JP2002325827A - 消臭吸湿シート材 - Google Patents

消臭吸湿シート材

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JP2002325827A
JP2002325827A JP2001171780A JP2001171780A JP2002325827A JP 2002325827 A JP2002325827 A JP 2002325827A JP 2001171780 A JP2001171780 A JP 2001171780A JP 2001171780 A JP2001171780 A JP 2001171780A JP 2002325827 A JP2002325827 A JP 2002325827A
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JP
Japan
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moisture
odor
sheet material
artificial zeolite
zeolite powder
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Application number
JP2001171780A
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English (en)
Inventor
Toshio Nishizawa
敏雄 西澤
Kazunori Kageyama
和則 影山
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NAGAI KIKAI CHUZO CO Ltd
Original Assignee
NAGAI KIKAI CHUZO CO Ltd
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Publication date
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  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
  • Drying Of Gases (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 介護に付帯して発生する臭気や分泌液等を積
極的に吸着吸湿し、或いは建物空間内の臭気や湿気を吸
着し臭気分子の分解による消臭と、乾燥時における放湿
をなさしめて衛生的且快適な介護や居住環境を実現する
消臭吸湿シート材の提供。 【構成】 家庭用薄葉紙からなる積層材が2層以上に積
層され、この積層材の間に平均粒径が30μm以下で比
表面積が少なくとも70m/g以上で、而もその塩基
置換容量(meq/100g)が200mg以上の人工
ゼオライト粉体がセルロース誘導体、アルカリ澱粉、ア
ルギン酸ナトリウム塩若しくはポリビニルアルコールか
らなる接着剤で挟持接合若しくは間欠挟持接合された構
成、及び不織布からなる補強材が積層材の間に挟入され
てなる構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は消臭吸湿シート材に係る
もので、更に詳しくは介護用のシートや枕カバー、着衣
等に使用することで汗や分泌液、汚物等の吸着と臭気の
分解消去をなし、或いは居住建物の畳下床面や押入れ等
に敷設し、適性湿度の保持と消臭を図ることの可能な消
臭吸湿シート材に関する。
【0002】
【従来技術】我が国は現在急速なる高齢化社会への道を
辿りつつありこれがため施設介護老人はもとより在宅介
護老人も膨大数に昇っており、かかる老人介護のあり方
が大きな社会問題となっている。そしてこれら介護老人
は食事を初め歩行或いは排便等に亘って介護を要するこ
とから、日常においては長時間に亘って横臥若しくは仰
臥した状態で就床しており、従って多人数の介添えを要
する入浴は著しく制約され、とりわけ在宅介護では放置
される場合も多く、而も介護老人は体温調節機能や諸機
能の衰弱とも相俟って発汗や分泌液の異常はもとより、
