JP2002324415A - 自動車用赤外光照射ランプ - Google Patents

自動車用赤外光照射ランプ

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JP2002324415A
JP2002324415A JP2001126520A JP2001126520A JP2002324415A JP 2002324415 A JP2002324415 A JP 2002324415A JP 2001126520 A JP2001126520 A JP 2001126520A JP 2001126520 A JP2001126520 A JP 2001126520A JP 2002324415 A JP2002324415 A JP 2002324415A
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Takashi Hori
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 テールランプやストップランプと誤認するこ
とがなく、しかも赤外光透過グローブ内に熱がこもらな
い赤外光照射ランプの提供。 【解決手段】 ランプボディ12と前面レンズで画成し
た灯室Sと、ランプボディ12の内側に設けたリフレク
ター(以下、リフという)16と、灯室S内のリフ16
前方に配置した光源20と、光源20を覆うように配置
され、可視光を遮光し赤外光だけを透過させる円筒形状
の赤外光形成用グローブ30Aとを備え、赤外光形成用
グローブ30Aを、リフ16から離間配置して、光源光
の一部L3をリフ16とグローブ30後端部の隙間31
からリフ16の光源周辺領域16aに直接導くことで、
前面レンズの中央部領域から前方に配光される赤色光成
分L2の光束密度が低下して、ランプの赤色の発光が希
釈される。リフ16とグローブ30後端部の隙間31を
介しグローブ30A内外間に空気対流が生成されて、放
熱性が高められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車に搭載し
て、車輌の前方を赤外光で照明する自動車用赤外光照射
ランプに係わり、特に、近赤外までの感度を有するCC
Dカメラと共用する自動車用赤外光照射ランプに関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、この種のランプは、ランプボデ
ィと前面レンズで画成された灯室内に可視光源およびリ
フレクターを配置し、赤外光透過多層膜を表面にコーテ
ィングした赤外光透過グローブを、可視光源を覆うよう
に配設し、光源光のうちグローブを透過した赤外光がリ
フレクターで反射され、前面レンズを透過して前方に配
光される構造となっている。
【0003】そして、車輌前方の赤外光照射領域を、自
動車前部に設けられた近赤外までの感度を有するCCD
カメラで撮影し、画像処理装置で処理して、車室内のモ
ニタ画面に映し出す。ドライバーは、車輌前方の視界を
映すモニタ画面上で、人やレーンマークや障害物といっ
たものを遠方まで確認できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た従来の赤外光照射ランプでは、次のような問題があっ
た。
【0005】第1に、赤外光透過多層膜が700〜80
0nmあたりの長波長側の可視光を完全にカットできな
いため、ランプが赤く点灯して見える。このため、自動
車の前部に設けた赤外光照射ランプをテールランプやス
トップランプと誤認するおそれがあり、安全上問題であ
った。
【0006】第2に、可視光源であるハロゲンバルブに
おいてハロゲンサイクルが機能しなくなり、ブラッキン
グが発生して光量が低下するとか、赤外光透過多層膜が
劣化して赤外線カット特性が低下する等、光源や赤外光
透過グローブの短寿命化するという問題があった。
【0007】発明者がこれらの原因につき検討した結
果、第1の問題については、赤外光透過グローブでカッ
トしきれなかった可視光(赤外光透過グローブを透過し
た可視光)の赤色光成分は、リフレクター全体に導かれ
るが、リフレクターにおける光源周辺領域で反射されて
前面レンズ中央部付近から出射する光のエネルギー(光
束密度)が最も高いため、前面レンズ中央部付近(リフ
レクターにおける光源周辺領域)がリング状に赤く発光
して見えることが確認された。
【0008】また、第2の問題については、従来の赤外
光透過グローブは、その後端部がリフレクターに当接す
るように配置されているため、赤外光透過グローブ内に
可視光源である例えばハロゲンバルブの発熱がこもっ
て、ブラッキングが発生し光量が低下するとか、赤外光
透過多層膜が熱劣化する等、光源や赤外光透過グローブ
の寿命が低下するということが確認された。
【0009】そこで、発明者は、ランプが赤く見える原
因となる可視光の赤色光成分を希釈してやればよいと考
えて、赤外光透過グローブの後端部とリフレクターの間
に隙間を設け、この隙間から光源光の一部を直接リフレ
クターの光源周辺領域に導くようにしたところ、ランプ
の赤く発光する色合いを薄める上で有効であり、しかも
赤外光透過グローブ内に熱がこもらないことが確かめら
れたので、本発明を提案するに至ったものである。
【0010】本発明は、前記従来技術の問題点および前
記した発明者の知見に基づいてなされたもので、その目
的は、赤外光透過グローブとリフレクターとの間に隙間
を設けることで、ランプの点灯をテールランプやストッ
プランプと誤認することがなく、しかも赤外光透過グロ
