JP3519840B2 - 固体高分子型燃料電池 - Google Patents

固体高分子型燃料電池

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JP3519840B2
JP3519840B2 JP29641495A JP29641495A JP3519840B2 JP 3519840 B2 JP3519840 B2 JP 3519840B2 JP 29641495 A JP29641495 A JP 29641495A JP 29641495 A JP29641495 A JP 29641495A JP 3519840 B2 JP3519840 B2 JP 3519840B2
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体高分子型燃料
電池に関し、特に、水を用いて固体高分子膜の加湿及び
冷却を行う固体高分子型燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】固体高分子型燃料電池は、固体高分子膜
の一方の側にカソードが配され他方の側にアノードが配
されたセルと、リブ及びガスチャンネルが形成されたセ
パレータ板とが交互に複数枚積層された構成をしてい
る。そして、カソードにカソードガス(空気等の酸化剤
ガス)を、アノードにアノードガス(水素リッチな燃料
ガス)をそれぞれ供給し、両ガスを電気化学反応させる
ことにより発電するようになっている。
【0003】ここで、電気化学反応の際には、アノード
ガスの水素が水素イオンとなって、固体高分子膜の内部
をアノード側からカソード側へ移動する。したがって、
固体高分子膜が乾燥した場合には、膜のイオン伝導性が
低下するために内部抵抗が上昇し、セルの発電効率の低
下が起こる。また、反応熱等によって固体高分子膜が高
温となった場合にも、やはり膜のイオン伝導性が低下し
てしまい、同様の問題が生じる。
【0004】そのため、固体高分子型燃料電池において
は、固体高分子膜の加湿及び冷却を行うことにより、膜
を湿潤状態にしておくと共に、適温(約50°〜100
℃)に保つ必要があり、これまで、アノードガスやカソ
ードガスを加湿器で加湿すると共に、冷却水等で冷却す
る等の方法がとられていた。また、上記の方法を改良す
る研究もなされ、例えば特願平7−119418号に記
載された発明では、水の中にアノードガスを微細な気泡
状態で均一に吹き込んで得られる気液混合物を、アノー
ドガスチャンネルに流通させることにより、アノードガ
スの供給と、固体高分子膜の加湿及び冷却とが同時に行
われるようになっており、冷却水等の流通路を個別に設
ける必要がない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな気液混合物を流通させる固体高分子型燃料電池にお
いては、気液混合物は、アノードガスが水中に分散して
いるだけであるため、それぞれのセパレータ板へ分配さ
れるまでの間に、アノードガスの分散性が変化してしま
い、その結果、それぞれのアノードに供給される気液混
合物の分散性にばらつきが生じやすいという問題があっ
た。
【0006】また、各セパレータ板に分配された気液混
合物が、それぞれのアノードガスチャンネルへ分配され
るまでの間でも、アノードガスの分散性が変化してしま
うため、アノードの各部分に供給される気液混合物の分
散性にもばらつきが生じやすいという問題があった。こ
のように、固体高分子型燃料電池の各セル間において、
また、セルの各部分間において、アノードへのアノード
ガス供給率に差異が生じた場合、アノードガス分散性の
高い気液混合物が供給される部分(即ち、アノードガス
供給率の高い部分)は、他の部分に比べて多くの反応が
起こるためにセルの劣化が早く、燃料電池全体として発
電効率の低下や寿命特性の低下等の問題につながる。
【0007】そこで、本発明は上記問題点に鑑み、アノ
ードに気液混合物を供給する固体高分子型燃料電池にお
いて、各アノード、及びアノードの各部分に供給される
気液混合物の分散性を均一化することによって、効率よ
く固体高分子膜の加湿及び冷却を行いながらも、各セル
における発電特性を均一化することが可能な固体高分子
型燃料電池を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明においては、固体高分子膜を介
してカソードとアノードが配されたセルと、リブ及びガ
スチャンネルが形成されたセパレータ板とが交互に複数
枚積層された構成であって、運転時に、アノード側ガス
チャンネルに水とアノードガスとの混合物を流通させる
固体高分子型燃料電池において、前記アノード側ガスチ
ャンネルに水を分配供給する水供給マニホールドと、
記アノード側ガスチャンネルにおいて前記水供給マニホ
ールドの下流側に配置され、前記アノード側ガスチャン
