JP2002326240A - 光学フィルムの製造方法 - Google Patents

光学フィルムの製造方法

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JP2002326240A JP2001132848A JP2001132848A JP2002326240A JP 2002326240 A JP2002326240 A JP 2002326240A JP 2001132848 A JP2001132848 A JP 2001132848A JP 2001132848 A JP2001132848 A JP 2001132848A JP 2002326240 A JP2002326240 A JP 2002326240A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶液法によって連続的に光学フィルムを製造
する場合、フィルム化するポリマーが支持体と剥離しや
すいと、残留揮発成分量の少ない光学フィルムの安定的
に生産することが困難となる。 【解決手段】 溶液法による光学フィルムの製造方法で
あって、樹脂組成物の溶液を、表面に易接着処理層また
は粘着処理層を有する支持体上に、連続的に流延または
塗布する工程を含む光学フィルムの製造方法。ノルボル
ネン系ポリマーを溶液法にてフィルム化する場合に適し
ており、前記支持体としては、高分子フィルムを用いる
ことが好ましい。本発明は、沸点が20℃以上100℃
以下の溶媒を含有する樹脂組成物を溶液法でフィルム化
する場合に、特に顕著な効果を発揮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学フィルムに関
し、特にノルボルネン系ポリマーからなるフィルム成形
体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置や光ディスクなどに用いら
れる光学部品用のフィルムは、無色透明で複屈折が小さ
いことに加えて、高耐熱性、低吸湿性などが求められ
る。従来、光学用フィルムには、ポリカーボネート(P
C)やポリメチルメタクリレート(PMMA)系ポリマ
ーなどの透明プラスチックが使用されてきた。しかしな
がら、PCは耐熱性は高いものの、光弾性係数が大きい
ために僅かな応力で複屈折が出やすく、複屈折と厚みの
積で表されるレターデーション値の小さな、あるいはレ
ターデーションのムラの小さなフィルム製造が困難であ
るという、光学特性面の問題があった。一方、PMMA
は透明性が良く低複屈折であり、光学特性面の大きな問
題は無いものの、耐熱性が低く、吸水性が高いために耐
久性に問題があった。
【0003】近年、光学用ポリマーとして、ノルボルネ
ン系の非晶質ポリオレフィン樹脂が注目されている。こ
のポリマーは、優れた耐熱性、透明性、および低吸湿性
を有する材料である上に、光弾性係数の小さいポリマー
なので、このポリマーを用いたフィルムはレターデーシ
ョンのむらが生じにくい。またPCやPMMAに比べて
比重が小さく、部品の軽量化に好ましい材料である。
【0004】ノルボルネン系ポリマーを用いたフィルム
の成形方法は、これまで主に溶融押出し法や溶融射出法
などの溶融法が用いられてきた。
【0005】溶融法と異なるフィルム成形方法として、
溶液法がある。溶液法は、樹脂を溶媒に溶解もしくは分
散させたのち、支持体(キャリア)上に流延や塗布など
を行い乾燥しフィルム成形を行う方法であり、溶融法の
ように樹脂に高温をかける必要がなく温和な条件で成形
でき、また成形中のフィルムは応力の影響を受けにくい
ためにレターデーションなどの光学特性の面内ばらつき
が少ないフィルム成形体が得られるという利点がある。
また、厚みむらが小さく、かつ表面性の高いフィルムが
得られることから、特に光学フィルムの製造法として優
れている方法である。
【0006】溶液法によるノルボルネン系ポリマーの製
造方法については、例えば特開平9−120001号公
報や特開平9−120002号公報に提案されているよ
うに、トルエン溶液を用いた方法がある。また、ノルボ