ーブ内に熱がこもらない赤外光照射ランプを提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段および作用】前記目的を達
成するために、請求項1に係る赤外光照射ランプにおい
ては、ランプボディと前面レンズで画成された灯室と、
前記ランプボディの内側に設けられたリフレクターと、
前記灯室内の前記リフレクター前方に配置された光源
と、前記光源を覆うように配置され、可視光を遮光し赤
外光だけを透過させる円筒形状の赤外光形成用グローブ
とを備えた自動車用赤外光照射ランプにおいて、前記赤
外光形成用グローブを、その後端部が前記リフレクター
から離間するように配置して、光源光を前記リフレクタ
ーと前記赤外光形成用グローブ後端部の隙間から前記リ
フレクターにおける光源周辺領域に直接導くようにした
ものである。
【0012】なお、ランプの配光は、リフレクターで反
射された光を前面レンズに設けた配光制御用ステップで
制御して形成する場合の他に、前面レンズに配光制御用
ステップを設けずにリフレクターだけで制御して形成す
る場合があり、この配光制御用ステップが設けられてい
ない前面レンズ、いわゆる前面カバーも、ここでいう前
面レンズに含まれるものとする。
【0013】(作用)赤外光形成用グローブでカットし
きれなかった可視光(赤外光形成用グローブを透過した
可視光)の赤色光成分は、リフレクター全体で反射され
て、前面レンズから出射するが、リフレクターの光源周
辺領域で反射されて、この光源周辺領域に対応する前面
レンズ中央部付近から出射する光のエネルギー(光束密
度)が最も高い。このため、従来では、前面レンズ中央
部付近(リフレクターにおける光源周辺領域に対応する
領域)が赤くリング状に発光して見えることになるが、
請求項1では、リフレクターと赤外光形成用グローブ後
端部との隙間から、リフレクターの光源周辺領域の内側
寄りに光源光(赤外光形成用グローブを透過しない光源
光)の一部が直接導かれ、ここで反射された光源光(白
色光)も前記光源周辺領域に対応する前面レンズ中央部
付近から出射することとなって、前面レンズ中央部付近
から前方に配光される赤色光成分の光束密度が低下し、
ランプの赤色の発光が希釈される。
【0014】また、リフレクターと赤外光形成用グロー
ブ後端部との隙間を介して、赤外光形成用グローブの内
側と外側にまたがる空気対流が生成されて、グローブ内
の熱がグローブ外に放熱される。
【0015】請求項2においては、請求項1に記載の赤
外光照射ランプにおいて、前記赤外光形成用グローブの
前方に、前記グローブの前端側開口部から出射する光源
光を遮光する遮光シェードを設け、前記遮光シェードと
赤外光形成用グローブとの間に隙間を設けるようにした
ものである。
【0016】(作用)赤外光形成用グローブの前方に設
けられた遮光シェードは、グローブの前端側開口部から
前方に出射する光源光を遮光して、グレア光の発生を阻
止する。
【0017】また、赤外光形成用グローブの後端部とリ
フレクター間の隙間に加えて、遮光シェードと赤外光形
成用グローブ前端部間にも隙間が設けられる(グローブ
の前後端部が開口する)ことで、赤外光形成用グローブ
の内側と外側にまたがる空気対流が生成され易く、しか
もグローブ内の空気対流は活発となる。
【0018】請求項3においては、請求項1または2に
記載の赤外光照射ランプにおいて、前記赤外光形成用グ
ローブの後端部外周に、前記赤外光形成用グローブを前
記リフレクターまたは前記遮光シェードに固定保持する
金属製ホルダーの一部である円環状の遮光部を設けるよ
うにしたものである。
【0019】(作用)赤外光形成用グローブを透過して
リフレクターの光源周辺領域に向かう可視光の赤色光成
分の一部が、赤外光形成用グローブに設けられた円環状
の遮光部で遮光されるので、リフレクターの光源周辺領
域に導かれる赤色光成分の総量はそれだけ減少し、前面
レンズの中央部領域から出射する赤色光成分が一層希釈
されたものとなる。
【0020】また、赤外光形成用グローブは、金属製ホ
ルダーの一部である円環状の遮光部によって周方向全体
に把持されるので、グローブは、リフレクターに対しが
たつくことなくしっかりと固定保持される。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて説明する。
【0022】図1〜図5は、本発明を夜間前方視界検出
システムに適用した実施例を示し、図1は本発明の第1
の実施例である赤外光照射ランプを用いた夜間前方視界
検出システムの全体構成を示す図、図2(a)はディス
プレイに現れる車輌前方の画像の模式図、図2(b)は
画像処理解析装置で取り出したその映像出力信号を示す
図、図3は同赤外光照射ランプの縦断面図、図4(a)
は同赤外光照射ランプの要部であるバルブ周辺領域の拡
大縦断面図、図4(b)はリフレクターにおけるバルブ
挿着孔周辺領域の正面図、図5は赤外光照射ランプの点
灯を制御する制御部のCPUの処理フローを示す図であ
る。
【0023】夜間前方視界検出システムは、図1に示す
ように、車輌前部に設けられたヘッドランプ8および赤
外光照射ランプ10Aと、車室内上部に並設され、車輌
前方の視界を撮影する一対のCCDカメラ2A,2B
と、CCDカメラ2A,2Bの撮影した画像を解析する
画像処理解析装置4と、画像処理解析装置4で解析した
データを表示するヘッドアップディスプレイ(HUD)
6とから主として構成されている。
【0024】車輌前方領域を撮影するCCDカメラは、
可視光域の感度をもつ可視光CCDカメラ2Aと、赤外
光域までの感度をもつ赤外光CCDカメラ2Bとから構