ネルにアノードガスを分配供給するアノードガス供給マ
ニホールドと、前記アノード側ガスチャンネルの上流部
に配置され、前記アノードガス供給マニホールドからの
アノードガスを、前記アノード側ガスチャンネルに供給
された水に混合させる気液混合手段と、を備えることを
特徴としている。
【0009】請求項2記載の発明においては、前記気液
混合手段は、アノードガス供給マニホールドからのアノ
ードガスを、各アノード側ガスチャンネルに供給された
水に吹き込むガス吹き込み部を備えることを特徴として
いる。請求項3記載の発明においては、前記ガス吹き込
み部は、アノードガス供給マニホールドからのアノード
ガスが通過するように、アノード側ガスチャンネルの入
口側に配された多孔性部材からなることを特徴としてい
る。
【0010】請求項4記載の発明においては、固体高分
子膜を介してカソードとアノードが配されたセルと、リ
ブ及びガスチャンネルが形成されたセパレータ板とが交
互に複数枚積層され、積層方向にわたってアノード側ガ
スチャンネルと連通する第一のマニホールドが形成され
た構成であって、運転時に第一のマニホールドからアノ
ード側ガスチャンネルに水とアノードガスとの混合物を
流通させる固体高分子型燃料電池において、前記固体高
分子型燃料電池は、前記第一のマニホールドに対して、
セパレータ板に沿った方向に水を供給する第二のマニホ
ールドが形成されており、第一のマニホールド内には、
第一のマニホールドに供給される水に、アノードガスを
吹き込むガス吹き込み器が、積層方向にわたって設けら
れていることを特徴としている。
【0011】請求項1記載の発明によれば、気液混合物
は、各アノードガスチャンネル毎に設けられている気液
混合手段によって生成される。したがって、それぞれの
アノードガスチャンネルには、水に対するアノードガス
の分散性がほとんど等しい気液混合物が流通されるた
め、アノードへのアノードガスの供給を均一的に行うこ
とができる。その上、気液混合物の流通経路長を短く設
定できるため、各アノードガスチャンネルを流通してい
る間に、アノードガス分散の均一性が失われることもな
い。
【0012】また、請求項2及び請求項3記載の発明に
よれば、効果的にアノードガスを微細な気泡状態で吹き
込ませることができ、アノードガス分散性の均一な気液
混合物を生成させることが可能である。請求項4記載の
発明によれば、第二のマニホールドからの水は、第一の
マニホールド内でガス吹き込み器からのアノードガスと
混合されてセパレータ板に沿った方向に流れるため、積
層方向に対するアノードガスの分散性のばらつきが小さ
く、各セパレータ板に均一的に分散された混合物が供給
される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る固体高分子型
燃料電池の実施形態の一例について、図面を参照しなが
ら具体的に説明する。 (実施形態1)図1は本発明の一実施例に係る固体高分
子型燃料電池の構成を示す分解斜視図である。
【0014】固体高分子型燃料電池は、気液混合物中の
水素と空気中の酸素とを電気化学反応させることにより
発電を行うセル1と、その際の気液混合物と空気をそれ
ぞれ個別にセル1に供給するセパレータ板2とが、交互
に所定枚数水平方向に積層され、その両端が図示しない
一対の端板で押さえられた構成をしている。なお、セル
1及びセパレータ板2の積層枚数は、単セル電圧や必要
な外部出力の大きさ、装置の大きさ等に基づいて最適と
なるように設定されるが、図1においては、セル1とセ
パレータ板2とを各1枚、積層方向に切断したものだけ
を図示し、その他は省略してある。また、紙面の右方向
を燃料電池の右方向と設定した。
【0015】セル1は、固体高分子膜11の一方の側に
主に白金担持カーボンからなるカソード12を、他方の
側に同様の材料からなるアノード13を、それぞれホッ
トプレス等によって配設して構成されている。固体高分
子膜11は、例えばパーフルオロカーボンスルホン酸の
薄膜であって、右上方側部には、積層時に水及び水素の
供給マニホールドを形成する水供給開口14及び水素供
給開口15がそれぞれ開設されている。また、下部に
は、積層時に気液混合物の排出マニホールドを形成する
気液混合物排出開口16(但し、図1においては、一部
分のみ図示してある。)が開設されている。一方、左上
方側部及び右下方側部には、積層時に空気の供給、排出
マニホールドを形成する空気供給開口(図示せず)及び
空気排出開口17がそれぞれ開設されている。
【0016】図2はセパレータ板2の一部を分解した斜
視図である。セパレータ板2は、図1及び図2に示すよ
うに、セパレータ本体21と、カソード12にカソード
ガスを分配するカソードチャンネル基板22(但し、図
2においては、図面の裏側に位置しているため、図示し
ていない。)と、アノード13にアノードガスを分配す
