JP2002325378A - ハイブリッド建設機械の動力制御装置 - Google Patents

ハイブリッド建設機械の動力制御装置

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JP2002325378A
JP2002325378A JP2001130105A JP2001130105A JP2002325378A JP 2002325378 A JP2002325378 A JP 2002325378A JP 2001130105 A JP2001130105 A JP 2001130105A JP 2001130105 A JP2001130105 A JP 2001130105A JP 2002325378 A JP2002325378 A JP 2002325378A
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Toshio Sora
利雄 空
Masayuki Komiyama
昌之 小見山
Etsujiro Imanishi
悦二郎 今西
Masayuki Kagoshima
昌之 鹿児島
Takao Nanjo
孝夫 南條
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Kobelco Construction Machinery Co Ltd
Kobe Steel Ltd
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Kobelco Construction Machinery Co Ltd
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハイブリッド建設機械に搭載されている蓄電
装置の性能の劣化を抑制する。 【解決手段】 回生状態時には、電力制御部78は、キ
ャパシタ64の端子間電圧が予め設定された上限値Vu
p1を超えないようにキャパシタ64への充電電力を制
限しつつ、発電機65による回生電力を優先的にキャパ
シタ64に充電するとともに、回生電力の余剰分をバッ
テリ63に充電する。一方、力行状態時には、電力制御
部78は、キャパシタ64の端子間電圧が予め設定され
た下限値Vun1、Vun2、Vun3未満にならない
ようにキャパシタ64の放電電力を制限しつつ、発電機
65への電力供給を優先的にキャパシタ64に行わせ、
不足分をバッテリ63に補わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数種の蓄電装置
を備えたハイブリッド建設機械の動力制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】建設機械の燃費の向上、排ガスの抑制、
騒音の抑制を目的としたハイブリッド建設機械の開発が
行われており、係るハイブリッド建設機械には、通常、
蓄電装置が搭載されている。しかしながら、蓄電装置に
は入出力密度に特化したものとエネルギー密度に特化し
たものがあり、油圧ショベルなどのハイブリッド建設機
械の要求動力に対応するためには、出力または容量のい
ずれか一方においてオーバースペックとなるという問題
点があった。
【0003】このような問題点を解決するものとして、
特開2000−295717号公報に開示されているよ
うなハイブリッド建設機械がある。このハイブリッド建
設機械はエネルギー密度(単位重量あたりの蓄積エネル
ギー)の高い蓄電装置とパワー密度(単位重量あたりの
出力)の高い蓄電装置との2種類の蓄電装置をハイブリ
ッド建設機械に搭載し、要求動力の大きさによって、例
えば電動機へ電力を供給する蓄電装置を切り替えるもの
である。但し、エネルギー密度の高い蓄電装置の例とし
ては、鉛蓄電池やニッケル水素蓄電池などの二次電池が
あり、パワー密度の高い蓄電装置の例としては、電気二
重層キャパシタなどがある。なお、二次電池は、容量が
大きいものの、充放電時に化学変化を伴うため充放電の
回数が増加すると性能が劣化するという欠点がある。一
方、電気二重層キャパシタは、一般に充放電による性能
の劣化が小さいとされており、要求動力が頻繁に変化す
る建設機械などには適しているものの、容量が小さいた
め容量の大きい二次電池との併用が必要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ハイブリッ
ド建設機械では要求動力は頻繁に変化し、力行状態と回
生状態とが頻繁に繰り返し行われるものであるため、上
記公報のように要求動力の大きさにより蓄電装置の切り
替えを行う制御方法では、二次電池などのエネルギー密
度の高い蓄電装置の充放電が頻繁に繰り返され、充放電
による蓄電装置の劣化を抑制することができなかった。
【0005】本発明は、蓄電装置の劣化を抑制すること
ができるハイブリッド建設機械の動力制御装置を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のハイブリ
ッド建設機械の動力制御装置は、エンジンと、該エンジ
ンによって駆動される発電機と、該発電機により供給さ
れる電力によって駆動される電動機と、前記発電機によ
り発電される電力および前記電動機により発電される電
力を蓄電するとともに前記電動機に電力を供給する第1
蓄電装置と、該第1蓄電装置より単位重量あたりの入出
力密度が高く、前記発電機により発電される電力および
前記電動機により発電される電力を蓄電するとともに前
記電動機に電力を供給する第2蓄電装置と、前記エンジ
ンおよび前記電動機の少なくとも一方により駆動される
