JP2002324565A - 燃料電池発電システム - Google Patents
燃料電池発電システムInfo
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 燃料電池を空気冷却するにあたり燃料電池の
全体に亘って十分な冷却を行うことができる燃料電池発
電システムを提供する。 【解決手段】 両端が開口する空気冷却孔10を備えた
燃料電池1と、燃料電池1に対して空気冷却孔10の一
方の開口側に配設され、燃料電池1側から空気を吸引す
ることにより空気冷却孔10内に空気を流通させる吸気
手段2とを具備する。このため、吸気手段2にて吸気手
段2と燃料電池1との間の空間に負圧を発生させ、空気
冷却孔10内に空気が流通することとなって、燃料電池
1の冷却を行うことができる。しかも、燃料電池1と吸
気手段2との間の空間では負圧が不均一になることが抑
制され、燃料電池1の外縁側と中央部と空気冷却孔10
における空気の流速が異なることとなるような流速の不
均一の発生を抑制することができる。
全体に亘って十分な冷却を行うことができる燃料電池発
電システムを提供する。 【解決手段】 両端が開口する空気冷却孔10を備えた
燃料電池1と、燃料電池1に対して空気冷却孔10の一
方の開口側に配設され、燃料電池1側から空気を吸引す
ることにより空気冷却孔10内に空気を流通させる吸気
手段2とを具備する。このため、吸気手段2にて吸気手
段2と燃料電池1との間の空間に負圧を発生させ、空気
冷却孔10内に空気が流通することとなって、燃料電池
1の冷却を行うことができる。しかも、燃料電池1と吸
気手段2との間の空間では負圧が不均一になることが抑
制され、燃料電池1の外縁側と中央部と空気冷却孔10
における空気の流速が異なることとなるような流速の不
均一の発生を抑制することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸素と水素との電
気化学的反応により発電を行う燃料電池発電システムに
関するものである。
気化学的反応により発電を行う燃料電池発電システムに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】燃料電池発電システムは、酸素と水素と
の電気化学的反応により発電を行う単セル構造を複数個
連設した、図9に示すようなセルスタック1aからなる
燃料電池1を備えている。燃料電池1の単セル構造は、
アノードとカソードの各電極を電解隔膜を介して接合す
ることにより複合電極膜を形成し、この複合電極膜の両
側を絶縁材料にて構成されるセパレータ11と呼ばれる
板材にて挟み込むことにより構成されるものであり、セ
パレータ11と複合電極との間には、アノード側に水素
が供給される水素室が、カソード側に酸素が供給される
酸素室が形成されて、酸素と水素との電気化学的反応に
よりアノードとカソードとの間に起電力が発生するよう
になっている。そして、セパレータ11と複合電極膜と
が交互に配されるようにセパレータ11と複合電極膜と
を積層配置することにより、単セル構造が複数個連設さ
れたセルスタック1aが構成されるものである。
の電気化学的反応により発電を行う単セル構造を複数個
連設した、図9に示すようなセルスタック1aからなる
燃料電池1を備えている。燃料電池1の単セル構造は、
アノードとカソードの各電極を電解隔膜を介して接合す
ることにより複合電極膜を形成し、この複合電極膜の両
側を絶縁材料にて構成されるセパレータ11と呼ばれる
板材にて挟み込むことにより構成されるものであり、セ
パレータ11と複合電極との間には、アノード側に水素
が供給される水素室が、カソード側に酸素が供給される
酸素室が形成されて、酸素と水素との電気化学的反応に
よりアノードとカソードとの間に起電力が発生するよう
になっている。そして、セパレータ11と複合電極膜と
が交互に配されるようにセパレータ11と複合電極膜と
を積層配置することにより、単セル構造が複数個連設さ
れたセルスタック1aが構成されるものである。
【0003】このような燃料電池発電システムによる発
電は発熱を伴うため、安定した発電動作を持続させるた
めには燃料電池1の冷却が必要とされるものであり、こ
のため上記のようなセルスタック1aでは、各セパレー
タ11に一方向に貫通する複数個の空気冷却孔10を設
け、この空気冷却孔10に空気を流通させることにより
燃料電池1の冷却を行うものである。また、図中の燃料
電池1には電解隔膜に適度な湿気を与えるための加湿器
5が添設されている。
電は発熱を伴うため、安定した発電動作を持続させるた
めには燃料電池1の冷却が必要とされるものであり、こ
のため上記のようなセルスタック1aでは、各セパレー
タ11に一方向に貫通する複数個の空気冷却孔10を設
け、この空気冷却孔10に空気を流通させることにより
燃料電池1の冷却を行うものである。また、図中の燃料
電池1には電解隔膜に適度な湿気を与えるための加湿器
5が添設されている。
【0004】セルスタック1aの空気冷却孔10に気流
を流通させるためには、従来はセルスタック1aに対し
て空気冷却孔10の一方の開口側に、セルスタック1a
に向けて気流を押し出すための軸流ファンや遠心ファン
等の送風手段21を配設していたものである。例えば図
10に示す例では、燃料電池1には空気冷却孔10の一
方の開口側に接続される上流側空気流路7が設けられて
おり、この上流側空気流路7は複数の空気冷却孔10の
一方の開口の全てに連通するように燃料電池1に接続さ
れている。この上流側空気流路7は、空気冷却孔10の
貫通方向と略平行方向の流路であり、その端部は外方に
向けて開口している。そして、この上流側空気流路7内
には、送風手段21として軸流ファン2aをその回転軸
が空気冷却孔10の貫通方向と略平行方向となるように
配設し、軸流ファン2aを回転駆動させることにより軸
流ファン2aからセルスタック1aに向かう気流を発生
させ、この気流が空気冷却孔10の一方の開口に流入し
て空気冷却孔10内を流通することにより、セルスタッ
ク1aの冷却が行われてるようにしていたものである。
を流通させるためには、従来はセルスタック1aに対し
て空気冷却孔10の一方の開口側に、セルスタック1a
に向けて気流を押し出すための軸流ファンや遠心ファン
等の送風手段21を配設していたものである。例えば図
10に示す例では、燃料電池1には空気冷却孔10の一
方の開口側に接続される上流側空気流路7が設けられて
おり、この上流側空気流路7は複数の空気冷却孔10の
一方の開口の全てに連通するように燃料電池1に接続さ
れている。この上流側空気流路7は、空気冷却孔10の
貫通方向と略平行方向の流路であり、その端部は外方に
向けて開口している。そして、この上流側空気流路7内
には、送風手段21として軸流ファン2aをその回転軸
が空気冷却孔10の貫通方向と略平行方向となるように
配設し、軸流ファン2aを回転駆動させることにより軸
流ファン2aからセルスタック1aに向かう気流を発生
させ、この気流が空気冷却孔10の一方の開口に流入し
て空気冷却孔10内を流通することにより、セルスタッ
ク1aの冷却が行われてるようにしていたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の燃料電池1の冷却機構では、軸流ファン2a等から
押し出される気流には、軸流ファン2a等の中心側より
も外縁側の方が流速が速くなってしまうような流速の分
布が発生してしまい、このためセルスタック1aの複数
の空気冷却孔10を流通する空気の流速も、セルスタッ
ク1aの中央付近に形成されている空気冷却孔10の流
通する空気の流速が低下して、セルスタック1aの中央
部分において十分な冷却が行われなくなる場合があっ
た。
来の燃料電池1の冷却機構では、軸流ファン2a等から
押し出される気流には、軸流ファン2a等の中心側より
も外縁側の方が流速が速くなってしまうような流速の分
布が発生してしまい、このためセルスタック1aの複数
の空気冷却孔10を流通する空気の流速も、セルスタッ
ク1aの中央付近に形成されている空気冷却孔10の流
通する空気の流速が低下して、セルスタック1aの中央