成されて、前方視対象物までの距離を計測できるステレ
オカメラ方式とされている。そして、両CCDカメラ2
A,2Bで撮影した画像は画像処理解析装置4に送られ
て、2つの映像が比較されるようになっている。
【0025】即ち、CCDカメラで撮影した図2(a)
に示すような映像(画像)から各走査線(フイールド)
の映像出力電圧を取り出し、両カメラ2A,2Bのγ特
性(光電変換特性)を考慮した上で、全画面(或いは主
要部)のデータとして保管する。この補正は、両カメラ
2A,2Bの感度を合わせ、路上物体に対して両カメラ
2A,2Bでほぼ同じ映像出力を得るために必要であ
る。そして、2つの画像からその差分をとり、その差分
がある閾値以上のものを映像から取り出せば、目に見え
ない遠方の歩行者や障害物そしてレーンマークなどの映
像が得られる。そして、その差分の映像からエッジ処理
やパターン認識を行うことで、歩行者や障害物そしてレ
ーンマークなどを容易に認識することができる。
【0026】そして、歩行者や障害物そしてレーンマー
クなどの映像は、ヘッドアップディスプレイ(HUD)
6でドライバーに示したり、形状認識で路上物体(歩行
者や障害物やレーンマークなど)の特徴を判断し、音声
でドライバーに知らせることができるように構成されて
いる。
【0027】なお、車輌前方領域を撮影するCCDカメ
ラとしては、可視光対応CCDカメラ2Aと赤外光対応
CCDカメラ2Bの2個のCCDカメラに代えて、近赤
外光域と赤外光域の感度をもつCCDカメラ1個で構成
するようにしてもよい。
【0028】また、赤外光照射ランプ10Aは、図3に
示されるように、容器状のランプボディ12と、ランプ
ボディ12の前面開口部に組み付けられ、ランプボディ
12と協働して灯室Sを画成する前面レンズ14と、ラ
ンプボディ12の内周面に一体に形成された放物面形状
のリフレクター16と、ランプボディ12の後頂部に設
けられたバルブ挿着孔13に挿着された光源であるハロ
ゲンバルブ20と、バルブ20を取り囲むように配置さ
れた赤外光形成用グローブ30Aと、から主として構成
されている。
【0029】赤外光形成用グローブ30Aは、バルブ2
0をすっぽりと覆う円筒形状に形成され、円筒形状のガ
ラス製グローブ本体の外周面全域には、可視光を遮光し
赤外光だけを透過させる赤外光透過多層膜が設けられた
構造となっている。したがって、バルブ20が点灯した
ときに、フィラメント22の発光のうちリフレクター1
6に向かう光L1,L2は、グローブ30Aを透過する
ことになるが、可視光はグローブ30A(の赤外光透過
多層膜)で遮光され、赤外光だけがこのグローブ30A
(の赤外光透過多層膜)を透過できる。このためリフレ
クター16に導かれた赤外光は、図3矢印L1,L2に
示すように反射され、前面レンズ14を透過してランプ
の光軸Lとほぼ平行な光として前方に配光される。
【0030】また、赤外光形成用グローブ30Aは、そ
の後端部がリフレクター16から離間するように配置さ
れて、グローブ30Aとリフレクター16間に隙間31
が設けられ、この隙間31からリフレクターの光源周辺
領域16aにバルブ20(フィラメント22)の発光の
一部が直接導かれて、ランプの赤色の発光が希釈される
ようになっている。
【0031】即ち、赤外光形成用グローブ30Aでカッ
トしきれなかった可視光(赤外光形成用グローブ30A
を透過した可視光)の赤色光成分は、リフレクター16
全体で反射されて、前面レンズ14から出射するが、リ
フレクターの光源周辺領域16aで反射され、この光源
周辺領域16aに対応する前面レンズ中央部付近(の正
面視リング状領域)14aから出射する光のエネルギー
(光束密度)が最も高い。このため、従来では、前面レ
ンズ中央部付近(リフレクターにおける光源周辺領域1
6aに対応する領域)14aが赤くリング状に発光して
見えることになるが、本実施例では、リフレクター16
と赤外光形成用グローブ30A後端部との隙間31か
ら、リフレクターの光源周辺領域16aの内側寄りに光
源光(赤外光形成用グローブを透過しない光源光)L3
が直接導かれ、ここで反射された光源光(白色光)L3
も前記光源周辺領域に対応する前面レンズ中央部付近1
4aから出射することとなって、前面レンズ中央部付近
14aから前方に配光される赤色光成分の光束密度が低
下し、ランプの赤色の発光が希釈される。
【0032】また、リフレクター16における正面視リ
ング状の光源周辺領域16aには、図4(a),(b)
に示すように、拡散ステップである魚眼ステップ17が
バルブ挿着孔13を取り囲むように設けられている。こ
のため、赤外光形成用グローブ30Aを透過して導かれ
た赤色光成分L2や、グローブ30Aとリフレクター1
6間の隙間31を介して導かれた光源光(可視光である
白色光)L3は、図4(a)に示すように、リフレクタ
ー16の光源周辺領域16a(魚眼ステップ17)で、
矢印L21〜L22、L31〜L32に示す範囲にそれ
ぞれ拡散反射されて、前面レンズ中央部付近14aから
前方に配光される赤色光成分の光束密度がさらに低下
し、ランプの赤色の発光がより希釈されたものとなる。
【0033】また、グローブ30Aの前方には、グロー
ブ30Aの前端開口部を介して前方に出射する光源光を
遮光してグレア光の発生を阻止する、遮光シェード40
が配置されている。即ち、遮光シェード40は、その裏
側には光を吸収しやすい黒化処理42が施されるととも
に、グローブ30Aの口径より幾分大きく形成されて、
バルブ20の直射光(白色光)がグローブ30Aの前端
開口部からできる限り漏れない構造になっている。