作業アクチュエータとを備えたハイブリッド建設機械の
動力制御装置において、前記作業アクチュエータの要求
動力を検出する作業負荷検出手段と、前記作業負荷検出
手段による検出結果を基に前記電動機が力行状態と回生
状態とのいずれであるかを判別し、力行状態である場合
には前記第1蓄電装置より優先して第2蓄電装置に前記
電動機へ電力を供給させ、回生状態である場合には前記
第1蓄電装置より優先して前記第2蓄電装置へ前記電動
機の回生電力を供給させる制御手段とを備えたことを特
徴とする。
【0007】請求項1によると、力行状態時には第1蓄
電装置より優先して第2蓄電装置に電動機へ電力を供給
させ、第2第蓄電装置による電力供給の不足分が第1蓄
電装置または発電機により補われるとともに、回生状態
時には第1蓄電装置より優先して第2蓄電装置に電動機
の回生電力を充電し、回生電力の余剰分が第1蓄電装置
に充電されるため、第1蓄電装置の充放電回数を減少さ
せることができる。この結果、二次電池などの第1蓄電
装置の充放電による性能の劣化を抑制でき、第1蓄電装
置の高寿命化を図ることができる。
【0008】請求項2記載の動力制御装置は、前記第2
蓄電装置の端子間電圧に第1下限値と、該第1下限値よ
り大きい上限値とを設定する制限電圧設定手段をさらに
備え、前記制御手段は、力行状態である場合には前記第
2蓄電装置の端子間電圧が前記第1下限値未満とならな
いように前記第2蓄電装置から前記電動機へ供給される
電力を制限し、回生状態である場合には前記第2蓄電装
置の端子間電圧が前記上限値を超えないように前記電動
機から第2蓄電装置へ供給される電力を制限することを
特徴とする。請求項2によると、第2蓄電装置の端子間
電圧が上限値を超えないように第2蓄電装置の充電を制
限しているため、上限値を第2蓄電装置の耐電圧以下に
設定すれば、第2蓄電装置の端子間電圧が耐電圧を超え
ることによる電気二重層キャパシタなどの第2蓄電装置
の性能の劣化を防止することができる。また、第2蓄電
装置の端子間電圧が第1下限値未満にならないように第
2蓄電装置の放電を制限しているため、第2蓄電装置の
内部抵抗による電力損失(I2×R)の増加を防止する
ことができる。
【0009】請求項3記載の動力制御装置は、前記制限
電圧設定手段は、前記電動機により発電される回生エネ
ルギーの全てを前記第2蓄電装置に蓄電することができ
るように前記第1下限値および前記上限値を設定するこ
とを特徴とする。請求項3によると、回生状態時に電動
機により発電される回生電力の全てを第2蓄電装置に充
電させることが可能となり、回生電力の一部を第1蓄電
装置に充電する必要がなくなるため、第1蓄電装置が充
電されることによる第1蓄電装置の性能の劣化を防止す
ることができる。
【0010】但し、上限値をVmax、下限値をVmi
nとし、第2蓄電装置の容量をCとしたとき、第2蓄電
装置の使用可能エネルギーEは以下の式のように表され
る。
【数1】 上記式から分かるように、使用可能エネルギーEは、上
限値Vmaxと下限値Vminで決まる。そして、上限
値Vmaxは第2蓄電装置の耐電圧で決まり、下限値V
minが小さい場合には第2蓄電装置の内部抵抗による
損失が大きくなるので、下限値Vminが上限値Vma
xの(1/2)以上になるように容量Cの値を決定する
のが好ましい。尚、実測データによれば、作業アクチュ
エータの回生エネルギーの最大値は、走行を除けばブー
ム下げと旋回のときが最も大きく、6トン級の油圧ショ
ベルで約20(kJ)であり、例えば、この回生エネル
ギーの全てを第2蓄電装置に蓄電できるように上限値V
max、下限値Vmin、容量Cを決定する。
【0011】請求項4記載の動力制御装置は、前記エン
ジンの稼動状態を検出する稼動状態検出手段をさらに備
え、前記制限電圧設定手段は前記第1下限値より大きく
前記上限値より小さい第2下限値をさらに設定し、前記
制御手段は、前記稼動状態検出手段により前記エンジン
が停止していると検出された場合には前記第2蓄電装置
の端子間電圧が前記第2下限値未満とならないように前
記第2蓄電装置から前記電動機へ供給される電力を制限
することを特徴とする。また、請求項5記載の動力制御
装置は、前記制限電圧設定手段は、前記電動機により発
電される回生エネルギーの全てを前記第2蓄電装置に蓄
電することができるように前記第2下限値および前記上
限値を設定するとともに、前記エンジン起動後当該エン
ジンの回転数が規定回数に達するまでの間に前記電動機
への電力に不足が生じないように前記第1下限値および
前記第2下限値を設定していることを特徴とする。請求
項4および請求項5によると、作業アクチュエータの負
荷が急激に増大した場合であっても、エンジンの回転数
が規定回数になるまでの間に電動機への供給電力に不足
が生じるような事態を回避することが可能となる。
【0012】尚、第1下限値および第2下限値は、例え
ば、エンジンが起動してから当該エンジンの回転数が規
定回数に達するまでの間におけるエンジンの最大出力値
からの不足分を積算することにより求められるエネルギ
ーから決定できる。
【0013】請求項6記載の動力制御装置は、前記エン
ジンの負荷を検出するエンジン負荷検出手段をさらに備
え、前記制限電圧設定手段は、前記第1下限値より大き
く前記上限値より小さい第3下限値をさらに設定し、前
記制御手段は、前記エンジン負荷検出手段によりエンジ
ン負荷の増加率が所定値以上であると検出された場合に
は前記第2蓄電装置の端子間電圧を前記第3下限値未満
とならないように前記第2蓄電装置から前記電動機へ供
給される電力を制限することを特徴とし、請求項7記載