部分において十分な冷却が行われなくなる場合があっ
た。
【0006】本発明は上記の点に鑑みて為されたもので
あり、燃料電池を空気冷却するにあたり燃料電池の全体
に亘って十分な冷却を行うことができる燃料電池発電シ
ステムを提供することを目的とするものである。
あり、燃料電池を空気冷却するにあたり燃料電池の全体
に亘って十分な冷却を行うことができる燃料電池発電シ
ステムを提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
燃料電池発電システムは、両端が開口する空気冷却孔1
0を備えた燃料電池1と、燃料電池1に対して空気冷却
孔10の一方の開口側に配設され、燃料電池1側から空
気を吸引することにより空気冷却孔10内に空気を流通
させる吸気手段2とを具備して成ることを特徴とするも
のである。
燃料電池発電システムは、両端が開口する空気冷却孔1
0を備えた燃料電池1と、燃料電池1に対して空気冷却
孔10の一方の開口側に配設され、燃料電池1側から空
気を吸引することにより空気冷却孔10内に空気を流通
させる吸気手段2とを具備して成ることを特徴とするも
のである。
【0008】また請求項2の発明は、請求項1におい
て、吸気手段2として軸流ファン2aを、燃料電池1と
軸流ファン2aとの間の間隔が軸流ファン2aの厚み寸
法以上となるように配設してことを特徴とするものであ
る。
て、吸気手段2として軸流ファン2aを、燃料電池1と
軸流ファン2aとの間の間隔が軸流ファン2aの厚み寸
法以上となるように配設してことを特徴とするものであ
る。
【0009】また請求項3の発明は、請求項1におい
て、吸気手段2として遠心ファン2bを、燃料電池1と
遠心ファン2bとの間の間隔が遠心ファン2bの回転部
分の直径以上となるように配設して成ることを特徴とす
るものである。
て、吸気手段2として遠心ファン2bを、燃料電池1と
遠心ファン2bとの間の間隔が遠心ファン2bの回転部
分の直径以上となるように配設して成ることを特徴とす
るものである。
【0010】また請求項4の発明は、請求項1乃至3の
いずれかにおいて、燃料電池1の空気冷却孔10に流入
する気流の流れ方向の上流側方向と、空気冷却孔10か
ら流出する気流の流れ方向の下流側方向とが、略反対方
向となるように、吸気手段2によって発生する気流の流
れ方向を制御する空気流路を設けて成ることを特徴とす
るものである。
いずれかにおいて、燃料電池1の空気冷却孔10に流入
する気流の流れ方向の上流側方向と、空気冷却孔10か
ら流出する気流の流れ方向の下流側方向とが、略反対方
向となるように、吸気手段2によって発生する気流の流
れ方向を制御する空気流路を設けて成ることを特徴とす
るものである。
【0011】また請求項5の発明は、請求項1乃至4の
いずれかにおいて、吸気手段2によって発生する気流の
流れ方向を制御する空気流路を設け、この空気流路の断
面積を、燃料電池1の空気冷却孔10の総断面積よりも
大きくなるように形成して成ることを特徴とするもので
ある。
いずれかにおいて、吸気手段2によって発生する気流の
流れ方向を制御する空気流路を設け、この空気流路の断
面積を、燃料電池1の空気冷却孔10の総断面積よりも
大きくなるように形成して成ることを特徴とするもので
ある。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
する。
【0013】図1に示す燃料電池発電システムは、セル
スタック1aからなる燃焼電池1と、加湿器5と、吸気
手段2とを備えている。燃焼電池1及び加湿器5の構成
については、記述の従来技術と同様に図9に示すような
ものが用いられるため、説明を省略する。またこの燃焼
電池発電システムには、燃料電池1の酸素室に空気等の
ような酸素を含む気体を供給する酸素供給機構と、水素
室に水素ガスやメタンガス等を改質して得られる水素リ
ッチな改質ガス等を供給する水素供給手段とが設けられ
るものであり、このような酸素供給機構や水素供給機構
についてはここでは詳述しないが、従来から提供されて
いるような種々の機構を適用することができる。
スタック1aからなる燃焼電池1と、加湿器5と、吸気
手段2とを備えている。燃焼電池1及び加湿器5の構成
については、記述の従来技術と同様に図9に示すような
ものが用いられるため、説明を省略する。またこの燃焼
電池発電システムには、燃料電池1の酸素室に空気等の
ような酸素を含む気体を供給する酸素供給機構と、水素
室に水素ガスやメタンガス等を改質して得られる水素リ
ッチな改質ガス等を供給する水素供給手段とが設けられ
るものであり、このような酸素供給機構や水素供給機構
についてはここでは詳述しないが、従来から提供されて
いるような種々の機構を適用することができる。
【0014】燃料電池1には下流側空気流路3が接続さ
れており、この下流側空気流路3は空気冷却孔10の一
方の開口側に接続され、複数の空気冷却孔10の一方の
開口の全てに連通するように燃料電池1に接続されてい
る。この下流側空気流路3は、空気冷却孔10の貫通方
向と略平行方向の流路であり、その端部は外方に向けて
開口している。
れており、この下流側空気流路3は空気冷却孔10の一
方の開口側に接続され、複数の空気冷却孔10の一方の
開口の全てに連通するように燃料電池1に接続されてい
る。この下流側空気流路3は、空気冷却孔10の貫通方
向と略平行方向の流路であり、その端部は外方に向けて
開口している。
【0015】吸気手段2としては、軸流ファン2aを設
けている。図示の軸流ファン2aは、軸回転駆動自在に
軸受される軸体7(ロータ)と、軸体7の周囲から外周
方向に突設された羽体8とから構成されており、燃料電
池1に対して空気冷却孔10の一方の開口側における、
燃料電池1から離間した位置に配設されている。この軸
流ファン2aは下流側空気流路3内にその端部開口付近
に配設され、その回転軸は空気冷却孔10の貫通方向と
略平行方向であり、また軸流ファン2aが回転駆動され
ると軸流ファン2aの燃料電池1側に負圧を発生すると
共に燃料電池1とは反対側に向けて気流を押し出すよう
に配設されている。このとき、軸流ファン2aと燃料電
池1との間の距離Hは、軸体7と羽体8とから構成され
る軸流ファン2aの、回転軸方向の全体の厚み寸法h以
上となるように設定することが好ましい。
けている。図示の軸流ファン2aは、軸回転駆動自在に
軸受される軸体7(ロータ)と、軸体7の周囲から外周
方向に突設された羽体8とから構成されており、燃料電
池1に対して空気冷却孔10の一方の開口側における、
燃料電池1から離間した位置に配設されている。この軸
流ファン2aは下流側空気流路3内にその端部開口付近
に配設され、その回転軸は空気冷却孔10の貫通方向と
略平行方向であり、また軸流ファン2aが回転駆動され
ると軸流ファン2aの燃料電池1側に負圧を発生すると
共に燃料電池1とは反対側に向けて気流を押し出すよう
に配設されている。このとき、軸流ファン2aと燃料電
池1との間の距離Hは、軸体7と羽体8とから構成され
る軸流ファン2aの、回転軸方向の全体の厚み寸法h以
上となるように設定することが好ましい。
【0016】このように構成される燃料電池発電システ
ムでは、軸流ファン2aを回転駆動させると、下流側空
気流路3内における軸流ファン2aと燃料電池1との間
の空間が減圧されて負圧が発生するものであり、このた
め、燃料電池1に形成された複数の空気冷却孔10内の
空気が空気冷却孔10の一方の開口から軸流ファン2a
側に向けて流出すると共に、他方の開口から空気冷却孔
10内に空気が流入して、空気冷却孔10内に空気が流
通することとなって、燃料電池1の冷却がなされるもの
である。
ムでは、軸流ファン2aを回転駆動させると、下流側空
気流路3内における軸流ファン2aと燃料電池1との間
の空間が減圧されて負圧が発生するものであり、このた
め、燃料電池1に形成された複数の空気冷却孔10内の
空気が空気冷却孔10の一方の開口から軸流ファン2a
側に向けて流出すると共に、他方の開口から空気冷却孔
10内に空気が流入して、空気冷却孔10内に空気が流
通することとなって、燃料電池1の冷却がなされるもの
