JP2002325555A - 栄養障害による免疫機能低下を抑制する飲食品 - Google Patents
栄養障害による免疫機能低下を抑制する飲食品Info
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- JP2002325555A JP2002325555A JP2001132560A JP2001132560A JP2002325555A JP 2002325555 A JP2002325555 A JP 2002325555A JP 2001132560 A JP2001132560 A JP 2001132560A JP 2001132560 A JP2001132560 A JP 2001132560A JP 2002325555 A JP2002325555 A JP 2002325555A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 栄養障害による免疫機能低下を抑制する飲食
品の提供。 【解決手段】 3-O-α-D-グルコピラノシル-D-グルコ
ースを構成単位として含有する糖類を有効成分とする飲
食品。糖類がニゲロース、ニゲロシルグルコース、ニゲ
ロシルマルトースなどのニゲロオリゴ糖である。栄養障
害による免疫機能低下はIL−2,IL−4,又はIF
N−γであるサイトカイン類の産生機能低下による。
品の提供。 【解決手段】 3-O-α-D-グルコピラノシル-D-グルコ
ースを構成単位として含有する糖類を有効成分とする飲
食品。糖類がニゲロース、ニゲロシルグルコース、ニゲ
ロシルマルトースなどのニゲロオリゴ糖である。栄養障
害による免疫機能低下はIL−2,IL−4,又はIF
N−γであるサイトカイン類の産生機能低下による。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3-O-α-D-グルコ
ピラノシル-D-グルコースを構成単位として含有する糖
類を有効成分とし、栄養不良等の栄養障害による免疫機
能低下を抑制する飲食品に関する。
ピラノシル-D-グルコースを構成単位として含有する糖
類を有効成分とし、栄養不良等の栄養障害による免疫機
能低下を抑制する飲食品に関する。
【0002】
【従来の技術】栄養障害、特に、蛋白-エネルギー栄養
障害は免疫機能を低下させ、種々の感染を引き起こす。
栄養障害になると、免疫系の補体の成分が消滅し、感染
防御能の低下、創傷治癒の遅延、代謝障害をきたす。例
えば、マウスを低蛋白質食で飼育すると、代表的な日和
見感染菌類のカンジダ・アルビカンスに対する感染防御
能が低下することが知られている(Arch Surg 1995; 13
0: 1273-1278)。また日和見病原菌として病院内で重篤
な感染を引き起こす緑膿菌に対する防御能も、低蛋白質
食で低下することが知られている(Infect Immunol 200
0; 68: 2142-2147)。最近、線虫寄生に対する防御能の
低下がインターロイキン4産生能低下に起因しており
(Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 2000; 97: 7078-708
3)、また、低蛋白質食による腸管免疫系のインターロ
イキン4ならびにイムノグロブリンAの産生低下が示さ
れている(J. Nutr. 1999; 129: 934-941)。蛋白-エネ
ルギー栄養障害の例は特に発展途上国の乳児や小児でみ
られ、この場合は適切な栄養補給が必要とされる。これ
以外にも高齢者、慢性疾患者、菜食主義者、ダイエット
施行者は軽度の蛋白-エネルギー栄養障害に陥る危険性
が高く、それに伴う免疫機能低下が危惧されるが、これ
らの対象者に対する適切な栄養補給は困難である。
障害は免疫機能を低下させ、種々の感染を引き起こす。
栄養障害になると、免疫系の補体の成分が消滅し、感染
防御能の低下、創傷治癒の遅延、代謝障害をきたす。例
えば、マウスを低蛋白質食で飼育すると、代表的な日和
見感染菌類のカンジダ・アルビカンスに対する感染防御
能が低下することが知られている(Arch Surg 1995; 13
0: 1273-1278)。また日和見病原菌として病院内で重篤
な感染を引き起こす緑膿菌に対する防御能も、低蛋白質
食で低下することが知られている(Infect Immunol 200
0; 68: 2142-2147)。最近、線虫寄生に対する防御能の
低下がインターロイキン4産生能低下に起因しており
(Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 2000; 97: 7078-708
3)、また、低蛋白質食による腸管免疫系のインターロ
イキン4ならびにイムノグロブリンAの産生低下が示さ
れている(J. Nutr. 1999; 129: 934-941)。蛋白-エネ
ルギー栄養障害の例は特に発展途上国の乳児や小児でみ
られ、この場合は適切な栄養補給が必要とされる。これ
以外にも高齢者、慢性疾患者、菜食主義者、ダイエット
施行者は軽度の蛋白-エネルギー栄養障害に陥る危険性
が高く、それに伴う免疫機能低下が危惧されるが、これ
らの対象者に対する適切な栄養補給は困難である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】栄養障害、特に蛋白-
エネルギー栄養障害は、例えそれが軽度であっても重大