ルネン系ポリマーを主成分とした例は、特開平5−14
8413号公報や、特開平6−304941号公報に開
示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】特開平9−12000
1号公報や特開平9−120002号公報に提案されて
いるようにトルエン溶液を用いて、溶液法でフィルムを
得る場合、トルエンの沸点は100℃以上と高いので、
残存揮発成分が少ない最終製品を工業的に生産するに
は、溶媒の乾燥を効率良く行わなければならない。そこ
で、上記各公報においては、溶媒を蒸発させるために2
00℃という高温で乾燥を行っているが、高温によって
着色が生じたり、位相差のムラが生じやすくなる。ま
た、ポリマーのガラス転移温度が200℃以下の場合に
はフィルムにしわやたるみが入ったり、変形が生じるこ
とがある。
【0008】ノルボルネン系ポリマーの溶解に低沸点で
揮発性の高い溶媒を使用すると、高温乾燥の必要はなく
なるが、密度の低いノルボルネン系ポリマーはポリカー
ボネートなどと比較して溶液からの溶媒の揮発が起こり
やすく、支持体上での乾燥途中にフィルムが支持体から
自然剥離してしまうという問題があった。支持体からの
フィルムの自然剥離は、連続生産ができない、あるいは
ロール状に巻取ることができないという問題につなが
る。
【0009】一つの解決策として、支持体の表面粗さを
調節して剥離を起こりにくくする方法がある。しかしな
がら、透明性の高い光学フィルムを得るためには、キャ
スティング支持体の表面が製品のフィルムに転写しない
よう、支持体表面はできるだけ平滑であることが好まし
いので、支持体の表面粗さの調節には自ずと限界があ
る。
【0010】以上述べたような理由から、ノルボルネン
系ポリマーを揮発性の高い溶媒に溶解し、溶液法にてフ
ィルム化する方法は、透明性の高いフィルムを安定的に
得るという点で問題があり、工業的に長尺フィルムを得
る方法が確立されていなかった。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために次のような手段を取るものである。すなわ
ち、本発明に関る光学フィルムの製造方法の要旨とする
ところは、溶液法による光学フィルムの製造方法であっ
て、樹脂組成物の溶液を、表面に易接着処理層または粘
着処理層を有する支持体上に、連続的に流延または塗布
する工程を含むものである。
【0012】一つの実施態様として、前記樹脂組成物
は、ノルボルネン系ポリマーを主成分とする樹脂組成物
である。
【0013】前記支持体は、好ましくは、高分子フィル
ムである。
【0014】前記樹脂組成物溶液は、好ましくは、沸点
が20℃以上100℃以下の溶媒を含有する。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明の光学フィルムの製
造方法の実施の形態について詳しく説明する。
【0016】本発明に用いることのできる樹脂組成物と
は、例えば、ポリエチレンテレフタレート系ポリマー、
ポリエチレンナフタレート系ポリマー等のポリエステル
系ポリマー、ポリエチレン系ポリマー、ポリプロピレン
系ポリマー、ポリ塩化ビニリデン系ポリマー、ポリビニ
ルアルコール系ポリマー、エチレンビニルアルコール系
ポリマー、ポリスチレン系ポリマー、ポリカーボネート
系ポリマー、ノルボルネン系ポリマー、ポリメチルペン
テン系ポリマー、ポリエーテルケトン系ポリマー、ポリ
エーテルスルホン系ポリマー、ポリスルホン系ポリマ
ー、ポリエーテルケトンイミド系ポリマー、ポリアミド
系ポリマー、ポリメタクリレート系ポリマー、ポリアク
リレート系ポリマー、ポリアリレート系ポリマー、フッ
素系ポリマー、を主成分とする樹脂組成物である。支持
体からの樹脂フィルムの剥がれ難さは用いる樹脂によっ
て異なり、本発明は支持体から剥がれ安い樹脂ほど効果
が顕著であり、支持体から剥がれ安い樹脂として、ノル
ボルネン系ポリマーが挙げられる。
【0017】ノルボルネン系ポリマーとしては、下記一
般式(1)または一般式(2)で表わされる構成単位を
有するポリマーが挙げられる。
【0018】
【化1】