である。
【0017】このとき、軸流ファン2aから押し出され
る気流には、軸流ファン2aの中心側よりも外縁側の方
が流速が速くなってしまうという流速の分布が発生して
流速が不均一になるが、燃料電池1と軸流ファン2aと
の間に発生する負圧は、中央側から外縁側にわたって大
きな圧力変化は発生せず、このため、燃料電池1の外縁
側と中央部とでの空気冷却孔10における空気の流速が
部分的に流速が速くなったり遅くなったりするような流
速の不均一を抑制することができる。特に上記のように
軸流ファン2aと燃料電池1との間の距離Hを軸流ファ
ン2aの厚み寸法h以上とすると、燃料電池1の空気冷
却孔10の一方の開口にかかる負圧が、中央側から外縁
側にわたってほぼ均一なものとなり、燃料電池1の外縁
側と中央部とでの空気冷却孔10における空気の流速を
ほぼ均一なものとすることができる。従って、このよう
に燃料電池発電システムを構成すると、燃料電池1を空
気冷却するにあたって、燃料電池1全体を十分に冷却す
ることができるものである。
る気流には、軸流ファン2aの中心側よりも外縁側の方
が流速が速くなってしまうという流速の分布が発生して
流速が不均一になるが、燃料電池1と軸流ファン2aと
の間に発生する負圧は、中央側から外縁側にわたって大
きな圧力変化は発生せず、このため、燃料電池1の外縁
側と中央部とでの空気冷却孔10における空気の流速が
部分的に流速が速くなったり遅くなったりするような流
速の不均一を抑制することができる。特に上記のように
軸流ファン2aと燃料電池1との間の距離Hを軸流ファ
ン2aの厚み寸法h以上とすると、燃料電池1の空気冷
却孔10の一方の開口にかかる負圧が、中央側から外縁
側にわたってほぼ均一なものとなり、燃料電池1の外縁
側と中央部とでの空気冷却孔10における空気の流速を
ほぼ均一なものとすることができる。従って、このよう
に燃料電池発電システムを構成すると、燃料電池1を空
気冷却するにあたって、燃料電池1全体を十分に冷却す
ることができるものである。
【0018】図2に示す例では、燃料電池1には上流側
空気流路4と下流側空気流路3の二つの空気流路が接続
されている。下流側空気流路3は空気冷却孔10の一方
の開口側に接続されており、複数の空気冷却孔10の一
方の開口の全てに連通するように燃料電池1に接続され
ている。一方、上流側空気流路4は空気冷却孔10の他
方の開口側に接続されており、複数の空気冷却孔10の
他方の開口の全てに連通するように燃料電池1に接続さ
れている。この上流側空気流路4と下流側空気流路3と
は、共に空気冷却孔10の貫通方向と略平行方向の流路
であり、燃料電池1を介した反対方向に向けてそれぞれ
開口している。吸気手段2である軸流ファン2aは、下
流側空気流路3内にその端部開口付近に配設され、その
回転軸は空気冷却孔10の貫通方向及び下流側空気流路
3の開口方向と略平行方向であり、また軸流ファン2a
が回転駆動されると軸流ファン2aの燃料電池1側に負
圧が発生されると共に燃料電池1とは反対側、すなわち
下流側空気流路3の開口方向に向けて気流を押し出すよ
うに配設されている。この場合も、軸流ファン2aと燃
料電池1との間の距離Hは、軸体7と羽体8とから構成
される軸流ファン2aの、回転軸方向の全体の厚み寸法
h以上となるように設定することが好ましい。
空気流路4と下流側空気流路3の二つの空気流路が接続
されている。下流側空気流路3は空気冷却孔10の一方
の開口側に接続されており、複数の空気冷却孔10の一
方の開口の全てに連通するように燃料電池1に接続され
ている。一方、上流側空気流路4は空気冷却孔10の他
方の開口側に接続されており、複数の空気冷却孔10の
他方の開口の全てに連通するように燃料電池1に接続さ
れている。この上流側空気流路4と下流側空気流路3と
は、共に空気冷却孔10の貫通方向と略平行方向の流路
であり、燃料電池1を介した反対方向に向けてそれぞれ
開口している。吸気手段2である軸流ファン2aは、下
流側空気流路3内にその端部開口付近に配設され、その
回転軸は空気冷却孔10の貫通方向及び下流側空気流路
3の開口方向と略平行方向であり、また軸流ファン2a
が回転駆動されると軸流ファン2aの燃料電池1側に負
圧が発生されると共に燃料電池1とは反対側、すなわち
下流側空気流路3の開口方向に向けて気流を押し出すよ
うに配設されている。この場合も、軸流ファン2aと燃
料電池1との間の距離Hは、軸体7と羽体8とから構成
される軸流ファン2aの、回転軸方向の全体の厚み寸法
h以上となるように設定することが好ましい。
【0019】このように構成されている燃料電池発電シ
ステムでは、軸流ファン2aを回転駆動させると、下流
側空気流路3内における軸流ファン2aと燃料電池1と
の間の空間が減圧されて負圧が発生するものであり、こ
のため、燃料電池1に形成された複数の空気冷却孔10
内の空気が下流側空気流路3側に軸流ファン2aに向か
って流出すると共に、他方の開口から空気冷却孔10内
に上流側空気流路4内の空気が流入して、空気冷却孔1
0内に空気が流通することとなって、燃料電池1の冷却
がなされるものである。また空気冷却孔10に流入する
空気は上流側空気流路4内を流通して供給され、また空
気冷却孔10から流出される空気は下流側空気流路3を
流通して排出されるものであるが、このとき上流側空気
流路4と下流側空気流路3とは略反対方向に向けて開口
しているために、空気冷却孔10に流入する気流の流れ
方向の上流側方向と、空気冷却孔10から流出する気流
の流れ方向の下流側方向とが反対方向となるように空気
の流れが制御されており、このため空気冷却孔10を流
通して燃料電池1を冷却することにより加熱された空気
が空気冷却孔10から流出した後に、再び空気冷却孔1
0に流入ことを防止することができ、燃料電池1の冷却
効率を向上することができるものである。
ステムでは、軸流ファン2aを回転駆動させると、下流
側空気流路3内における軸流ファン2aと燃料電池1と
の間の空間が減圧されて負圧が発生するものであり、こ
のため、燃料電池1に形成された複数の空気冷却孔10
内の空気が下流側空気流路3側に軸流ファン2aに向か
って流出すると共に、他方の開口から空気冷却孔10内
に上流側空気流路4内の空気が流入して、空気冷却孔1
0内に空気が流通することとなって、燃料電池1の冷却
がなされるものである。また空気冷却孔10に流入する
空気は上流側空気流路4内を流通して供給され、また空
気冷却孔10から流出される空気は下流側空気流路3を
流通して排出されるものであるが、このとき上流側空気
流路4と下流側空気流路3とは略反対方向に向けて開口
しているために、空気冷却孔10に流入する気流の流れ
方向の上流側方向と、空気冷却孔10から流出する気流
の流れ方向の下流側方向とが反対方向となるように空気
の流れが制御されており、このため空気冷却孔10を流
通して燃料電池1を冷却することにより加熱された空気
が空気冷却孔10から流出した後に、再び空気冷却孔1
0に流入ことを防止することができ、燃料電池1の冷却
効率を向上することができるものである。
【0020】また、上記のように上流側空気流路4や下
流側空気流路3のような空気流路を設ける場合には、こ
れらの空気流路の断面積は、燃料電池1に設けられた複
数の空気冷却孔10の総断面積よりも大きくなるように
することが好ましい。この場合は空気流路と空気冷却孔
10とからなる空気の流通経路における圧力損失の発生
を低減して、空気冷却孔10を流通する空気の流量を十
分に確保することができるものである。ここで、空気流
路にその断面積が空気冷却孔10の総断面積よりも小さ
くなる部分が形成されてしまっていると、空気流路にお
いては、空気が空気冷却孔10を通過する際に発生する
圧力損失以上の圧力損失が発生してしまい、空気冷却孔
10を流通する空気の流量が低減されてしまうものであ
る。
流側空気流路3のような空気流路を設ける場合には、こ
れらの空気流路の断面積は、燃料電池1に設けられた複
数の空気冷却孔10の総断面積よりも大きくなるように
することが好ましい。この場合は空気流路と空気冷却孔
10とからなる空気の流通経路における圧力損失の発生