の動力制御装置は、前記制御手段が、前記エンジン負荷
検出手段によりエンジン負荷の増加率が所定値以上でな
いと検出された場合には前記第2蓄電装置の端子間電圧
を前記第1下限値未満とならないように前記第2蓄電装
置から前記電動機へ供給される電力を制限することを特
徴とする。また、請求項8記載の動力制御装置は、前記
制限電圧設定手段は、前記電動機により発電される回生
エネルギーの全てを前記第2蓄電装置に蓄電することが
できるように前記第3下限値および前記上限値を設定す
るとともに、前記エンジンの出力低下後当該エンジンの
出力が回復するまでの間に前記電動機への電力に不足が
生じないように前記第1下限値および前記第3下限値を
設定することを特徴とする。請求項6請求項7および請
求項8によると、負荷変動によるエンジンの出力が低下
した場合であっても、エンジンの出力が回復するまでの
間に電動機への供給電力に不足が生じるような事態を回
避することが可能となる。
【0014】尚、第1下限値および第3下限値は、例え
ば、エンジン出力が低下してから当該エンジンの出力が
回復するまでの間におけるエンジンの出力の低下分を積
算することにより求められるエネルギーから決定でき
る。ここで、実測データによれば、1600(rpm)
で運転中のエンジンに、0から定格トルクまでのステッ
プ状の負荷を与えた場合に、エンジンの回転数は130
0(rpm)まで低下し、定常回転に復帰するまでに
0.5秒から1秒要した。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、図面を参照しつつ説明する。尚、以下におい
ては、ハイブリッド建設機械としてシリーズ方式のハイ
ブリッドショベルを例に挙げて説明するが、パラレル方
式のハイブリッドショベルなど各種ハイブリッド建設機
械に適用することができる。
【0016】まず、本実施の形態に係る動力制御装置が
適用されるハイブリッドショベルについて、図1を参照
しつつ説明する。但し、図1はハイブリッドショベルの
概略構成を示す模式図である。
【0017】図1において、ハイブリッドショベル1
は、下部走行体2と、下部走行体2の上面中心部に旋回
可能に設けられた上部旋回体3と、上部旋回体3の前部
に設けられた堀削アタッチメント4とから構成されてい
る。
【0018】下部走行体2は、両端部に平行配置された
一対のクローラフレーム21と、各クローラフレーム2
1の周囲に回転可能に設けられ、地面に対して面上に接
地するクローラ22と、クローラ22を回転駆動する走
行用減速機23および走行用電動機24とを有してい
る。このように構成された下部走行体2は、各クローラ
22を走行用減速機23を介して走行用電動機24によ
り個別に正方向および逆方向に回転駆動することによっ
て、ハイブリッドショベル1全体を前進、後退、回転、
旋回させる。
【0019】下部走行体2の上面中心部には、旋回軸5
が下部走行体2に対して直交して設けられている。旋回
軸5の上部には、上部旋回体3の一部を構成する旋回フ
レーム31が回転自在に設けられている。旋回フレーム
31の上面には、オペレータの操縦室となるキャビン3
2と、保護カバー33で覆われた機械収納部34とが設
けられているとともに、掘削アタッチメント4のブーム
41およびブームシリンダ42の一端部が上下に回動自
在に設けられている。
【0020】機械収納部34には、旋回用電動機35お
よび旋回用減速機36が設けられているとともに、ブー
ム用電動機37とブームポンプ38とを一体化して備え
たブーム用一体型アクチュエータA1、アーム用電動機
47aとアームポンプ47bとを一体化して備えたアー
ム用一体型アクチュエータA2、バケット用電動機48
aとバケットポンプ48bとを一体化して備えたバケッ
ト用一体型アクチュエータA3が設けられている。旋回
用電動機35は、旋回用減速機36を介して旋回フレー
ム31を旋回軸5を旋回中心として旋回駆動する。ブー
ム用一体型アクチュエータA1は、ブームシリンダ42
に図示しない油圧配管を介して接続されており、ブーム
41の先端側を上下に回動させる。アーム用一体型アク
チュエータA2は、アームシリンダ45に図示しない油
圧配管を介して接続されており、アーム43を上下に回
動させる。バケット用一体型アクチュエータA3は、バ
ケットシリンダ46に図示しない油圧配管を介して接続
されており、バケット44を上下に回動させる。
【0021】ブーム41の先端部には、アーム43が回
動自在に設けられている。アーム43の先端部には、バ
ケット44が回動自在に設けられている。また、ブーム
41とアーム43とは、アームシリンダ45を介して連
結されており、アーム43とバケット44とは、バケッ
トシリンダ46を介して連結されている。
【0022】機械収納部34内には、エンジン61、エ
ンジン61の回転速度(エンジン出力)に応じた交流電
力を発電する発電機62が収納されている他、バッテリ
63、キャパシタ64などが収納されている。
【0023】次に、上記構成を有するハイブリッドショ
ベル1の動力制御の機構について図2を参照しつつ説明
する。但し、図2は、ハイブリッドショベル1の動力制
御機構を説明するためのブロック図である。
【0024】図2に示すブロック図は、エンジン61
と、発電機62と、発電機62により発電される余剰電
力および電動機65の回生電力を蓄えるとともに、適宜
電動機65へ電力を供給するバッテリ63、キャパシタ
64と、電動機65と一体化された一体型アクチュエー
タ66と、動力制御機構7とから構成されている。電動
機65は、ブーム用電動機37、アーム用電動機47
a、バケット用電動機48aなどであり、一体型アクチ