な免疫機能低下をもたらす。本発明は、適切な栄養補給
が困難な栄養障害、特に蛋白-エネルギー栄養障害に起
因する免疫機能の低下を抑制し、副作用がなく安全に常
用でき、かつ食品として手軽に摂取できる飲食品を提供
することを目的とする。
エネルギー栄養障害は、例えそれが軽度であっても重大
な免疫機能低下をもたらす。本発明は、適切な栄養補給
が困難な栄養障害、特に蛋白-エネルギー栄養障害に起
因する免疫機能の低下を抑制し、副作用がなく安全に常
用でき、かつ食品として手軽に摂取できる飲食品を提供
することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために種々検討した結果、3-O-α-D-グルコ
ピラノシル-D-グルコースを構成単位として含有する糖
類を有効成分とする飲食品を、栄養障害特に蛋白-エネ
ルギー栄養障害によって免疫機能が低下した人又は動物
に摂取させると、かかる栄養障害によって惹起される、
例えばIL-2、IL-4、IFN-γのサイトカインの
分泌量乃至産生能低下を防ぐことができ、栄養障害によ
る免疫機能低下が改善、もしくは健常状態に復すること
を知見した。該糖類等のニゲロオリゴ糖は、経口的な日
常摂取が可能であり、副作用もなく、ゆえに例えば蛋白
-エネルギー栄養障害などの栄養障害の場合に医薬成分
としてだけでなく食品成分としても用いることができ
る。このように3-O-α-D-グルコピラノシル-D-グルコー
スを構成単位として含有する糖類は、副作用のない常用
に適した、栄養障害による免疫機能低下抑制飲食品とし
て有用であることを見いだした。
を解決するために種々検討した結果、3-O-α-D-グルコ
ピラノシル-D-グルコースを構成単位として含有する糖
類を有効成分とする飲食品を、栄養障害特に蛋白-エネ
ルギー栄養障害によって免疫機能が低下した人又は動物
に摂取させると、かかる栄養障害によって惹起される、
例えばIL-2、IL-4、IFN-γのサイトカインの
分泌量乃至産生能低下を防ぐことができ、栄養障害によ
る免疫機能低下が改善、もしくは健常状態に復すること
を知見した。該糖類等のニゲロオリゴ糖は、経口的な日
常摂取が可能であり、副作用もなく、ゆえに例えば蛋白
-エネルギー栄養障害などの栄養障害の場合に医薬成分
としてだけでなく食品成分としても用いることができ
る。このように3-O-α-D-グルコピラノシル-D-グルコー
スを構成単位として含有する糖類は、副作用のない常用
に適した、栄養障害による免疫機能低下抑制飲食品とし
て有用であることを見いだした。
【0005】すなわち、本発明は、(1) 3-O-α-D-
グルコピラノシル-D-グルコースを構成単位として含有
する糖類を有効成分とする栄養障害による免疫機能低下
を抑制する飲食品、(2) 糖類がニゲロオリゴ糖であ
ることを特徴とする上記(1)記載の飲食品、(3)
ニゲロオリゴ糖がニゲロース、ニゲロシルグルコース、
ニゲロシルマルトースからなる群から選ばれる少なくと
も1種であることを特徴とする上記(1)または(2)
記載の飲食品、(4) 栄養障害が蛋白-エネルギー栄
養障害であることを特徴とする上記(1)〜(3)のい
ずれかに記載の飲食品、(5) 3-O-α-D-グルコピラ
ノシル-D-グルコースを構成単位として含有する糖類を
有効成分とする飲食品の栄養障害による免疫機能低下を
抑制するための使用、(6) ニゲロオリゴ糖含有飲食
品の栄養障害による免疫機能低下を抑制するための使
用、(7) 3-O-α-D-グルコピラノシル-D-グルコース
を構成単位として含有する糖類を有効成分とする栄養障
害によるサイトカイン類産生能低下を抑制する飲食品、
(8) 3-O-α-D-グルコピラノシル-D-グルコースを構
成単位として含有する糖類がニゲロース、ニゲロシルグ
ルコース、ニゲロシルマルトース等のニゲロオリゴ糖で
あることを特徴とする上記(7)記載の飲食品、(9)
サイトカイン類がIL-2、IL-4、又はIFN-γ
であることを特徴とする上記(7)記載の飲食品、に関
する。
グルコピラノシル-D-グルコースを構成単位として含有
する糖類を有効成分とする栄養障害による免疫機能低下
を抑制する飲食品、(2) 糖類がニゲロオリゴ糖であ
ることを特徴とする上記(1)記載の飲食品、(3)
ニゲロオリゴ糖がニゲロース、ニゲロシルグルコース、
ニゲロシルマルトースからなる群から選ばれる少なくと
も1種であることを特徴とする上記(1)または(2)
記載の飲食品、(4) 栄養障害が蛋白-エネルギー栄
養障害であることを特徴とする上記(1)〜(3)のい
ずれかに記載の飲食品、(5) 3-O-α-D-グルコピラ
ノシル-D-グルコースを構成単位として含有する糖類を
有効成分とする飲食品の栄養障害による免疫機能低下を
抑制するための使用、(6) ニゲロオリゴ糖含有飲食
品の栄養障害による免疫機能低下を抑制するための使
用、(7) 3-O-α-D-グルコピラノシル-D-グルコース
を構成単位として含有する糖類を有効成分とする栄養障
害によるサイトカイン類産生能低下を抑制する飲食品、
(8) 3-O-α-D-グルコピラノシル-D-グルコースを構
成単位として含有する糖類がニゲロース、ニゲロシルグ
ルコース、ニゲロシルマルトース等のニゲロオリゴ糖で
あることを特徴とする上記(7)記載の飲食品、(9)
サイトカイン類がIL-2、IL-4、又はIFN-γ
であることを特徴とする上記(7)記載の飲食品、に関