を低減して、空気冷却孔10を流通する空気の流量を十
分に確保することができるものである。ここで、空気流
路にその断面積が空気冷却孔10の総断面積よりも小さ
くなる部分が形成されてしまっていると、空気流路にお
いては、空気が空気冷却孔10を通過する際に発生する
圧力損失以上の圧力損失が発生してしまい、空気冷却孔
10を流通する空気の流量が低減されてしまうものであ
る。
【0021】図3は、空気流路を設ける場合の他例を示
すものであり、下流側空気流路3は空気冷却孔10の一
方の開口側に接続されており、複数の空気冷却孔10の
一方の開口の全てに連通するように燃料電池1に接続さ
れている。一方、上流側空気流路4は空気冷却孔10の
他方の開口側に接続されており、複数の空気冷却孔10
の他方の開口の全てに連通するように燃料電池1に接続
されている。
すものであり、下流側空気流路3は空気冷却孔10の一
方の開口側に接続されており、複数の空気冷却孔10の
一方の開口の全てに連通するように燃料電池1に接続さ
れている。一方、上流側空気流路4は空気冷却孔10の
他方の開口側に接続されており、複数の空気冷却孔10
の他方の開口の全てに連通するように燃料電池1に接続
されている。
【0022】上記の下流側空気流路3は、空気冷却孔1
0の貫通方向からこれと直交する方向に向けて弧状に湾
曲するように形成されており、その端部は空気冷却孔1
0の貫通方向とは略直交する方向に開口している。また
上流側空気流路4は空気冷却孔10との連通位置から、
空気冷却孔10の貫通方向と略直交する方向に延出する
ように形成されており、その端部は空気冷却孔10の貫
通方向とは略直交する方向に、下流側空気流路3とは反
対方向に向けて開口している。
0の貫通方向からこれと直交する方向に向けて弧状に湾
曲するように形成されており、その端部は空気冷却孔1
0の貫通方向とは略直交する方向に開口している。また
上流側空気流路4は空気冷却孔10との連通位置から、
空気冷却孔10の貫通方向と略直交する方向に延出する
ように形成されており、その端部は空気冷却孔10の貫
通方向とは略直交する方向に、下流側空気流路3とは反
対方向に向けて開口している。
【0023】また吸気手段2である軸流ファン2aは、
下流側空気流路3内にその端部開口付近に配設され、そ
の回転軸は下流側空気流路3の開口方向と略平行方向で
あり、また軸流ファン2aが回転駆動されると軸流ファ
ン2aの燃料電池1側に負圧が発生されると共に燃料電
池1とは反対側、すなわち下流側空気流路3の開口方向
に向けて気流を押し出すように配設されている。
下流側空気流路3内にその端部開口付近に配設され、そ
の回転軸は下流側空気流路3の開口方向と略平行方向で
あり、また軸流ファン2aが回転駆動されると軸流ファ
ン2aの燃料電池1側に負圧が発生されると共に燃料電
池1とは反対側、すなわち下流側空気流路3の開口方向
に向けて気流を押し出すように配設されている。
【0024】このように構成される燃料電池発電システ
ムにおいても、上記の場合と同様に、軸流ファン2aを
回転駆動させると、下流側空気流路3内における軸流フ
ァン2aと燃料電池1との間の空間が減圧されて負圧が
発生するものであり、このため、燃料電池1に形成され
た複数の空気冷却孔10内の空気が下流側空気流路3側
に軸流ファン2aに向かって流出すると共に、他方の開
口から空気冷却孔10内に上流側空気流路4内の空気が
流入して、空気冷却孔10内に空気が流通することとな
って、燃料電池1の冷却がなされるものである。また空
気冷却孔10に流入する空気は上流側空気流路4内を流
通して供給され、また空気冷却孔10から流出される空
気は下流側空気流路3を流通して排出されるものである
が、このとき上流側空気流路4と下流側空気流路3とは
略反対方向に向けて開口しているために、空気冷却孔1
0に流入する気流の流れ方向の上流側方向と、空気冷却
孔10から流出する気流の流れ方向の下流側方向とが反
対方向となるように空気の流れが制御されており、この
ため空気冷却孔10を流通して燃料電池1を冷却するこ
とにより加熱された空気が空気冷却孔10から流出した
後に、再び空気冷却孔10に流入することを防止するこ
とができ、燃料電池1の冷却効率を向上することができ
るものである。
ムにおいても、上記の場合と同様に、軸流ファン2aを
回転駆動させると、下流側空気流路3内における軸流フ
ァン2aと燃料電池1との間の空間が減圧されて負圧が
発生するものであり、このため、燃料電池1に形成され
た複数の空気冷却孔10内の空気が下流側空気流路3側
に軸流ファン2aに向かって流出すると共に、他方の開
口から空気冷却孔10内に上流側空気流路4内の空気が
流入して、空気冷却孔10内に空気が流通することとな
って、燃料電池1の冷却がなされるものである。また空
気冷却孔10に流入する空気は上流側空気流路4内を流
通して供給され、また空気冷却孔10から流出される空
気は下流側空気流路3を流通して排出されるものである
が、このとき上流側空気流路4と下流側空気流路3とは
略反対方向に向けて開口しているために、空気冷却孔1
0に流入する気流の流れ方向の上流側方向と、空気冷却
孔10から流出する気流の流れ方向の下流側方向とが反
対方向となるように空気の流れが制御されており、この
ため空気冷却孔10を流通して燃料電池1を冷却するこ
とにより加熱された空気が空気冷却孔10から流出した
後に、再び空気冷却孔10に流入することを防止するこ
とができ、燃料電池1の冷却効率を向上することができ
るものである。
【0025】また、上記のように上流側空気流路4と下
流側空気流路3からなる空気流路の断面形状が部分的に
異なっている場合には、この空気流路の断面積が最も小
さい箇所における断面積が、燃料電池1に設けられた複
数の空気冷却孔10の総断面積よりも大きくなるように
することが好ましい。この場合は空気流路と空気冷却孔
10とからなる空気の流通経路における圧力損失の発生
を低減して、空気冷却孔10を流通する空気の流量を十
分に確保することができるものである。
流側空気流路3からなる空気流路の断面形状が部分的に
異なっている場合には、この空気流路の断面積が最も小
さい箇所における断面積が、燃料電池1に設けられた複
数の空気冷却孔10の総断面積よりも大きくなるように
することが好ましい。この場合は空気流路と空気冷却孔
10とからなる空気の流通経路における圧力損失の発生
を低減して、空気冷却孔10を流通する空気の流量を十
分に確保することができるものである。
【0026】ここで、図示の例のように下流側空気流路
3が湾曲するように形成されて軸流ファン2aの回転軸
方向(送風方向)と空気冷却孔10の貫通方向とが同一
方向を向いていない場合には、軸流ファン2aと燃料電
池1との間の距離が定義されないため、軸流ファン2a
と燃料電池1との間の距離の好適範囲は特には設定され
ないが、湾曲成形された下流側空気流路3の端部開口付
近に軸流ファン2aを配設すると軸流ファン2aと燃料
電池1との間には十分広い空間が形成されるため、この
空間内はほぼ均一に減圧されて、燃料電池1の空気冷却
孔10の一方の開口にかかる負圧が全体に亘ってほぼ均
一なものとなり、燃料電池1の外縁側と中央部とでの空
気冷却孔10における空気の流速をほぼ均一なものとす
ることができる。従って、このように燃料電池発電シス
テムを構成すると、燃料電池1を空気冷却するにあたっ
て、燃料電池1全体を十分に冷却することができるもの
である。
3が湾曲するように形成されて軸流ファン2aの回転軸
方向(送風方向)と空気冷却孔10の貫通方向とが同一
方向を向いていない場合には、軸流ファン2aと燃料電
池1との間の距離が定義されないため、軸流ファン2a
と燃料電池1との間の距離の好適範囲は特には設定され
ないが、湾曲成形された下流側空気流路3の端部開口付
近に軸流ファン2aを配設すると軸流ファン2aと燃料
電池1との間には十分広い空間が形成されるため、この
空間内はほぼ均一に減圧されて、燃料電池1の空気冷却
孔10の一方の開口にかかる負圧が全体に亘ってほぼ均
一なものとなり、燃料電池1の外縁側と中央部とでの空