排便排尿も無意識になされる状況にある。これがため現
状においては吸水性を保持する綿織物素材を用いたシー
ツや枕カバー着衣やオムツ、或いは紙素材を防水フィル
ムで包被させた所謂紙オムツ等が専ら使用されているも
ので、分泌され或いは排泄に係る水分は吸水されるもの
の、これらにより複合された特異の臭気には全く対処で
きず、且この臭気が介護活動に大きな支障を与えている
ばかりか、特に在宅介護ではかかる臭気が居住建物内に
拡散し且付着浸透し極めて不快な環境におかれている。
【0003】他方近年の居住用建物は重構造高層住宅或
いはプレハブ、プレカット工法等による戸建住宅の如く
新建材やアルミサッシュ等との採用とが相俟って密閉性
が著しく高まっていることから、夏期の高温多湿な時期
には著しく不快な環境におかれ、更には年間を通して建
物内が温暖のうえ水回り施設による多湿化とも相俟っ
て、通風の悪い収納庫や押入れ等には細菌や黴菌が繁殖
し、これに伴う臭気或いは分泌される分泌物による変色
や汚損等も招来されるばかりか、細菌や黴菌の死骸がア
レルゲンとしてアトピー性疾患を誘発し、而も該細菌や
黴菌を餌料としてダニ等の不快害虫の蝟集も惹起される
等著しく非衛生的環境におかれている。
【0004】かかる問題に対して多孔性で吸着容量の極
めて大きな活性炭を織物地に添着させた消臭布なるもの
の使用が試みられているが、該活性炭の如く物理的吸着
容量の大きな素材では初期吸着性に優れるものの短時間
で吸着が飽和し消臭性が発揮されなくなるばかりか、こ
れら介護に伴い発生する臭気は単なる物理的吸着のみで
は消臭が図れぬ課題を抱えている。更に該活性炭は多孔
性で吸着容量が大きなため吸湿や吸水性にも優れるもの
の放湿性や放水性を保持せぬため、一旦吸湿や吸水がな
されると、乾燥までには極めて長時間を要し却って細菌
や黴菌の繁殖を増長させる問題も内在している。
【0005】発明者等はかかる問題に鑑み研究を重ねた
結果、古くから天然ゼオライト(沸石)が多孔性でガス
吸着性や吸湿性とともに塩基置換性を有し、吸着したガ
ス分子の分解消去作用による消臭性を保持することが知
られているものの、かかる利用分野への製品化が図られ
ていない理由は天然ゼオライトではその保持するガス吸
着しや吸湿性、特には多種に亘る臭気ガスへの分解消去
性が低いことに依拠していること及び産業廃棄物におけ
る主たる組成成分が酸化珪素並びに酸化アルミニウムか
らなるものはアルカリ処理及び高圧高温処理により極め
て高いガス吸着性や吸湿性並びに放湿性及び塩基置換性
を保持する人工ゼオライトの生成が可能なることを確認
した。
【0006】これがため人工ゼオライト製造に係る先願
特許たる特開平11−199225号を初め、特開平1
1−302012号、特開2000−001311号、
特開2000−026488等の発明者の協力のもと、
鋳造廃砂による人工ゼオライト化に取組み、概ねその物
理化学特性として嵩比重0.56、粒子径5〜30μ
m、細孔径5〜10A、比表面積70〜100m
g、塩基置換容量(meq/100g)200〜400
mg、pH5〜11吸湿能力20〜50%の人工ゼオラ
イトが得られた。他方介護に伴い発生する臭気類として
は細菌による含窒素有機物の分解で発生するアンモニア
臭を初め、動物の消化管中で蛋白質に嫌気性菌が作用し
排泄されるメチルメルカプタン臭、微生物が嫌気性菌の
作用で発生する硫化水素臭、体液等から発散されるイソ
吉草酸臭、或いは排泄物によるスカトールやインドール
臭等が複合されたものであることを究明した。
【0007】そこで発明者等は該人工ゼオライトによる
臭気ガスの吸着性並びに分解消去性所謂消臭性と、快適
な湿度に保持するための吸放湿性所謂調湿性につき更な
る研究を重ねた結果、臭気ガスの吸着や湿気の吸湿は接
触表面積率が大きな程好適であり、且その吸着容量所謂
比表面積としては実質的に50m/g以上のものが望
ましく、而も吸着した臭気ガスを分解し消去せしむるう
えからは、その実質的塩基置換容量(meq/100
g)が少なくとも120mg以上であることが望まれ、
且仮令透気性や透湿性を有する接着剤を用いて接合がな
された場合でも吸着性や吸湿性が最大30乃至40%程
度減失される危険が存在することを究明し本発明に至っ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】即ち本発明は介護に付