する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において用いる3-O-α-D-
グルコピラノシル-D-グルコースを構成単位として含有
する糖類としては、特に限定されず、自体公知のものを
用いてよい。具体的には、例えば、少なくとも1つ以上
のα−1,3グルコシド結合を含むグルコース重合度2
程度以上のオリゴ糖が挙げられ、好ましくはグルコース
重合度2〜10程度のオリゴ糖、より好ましくは重合度
2〜7程度のオリゴ糖であるニゲロオリゴ糖が挙げら
れ、本発明において好適に用いられる。かかるニゲロオ
リゴ糖には、α-1,3グルコシド結合のみからなるオ
リゴ糖の他に、α-1,3グルコシド結合とそれ以外の
結合(例えばα-1,1、α-1,2、α-1,4、α-
1,6グルコシド結合など)とからなるオリゴ糖も包含
される。中でも、本発明においては、ニゲロース、ニゲ
ロシルグルコースまたはニゲロシルマルトースを用いる
のがより好ましい。これらは単独で用いても、2種以上
の併用または混合して用いてもよい。本発明において用
いる3-O-α-D-グルコピラノシル-D-グルコースを構成単
位として含有する糖類は、自体公知の方法に従って容易
に製造することができる。
グルコピラノシル-D-グルコースを構成単位として含有
する糖類としては、特に限定されず、自体公知のものを
用いてよい。具体的には、例えば、少なくとも1つ以上
のα−1,3グルコシド結合を含むグルコース重合度2
程度以上のオリゴ糖が挙げられ、好ましくはグルコース
重合度2〜10程度のオリゴ糖、より好ましくは重合度
2〜7程度のオリゴ糖であるニゲロオリゴ糖が挙げら
れ、本発明において好適に用いられる。かかるニゲロオ
リゴ糖には、α-1,3グルコシド結合のみからなるオ
リゴ糖の他に、α-1,3グルコシド結合とそれ以外の
結合(例えばα-1,1、α-1,2、α-1,4、α-
1,6グルコシド結合など)とからなるオリゴ糖も包含
される。中でも、本発明においては、ニゲロース、ニゲ
ロシルグルコースまたはニゲロシルマルトースを用いる
のがより好ましい。これらは単独で用いても、2種以上
の併用または混合して用いてもよい。本発明において用
いる3-O-α-D-グルコピラノシル-D-グルコースを構成単
位として含有する糖類は、自体公知の方法に従って容易
に製造することができる。
【0007】具体的には、例えば、本発明において用い
る該糖類として好ましいニゲロオリゴ糖は、下記のよう
な公知の方法によって調製することができる。例えば、
M.Stacey and J.M.Webber:Methods in Carbohydrate Ch
emistry,I,339-341,AcademicPress(1962)には、微生物
の生産する多糖類である、ニゲランまたはエルシナン等
を基質として、酵素または酸類などを用いて加水分解し
てニゲロオリゴ糖を製造する方法が提案されている。ま
た、公知のα-グルコシダーゼの糖転移・縮合反応を用
いてニゲロースを調製する方法も知られている(金谷憲
一他,日本農芸化学会誌,53, 385-390 (1979)、 H.Fuj
imoto et al., Agric. Biol.Chem., 52,1345-1351 (198
8) など)。更に、特開平3-22958号公報には、澱粉加水
分解物に、サイクロデキストリン生成酵素を作用させて
ニゲロースを製造する方法が開示されている。その他
に、α-1,4グルコシド結合したポリサッカライドま
たはオリゴサッカライドを含む基質にα-1,3グルコ
シド結合をもたらす糖転移酵素のうち1種または2種以
上、具体的にはAcremonium属に属し、α-1,3結合を
もたらす糖転移酵素を生産する真菌、例えばAcremonium
sp. S4G13 (FERM BP-4373) を常法に従い、培養するこ
とによって調製される糖転移酵素を作用させてニゲロオ
リゴ糖を製造する方法も開示されている(特開平7-5955
9号公報)。本発明において用いるニゲロオリゴ糖は、
いずれの方法で調製されたものでも良く、上記の方法に
限定されない。ただし、現在までに知られている方法の
中で最も経済的な面で優れていると考えられるのは、上
記特開平7-59559号公報または特開2000-18
9101号公報に記載された糖転移酵素(ニゲロオリゴ
糖生成酵素)を用いた方法であり、本発明においてもこ
の方法に従って調製したニゲロオリゴ糖を使用するのが
好ましい。
る該糖類として好ましいニゲロオリゴ糖は、下記のよう
な公知の方法によって調製することができる。例えば、
M.Stacey and J.M.Webber:Methods in Carbohydrate Ch
emistry,I,339-341,AcademicPress(1962)には、微生物
の生産する多糖類である、ニゲランまたはエルシナン等
を基質として、酵素または酸類などを用いて加水分解し
てニゲロオリゴ糖を製造する方法が提案されている。ま
た、公知のα-グルコシダーゼの糖転移・縮合反応を用
いてニゲロースを調製する方法も知られている(金谷憲
一他,日本農芸化学会誌,53, 385-390 (1979)、 H.Fuj
imoto et al., Agric. Biol.Chem., 52,1345-1351 (198
8) など)。更に、特開平3-22958号公報には、澱粉加水
分解物に、サイクロデキストリン生成酵素を作用させて
ニゲロースを製造する方法が開示されている。その他