気冷却孔10における空気の流速をほぼ均一なものとす
ることができる。従って、このように燃料電池発電シス
テムを構成すると、燃料電池1を空気冷却するにあたっ
て、燃料電池1全体を十分に冷却することができるもの
である。
【0027】図4は、空気流路を設ける場合の更に他例
を示すものであり、下流側空気流路3は空気冷却孔10
の一方の開口側に接続されており、複数の空気冷却孔1
0の一方の開口の全てに連通するように燃料電池1に接
続されている。一方、上流側空気流路4は空気冷却孔1
0の他方の開口側に接続されており、複数の空気冷却孔
10の他方の開口の全てに連通するように燃料電池1に
接続されている。
を示すものであり、下流側空気流路3は空気冷却孔10
の一方の開口側に接続されており、複数の空気冷却孔1
0の一方の開口の全てに連通するように燃料電池1に接
続されている。一方、上流側空気流路4は空気冷却孔1
0の他方の開口側に接続されており、複数の空気冷却孔
10の他方の開口の全てに連通するように燃料電池1に
接続されている。
【0028】上記の下流側空気流路3は、空気冷却孔1
0の貫通方向からこれと直交する方向に向けて弧状に湾
曲するように形成されており、その端部は空気冷却孔1
0の貫通方向とは略直交する方向に開口している。また
上流側空気流路4は空気冷却孔10との連通位置から、
空気冷却孔10の貫通方向に沿って延出され、更に空気
冷却孔10の貫通方向と略直交する方向に延出するよう
に形成されており、その端部は空気冷却孔10の貫通方
向とは略直交する方向に、下流側空気流路3と同方向に
向けて開口している。
0の貫通方向からこれと直交する方向に向けて弧状に湾
曲するように形成されており、その端部は空気冷却孔1
0の貫通方向とは略直交する方向に開口している。また
上流側空気流路4は空気冷却孔10との連通位置から、
空気冷却孔10の貫通方向に沿って延出され、更に空気
冷却孔10の貫通方向と略直交する方向に延出するよう
に形成されており、その端部は空気冷却孔10の貫通方
向とは略直交する方向に、下流側空気流路3と同方向に
向けて開口している。
【0029】また吸気手段2である軸流ファン2aは、
下流側空気流路3内にその端部開口付近に配設され、そ
の回転軸は下流側空気流路3の開口方向と略平行方向で
あり、また軸流ファン2aが回転駆動されると軸流ファ
ン2aの燃料電池1側に負圧が発生されると共に燃料電
池1とは反対側、すなわち下流側空気流路3の開口方向
に向けて気流を押し出すように配設されている。
下流側空気流路3内にその端部開口付近に配設され、そ
の回転軸は下流側空気流路3の開口方向と略平行方向で
あり、また軸流ファン2aが回転駆動されると軸流ファ
ン2aの燃料電池1側に負圧が発生されると共に燃料電
池1とは反対側、すなわち下流側空気流路3の開口方向
に向けて気流を押し出すように配設されている。
【0030】このように構成される燃料電池発電システ
ムにおいても、上記の場合と同様に、軸流ファン2aを
回転駆動させると、下流側空気流路3内における軸流フ
ァン2aと燃料電池1との間の空間が減圧されて負圧が
発生するものであり、このため、燃料電池1に形成され
た複数の空気冷却孔10内の空気が下流側空気流路3側
に軸流ファン2aに向かって流出すると共に、他方の開
口から空気冷却孔10内に上流側空気流路4内の空気が
流入して、空気冷却孔10内に空気が流通することとな
って、燃料電池1の冷却がなされるものである。
ムにおいても、上記の場合と同様に、軸流ファン2aを
回転駆動させると、下流側空気流路3内における軸流フ
ァン2aと燃料電池1との間の空間が減圧されて負圧が
発生するものであり、このため、燃料電池1に形成され
た複数の空気冷却孔10内の空気が下流側空気流路3側
に軸流ファン2aに向かって流出すると共に、他方の開
口から空気冷却孔10内に上流側空気流路4内の空気が
流入して、空気冷却孔10内に空気が流通することとな
って、燃料電池1の冷却がなされるものである。
【0031】但し、上記の例では、空気冷却孔10に流
入する空気は上流側空気流路4内を流通して供給され、
また空気冷却孔10から流出される空気は下流側空気流
路3を流通して排出されるものであるが、このとき上流
側空気流路4と下流側空気流路3とは同一方向に向けて
開口しているために、図示の矢印のように下流側空気流
出口から流出された空気が再び上流側空気流路4に流入
して、空気冷却孔10に流入する空気の温度が高くなっ
てしまう可能性が高い。このため、燃料電池1の冷却効
率をより向上するためには、既述の図2,3に示すよう
に、上流側空気流路4と下流側空気流路3との開口方向
を略反対方向として、吸気手段2によって発生する気流
の流れ方向が、燃料電池1の空気冷却孔10に流入する
気流の流れ方向の上流側方向と、空気冷却孔10から流
出する気流の流れ方向の下流側方向とが、略反対方向と
なるように制御することが好ましい。
入する空気は上流側空気流路4内を流通して供給され、
また空気冷却孔10から流出される空気は下流側空気流
路3を流通して排出されるものであるが、このとき上流
側空気流路4と下流側空気流路3とは同一方向に向けて
開口しているために、図示の矢印のように下流側空気流
出口から流出された空気が再び上流側空気流路4に流入
して、空気冷却孔10に流入する空気の温度が高くなっ
てしまう可能性が高い。このため、燃料電池1の冷却効
率をより向上するためには、既述の図2,3に示すよう
に、上流側空気流路4と下流側空気流路3との開口方向
を略反対方向として、吸気手段2によって発生する気流
の流れ方向が、燃料電池1の空気冷却孔10に流入する
気流の流れ方向の上流側方向と、空気冷却孔10から流
出する気流の流れ方向の下流側方向とが、略反対方向と
なるように制御することが好ましい。
【0032】上記の各実施形態では、吸気手段2として
軸流ファン2aを用いているが、軸流ファン2aに代え
て、シロッコファン等のような遠心ファン2bを用いる
こともできる。
軸流ファン2aを用いているが、軸流ファン2aに代え
て、シロッコファン等のような遠心ファン2bを用いる
こともできる。
【0033】図5,6は吸気手段2として遠心ファン2
bを用いた場合の一例を示すものである。図示の例で
は、図2に示す場合と同様に、燃料電池1には上流側空
気流路4と下流側空気流路3の二つの空気流路が接続さ
れている。下流側空気流路3は空気冷却孔10の一方の
開口側に接続されており、複数の空気冷却孔10の一方
の開口の全てに連通するように燃料電池1に接続されて
いる。一方、上流側空気流路4は空気冷却孔10の他方
の開口側に接続されており、複数の空気冷却孔10の他
方の開口の全てに連通するように燃料電池1に接続され
ている。この上流側空気流路4と下流側空気流路3と
は、共に空気冷却孔10の貫通方向と略平行方向の流路
であり、燃料電池1を介した反対方向に向けてそれぞれ
開口している。
bを用いた場合の一例を示すものである。図示の例で
は、図2に示す場合と同様に、燃料電池1には上流側空
気流路4と下流側空気流路3の二つの空気流路が接続さ
れている。下流側空気流路3は空気冷却孔10の一方の
開口側に接続されており、複数の空気冷却孔10の一方
の開口の全てに連通するように燃料電池1に接続されて
いる。一方、上流側空気流路4は空気冷却孔10の他方
の開口側に接続されており、複数の空気冷却孔10の他
方の開口の全てに連通するように燃料電池1に接続され
ている。この上流側空気流路4と下流側空気流路3と
は、共に空気冷却孔10の貫通方向と略平行方向の流路
であり、燃料電池1を介した反対方向に向けてそれぞれ
開口している。
【0034】吸気手段2である遠心ファン2bは、下流
側空気流路3内にその端部開口付近に配設され、その回
転軸は空気冷却孔10の貫通方向及び下流側空気流路3
の開口方向と略平行方向であり、また遠心ファン2bが
回転駆動されると遠心ファン2bの燃料電池1側に負圧
が発生されると共に燃料電池1とは反対側、すなわち下
流側空気流路3の開口方向に向けて気流を押し出すよう
に配設されている。このとき、遠心ファン2bと燃料電
池1との間の距離Hは、遠心ファン2bの回転部分の直