【0019】(但し式中R1およびR2は、水素、炭化水
素残基またはハロゲン、エステル、ニトリル、ピリジル
などの極性基でそれぞれ同一または異なっていてもよ
く、またR1およびR2は互いに環を形成していてもよ
い。lは正の整数である。pは0または正の整数であ
る。)
【0020】
【化2】
【0021】(但し式中R3およびR4は、水素、炭化水
素残基またはハロゲン、エステル、ニトリル、ピリジル
などの極性基でそれぞれ同一または異なっていてもよ
く、またR3およびR4は互いに環を形成していてもよ
い。mおよびnは正の整数である。qは0または正の整
数である。) 一般式(1)で表わされる構成単位を有するポリマー
は、単量体としては、例えば、ノルボルネン、及びその
アルキル及び/またはアルキリデン置換体及びハロゲ
ン、エステル等の極性置換体、例えば、5−メチル−2
−ノルボルネン、5,6−ジメチル−2−ノルボルネ
ン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−プロピル−2
−ノルボルネン、5−(1−メチルエチル)−2−ノル
ボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−ク
ロロ−2−ノルボルネン、5−メトキシカルボニル−2
−ノルボルネン、5−シクロヘキソキシカルボニル−2
−ノルボルネン、5−シアノ−2−ノルボルネン等:ジ
シクロペンタジエン、2,3−ジヒドロジシクロペンタ
ジエン、これらのメチル、エチル、プロピル、ブチル等
のアルキル置換体、及びハロゲン、エステル等の極性置
換体:ジメタノオクタヒドロナフタレン、そのアルキル
及び/またはアルキリデン置換体、及びハロゲン等の極
性置換体、例えば6−メチル−1,4:5,8−ジメタ
ノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒド
ロナフタレン、6−エチル−1,4:5,8−ジメタノ
−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロ
ナフタレン、6−エチリデン−1,4:5,8−ジメタ
ノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒド
ロナフタレン、6−クロロ−1,4:5,8−ジメタノ
−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロ
ナフタレン、6−シアノ−1,4:5,8−ジメタノ−
1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナ
フタレン、6−ピリジル−1,4:5,8−ジメタノ−
1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナ
フタレン、6−メトキシカルボニル−1,4:5,8−
ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オク
タヒドロナフタレン等:シクロペンタジエンの3〜4量
体、例えば、4,9:5,8−ジメタノ−3a,4,4
a,5,8,8a,9,9a−オクタヒドロ−1H−ベ
ンゾインデン、4,11:5,10:6,9−トリメタ
ノ−3a,4,4a,5,5a,6,9,9a,10,
10a,11,11a−ドデカヒドロ−1H−シクロペ
ンタアントラセン等を1種または2種以上使用し、公知
の開環重合方法により重合して得られる開環重合体を通
常の水素添加方法により水素添加して製造されるポリマ
ーである。
【0022】一般式(2)で表わされる構造単位を有す
るポリマーは、単量体として、前記のごときノルボルネ
ン系モノマーの1種以上、エチレンを公知の方法により
付加共重合して得られるポリマーおよび/またはその水
素添加物であって、いずれも飽和ポリマーである。
【0023】またノルボルネン系ポリマーは、一般式
(1)および一般式(2)の製造工程で、分子量調整剤
として、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセンなど
のα−オレフィンを存在させたり、あるいはシクロプロ
ペン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロオクテ
ン、5,6−ジヒドロシクロペンタジエン等のシクロオ
レフィンなどの他のモノマー成分を少量成分として添加
することにより、共重合したポリマーであってもよい。
【0024】これらの重合体は、耐熱性の観点から、そ
のガラス転移点が100℃以上、好ましくは150℃以
上であることが好ましい。また用いる樹脂の数平均分子
量は、低過ぎるとフィルムが脆く、強度が不足すること
となり、高過ぎると溶媒に溶解させて得られるドープの
粘度が高くなり加工性が悪くなるため、1〜10万、好
ましくは2〜5万である。また、分子鎖中に残留する不
飽和結合を水素添加により飽和させる場合には、水添率
は90%以上、好ましくは95%以上、さらに好ましく
は99%以上である。飽和度が高くなることにより、耐
候劣化性や耐湿劣化性、耐光劣化性などが改良される。
【0025】ノルボルネン系ポリマーは、1種のみを用
いてもよく,また2種類以上を用いてもよい。また同一
種で分子量が異なるものをブレンドしてもよい。 ま
た、ノルボルネン系ポリマーには、酸化防止剤や帯電防
止剤、滑剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、可塑剤等を添
加してもよい。
【0026】次に、本発明のフィルムの製造方法につい
て述べる。
【0027】本発明において、ノルボルネン系ポリマー
を溶解させるために用いる溶媒としては、製膜後のフィ
ルム中の残留揮発成分を少なくするために、できるだけ
沸点の低い溶媒を用いることが好ましい。しかしなが
ら、沸点が室温よりも低くなると、溶媒の揮発によって
固形分濃度が変化しやすいなど、樹脂溶液の安定性に問
題が発生することから、本発明で用いる溶媒の沸点は、
好ましくは20℃以上100℃以下、さらに好ましくは
30℃以上70℃以下である。また、溶液法で実施する
ためには、溶媒に対して樹脂が5重量%以上、好ましく
は15重量%以上溶解することが好ましい。そのような
観点から、本発明に用い得る溶媒の例としては、ペンタ
ン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、塩化メチ
ル、塩化メチレン、クロロホルム、ジエチルエーテル、
石油エーテル、1,4−ジオキサン、フラン、テトラヒ
ドロフラン、アセトアルデヒド、アセトン、メチルエチ
ルケトン、ギ酸メチルなどが挙げられるが、特に限定さ
れるわけではない。すなわち、ポリマーの置換基によっ
ても溶解性は大きく異なるため、用いるポリマーに応じ
て最適な溶媒を選択する必要がある。
【0028】本発明に用いる樹脂の溶液粘度は、支持体
上に塗布もしくは流延することができる粘度である限り
特に限定されない。粘度が高すぎると厚みを制御する事
が難しくなり、粘度が低すぎる場合には支持体の端部よ
り溶液がこぼれ落ちたり、キャスト幅が安定しないとい
うおそれがあることから、5poise以上300po
ise以下、好ましくは20poise以上100po
ise以下である事が好ましい。
【0029】高い樹脂濃度は、高粘度化につながるおそ
れがあるので、溶媒に対して樹脂成分は50重量%以
下、好ましくは35重量%以下とする。
【0030】本発明に用いることのできる支持体(キャ
リア)としては、剛性が高く搬送が容易で、かつフィル
ムの乾燥温度条件における耐熱性を有するものであり、
また表面処理が可能な材質であることが望ましい。具体
的には、ステンレス等の金属製、高分子フィルム製、ガ
ラス製などが挙げられる。しかしながら、表面処理層は
定期的に再処理もしくは交換が必要な場合もあるため、
表面処理のし易さ、支持体の交換の容易さの点で、高分
子フィルムを材質とした支持体を用いることが好まし
く、長尺高分子フィルムがより好ましい。なお、本明細
書中においては、長尺高分子フィルムとは、ロール状に
巻き取られた10m以上の高分子フィルムのことをい
う。フィルムの長さは、生産性の点から100m以上が
より好ましく、更に好ましくは500m以上である。長
