JP2002324676A - 有機エレクトロルミネッセンス素子、発光光源、照明装置、表示デバイスおよび発光方法 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子、発光光源、照明装置、表示デバイスおよび発光方法

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JP2002324676A
JP2002324676A JP2001129284A JP2001129284A JP2002324676A JP 2002324676 A JP2002324676 A JP 2002324676A JP 2001129284 A JP2001129284 A JP 2001129284A JP 2001129284 A JP2001129284 A JP 2001129284A JP 2002324676 A JP2002324676 A JP 2002324676A
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light
light emitting
organic
emitting layer
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Application number
JP2001129284A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Suzurisato
善幸 硯里
Kazuo Genda
和男 源田
Tomohiro Oshiyama
智寛 押山
Noriko Ueda
則子 植田
Hiroshi Kita
弘志 北
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Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 省電力で面状発光し、フレキシブルデバイス
の作製が可能であり、発光効率が高い発光極大波長が4
15nm以下の有機EL素子、該有機EL素子を用いた
発光光源、照明装置、表示デバイス及び発光方法を提供
する。 【解決手段】 基体上に、一対の電極および該一対の電
極に挟持される有機化合物薄膜を有する有機EL素子に
おいて、前記有機化合物薄膜は発光層と、前記発光層と
隣接する隣接層とを有し、前記発光層を構成する発光材
料および前記隣接層を構成する隣接層材料それぞれの蛍
光極大波長が415nm以下であることを特徴とする有
機EL素子、該有機EL素子を用いた発光光源、照明装
置、表示デバイスおよび発光方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フラットディスプ
レイや照明用平面光源、光記憶媒体、電子写真複写機、
光通信処理機器等の光源に使用される蛍光極大波長が4
15nm以下の発光を得る有機エレクトロルミネッセン
ス素子(以下、有機EL素子と称する)に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、平面型光源としては、無機エレク
トロルミネッセンス素子が使用されてきたが、無機エレ
クトロルミネッセンス素子を駆動させるためには、交流
の高電圧が必要となる。
【0003】最近開発された、有機EL素子は、蛍光性
の有機化合物を含む薄膜(有機化合物薄膜)を、陰極と
陽極で挟んだ構成を有し、前記有機化合物薄膜に電子及
び正孔を注入して再結合させることにより励起子(エキ
シトン)を生成させ、このエキシトンが失活する際の光
の放出(蛍光・燐光)を利用して発光する素子であり、
数V〜数十V程度の低電圧で発光が可能であり、自己発
光型であるために視野角依存性に富み、視認性が高い。
更には薄膜型の固体素子であるために省スペース等の観
点からも注目され、実用化研究への展開が開始されてい
る。
【0004】これまで様々な有機EL素子が報告されて
いる。たとえば、米国特許第3,530,325号に記
載の蛍光性の有機化合物として単結晶アントラセン等を
用いたもの、特開昭59−194393号に記載の正孔
注入層と発光層とを組み合わせたもの、特開昭63−2
95695号に記載の正孔注入層と電子注入輸送層とを
組み合わせたもの、Jpn.Journal of A
pplied Phisycs,vol127,No.
2第269〜271頁に記載の正孔移動層と発光層と電
子移動層とを組み合わせたものがそれぞれ開示されてい
る。
【0005】しかしながら、エネルギー変換効率、発光
効率の更なる向上や、経時での有機化合物薄膜の安定性
の付与など解決すべき問題は多数ある。特に赤色発光の
発光効率は悪く、更なる改善が必要とされている。
【0006】特開平3−152897には、青色もしく
は青緑色に発光する有機化合物薄膜からの発光を、蛍光
色素で色変換することにより赤色発光を得る有機EL素
子が開示されているが、青もしくは青緑に吸収を有し、
且つ、赤色に蛍光を持つ蛍光色素は少なく、青から赤色
への色変換を複数の蛍光色素を用いて段階的に行ってい
るため、必ずしも発光効率の満足できるものではない。
【0007】EP1067165Aには、青紫発光ない
し紫青領域に発光し、該発光を吸収する蛍光体を組み合
わせることにより、ディスプレイのような情報表示デバ
イスや白色照明にも応用されうる有機EL素子が開示さ
れている。これは、青紫領域に吸収を有する蛍光体を用
いることができるため、赤色への変換が多段階を経ず一
段階での変換が可能となる。よって、前記特開平3−1
52897号に開示の技術に比べて赤色への変換効率が
高く、省電力なフルカラーディスプレーや白色照明を提
供できる。しかしながら、有機化合物薄膜からの青紫発
光ないし紫青領域の発光の発光効率については、さらな
る改良が求められる。
【0008】有機EL素子で紫外発光した例は他に特開
平11−26159号に開示される技術もあるが、単層
構成の有機EL素子であり、外部取り出し量子効率は
0.1%以下であり、発光効率は非常に低い。
【0009】一方、有機EL素子以外の分野における紫
外発光デバイスとしては、特開平10−321908号
に挙げられるように、高エネルギーバンドギャップを有
する窒化物系化合物半導体を利用した半導体素子が開発
されている。高エネルギーバンドギャップを有する半導
体素子を利用したデバイス例として、青紫色系が発光可
能な発光ダイオード(LED)や半導体レーザなどが挙
げられる。
【0010】しかし、窒化物系化合物半導体を利用した
半導体素子は、GaAs、GaPやInGaAlAsな
どの半導体素子とは異なり単結晶を形成させることが難
しい。結晶性の良い窒化物系化合物半導体の単結晶膜を
得るために、MOCVD法やHDVPE法を用いサファ
イア基板上にバッファ層を介して形成させることが行わ
れている。これら半導体素子を用いることにより近紫外
光すなわち青紫発光もしくは415nm以下に発光極大
波長を有する発光デバイスを提供することは可能である
が、LEDは無機半導体の単結晶膜を必要とするため、
非常に作製が困難であり、製造のエネルギーもかかる。
更に、点光源であるため、面状の発光は困難であり、更
に単結晶膜であるために、樹脂フィルム等を基体とした
フレキシブルデバイスの作製はほぼ不可能であるといえ
る。
【0011】また最近、無機EL素子においても、Th
e 10th international work
shop on inorganic and org
anic electroluminescence
(EL’00)予稿集P−19に記載されているよう
に、紫外発光デバイスの研究がなされているが、無機E
L素子は通常100V程度の高電圧が必要な上、発光の
エネルギー効率も低くモバイル機器等への搭載は不向き
である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記課題を鑑み、本発
明の目的は、省電力で面状発光し、フレキシブルデバイ
スの作製が可能であり、発光効率が高い発光極大波長が
415nm以下の有機EL素子、該有機EL素子を用い
た発光光源、照明装置、表示デバイス及び発光方法を提
供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的は、以
下の構成により達成された。
【0014】1.基体上に、一対の電極および該一対の
電極に挟持される有機化合物薄膜を有する有機エレクト
ロルミネッセンス素子において、前記有機化合物薄膜は
発光層と、前記発光層と隣接する隣接層とを有し、前記
発光層を構成する発光材料および前記隣接層を構成する
隣接層材料それぞれの蛍光極大波長が415nm以下で
あることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素
子。
【0015】2.前記有機エレクトロルミネッセンス素
子の電界発光の極大発光波長が415nm以下であるこ
とを特徴とする上記1に記載の有機エレクトロルミネッ
センス素子。
【0016】3.前記発光層が電子輸送型発光層であ
り、且つ、前記隣接層が正孔輸送層であることを特徴と
する上記1または2に記載の有機エレクトロルミネッセ
ンス素子。
【0017】4.前記正孔輸送層が接する側とは反対側
の前記電子輸送型発光層の隣接層として電子輸送層を有
し、前記電子輸送層を構成する電子輸送材料の蛍光極大
波長が415nm以下であることを特徴とする上記3に
記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【0018】5.前記正孔輸送層を構成する正孔輸送材
料のイオン化ポテンシャルが5.7eV以下であり、前
記正孔輸送材料の蛍光極大波長が前記電子輸送型発光層
を構成する発光材料の蛍光極大波長よりも短波長である
ことを特徴とする上記3または4に記載の有機エレクト
ロルミネッセンス素子。
【0019】6.前記正孔輸送材料のイオン化ポテンシ
ャルが、前記発光材料のイオン化ポテンシャルよりも小
さいことを特徴とする上記5に記載の有機エレクトロル
ミネッセンス素子。
【0020】7.前記発光層が正孔輸送型発光層であ
り、且つ、前記隣接層が電子輸送層であることを特徴と
する上記1または2に記載の有機エレクトロルミネッセ
ンス素子。
【0021】8.前記正孔輸送層が接する側とは反対側
の前記電子輸送型発光層の隣接層として電子輸送層を有
し、前記正孔輸送層を構成する正孔輸送材料の蛍光極大
波長が415nm以下であることを特徴とする上記7に
記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【0022】9.前記電子輸送層を構成する電子輸送材
料の電子親和力が2.5eV以上であり、前記電子輸送
材料の蛍光極大波長が前記正孔輸送型発光層を構成する
発光材料の蛍光極大波長よりも短波長であることを特徴
とする上記7または8に記載の有機エレクトロルミネッ
センス素子。
【0023】10.前記電子輸送材料の電子親和力が、
前記発光材料の電子親和力よりも大きいことを特徴とす
る上記9に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【0024】11.前記有機化合物薄膜を構成する全材
料のそれぞれのガラス転移点が100度以上であること
を特徴とする上記1〜10のいずれか1項に記載の有機
エレクトロルミネッセンス素子。