【0034】なお、遮光シェード40は、その脚(図示
せず)がリフレクター16に固定されることで、リフレ
クター16に一体化されている。また、グローブ30A
は、例えばホルダー(図示せず)を介してリフレクター
16のバルブ挿着孔13周りや遮光シェード40の脚に
固定されている。
【0035】また、赤外光形成用グローブ30Aとリフ
レクター16間には隙間31が形成され、グローブ30
Aと遮光シェード40間にも隙間41が形成されている
ことで、これらの隙間31,41を介してグローブ30
A内外間にまたがる空気対流(図4(a)白抜矢印参
照)が生成され、この空気対流によってバルブ20周辺
の熱がグローブ30A外に運ばれて放熱される。したが
って、グローブ30A内には熱がこもるおそれがなく、
バルブ20にブラッキングが発生して光量が低下すると
か、赤外光透過多層膜が劣化して赤外線カット特性が低
下する等の種々の問題も一切ない。
【0036】また、赤外光が長時間人の目に入ると目を
傷つけるおそれがあるので、このランプ10Aでは、車
速センサ110と、CPU122,記憶部124等を有
する制御部120とを備えた点灯制御回路100(図3
参照)によって、赤外光が目を傷つけるおそれのない走
行中に限り、バルブ20が点灯し、赤外光が目を傷つけ
るおそれのある、停車するなど車輌速度Vが0に近い所
定速度V0以下では、バルブ20が自動的に消灯するよ
うに構成されている。
【0037】即ち、制御部120の記憶部124には、
バルブ20(ランプ10A)の点灯を停止するための停
止信号を出力する際の車輌速度条件が予め入力設定され
ており、CPU122は、車速センサ110からの出力
により車速Vが0に近い所定速度V0以下となったこと
を判別すると、バルブ点灯スイッチSwをOFFにする
ための停止信号を出力する。これにより、バルブ点灯ス
イッチSwがOFFとなって、バルブ20への電流の供
給が停止し、バルブ20(ランプ10A)が消灯する。
【0038】図5には、点灯制御回路100の制御部1
20(CPU122)の処理フローが示されており、こ
のルーチンは、ヘッドランプ8(すれ違い用ビームまた
は走行用ビーム)の点灯状態を前提で開始する。
【0039】まず、ステップS1において、夜間前方視
界検出システムを作動させるためのスイッチが入ってい
るか否かが判別される。このシステム作動スイッチは、
ドライバがヘッドアップディスプレイ6の画像を見なが
ら運転する場合、マニュアルスイッチとして押される
が、ヘッドランプのすれ違いビームの点灯に連動してO
Nとなるように構成してもよい。
【0040】そして、ステップS1においてYES(夜
間前方視界検出システム作動スイッチON)であれば、
ステップS2において、車速センサ110の出力に基づ
いて、車速Vが0に近い所定値(V0)以下か否かが判
別される。ステップS2においてNO(V>V0)であ
れば、ステップS3に移行し、バルブ20(赤外光照射
ランプ10A)を点灯させるべく出力した後、ステップ
S1に戻る。一方、ステップS1においてNOの場合
(夜間前方視界検出システム作動スイッチがONされて
いない場合)、またはステップS2においてYES(V
≦V0)の場合は、ステップS4において、点灯中のバ
ルブ20(赤外光照射ランプ10A)を消灯させるべく
出力した後、ステップS1に戻る。
【0041】図6は本発明の第2の実施例を示し、赤外
光照射ランプの縦断面図である。
【0042】前記した第1の実施例では、リフレクター
16の光源周辺領域16aに設けた魚眼ステップ17に
よって、赤色光成分L2および可視光(白色光)L3を
拡散させるように構成されていたが、この第2の実施例
における赤外光照射ランプ10Bでは、リフレクターの
光源周辺領域16aに対応する前面レンズ中央部のリン
グ状領域14aに、赤色光成分L2および可視光(白色
光)L3を拡散させる魚眼ステップ15を設けた構造と
なっている。
【0043】即ち、リフレクター16の光源周辺領域
(放物面形状の反射面)16bで符号L2、L3に示す
ように反射された赤色光成分および可視光(白色光)
は、前面レンズ14を透過(出射)する際に、魚眼ステ
ップ15によって矢印L21,L22、L31,L32
に示すように拡散される。このため前面レンズ14の前
方に配光された赤色光成分の光束密度が低下し、ランプ
が赤色に発光して見えることがない。
【0044】その他は、前記した第1の実施例と同一で
あり、同一の符号を付すことにより、その重複した説明
は省略する。
【0045】また、図示はしないが、第1の実施例に示
すように、リフレクター16の光源周辺領域16aに魚
眼ステップ17を設けるとともに、リフレクター光源周
辺領域16aに対応する前面レンズ14のリング状領域
14aにも魚眼ステップ15を設けた構造としてもよ
い。
【0046】このようにリフレクター16および前面レ
ンズ14の双方に魚眼ステップ17,15を設けた場合
には、赤外光形成用グローブ30Aでカットされずに導
かれた可視光の赤色光成分L2および隙間31を介して
導かれた光源光(可視光である白色光)L3は、リフレ
クター16(の光源周辺領域16a)で反射される際
に、拡散ステップ17によって拡散され、さらに前面レ
ンズ14から出射する際にも、拡散ステップ15によっ
て拡散される。即ち、リフレクター周辺領域16aで拡
散反射された赤色光成分L2および白色光L3は、前面
レンズ中央部領域14aを透過(出射)する際にさらに
拡散されるため、前面レンズ14の前方に配光された赤
色光成分の光束密度は一層低下したものとなって、ラン
プが赤色に発光して見えることは全くない。
