を高めたも
のがある。このように耐熱化処理を行うことによって8
0℃以上の熱に耐えることができる。また、耐熱性樹脂
としては、PETにポリアリレート(PAR)を混入し
たものや、PETにアロイ樹脂を混入したもの、ポリエ
ステルにPARやアロイ樹脂を混入したもの等がある
が、その他の耐熱性樹脂でもよく、80℃以上の熱に耐
えるものであればよい。
った熱可塑性樹脂や耐熱性の高い熱可塑性樹脂が用いら
れている。耐熱化処理を行った樹脂容器としてはポリエ
チレンテレフタレ−ト(PET)の結晶化度を高めたも
のがある。このように耐熱化処理を行うことによって8
0℃以上の熱に耐えることができる。また、耐熱性樹脂
としては、PETにポリアリレート(PAR)を混入し
たものや、PETにアロイ樹脂を混入したもの、ポリエ
ステルにPARやアロイ樹脂を混入したもの等がある
が、その他の耐熱性樹脂でもよく、80℃以上の熱に耐
えるものであればよい。
【0018】次に、本実施の形態にかかる樹脂製容器入
り飲料の製造工程について説明するが、以下に説明する
製造方法は、基本的には耐熱性樹脂容器(以下、「耐熱
ボトル」という)2を用いたアセプティック充填であ
る。まず、ステップS1で製造ラインに耐熱ボトル2が
供給されると、ステップS2でこの耐熱ボトルが洗浄水
により予備洗浄される。続いてステップS3で薬剤リン
スによる殺菌処理がされる。殺菌薬剤としては、過酢酸
系殺菌剤が用いられる。次に、ステップS4で、滅菌水
によるリンスを行って仕上げリンスし、その後、ステッ
プS5で常温による飲料の充填を行う。飲料は、例えば
殺菌した乳入りコーヒー飲料である。
り飲料の製造工程について説明するが、以下に説明する
製造方法は、基本的には耐熱性樹脂容器(以下、「耐熱
ボトル」という)2を用いたアセプティック充填であ
る。まず、ステップS1で製造ラインに耐熱ボトル2が
供給されると、ステップS2でこの耐熱ボトルが洗浄水
により予備洗浄される。続いてステップS3で薬剤リン
スによる殺菌処理がされる。殺菌薬剤としては、過酢酸
系殺菌剤が用いられる。次に、ステップS4で、滅菌水
によるリンスを行って仕上げリンスし、その後、ステッ
プS5で常温による飲料の充填を行う。飲料は、例えば
殺菌した乳入りコーヒー飲料である。
【0019】一方、キャップ9は別工程により殺菌処理
される。ステップS11でキャップ9が供給されると耐
熱ボトルと同様にステップS12の予備洗浄、ステップ
S13の薬剤リンス、ステップS14の仕上げリンス工
程の後、ステップS6で飲料が充填された耐熱性ボトル
2に装着され、キャップ巻き締めが行われる。その後、
ステップS7のラベリング、ステップS8の印字、ステ
ップS9のケーシング工程を得て、樹脂製容器入り飲料
1がケースに詰められて出荷される。このようにして製
造された樹脂製容器入り飲料1は、そのまま店頭に陳列
されたり、冷蔵庫で冷却されたり、あるいは、容器が耐
熱性樹脂でできているので、加温器により温められた状
態で陳列したり、自動販売機で冷却又は加温して販売す
ることができる。
される。ステップS11でキャップ9が供給されると耐
熱ボトルと同様にステップS12の予備洗浄、ステップ
S13の薬剤リンス、ステップS14の仕上げリンス工
程の後、ステップS6で飲料が充填された耐熱性ボトル
2に装着され、キャップ巻き締めが行われる。その後、
ステップS7のラベリング、ステップS8の印字、ステ
ップS9のケーシング工程を得て、樹脂製容器入り飲料
1がケースに詰められて出荷される。このようにして製
造された樹脂製容器入り飲料1は、そのまま店頭に陳列
されたり、冷蔵庫で冷却されたり、あるいは、容器が耐
熱性樹脂でできているので、加温器により温められた状
態で陳列したり、自動販売機で冷却又は加温して販売す
ることができる。
【0020】本発明は、上述した実施の形態に限定され
ず、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変形
が可能である。例えば、耐熱性樹脂性容器は、ガスバリ
ヤー性樹脂層をラミネートしたものであってもよい。ガ
スバリヤー性樹脂層としては、芳香族ポリエステル樹脂
の延伸発泡シートや、ポリアミド樹脂が用いられる。更
に、耐熱性樹脂層とガスバリヤー性樹脂層とで交互に3
層又は5層に構成した樹脂材で容器を構成して、容器に
耐熱性及びガスバリヤー性を付与するものであってもよ
い。
ず、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変形
が可能である。例えば、耐熱性樹脂性容器は、ガスバリ
ヤー性樹脂層をラミネートしたものであってもよい。ガ
スバリヤー性樹脂層としては、芳香族ポリエステル樹脂
の延伸発泡シートや、ポリアミド樹脂が用いられる。更
に、耐熱性樹脂層とガスバリヤー性樹脂層とで交互に3
層又は5層に構成した樹脂材で容器を構成して、容器に
耐熱性及びガスバリヤー性を付与するものであってもよ
い。
【0021】また、キャップ9は、必ずしも耐熱性のも
のを用いる必要がなく、非耐熱性の樹脂であってもよ
い。一般にホットプレート等により樹脂製容器入り飲料
1を加温する場合には、キャップ9は直接加熱されない
からである。
のを用いる必要がなく、非耐熱性の樹脂であってもよ
い。一般にホットプレート等により樹脂製容器入り飲料
1を加温する場合には、キャップ9は直接加熱されない
からである。
【0022】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、耐熱性
樹脂容器を用いてアセプティック充填を行っているの
で、その樹脂製容器入り飲料を、加温器で加温しても、
容器の収縮等による変形を防止でき、樹脂製容器にアセ
プティック充填した飲料を、そのまま加温器により温め
ることができる。特に乳飲料やお茶系飲料では、殺菌性
の観点からアセプティック充填が要求されていること、
及び飲料時にこれらのものは温かいものの需要が高いの
で、これらの樹脂製容器入り飲料が加温できれば、消費
者の需要も高い。
樹脂容器を用いてアセプティック充填を行っているの
で、その樹脂製容器入り飲料を、加温器で加温しても、
容器の収縮等による変形を防止でき、樹脂製容器にアセ