に、α-1,4グルコシド結合したポリサッカライドま
たはオリゴサッカライドを含む基質にα-1,3グルコ
シド結合をもたらす糖転移酵素のうち1種または2種以
上、具体的にはAcremonium属に属し、α-1,3結合を
もたらす糖転移酵素を生産する真菌、例えばAcremonium
sp. S4G13 (FERM BP-4373) を常法に従い、培養するこ
とによって調製される糖転移酵素を作用させてニゲロオ
リゴ糖を製造する方法も開示されている(特開平7-5955
9号公報)。本発明において用いるニゲロオリゴ糖は、
いずれの方法で調製されたものでも良く、上記の方法に
限定されない。ただし、現在までに知られている方法の
中で最も経済的な面で優れていると考えられるのは、上
記特開平7-59559号公報または特開2000-18
9101号公報に記載された糖転移酵素(ニゲロオリゴ
糖生成酵素)を用いた方法であり、本発明においてもこ
の方法に従って調製したニゲロオリゴ糖を使用するのが
好ましい。
【0008】本発明に係る飲食品は、3-O-α-D-グルコ
ピラノシル-D-グルコースを構成単位として含有する糖
類を有効成分としていることが特長であり、それ以外
の、例えば自体公知の食品あるいは食品成分等がさらに
含有されていてもよい。かかる他の成分は、特に限定さ
れるものではなく、目的とする飲食品の具体的用途に応
じて当業者が適宜選択できるが、具体的には、各種の栄
養素、ビタミン類、香料、着色料、酸化防止剤、チーズ
やチョコレート等の風味物質もしくは合成甘味料等が挙
げられる。本発明に係る飲食品は、具体的にはゼリー、
飲料、顆粒、錠菓、ガム、キャンディ等の形で提供され
うるが、その形態は上記に限定されない。
ピラノシル-D-グルコースを構成単位として含有する糖
類を有効成分としていることが特長であり、それ以外
の、例えば自体公知の食品あるいは食品成分等がさらに
含有されていてもよい。かかる他の成分は、特に限定さ
れるものではなく、目的とする飲食品の具体的用途に応
じて当業者が適宜選択できるが、具体的には、各種の栄
養素、ビタミン類、香料、着色料、酸化防止剤、チーズ
やチョコレート等の風味物質もしくは合成甘味料等が挙
げられる。本発明に係る飲食品は、具体的にはゼリー、
飲料、顆粒、錠菓、ガム、キャンディ等の形で提供され
うるが、その形態は上記に限定されない。
【0009】ビタミン類としては、水溶性であっても脂
溶性であってもよく、例えばパルミチン酸レチノール、
トコフェロール、 ビスベンチアミン、リボフラビン、
塩酸ピリドキシン、シアノコバラミン、アスコルビン酸
ナトリウム、コレカルシフェロール、ニコチン酸アミ
ド、パントテン酸カルシウム、葉酸、ビオチン、重酒石
酸コリンなどが挙げられる。また、本発明に係る飲料を
果汁飲料や野菜飲料等とするためには、天然果汁や果肉
等を添加してもよい。香料、着色料、酸化防止剤、風味
物質、合成甘味料等は、食品添加物として通常使用され
ているものが、本発明においても使用されてよい。これ
らの添加物は、単独で用いてもよいし、任意の2種以上
を組合せて用いてもよい。また、これら添加物の配合割
合は特に限定されるものではないが、例えば本発明に係
る飲料またはゼリー100重量部に対して0〜20重量
部程度の範囲から選択することができる。
溶性であってもよく、例えばパルミチン酸レチノール、
トコフェロール、 ビスベンチアミン、リボフラビン、
塩酸ピリドキシン、シアノコバラミン、アスコルビン酸
ナトリウム、コレカルシフェロール、ニコチン酸アミ
ド、パントテン酸カルシウム、葉酸、ビオチン、重酒石
酸コリンなどが挙げられる。また、本発明に係る飲料を
果汁飲料や野菜飲料等とするためには、天然果汁や果肉
等を添加してもよい。香料、着色料、酸化防止剤、風味
物質、合成甘味料等は、食品添加物として通常使用され
ているものが、本発明においても使用されてよい。これ
らの添加物は、単独で用いてもよいし、任意の2種以上
を組合せて用いてもよい。また、これら添加物の配合割
合は特に限定されるものではないが、例えば本発明に係
る飲料またはゼリー100重量部に対して0〜20重量
部程度の範囲から選択することができる。
【0010】本発明に係るゼリーの場合、ゲル化剤とし
て、例えば寒天、ゼラチン、カラギナン、ジェランガ
ム、キサンタンガム、ローカストビーンガム、ペクチ
ン、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、その
他通常使用しうる増粘多糖類の一種以上を用いることが
できる。好ましくは、寒天、カラギナン、キサンタンガ
ム、ローカストビーンガムのうち1種以上を用いる。こ
れらのゲル化剤の配合割合は、本発明に係るゼリー10
0重量部に対して約2重量部程度以下の割合が好まし
い。
て、例えば寒天、ゼラチン、カラギナン、ジェランガ
ム、キサンタンガム、ローカストビーンガム、ペクチ
ン、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、その
他通常使用しうる増粘多糖類の一種以上を用いることが
できる。好ましくは、寒天、カラギナン、キサンタンガ
ム、ローカストビーンガムのうち1種以上を用いる。こ
れらのゲル化剤の配合割合は、本発明に係るゼリー10
0重量部に対して約2重量部程度以下の割合が好まし
い。
【0011】本発明に係る飲料またはゼリーの好ましい
様態としては、下記成分を含む飲料またはゼリーが挙げ