【0047】図7は、本発明の第3の実施例である赤外
光照射ランプの要部であるバルブ周辺領域の拡大縦断面
図である。
【0048】この第3の実施例における赤外光照射ラン
プ10Cでは、前記第1の実施例に示す赤外光照射ラン
プ10Aに用いた遮光シェード40に代えて、裏面に反
射面44処理が施された遮光シェード40Aを用いて、
グローブ30Aの前端開口部から出射する光源光を反射
面44で反射して、リフレクターの光源周辺領域16a
に導くように構成されている。その他は、前記した第1
の実施例と同一であり、同一の符号を付すことにより、
その重複した説明は省略する。
【0049】この第3の実施例では、グローブ30Aを
透過した可視光の赤外光成分L2を拡散反射(符号L2
1,L22参照)するとともに、隙間31を介して導か
れた光源光(白色光)L3を拡散反射(図4(a)符号
L31,L32参照)するリフレクターの光源周辺領域
16aに、光源光(白色光)がシェード40Aを介して
矢印L4に示すように導かれるため、前面レンズの中央
部付近14aからは、拡散された赤色光成分L21,L
22に拡散された可視光成分(白色光成分)L31,L
32、L41,L42が混ざった形態で出射する。した
がって、前面レンズの中央部付近14aから前方に配光
される赤色光成分の光束密度は一層希釈されて、ランプ
が赤色に発光して見えることはない。
【0050】図8は、本発明の第4の実施例である赤外
光照射ランプの拡大縦断面図である。
【0051】この第4の実施例における赤外光照射ラン
プ10Dでは、前記第2の実施例(図6参照)に示す赤
外光照射ランプ10Bに用いたシェード40に代えて、
裏面に反射面44処理が施されたシェード40Bを用い
て、グローブ30Aの前端開口部から出射する光源光
(白色光)を反射面44で反射して、リフレクターの光
源周辺領域16aに導くように構成されている。その他
は、前記した第2の実施例と同一であり、同一の符号を
付すことにより、その重複した説明は省略する。
【0052】この第4の実施例では、前面レンズ中央部
付近14aには、シェード40Bで反射され、リフレク
ターの光源周辺領域(放物面形状の反射面)16bで反
射された光源光(白色光)L4も導かれるので、赤色光
成分L2および白色光成分L3,L4が前面レンズ中央
部付近14aから出射する際に、矢印L21,L22、
L31,L32(図6参照)、L41,L42に示すよ
うに、それぞれ拡散される。このため、前面レンズ中央
部付近14aから前方に配光される赤色光成分の光束密
度は一層希釈されて、ランプが赤色に発光して見えるこ
とはない。
【0053】図9および図10は、本発明の第5の実施
例である赤外光照射ランプを示し、図9は赤外光照射ラ
ンプの縦断面図、図10(a)〜(c)はそれぞれ同ラ
ンプの要部である赤外光形成用グローブの拡大縦断面図
である。
【0054】前記した第1〜第4の実施例に示す赤外光
照射ランプ10A〜10Dは、いずれもリフレクター1
6がランプボディ12の内周面に一体に形成されていた
が、この実施例における赤外光照射ランプ10Eでは、
ランプボディ12に対しリフレクター16がエイミング
機構(図示せず)によって傾動可能に支持されている。
【0055】ハロゲンバルブ20を覆う赤外光形成用グ
ローブ30Cは、リフレクター16に固定された金属製
のホルダー50に把持されている。ホルダー50は、グ
ローブ30Cの前端部および後端部を把持できる円環部
51,52が前後に延びる直線部53で一体化された構
造で、円環部51,52にはそれぞれ周方向等分3箇所
に爪54が設けられている。そして、円環部51,52
内にグローブ30Cを挿入し、爪54をかしめること
で、グローブ30Cとホルダー50が一体化されてい
る。円環部52には、直交して延出する左右一対の脚5
5が設けられ、この脚55をリフレクター16にねじ固
定することで、グローブ30Cがリフレクター16に一
体化されている。グローブ30Cは、金属製ホルダー5
0の一部である円環部52によって周方向全体に把持さ
れているので、グローブ30Cは、リフレクター16に
対しがたつくことなくしっかりと固定保持されている。
【0056】グローブ30Cに形成されている赤外光透
過多層膜36は、図10(a)に示すように、グローブ
の長手方向に厚さが徐変(t1<t2)するように(バ
ルブ20の付け根に近いほど厚くなるように)形成され
て、可視光カット率が長手方向に徐変(赤外光透過多層
膜36が厚いほど、可視光カット率が高い)している。
このため、グローブ30C(赤外光透過多層膜36)を
透過してリフレクターの光源周辺領域16aに向かう光
は、可視光が多くカットされて赤外光の割合が多い光
(可視光の赤外光成分の割合が少ない光)で、この可視
光の赤外光成分の割合が少ない光がリフレクターの光源
周辺領域16a(の魚眼ステップ17)で矢印L2(L
21,L22)に示すように拡散反射されて、前面レン
ズ中央部領域14aから出射する。
【0057】また、グローブ30Cの後端部とリフレク
ター16との間には隙間31が形成されており、この隙
間31から光源光(白色光)の一部がリフレクターの光
源周辺領域16aに導かれて、魚眼ステップ17によっ
て拡散反射される(矢印L3参照)。このため、前面レ
ンズ中央部領域14aから前方に配光された赤外光成分
L2(L21,L22)の光束密度は非常に希釈された
ものとなる。
【0058】さらに、グローブ30Cを透過してリフレ
クターの光源周辺領域16aに向かう可視光の赤色光成
分は、グローブ30Cの後端部を囲繞する円環部52に