【0025】12.前記基体が樹脂フィルムであること
を特徴とする上記1〜11のいずれか1項に記載の有機
エレクトロルミネッセンス素子。
【0026】13.前記有機エレクトロルミネッセンス
素子の発光の室温における外部取り出し効率が2%以上
であることを特徴とする上記1〜12のいずれか1項に
記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【0027】14.前記発光層からの発光を吸収し、該
発光とは異なる色に変換する色変換部とを有することを
特徴とする上記1〜13のいずれか1項に記載の有機エ
レクトロルミネッセンス素子。
【0028】15.前記発光層からの発光が青紫領域の
色であることを特徴とする上記14に記載の有機エレク
トロルミネッセンス素子。
【0029】16.前記色変換部が、無機蛍光体を含有
することを特徴とする上記14または15に記載の有機
エレクトロルミネッセンス素子。
【0030】17.上記1〜16のいずれか1項に記載
の有機エレクトロルミネッセンス素子から構成される発
光光源。
【0031】18.上記1〜16のいずれか1項に記載
の有機エレクトロルミネッセンス素子から構成される照
明装置。
【0032】19.前記色変換部が前記発光層からの発
光を吸収し青色に変換する青色変換部である上記14に
記載の第1の有機エレクトロルミネッセンス素子と、前
記色変換部が前記発光層からの発光を吸収し緑色に変換
する緑色変換部である上記14に記載の第2の有機エレ
クトロルミネッセンス素子と、前記色変換部が前記発光
層からの発光を吸収し赤色に変換する赤色変換部である
上記14に記載の第3の有機エレクトロルミネッセンス
素子とから構成されるフルカラーの表示デバイス。
【0033】20.基体上に、一対の電極および該一対
の電極に挟持される有機化合物薄膜を有する有機エレク
トロルミネッセンス素子の前記一対の電極に電圧をかけ
て発光させる発光方法において、前記有機化合物薄膜は
発光層と、前記発光層と隣接する隣接層とを有し、前記
発光層を構成する発光材料および前記隣接層を構成する
隣接層材料それぞれの蛍光極大波長が415nm以下で
あることを特徴とする発光方法。
【0034】21.基体上に、一対の電極および該一対
の電極に挟持される有機化合物薄膜を有する有機エレク
トロルミネッセンス素子において、前記有機化合物薄膜
は発光層と、前記発光層と隣接する隣接層とを有し、前
記有機エレクトロルミネッセンス素子の電界発光の極大
発光波長が415nm以下であることを特徴とする有機
エレクトロルミネッセンス素子。
【0035】22.基体上に、一対の電極および該一対
の電極に挟持される有機化合物薄膜を有する有機エレク
トロルミネッセンス素子において、前記有機化合物薄膜
は発光層と、前記発光層の両側に隣接するそれぞれ一層
ずつの隣接層とを有し、前記有機エレクトロルミネッセ
ンス素子の電界発光の極大発光波長が415nm以下で
あることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素
子。
【0036】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の有機EL素子は、基体上に、一対の電極および該
一対の電極に挟持される有機化合物薄膜を有するもので
ある。
【0037】前記有機化合物薄膜は複数層構成である。
ただし、該複数層構成において、有機物以外の層(例え
ばフッ化リチウム層や無機金属塩の層、またはそれらを
含有する層など)が任意の位置に配置されていてもよ
い。
【0038】前記有機化合物薄膜は、前記一対の電極か
ら注入された電子及び正孔が再結合して発光する領域
(発光領域)を有する発光層および該発光層と隣接する
隣接層の少なくとも2層を有する。前記発光領域は、発
光層の層全体であってもよいし、発光層の厚みの一部分
であってもよい。また、発光層と隣接層との界面であっ
てもよい。本発明において、発光領域が2層にわたる場
合には、どちらか一層を発光層ととらえ、もう一層を前
記発光層の隣接層ととらえる。
【0039】前記隣接層については後述するが、その機
能によって大きくは正孔輸送層と電子輸送層に分類する
ことができる。さらに細かく機能分類すると、正孔注入
層、正孔輸送層、電子阻止層、電子注入層、電子輸送
層、正孔阻止層等がある。
【0040】そして、本発明においては、前記発光層を
構成する発光材料および前記隣接層を構成する隣接層材
料それぞれの蛍光極大波長が415nm以下である。
【0041】本発明において、発光材料または隣接層材
料の蛍光極大波長が415nm以下であるとは、前記発
光材料または前記隣接層材料が蒸着可能な化合物である
ならば蒸着膜、高分子化合物ならスピンコートやキャス
トコートもしくはインクジェットなどの方法により膜の
状態とし、当該膜において測定した蛍光極大波長が41
5nm以下ということである。
【0042】蛍光極大波長とは蛍光スペクトルにおける
極大値を与える波長のことであり、その材料の物性を規
定する指標である。もし、複数個の極大波長がある場合
は長波長側の方を蛍光極大波長とする。つまり、蛍光を
与える励起状態が複数ある場合でも、一番エネルギーが
低い最低励起状態のことを意味する。蛍光の強度は関係
しない。蛍光強度が非常に弱い場合に於いても蛍光極大
波長が415nm以下であればよい。ただし、発光材料
のうち少なくとも一種は蛍光量子収率が0.5以上であ
ることが好ましい。
【0043】また、本発明の有機EL素子は、電界発光
の極大発光波長が415nm以下である。電界発光の極
大発光波長とは、有機EL素子の一対の電極に電圧を印
加して、それぞれの電極から電子および正孔が注入さ
れ、発光層でそれらが再結合して発光したときの当該発
光において、発光スペクトルにおける極大値を与える波
長の波長のことである。もし、複数個の極大発光波長が
ある場合は、蛍光強度が一番強い極大発光波長のことで
ある。
【0044】このような電界発光の色としては、青紫発
光であることが好ましい。青紫発光の青紫とは分光放射
輝度計CS−1000(ミノルタ製)等の測定器で測定
し、その結果、座標が、CIE色度座標(「新編色色彩
科学ハンドブック」108頁の図4.16(日本色彩学
会編、東京大学出版会、1985))に当てはめたと
き、Purplish Blue(紫青)、または、B
luish Purple(青紫)の領域にある場合を
いう。
【0045】前記発光層は、(1)電界印加時に、陽極
から正孔注入層、正孔輸送層または正孔輸送型発光層に
より正孔を注入することができ、かつ陰極から電子輸送
層、電子注入層または電子輸送型発光層により電子を注
入することができる注入機能、(2)注入した電荷(電
子と正孔)を電界の力で移動させる輸送機能、(3)電
子と正孔の再結合の場を発光層内部に提供し、これを発
光につなげる発光機能などを有している。ただし、正孔
の注入されやすさと電子の注入されやすさに違いがあっ
てもよく、また、正孔と電子の移動度で表される輸送機
能に大小があってもよいが、どちらか一方の電荷を移動
させる機能を有するものが好ましい。すなわち、電子輸
送能を有するもの(電子輸送型発光層と称する)または
正孔輸送能を有するもの(正孔輸送型発光層と称する)
が好ましい。
【0046】電子輸送型発光層とは、電子輸送能を有す
る発光層のことであり、基本的には隣接する正孔輸送
層、正孔注入層もしくは電子阻止層との界面に正孔と電
子の再結合領域ならびに発光領域を有する。ただし、発
光は電子輸送型発光層の発光材料からの発光である。
【0047】正孔輸送型発光層とは、正孔輸送能を有す
る発光層のことであり、基本的には隣接する電子輸送
層、電子注入層、もしくは正孔阻止層との界面に正孔と
電子の再結合領域ならびに発光領域を有する。ただし、
発光は正孔輸送型発光層の発光材料からの発光である。
【0048】本発明において、一対の電極および有機化
合物薄膜の層構成の好ましい具体例を以下に示すが、こ
れに限定されるものではない。 (i)陽極/正孔輸送層/電子輸送型発光層/陰極 (ii)陽極/正孔輸送層/電子輸送型発光層/電子輸送
層/陰極 (iii)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/電子輸送型発
光層/陰極 (iv)陽極/正孔輸送型発光層/電子輸送層/陰極 (v)陽極/正孔輸送層/正孔輸送型発光層/電子輸送
層/陰極 (vi)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/正孔輸送型発光
層/電子輸送層/電子注入層 (vii)陽極/正孔輸送層/電子輸送型発光層/電子輸
送層/陰極 (viii)陽極/正孔輸送型発光層/電子輸送層/電子注
入層/陰極 (ix)陽極/正孔注入層/正孔輸送型発光層/正孔阻止
層/電子輸送層/電子注入層/陰極 上記において、正孔輸送型発光層および電子輸送型発光
層が本発明における発光層であり、また、該発光層に接
して隣り合う層が隣接層である。
【0049】有機EL素子における陽極としては、仕事
関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化
合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが好まし
く用いられる。このような電極物質の具体例としてはA
uなどの金属、CuI、インジウムチンオキシド(IT
O)、SnO2、ZnOなどの導電性透明材料が挙げら
れる。また、IDIXO(In23−ZnO)など非晶
質で透明導電膜を作製可能な材料を用いても良い。該陽
極は、これらの電極物質を蒸着やスパッタリングなどの
方法により、薄膜を形成させ、フォトリソグラフィー法
で所望の形状のパターンを形成してもよく、あるいはパ
ターン精度をあまり必要としない場合は(100μm以
上程度)、上記電極物質の蒸着やスパッタリング時に所
望の形状のマスクを介してパターンを形成してもよい。
この陽極より発光を取り出す場合には、透過率を10%
より大きくすることが望ましく、また、陽極としてのシ
ート抵抗は数百Ω/□以下が好ましい。さらに膜厚は材
料にもよるが、通常10nm〜1μm、好ましくは10
〜200nmの範囲で選ばれる。
【0050】一方、陰極としては、仕事関数の小さい
(4eV以下)金属(電子注入性金属と称する)、合
金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質と
するものが用いられる。このような電極物質の具体例と
しては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグ
ネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネ
シウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合
物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/
酸化アルミニウム(Al23)混合物、インジウム、リ
チウム/アルミニウム混合物、希土類金属などが挙げら
れる。これらの中で、電子注入性及び酸化などに対する
耐久性の点から、電子注入性金属とこれより仕事関数の
値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例え
ばマグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウ
ム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニ
ウム/酸化アルミニウム(Al23)混合物、リチウム
/アルミニウム混合物、アルミニウムなどが好適であ
る。該陰極は、これらの電極物質を蒸着やスパッタリン
グなどの方法により、薄膜を形成させることにより、作
製することができる。また、陰極としてのシート抵抗は
数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常10nm〜1μ
m、好ましくは50〜200nmの範囲で選ばれる。な
お、発光を透過させるため、有機EL素子の陽極又は陰
極のいずれか一方が、透明又は半透明であれば発光効率
が向上し好都合である。
【0051】次に、本発明において、発光層と隣接する
隣接層としての注入層、正孔輸送層、電子輸送層等につ
いて説明する。
【0052】注入層は必要に応じて設け、電子注入層と
正孔注入層があり、上記のごとく陽極と発光層または正
孔輸送層の間、および、陰極と発光層または電子輸送層
との間に存在させてもよい。
【0053】注入層とは、駆動電圧低下や発光効率向上
のために電極と有機層間に設けられる層のことで、「有
機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30
日エヌ・ティー・エス社発行)」の第2編第2章「電極
材料」(第123頁〜第166頁)に詳細に記載されて
おり、正孔注入層(陽極バッファー層)と電子注入層
(陰極バッファー層)とがある。
【0054】陽極バッファー層(正孔注入層)は、特開
平9−45479号、同9−260062号、同8−2
88069号等にもその詳細が記載されており、具体例
として、銅フタロシアニンに代表されるフタロシアニン
バッファー層、酸化バナジウムに代表される酸化物バッ
ファー層、アモルファスカーボンバッファー層、ポリア
ニリン(エメラルディン)やポリチオフェン等の導電性
高分子を用いた高分子バッファー層等が挙げられる。
【0055】陰極バッファー層(電子注入層)は、特開
平6−325871号、同9−17574号、同10−
74586号等にもその詳細が記載されており、具体的
にはストロンチウムやアルミニウム等に代表される金属
バッファー層、フッ化リチウムに代表されるアルカリ金
属化合物バッファー層、フッ化マグネシウムに代表され
るアルカリ土類金属化合物バッファー層、酸化アルミニ
ウムに代表される酸化物バッファー層等が挙げられる。
【0056】上記バッファー層(注入層)はごく薄い膜
であることが望ましく、素材にもよるが、その膜厚は
0.1〜100nmの範囲が好ましい。
【0057】阻止層は、上記のごとく、有機化合物薄膜
の基本構成層の他に必要に応じて設けられるものであ
る。例えば特開平11−204258号、同11−20
4359号、および「有機EL素子とその工業化最前線
(1998年11月30日 エヌ・ティー・エス社発
行)」の第237頁等に記載されている正孔阻止(ホー
ルブロック)層がある。
【0058】正孔阻止層とは広い意味では電子輸送層で
あり、電子を輸送する機能を有しつつ正孔を輸送する能
力が著しく小さい材料からなり、電子を輸送しつつ正孔
を阻止することで電子と正孔の再結合確率を向上させる
ことができる。
【0059】一方、電子阻止層とは広い意味では正孔輸
送層であり、正孔をを輸送する機能を有しつつ電子を輸
送する能力が著しく小さい材料からなり、正孔を輸送し
つつ電子を阻止することで電子と正孔の再結合確率を向
上させることができる。
【0060】正孔輸送層とは正孔を輸送する機能を有す
る材料からなり、広い意味で正孔注入層、電子阻止層も
正孔輸送層に含まれる。
【0061】正孔輸送層は単層もしくは複数層設けるこ
とができるが、本発明の有機エレクトロルミネッセンス
素子においては、発光層が電子輸送型発光層であって、
その隣接層が正孔輸送層である場合には、該正孔輸送層
を構成する正孔輸送材料の蛍光極大波長が415nm以
下であることが好ましい。また、このような層構成の場
合において、さらに前記正孔輸送層と接する側とは反対
側の前記電子輸送型発光層の隣接層として電子輸送層を
有し、該電子輸送層を構成する電子輸送材料の蛍光極大
波長が415nmであることが好ましい。つまり、発光
層をはさんだ3層すべての材料の蛍光極大波長が415
nm以下であることが好ましい。蛍光極大波長について
は、上述した通りである。
【0062】蛍光極大波長が415nm以下の正孔輸送
材料としては、特に制限はなく、従来、光導伝材料にお
いて、正孔の電荷注入輸送材料として慣用されているも
のやEL素子の正孔注入層、正孔輸送層に使用される公
知のものの中から任意のものを選択して用いることがで
きる。
【0063】正孔輸送材料は、正孔の注入もしくは輸
送、電子の障壁性のいずれかを有するものであり、有機
物、無機物のいずれであってもよい。正孔輸送材料とし
ては、例えばトリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘
導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導
体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレ
ンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換
カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアント
ラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導
体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、アニリン系共
重合体、また、導電性高分子オリゴマー、特にチオフェ
ンオリゴマーなどが挙げられる。
【0064】正孔輸送材料としては、上記のものを使用
することができるが、ポルフィリン化合物、芳香族第三
級アミン化合物及びスチリルアミン化合物、特に芳香族
第三級アミン化合物を用いることが好ましい。
【0065】上記芳香族第三級アミン化合物及びスチリ
ルアミン化合物の代表例としては、N,N,N’,N’
−テトラフェニル−4,4’−ジアミノフェニル;N,
N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニ
ル)−〔1,1’−ビフェニル〕−4,4’−ジアミン
(TPD);2,2−ビス(4−ジ−p−トリルアミノ
フェニル)プロパン;1,1−ビス(4−ジ−p−トリ
ルアミノフェニル)シクロヘキサン;N,N,N’,
N’−テトラ−p−トリル−4,4’−ジアミノビフェ
ニル;1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニ
ル)−4−フェニルシクロヘキサン;ビス(4−ジメチ
ルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタン;ビス
(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)フェニルメタ
ン;N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(4−メトキ
シフェニル)−4,4’−ジアミノビフェニル;N,
N,N’,N’−テトラフェニル−4,4’−ジアミノ
ジフェニルエーテル;4,4’−ビス(ジフェニルアミ
ノ)クオードリフェニル;N,N,N−トリ(p−トリ
ル)アミン;4−(ジ−p−トリルアミノ)−4’−
〔4−(ジ−p−トリルアミノ)スチリル〕スチルベ
ン;4−N,N−ジフェニルアミノ−(2−ジフェニル
ビニル)ベンゼン;3−メトキシ−4’−N,N−ジフ
ェニルアミノスチルベンゼン;N−フェニルカルバゾー
ル、さらには、米国特許第5061569号明細書に記
載されている2個の縮合芳香族環を分子内に有するも
の、例えば4,4’−ビス〔N−(1−ナフチル)−N
−フェニルアミノ〕ビフェニル(NPD)、特開平4−
308688号公報に記載されているトリフェニルアミ
ンユニットが3つスターバースト型に連結された4,
4’,4’’−トリス〔N−(3−メチルフェニル)−
N−フェニルアミノ〕トリフェニルアミン(MTDAT
A)などが挙げられる。
【0066】さらにこれらの材料を高分子鎖に導入し
た、またはこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材
料を用いることもできる。
【0067】また、p型−Si,p型−SiCなどの無
機化合物も正孔注入材料、正孔輸送材料として使用する
ことができる。
【0068】正孔輸送材料は、正孔輸送能を有しつつか
つ、発光の長波長化を防ぎ、なおかつ高Tgである化合
物が好ましい。
【0069】このような有機化合物は具体的な一例とし
てはπ電子平面を立体障害等の効果により非平面的する
ことで得られる。例としてはトリアリールアミンのアリ
ール基のオルト位(窒素原子から見た)に立体障害性の
置換基を導入することが挙げられる。これによりねじれ
角を増強される。
【0070】すなわち、メチル基、t−ブチル基、イソ
プロピル基、ナフチル基のペリ位水素原子等の立体障害
のある置換基を有機化合物内に効果的に配置することに
より、高Tg正孔輸送化合物のTgを下げることなく、
多少の正孔輸送能の低下が見られるが短波長発光を有す
る正孔輸送化合物が得られる。但し、置換基は上記に限
定するものではない。
【0071】また、芳香環に共役する基を導入する場合
に非共役する位に導入する(例えば、トリフェニルアミ
ンの場合フェニル基のメタ位)ことでも得られる。
【0072】このように立体障害置換基を有する正孔輸
送材料及び非共役型正孔輸送材料の化合物例を以下に挙
げるがこれに限定するものではない。
【0073】
【化1】
【0074】
【化2】
【0075】
【化3】
【0076】
【化4】
【0077】
【化5】
【0078】
【化6】
【0079】
【化7】
【0080】
【化8】
【0081】
【化9】
【0082】
【化10】
【0083】
【化11】
【0084】この正孔輸送層は、上記正孔輸送材料を、
例えば真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、イン
クジェット法、LB法などの公知の方法により、薄膜化
することにより形成することができる。正孔輸送層の膜
厚については特に制限はないが、通常は5nm〜5μm
程度である。この正孔輸送層は、上記材料の一種又は二
種以上からなる一層構造であっても良い。
【0085】正孔輸送層が、発光層に隣接しない場合の
正孔輸送材料については、蛍光極大波長が415nmを
越えてもよく、特に制限はない。従来、光導伝材料にお
いて、正孔の電荷注入輸送材料として慣用されているも
のやEL素子の正孔注入層、正孔輸送層に使用される公
知のものの中から任意のものを選択して用いることがで
きる。
【0086】本発明において、発光層が電子輸送型発光
層で、且つ、隣接層が正孔輸送層である場合、前記正孔
輸送層を構成する正孔輸送材料のイオン化ポテンシャル
が5.7eV以下であって、前記正孔輸送材料の蛍光極
大波長が、前記電子輸送型発光層を構成する発光材料の