るアノードチャンネル基板23と、水をアノードチャン
ネル基板23に導く水チャンネル基板24及び多孔性薄
板25から構成されている。
【0017】セパレータ本体21は、ガラス状カーボン
からなる気密性を有する薄板であって、右上方側部に
は、積層時に水及び水素の供給マニホールドを形成する
水供給開口26及び水素供給開口27がそれぞれ開設さ
れている。また、下部には、積層時に気液混合物の排出
マニホールドを形成する気液混合物排出開口28(但
し、図1においては、一部分のみ図示してある。)が開
設されている。一方、左上方側部及び右下方側部には、
積層時に空気の供給、排出マニホールドを形成する空気
供給開口29(但し、図1においては図示していな
い。)及び空気排出開口30がそれぞれ開設されてい
る。
【0018】また、カソード12及びアノード13と対
向する各面には、図2に示すように、カソード12及び
カソードチャンネル基板22が埋設されるカソード側凹
部(図面の裏側に位置しているため、図示していな
い。)と、アノード13、アノードチャンネル基板2
3、水チャンネル基板24及び多孔性薄板25が埋設さ
れるアノード側凹部33が形成されている。
【0019】さらに、アノード側凹部33の上部には、
水供給用マニホールド及び水素供給用マニホールドとな
る貫通口31及び32が、それぞれ水平方向に形成され
ている。なお、図示しないが、貫通口31及び32は、
それぞれ前述した水供給開口26及び水素供給開口27
と連通されており、燃料電池外部からの水及び水素が導
入されるようになっている。
【0020】カソードチャンネル基板22は、多孔性カ
ーボンの薄板に、切削、研磨加工等によって複数本のリ
ブ22a及び空気流通溝22bが水平方向に形成された
構成をしており(図1を参照)、カソード側凹部内にお
いては、リブ−流通溝形成面220がカソード12と対
向するように配向されている。一方、アノードチャンネ
ル基板23は、多孔性カーボンの薄板に、切削、研磨加
工等によって複数本のリブ23a及び気液混合物流通溝
23bが垂直方向に形成された構成をしており、アノー
ド側凹部33内においては、リブ−流通溝形成面230
がアノード13と対向するように配向されている。な
お、多孔度については、前記貫通口32から供給される
水素を透過させ、各溝23bを通過する水に吹き込むこ
とができる程度に設定される。
【0021】水チャンネル基板24は、アノードチャン
ネル基板23と同様の基板を水平方向に(即ち、リブ2
3a及び気液混合物流通溝23bと直交するように)切
り取ったものであり、アノード側凹部33内において
は、アノードチャンネル基板23の上方に、アノードチ
ャンネル基板23とは表裏反対となるように配向されて
いる。したがって、水チャンネル基板24のリブ24a
及び水流通溝24bの幅については、アノードチャンネ
ル基板23のリブ23a及び気液混合物流通溝23bの
幅と全く同じになっている。
【0022】多孔性薄板25は、水チャンネル基板24
のリブ−流通溝形成面240と同じ大きさをしており、
アノード側凹部33内においては、リブ−流通溝形成面
240側で水チャンネル基板24と積層される。なお、
この多孔性薄板25は、前記貫通口31から供給される
水を透過させることによって、水チャンネル基板24の
各溝24bに均一に分配する働きをなし、孔(図示せ
ず)の形状、位置、数量等によって設定される多孔度に
ついては、孔に対する水の通過性と水素の通過性の違い
を考慮して、前記アノードチャンネル基板23の多孔度
に比べて大きくしてある。
【0023】図3は図2のA−A線断面における部分拡
大図である。なお、図3中の白抜き矢印W1及びW2は
水の流れを示し、黒塗り矢印H1及びH2は水素の流れ
を示している。また、白抜き矢印M1は気液混合物の流
れを示している。水供給用マニホールド31を流通して
きた水(白抜き矢印W1)は、多孔性薄板25の孔を通
過し、各水流通溝24b,24b,…に均等に分配され
る(白抜き矢印W2)。そして、気液混合物流通溝23
bへ導かれる。
【0024】一方、水素供給用マニホールド32を流通
してきた水素(黒塗り矢印H1)は、アノードチャンネ
ル基板23の孔を通過し、各気液混合物流通溝23b,
23b,…に均等に吹き込まれる(黒塗り矢印H2)。
そして、各気液混合物流通溝23b,23b,…内にお
いて、水素が微細な気泡状態で水中に分散した気液混合
物が生成される。
【0025】気液混合物は、気液混合物流通溝23bを
下方へ流通し(白抜き矢印M1)、その際に、水素は空
気中の酸素との電気化学反応に寄与し、水は固体高分子
膜11の加湿及び冷却に寄与する。そして、図3におい
ては図示していないが、排出マニホールドから燃料電池
外部へ排出される。なお、本実施例においては、水チャ
ンネル基板24及び多孔性薄板25を一体化して設ける