ュエータ65は、ブーム用一体型アクチュエータA1、
アーム用一体型アクチュエータA2、バケット用一体型
アクチュエータA3などであり、図2においては一のみ
図示している。
【0025】バッテリ63は、鉛蓄電池やニッケル水素
蓄電池などの二次電池であり、エネルギー密度(単位重
量あたりの蓄積エネルギー)が高いものである。一方、
キャパシタ64は、電気二重層キャパシタなどであり、
パワー密度(単位重量あたりの出力)が高いものであ
る。即ち、キャパシタ64がバッテリ63より単位重量
あたりの入出力密度が高い蓄電装置ということになる。
【0026】図2に示すエンジン制御機構7は、制限電
圧設定部71と、エンジン稼動状態検出部72と、エン
ジン負荷検出部73と、電圧センサ74と、電流センサ
75と、制限電力算出部76と、作業負荷検出部77
と、電力制御部78とから構成されている。
【0027】制限電圧設定部71は、キャパシタ64の
端子間電圧の下限値(第1下限値)Vun1、下限値
(第2下限値)Vun2、下限値(第3下限値)Vun
3、上限値Vup1を設定する。但し、下限値Vun1
は、力行状態で、エンジン61が稼動中で、且つ、エン
ジン61の負荷の増大が所定値以上の場合におけるキャ
パシタ64の端子間電圧の下限値である。また、下限値
Vun2は、力行状態で、エンジン61が稼動中で、且
つ、エンジン61の負荷の増大が所定値以上でない場合
におけるキャパシタ64の端子間電圧の下限値である。
さらに、下限値Vun3は、力行状態で、且つ、エンジ
ン61が停止中の場合におけるキャパシタ64の端子間
電圧の下限値である。さらに、上限値Vup1は、回生
状態の場合におけるキャパシタ64の端子間電圧の上限
値である。
【0028】ここで、制限電圧設定部71は、以下の条
件の全てを満足するように、下限値Vun1、Vun
2、Vun3、および上限値Vup1を設定する。
【0029】第1の条件として、キャパシタ64の端子
間電圧が耐電圧を超えるとキャパシタ64の劣化が生じ
るため、キャパシタ64の耐電圧を考慮し、上限値Vu
p1を設定する。
【0030】第2の条件として、回生エネルギーの全て
をキャパシタ64に充電できないような値に上限値Vu
p1と下限値Vun1との値を設定した場合、上限値V
up1と下限値Vun2との値を設定した場合、上限値
Vup1と下限値Vun3との値を設定した場合にはバ
ッテリ63に回生エネルギーの余剰分を充電することに
なり、バッテリ63の性能の劣化を招く恐れがあるた
め、回生エネルギーの全てがキャパシタ64に充電可能
になるように、各値を設定する。即ち、最大の回生エネ
ルギーをEmax、上限値Vup1と下限値Vun1と
の間で蓄電できるエネルギーをE1、上限値Vup1と
下限値Vun2との間で蓄電できるエネルギーをE2、
上限値Vup1と下限値Vun3との間で蓄電できるエ
ネルギーをE3とした場合、Emax≦E1、Emax
≦E2、Emax≦E3の関係を満たすように、各値を
設定する。
【0031】第3の条件として、エンジン停止中にアク
チュエータの負荷が急激に増加した場合にはバッテリ6
3とキャパシタ64の出力だけでは電動機65へ十分な
電力供給が行えない場合も考えられるため、アクチュエ
ータの負荷が急激に増加した場合にも確実に電動機65
への電力供給が行えるように下限値Vup1および下限
値Vup2とを設定する。
【0032】第4の条件として、エンジン61の負荷が
増大してエンジン出力が低下した場合に電動機65へ十
分な電力を供給できなくなるような事態が考えられるた
め、エンジン出力が低下した場合にも確実に電動機65
への電力供給が行えるように、下限値Vup1および下
限値Vup3とを設定する。尚、キャパシタ64の内部
抵抗による損失を考慮して、下限値Vun1、Vun
2、Vun3が上限値Vup1の(1/2)以上になる
ように、キャパシタ64の容量を定めるのが好ましい。
【0033】エンジン稼動状態検出部72は、エンジン
61が運転中であるか、停止中であるかを検出し、検出
結果を電力制御部78へ出力する。
【0034】エンジン負荷検出部73は、エンジン61
の負荷を検出し、検出結果を電力制御部78へ出力す
る。尚、例えば、エンジン61の回転速度を検出し、当
該回転速度が一定時間に予め設定された所定値以上低下
したときに負荷が増大したものと判断する。
【0035】電圧センサ74は、キャパシタ64の端子
間電圧を検出し、検出結果を制限電力算出部76へ出力
する。また、電流センサ75は、キャパシタ64の入出
力電流を検出し、検出結果を制限電力算出部76へ出力
する。
【0036】制限電力算出部76は、電圧センサ74に
より検出された電圧Vcと、電流センサ75により検出
された電流Icと、制限電圧設定部71により設定され
た端子間電圧の下限値Vun1とを基に下記式(1)を
演算することによりキャパシタ64の端子間電圧がVu
n1となる電力P1を算出し、算出結果を電力制御部7
8へ出力する。また、電圧Vcと電流Icと制限電圧設
定部71により設定された端子間電圧の下限値Vun2
とを基に下記式(2)を演算して、キャパシタ64の端
子間電圧がVun2となる電力P2を算出し、算出結果
を電力制御部78へ出力する。さらに、電圧Vcと電流
Icと制限電圧設定部71により設定された端子間電圧
の下限値Vun3とを基に下記式(3)を演算して、キ
ャパシタ64の端子間電圧がVun3となる電力P3を
算出し、算出結果を電力制御部78へ出力する。さら
に、電圧Vcと電流Icと制限電圧設定部71により設
定された端子間電圧の上限値Vup1とを基に下記式
(4)を演算して、キャパシタ64の端子間電圧がVu