帯して発生する多様な臭気や汗、分泌液等を積極的に吸
着吸湿し、或いは建物空間内の臭気や湿気を吸着吸湿し
且つ臭気分子を分解消去せしめて消臭化を図り、而も乾
燥時には放湿させ細菌や黴菌の繁殖を抑制し、介護空間
や居住空間を衛生的且快適な環境となす消臭吸湿シート
材を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本発明が用いた技術的手段は、本発明を介護に係る
シーツ、枕カバー、着衣或いはオムツ等に使用する場合
には介護老人の身体に接触して若しくは被着使用される
ため外形を形成する積層材としては柔軟な触感と嵩高性
並びに実用使用に耐えうる強靭性が要求され、且人工ゼ
オライト粉体に臭気ガスを吸着させ或いは湿気を吸湿さ
せるうえからは十分な透気性や透湿性を有し、而も使用
後の廃棄に際して環境負荷を少なくするため水崩壊性若
しくは易燃焼性素材が要請されることから家庭用薄葉紙
が採用されるもので、該家庭用薄葉紙は実用使用上から
要求される柔軟性や特には厚さや嵩高性を付与せしむる
うえから少なくとも2層以上に積層されている。そして
かかる積層材の間には臭気ガスや湿気を積極的に吸着若
しくは吸湿せしむるうえから、その接触表面積率が大き
く形成されるよう平均粒径が30μm以下で、且多量の
臭気ガス若しくは湿気を吸着放湿しえるよう、その比表
面積が少なくとも70m/g以上で而も吸着された臭
気分子を分解消去せしめるうえから、その塩基置換容量
(meq/100g)が200mg以上の人工ゼオライ
ト粉体が均等に分散されたうえ、接合面が透気性及び透
湿性を有し且廃棄に際して水溶崩壊しえるようセルロー
ス誘導体、アルカリ澱粉、アルギン酸ナトリウム塩、若
しくはポリビニルアルコールよりなる接着剤で挟持接合
させてなる構成に存するものであり、更には挟持接合に
際して接合部分が間欠状に接合されてなる構成に存す
る。加えて居住建物の畳下床面や押入れ等長尺且広面積
で使用される場合には、十分な強靭性を付与するうえで
積層材の間に不織布からなる補強材が挟入されてなる構
成に存する。
【0010】
【作用】本発明はかかる構成からなるため以下の如き作
用を有する。即ち本発明の外形面が家庭用薄葉紙を少な
くとも2層以上に積層してなる積層材で形成されてなる
ため全面に亘って微細且多数の透気透湿孔隙が内在する
ため臭気ガスや湿気が内部にまで透気透湿されるととも
に家庭用薄葉紙は原料がパルプよりなる紙であり、且一
般的にはドライクレープやシワ若しくはエンボス加工が
施されてなるため柔軟で且嵩高なため、特に吸湿性が強
く発揮されるとともに人工ゼオライト粉体も積層材の内
側面に接着剤により挟持接合されてなるため、介護老人
の身体と接触し若しくは被着されても違和感を感じさせ
ず、更には畳下床面や収納庫或いは押入れ等に敷設させ
た場合にも密着敷設がなしえる。そして該積層材の内側
には平均粒径が30μm以下の極めて接触表面積率が大
きく、且その比表面積が少なくとも70m/g以上で
而もその塩基置換容量(meq/100g)が200m
g以上の人工ゼオライト粉体が透気性や透湿性を有する
接着剤により挟持接合されてなるため、透気した臭気ガ
スが人工ゼオライト粉体と接触しつつ透通されるため、
臭気ガスが積極的に吸着されるとともに該臭気ガス分子
は高い塩基置換性により分解消去され、確実な消臭が図
られるとともに吸着量の飽和が防止され吸着性が長期に
亘って維持される。
【0011】更に人工ゼオライト粉体に吸湿された水分
はその内部構造空隙内に一旦保水され、且乾燥した環境
においては放湿し湿度調整がなされる所謂調湿作用が発
揮されるため、細菌や黴菌の繁殖も抑制される。加えて
該人工ゼオライト粉体の挟持接合に際して間欠接合がな
される場合には、臭気ガスや湿気等の透通透湿が一段と
高まり、且接着剤による人工ゼオライト粉体の包被閉塞
が抑制されて臭気ガスの吸着並びに分解消去、或いは湿
気の吸放湿性が著しく高まり、而も接着剤で包被閉塞さ
れない人工ゼオライト粉体も積層材の微細且多数の透気
透湿孔隙により外部への漏出が阻止される。
【0012】
【実施例】以下に本発明実施例を図とともに説明すれ
ば、図1は本発明の見取図、図2は本発明の断面説明図
であって、積層材1は介護老人等より発生する臭気の吸
着或いは分泌される汗や体液或いは汚物等の吸湿吸水、