代わりに、例えば、図4に示すように、水チャンネル基
板40を設けることも可能である。即ち、水チャンネル
基板40は、水チャンネル基板24と同様の形状である
が、貫通口(水供給用マニホールド)31からの水が透
過するように、多孔度の大きい材料で構成されており、
リブ−流通溝形成面400をアノード13と対向させて
セパレータ本体21内に埋設されている。このようにす
れば、図3に示すような多孔性薄板25を別途設けなく
ても、上記の水チャンネル基板24及び多孔性薄板25
を一体化して設けた場合と同様に気液混合物が生成され
各気液混合物流通溝23bに導くことができ、セパレー
タ板2の構成部材数を少なくすることができる。
【0026】(実施形態2)図5は実施形態2における
固体高分子型燃料電池の部分分解斜視図である。なお、
固体高分子型燃料電池の基本的な構成は、前述した実施
形態1と同様であるため、同一符号を付して詳細な説明
を省略する。固体高分子膜11の上部には、積層時に水
及び気液混合物の供給マニホールドを形成する水供給開
口114及び気液混合物供給開口115が開設され、下
部には、積層時に気液混合物の排出マニホールドを形成
する気液混合物排出開口16が開設されている。また、
左上方側部及び右下方側部には、空気の供給、排出マニ
ホールドを形成する空気供給開口(図示せず)及び空気
排出開口17がそれぞれ開設されている。
【0027】一方、セパレータ板2は、セパレータ本体
121と、カソードチャンネル基板22及びアノードチ
ャンネル基板23から構成されており、上記実施形態1
に記載された水チャンネル基板24及び多孔性薄板25
は設けられていない。セパレータ本体121の上部に
は、積層時に水及び気液混合物の供給マニホールドを形
成する水供給開口214及び気液混合物供給開口215
が開設され、下部には、積層時に気液混合物の排出マニ
ホールドを形成する気液混合物排出開口28が開設され
ている。また、左上方側部及び右下方側部には、空気の
供給、排出マニホールドを形成する空気供給開口29及
び空気排出開口30がそれぞれ開設されている。なお、
水供給開口214、気液混合物供給開口215、及び各
気液混合物流通溝23b,23b,…は、凹部201及
び202によって互いに連通された構成となっている。
【0028】本実施形態における固体高分子型燃料電池
は、上述したようなセル1とセパレータ板2とが所定枚
数交互に積層され、気液混合物供給マニホールド内に、
水中に水素を吹き込むことにより気液混合物を生成する
バブラー300が挿入された構成をしている。バブラー
300は、例えばメッシュ径5μmの焼結金属からなり
中心軸に沿って水素の流通路となる中空部301が形成
された円柱状の多孔性部材302の両端に一対の蓋部3
03a,303bを設けて構成されている。そして、一
方の蓋部303aには、水素供給管304を接続して、
中空部301に水素を送り込むことができるようになっ
ている。
【0029】なお、円柱状の多孔性部材302の長さL
は、気液混合物供給マニホールドの長さ、即ち燃料電池
の積層方向の長さと同じになっている。また、外径R
は、気液混合物供給マニホールド(即ち、気液混合物供
給開口115及び215)の内径に比べて若干小さく、
多孔性部材302の外周面の外側に隙間ができるように
なっている。なお、隙間の大きさは、流通させる水や水
素の流量、流速等に基づいて両者の混合が最適となるよ
うに設定される。
【0030】図6は、セパレータ板2の部分拡大平面図
であって、気液混合物供給マニホールド内の多孔性部材
302の断面も図示してある。なお、図6において、白
抜き矢印W3及びW4は水の流れを示し、黒塗り矢印H
3は水素の流れを示している。また、白抜き矢印M2は
気液混合物の流れを示している。水供給マニホールドを
流通してきた水は、凹部201を通って(白抜き矢印W
3)、気液混合物供給マニホールドと円柱状多孔性部材
302との隙間に導入される(白抜き矢印W4)。
【0031】一方、管状開口301内を流通してきた水
素は、円柱状多孔性部材302の孔を通過して、放射状
に気液混合物供給マニホールドと円柱状多孔性部材30
2との隙間へ吹き出される(黒塗り矢印H3)。ここ
で、水素が微細な気泡状態で水中に分散した気液混合物
が生成される。そして、気液混合物は、凹部202を通
って(白抜き矢印M2)、各気液混合物流通溝23b,
23b,…に供給される。
【0032】このような実施形態では、気液混合物供給
マニホールド内での水及び気液混合物の流通方向はセパ
レータ板2に沿った方向であり、かつ、気液混合物は気
液混合物供給マニホールド内の積層方向全域にわたって
生成されるので、それぞれのセパレータ板2に対して均
一的に気液混合物を供給することができる。なお、上述
の各実施形態においては水素ガスを用いたが、これに限
られることはなく、水素リッチな燃料ガスであっても、
同様に実施することができる。