プティック充填した飲料を、そのまま加温器により温め
ることができる。特に乳飲料やお茶系飲料では、殺菌性
の観点からアセプティック充填が要求されていること、
及び飲料時にこれらのものは温かいものの需要が高いの
で、これらの樹脂製容器入り飲料が加温できれば、消費
者の需要も高い。
【0023】また、容器のキャップも耐熱性樹脂ででき
ているので、キャップの変形を防止でき、加温による密
閉性の劣化を防止できる。また、加温器が湯槽である場
合に、湯の中につけて加温することも可能である。
ているので、キャップの変形を防止でき、加温による密
閉性の劣化を防止できる。また、加温器が湯槽である場
合に、湯の中につけて加温することも可能である。
【0024】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明と同様な効果を奏するとともに、樹脂製容
器がガスバリヤー性樹脂層を有する構成とすることによ
り、加温により飲料の容器から抜けたり侵入しやすくな
った酸素又は二酸化炭素等の気体の出入りを防止でき、
酸化や気抜け等による飲料の品質劣化を防止できる。
に記載の発明と同様な効果を奏するとともに、樹脂製容
器がガスバリヤー性樹脂層を有する構成とすることによ
り、加温により飲料の容器から抜けたり侵入しやすくな
った酸素又は二酸化炭素等の気体の出入りを防止でき、
酸化や気抜け等による飲料の品質劣化を防止できる。
【0025】
【0026】請求項3に記載の発明により製造した樹脂
製容器入り飲料によれば、上述した請求項1に記載の発
明と同様な効果を得ることができる。即ち、加温による
容器の変形防止とともにに、キャップも耐熱性樹脂を用
いることにより、キャップの変形をも防止でき、容器の
密閉性の劣化を防止できる。また、加温器が湯槽である
場合に、湯の中につけて加温することも可能である。
製容器入り飲料によれば、上述した請求項1に記載の発
明と同様な効果を得ることができる。即ち、加温による
容器の変形防止とともにに、キャップも耐熱性樹脂を用
いることにより、キャップの変形をも防止でき、容器の
密閉性の劣化を防止できる。また、加温器が湯槽である
場合に、湯の中につけて加温することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる樹脂製容器入り飲
料の製造方法の工程図である。
料の製造方法の工程図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかる樹脂製容器入り飲
料を加温器で温めている状態の斜視図である。
料を加温器で温めている状態の斜視図である。
【符号の説明】 1 樹脂製容器入り飲料 2 耐熱性樹脂容器 3 加温器 9 キャップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65B 31/00 B65D 41/00 4B017 55/10 81/20 K 4B027 B65D 41/00 A23L 2/00 W 81/20 N Fターム(参考) 3E035 AA03 BA04 BC02 BD02 BD06 CA01 3E053 AA03 BA01 FA06 JA06 3E067 AA03 AB26 BA03A BB14A BC07A CA04 CA17 EE48 GC05 3E084 AA04 AA12 AA24 AB01 BA01 CA01 CC03 DA01 DB12 DC03 FA09 FB01 GA04 GB04 4B001 BC99 EC99 4B017 LC10 LE10 LG14 LP12 LP15 4B027 FB11 FB13 FC05 FE06 FE08 FP85
Claims (5)
- 【請求項1】 薬液により殺菌洗浄した樹脂製容器内に
常温で飲料を充填し、次にキャップを装着して製造した
樹脂製容器入り飲料において、樹脂製容器が耐熱性樹脂
でできていることを特徴とする樹脂製容器入り飲料。 - 【請求項2】 キャップが耐熱性樹脂でできていること
を特徴とする請求項1に記載の樹脂製容器入り飲料。 - 【請求項3】 樹脂製容器は、酸素又は二酸化炭素の気
体が通過し難いガスバリヤー性樹脂層を有することを特
徴とする請求項1又は2に記載の樹脂製容器入り飲料。 - 【請求項4】 飲料が乳飲料又はお茶系飲料であること
を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂製容
器入り飲料。 - 【請求項5】 薬液により殺菌洗浄した耐熱性樹脂容器
内に常温で飲料を充填後、耐熱樹脂製キャップを装着す
ることを特徴とする樹脂製容器入り飲料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001128910A JP2002326692A (ja) | 2001-04-26 | 2001-04-26 | 樹脂製容器入り飲料及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001128910A JP2002326692A (ja) | 2001-04-26 | 2001-04-26 | 樹脂製容器入り飲料及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002326692A true JP2002326692A (ja) | 2002-11-12 |
Family
ID=18977531
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001128910A Pending JP2002326692A (ja) | 2001-04-26 | 2001-04-26 | 樹脂製容器入り飲料及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002326692A (ja) |
-
2001
- 2001-04-26 JP JP2001128910A patent/JP2002326692A/ja active Pending
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