JP2009021132A - 車両用灯具 - Google Patents

車両用灯具 Download PDF

Info

Publication number
JP2009021132A
JP2009021132A JP2007183531A JP2007183531A JP2009021132A JP 2009021132 A JP2009021132 A JP 2009021132A JP 2007183531 A JP2007183531 A JP 2007183531A JP 2007183531 A JP2007183531 A JP 2007183531A JP 2009021132 A JP2009021132 A JP 2009021132A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
vehicle
infrared
infrared light
light source
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007183531A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeyuki Watanabe
重之 渡邉
Shinji Kagiyama
真治 鍵山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koito Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Koito Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koito Manufacturing Co Ltd filed Critical Koito Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2007183531A priority Critical patent/JP2009021132A/ja
Publication of JP2009021132A publication Critical patent/JP2009021132A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】車両前方手前の路面に赤外光を照射することができるハイビーム/赤外光切り替えランプユニットを備えた車両用灯具を提供することによって、半導体発光素子等の赤外波長領域が少ない光源を用いたロービームランプユニットの組み合わせを可能とする。
【解決手段】車両用灯具10における第3ユニット60は、車両前後方向に延びる光軸Ax上に配置された投影レンズ37と、投影レンズ37の後方側焦点よりも後方側に設けられた光源バルブ31と、光源バルブ31からの光を前方へ向けて光軸Axよりに集光反射するリフレクタ33と、リフレクタ33と投影レンズ37との間に設けられた第1赤外光透過フィルタ59と、光源バルブ31からの光の一部を投影レンズ37の後方側焦点近傍に反射する副反射面33bと、第1赤外光透過フィルタ59の周辺に設けられ、副反射面33bからの反射光が透過する第2赤外光透過フィルタ69と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、ハイビーム光と赤外光との切り替えができるハイビーム/赤外光切り替えランプユニットを備えた車両用灯具に関する。
自動車に搭載して、車両の前方を赤外光で照明し、近赤外までの感度を有する近赤外線CCDカメラと共用することで、撮影画像を処理し、車両前方の視界を映すモニタ画面上で人やレーンマークや障害物等を確認可能とする車両用暗視装置に用いられる車両用赤外光照射ランプがある(例えば、特許文献1参照)。
ところが、従来の車両用赤外光照射ランプは、赤外光用の光源を新たに設けなければならないので、部品点数が増加するとともに赤外光用の光源を取り付けるための工数も増え、又灯具スペースをとることになりコストアップの要因となる。そこで、赤外光用の光源として既存の前照灯を利用できる車両用赤外光照射ランプが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