若しくは建物空間における臭気や湿気を吸着吸湿しえ且
利用者たる介護老人に違和感を与えず、或いは畳下床面
や収納庫若しくは押入れ内等に十分馴染み良く敷設しえ
るような柔軟性や嵩高性を保持し、更には廃棄に際して
水溶崩壊若しくは易燃焼性を保持する素材が望まれるこ
とから家庭用薄葉紙が選択される。かかる場合において
家庭用薄葉紙の具体的なものとしては化学パルプを抄紙
のうえドライクレープを付与したティッシュペーパー、
晒化学パルプを抄紙しシワやエンボス加工を施したトイ
レットペーパー、晒化学パルプを薄く抄紙し積合させた
生理用紙、晒若しくは未晒のクラフトパルプ又は亜硫酸
パルプに砕木パルプ等を加えて抄紙のうえチリメン加工
を施したタオル用紙、或いはクラフトパルプと亜硫酸パ
ルプを抄紙のうえクレープやエンボス加工を施し且積合
させた化粧紙等が挙げられ、且使用目的に合せてこれら
の中より選択される。
【0013】かくして選択された素材からなる積層材1
の内側面には、透気透湿された臭気ガス或いは湿気を吸
着吸湿させるとともに、臭気ガスをその塩基置換性によ
り分解消去させ消臭を図ること、及び過剰な湿気を一旦
吸湿せしめてその構造内空隙に保水し、而して乾燥状態
に応じて放湿させる所謂調湿作用を保持する人工ゼオラ
イト粉体2が均等に分散され、且接着剤3により挟持接
合されている。
【0014】この人工ゼオライト粉体2は図3に示すよ
うに積層材1を透通透湿した臭気ガスや湿気を積極的に
吸着若しくは吸湿させるうえからは、その接触表面積率
の大きなものが好適であるため、平均粒径としては30
μm以下の微粒状のものが用いられ、且多量に発生する
臭気ガスを吸着或いは湿気を吸湿しえる吸着吸湿容量が
要請されるが反面、発明者等の実験結果より仮令透気性
や透湿性の接着剤3を用いて挟持接合がなされても、該
人工ゼオライト粉体2の細孔2Aが包被閉塞されて最大
30乃至40%程度の吸着吸湿性が阻害される危険があ
るから、かかる点を勘案して該人工ゼオライト粉体2の
吸着吸湿容量所謂比表面積としては少なくとも70m
/g以上のものが望まれ、而も包被閉塞に伴い塩基置換
性も制約されることを考慮して、その塩基置換容量(m
eq/100g)としては200mg以上のものを選択
すべきである。
【0015】人工ゼオライト粉体2の使用量は消臭のみ
を目的とする場合と調湿のみを目的とする場合、或いは
消臭及び調湿を目的とする場合では多少異なり、更には
臭気ガスの濃度や発生量により、及び使用方法によって
も異るもので好ましい使用方法としては、臭気や湿気が
本発明消臭吸湿シート材5を横断して透通透湿させるこ
とが最も効果的であって、かかる使用方法以外には臭気
や湿気が本発明消臭吸湿シート材5面に接触流通しえる
よう臭気ガスや湿気を含む空気を適宜の送風扇等で流動
させてやることが有利である。人工ゼオライト粉体2の
一般的使用量としては老人介護施設内に拡散充満する複
合臭気を横断透通させて使用する場合には、平均粒径
1.0μpmの人工ゼオライト粉体2では略3乃至5g
/m以上が目安となり、平均粒径30μmの人工ゼオ
ライト粉体2の場合では略5乃至10g/m程度が望
ましく、更に拡散充満する複合臭気を本発明消臭吸湿シ
ート材5に接触流通させる方法では、平均粒径10μm
の人工ゼオライト粉体2の場合で略25乃至30g/m
程度の使用が好適である。反面調湿性を主たる目的と
する場合には平均粒径30μmの物の使用で略25乃至
35g/m以上の使用が目安となる。
【0016】そして積層される積層材1相互の間に人工
ゼオライト粉体2を挟持接合させる手段は特段の制約は
ないが、製紙に関し上質紙や中質紙に糊と白土を混合さ
せた塗材を片面若しくは両面に塗着させて印刷効果を高
めるために用いられる塗工工程を利用することが好都合
であって、具体的には供給ロールと供出ロールの間に人
工ゼオライト粉体2と適宜の接着剤3を適宜割合で混合
して人工ゼオライト塗材となしたるうえ、該人工ゼオラ
イト塗材を充満させた槽に一方の積層材1の内側面を接
触させながら塗着させ、その直後に剃刀の如き弾性を有
する薄い鋼板で塗着表面を均一となるよう掻落したうえ
接合させるフレキシブレード塗工装置を初め、該塗着さ
れた人工ゼオライト塗材を均一となるよう空気を線状に
吹き付けて表面を平滑にするエア・ドクター塗工装置