尺の支持体を用いれば、生産効率は上がるが、長すぎる
場合には、ロール径やロール重量が大きくなり取り扱い
に困難を生じたり、繰り出し装置や巻き取り装置に過度
の強度が要求され、設備費用が高くなるおそれがあるの
で、現実的には10000m以下が好ましく、より好ま
しくは7000m以下、さらに好ましくは5000m以
下である。
【0031】高分子フィルムの厚みは、25μm以上が
好ましく、より好ましくは50μm以上、さらに好まし
くは100μm以上である。厚みが薄すぎる場合には、
支持体としての機能を果たさなくおそれがあり、ロール
搬送時にしわが発生するおそれもある。
【0032】また、高分子フィルムの厚みは、1mm以
下が好ましく、より好ましくは500μm以下、さらに
好ましくは200μm以下である。厚すぎる場合には、
ロール径が大きくなって、前記好ましい長さが確保でき
なくなったり、生産コストが高くなるおそれがある。
【0033】支持体の材質となる高分子フィルムとし
て、好ましくは、剛性、耐熱性が高く、また耐有機溶剤
性が高いものであり、ポリオレフィン系樹脂、塩化ビニ
ル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポ
リイミド系樹脂、ポリケトン系樹脂、ポリフェニレンオ
キサイド系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、
ポリサルホン系樹脂が挙げられる。なかでもポリエチレ
ンテレフタレート(PET)は比較的安価でかつ剛性や
加工性に優れ耐薬品性も高く、また表面に易接着処理あ
るいは粘着処理されたものが既に市販されていることか
ら利用しやすく特に好ましい材料である。
【0034】本明細書中における易接着処理とは、支持
体に対して、その隣接層との剥がれにくさを向上させる
機能を付与する処理のことをいう。この易接着処理によ
り、支持体上で乾燥途中のフィルムが自然剥離しなくな
る。いいかえれば、自然剥離しなくなる処理を易接着処
理という。
【0035】易接着処理としては、主に支持体表面にコ
ーティングを行なう方法が知られており、処理後の表面
は、ノルボルネン系フィルムと支持体との密着力を高め
ると共に、乾燥後に支持体からフィルムを剥離できるこ
とが必要である。易接着層を支持体表面に形成させるた
めの方法については、各種公知の方法を用いることがで
き、特に限定されるものではない。例として、支持体表
面にアクリル系やウレタン系、シリコン系、ポリエステ
ル系の樹脂などをコーティングする方法が挙げられる。
【0036】溶液法においては、隣接層がキャスティン
グ直後の自己支持性のない樹脂溶液であったり、自己支
持性のある樹脂フィルムであったりするが、支持体から
自己支持性を有する樹脂フィルムを引剥がす時点の剥が
れにくさが、特に重要である。この場合の自己支持性を
有する樹脂フィルムとは、乾燥途中の溶媒を含んでいる
樹脂フィルムも含む。
【0037】粘着層を支持体表面に形成するための方法
については、支持体表面に粘着効果のある樹脂などをコ
ーティングする方法や、支持体全面もしくは端部に粘着
効果のあるフィルムやテープを貼合する場合も含まれ
る。
【0038】表面処理を行う場合には、支持体に対し、
上記の各処理方法を単独で行っても良いし、複数の処理
を組み合わせて行っても構わない。また、上記の処理は
フィルム全面に行っても構わないし、部分的に行っても
構わない。しかしながらいずれの場合においても、乾燥
中にフィルムが支持体から自己剥離せず、引き剥がす際
に、糊残りやコーティング層の溶出によるフィルム側へ
の転写等が起こらない事が重要である。剥離強度を適切
化するために、例えば易接着層もしくは粘着層の厚みや
種類を変更することや、フィルムの乾燥状態を変更する
方法などが用いられる。
【0039】次に、本発明に係るノルボルネン系フィル
ムの製造方法の実施形態について、更に詳細に説明す
る。
【0040】本発明に適用されるノルボルネン系フィル
ムの製膜方法は、溶液法による製膜方法であって、樹脂
を溶媒に溶かした水飴状のドープを支持体上に流延また