径寸法k以上となるように設定することが好ましい。例
えば図示のように遠心ファン2bとしてシロッコファン
を用いる場合には、遠心ファン2bと燃料電池1との間
の距離Hが、シロッコファンの回転部分である羽根車9
の直径寸法k以上の寸法となるようにするものである。
側空気流路3内にその端部開口付近に配設され、その回
転軸は空気冷却孔10の貫通方向及び下流側空気流路3
の開口方向と略平行方向であり、また遠心ファン2bが
回転駆動されると遠心ファン2bの燃料電池1側に負圧
が発生されると共に燃料電池1とは反対側、すなわち下
流側空気流路3の開口方向に向けて気流を押し出すよう
に配設されている。このとき、遠心ファン2bと燃料電
池1との間の距離Hは、遠心ファン2bの回転部分の直
径寸法k以上となるように設定することが好ましい。例
えば図示のように遠心ファン2bとしてシロッコファン
を用いる場合には、遠心ファン2bと燃料電池1との間
の距離Hが、シロッコファンの回転部分である羽根車9
の直径寸法k以上の寸法となるようにするものである。
【0035】このように構成されている燃料電池発電シ
ステムでは、遠心ファン2bを回転駆動させると、下流
側空気流路3内における遠心ファン2bと燃料電池1と
の間の空間が減圧されて負圧が発生するものであり、こ
のため、燃料電池1に形成された複数の空気冷却孔10
内の空気が下流側空気流路3側に遠心ファン2bに向か
って流出すると共に、他方の開口から空気冷却孔10内
に上流側空気流路4内の空気が流入して、空気冷却孔1
0内に空気が流通することとなって、燃料電池1の冷却
がなされるものである。
ステムでは、遠心ファン2bを回転駆動させると、下流
側空気流路3内における遠心ファン2bと燃料電池1と
の間の空間が減圧されて負圧が発生するものであり、こ
のため、燃料電池1に形成された複数の空気冷却孔10
内の空気が下流側空気流路3側に遠心ファン2bに向か
って流出すると共に、他方の開口から空気冷却孔10内
に上流側空気流路4内の空気が流入して、空気冷却孔1
0内に空気が流通することとなって、燃料電池1の冷却
がなされるものである。
【0036】このとき、燃料電池1と軸流ファン2aと
の間に発生する負圧は、中央側から外縁側にわたって大
きな圧力変化は発生せず、このため、燃料電池1の外縁
側と中央部とでの空気冷却孔10における空気の流速が
部分的に流速が速くなったり遅くなったりするような流
速の不均一を抑制することができる。
の間に発生する負圧は、中央側から外縁側にわたって大
きな圧力変化は発生せず、このため、燃料電池1の外縁
側と中央部とでの空気冷却孔10における空気の流速が
部分的に流速が速くなったり遅くなったりするような流
速の不均一を抑制することができる。
【0037】特に上記のように軸流ファン2aと燃料電
池1との間の距離Hを遠心ファン2bの回転部分の直径
寸法k以上とすると、燃料電池1の空気冷却孔10の一
方の開口にかかる負圧が、中央側から外縁側にわたって
ほぼ均一なものとなり、燃料電池1の外縁側と中央部と
での空気冷却孔10における空気の流速をほぼ均一なも
のとすることができる。従って、このように燃料電池発
電システムを構成すると、燃料電池1を空気冷却するに
あたって、燃料電池1全体を十分に冷却することができ
るものである。
池1との間の距離Hを遠心ファン2bの回転部分の直径
寸法k以上とすると、燃料電池1の空気冷却孔10の一
方の開口にかかる負圧が、中央側から外縁側にわたって
ほぼ均一なものとなり、燃料電池1の外縁側と中央部と
での空気冷却孔10における空気の流速をほぼ均一なも
のとすることができる。従って、このように燃料電池発
電システムを構成すると、燃料電池1を空気冷却するに
あたって、燃料電池1全体を十分に冷却することができ
るものである。
【0038】また空気冷却孔10に流入する空気は上流
側空気流路4内を流通して供給され、また空気冷却孔1
0から流出される空気は下流側空気流路3を流通して排
出されるものであるが、このとき上流側空気流路4と下
流側空気流路3とは略反対方向に向けて開口しているた
めに、空気冷却孔10に流入する気流の流れ方向の上流
側方向と、空気冷却孔10から流出する気流の流れ方向
の下流側方向とが反対方向となるように空気の流れが制
御されており、このため空気冷却孔10を流通して燃料
電池1を冷却することにより加熱された空気が空気冷却
孔10から流出した後に、再び空気冷却孔10に流入す
ることを防止することができ、燃料電池1の冷却効率を
向上することができるものである。
側空気流路4内を流通して供給され、また空気冷却孔1
0から流出される空気は下流側空気流路3を流通して排
出されるものであるが、このとき上流側空気流路4と下
流側空気流路3とは略反対方向に向けて開口しているた
めに、空気冷却孔10に流入する気流の流れ方向の上流
側方向と、空気冷却孔10から流出する気流の流れ方向
の下流側方向とが反対方向となるように空気の流れが制
御されており、このため空気冷却孔10を流通して燃料
電池1を冷却することにより加熱された空気が空気冷却
孔10から流出した後に、再び空気冷却孔10に流入す
ることを防止することができ、燃料電池1の冷却効率を
向上することができるものである。
【0039】また、上記のように上流側空気流路4や下
流側空気流路3のような空気流路を設ける場合には、こ
れらの空気流路の断面積は、燃料電池1に設けられた複
数の空気冷却孔10の総断面積よりも大きくなるように
することが好ましい。この場合は空気流路と空気冷却孔
10とからなる空気の流通経路における圧力損失の発生
を低減して、空気冷却孔10を流通する空気の流量を十
分に確保することができるものである。ここで、空気流
路にその断面積が空気冷却孔10の総断面積よりも小さ
くなる部分が形成されてしまっていると、空気流路にお
いては、空気が空気冷却孔10を通過する際に発生する
圧力損失以上の圧力損失が発生してしまい、空気冷却孔
10を流通する空気の流量が低減されてしまうものであ
る。
流側空気流路3のような空気流路を設ける場合には、こ
れらの空気流路の断面積は、燃料電池1に設けられた複
数の空気冷却孔10の総断面積よりも大きくなるように
することが好ましい。この場合は空気流路と空気冷却孔
10とからなる空気の流通経路における圧力損失の発生
を低減して、空気冷却孔10を流通する空気の流量を十
分に確保することができるものである。ここで、空気流
路にその断面積が空気冷却孔10の総断面積よりも小さ
くなる部分が形成されてしまっていると、空気流路にお
いては、空気が空気冷却孔10を通過する際に発生する
圧力損失以上の圧力損失が発生してしまい、空気冷却孔
10を流通する空気の流量が低減されてしまうものであ
る。
【0040】
【実施例】以下、本発明を実施例によって詳述する。
【0041】(実施例)燃料電池発電システムとして
は、図3に示す構成を有するものを用いた。このとき燃
料電池1を構成するセルスタック1aとしては、固体高
分子型の単セル構造を24個連設した、最大発電出力4
50Wのものを用い、またこのセルスタック1aとして
は流路の総断面積が6050mm2となる複数の空気冷
却孔10を形成したものを用いた。また下流側空気流路
3は流路の断面積A1が18200mm2となるように
形成し、上流側空気流路4は流路の断面積が最も小さい
部分ではその断面積A2が14700mm2となるよう
に形成した。また吸気手段2である軸流ファン2aとし
ては、直径120mm、厚み25mmのものを用いた。
は、図3に示す構成を有するものを用いた。このとき燃
料電池1を構成するセルスタック1aとしては、固体高
分子型の単セル構造を24個連設した、最大発電出力4
50Wのものを用い、またこのセルスタック1aとして
は流路の総断面積が6050mm2となる複数の空気冷
却孔10を形成したものを用いた。また下流側空気流路
3は流路の断面積A1が18200mm2となるように
形成し、上流側空気流路4は流路の断面積が最も小さい
部分ではその断面積A2が14700mm2となるよう
に形成した。また吸気手段2である軸流ファン2aとし
ては、直径120mm、厚み25mmのものを用いた。