p1となる電力P4を算出し、算出結果を電力制御部7
8へ出力する。但し、Rはキャパシタ64の内部抵抗で
ある。
【数2】
【0037】作業負荷検出部77は、各電動機65の入
力部の電圧と電流との積を演算した後、演算結果の総和
を求めることにより作業負荷の総和(要求電力の総和)
P0を算出し、算出結果を電力制御部78へ出力する。
【0038】電力制御部78は、キャパシタ64の充放
電電力を決定し、決定した充放電電力によりキャパシタ
64の充放電電力を制限するようにキャパシタ64の充
放電電力を制御する。
【0039】詳しくは、電力制御部78は、作業負荷検
出部77により算出された結果を基に、力行状態(P0
>0)であるか回生状態(P0<0)であるかを判定す
る。また、力行状態の場合にはエンジン稼動状態検出部
72の検出結果を基にエンジン61が稼動中かを判定
し、エンジン61が稼動中の場合にはさらにエンジン負
荷検出部73の検出結果を基にエンジン負荷の増大が所
定値以上であるか否かを判定する。
【0040】そして、電力制御部78は、力行状態で、
エンジン61が稼動中で、かつエンジン負荷の増大が所
定値以上でない場合には、作業負荷P0の絶対値が電力
P1の絶対値より大きいか(|P0|>|P1|)を判
定し、作業負荷P0の絶対値の方が大きいときはキャパ
シタ64の放電電力をP1に制限し、大きくないときは
キャパシタ64の放電電力をP0とする。また、電力制
御部78は、力行状態で、エンジン61が稼動中で、か
つエンジン負荷の増大が所定値以上である場合には、作
業負荷P0の絶対値が電力P3の絶対値より大きいか
(|P0|>|P3|)を判定し、作業負荷P0の絶対
値の方が大きいときはキャパシタ64の放電電力をP3
に制限し、大きくないときはキャパシタ64の放電電力
をP0とする。
【0041】さらに、電力制御部78は、力行状態で、
エンジン61が停止中の場合には、作業負荷P0の絶対
値が電力P2の絶対値より大きいか(|P0|>|P2
|)を判定し、作業負荷P0の絶対値の方が大きいとき
はキャパシタ64の放電電力をP2に制限し、大きくな
いときはキャパシタ64の放電電力をP0とする。さら
に、電力制御部78は、回生状態である場合には、作業
負荷P0の絶対値が電力P4の絶対値より大きいか(|
P0|>|P4|)を判定し、作業負荷P0の絶対値の
方が大きいときはキャパシタ64の充電電力をP4に制
限し、大きくないときはキャパシタ64の充電電力をP
0とする。
【0042】さらに、上記構成を有する動力制御機構7
における動力制御方法について図3を参照しつつ説明す
る。但し、図3は動力制御方法の手順を示すフローチャ
ートである。
【0043】ステップS101において、制限電圧設定
部71は、下限値Vun1、Vun2、Vun3と、上
限値V4とを、上述した条件を満足するように決定す
る。
【0044】ステップS102において、電圧センサ7
4はキャパシタ64の端子間電圧を検出して検出結果で
ある電圧Vcを制限電力算出部76へ出力する。また、
電流センサ75はキャパシタ64の入出力電流を検出
し、検出結果である電流Icを制限電力算出部76へ出
力する。
【0045】ステップS103また、制限電力算出部7
6は、電圧センサ74により検出された電圧Vcと、電
流センサ75により検出された電流Icと、制限電圧設
定部71により設定されたキャパシタ64の端子間電圧
の下限値Vun1とを基に上記式(1)を演算すること
によりキャパシタ64の端子間電圧がVun1となる電
力P1を算出し、算出結果を電力制御部78へ出力す
る。
【0046】また、制限電力算出部76は、電圧センサ
74により検出された電圧Vcと、電流センサ75によ
り検出された電流Icと、制限電圧設定部71により設
定されたキャパシタ64の端子間電圧の下限値Vun2
とを基に上記式(2)を演算して、キャパシタ64の端
子間電圧がVun2となる電力P2を算出し、算出結果
を電力制御部78へ出力する。
【0047】さらに、制限電力算出部76は、電圧セン
サ74により検出された電圧Vcと、電流センサ75に
より検出された電流Icと、制限電圧設定部71により
設定されたキャパシタ64の端子間電圧の下限値Vun
3とを基に上記式(3)を演算して、キャパシタ64の
端子間電圧がVun3となる電力P3を算出し、算出結
果を電力制御部78へ出力する。
【0048】さらに、制限電力算出部76は、電圧セン
サ74により検出された電圧Vcと、電流センサ75に
より検出された電流Icと、制限電圧設定部71により
設定されたキャパシタ64の端子間電圧の上限値Vup
1とを基に上記式(4)を演算して、キャパシタ64の
端子間電圧がVup1となる電力P4を算出し、算出結
果を電力制御部78へ出力する。
【0049】ステップS104において、作業負荷検出
部77は、電動機64の入力部の電圧と電流との積を演
算した後、演算結果の総和を求めることにより作業負荷
の総和P0を算出し、算出結果を電力制御部78へ出力
する。
【0050】ステップS105において、電力制御部7
8は、作業負荷検出部77により算出された結果を基
に、力行状態(P0>0)であるか否かを判定する。力
行状態(P0>0)であると判定された場合には(ステ
ップS105:YES)、ステップS106の処理に移
行する。一方、力行状態でない、即ち回生状態であると
判定された場合には(ステップS105:NO)、ステ
ップS114の処理へ移行する。
【0051】ステップS106において、エンジン稼動
状態検出部72はエンジン61の稼動状態を検出し検出
結果を電力制御部78へ出力し、電力制御部78はエン