蛍光極大波長よりも短波長であることが好ましい。また
この場合、前記正孔輸送材料のイオン化ポテンシャル
が、前記発光材料のイオン化ポテンシャルよりも小さい
ことが好ましい。
【0087】正孔輸送材料のイオン化ポテンシャルと
は、化合物のHOMO(最高被占分子軌道)レベルにあ
る電子を真空準位放出するのに必要なエネルギーで定義
され、当該正孔輸送材料で蒸着膜を形成するか、スピン
コート膜を形成するかもしくは粉体のままの状態で光電
子分光法により直接測定した値である。
【0088】蛍光極大波長については上述の通りであ
る。また、イオン化ポテンシャルが小さいとは、よりH
OMO準位から電子を足り出しやすいことを意味し、す
なわち酸化されやすいことを意味する。
【0089】電子輸送層とは電子を輸送する機能を有す
る材料からなり、広い意味で電子注入層、正孔阻止層も
電子輸送層に含まれる。
【0090】電子輸送層は単層もしくは複数層設けるこ
とができる。本発明において、発光層が正孔輸送型発光
層であり、電子輸送層が発光層と隣接する隣接層である
場合には、当該電子輸送層を構成する電子輸送材料の蛍
光極大波長が415nm以下であることが好ましい。ま
た、このような層構成の場合、さらに前記電子輸送層と
接する側とは反対側の前記正孔輸送型発光層の隣接層と
して正孔輸送層を有し、該正孔輸送層を構成する正孔輸
送材料の蛍光極大波長が415nmであることが好まし
い。つまり、発光層をはさんだ3層すべての材料の蛍光
極大波長が415nm以下ということである。蛍光極大
波長については、上述した通りである。
【0091】蛍光極大波長が415nm以下の電子輸送
材料としては、特に制限はなく、公知のものの中から任
意のものを選択して用いることができる。
【0092】この電子輸送材料の例としては、フェナン
トロリン誘導体、ビピリジン誘導体、ニトロ置換フルオ
レン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオ
キシド誘導体、ナフタレンペリレンなどの複素環テトラ
カルボン酸無水物、カルボジイミド、フレオレニリデン
メタン誘導体、アントラキノジメタン及びアントロン誘
導体,オキサジアゾール誘導体などが挙げられる。さら
に、上記オキサジアゾール誘導体において、オキサジア
ゾール環の酸素原子を硫黄原子に置換したチアジアゾー
ル誘導体、電子吸引基として知られているキノキサリン
環を有するキノキサリン誘導体も、電子輸送材料、電子
注入材料として用いることができる。
【0093】さらにこれらの材料を高分子鎖に導入し
た、またはこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材
料を用いることもできる。
【0094】また金属錯体を用いることもできる。本発
明の電子輸送材料としては、電子輸送能を有しつつか
つ、発光の長波長化を防ぎ、なおかつ高Tgである化合
物が好ましい。
【0095】このような有機化合物は具体的な一例とし
てはπ電子平面を立体障害等の効果により非平面的する
ことで得られる。例としてはトリアリールアミンのアリ
ール基のオルト位(窒素原子から見た)に立体障害性の
置換基を導入することが挙げられる。これによりねじれ
角を増強される。
【0096】すなわち、メチル基、t−ブチル基、イソ
プロピル基、ナフチル基のペリ位水素原子等の立体障害
のある置換基を有機化合物内に効果的に配置することに
より、高Tg電子輸送化合物のTgを下げることなく、
多少の電子輸送能の低下が見られるが短波長発光を有す
る電子輸送化合物が得られる。但し、置換基は上記に限
定するものではない。
【0097】また、芳香環に共役する基を導入する場合
に非共役する位に導入する(例えば、トリフェニルアミ
ンの場合フェニル基のメタ位)ことでも得られる。
【0098】このように立体障害置換基を有する電子輸
送材料および非共役型電子輸送材料の化合物例、を以下
に挙げるがこれに限定するものではない。
【0099】
【化12】
【0100】
【化13】
【0101】この電子輸送層は、上記化合物を、例えば
真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法、イ
ンクジェット法などの公知の薄膜化法により製膜して形
成することができる。電子輸送層、電子注入層としての
膜厚は、特に制限はないが、通常は0.1nm〜5μm
の範囲で選ばれる。この電子輸送層、電子注入層は、こ
れらの電子輸送材料一種又は二種以上からなる一層構造
であってもよい。
【0102】電子輸送層が、発光層に隣接しない場合に
は、電子輸送層を構成する電子輸送材料は、蛍光極大波
長が415nmを越えてもよくい。その場合には特に制
限はなく、公知のものの中から任意のものを選択して用
いることができる。
【0103】本発明において、発光層が正孔輸送型発光
層で、且つ、隣接層が電子輸送層である場合、前記電子
輸送層を構成する電子輸送材料の電子親和力が2.5e
V以上であって、前記電子輸送材料の蛍光極大波長が、
前記正孔輸送型発光層を構成する発光材料の蛍光極大波
長よりも短波長であることが好ましい。またこの場合、
前記電子輸送材料の電子親和力が、前記発光材料の電子
親和力よりも小さいことが好ましい。
【0104】電子親和力とは真空準位にある電子が化合
物のLUMO(最低空分子軌道)レベルに落ちて安定化
するエネルギーで定義され、イオン化ポテンシャルの値
に吸収スペクトルの吸収端のエネルギー値を加えたもの
である。イオン化ポテンシャルは上述の通りである。
【0105】また、蛍光極大波長とは上述と同義であ
る。また、電子親和力が大きいとはLUMO準位に真空
準位から電子が入りやすく安定化エネルギーが大きいこ
とを意味し、すなわち還元されやすいことを意味する。
【0106】次に発光層を構成する発光材料について説
明する。発光材料は、蛍光または燐光を発する有機化合
物または錯体であることが好ましく、本発明において
は、蛍光極大波長が415nm以下であることが必要で
ある。このようば発光材料としては、有機EL素子の発
光層に使用される公知のものの中から任意のものを選択
して用いることができる。
【0107】また、前記の正孔輸送材料や電子輸送材料
の殆どが発光材料としても使用できる。
【0108】発光材料はポリビニルカルバゾールやポリ
フルオレンのような高分子材料でも良く、さらに前記発
光材料を高分子鎖に導入した、または前記発光材料を高
分子の主鎖とした高分子材料を使用しても良い。
【0109】また、発光層にはドーパント(ゲスト物
質)を併用してもよく、EL素子のドーパントとして使
用される公知のものの中から任意のものを選択して用い
ることができる。
【0110】発光材料としては、正孔輸送能、電子輸送
能を有しつつかつ、発光の長波長化を防ぎ、なおかつ高
Tgである化合物が好ましい。
【0111】このような有機化合物は具体的な一例とし
てはπ電子平面を立体障害等の効果により非平面的する
ことで得られる。例としてはトリアリールアミンのアリ
ール基のオルト位(窒素原子から見た)に立体障害性の
置換基を導入することが挙げられる。これによりねじれ
角を増強される。
【0112】すなわち、メチル基、t−ブチル基、イソ
プロピル基、ナフチル基のペリ位水素原子等の立体障害
のある置換基を有機化合物内に効果的に配置することに
より、高Tg正孔輸送化合物、高Tg電子輸送化合物の
Tgを下げることなく、多少の正孔輸送能、電子輸送能
の低下が見られるが短波長発光を有する発光材料が得ら
れる。但し、置換基は上記に限定するものではない。
【0113】また、芳香環に共役する基を導入する場合
に非共役する位に導入する(例えば、トリフェニルアミ
ンの場合フェニル基のメタ位)ことでも得られる。
【0114】このように立体障害置換基を有する発光材
料、非共役型発光材料の化合物例を以下に挙げるがこれ
に限定するものではない。
【0115】
【化14】
【0116】
【化15】
【0117】
【化16】
【0118】
【化17】
【0119】この発光層は、上記化合物を、例えば真空
蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法、インク
ジェット法などの公知の薄膜化法により製膜して形成す
ることができる。発光層としての膜厚は、特に制限はな
いが、通常は5nm〜5μmの範囲で選ばれる。この発
光層は、これらの発光材料一種又は二種以上からなる一
層構造であってもよいし、あるいは、同一組成又は異種
組成の複数層からなる積層構造であってもよい。
【0120】本発明の有機EL素子において、有機化合
物薄膜を構成する全材料のそれぞれのガラス転移点(T
g)は、100度以上であることが、有機EL素子の寿
命を延ばすことになり好ましい。また、有機EL素子自
体にフレキシブル性を与えることになる。Tgは、示差
走査熱量測定法(DSC)により測定される。
【0121】本発明の有機EL素子に好ましく用いられ
る基体は、ガラス、プラスチックなどの種類には特に限
定はなく、また、透明のものであれば特に制限はない
が、好ましく用いられる基板としては例えばガラス、石
英、光透過性樹脂フィルムを挙げることができる。
【0122】特に好ましい基体としては、有機EL素子
にフレキシブル性を与えることが可能な樹脂フィルムで
ある。
【0123】樹脂フィルムとしては、例えばポリエチレ
ンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレー
ト(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリ
エーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフ
ェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ポ
リカーボネート(PC)、セルローストリアセテート
(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(C
AP)等からなるフィルム等が挙げられる。
【0124】樹脂フィルムの表面には、無機物もしくは
有機物の被膜またはその両者のハイブリッド被膜が形成
されていても良い。
【0125】本発明の有機エレクトロルミネッセンス素
子の発光の室温における外部取り出し効率は1%以上で
あることが好ましく、より好ましくは2%以上である。
【0126】尚、外部取り出し量子効率(%)=有機E
L素子外部に発光した光子数/有機EL素子に流した電
子数×100である。
【0127】さらに、本発明の有機EL素子は、発光層
からの発光を吸収し、該発光とは異なる色に変換する色
変換部を有することが好ましい。
【0128】色変換部としては、蛍光体を含有した色変
換フィルターまたはカラーフィルター等の色相改良フィ
ルター等がある。
【0129】色変換部は、発光層からの発光を吸収出来
る位置であればどこに設けても構わないが、基体に隣接
して設けることが好ましい。
【0130】前記色変換フィルターに含有される蛍光体
としては有機蛍光体でも無機蛍光体でも良い。
【0131】有機蛍光体の例としてはレーザー色素等を
用いても良い。好ましくは蛍光量子収率の高い蛍光色素
である。
【0132】蛍光体としては、無機蛍光体の方が好まし
い。無機蛍光体は希土類錯体系蛍光体を含む。
【0133】無機蛍光体の組成は特に制限はないが、結