は塗布などを行って一定の厚みにし、乾燥工程を経て成
形されるものである。一般に、製膜工程で変形応力を受
けると、分子の配向が進んでフィルムの複屈折は増大
し、その面内のばらつきも増大する。溶液法による製膜
は、溶融法に比べてフィルムにかかる応力のむらを小さ
くすることができるため、複屈折率の小さいフィルムを
製膜することができ、光学フィルムの製膜方法として好
ましい方法である。
【0041】上記溶液法における樹脂のコーティングや
キャストの方法は特に限定されるものではないが、コン
マコーター、リップコーター、ダイコーター、ドクター
ブレードコーター、バーコーター、ロールコーター等が
挙げられる。中でも、コンマコーターやダイコーターは
厚み制御の精度が高く、厚みむらがレターデーションな
どの特性に大きな影響を与える光学フィルムの製造にお
いて特に好ましく用いることができる。
【0042】フィルムを乾燥させる際には、急激な風の
流れや加熱などを避ける必要がある。そのような急激な
変化によって厚みが変化してムラが出やすく、光学製品
におけるコントラストむらなどの原因になるため、厚み
むらを無くすよう注意する必要がある。すなわち、ある
程度表面の固化が進むまでは直接的にフィルムに風を当
てない様にしたり、急激な加熱・冷却を防いだりするこ
とが重要となる。
【0043】フィルムが固化した後、支持体から引き剥
がし二次乾燥を行うことで、フィルム中の残留揮発成分
の割合を少なくすることができる。二次乾燥の温度は、
残留揮発成分を蒸発させるためには高温で行うことが望
ましいが、ポリマーのガラス転移温度より高くなるとフ
ィルムが軟化して変形を生じ、その結果、しわ・変形が
生じたりレターデーションのばらつきの原因になるた
め、ガラス転移温度以下、好ましくはガラス転移温度よ
りも10℃以下の温度で乾燥を行う。
【0044】また、上記の方法によって製膜されたノル
ボルネン系樹脂フィルムにおいては、用途に応じて公知
の技術を用いて一軸もしくは二軸延伸を行う事もでき
る。
【0045】
【実施例】以下に実施例に基づいて本発明の内容を具体
的に説明するが、本発明はこれによって限定されるもの
ではない。
【0046】なお、実施例における光学フィルムの残留
溶媒の測定方法としては、重量乾燥法を用い、得られた
フィルムを180℃のオーブン中で30分乾燥し、下
式; (乾燥前の重量−乾燥後の重量)/(乾燥前の重量)×
100(%)より算出した。
【0047】フィルム平均厚みは、アンリツ(株)製触
針式厚み計KG601Aを使用し、厚み曲線からその平
均値を読み取った。
【0048】レターデーションは王子計測機器(株)製
KOBRA−21SDHを使用して測定を行った。
【0049】本発明において、易接着性あるいは粘着性
を判定する方法として、残留揮発成分が15〜20%程
度になるよう加熱・乾燥した厚み50〜60μmのフィ
ルムを、250mm×360mm(B4大にほぼ相当す
る)に支持体ごと切り出して、支持体面の4辺を両面テ
ープで固定し、10分間静置する。その場合に支持体か
ら自然に剥離が起こらず、かつ手で剥がした場合に易接
着層あるいは粘着層の転写が起こらずにシール状に剥が
せる場合を適、加熱乾燥中もしくは10分間静置中に自
然に剥離が起こった場合や、易接着層あるいは粘着層の
転写が起こる場合を不適とする。
【0050】(実施例1)溶媒としてジクロロメタン
(沸点:39.8℃)を用いて、ポリノルボルネン系ポ
リマー(JSR(株)製、商品名 ARTON−G、ガ
ラス転移温度171℃)の20重量%溶液を調合した。
易接着処理を行った厚み125μmのPETフィルム
(東レ(株)製、品番:ルミラーU94)を支持体とし
て、この樹脂溶液を用い、コンマコーターを用いた溶液
塗布法によりフィルムを製膜した。フィルムの乾燥は、
支持体に塗布後、風を直接的に当てないよう注意しなが
ら、50℃、60℃、80℃、100℃の乾燥炉でそれ
ぞれ1分ずつ乾燥を行った。乾燥中フィルムは支持体に
密着しており、剥れは見られなかった。その後、支持体
から引き剥がし、150℃の乾燥炉で15分乾燥させる
ことで、フィルム内の残留揮発成分が0.3重量%、幅