ジン稼動状態検出部72の検出結果を基に、エンジン6
1が稼動中であるか否かを判定する。エンジン61が稼
動中であると判定された場合には(ステップS106:
YES)、ステップS107の処理に移行する。一方、
エンジン61が稼動中でない、即ちエンジン61が停止
中と判定された場合には(ステップS106:NO)、
ステップS112の処理に移行する。
【0052】ステップS107において、エンジン負荷
状態検出部73はエンジンの負荷を検出し検出結果を電
力制御部71へ出力し、電力制御部78は、エンジン負
荷が所定時間に所定以上増大したか否かを判定する。負
荷の増大が所定以上であると判定された場合には(ステ
ップS107:YES)、ステップS110の処理に移
行する。一方、負荷の増大が所定以上でないと判定され
た場合には(ステップS107:NO)、ステップS1
08の処理へ移行する。
【0053】ステップ108において、エンジン制御部
78は、ステップS104で算出された作業負荷P0の
絶対値が、ステップS103で算出された電力P1の絶
対値より大きいか否か(|P0|>|P1|)を判定す
る。作業負荷P0の絶対値の方が大きい場合には(ステ
ップS108:YES)、ステップS109の処理へ移
行し、大きくない場合には(ステップS108:NO)
ステップS116の処理へ移行する。
【0054】ステップS109において、エンジン制御
部78は、キャパシタ64の放電電力を、ステップS1
03で算出された電力P1に制限する。なお、不足分は
発電機62又はバッテリ63により補われる。
【0055】ステップ110において、エンジン制御部
78は、ステップS107で算出された作業負荷P0の
絶対値が、ステップS103で算出された電力P3の絶
対値より大きいか否か(|P0|>|P3|)を判定す
る。作業負荷P0の絶対値の方が大きい場合には(ステ
ップS110:YES)、ステップS111の処理へ移
行し、大きくない場合には(ステップS110:NO)
ステップS116の処理へ移行する。
【0056】ステップS111において、エンジン制御
部78は、キャパシタ64の放電電力を、ステップS1
03で算出された電力P3に制限する。なお、不足分は
発電機62又はバッテリ63により補われる。
【0057】ステップ112において、エンジン制御部
78は、ステップS104で算出された作業負荷P0の
絶対値が、ステップS103で算出された電力P2の絶
対値より大きいか否か(|P0|>|P2|)を判定す
る。作業負荷P0の絶対値の方が大きい場合には(ステ
ップS112:YES)、ステップS113の処理へ移
行し、大きくない場合には(ステップS112:NO)
ステップS116の処理へ移行する。
【0058】ステップS113において、エンジン制御
部78は、キャパシタ64の放電電力を、ステップS1
03で算出された電力P2に制限する。なお、不足分は
発電機62又はバッテリ63により補われる。
【0059】ステップ114において、エンジン制御部
78は、ステップS104で算出された作業負荷P0の
絶対値が、ステップS103で算出された電力P4の絶
対値より大きいか否か(|P0|>|P4|)を判定す
る。作業負荷P0の絶対値の方が大きい場合には(ステ
ップS114:YES)、ステップS115の処理へ移
行し、大きくない場合には(ステップS114:NO)
ステップS116の処理へ移行する。
【0060】ステップS115において、エンジン制御
部78は、キャパシタ64の充電電力を、ステップS1
03で算出された電力P4に制限する。なお、過剰分は
バッテリ63に充電される。
【0061】ステップS116において、エンジン制御
部78は、力行状態の場合にはキャパシタ64の放電電
力を、ステップS104で算出された作業負荷P0に制
御し、電動機65への電力供給が全てキャパシタ64の
放電により行われる。また、エンジン制御部78は、回
生状態の場合にはキャパシタ64の充電電力を、ステッ
プS104で算出された作業負荷P0に制御し、電動機
65による回生電力の全てがキャパシタ64に充電され
ることになる。
【0062】以上説明した本実施の形態に係るハイブリ
ッドショベル1の動力制御機構7においては、力行状態
時にはバッテリ63より優先してキャパシタ64に電動
機へ電力を供給させ、蓄電装置64による電力供給の不
足分がバッテリ63または発電機62により補われると
ともに、回生状態時にはバッテリ63より優先してキャ
パシタ64に電動機65の回生電力を充電し、回生電力
の余剰分がバッテリ63に充電されるため、バッテリ6
3の充放電回数を減少させることができる。この結果、
バッテリ63の充放電による性能の劣化を抑制でき、バ
ッテリ63の高寿命化を図ることができる。
【0063】また、キャパシタ64の端子間電圧が上限
値Vup1を超えないようにキャパシタ64の充電を制
限し,且つ、上限値Vup1をキャパシタ64の耐電圧
以下に設定しているため、キャパシタ64の端子間電圧
が耐電圧を超えることによるキャパシタ64の性能の劣
化を防止することができる。また、キャパシタ64の端
子間電圧が下限値Vun1、Vun2、Vun1未満に
ならないようにキャパシタ64の放電を制限しているた
め、キャパシタ64の内部抵抗による電力損失の増加を
防止することができる。
【0064】さらに、キャパシタ64の端子間電圧の上
限値Vup1と下限値Vun1との設定、上限値Vup
1と下限値Vun2との設定、上限値Vup1と下限値
Vun3との設定を、回生エネルギーの全てをキャパシ
タ64に充電できるように設定しているため、回生状態
時に電動機65により発電される回生電力の全てをキャ