この車両用赤外光照射ランプは、少なくとも可視領域から赤外領域までの光を出射するハロゲンバルブ(光源)と、ハロゲンバルブから出射された光のうち、赤外光を透過させ、可視光を遮蔽するフィルタ(赤外光透過膜)とを備える。
そして、ハロゲンバルブとフィルタを一つのランプユニット内に収容するとともに、回動自在に設けられたフィルタを回動させることにより、車両用赤外光照射ランプは、可視光と赤外光とを切り替えて出射することができる。
ここで、従来の車両用赤外光照射ランプは、ハイビームランプユニット内に回動自在なフィルタを収容し、ハイビーム光と赤外光とを切り替えて出射することができるハイビーム/赤外光切り替えランプユニットとして構成されていた。
そして、車両前方の遠方を照射するハイビーム/赤外光切り替えランプユニットは、車両前方手前の路面を照射するロービームランプユニットと組み合わせた4灯式の車両用灯具として車両に搭載されるのが一般的である。
そこで、近赤外線CCDカメラは、ハイビーム/赤外光切り替えランプユニットが照射する赤外光で遠方の人や障害物等を検知すると共に、ロービームランプユニットが照射するハロゲンバルブの光で車両前方手前の路面のレーンマーク等も検知することができる。
特開2001−229717号公報 特開2004−71443号公報
ところで、最近では半導体発光素子の高輝度化が進み、これを光源として採用したコンパクトで消費電力の少ない車両用灯具が提案されている。
しかしながら、ロービームランプユニットの光源として半導体発光素子を使用すると、近赤外線CCDカメラが車両前方手前の路面のレーンマーク等を検知することができなくなるという問題がある。これは、LED等の半導体発光素子は赤外光放出量が少ないので、遠方を照射するハイビーム/赤外光切り替えランプユニットと半導体発光素子を使用したロービームランプユニットとでは、車両前方手前の路面に赤外光を照射することができない為である。
そこで、ハイビーム/赤外光切り替えランプユニットに、半導体発光素子等の赤外波長領域が少ない光源を用いたロービームランプユニットを組み合わせた車両用灯具を用いて、車両用暗視装置を実現することは困難であった。
従って、本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、車両前方手前の路面に赤外光を照射することができるハイビーム/赤外光切り替えランプユニットを備えた車両用灯具を提供することによって、半導体発光素子等の赤外波長領域が少ない光源を用いたロービームランプユニットの組み合わせを可能とすることを目的とする。
本発明に係る上記目的は、少なくとも赤外波長領域の光を放出する光源と、前記光源からの車両前方への光を遮る透過位置と光を遮らない退避位置との間を変位可能な第1赤外光透過膜とを有して、ハイビーム光と赤外光との切り替えができるハイビーム/赤外光切り替えランプユニットを備えた車両用灯具であって、
前記ハイビーム/赤外光切り替えランプユニットが、前記光源からの光の一部を車両前方手前方向に反射する副反射面と、前記副反射面からの反射光が透過する第2赤外光透過膜とを備えることを特徴とする車両用灯具により達成される。
上記構成の車両用灯具によれば、ハイビーム/赤外光切り替えランプユニットの副反射面により車両前方手前方向に反射された光源からの光の一部が、第2赤外光透過膜を透過することによって、赤外光として車両前方手前の路面を照射することができる。
即ち、ハイビーム/赤外光切り替えランプユニットによる赤外光が、車両前方手前の路面を照射することができる。
また、上記構成の車両用灯具において、車両前後方向に延びる光軸上に配置された投影レンズと、
前記投影レンズの後方側焦点よりも後方側に設けられた前記光源と、
前記光源からの光を前方へ向けて前記光軸よりに集光反射するリフレクタと、
前記リフレクタの主反射面と前記投影レンズとの間に設けられた前記第1赤外光透過膜と、
前記主反射面の周辺に設けられ、前記光源からの光の一部を前記投影レンズの後方側焦点近傍に反射する前記副反射面と、
前記第1赤外光透過膜の周辺に設けられ、前記副反射面からの反射光が透過する前記第2赤外光透過膜と、
を備えることが望ましい。
このような構成の車両用灯具によれば、投影レンズを用いたプロジェクタ型のハイビーム/赤外光切り替えランプユニットにおける副反射面により車両前方手前方向に反射された光源からの光の一部が、第2赤外光透過膜を透過することによって、赤外光として車両前方手前の路面を照射することができる。