られる。糖質:80〜130g/L、タンパク質:10
〜20g/L、食物繊維:5〜15g/L、Na:30〜
40mEq/L、K:15〜25mEq/L、Mg:1〜
10mEq/L、Cl:30〜40mEq/L、Ca:0
〜10mEq/L、P:1〜10mmol/L、ビタミンB
1:0.8〜1.4mg/L。本発明に係る飲料または
ゼリーとして上記成分全てを調整する場合、その調整方
法は特に制限されるものではなく、全ての成分を同時に
混合してもよく、またいずれかの成分を別個に混合して
調整された混合物に他の成分または他の成分混合物を添
加混合して調整してもよい。
様態としては、下記成分を含む飲料またはゼリーが挙げ
られる。糖質:80〜130g/L、タンパク質:10
〜20g/L、食物繊維:5〜15g/L、Na:30〜
40mEq/L、K:15〜25mEq/L、Mg:1〜
10mEq/L、Cl:30〜40mEq/L、Ca:0
〜10mEq/L、P:1〜10mmol/L、ビタミンB
1:0.8〜1.4mg/L。本発明に係る飲料または
ゼリーとして上記成分全てを調整する場合、その調整方
法は特に制限されるものではなく、全ての成分を同時に
混合してもよく、またいずれかの成分を別個に混合して
調整された混合物に他の成分または他の成分混合物を添
加混合して調整してもよい。
【0012】本発明に係る錠菓は、例えば糖質、乳製
品、甘味料、着香料等の原料を添加、混合し、打錠機等
で圧力をかけて錠剤状に成型することにより製造され
る。この場合にボディー部となる糖質は、特に限定され
ないが、例えば、砂糖、乳糖、デキストリン、マルチト
ール、エリスリトール等が挙げられ、10〜40重量%
の配合からなる。その他の原料としては、香辛料、油脂
成分、機能性成分として特定保健用食品素材や、茶抽出
物、ハーブ抽出物等の天然素材、ニゲロオリゴ糖、食物
繊維、鉄等ミネラル類を通常0.5〜5重量%、必要に
応じて添加することができる。
品、甘味料、着香料等の原料を添加、混合し、打錠機等
で圧力をかけて錠剤状に成型することにより製造され
る。この場合にボディー部となる糖質は、特に限定され
ないが、例えば、砂糖、乳糖、デキストリン、マルチト
ール、エリスリトール等が挙げられ、10〜40重量%
の配合からなる。その他の原料としては、香辛料、油脂
成分、機能性成分として特定保健用食品素材や、茶抽出
物、ハーブ抽出物等の天然素材、ニゲロオリゴ糖、食物
繊維、鉄等ミネラル類を通常0.5〜5重量%、必要に
応じて添加することができる。
【0013】本発明に係るキャンディは、一般的に、砂
糖、水飴等の糖原料と、乳製品、澱粉、小麦粉、油脂、
酸味料、凝固剤、食用色素、香料、果実、種実等の副原
料とを混合し、必要に応じて水を加えて加熱溶解し、所
望の水分含量まで加熱濃縮した後、成形し、冷却固化し
て製造する。原料として具体的には、砂糖、水飴、還元
水飴から選ばれた1種又は2種以上と、ニゲロオリゴ糖
との混合物が好ましい。最も好ましくは、砂糖を40〜
60重量%、水飴及び/又は還元水飴を固形分として4
0〜60重量%、ニゲロオリゴ糖を5〜30重量%とす
るのが好ましい。副原料としては、通常のキャンディを
製造する際に用いられるものを使用することができ、製
造しようとするキャンディの種類に応じて、例えば、乳
製品、澱粉、小麦粉、油脂、酸味料、凝固剤、食用色
素、香料、果実、種実等から選ばれる1種又は2種以上
を用いることができる。
糖、水飴等の糖原料と、乳製品、澱粉、小麦粉、油脂、
酸味料、凝固剤、食用色素、香料、果実、種実等の副原
料とを混合し、必要に応じて水を加えて加熱溶解し、所
望の水分含量まで加熱濃縮した後、成形し、冷却固化し
て製造する。原料として具体的には、砂糖、水飴、還元
水飴から選ばれた1種又は2種以上と、ニゲロオリゴ糖
との混合物が好ましい。最も好ましくは、砂糖を40〜
60重量%、水飴及び/又は還元水飴を固形分として4
0〜60重量%、ニゲロオリゴ糖を5〜30重量%とす
るのが好ましい。副原料としては、通常のキャンディを
製造する際に用いられるものを使用することができ、製
造しようとするキャンディの種類に応じて、例えば、乳
製品、澱粉、小麦粉、油脂、酸味料、凝固剤、食用色
素、香料、果実、種実等から選ばれる1種又は2種以上
を用いることができる。
【0014】本発明に係るチューインガムは、例えばガ
ムベース30〜50%、砂糖20〜50%、ニゲロオリ
ゴ糖10〜30%、水飴2〜10%、軟化剤0〜2%、
香料0〜1.5%、色素0〜1.5%の配合からなり、
各原料を混練して得られる。好ましくは、ガムベース3
0〜40%、砂糖30〜40%、ニゲロオリゴ糖15〜
25%、水飴3〜8%、軟化剤0〜1%、香料0〜1.
2%、色素0〜0.7%の配合からなり、各原料を混練
して得られる。上記の成分の他に、チューインガムに通
常配合される各種の成分、例えば、250メッシュより
細かい微粉糖、ブドウ糖や水飴、軟化剤(グリセリン・
D-ソルビトール)、香料、着色剤などを配合することが
出来る。ブドウ糖や水飴は、滑らかさと適当な湿潤度の
付与と甘み調節のために使用される。
ムベース30〜50%、砂糖20〜50%、ニゲロオリ
ゴ糖10〜30%、水飴2〜10%、軟化剤0〜2%、
香料0〜1.5%、色素0〜1.5%の配合からなり、
各原料を混練して得られる。好ましくは、ガムベース3
0〜40%、砂糖30〜40%、ニゲロオリゴ糖15〜
25%、水飴3〜8%、軟化剤0〜1%、香料0〜1.