パシタ64に充電させることが可能となり、回生電力の
一部をバッテリ63に充電する必要がなくなるため、バ
ッテリ63が充電されることによるバッテリ63の性能
の劣化を防止することができる。
【0065】さらに、作業負荷が急激に増加した場合
に、エンジン61起動後エンジン62の回転数が規定回
数に達するまでの間に電動機65への供給電力に不足が
生じないように下限値Vun1および下限値Vun2と
を設定しているため、作業負荷が急激に層化した場合に
も、エンジン61の回転数が規定回数になるまでの間に
電動機65への供給電力に不足が生じるような事態を回
避することができる。
【0066】さらに、エンジン出力が低下した場合に、
エンジン61の出力低下後エンジン61の出力が回復す
るまでの間に電動機65への供給電力に不足が生じない
ように下限値Vun1および下限値Vun3とを設定し
ているため、負荷増大によるエンジンの出力が低下した
場合にも、エンジンの出力が回復するまでの間に電動機
65への供給電力に不足が生じるような事態を回避する
ことが可能となる。
【0067】以上、本発明の好適な実施の形態について
説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるもの
ではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々
な設計変更が可能なものである。例えば、実施の形態に
おいてはバッテリ63およびキャパシタ64が夫々一つ
の場合であるが、ハイブリッドショベル1に2以上のバ
ッテリや2以上のキャパシタを搭載するようにしてもよ
い。また、過電流から動力制御機構7を保護する保護回
路を付加するように構成してもよい。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1による
と、力行状態時には第1蓄電装置より優先して第2蓄電
装置に電動機へ電力を供給させ、第2第蓄電装置による
電力供給の不足分が第1蓄電装置または発電機により補
われるとともに、回生状態時には第1蓄電装置より優先
して第2蓄電装置に電動機の回生電力を充電し、回生電
力の余剰分が第1蓄電装置に充電されるため、第1蓄電
装置の充放電回数を減少させることができる。この結
果、二次電池などの第1蓄電装置の充放電による性能の
劣化を抑制でき、第1蓄電装置の高寿命化を図ることが
できる。
【0069】請求項2によると、第2蓄電装置の端子間
電圧が上限値を超えないように第2蓄電装置の充電を制
限しているため、上限値を第2蓄電装置の耐電圧以下に
設定すれば、第2蓄電装置の端子間電圧が耐電圧を超え
ることによる電気二重層キャパシタなどの第2蓄電装置
の性能の劣化を防止することができる。また、第2蓄電
装置の端子間電圧が第1下限値未満にならないように第
2蓄電装置の放電を制限しているため、第2蓄電装置の
内部抵抗による電力損失の増加を防止することができ
る。
【0070】請求項3によると、回生状態時に電動機に
より発電される回生電力の全てを第2蓄電装置に充電さ
せることが可能となり、回生電力の一部を第1蓄電装置
に充電する必要がなくなるため、第1蓄電装置が充電さ
れることによる第1蓄電装置の性能の劣化を防止するこ
とができる。
【0071】請求項4および請求項5によると、作業ア
クチュエータの負荷が急激に増大した場合であっても、
エンジンの回転数が規定回数になるまでの間に電動機へ
の供給電力に不足が生じるような事態を回避することが
可能となる。
【0072】請求項6、請求項7および請求項8による
と、負荷変動によるエンジンの出力が低下した場合であ
っても、エンジンの出力が回復するまでの間に電動機へ
の供給電力に不足が生じるような事態を回避することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るエンジン制御装置が
適用されるハイブリッドショベルの概略構成を示す模式
図である。
【図2】図1に概略を示したハイブリッドショベルの動
力制御機構を説明するためのブロック図である。
【図3】図2に示した動力制御機構における動力制御方
法の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ハイブリッドショベル 2 下部走行体 3 上部旋回体 4 掘削アタッチメント 5 旋回軸 61 エンジン 62 発電機 63 バッテリ 64 キャパシタ 65 電動機 66 一体型アクチュエータ 7 動力制御機構 71 制限電圧設定部 72 エンジン稼動状態検出部 73 エンジン負荷検出部 74 電圧センサ 75 電流センサ 76 制限電力算出部 77 作業負荷検出部 78 電力制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小見山 昌之 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所西神3号館2F神戸総 合技術研究所内HYCOプロジェクト室 (72)発明者 今西 悦二郎 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 鹿児島 昌之 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 南條 孝夫 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 Fターム(参考) 5G003 AA07 BA04 CA01 CA11 DA15 GC05 5G060 AA04 AA05 BA08 DB07 5H115 PC06 PG10 PI14 PI16 PI29 PO04 PO06 PO17 PU01 SE06 TI05 TI06 TO04 TO12 TO13 TO14