方向に測定したレターデーションの値が1〜3nmの範
囲にある、平均厚み50μm、幅1300mm、長さ5
00mの無色透明なフィルムを得た。また、このフィル
ムに保護フィルムをラミネートした後、ロール状態で室
温にて1ヶ月放置したが、巻姿にほとんど変化がなかっ
た。また、ディスプレー用部材に貼合して室温にて放置
したが、大きな寸法変化は見られなかった。
【0051】なお、製膜に用いた樹脂溶液を使用して、
支持体に用いたフィルムの易接着性を予め評価した結果
は、適であった。
【0052】(実施例2)実施例1と同様の樹脂の溶液
を用い、表面に粘着加工を施したPETフイルム
((株)サンエー化研製、品番SAT106TS)を支
持体として用い、実施例1と同様の条件で溶液法による
塗布および乾燥を行い、フィルム内の残留揮発成分が
0.3重量%、幅方向に測定したレターデーションの値
が2〜5nmである、平均厚み50μm、幅1300m
m、長さ500mの無色透明なフィルムを得た。また、
このフィルムに保護フィルムをラミネートした後、ロー
ル状態で室温にて1ヶ月放置したが、巻姿にほとんど変
化がなかった。また、また、ディスプレー用部材に貼合
して室温にて放置したが、大きな寸法変化は見られなか
った。
【0053】なお、製膜に用いた樹脂溶液を使用して、
支持体に用いたフィルムの易接着性を予め評価した結果
は、適であった。
【0054】(比較例1)実施例1と同様の樹脂および
溶液を用い、表面易接着処理を施していない125μm
の厚みのPETフィルム(東レ(株)製、品番:ルミラ
ーK20)を支持体として溶液塗布法により実施例1と
同様の乾燥条件で製膜を行った。その結果、オーブン内
にフィルムが滞留したため、連続生産を行うことができ
なかった。
【0055】比較例1の実験終了後、製膜に用いた樹脂
溶液を使用して、支持体に用いたフィルムの易接着性を
評価した結果、不適であることが判明した。
【0056】
【発明の効果】本発明に係る光学フィルムの製造方法に
よれば、支持体との剥離が起こりやすい樹脂をフィルム
化することが可能である。特に、高耐熱性、透明性、低
吸湿性、低複屈折に優れ、光弾性係数の小さいノルボル
ネン系ポリマーを、溶液法にて工業的にフィルム化する
ことが出来る。さらに、沸点の低い溶媒を用いた場合に
も、乾燥途中の支持体からの剥離を防止することがで
き、安定的に連続生産を行うことができる。これによっ
て、溶液法にフィルム中の残留揮発成分量の少ないフィ
ルムを提供できる。こうして得られるノルボルネン系ポ
リマーからなるフィルムは位相差や厚みのばらつきが少
なく、またディスプレイや光ディスクなどに加工後も寸
法変化が少なく反りやうねりを生じず信頼性の高いもの
となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牧 春彦 京都府京都市左京区田中東高原町16 Fターム(参考) 4F071 AA39 AA69 AF30 AF31 BB02 BC01 4F205 AA03 AC05 AH73 AJ03 GA07 GB01 GC06 GF24 GN22 GW06 GW41

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶液法による光学フィルムの製造方法であ
    って、樹脂組成物の溶液を、表面に易接着処理層または
    粘着処理層を有する支持体上に、連続的に流延または塗
    布する工程を含む、光学フィルムの製造方法。
  2. 【請求項2】樹脂組成物が、ノルボルネン系ポリマーを
    主成分とする樹脂組成物である、請求項1に記載の光学
    フィルムの製造方法。
  3. 【請求項3】前記支持体として高分子フィルムを用い
    る、請求項1または請求項2に記載の光学フィルムの製
    造方法。
  4. 【請求項4】前記樹脂組成物溶液が、沸点が20℃以上
    100℃以下の溶媒を含有する、請求項1ないし請求項
    3のいずれか1項に記載の光学フィルムの製造方法。
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