よって遮光されるので、リフレクターの光源周辺領域1
6aに導かれる赤色光成分L2の総量はそれだけ減少
し、前面レンズの中央部領域14aから前方に配光され
る赤色光成分L2(L21,L22)の光束密度がさら
に希釈されたものとなって、ランプが赤色に発光して見
えることがない。
【0059】符号18は、エクステンションリフレクタ
ー、符号19は、ランプボディ12後頂部のバルブ交換
用開口部に装着されたカバーである。その他は、前記し
た第1の実施例と同一であり、同一の符号を付すことに
より、その重複した説明は省略する。
【0060】また、赤外光形成用グローブ30Cは、図
10(b)、(c)に示すような構造であってもよい。
即ち、図10(b)では、グローブ30Cに形成されて
いる赤外光透過多層膜36が、長手方向に膜厚の異なる
2種の部分36a,36bで一体に構成されている。図
10(c)では、薄い赤外光透過多層膜36aが形成さ
れたグローブ部30C1と、厚い赤外光透過多層膜36
bが形成されたグローブ部30C2が、両グローブ部3
0C1,30C2の当接部を把持する円環部52Aの形
成されたホルダー50Aによって一体化されて、グロー
ブ30Cが構成されている。
【0061】なお、図10(b),(c)では、赤外光
透過多層膜36a,36bの膜の厚さの違いを出すため
に、模式的に厚さを異ならしめて図示しているが、実際
の赤外光透過多層膜は蒸着により形成されるため、赤外
光透過多層膜36a,36bの膜厚差は目に見えないほ
ど僅かである。
【0062】図11は、本発明の第6の実施例である赤
外光照射ランプの縦断面図である。
【0063】この実施例に示す赤外光照射ランプ10F
は、前記した第5の実施例のランプ10Eと同様に、ラ
ンプボディ12に対しリフレクター16がエイミング機
構(図示せず)によって傾動可能に支持されている。ま
た、リフレクターの光源周辺領域16aに導かれたグロ
ーブ30C透過光L2および光源光(白色光)L3が、
矢印L21,L22、L31,L32に示すように拡散
反射されて、前面レンズ中央部領域14aから出射す
る。
【0064】また、赤外光形成用グローブ30Cをリフ
レクター16に固定する金属製のホルダー50Bには、
リフレクター16の背後に延出する放熱フィン62を備
えた金属製の第2ホルダー60が固定一体化されてお
り、グローブ30C内外にまたがって生成される空気対
流による放熱作用に加えて、放熱フィン62の放熱作用
によって、グローブ30C内にはさらに一層熱がこもら
ないようになっている。
【0065】即ち、第2ホルダー60は、バルブ挿着孔
13に係合する段付き筒型に形成されて、その前端に形
成されたフランジ部63にホルダー50B後端部内側に
延出形成された一対の脚55Aが固定されている。第2
ホルダー60には、円盤形状の放熱フィン62が形成さ
れており、バルブ20が点灯することでグローブ30C
に伝達された熱は、ホルダー50B,第2ホルダー60
を介して、放熱フィン62からリフレクター16の背後
空間に放熱される。これによって、バルブ20の高温化
に対する種々の問題が回避される。
【0066】なお、バルブ20とホルダー50B(第2
ホルダー60)とバルブ挿着孔13間の組み付け順序は
任意であり、バルブ20をホルダー50B(第2ホルダ
ー60)に固定して後、バルブ挿着孔13に組み付けて
もよいし、ホルダー50B(第2ホルダー60)をバル
ブ挿着孔13に組み付けた後、バルブ20をホルダー5
0B(第2ホルダー60)に固定してもよい。
【0067】その他は、前記第5の実施例である赤外光
照射ランプ10E(図9,10参照)と同一であり、同
一の符号を付すことにより、その重複した説明は省略す
る。
【0068】図12は、本発明の第7の実施例である赤
外光照射ランプの縦断面図である。
【0069】この実施例に示す赤外光照射ランプ10G
は、赤外光形成用グローブ30Cが円環状のホルダー5
0Cを介して、前後に摺動可能なアクチュエータ70の
摺動子72に固定されて、ヘッドランプの走行用(ビー
ム形成用)ランプとしても機能するように構成されてい
る点が特徴である。そして、赤外光照射ランプ10Gの
基本構造は、前記した第1の実施例(図3,4参照)や
第5の実施例(図9参照)と同一であり、同一の部分は
同一の符号を付すことで、その重複した説明を省略す
る。
【0070】即ち、バルブ20を覆う赤外光形成用グロ
ーブ30Cは、図12実線に示す位置にあれば、バルブ
20の発光(白色光)がグローブ30Cを透過し赤外光
となってリフレクター16で反射され、前面レンズ14
から出射することで、赤外光照射ランプとして機能す
る。そして、グローブ30Cでカットしきれなかった可
視光の赤色光成分は、リフレクターの光源周辺領域16
a(魚眼ステップ17)で拡散反射されて前面レンズ1
4から出射する。さらに、グローブ30Cとリフレクタ
ー16間の隙間31から光源光がリフレクターの光源周
辺領域16aに導かれ、この光源光(白色光)も魚眼ス
テップ17で拡散反射されて前面レンズ14から出射す
る。したがって、前面レンズ中央部領域14aの前方に
配光される赤色光成分の光束密度は低下し、ランプが赤
色に発光して見えることはない。
【0071】また、バルブ20のガラス球先端部には、
ブラックトップと称される遮光部26が設けられて、バ
ルブ20から前方に向かう直射光(可視光および赤外
光)を遮光し、グレア光の発生が阻止されている。
【0072】一方、アクチュエータ70によって、赤外
光形成用グローブ30Cが図12仮想線に示す位置まで
移動してバルブ20の周りを解放すると、バルブ20の
発光(白色光)がグローブ30Cを透過することなくリ