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンと、該エンジンによって駆動さ
    れる発電機と、該発電機により供給される電力によって
    駆動される電動機と、前記発電機により発電される電力
    および前記電動機により発電される電力を蓄電するとと
    もに前記電動機に電力を供給する第1蓄電装置と、該第
    1蓄電装置より単位重量あたりの入出力密度が高く、前
    記発電機により発電される電力および前記電動機により
    発電される電力を蓄電するとともに前記電動機に電力を
    供給する第2蓄電装置と、前記エンジンおよび前記電動
    機の少なくとも一方により駆動される作業アクチュエー
    タとを備えたハイブリッド建設機械の動力制御装置にお
    いて、 前記作業アクチュエータの要求動力を検出する作業負荷
    検出手段と、 前記作業負荷検出手段による検出結果を基に前記電動機
    が力行状態と回生状態とのいずれであるかを判別し、力
    行状態である場合には前記第1蓄電装置より優先して第
    2蓄電装置に前記電動機へ電力を供給させ、回生状態で
    ある場合には前記第1蓄電装置より優先して前記第2蓄
    電装置へ前記電動機の回生電力を供給させる制御手段と
    を備えたことを特徴とするハイブリッド建設機械の動力
    制御装置。
  2. 【請求項2】 前記第2蓄電装置の端子間電圧に第1下
    限値と、該第1下限値より大きい上限値とを設定する制
    限電圧設定手段をさらに備え、 前記制御手段は、力行状態である場合には前記第2蓄電
    装置の端子間電圧が前記第1下限値未満とならないよう
    に前記第2蓄電装置から前記電動機へ供給される電力を
    制限し、回生状態である場合には前記第2蓄電装置の端
    子間電圧が前記上限値を超えないように前記電動機から
    第2蓄電装置へ供給される電力を制限することを特徴と
    する請求項1記載のハイブリッド建設機械の動力制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記制限電圧設定手段は、前記電動機に
    より発電される回生エネルギーの全てを前記第2蓄電装
    置に蓄電することができるように前記第1下限値および
    前記上限値を設定することを特徴とする請求項2記載の
    ハイブリッド建設機械の動力制御装置。
  4. 【請求項4】 前記エンジンの稼動状態を検出する稼動
    状態検出手段をさらに備え、 前記制限電圧設定手段は前記第1下限値より大きく前記
    上限値より小さい第2下限値をさらに設定し、 前記制御手段は、前記稼動状態検出手段により前記エン
    ジンが停止していると検出された場合には前記第2蓄電
    装置の端子間電圧が前記第2下限値未満とならないよう
    に前記第2蓄電装置から前記電動機へ供給される電力を
    制限することを特徴とする請求項2記載のハイブリッド
    建設機械の動力制御装置。
  5. 【請求項5】 前記制限電圧設定手段は、前記電動機に
    より発電される回生エネルギーの全てを前記第2蓄電装
    置に蓄電することができるように前記第2下限値および
    前記上限値を設定するとともに、前記エンジン起動後当
    該エンジンの回転数が規定回数に達するまでの間に前記
    電動機への電力に不足が生じないように前記第1下限値
    および前記第2下限値を設定していることを特徴とする
    請求項4記載のハイブリッド建設機械の動力制御装置。
  6. 【請求項6】 前記エンジンの負荷を検出するエンジン
    負荷検出手段をさらに備え、 前記制限電圧設定手段は、前記第1下限値より大きく前
    記上限値より小さい第3下限値をさらに設定し、 前記制御手段は、前記エンジン負荷検出手段によりエン
    ジン負荷の増加率が所定値以上であると検出された場合
    には前記第2蓄電装置の端子間電圧を前記第3下限値未
    満とならないように前記第2蓄電装置から前記電動機へ
    供給される電力を制限することを特徴とする請求項2か
    ら5のいずれか1項に記載のハイブリッド建設機械の動
    力制御装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は、前記エンジン負荷検出
    手段によりエンジン負荷の増加率が所定値以上でないと
    検出された場合には前記第2蓄電装置の端子間電圧を前
    記第1下限値未満とならないように前記第2蓄電装置か
    ら前記電動機へ供給される電力を制限することを特徴と
    する請求項6記載のハイブリッド建設機械の動力制御装
    置。
  8. 【請求項8】 前記制限電圧設定手段は、前記電動機に
    より発電される回生エネルギーの全てを前記第2蓄電装
    置に蓄電することができるように前記第3下限値および
    前記上限値を設定するとともに、前記エンジンの出力低
    下後当該エンジンの出力が回復するまでの間に前記電動
    機への電力に不足が生じないように前記第1下限値およ
    び前記第3下限値を設定することを特徴とする請求項6
    又は7記載のハイブリッド建設機械の動力制御装置。
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