【0042】(比較例)燃料電池発電システムとして
は、図10に示すような従来の構成のものを用いた。こ
のとき燃料電池1及び軸流ファン2aとしては、実施例
の場合と同様のものを用いた。
は、図10に示すような従来の構成のものを用いた。こ
のとき燃料電池1及び軸流ファン2aとしては、実施例
の場合と同様のものを用いた。
【0043】(評価試験)実施例及び比較例において、
燃料電池1を駆動させて発電を行いながら軸流ファン2
aを駆動させて空気冷却孔10に気流を流通させた。こ
のとき実施例及び比較例における空気冷却孔10を流通
する空気の総流量は、1.6m3/minとなった。
燃料電池1を駆動させて発電を行いながら軸流ファン2
aを駆動させて空気冷却孔10に気流を流通させた。こ
のとき実施例及び比較例における空気冷却孔10を流通
する空気の総流量は、1.6m3/minとなった。
【0044】このようにして燃料電池発電システムを稼
働させている際に、セルスタック1aの中央部の温度を
測定したところ、実施例では63℃であったが、比較例
では71℃となって、比較例では中央部の温度が高くな
った。
働させている際に、セルスタック1aの中央部の温度を
測定したところ、実施例では63℃であったが、比較例
では71℃となって、比較例では中央部の温度が高くな
った。
【0045】またこのときのセルスタック1aの外縁側
から中央側にかけての空気冷却孔10を流通する空気の
流速を測定した結果を図7に示す。図中の(A)は比較
例、(B)は実施例における測定結果である。
から中央側にかけての空気冷却孔10を流通する空気の
流速を測定した結果を図7に示す。図中の(A)は比較
例、(B)は実施例における測定結果である。
【0046】この図示の結果から明らかなように、比較
例では中央側よりも外縁側のほうが空気冷却孔10を流
通する空気の流速が速くなってしまい、セルスタック1
aの中央部分の冷却効率が悪くなってしまうものであっ
た。これに対して実施例ではセルスタック1aの中央部
分から外縁部分に亘る空気冷却孔10を流通する空気の
流速がほぼ一定であり、燃料電池1全体の冷却効率を均
一に維持して十分な冷却を行うことができることが確認
できた。
例では中央側よりも外縁側のほうが空気冷却孔10を流
通する空気の流速が速くなってしまい、セルスタック1
aの中央部分の冷却効率が悪くなってしまうものであっ
た。これに対して実施例ではセルスタック1aの中央部
分から外縁部分に亘る空気冷却孔10を流通する空気の
流速がほぼ一定であり、燃料電池1全体の冷却効率を均
一に維持して十分な冷却を行うことができることが確認
できた。
【0047】また実施例及び比較例において、軸流ファ
ン2aを交換することにより空気冷却孔10を通過する
空気の総流量を変化させた場合に、燃料電池発電システ
ムを稼働させ、このときの燃料電池1の中央部の温度を
測定した。この結果を図8に示す。
ン2aを交換することにより空気冷却孔10を通過する
空気の総流量を変化させた場合に、燃料電池発電システ
ムを稼働させ、このときの燃料電池1の中央部の温度を
測定した。この結果を図8に示す。
【0048】この図示の結果から明らかなように、空気
冷却孔10を通過する空気の総流量が同一の場合では比
較例よりも実施例の方がセルスタック1aの中央部分の
冷却効率が高く、また空気冷却孔10を通過する空気の
総流量を変化させた場合には常に実施例の方がセルスタ
ック1aの中央部分の冷却効率が高いものであった。
冷却孔10を通過する空気の総流量が同一の場合では比
較例よりも実施例の方がセルスタック1aの中央部分の
冷却効率が高く、また空気冷却孔10を通過する空気の
総流量を変化させた場合には常に実施例の方がセルスタ
ック1aの中央部分の冷却効率が高いものであった。
【0049】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1に係る燃
料電池発電システムは、両端が開口する空気冷却孔を備
えた燃料電池と、燃料電池に対して空気冷却孔の一方の
開口側に配設され、燃料電池側から空気を吸引すること
により空気冷却孔内に空気を流通させる吸気手段とを具
備するため、吸気手段による吸気によって吸気手段と燃
料電池との間の空間を減圧して負圧を発生させ、この負
圧によって空気冷却孔内の空気を空気冷却孔の一方の開
口から吸気手段側に向けて流出させると共に、他方の開
口から空気冷却孔内に空気を流入させて、空気冷却孔内
に空気を流通させることができて、燃料電池の冷却を行
うことができるものであり、しかもこのとき燃料電池と
吸気手段との間の空間に生じる負圧には外縁側から中央
部にかけて大きな圧力差は発生せず、燃料電池の空気冷
却孔の一方の開口にかかる負圧が不均一になることを抑
制することができ、空気冷却孔を通過する空気の流速が
部分的に異なるものとなるような流速の不均一が生じる
ことを抑制することができるものであり、このため燃料
電池を空気冷却するにあたって、燃料電池の中央部と外
側との冷却効率に差が発生することを抑制して燃料電池
全体を十分に冷却することができるものである。
料電池発電システムは、両端が開口する空気冷却孔を備
えた燃料電池と、燃料電池に対して空気冷却孔の一方の
開口側に配設され、燃料電池側から空気を吸引すること
により空気冷却孔内に空気を流通させる吸気手段とを具
備するため、吸気手段による吸気によって吸気手段と燃
料電池との間の空間を減圧して負圧を発生させ、この負
圧によって空気冷却孔内の空気を空気冷却孔の一方の開
口から吸気手段側に向けて流出させると共に、他方の開
口から空気冷却孔内に空気を流入させて、空気冷却孔内
に空気を流通させることができて、燃料電池の冷却を行
うことができるものであり、しかもこのとき燃料電池と
吸気手段との間の空間に生じる負圧には外縁側から中央
部にかけて大きな圧力差は発生せず、燃料電池の空気冷
却孔の一方の開口にかかる負圧が不均一になることを抑
制することができ、空気冷却孔を通過する空気の流速が
部分的に異なるものとなるような流速の不均一が生じる
ことを抑制することができるものであり、このため燃料
電池を空気冷却するにあたって、燃料電池の中央部と外
側との冷却効率に差が発生することを抑制して燃料電池
全体を十分に冷却することができるものである。
【0050】また請求項2の発明は、請求項1におい
て、吸気手段として軸流ファンを、燃料電池と軸流ファ
ンとの間の間隔が軸流ファンの厚み寸法以上となるよう
に配設するため、軸流ファンによる吸気によって軸流フ
ァンと燃料電池との間の空間を減圧して負圧を発生させ
た際に、燃料電池の空気冷却孔の一方の開口にかかる負
圧が全体に亘ってほぼ均一なものとなり、燃料電池の外
縁側と中央部とでの空気冷却孔における空気の流速をほ
ぼ均一なものとすることができるものであり、このため
燃料電池を空気冷却するにあたって、燃料電池全体を更
に効率よく均一に冷却することができるものである。
て、吸気手段として軸流ファンを、燃料電池と軸流ファ
ンとの間の間隔が軸流ファンの厚み寸法以上となるよう
に配設するため、軸流ファンによる吸気によって軸流フ
ァンと燃料電池との間の空間を減圧して負圧を発生させ
た際に、燃料電池の空気冷却孔の一方の開口にかかる負
圧が全体に亘ってほぼ均一なものとなり、燃料電池の外
縁側と中央部とでの空気冷却孔における空気の流速をほ
ぼ均一なものとすることができるものであり、このため
燃料電池を空気冷却するにあたって、燃料電池全体を更
に効率よく均一に冷却することができるものである。
【0051】また請求項3の発明は、請求項1におい
て、吸気手段として遠心ファンを、燃料電池と遠心ファ
ンとの間の間隔が遠心ファンの回転部分の直径以上とな
るように配設するため、遠心ファンによる吸気によって
遠心ファンと燃料電池との間の空間を減圧して負圧を発
生させた際に、燃料電池の空気冷却孔の一方の開口にか
かる負圧が全体に亘ってほぼ均一なものとなり、燃料電
池の外縁側と中央部とでの空気冷却孔における空気の流
速をほぼ均一なものとすることができるものであり、こ
のため燃料電池を空気冷却するにあたって、燃料電池全
体を更に効率よく均一に冷却することができるものであ
る。