即ち、プロジェクタ型のハイビーム/赤外光切り替えランプユニットによる赤外光が、車両前方手前の路面を照射することができる。更に、リフレクタの一部を変更することにより、副反射面を容易に形成することができる。
また、上記構成の車両用灯具において、前記光源からの不要な光を遮る遮光部材が、前記投影レンズの後方側焦点周辺に設けられ、
前記第2赤外光透過膜が、前記主反射面及び前記副反射面からの反射光を通す前記遮光部材の窓部の一部を塞ぐように固定されることが望ましい。
このような構成の車両用灯具によれば、灯具内で乱反射した光等の不要な光を遮ることもでき、グレアを防止できる。また、遮光部材の窓部の一部を塞ぐように第2赤外光透過膜を固定すれば良いので、固定が容易となると共に、第2赤外光透過膜自体を小型化することができる。
本発明に係る車両用灯具によれば、車両前方手前の路面に赤外光を照射することができるハイビーム/赤外光切り替えランプユニットを備えた車両用灯具を提供することにより、半導体発光素子等の赤外波長領域が少ない光源を用いたロービームランプユニットの組み合わせを可能とすることができる。
従って、半導体発光素子等の赤外波長領域が少ない光源を用いたロービームランプユニットと組み合わされた際にも、近赤外線CCDカメラが車両前方手前の路面のレーンマーク等を検知することができ、車両用暗視装置を実現することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る車両用灯具の好適な実施形態を詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る車両用灯具を示す正面図、図2は図1に示した車両用灯具のII-II断面矢視図、図3は図2に示した灯具ユニットの要部背面図、図4は図1に示した車両用灯具における赤外光の配光パターンと従来の赤外光の配光パターンとの比較図である。
本実施形態に係る車両用灯具10は、例えば車両の前端部分に取り付けられ、ハイビーム(走行ビーム)及びロービーム(すれ違いビーム)を選択的に切り替えて点消灯可能な4灯式の前照灯である。図1では、例として自動車等の車両の右前方に取り付けられる前照灯ユニット(ヘッドランプユニット)が車両用灯具10として示されている。
この車両用灯具10は、図1及び図2に示すように、光透過性の透光カバー12と、ランプボディ(灯体)14とを備えている。そして、透光カバー12とランプボディ14とで囲まれる灯室10a内には、図示しないエイミング機構によって上下左右方向に傾動調整可能に支持された3つの灯具ユニット(第1ユニット20、第2ユニット40、第3ユニット60)が配置されている。
ランプボディ21の内部には、複数に分割して構成されるエクステンション27a,27b,27c,27eが設けられ、エクステンション27a,27b,27c,27eは各灯具ユニットを表出させる開口29を形成するとともに、各灯具ユニットの露出不要部分を覆っている。
次に、各灯具ユニット20,40,60について説明する。
本実施形態の車両用灯具10は、第1ユニット20及び第2ユニット40から出射する光を重ね合わせてすれ違いビームの配光パターンを形成し、第3ユニット60から出射する光で走行ビームの配光パターンを形成するように構成されている。
以下では、先ず第1ユニット20について説明する。
第1ユニット20は、後述する第2ユニット40と共に車両前方手前の路面を照射するすれ違いビームの配光パターンを形成する灯具ユニットであり、図1に示すように、それぞれ同一構成の2個のサブユニット20A,20Bが、上方の設置部に幅方向に並んで設置されている。
サブユニット20A(サブユニット20Bも略同様)は、車両前後方向に延びる光軸上に配置された投影レンズ22と、投影レンズ22の後方側焦点よりも後方側に設けられた光源としての第1半導体発光素子と、第1半導体発光素子からの光を前方へ向けて光軸よりに集光反射する第1リフレクタと、第1リフレクタの前方に配置されて投影レンズ22を保持するベース部材と、を備える。
第1半導体発光素子は、1mm四方程度の大きさの発光部(発光チップ)を有する白色発光ダイオードであって、その照射軸がサブユニット20Aの照射方向と略垂直となる略鉛直上方に向けられた状態で支持部材上に載置されている。