【0033】
【発明の効果】上述のように、請求項1〜3記載の発明
においては、各アノード側ガスチャンネルに対して均一
的に気液混合物が供給される。したがって、電気化学反
応がセルの小範囲で部分的に起こることがなく、セルの
部分的劣化を防止することができるので、発電特性、電
池寿命特性等の向上を図ることができる。
【0034】請求項2及び3記載の発明においては、多
孔性部材を用いることによって、分散性の良好な気液混
合物を、各アノード側ガスチャンネルに供給することが
できる。請求項4記載の発明によれば、セルとセパレー
タ板との積層方向に対する気液混合物の供給が均一化さ
れる。したがって、複数のセル間での発電を均一にする
ことができるため、固体高分子型燃料電池の発電特性、
電池寿命特性等の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1における固体高分子型燃料電池の分
解斜視図である。
【図2】図1におけるセパレータ板の部分分解斜視図で
ある。
【図3】図2のA−A線断面における部分拡大図であ
る。
【図4】実施形態1におけるセパレータ板の変形例を示
す部分拡大断面図である。
【図5】実施形態2における固体高分子型燃料電池の部
分分解斜視図である。
【図6】図5におけるセパレータ板の部分拡大平面図で
ある。
【符号の説明】
1 セル 2 セパレータ板 11 固体高分子膜 12 カソード 13 アノード 21,121 セパレータ本体 22 カソードチャンネル基板 23 アノードチャンネル基板 23b 気液混合物流通溝 24 水チャンネル基板 24b 水流通溝 25 多孔性薄板 31 貫通口(水供給用マニホールド) 32 貫通口(水素供給用マニホールド) 300 バブラー 302 円柱状多孔性部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−95357(JP,A) 特開 平6−68884(JP,A) 特開 平5−41230(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 8/04 H01M 8/06 H01M 8/24

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体高分子膜を介してカソードとアノード
    が配されたセルと、リブ及びガスチャンネルが形成され
    たセパレータ板とが交互に複数枚積層された構成であっ
    て、運転時に、アノード側ガスチャンネルに水とアノー
    ドガスとの混合物を流通させる固体高分子型燃料電池に
    おいて、 前記アノード側ガスチャンネルに水を分配供給する水供
    給マニホールドと、前記アノード側ガスチャンネルにおいて前記水供給マニ
    ホールドの下流側に配置され、 前記アノード側ガスチャ
    ンネルにアノードガスを分配供給するアノードガス供給
    マニホールドと、前記アノード側ガスチャンネルの上流部に配置され、
    記アノードガス供給マニホールドからのアノードガス
    を、前記アノード側ガスチャンネルに供給された水に混
    合させる気液混合手段と、 を備えることを特徴とする固体高分子型燃料電池。
  2. 【請求項2】前記気液混合手段は、アノードガス供給マ
    ニホールドからのアノードガスを、各アノード側ガスチ
    ャンネルに供給された水に吹き込むガス吹き込み部を備
    えることを特徴とする請求項1記載の固体高分子型燃料
    電池。
  3. 【請求項3】前記ガス吹き込み部は、アノードガス供給
    マニホールドからのアノードガスが通過するように、ア
    ノード側ガスチャンネルの入口側に配された多孔性部材
    からなることを特徴とする請求項記載の固体高分子型
    燃料電池。
  4. 【請求項4】固体高分子膜を介してカソードとアノード
    が配されたセルと、リブ及びガスチャンネルが形成され
    たセパレータ板とが交互に複数枚積層され、積層方向に
    わたってアノード側ガスチャンネルと連通する第一のマ
    ニホールドが形成された構成であって、運転時に、第一
    のマニホールドからアノード側ガスチャンネルに水とア
    ノードガスとの混合物を流通させる固体高分子型燃料電
    池において、 前記固体高分子型燃料電池は、 前記第一のマニホールドに対して、セパレータ板に沿っ
    た方向に水を供給する第二のマニホールドが形成されて
    おり、 第一のマニホールド内には、第一のマニホールドに供給
    される水に、アノードガスを吹き込むガス吹き込み器
    が、積層方向にわたって設けられていることを特徴とす
    る固体高分子型燃料電池。
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