晶母体であるY22S、Zn2SiO4、Ca5(PO4
3Cl等に代表される金属酸化物及びZnS、SrS、
CaS等に代表される硫化物に、Ce、Pr、Nd、P
m、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、T
m、Yb等の希土類金属のイオンやAg、Al、Mn、
In、Cu、Sb等の金属のイオンを賦活剤または共賦
活剤として組み合わせたものが好ましい。
【0134】結晶母体を更に詳しく説明すると、結晶母
体としては金属酸化物が好ましく、例えば、(X)3
1627、(X)4Al1425、(X)3l2Si
210、(X)4Si28、(X)2Si26、(X)2
27、(X)225、(X)5(PO43Cl、(X)
2Si38−2(X)Cl2 〔ここで、Xはアルカリ土類金属を表す。なお、Xで表
されるアルカリ土類金属は単一成分でも2種類以上の混
合成分でもよく、その混合比率は任意でよい。〕のよう
なアルカリ土類金属で置換された酸化アルミニウム、酸
化ケイ素、リン酸、ハロリン酸等が代表的な結晶母体と
して挙げられる。
【0135】その他の好ましい結晶母体としては、亜鉛
の酸化物および硫化物、イットリウムやガドリウム、ラ
ンタン等の希土類金属の酸化物およびその酸化物の酸素
の一部を硫黄原子に換えた(硫化物)もの、および希土
類金属の硫化物およびそれらの酸化物や硫化物に任意の
金属元素を配合したもの等が挙げられる。
【0136】結晶母体の好ましい例を以下に列挙する。
Mg4GeO5.5F、Mg4GeO6、ZnS、Y22S、
3Al512、Y2SiO10、Zn2SiO4、Y23
BaMgAl1017、BaAl1219、(Ba、Sr、
Mg)O・aAl23、(Y、Gd)BO3、(Zn、
Cd)S、SrGa24、SrS、GaS、SnO2
Ca10(PO46(F、Cl)2、(Ba、Sr)(M
g、Mn)Al1017、(Sr、Ca、Ba、Mg)10
(PO46Cl2、(La、Ce)PO4、CeMgAl
1119、GdMgB510、Sr2 27、Sr4Al14
25、Y2SO4、Gd22S、Gd23、YVO4、Y
(P、V)O4等である。
【0137】以上の結晶母体及び賦活剤または共賦活剤
は、同族の元素と一部置き換えたものでも構わないし、
とくに元素組成に制限はなく、青紫領域の光を吸収して
可視光を発するものであればよい。
【0138】無機蛍光体の賦活剤、共賦活剤として好ま
しいものは、La、Eu、Tb、Ce、Yb、Pr等に
代表されるランタノイド元素のイオン、Ag、Mn、C
u、In、Al等の金属のイオンであり、そのドープ量
は母体に対して0.001〜100モル%が好ましく、
0.01〜50モル%がさらに好ましい。
【0139】賦活剤、共賦活剤は結晶母体を構成するイ
オンの一部を上記ランタノイドのようなイオンに置き換
えることでその結晶の中にドープされる。
【0140】蛍光体結晶の実際の組成は、厳密に記載す
れば以下のような組成式になるが、賦活剤の量の大小は
本質的な蛍光特性に影響を及ぼさないことが多いので、
以下特にことわりのない限り下記xやyの数値は記載し
ないこととする。例えばSr 4- xAl1425:Eu
2+ xは、本発明においてはSr4Al1425:Eu2+と表
記する。
【0141】以下に代表的な無機蛍光体(結晶母体と賦
活剤によって構成される無機蛍光体)の組成式を記載す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。(B
zMg1-z3-x-yAl1627:Eu2+ x,Mn2+ y、S
4- xAl1425:Eu2+ x、(Sr1-zBaz1-xAl2
Si28:Eu2+ x、Ba2- xSiO4:Eu2+ x、Sr 2-
xSiO4:Eu2+ x、Mg2- xSiO4:Eu2+ x、(Ba
Sr)1-xSiO4:Eu2+ x、Y2-x-ySiO5:C
3+x、Tb3+y、Sr2- x25:Eu2+ x、Sr2- x2
7:Eu2+ x、(BayCazMg1-y-z5-x(PO43
Cl:Eu2+ x、Sr 2- xSi38−2SrCl2:Eu
2+ x[x,yおよびzはそれぞれ1以下の任意の数を表
す。] 以下に本発明に好ましく使用される無機蛍光体を示す
が、本発明はこれらの化合物に限定されるものではな
い。 [青色発光 無機蛍光化合物] (BL−1) Sr227:Sn4+ (BL−2) Sr4Al1425:Eu2+ (BL−3) BaMgAl1017:Eu2+ (BL−4) SrGa24:Ce3+ (BL−5) CaGa24:Ce3+ (BL−6) (Ba、Sr)(Mg、Mn)Al1017:Eu2+ (BL−7) (Sr、Ca、Ba、Mg)10(PO46l2:Eu2+ (BL−8) BaAl2SiO8:Eu2+ (BL−9) Sr227:Eu2+ (BL−10) Sr5(PO43Cl:Eu2+ (BL−11) (Sr,Ca,Ba)5(PO43Cl:Eu2+ (BL−12) BaMg2Al1627:Eu2+ (BL−13) (Ba,Ca)5(PO43Cl:Eu2+ (BL−14) Ba3MgSi28:Eu2+ (BL−15) Sr3MgSi28:Eu2+ [緑色発光 無機蛍光化合物] (GL−1) (BaMg)Al1627:Eu2+,Mn2+ (GL−2) Sr4Al1425:Eu2+ (GL−3) (SrBa)Al2Si28:Eu2+ (GL−4) (BaMg)2SiO4:Eu2+ (GL−5) Y2SiO5:Ce3+,Tb3+ (GL−6) Sr227−Sr225:Eu2+ (GL−7) (BaCaMg)5(PO43Cl:Eu2+ (GL−8) Sr2Si38−2SrCl2:Eu2+ (GL−9) Zr2SiO4、MgAl1119:Ce3+,Tb3+ (GL−10) Ba2SiO4:Eu2+ (GL−11) Sr2SiO4:Eu2+ (GL−12) (BaSr)SiO4:Eu2+ [赤色発光 無機蛍光化合物] (RL−1) Y22S:Eu3+ (RL−2) YAlO3:Eu3+ (RL−3) Ca22(SiO46:Eu3+ (RL−4) LiY9(SiO462:Eu3+ (RL−5) YVO4:Eu3+ (RL−6) CaS:Eu3+ (RL−7) Gd23:Eu3+ (RL−8) Gd22S:Eu3+ (RL−9) Y(P,V)O4:Eu3+ (RL−10) Mg4GeO5.5:Mn4+ (RL−11) Mg4GeO6:Mn4+ 上記無機蛍光体は、必要に応じて表面改質処理を施して
もよく、その方法としてはシランカップリング剤等の化
学的処理によるものや、サブミクロンオーダーの微粒子
等の添加による物理的処理によるもの、さらにはそれら
の併用によるもの等が挙げられる。
【0142】シランカップリング剤としては、日本ユニ
カー株式会社発行(1997年8月2日)の「NUCシ
リコーン シランカップリング剤」カタログに記載され
ているものがそのまま使え、その具体例としては、例え
ば、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−エチル
トリアルコキシシラン、グリシジルオキシエチルトリエ
トキシシラン、γ−アクリロイルオキシ−n−プロピル
トリ−n−プロピルオキシシラン、γ−メタクリロイル
オキシ−n−プロピル−n−プロピルオキシシラン、ジ
(γ−アクリロイルオキシ−n−プロピル)ジ−n−プ
ロピルオキシシラン、アクリロイルオキシジメトキシエ
チルシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルト
リメトキシシランなどが挙げられる。
【0143】本発明で用いられる微粒子としては、無機
微粒子であることが好ましく、例えば、シリカ、チタニ
ア、ジルコニア、酸化亜鉛等の微粒子が挙げられる。
【0144】本発明に用いられる無機蛍光体は、発光強
度の観点から、製造時に機械的破砕工程を経ない、つま
りビルドアップ法で合成されるものが好ましく、特にゾ
ル−ゲル法等による液相法によって製造されるものが好
ましい。また、組成上は無機酸化物が母体となっている
ものが好ましい。
【0145】無機蛍光体は、ゾル−ゲル法により製造さ
れていることが好ましい。ゾル−ゲル法による製造方法
とは、例えば、作花済夫著「ゾル−ゲル法の応用」(1
997年アグネ承風社発行)に詳しく書かれているが、
基本的には、溶液から出発し、溶液のゾル化、ゲル化を
経て材料を溶融法よりも低温で合成する方法を意味し、
本発明でいう「ゾル−ゲル法」とは、蛍光体製造の少な
くとも1工程で液相法での反応を行うことを指し、通常
の無機蛍光体合成に適用される溶融反応で行う合成法と
区別することができる。本発明のゾル−ゲル法は、一般
的には母体または賦活剤または共賦活剤に用いる元素
(金属)を例えばテトラメトキシシラン(Si(OCH
34)やユーロピウム=2,4=ペンタンジオネート
(Eu3+(CH3COCH=C(O−)CH33)等の
金属アルコキシドや金属錯体、またはそれらの有機溶媒
溶液に金属単体を加えて作るダブルアルコキシド(例え
ばAl(OBu)3の2−ブタノール溶液に金属マグネ
シウムを加えて作るMg〔Al(OBu)32等)、金
属ハロゲン化物、有機酸の金属塩、金属単体として必要
量混合し、液相状態で熱的または化学的に重縮合するこ
とによる製造方法を意味し、必要に応じて焼成や還元処
理等を施してもよい。
【0146】なお、前記金属アルコキシド、金属ハロゲ
ン化物、金属塩または金属の「金属」とは、一般に周期
律表等で定義されている「金属類(Metals)」の
他に「遷移金属(Transition Metal
s)」の全ての元素、「ランタノイド」の全ての元素、
「アクチノイド」の全ての元素、および「非金属(No
n Metals)」として定義されるホウ素、珪素
(シリコン)を含んだものとして定義する。
【0147】また、特にゾル−ゲル法で製造する場合、
蛍光体の前駆溶液または一次粒子を含む液を透明基板に
印刷法やインクジェット法等でパターニングした後に焼
成や還元処理等の結晶化処理または高輝度化処理を施し
ても良い。
【0148】希土類錯体系蛍光体としては、希土類金属
としてCe、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、T
b、Dy、Ho、Er、Tm、Yb等を有するものが挙
げられ、錯体を形成する有機配位子としては、芳香族
系、非芳香族系のどちらでも良く、好ましく下記一般式
(1)で表される化合物が好ましい。
【0149】一般式(1)Xa−(Lx)−(Ly)n
−(Lz)−Ya [式中、Lx、Ly、Lzはそれぞれ独立に2個以上の
結合手を持つ原子を表わし、nは0または1を表わし、
XaはLxの隣接位に配位可能な原子を有する置換基を
表わし、YaはLzの隣接位に配位可能な原子を有する
置換基を表わす。さらにXaの任意の部分とLxとは互
いに縮合して環を形成してもよく、Yaの任意の部分と
Lzとは互いに縮合して環を形成してもよく、LxとL
zとは互いに縮合して環を形成してもよく、さらに分子
内に芳香族炭化水素環または芳香族複素環が少なくとも
一つ存在する。ただし、Xa−(Lx)−(Ly)n−
(Lz)−Yaがβ−ジケトン誘導体やβ−ケトエステ
ル誘導体、β−ケトアミド誘導体又は前記ケトンの酸素
原子を硫黄原子又は−N(R201)−に置き換えたも
の、クラウンエーテルやアザクラウンエーテルまたはチ
アクラウンエーテルまたはクラウンエーテルの酸素原子
を任意の数硫黄原子または−N(R201)−に置き換え