2%、色素0〜0.7%の配合からなり、各原料を混練
して得られる。上記の成分の他に、チューインガムに通
常配合される各種の成分、例えば、250メッシュより
細かい微粉糖、ブドウ糖や水飴、軟化剤(グリセリン・
D-ソルビトール)、香料、着色剤などを配合することが
出来る。ブドウ糖や水飴は、滑らかさと適当な湿潤度の
付与と甘み調節のために使用される。
【0015】本発明の飲食品の摂取量は、摂取する人の
性別、年齢、健康状態などによって異なるので一概には
言えないが、吸収率を考慮して、有効成分、好ましくは
ニゲロース、ニゲロシルグルコースおよびニゲロシルマ
ルトースからなるニゲロオリゴ糖混合物として約4mg
〜40g程度、好ましくは約10mg〜20g程度、さ
らに好ましくは約50mg〜10g程度摂取されるよう
設定するのが望ましい。また摂取回数は1日1回であっ
ても、または複数回であってもよい。
性別、年齢、健康状態などによって異なるので一概には
言えないが、吸収率を考慮して、有効成分、好ましくは
ニゲロース、ニゲロシルグルコースおよびニゲロシルマ
ルトースからなるニゲロオリゴ糖混合物として約4mg
〜40g程度、好ましくは約10mg〜20g程度、さ
らに好ましくは約50mg〜10g程度摂取されるよう
設定するのが望ましい。また摂取回数は1日1回であっ
ても、または複数回であってもよい。
【0016】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、以下、「%」は、特に断りのない限り、重量%を意
味する。また、ニゲロオリゴ糖は日本食品化工株式会社
調製ニゲロオリゴ糖(ニゲロオリゴ糖含量88.4重量
%)を用いた。
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、以下、「%」は、特に断りのない限り、重量%を意
味する。また、ニゲロオリゴ糖は日本食品化工株式会社
調製ニゲロオリゴ糖(ニゲロオリゴ糖含量88.4重量
%)を用いた。
【0017】〔実施例1〕砂糖300重量gと水飴25
0重量gに水を加えて加熱溶解後、150℃迄ミックス
液を平鍋で煮詰め、水分2.5%のキャンディベースを
得た。このキャンディベースを品温が130℃になるま
で冷却し、ニゲロオリゴ糖50重量gを添加して平鍋中
で均一になるまで混練した。この混練物をスタンピング
成型機を用いて成型し、ニゲロオリゴ糖を含有するキャ
ンディを得た。
0重量gに水を加えて加熱溶解後、150℃迄ミックス
液を平鍋で煮詰め、水分2.5%のキャンディベースを
得た。このキャンディベースを品温が130℃になるま
で冷却し、ニゲロオリゴ糖50重量gを添加して平鍋中
で均一になるまで混練した。この混練物をスタンピング
成型機を用いて成型し、ニゲロオリゴ糖を含有するキャ
ンディを得た。
【0018】〔実施例2〕ニゲロオリゴ糖70重量部
(以下「部」と略す)を、水13.5部に加熱溶解させ
た。得られた糖液を115℃で煮沸した後、70℃に冷
却した。これに、予めゼラチン6部を水8部により膨潤
させて80℃で加熱溶解させたゼラチン液、並びに、ク
エン酸0.9部、香料0.15部及び水1.45部から
なる酸液を混合し、脱泡した後に、コーン澱粉からなる
成型わくに入れて一晩放置し、ニゲロオリゴ糖を含有す
るゼリー菓子を得た。
(以下「部」と略す)を、水13.5部に加熱溶解させ
た。得られた糖液を115℃で煮沸した後、70℃に冷
却した。これに、予めゼラチン6部を水8部により膨潤
させて80℃で加熱溶解させたゼラチン液、並びに、ク
エン酸0.9部、香料0.15部及び水1.45部から
なる酸液を混合し、脱泡した後に、コーン澱粉からなる
成型わくに入れて一晩放置し、ニゲロオリゴ糖を含有す
るゼリー菓子を得た。
【0019】〔試験例1〕本試験例では、マウスに低蛋
白食を与え、同時にニゲロオリゴ糖を与えることで、蛋
白不足により誘導される免疫機能低下に対するニゲロオ
リゴ糖の作用を検証した。マウス(BDF1、雌、11週
齡)をAIN-93G精製飼料(カゼイン20%、オリエ
ンタル酵母(株))の自由摂取(正常群)、AIN-
93Gベースカゼイン3%食(オリエンタル酵母
(株))の自由摂取(対照群)、並びにAIN-93
Gベースカゼイン3%食と1%ニゲロオリゴ糖飲水の自
由摂取(試験群)、の3群に分け1週間飼育した。飼育後
マウスから脾臓を摘出し、ハンクス平衡塩溶液中で押し
潰し、♯225メッシュに通した。遠心分離後、0.8
3%塩化アンモニウム緩衝液で溶血処理を施し、RPM
I 1640培地で懸濁し、細胞数を自動血球計測装置
で測定し、5.0×106/mlの脾臓細胞浮遊液を調
製した。
白食を与え、同時にニゲロオリゴ糖を与えることで、蛋
白不足により誘導される免疫機能低下に対するニゲロオ
リゴ糖の作用を検証した。マウス(BDF1、雌、11週
齡)をAIN-93G精製飼料(カゼイン20%、オリエ
ンタル酵母(株))の自由摂取(正常群)、AIN-
93Gベースカゼイン3%食(オリエンタル酵母
(株))の自由摂取(対照群)、並びにAIN-93
Gベースカゼイン3%食と1%ニゲロオリゴ糖飲水の自
由摂取(試験群)、の3群に分け1週間飼育した。飼育後
マウスから脾臓を摘出し、ハンクス平衡塩溶液中で押し
潰し、♯225メッシュに通した。遠心分離後、0.8
3%塩化アンモニウム緩衝液で溶血処理を施し、RPM
I 1640培地で懸濁し、細胞数を自動血球計測装置
で測定し、5.0×106/mlの脾臓細胞浮遊液を調
製した。
【0020】抗Tリンパ球抗原受容体モノクローナル抗
体(anti-CD3)を10μg/mlの濃度でホウ酸緩衝
液に溶解した液を96穴組織培養プレート1穴当たり1
00μlずつ加えて37℃で3時間放置しanti-CD3を
各穴に付着させ、3時間後に各穴をRPMI 1640培地で洗浄
後、RPMI 1640培地を1穴あたり100μlずつ加えた穴
に、上記脾臓細胞浮遊液を1穴当たり100μlずつ播
種した。37℃の5%炭酸ガス培養器内で24時間培養
し、培養上清のインターロイキン(IL)2、IL-4
およびインターフェロンγ(IFN-γ)をエンザイム
イムノアッセイで測定した。
体(anti-CD3)を10μg/mlの濃度でホウ酸緩衝
液に溶解した液を96穴組織培養プレート1穴当たり1
00μlずつ加えて37℃で3時間放置しanti-CD3を
各穴に付着させ、3時間後に各穴をRPMI 1640培地で洗浄
後、RPMI 1640培地を1穴あたり100μlずつ加えた穴
に、上記脾臓細胞浮遊液を1穴当たり100μlずつ播
種した。37℃の5%炭酸ガス培養器内で24時間培養