フレクター16全体に導かれることとなって、走行用ビ
ームが形成される。
【0073】また、このランプ10Gでは、車速センサ
110と、ヘッドランプの配光切り替えスイッチ112
と、CPU122,記憶部124等を有する制御部12
0とを備えた点灯制御回路100によって、赤外光照射
ランプとして使用するときには、走行中に限り点灯し、
停車するなど車輌速度Vが0に近い所定速度V0以下に
なると、自動的に消灯するように構成されている。さら
に、ヘッドランプの配光を走行用ビームにする場合に
は、グローブ30Cが前方に移動して、可視光だけが配
光される形態となる。
【0074】即ち、制御部120の記憶部124には、
バルブ20の発光を停止するための停止信号を出力する
際の車輌速度条件が予め入力設定されており、CPU1
22は、車速センサ110からの出力により車輌速度V
が0に近い所定速度V0以下となったことを判別する
と、バルブ点灯スイッチSwをOFFにするための停止
信号を出力する。これにより、バルブ点灯スイッチSw
がOFFとなって、バルブ20への電流の供給が停止
し、バルブ20(ランプ10G)が消灯する。
【0075】また、符号130は、バルブ20への給電
路に設けられたチョッパ回路等で構成された電力変換回
路で、走行用ビーム形成用ランプとして使用する時には
作動せず、バッテリの電力をそのままバルブに供給する
が、赤外光照射ランプとして使用する時には、バッテリ
からの供給電力が所定値(例えば、13V)を越えた場
合に作動(供給電力を矩形波状にする等)して、所定の
適正な電力(例えば、12V)に変換してバルブ20に
供給する。これにより、グローブ30C内に熱がこもっ
て、バルブ20の温度が上昇することに伴う種々の問題
を回避できる。
【0076】図13は、点灯制御回路100の制御部1
20(CPU122)の処理フローが示されており、こ
のルーチンは、ヘッドランプ(すれ違い用ビームまたは
走行用ビーム)の点灯状態を前提で開始する。
【0077】まず、ステップS10において、配光切替
スイッチ112からの信号に基づいて、ヘッドランプの
点灯がすれ違い用ビームか否かが判別される。ステップ
S10においてYES(すれ違い用ビーム点灯)の場合
は、ステップS11に移行し、走行ビーム夜間前方視界
検出システムを作動させるためのスイッチが入っている
か否かが判別される。このシステム作動スイッチは、ド
ライバがヘッドアップディスプレイ6の画像を見ながら
運転する場合、マニュアルスイッチとして押されるが、
すれ違い用ビームの点灯に連動してONとなるように構
成してもよい。
【0078】そして、ステップS11においてYES
(夜間前方視界検出システム作動スイッチON)であれ
ば、ステップS11Aにおいて、電力変換回路130を
作動状態にするための信号を出力した後、ステップS1
2において、車速センサ110の出力に基づいて、車速
Vが0に近い所定値(V0)以下か否かが判別される。
ステップS12においてNO(V>V0)であればステ
ップS13に移行し、バルブ20を点灯させるべく出力
した後、ステップS10に戻る。
【0079】一方、ステップS10においてNO(走行
用ビーム点灯)の場合は、ステップS15に移行し、グ
ローブ30Cを前方に移動させるべくアクチュエータ駆
動信号を出力する。そして、ステップS16において、
バルブ20を点灯させるべく出力する。これにより、可
視光だけによる走行用ビームが得られる。
【0080】また、ステップS11においてNOの場合
(夜間前方視界検出システム作動スイッチがONされて
いない場合)、またはステップS12においてYES
(V≦V0)であれば、ステップS14において、点灯
中のバルブ20(赤外光照射ランプ10)を消灯させる
べく出力した後、ステップS10に戻る。
【0081】なお、前記した実施例では、リフレクター
16や前面レンズ14に設ける、赤外光成分を拡散させ
るための拡散ステップとして魚眼ステップ17,15を
例示したが、光を拡散反射あるいは拡散透過させる作用
のあるシリンドリカルステップその他のステップであっ
てもよい。
【0082】また、前記した実施例では、リフレクター
の光源周辺領域16aや前面レンズの中央部領域14a
に、赤外光成分を拡散させるための魚眼ステップ17に
代表される拡散ステップを設けるように構成されている
が、この拡散ステップは必ずしも必要というものではな
い。
【0083】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1によれば、前面レンズ中央部付近から出射する赤色光
成分の光束密度が低いので、赤外光照射ランプが点灯し
ても赤色が目立たず、従来のように赤く点灯して見えな
いので、ドライバーおよび歩行者が赤外光照射ランプの
点灯をテールランプやストップランプの点灯と誤認する
おそれがなく、それだけ走行上の安全が確保される。
【0084】また、赤外光形成用グローブ内に熱がこも
らないので、光源および赤外光形成用グローブの高温化
が避けられて、第1に、光源の寿命が延びる。第2に、
グローブに設けられている赤外光透過多層膜の熱劣化が
抑制されるので、グローブの赤外光透過率が長期にわた
り一定に保証されて、照射光量の長期安定した赤外光照
射ランプを提供できる。
【0085】請求項2によれば、ランプの点灯中に、グ
レア光が発生しないので、対向車や歩行者に迷惑をかけ
ない。
【0086】また、赤外光形成用グローブ内に熱がさら
に一層こもらないので、光源および赤外光形成用グロー
ブの高温化が避けられて、第1に、光源の寿命がさらに