や、ロールを3乃至4本接続して並べ互の接触部で人工
ゼオライト塗材を均一にならし、積層材1の内側表面に
塗着のうえ接合するロール塗工装置、或いは人工ゼオラ
イト塗材バットに略半分が浸漬されたロールに塗着され
た人工ゼオライト塗材を次のロールとの隙間及びドクタ
ーで塗着量を調節のうえ、積層材1の内側表面に塗着の
うえ接合するフラデッドニップ塗工装置等を用いること
で本発明消臭吸湿シート材5が形成できる。
【0017】而しながら、かかる挟持接合手段において
は、人工ゼオライト粉体2と接着剤3とが混合されて人
工ゼオライト塗材となしたうえ塗着をなすものであるた
め、臭気ガスや湿気の吸着吸湿性に係る大多数の細孔2
Aが包被閉塞され臭気ガスの吸着並びに分解消去性や湿
気の吸湿性が低下する危険も予想される。そこで更に好
ましい挟持接合手段としては、図4に示すように接合さ
れる積層材1の内側面全体に亘って接着剤3の接合部3
Aが千鳥足状に配位接合形成させることにより、人工ゼ
オライト粉体2が相互の積層材1の間に間欠挟持接合さ
れ、若しくは図5に示すように接合される積層材1の内
側面全体に亘って所要の間隔及び幅を以って接着剤3の
接合部3Aが格子状に配位接合形成させることにより、
人工ゼオライト粉体2が相互の積層材1の間に間欠挟持
接合されるように形成させることにある。かかる間欠挟
持接合に際しては前記ロール塗工装置やフラデッドニッ
プ塗工装置等において、塗着ロール面を千鳥足状若しく
は格子状に接合部3Aが構成されるよう形成したうえ一
方の積層材1の内側面に接着剤3を塗着させ、且他方の
積層材1の内側面全体に均等に人工ゼオライト粉体2を
散布させたうえ相互を接合させることで本発明消臭吸湿
シート材5が形成できる。
【0018】更に本発明消臭吸湿シート材5を建物の畳
下床面や収納庫或いは押入れ等の床面や壁面等に主とし
て調湿を目的として使用する場合では使用には使用面積
も大きく且使用場所の面積もそれぞれ異るため、使用場
所に合せて適宜に裁断し施工を施す必要上より長尺状物
として形成する必要があるため必然的に十分な強力を保
持せしめる必要がある。これがため、かかる使用途には
図6に示すように、接合される積層材1相互の間に不織
布からなる補強材4を挾入させることがなされる。かか
る場合に補強材4として不織布を使用する所以は、極め
て薄く且柔軟なうえ強靭性とともにその全面に亘って臭
気ガスや湿気を流通透湿させる不織間隙4Aを多数保持
することによる。更に不織布については特段に制約な無
く、一般的に使用されてなる織維素材としてポリエステ
ルやポリプロピレンを用いスパンボッド或いは接着剤で
接合させた目付重量で17g/m乃至50g/m
度のものが使用できる。
【0019】以下に本発明による消臭性及び調湿性の実
験結果を述べれば、実験に用いた試料は積層材1として
家庭用薄葉紙の化粧紙20g/m目付のものを用いこ
の積層材1の2層の間に平均粒径20μm、比表面積1
10m/g、塩基置換容量(meq/100g)が2
30mgの人工ゼオライト粉体2を接着剤3としてメチ
ルセルロースを用いて1m当り10g、20g及び4
0gの重量で分散させ挟持接合させたものを使用した。
実験装置としては耐水ベニヤ板の表面に臭気ガスや湿気
が吸着吸湿されぬよう表面コートを施した板材で内容積
1mの立方体空間を形成し、且上部に給気孔、下部に
排気孔を設け更に内部の臭気ガス若しくは湿気が撹拌流
動されるよう小型ファンが設けられ、而も試料の交換の
ため一側面に密閉可能な開閉蓋が設けられた装置を用い
た。消臭性の実験方法は実験装置の一側面にそれぞれの
試料1mを配し、給気孔より臭気の成分たるアンモニ
アガス、メチルメルカプタンガス、硫化水素ガス、イソ
吉草酸ガス、及びスカトールを所定濃度で注入したうえ
時間経過による残留ガス濃度を北川式ガス検知管で測定
したもので、その結果は表1の通りである。
【0020】
【表1】
【0021】次に調湿性の実験は消臭性の実験装置を用
い且試料としては人工ゼオライト粉体2が40g重量の
ものを用いた。調湿性の実験方法は実験装置の一側面に
試料を配したうえ、実験装置内を湿度90%にしたうえ
時間経過とともに湿度の低下を測定して吸湿性を判断
し、而して所要の吸湿をなした試料に対して実験装置内
の湿度を20%になし、時間経過とともに湿度の上昇を
測定し放湿性を判断し調湿性としたもので、その結果は