て、吸気手段として遠心ファンを、燃料電池と遠心ファ
ンとの間の間隔が遠心ファンの回転部分の直径以上とな
るように配設するため、遠心ファンによる吸気によって
遠心ファンと燃料電池との間の空間を減圧して負圧を発
生させた際に、燃料電池の空気冷却孔の一方の開口にか
かる負圧が全体に亘ってほぼ均一なものとなり、燃料電
池の外縁側と中央部とでの空気冷却孔における空気の流
速をほぼ均一なものとすることができるものであり、こ
のため燃料電池を空気冷却するにあたって、燃料電池全
体を更に効率よく均一に冷却することができるものであ
る。
【0052】また請求項4の発明は、請求項1乃至3の
いずれかにおいて、吸気手段によって発生する気流の流
れ方向が、燃料電池の空気冷却孔に流入する気流の流れ
方向の上流側方向と、空気冷却孔から流出する気流の流
れ方向の下流側方向とが、略反対方向となるように制御
する空気流路を設けるため、空気冷却孔を流通して燃料
電池を冷却することにより加熱された空気が空気冷却孔
から流出した後に、再び空気冷却孔に流入することを防
止することができ、燃料電池の冷却効率を更に向上する
ことができるものである。
いずれかにおいて、吸気手段によって発生する気流の流
れ方向が、燃料電池の空気冷却孔に流入する気流の流れ
方向の上流側方向と、空気冷却孔から流出する気流の流
れ方向の下流側方向とが、略反対方向となるように制御
する空気流路を設けるため、空気冷却孔を流通して燃料
電池を冷却することにより加熱された空気が空気冷却孔
から流出した後に、再び空気冷却孔に流入することを防
止することができ、燃料電池の冷却効率を更に向上する
ことができるものである。
【0053】また請求項5の発明は、請求項1乃至4の
いずれかにおいて、吸気手段によって発生する気流の流
れ方向を制御する空気流路を設け、この空気流路の断面
積を、燃料電池の空気冷却孔の総断面積よりも大きくな
るように形成するため、空気流路と空気冷却孔とからな
る空気の流通経路における圧力損失の発生を低減して、
空気冷却孔を流通する空気の流量を十分に確保すること
ができ、燃料電池の冷却効率を更に向上することができ
るものである。
いずれかにおいて、吸気手段によって発生する気流の流
れ方向を制御する空気流路を設け、この空気流路の断面
積を、燃料電池の空気冷却孔の総断面積よりも大きくな
るように形成するため、空気流路と空気冷却孔とからな
る空気の流通経路における圧力損失の発生を低減して、
空気冷却孔を流通する空気の流量を十分に確保すること
ができ、燃料電池の冷却効率を更に向上することができ
るものである。
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す概略図であ
る。
る。
【図2】本発明の実施の形態の他例を示す概略図であ
る。
る。
【図3】本発明の実施の形態の更に他例を示す概略図で
ある。
ある。
【図4】本発明の実施の形態の更に他例を示す概略図で
ある。
ある。
【図5】本発明の実施の形態の更に他例を示す概略の正
面図である。
面図である。
【図6】図5の平面図である。
【図7】実施例及び比較例における、セルスタックの空
気冷却孔の位置に対するこの空気冷却孔を流通する空気
の流速を測定した結果を示すグラフである。
気冷却孔の位置に対するこの空気冷却孔を流通する空気
の流速を測定した結果を示すグラフである。
【図8】実施例及び比較例における、空気冷却孔を流通
する空気の総流量を変化させた場合のセルスタックの中
央部分の温度を測定した結果を示すグラフである。
する空気の総流量を変化させた場合のセルスタックの中
央部分の温度を測定した結果を示すグラフである。
【図9】燃料電池を構成するセルスタックの構造の概略
を示すものであり、(a)は平面図、(b)は正面図で
ある。
を示すものであり、(a)は平面図、(b)は正面図で
ある。
【図10】従来技術を示す概略図である。
1 燃料電池 2 吸気手段 2a 軸流ファン 2b 遠心ファン 10 空気冷却孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 仲野 章生 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 5H026 AA02 HH02 5H027 AA02 CC03
Claims (5)
- 【請求項1】 両端が開口する空気冷却孔を備えた燃料
電池と、燃料電池に対して空気冷却孔の一方の開口側に
配設され、燃料電池側から空気を吸引することにより空
気冷却孔内に空気を流通させる吸気手段とを具備して成
ることを特徴とする燃料電池発電システム。 - 【請求項2】 吸気手段として軸流ファンを、燃料電池
と軸流ファンとの間の間隔が軸流ファンの厚み寸法以上
となるように配設して成ることを特徴とする請求項1に
記載の燃料電池発電システム。 - 【請求項3】 吸気手段として遠心ファンを、燃料電池
と遠心ファンとの間の間隔が遠心ファンの回転部分の直
径以上となるように配設して成ることを特徴とする請求
項1に記載の燃料電池発電システム。 - 【請求項4】 燃料電池の空気冷却孔に流入する気流の
流れ方向の上流側方向と、空気冷却孔から流出する気流
の流れ方向の下流側方向とが、略反対方向となるよう
に、吸気手段によって発生する気流の流れ方向を制御す
る空気流路を設けて成ることを特徴とする請求項1乃至
3のいずれかに記載の燃料電池発電システム。 - 【請求項5】 吸気手段によって発生する気流の流れ方
向を制御する空気流路を設け、この空気流路の断面積
を、燃料電池の空気冷却孔の総断面積よりも大きくなる
ように形成して成ることを特徴とする請求項1乃至4の
いずれかに記載の燃料電池発電システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001126606A JP2002324565A (ja) | 2001-04-24 | 2001-04-24 | 燃料電池発電システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001126606A JP2002324565A (ja) | 2001-04-24 | 2001-04-24 | 燃料電池発電システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002324565A true JP2002324565A (ja) | 2002-11-08 |
Family
ID=18975612
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001126606A Withdrawn JP2002324565A (ja) | 2001-04-24 | 2001-04-24 | 燃料電池発電システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002324565A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011518417A (ja) * | 2008-04-18 | 2011-06-23 | ザ・ボーイング・カンパニー | 高温燃料電池の代替経路冷却 |
JP2012048928A (ja) * | 2010-08-26 | 2012-03-08 | Fujikura Ltd | 燃料電池の温度制御装置 |
-
2001
- 2001-04-24 JP JP2001126606A patent/JP2002324565A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011518417A (ja) * | 2008-04-18 | 2011-06-23 | ザ・ボーイング・カンパニー | 高温燃料電池の代替経路冷却 |
JP2012048928A (ja) * | 2010-08-26 | 2012-03-08 | Fujikura Ltd | 燃料電池の温度制御装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080701 |