たクラウンエーテルを表わす場合には芳香族炭化水素環
または芳香族複素環は無くてもよい。−N(R201)−
において、R201は、水素原子、置換または無置換のア
ルキル基、置換または無置換のアリール基を表す。]一
般式(1)において、XaおよびYaで表される配位可
能な原子とは、具体的には酸素原子、窒素原子、硫黄原
子、セレン原子、テルル原子であり、特に酸素原子、窒
素原子、硫黄原子であることが好ましい。
【0150】一般式(1)において、Lx、Ly、Lz
で表される2個以上の結合手を持つ原子としては、特に
制限はないが、代表的には炭素原子、酸素原子、窒素原
子、シリコン原子、チタン原子等が挙げられるが、この
ましいものは炭素原子である。
【0151】以下に一般式(1)で表される希土類錯体
系蛍光体の具体例を示すが、本発明はこれらに限定され
るものではない。
【0152】
【化18】
【0153】
【化19】
【0154】
【化20】
【0155】
【化21】
【0156】
【化22】
【0157】
【化23】
【0158】
【化24】
【0159】次に、本発明の有機EL素子を作製する好
適な例を説明する。例として、陽極/正孔注入層/正孔
輸送層/正孔輸送型発光層/電子輸送層/電子注入層/
陰極からなるEL素子の作製法について説明すると、ま
ず適当な基体上に、所望の電極物質、例えば陽極用物質
からなる薄膜を、1μm以下、好ましくは10〜200
nmの範囲の膜厚になるように、蒸着やスパッタリング
などの方法により形成させ、陽極を作製する。次に、こ
の上に素子材料である正孔注入層、正孔輸送層、正孔輸
送型発光層、電子輸送層、電子注入層、正孔阻止層の有
機化合物薄膜を形成させる。
【0160】この有機化合物薄膜の薄膜化の方法として
は、前記の如くスピンコート法、キャスト法、インクジ
ェット法、蒸着法などがあるが、均質な膜が得られやす
く、かつピンホールが生成しにくいなどの点から、真空
蒸着法またはスピンコート法が特に好ましい。さらに層
ごとに異なる製膜法を適用しても良い。製膜に蒸着法を
採用する場合、その蒸着条件は、使用する化合物の種類
などにより異なるが、一般にボート加熱温度50〜45
0℃、真空度10-6〜10-2Pa、蒸着速度0.01〜
50nm/秒、基板温度−50〜300℃、膜厚0.1
nm〜5μmの範囲で適宜選ぶことが望ましい。
【0161】これらの層の形成後、その上に陰極用物質
からなる薄膜を、1μm以下好ましくは50〜200n
mの範囲の膜厚になるように、例えば蒸着やスパッタリ
ングなどの方法により形成させ、陰極を設けることによ
り、所望のEL素子が得られる。この有機EL素子の作
製は、一回の真空引きで一貫して正孔注入層から陰極ま
で作製するのが好ましいが、途中で取り出して異なる製
膜法を施してもかまわないが、その際には作業を乾燥不
活性ガス雰囲気下で行う等の配慮が必要となる。
【0162】また作製順序を逆にして、陰極、電子注入
層、電子輸送層、正孔輸送型発光層、正孔輸送層、正孔
注入層、陽極の順に作製することも可能である。このよ
うにして得られた有機EL素子に、直流電圧を印加する
場合には、陽極を+、陰極を−の極性として電圧2〜4
0V程度を印加すると、発光が観測できる。また、逆の
極性で電圧を印加しても電流は流れずに発光は全く生じ
ない。さらに、交流電圧を印加する場合には、陽極が
+、陰極が−の状態になったときのみ発光する。なお、
印加する交流の波形は任意でよい。
【0163】上記説明した本発明の有機EL素子は、各
種発光光源、照明装置、表示デバイスとして用いること
ができる。表示デバイスにおいて、色変換部が青色変換
部、緑色変換部、赤色変換部である3種の有機EL素子
を用いることにより、フルカラーの表示が可能となる。
【0164】表示デバイスとしてはテレビ、パソコン、
モバイル機器、AV機器、文字放送表示、自動車内の情
報表示等のディスプレーなどが挙げられる。特に静止画
像や動画像を再生する表示装置として使用しても良く、
動画再生用の表示装置として使用する場合の駆動方式は
単純マトリックス(パッシブマトリックス)方式でもア
クティブマトリックス方式でもどちらでも良い。
【0165】照明装置としては家庭用照明、車内照明、
時計や液晶用のバックライト、看板広告、信号機等が挙
げられるがこれに限定するものではない。
【0166】照明装置としては、有機EL素子の発光層
から放出される発光をそのまま用いてもよいし、該発光
の色領域に吸収を有する蛍光体を組み合わせ色変換し、
白色光としてもよい。白色光とはCIE色度図の定める
白色のことである。
【0167】また、本発明の有機EL素子に共振器構造
を持たせることでレーザー発振有機EL素子として用い
ても良い。
【0168】このような短波長光をレーザー発振する有
機EL素子の使用目的としては光記憶媒体の光源、電子
写真の光源、光通信処理機の光源、光センサーの光源等
が挙げられるがこれに限定するものではない。
【0169】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない (実施例1)ガラス基板上にITOを膜厚200nmで
蒸着して陽極(シート抵抗30Ω/□)を形成した。こ
の陽極上に、真空蒸着法により化合物1−21を膜厚3
3nmに蒸着して正孔輸送層を形成した。次いで、化合
物3−1を膜厚33nmに蒸着して正孔輸送型発光層を
形成した。更にその上にBCを膜厚33nm蒸着して電
子輸送層とした。
【0170】最後に、MgとAgを共蒸着して膜厚20
0nmのMgAg(10:1)陰極を形成して有機EL
素子No.1を作製した。
【0171】
【化25】
【0172】以下に化合物1−21、化合物3−1、B
Cの物性を示す。
【0173】
【表1】
【0174】作製した有機EL素子の発光特性を示す。
電界発光の発光極大波長405nm、最大輝度500c
d、最大放射エネルギー16W/sr/m2であった。
【0175】外部取り出し量子効率は1.0%、CIE
色度図では(0.175,0.06)であり青紫領域で
あった。また、駆動電圧は4〜19Vであった。
【0176】尚、外部取り出し量子効率(%)=有機E
L素子外部に発光した光子数/有機EL素子に流した電
子数×100である。
【0177】尚、外部取り出し量効率の測定法は、分光
放射輝度計CS−1000により測定した発光スペクト
ルを各波長の光子のエネルギーから380〜780nm
の光子数を求め、さらにランバーシアン仮定に基づき発
光面から発光した光子数を求めた。また、電流量から電
子数は求めた。
【0178】(実施例2)ガラス基板上にITOを膜厚
200nmで蒸着して陽極(シート抵抗30Ω/□)を
形成した。この陽極上に、真空蒸着法により化合物1−
1を膜厚33nmに蒸着して正孔輸送層を形成した。次
いで、化合物3−1を膜厚33nmに蒸着して正孔輸送
型発光層を形成した。更にその上に化合物BCを膜厚3
3nm蒸着して電子輸送層とした。
【0179】最後に、MgとAgを共蒸着して膜厚20
0nmのMgAg(10:1)陰極を形成して有機EL
素子No.2を作製した。
【0180】以下に化合物の物性を示す。
【0181】
【表2】
【0182】作製した有機EL素子の発光特性を示す。
電界発光の発光極大波長405nm、最大輝度300c
d、最大放射エネルギー13W/sr/m2であった。
【0183】外部取り出し量子効率は1.2%、CIE
色度図では(0.175,0.06)であり、青紫領域
であった。
【0184】(実施例3)ガラス基板上にITOを膜厚
200nmで蒸着して陽極(シート抵抗30Ω/□)を
形成した。この陽極上に、真空蒸着法によりm−MTD
ATAを20nm蒸着して正孔注入層を形成した。次い
で真空蒸着法により化合物1−21を膜厚20nmに蒸
着して正孔輸送層を形成した。更に化合物3−1を膜厚
20nmに蒸着して正孔輸送型発光層を形成した。その
上にBCを膜厚20nm蒸着して電子輸送層とした。そ
して、その上にAlqを20nm積層し電子輸送層とし
た。更にLiF0.5nmおよびAl110nmを蒸着
して陰極を形成して有機EL素子No.3を作製した。
【0185】以下に化合物の物性を示す。
【0186】
【表3】
【0187】
【化26】
【0188】作製した有機EL素子の発光特性を示す。
発光極大波長405nm、最大輝度700cd、最大放
射エネルギー25W/sr/m2であった。外部取り出
し量子効率は2.1%、CIE色度図では(0.17
5,0.06)であり、青紫領域であった。
【0189】(実施例4)電子注入層を化合物2−3に
変えた以外、実施例1と同様の有機EL素子No.4を
作製した。
【0190】以下に化合物の物性を示す。
【0191】
【表4】
【0192】発光極大波長405nm、最大輝度600
cd、最大放射エネルギー22W/sr/m2であっ
た。
【0193】外部取り出し量子効率は1.1%、CIE
色度図では(0.175,0.06)であり青紫領域で
あった。
【0194】駆動電圧は4〜27Vで、すべての化合物
のTgを100℃以上にする事により、実施例1に比し
て安定に駆動するようになった。
【0195】(実施例5)ガラス基板上にITOを膜厚
200nmで蒸着して陽極(シート抵抗30Ω/□)を
形成した。この陽極上に、真空蒸着法により化合物1−
21を膜厚33nmに蒸着して正孔輸送層を形成した。
次いで、化合物3−11を膜厚33nmに蒸着して電子
輸送型発光層を形成した。更にその上にBCを膜厚33
nm蒸着して電子輸送層とした。
【0196】最後に、MgとAgを共蒸着して膜厚20
0nmのMgAg(10:1)陰極を形成して有機EL
素子No.5を作製した。
【0197】以下に化合物の物性を示す。
【0198】
【表5】
【0199】作製した有機EL素子の発光特性を示す。
電界発光の発光極大波長402nm、最大輝度300c
d、最大放射エネルギー13W/sr/m2であった。
外部取り出し量子効率は1.1%、CIE色度図では
(0.175,0.06)であり、青紫領域であった。
【0200】(比較例1)実施例1の有機EL素子N
o.1の電子輸送層BCを、Alqに変更した以外、同
様の有機EL素子No.6を作製した。すると、Alq
が電子輸送型発光層となった。
【0201】
【表6】
【0202】作製した有機EL素子の発光特性を示す。
電界発光の発光極大波長518nm、最大輝度3300
cd、最大放射エネルギー8.8W/sr/m2であっ
た。また、CIE色度図では(0.30,0.50)で
あり、黄緑領域であった。
【0203】(比較例2)実施例5の有機EL素子N
o.5の正孔輸送層である化合物1−21をm−MTD
ATAに変えた以外同様にして、有機EL素子No.7
を作製した。すると、m−MTDATAが正孔輸送型発
光層となった。
【0204】以下に化合物の物性を示す。
【0205】
【表7】
【0206】作製した有機EL素子の発光特性を示す。
電界発光の発光極大波長430nm、最大輝度500c
d、最大放射エネルギー4.4W/sr/m2、CIE
色度図では(0.163,0.125)であり青領域で
あった。
【0207】(実施例6)基板上のITOの上に、正孔
注入層として化合物1−21を30nm、正孔輸送型発
光層として化合物3−1を30nm、電子輸送層として
化合物2−7を20nm、電子注入層としてAlqを2
0nm、陰極としてLiF0.5nmおよびAlを11
0nmを真空蒸着法により蒸着した有機EL素子No.