し、培養上清のインターロイキン(IL)2、IL-4
およびインターフェロンγ(IFN-γ)をエンザイム
イムノアッセイで測定した。
【0021】エンザイムイムノアッセイは、捕捉抗体と
してラット抗マウスIL-2モノクローナル抗体(R&D Syst
ems社製)、ラット抗マウスIL-4モノクローナル抗体
(Endogen社製)およびハムスター抗マウスIFN-γモ
ノクローナル抗体(R&D Systems社製)を用い、各捕捉
抗体をホウ酸緩衝液で1μg/mlに調製した溶液を、
それぞれ96穴組織培養プレート1穴当たり100 μl加え
4℃で3日間放置しラット抗マウスIL-2モノクロー
ナル抗体、ラット抗マウスIL-4モノクローナル抗体
およびハムスター抗マウスIFN-γモノクローナル抗
体を各穴に付着させたプレートを用いて行った。培養上
清を1穴当たり50μl加え、室温で90分間放置し、
培養上清のIL-2、IL-4およびIFN-γをプレー
トに付着したラット抗マウスIL-2モノクローナル抗
体、ラット抗マウスIL-4モノクローナル抗体および
ハムスター抗マウスIFN-γモノクローナル抗体と結
合させた。洗浄後、検出抗体としてそれぞれビオチン化
抗マウスIL-2抗体(R&D Systems社製)、ビオチン化
抗マウスIL-4抗体(Endogen社製)およびビオチン化
抗マウスIFN-γ抗体(R&D Systems社製)を加え、プ
レートに結合させたIL-2、IL-4およびIFN-γ
に結合させた。洗浄後ペルオキシダーゼ標識アビジン
(ファーミンジェン社製)を加え、プレートに結合させ
たビオチンに結合させた。洗浄後、過酸化水素0.00
6%とオルトフェニレンジアミン0.1%を含有するリ
ン酸緩衝液を1穴あたり100μl加え、室温で40分
間反応させ、反応を1.5N硫酸で停止し、マイクロプ
レートリーダーで吸光度492 nmを測定し、リコンビ
ナントマウスIL-2、IL-4およびIFN-γで作成
した標準曲線から、培養上清中のIL-2、IL-4およ
びIFN-γの濃度を求めた。表1にその結果を示す。
してラット抗マウスIL-2モノクローナル抗体(R&D Syst
ems社製)、ラット抗マウスIL-4モノクローナル抗体
(Endogen社製)およびハムスター抗マウスIFN-γモ
ノクローナル抗体(R&D Systems社製)を用い、各捕捉
抗体をホウ酸緩衝液で1μg/mlに調製した溶液を、
それぞれ96穴組織培養プレート1穴当たり100 μl加え
4℃で3日間放置しラット抗マウスIL-2モノクロー
ナル抗体、ラット抗マウスIL-4モノクローナル抗体
およびハムスター抗マウスIFN-γモノクローナル抗
体を各穴に付着させたプレートを用いて行った。培養上
清を1穴当たり50μl加え、室温で90分間放置し、
培養上清のIL-2、IL-4およびIFN-γをプレー
トに付着したラット抗マウスIL-2モノクローナル抗
体、ラット抗マウスIL-4モノクローナル抗体および
ハムスター抗マウスIFN-γモノクローナル抗体と結
合させた。洗浄後、検出抗体としてそれぞれビオチン化
抗マウスIL-2抗体(R&D Systems社製)、ビオチン化
抗マウスIL-4抗体(Endogen社製)およびビオチン化
抗マウスIFN-γ抗体(R&D Systems社製)を加え、プ
レートに結合させたIL-2、IL-4およびIFN-γ
に結合させた。洗浄後ペルオキシダーゼ標識アビジン
(ファーミンジェン社製)を加え、プレートに結合させ
たビオチンに結合させた。洗浄後、過酸化水素0.00
6%とオルトフェニレンジアミン0.1%を含有するリ
ン酸緩衝液を1穴あたり100μl加え、室温で40分
間反応させ、反応を1.5N硫酸で停止し、マイクロプ
レートリーダーで吸光度492 nmを測定し、リコンビ
ナントマウスIL-2、IL-4およびIFN-γで作成
した標準曲線から、培養上清中のIL-2、IL-4およ
びIFN-γの濃度を求めた。表1にその結果を示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1から明らかなごとく、低蛋白食により
IL-4の産生能が有意に低下したが、ニゲロオリゴ糖
の飲水により、IL-4産生能低下の有意な抑制がみら
れた。また、低蛋白質食により低下傾向だったIFN-
γ産生能もニゲロオリゴ糖飲水により十分なレベルに有
意に回復した。したがって、蛋白-エネルギー栄養障害
による免疫機能低下に対するニゲロオリゴ糖の抑制作用
が検証された。
IL-4の産生能が有意に低下したが、ニゲロオリゴ糖
の飲水により、IL-4産生能低下の有意な抑制がみら
れた。また、低蛋白質食により低下傾向だったIFN-
γ産生能もニゲロオリゴ糖飲水により十分なレベルに有
意に回復した。したがって、蛋白-エネルギー栄養障害
による免疫機能低下に対するニゲロオリゴ糖の抑制作用
が検証された。
【0024】
【発明の効果】本発明に係る3-O-α-D-グルコピラノシ
ル-D-グルコースを構成単位として含有する糖類を有効
成分とした飲食物を摂取することにより、栄養障害、特
に蛋白-エネルギー栄養障害による免疫機能低下を抑制
することができる。また、本発明に係る3-O-α-D-グル
コピラノシル-D-グルコースを構成単位として含有する
糖類は、副作用がなく常用できることから、飲食品など
の形態にすることにより、高齢者などでも手軽に経口で
摂取することができるという利点も有し、これからの高
齢化社会にとって有用である。
ル-D-グルコースを構成単位として含有する糖類を有効
成分とした飲食物を摂取することにより、栄養障害、特
に蛋白-エネルギー栄養障害による免疫機能低下を抑制
することができる。また、本発明に係る3-O-α-D-グル
コピラノシル-D-グルコースを構成単位として含有する
糖類は、副作用がなく常用できることから、飲食品など
の形態にすることにより、高齢者などでも手軽に経口で
摂取することができるという利点も有し、これからの高
齢化社会にとって有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 43/00 111 A61P 43/00 111 (72)発明者 山本 憲朗 兵庫県神戸市東灘区渦森台4丁目10−3 Fターム(参考) 4B014 GB06 GB07 GB09 GK12 GL10 GL11 4B018 LB01 MD29 MD31 ME14 4B041 LD02 LD08 LK11 4C086 AA01 AA02 EA01 MA01 MA02 MA03 MA04 MA52 NA14 ZB02 ZB07 ZC01 ZC02
Claims (9)