延びる。第2に、グローブに設けられている赤外光透過
多層膜の熱劣化が確実に抑制されるので、グローブの赤
外光透過率がさらなる長期にわたり一定に保証されて、
照射光量の長期安定した赤外光照射ランプを提供でき
る。
【0087】請求項3によれば、前面レンズ中央部付近
から出射する赤色光成分の光束密度がさらに低下して、
赤外光照射ランプが点灯しても赤色が目立たず、ドライ
バーおよび歩行者が赤外光照射ランプの点灯をテールラ
ンプやストップランプの点灯と誤認するおそれがなく、
それだけ走行上の安全が一層確保される。また、赤外光
形成用グローブがリフレクターに対しがたつくことなく
しっかりと固定保持されるので、耐久性にも優れたもの
となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である赤外光照射ランプ
を用いた夜間前方視界検出システムの全体構成を示す図
である。
【図2】(a)は車輌前方の画像の模式図、(b)は画
像処理解析装置で取り出したその映像出力信号を示す図
である。
【図3】本発明の第1の実施例である赤外光照射ランプ
の縦断面図である。
【図4】(a)同赤外光照射ランプの要部であるバルブ
周辺領域の拡大縦断面図、(b)リフレクターにおける
バルブ挿着孔周辺領域の正面図である。
【図5】赤外光照射ランプの点灯を制御する制御部のC
PUの処理フローを示す図である。
【図6】本発明の第2の実施例である赤外光照射ランプ
の縦断面図である。
【図7】本発明の第3の実施例である赤外光照射ランプ
の要部であるバルブ周辺領域の拡大縦断面図である。
【図8】本発明の第4の実施例である赤外光照射ランプ
の縦断面図である。
【図9】本発明の第5の実施例である赤外光照射ランプ
の縦断面図である。
【図10】(a)同ランプの要部である赤外光形成用グ
ローブの拡大縦断面図である。 (b)同ランプの要部である赤外光形成用グローブの変
形例の拡大縦断面図である。 (c)同ランプの要部である赤外光形成用グローブの他
の変形例の拡大縦断面図である。
【図11】本発明の第6の実施例である赤外光照射ラン
プの部分拡大縦断面図である。
【図12】本発明の第7の実施例である赤外光照射ラン
プの縦断面図である。
【図13】同赤外光照射ランプの点灯を制御する制御部
のCPUの処理フローを示す図である。
【符号の説明】
2A 可視光CCDカメラ 2B 赤外光CCDカメラ 10A〜10G 赤外光照射ランプ 12 ランプボディ 13 バルブ挿着孔 14 前面レンズ 14a 前面レンズにおけるリフレクター光源周辺領域
に対応するリング状領域 15 拡散ステップである魚眼ステップ 16 リフレクター 16a リフレクターの光源周辺領域 17 拡散ステップである魚眼ステップ 20 光源であるハロゲンバルブ 22 フィラメント 30A,30B,30C 赤外光形成用グローブ 31 赤外光形成用グローブとリフレクター間の隙間 36、36a、36b 赤外光透過多層膜 40、40A、40B 遮光シェード 41 赤外光形成用グローブと遮光シェード間の隙間 44 遮光シェードの反射面 50,50A,50B,50C ホルダー 52 遮光部として作用するグローブ固定ホルダーの円
環部 70 アクチュエータ 100 点灯制御回路 110 車速センサ 112 ヘッドランプの配光切替スイッチ 120 制御部 122 CPU 124 記憶部 S 灯室 L21,L22 赤色拡散光 L31,L32、L41,L42 白色拡散光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F21V 7/00 F21M 3/08 Z 9/08 3/12 Z 13/00 // F21W 101:02 F21Y 101:00 (72)発明者 堀 宇司 静岡県清水市北脇500番地 株式会社小糸 製作所静岡工場内 Fターム(参考) 3K042 AA08 BB07 BC03 BD05 BE09 CD07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ランプボディと前面レンズで画成された
    灯室と、前記ランプボディの内側に設けられたリフレク
    ターと、前記灯室内の前記リフレクター前方に配置され
    た光源と、前記光源を覆うように配置され、可視光を遮
    光し赤外光だけを透過させる円筒形状の赤外光形成用グ
    ローブとを備えた自動車用赤外光照射ランプにおいて、 前記赤外光形成用グローブは、その後端部が前記リフレ
    クターから離間するように配置されて、光源光が前記リ
    フレクターと前記赤外光形成用グローブ後端部の隙間か
    ら前記リフレクターにおける光源周辺領域に直接導かれ
    るように構成されたことを特徴とする自動車用赤外光照
    射ランプ。
  2. 【請求項2】 前記赤外光形成用グローブの前方には、
    前記グローブの前端側開口部から出射する光源光を遮光
    する遮光シェードが設けられ、前記遮光シェードと前記
    赤外光形成用グローブとの間に隙間が設けられたことを
    特徴とする請求項1に記載の自動車用赤外光照射ラン
    プ。
  3. 【請求項3】 前記赤外光形成用グローブの後端部外周
    には、前記赤外光形成用グローブを前記リフレクターま
    たは前記遮光シェードに固定保持する金属製ホルダーの
    一部である円環状の遮光部が設けられことを特徴とする
    請求項1または2に記載の自動車用赤外光照射ランプ。
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