8を作製した。
【0208】
【表8】
【0209】作製した有機EL素子の発光特性は、電界
発光の発光極大波長が405nm、外部取り出し量子効
率1.1%、最大輝度450cd、最大放射エネルギー
16W/sr/m2、CIE色度図では(0.175,
0.06)であり青紫色であった。
【0210】(実施例7)上記実施例3,4および6で
作製した有機EL素子No.3,4および8について、
寿命評価を行った。尚、有機EL素子No.4および8
は有機化合物薄膜を構成する全材料のガラス転移点が1
00度以上であり、一方、有機EL素子No.3は一部
ガラス転移点が100℃をきる材料を含んでいる。
【0211】寿命の測定法は、有機EL素子をデシケー
タの中に入れ、0.1Pa以下に減圧した。その状態
で、1.0Aにて定電流駆動させた。有機EL素子の大
きさは2m×2mmである。
【0212】このときの輝度を測定し、輝度が半減した
ところを寿命とした。有機EL素子No.3の寿命を1
としたとき、有機EL素子No.4および8の相対寿命
を下記表9に示す。
【0213】
【表9】
【0214】有機EL素子の有機化合物薄膜を構成する
全材料のガラス転移点Tgを100℃以上とすることで
飛躍的に超寿命化したことがわかる。
【0215】(実施例8)平均粒径5nmのエアロジル
0.16gにエタノール15gおよびγ−グリシドキシ
プロピルトリエトキシシラン0.22gを加えて開放系
室温下1時間攪拌した。この混合物と無機蛍光体(GL
−10)20gとを乳鉢に移し、よくすり混ぜた後、7
0℃のオーブンで2時間、さらに120℃のオーブンで
2時間加熱し、表面改質した(GL−10)を得た。
【0216】また、同様にして、RL−10とBL−3
の表面改質も行った。上記の表面改質を施した本発明の
赤色発光無機蛍光体(RL−10)10gに、トルエン
/エタノール=1/1の混合溶液(300g)で溶解さ
れたブチラール30gを加え、攪拌した後、Wet膜厚
200μmでガラス上に塗布した。得られた塗布済みガ
ラスを100℃のオーブンで4時間加熱乾燥した。更に
赤色のカラーフィルターを張り付けることにより本発明
の色変換フィルター(F−1)を作製した。
【0217】また、これと同じ方法で緑色発光無機蛍光
体(GL−10)を塗設し、緑色のカラーフィルターを
張ることで色変換フィルター(F−2)および青色発光
無機蛍光体(BL−3)を塗設し青色のカラーフィルタ
ーを張ることで色変換フィルター(F−3)を作製し
た。
【0218】このF−1を上記実施例で作製した本発明
の有機EL素子No.1〜5または8それぞれにおい
て、有機化合物薄膜を蒸着していない面に重ねた(F−
EL1)。同様にF−2、F−3枚の色変換フィルター
を有機EL素子No.1〜5または8それぞれにおい
て、有機化合物薄膜を蒸着していない面に重ねた(F−
EL2、F−EL3)。
【0219】F−EL1に電流を流すと青紫発光が色変
換フィルターにより色変換され赤色光になった。
【0220】F−EL2に電流を流すと青紫発光が色変
換フィルターにより色変換され緑色光になった。
【0221】F−EL3に電流を流すと青紫発光が色変
換フィルターにより色変換され青色光になった。
【0222】(実施例9)200×700mm2のター
ゲット2台を備えたマグネトロンスパッタリング装置
(島津製作所株式会社製SLC−15S型)を使用し
て、透明導電性フィルムを作製した。基体として厚さ1
00μmのポリアリレート透明フィルム、バリヤー性薄
膜用ターゲットとしてSiO1.5、透明導電性薄膜用タ
ーゲットとして酸化スズ比10%のITO、スパッタガ
スとしてバリヤー性薄膜はアルゴンのみで総ガス圧1.
4mTorr、ガス流量100sccm(sccm:s
tandard cc/min(1×10-63/mi
n))、透明導電性薄膜ではアルゴンに酸素を1%加え
たもので総ガス圧5mTorr、ガス流量50scc
m、パワー条件としてバリヤー薄膜はRF1000W
(1.11W/cm2)、透明導電性薄膜はDC0.5
A、300V(0.17W/cm2)となるようにして
成膜を行った。バリヤー性薄膜は7.5分処理し厚さ4
0nm、透明導電性薄膜は30分処理し厚さ100n
m、シート抵抗50Ω/□の透明樹脂フィルムを得た。
【0223】このプラスチック基体を用いて、後は実施
例8と同様にして有機EL素子を作製した。
【0224】これらの有機EL素子は、湾曲させること
が可能であり、フレキシブルデバイスに適用できる。
【0225】(実施例10)以下、上記実施例9で作製
した本発明の有機EL素子から構成される本発明の表示
装置の一例を図面に基づいて以下に説明する。実施例9
で作製した有機EL素子は、基体として樹脂フィルムを
用いており、且つ、色変換部を有するものであり、赤色
光を発するもの、緑色光を発するもの、青色光を発する
ものの3種類である。
【0226】図1は、有機EL素子の発光により画像情
報の表示を行う、例えば、携帯電話等のディスプレイの
模式図である。
【0227】ディスプレイ1は、複数の画素3を有する
表示部A、画像情報に基づいて表示部Aの画像走査を行
う制御部B等からなる。
【0228】制御部Bは、表示部Aと電気的に接続さ
れ、複数の画素3それぞれに外部からの画像情報に基づ
いて走査信号と画像データ信号を送り、走査信号により
走査線毎の画素3が画像データ信号に応じて順次発光し
て画像走査を行って画像情報を表示部Aに表示する。
【0229】図2は、表示部Aの模式図である。表示部
Aは基体上に、複数の走査線5およびデータ線6を含む
配線部と、複数の画素3等とを有する。表示部Aの主要
な部材の説明を以下に行う。
【0230】図においては、画素3の発光した光が、白
矢印方向(下方向)へ取り出される場合を示している。
【0231】配線部の走査線5および複数のデータ線6
は、それぞれ導電材料からなり、走査線5とデータ線6
は格子状に直交して、直交する位置で画素3に接続して
いる(詳細不図示)。
【0232】画素3は、走査線5から走査信号が印加さ
れると、データ線6から画像データ信号を受け取り、受
け取った画像データに応じて発光する。発光の色が赤色
の画素、緑色の画素、青色の画素を、適宜、同一基体上
に並置することによって、フルカラー表示が可能とな
る。
【0233】次に、画素3の発光プロセスを説明する。
図3は、画素3の模式図である。
【0234】画素3は、有機EL素子10、スイッチン
グトランジスタ11、駆動トランジスタ12、コンデン
サ13等を備えている。
【0235】図において、制御部Bからデータ線6を介
してスイッチングトランジスタ11のドレインに画像デ
ータ信号が印加される。そして、制御部Bから走査線5
を介してスイッチングトランジスタ11のゲートに走査
信号が印加されると、スイッチングトランジスタ11の
駆動がオンし、ドレインに印加された画像データ信号が
コンデンサ13と駆動トランジスタ12のゲートに伝達
される。
【0236】画像データ信号の伝達により、コンデンサ
13が画像データ信号の電位に応じて充電されるととも
に、駆動トランジスタ12の駆動がオンする。駆動トラ
ンジスタ12は、ドレインが電源ライン7に接続され、
ソースが有機EL素子10の電極に接続されており、ゲ
ートに印加された画像データ信号の電位に応じて電源ラ
イン7から有機EL素子10に電流が供給される。
【0237】制御部Bの順次走査により走査信号が次の
走査線5に移ると、スイッチングトランジスタ11の駆
動がオフする。しかし、スイッチングトランジスタ11
の駆動がオフしてもコンデンサ13は充電された画像デ
ータ信号の電位を保持するので、駆動トランジスタ12
の駆動はオン状態が保たれて、次の走査信号の印加が行
われるまで有機EL素子10の発光が継続する。順次走
査により次に走査信号が印加されたとき、走査信号に同
期した次の画像データ信号の電位に応じて駆動トランジ
スタ12の駆動して有機EL素子10が発光する。
【0238】すなわち、有機EL素子10の発光は、複
数の画素3それぞれの有機EL素子10に対して、アク
ティブ素子であるスイッチングトランジスタ11と駆動
トランジスタ12を設けて、複数の画素3それぞれの有
機EL素子10の発光を行っている。このような発光方
法をアクティブマトリクス方式と呼んでいる。
【0239】ここで、有機EL素子10の発光は、複数
の階調電位を持つ多値の画像データ信号による複数の階
調の発光でも良いし、2値の画像データ信号による所定
の発光量のオン、オフでも良い。
【0240】また、コンデンサ13の電位の保持は、次
の走査信号の印加まで継続して保持しても良いし、次の
走査信号が印加される直前に放電させても良い。
【0241】本発明においては、上述したアクティブマ
トリクス方式に限らず、走査信号が走査されたときのみ
データ信号に応じて有機EL素子を発光させるパッシブ
マトリクス方式の発光駆動でも良い。
【0242】図4は、パッシブマトリクス方式によるデ
ィスプレイAの模式図である。図において、複数の走査
線5と複数の画像データ線6が画素3を挟んで対向して
格子状に設けられている。
【0243】順次走査により走査線5の走査信号が印加
されたとき、印加された走査線5に接続している画素3
が画像データ信号に応じて発光する。
【0244】パッシブマトリクス方式では画素3にアク
ティブ素子が無く、製造コストの低減が計れる。
【0245】(実施例11)実施例8の無機蛍光体をB
L−10:GL−10:RL−10=10:90:45
の割合で混ぜた。この混ぜ合わせた蛍光体10gに、ト
ルエン/エタノール=1/1の混合溶液(300g)で
溶解されたブチラール30gを加え、攪拌した後、We
t膜厚200μmでガラス上に塗布した。得られた塗布
済みガラスを100℃のオーブンで4時間加熱乾燥し本
発明の色変換フィルター(F−4)を作製した。
【0246】このF−4を有機EL素子No.1の有機