- 【請求項1】 3-O-α-D-グルコピラノシル-D-グルコー
スを構成単位として含有する糖類を有効成分とする栄養
障害による免疫機能低下を抑制する飲食品。 - 【請求項2】 糖類がニゲロオリゴ糖であることを特徴
とする請求項1記載の飲食品。 - 【請求項3】 ニゲロオリゴ糖がニゲロース、ニゲロシ
ルグルコース、ニゲロシルマルトースからなる群から選
ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1
または2に記載の飲食品。 - 【請求項4】 栄養障害が蛋白-エネルギー栄養障害で
あることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
飲食品。 - 【請求項5】 3-O-α-D-グルコピラノシル-D-グルコー
スを構成単位として含有する糖類を有効成分とする飲食
品の栄養障害による免疫機能低下を抑制するための使
用。 - 【請求項6】 ニゲロオリゴ糖含有飲食品の栄養障害に
よる免疫機能低下を抑制するための使用。 - 【請求項7】 3-O-α-D-グルコピラノシル-D-グルコー
スを構成単位として含有する糖類を有効成分とする栄養
障害によるサイトカイン類の産生能低下を抑制する飲食
品。 - 【請求項8】 3-O-α-D-グルコピラノシル-D-グルコー
スを構成単位として含有する糖類がニゲロース、ニゲロ
シルグルコース、ニゲロシルマルトース等のニゲロオリ
ゴ糖であることを特徴とする請求項7記載の飲食品。 - 【請求項9】 サイトカイン類がIL-2、IL-4、又
はIFN-γであることを特徴とする請求項7記載の飲
食品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001132560A JP2002325555A (ja) | 2001-04-27 | 2001-04-27 | 栄養障害による免疫機能低下を抑制する飲食品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001132560A JP2002325555A (ja) | 2001-04-27 | 2001-04-27 | 栄養障害による免疫機能低下を抑制する飲食品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002325555A true JP2002325555A (ja) | 2002-11-12 |
Family
ID=18980554
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001132560A Pending JP2002325555A (ja) | 2001-04-27 | 2001-04-27 | 栄養障害による免疫機能低下を抑制する飲食品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002325555A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006006267A1 (ja) * | 2004-07-07 | 2006-01-19 | House Wellness Foods Corporation | 抗ストレス剤 |
WO2008010428A1 (fr) | 2006-07-19 | 2008-01-24 | Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo | Agent immunomodulateur |
WO2011071179A1 (ja) * | 2009-12-11 | 2011-06-16 | 松谷化学工業株式会社 | 持続型エネルギー補給剤及び飲食品 |
US7973021B2 (en) | 2005-09-22 | 2011-07-05 | Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo | Immunomodulating agent in gut |
-
2001
- 2001-04-27 JP JP2001132560A patent/JP2002325555A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006006267A1 (ja) * | 2004-07-07 | 2006-01-19 | House Wellness Foods Corporation | 抗ストレス剤 |
US7786093B2 (en) | 2004-07-07 | 2010-08-31 | Health Wellness Foods Corporation | Antistress agent |
JP4787159B2 (ja) * | 2004-07-07 | 2011-10-05 | ハウスウェルネスフーズ株式会社 | 抗ストレス剤 |
US7973021B2 (en) | 2005-09-22 | 2011-07-05 | Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo | Immunomodulating agent in gut |
WO2008010428A1 (fr) | 2006-07-19 | 2008-01-24 | Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo | Agent immunomodulateur |
JP5289952B2 (ja) * | 2006-07-19 | 2013-09-11 | 株式会社林原 | 免疫調節剤 |
WO2011071179A1 (ja) * | 2009-12-11 | 2011-06-16 | 松谷化学工業株式会社 | 持続型エネルギー補給剤及び飲食品 |
JPWO2011071179A1 (ja) * | 2009-12-11 | 2013-04-22 | 松谷化学工業株式会社 | 持続型エネルギー補給剤及び飲食品 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20031215 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040123 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040302 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040413 |