表2の通りである。
【0022】
【表2】
【0023】
【発明の効果】本発明は以上述べたように外形を形成す
る積層材に家庭用薄葉紙が使用され、且この積層材の間
にその平均粒径が30μm以下の極めて接触表面積率が
大きく、而もその比表面積が70m/g以上の膨大な
吸着並びに吸湿容量を有し、更にはその塩基置換容量
(meq/100g)が200mg以上の人工ゼオライ
ト粉体がセルロース誘導体、アルカリ澱粉、アルギン酸
ナトリウム塩若しくはポリビニルアルコールからなる接
着剤により挟持接合されてなるため接着剤による包被閉
塞がなされても透気透湿性により臭気ガスが積極的に吸
着され且分解消去され、或いは過湿時における吸湿と乾
燥時の放湿がなされるとともに、人工ゼオライト粉体が
間欠接合された場合には臭気ガスの吸着並びに分解消去
性、或いは吸放湿に伴う調湿性が一段と効果的に発揮さ
れる。従って本発明を介護老人等のシーツや枕カバー或
いは着衣等に使用した場合には、柔軟で嵩高なため被着
感触が極めて良く且入浴の制約で増長される体臭を初め
発汗や分泌液等からの臭気等が確実に吸着されるととも
に分解消去されて消臭がなされるため、介護補助者が快
適な環境で介護作業をなすことが可能となる。加えて発
汗や分泌液等は直ちに吸湿吸水されるばかりか、多湿時
には吸湿し且乾燥時には放湿されるため介護老人等には
爽快さが体得され、而も調湿により健康維持にも寄与す
ることとなる。更に本発明を畳下床面や収納庫、押入れ
等に敷設使用すると、積層材の素材的吸湿性とも相俟っ
て高い吸湿性が図られて細菌や黴菌の繁殖も抑制される
等、多くの特長を具備した消臭吸湿シート材である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の見取図である。
【図2】本発明の断面説明図である。
【図3】人工ゼオライト粉体の拡大説明図である。
【図4】千鳥足状の間欠接合説明図である。
【図5】格子状の間欠接合説明図である。
【図6】補強材が使用された本発明の断面説明図であ
る。
【符号の説明】
1 積層材 2 人工ゼオライト粉体 2A 細孔 3 接着剤 3A 接合部 4 補強材 4A 不織間隙 5 本発明
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 20/18 B01J 20/18 A 20/28 20/28 Z B32B 27/10 B32B 27/10 27/18 27/18 F Fターム(参考) 4C080 AA05 AA07 BB02 BB05 BB08 BB10 CC01 CC12 HH05 JJ04 KK08 LL03 MM04 NN23 NN24 NN25 4D052 AA00 CA02 CA09 FA01 GA04 GB00 GB13 GB14 HA03 HA34 HA35 HA39 4F100 AC04C AH08C AJ04C AJ07C AK21C BA03 BA04 BA06 BA07 BA10A BA10B CB00C DC30C DE01C DG10A DG10B DG15D GB71 GB72 JA20C JC00 JD14 JD15 YY00C 4G066 AA61B BA09 BA20 BA26 BA38 CA02 CA43 DA03 FA28

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2層以上に積層された家庭用
    薄葉紙からなる積層材と、該積層材の間にその平均粒径
    が30μm以下で且比表面積が少なくとも70m/g
    以上で、而もその塩基置換容量(meq/100g)が
    200mg以上の人工ゼオライト粉体が均等に分散され
    て、且セルロース誘導体、アルカリ澱粉、アルギン酸ナ
    トリウム塩若しくはポリビニルアルコールからなる接着
    剤で挟持接合されてなる消臭吸湿シート材。
  2. 【請求項2】 接着剤による挟持接合が間欠接合からな
    る請求項1記載の消臭吸湿シート材。
  3. 【請求項3】 積層材の間に不織布からなる補強材が挟
    入されてなる、請求項1若しくは請求項2記載の消臭吸
    湿シート材。
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