層を蒸着していない面に重ねた(F−EL4)。
【0247】F−EL4に電流を流すと青紫発光が色変
換フィルターにより色変換され白色光となった。
【0248】上記F−EL4から構成される白色光の照
明装置を作製したところ、このように無機蛍光体の混合
したものを色変換部として用いることにより、所望の色
を発光させることあ可能となった。これは、従来の有機
EL素子のように、デバイスの層構成を調整するより簡
単である。
【0249】
【発明の効果】省電力で面状発光し、フレキシブルデバ
イスの作製が可能であり、発光効率が高い発光極大波長
が415nm以下の有機EL素子、該有機EL素子を用
いた発光光源、照明装置、表示デバイスを提供すること
が出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】有機EL素子から構成される表示装置の一例を
示した模式図である。
【図2】表示部の模式図である。
【図3】画素の模式図である。
【図4】パッシブマトリクス方式による表示装置の模式
図である。
【符号の説明】
1 ディスプレイ 3 画素 5 走査線 6 データ線 7 電源ライン 10 有機EL素子 11 スイッチングトランジスタ 12 駆動トランジスタ 13 コンデンサ A 表示部(ディスプレイ) B 制御部
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 33/12 H05B 33/12 E 33/22 33/22 B D (72)発明者 植田 則子 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 北 弘志 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 Fターム(参考) 3K007 AB03 AB04 AB12 AB18 BA06 BA07 BB06 CA06 CB01 DA01 DB03 EB00 5C094 AA08 AA31 BA12 BA27 BA32 CA19 CA24 DA06 DA13 DB01 DB02 DB04 EA04 EA05 EB02 ED20 FA01 FA02 FB01 FB02 JA11

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上に、一対の電極および該一対の電
    極に挟持される有機化合物薄膜を有する有機エレクトロ
    ルミネッセンス素子において、 前記有機化合物薄膜は発光層と、 前記発光層と隣接する隣接層とを有し、 前記発光層を構成する発光材料および前記隣接層を構成
    する隣接層材料それぞれの蛍光極大波長が415nm以
    下であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセン
    ス素子。
  2. 【請求項2】 前記有機エレクトロルミネッセンス素子
    の電界発光の極大発光波長が415nm以下であること
    を特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッ
    センス素子。
  3. 【請求項3】 前記発光層が電子輸送型発光層であり、
    且つ、前記隣接層が正孔輸送層であることを特徴とする
    請求項1または2に記載の有機エレクトロルミネッセン
    ス素子。
  4. 【請求項4】 前記正孔輸送層が接する側とは反対側の
    前記電子輸送型発光層の隣接層として電子輸送層を有
    し、前記電子輸送層を構成する電子輸送材料の蛍光極大
    波長が415nm以下であることを特徴とする請求項3
    に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  5. 【請求項5】 前記正孔輸送層を構成する正孔輸送材料
    のイオン化ポテンシャルが5.7eV以下であり、前記
    正孔輸送材料の蛍光極大波長が前記電子輸送型発光層を
    構成する発光材料の蛍光極大波長よりも短波長であるこ
    とを特徴とする請求項3または4に記載の有機エレクト
    ロルミネッセンス素子。
  6. 【請求項6】 前記正孔輸送材料のイオン化ポテンシャ
    ルが、前記発光材料のイオン化ポテンシャルよりも小さ
    いことを特徴とする請求項5に記載の有機エレクトロル
    ミネッセンス素子。
  7. 【請求項7】 前記発光層が正孔輸送型発光層であり、
    且つ、前記隣接層が電子輸送層であることを特徴とする
    請求項1または2に記載の有機エレクトロルミネッセン
    ス素子。
  8. 【請求項8】 前記正孔輸送層が接する側とは反対側の
    前記電子輸送型発光層の隣接層として電子輸送層を有
    し、前記正孔輸送層を構成する正孔輸送材料の蛍光極大
    波長が415nm以下であることを特徴とする請求項7
    に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  9. 【請求項9】 前記電子輸送層を構成する電子輸送材料
    の電子親和力が2.5eV以上であり、前記電子輸送材
    料の蛍光極大波長が前記正孔輸送型発光層を構成する発
    光材料の蛍光極大波長よりも短波長であることを特徴と
    する請求項7または8に記載の有機エレクトロルミネッ
    センス素子。
  10. 【請求項10】 前記電子輸送材料の電子親和力が、前
    記発光材料の電子親和力よりも大きいことを特徴とする
    請求項9に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  11. 【請求項11】 前記有機化合物薄膜を構成する全材料
    のそれぞれのガラス転移点が100度以上であることを
    特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の有機
    エレクトロルミネッセンス素子。
  12. 【請求項12】 前記基体が樹脂フィルムであることを
    特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機
    エレクトロルミネッセンス素子。
  13. 【請求項13】 前記有機エレクトロルミネッセンス素
    子の発光の室温における外部取り出し効率が2%以上で
    あることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に
    記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  14. 【請求項14】 前記発光層からの発光を吸収し、該発
    光とは異なる色に変換する色変換部とを有することを特
    徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の有機エ
    レクトロルミネッセンス素子。
  15. 【請求項15】 前記発光層からの発光が青紫領域の色
    であることを特徴とする請求項14に記載の有機エレク
    トロルミネッセンス素子。
  16. 【請求項16】 前記色変換部が、無機蛍光体を含有す
    ることを特徴とする請求項14または15に記載の有機
    エレクトロルミネッセンス素子。
  17. 【請求項17】 請求項1〜16のいずれか1項に記載
    の有機エレクトロルミネッセンス素子から構成される発
    光光源。
  18. 【請求項18】 請求項1〜16のいずれか1項に記載
    の有機エレクトロルミネッセンス素子から構成される照
    明装置。
  19. 【請求項19】 前記色変換部が前記発光層からの発光
    を吸収し青色に変換する青色変換部である請求項14に
    記載の第1の有機エレクトロルミネッセンス素子と、前
    記色変換部が前記発光層からの発光を吸収し緑色に変換
    する緑色変換部である請求項14に記載の第2の有機エ
    レクトロルミネッセンス素子と、前記色変換部が前記発
    光層からの発光を吸収し赤色に変換する赤色変換部であ
    る請求項14に記載の第3の有機エレクトロルミネッセ
    ンス素子とから構成されるフルカラーの表示デバイス。
  20. 【請求項20】 基体上に、一対の電極および該一対の
    電極に挟持される有機化合物薄膜を有する有機エレクト
    ロルミネッセンス素子の前記一対の電極に電圧をかけて
    発光させる発光方法において、 前記有機化合物薄膜は発光層と、 前記発光層と隣接する隣接層とを有し、 前記発光層を構成する発光材料および前記隣接層を構成
    する隣接層材料それぞれの蛍光極大波長が415nm以
    下であることを特徴とする発光方法。
  21. 【請求項21】 基体上に、一対の電極および該一対の
    電極に挟持される有機化合物薄膜を有する有機エレクト
    ロルミネッセンス素子において、 前記有機化合物薄膜は発光層と、 前記発光層と隣接する隣接層とを有し、 前記有機エレクトロルミネッセンス素子の電界発光の極
    大発光波長が415nm以下であることを特徴とする有
    機エレクトロルミネッセンス素子。
  22. 【請求項22】 基体上に、一対の電極および該一対の
    電極に挟持される有機化合物薄膜を有する有機エレクト
    ロルミネッセンス素子において、 前記有機化合物薄膜は発光層と、 前記発光層の両側に隣接するそれぞれ一層ずつの隣接層
    とを有し、 前記有機エレクトロルミネッセンス素子の電界発光の極
    大発光波長が415nm以下であることを特徴とする有
    機エレクトロルミネッセンス素子。
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