投影レンズ22は、第1リフレクタの反射面にて反射した光を車両前方に投影する凸レンズ型の非球面レンズであって、ベース部材の車両前方側先端部近傍に固定されている。
第1半導体発光素子の発光部から出射した光は、第1リフレクタの反射面にて反射され、投影レンズ22の後方側焦点近傍を通って投影レンズ22に入射する。また、ベース部材には、第1リフレクタからの反射光の一部を遮蔽して車両前方に投影される配光パターンに斜めカットオフラインを形成するシェード部が設けられている。
そして、第1リフレクタにて反射して投影レンズ22に入射した光は、略平行な光として前方に投影される。即ち、本実施形態の第1ユニット20のサブユニット20A,20Bは、それぞれ集光カット形成用の反射型のプロジェクタ型灯具ユニットを構成している。
次に、第2ユニット40について説明する。
第2ユニット40は、上述した第1ユニット20と共にすれ違いビームの配光パターンを形成する灯具ユニットであり、上記サブユニット20Aの下方に配置されている。
第2ユニット40は、光源としての第2半導体発光素子と、第2半導体発光素子からの光を前方へ向けて光軸よりに集光反射する第2リフレクタと、を備える。
第2半導体発光素子は、第1半導体発光素子と同様に発光部を有する白色ダイオードであって、その照射軸が第2ユニット40の照射方向と略垂直となる略鉛直下方に向けられた状態で支持部材上に載置されている。
第2半導体発光素子の発光部から出射した光は、第2リフレクタの反射面にて反射され、車両前方へ照射される。即ち、本実施形態の第2ユニット40は、反射型の灯具ユニットを構成している。
次に、第3ユニット60について説明する。
第3ユニット60は、車両前方の遠方を照射する走行ビームの配光パターンを形成する灯具ユニットであり、灯室10a内に回動自在な第1赤外光透過フィルタ59を収容し、ハイビーム光と赤外光とを切り替えて出射することができるハイビーム/赤外光切り替えランプユニットとして構成されている。
第3ユニット60は、図2及び図3に示すように、光源バルブ31を挿着したアルミダイキャスト製のリフレクタ33と、筒型のレンズホルダー35を介してリフレクタ33の前方に一体化され、車両前後方向に延びる光軸Ax上に配置された投影レンズ37とを有する。
リフレクタ33は、光源バルブ31からの光を光軸AX寄りに反射する略楕円球面状のリフレクタ反射面(主反射面)33aを有し、投影レンズ37との間に第1焦点f1及び第2焦点f2を有する。
更に、リフレクタ反射面33aの周辺(本実施形態では上方)には、光源バルブ31からの光の一部を投影レンズ37の後方側焦点近傍に反射する副反射面33bが設けられている。
そして、第3ユニット60は、リフレクタ33の第1焦点f1に光源バルブ31のフィラメント31aが位置し、且つリフレクタ33の第2焦点f2が投影レンズ37の後方焦点近傍に位置することで、リフレクタ33のアルミ蒸着処理された有効反射面で反射される光源光が投影レンズ37でほぼ平行光L1となって投射配光されるように構成されている。
すなわち、第3ユニット60の作る配光パターンは、走行ビーム形成用の自動車用ヘッドランプの配光パターンと同じである。
レンズホルダー35は、リフレクタ33と同様のアルミダイキャスト製であり、その前縁部には投影レンズ37が固定保持される。また、レンズホルダー35の下方側には、リフレクタ33からの反射光の一部を通過させる窓部91aが形成されたシェード(遮光部材)91が投影レンズ37の後方側焦点周辺に設けられている。このシェード91は、灯具内で乱反射した光等の不要な光を遮ることもでき、グレアを防止できる。
第3ユニット60の光源バルブ31は、少なくとも赤外波長領域の光を放出する光源であれば良く、放電発光部を光源とするメタルハライドバルブ等の放電バルブやハロゲンバルブ等を用いることができる。そして、光源バルブ31は、光軸Axの側方からリフレクタ33の装着開口部に挿入固定される横挿し構造となっている。
これにより、第3ユニット60では、光源バルブ31のフィラメントの長手方向が、光軸Ax方向と略直交し且つ第1焦点f1に位置するように配置されている。
また、第3ユニット60では、図2に示すように、光源バルブ31が、光軸Axから上下方向に離れた位置(本実施形態では下方向に離れた位置)において、光軸Axの側方からリフレクタ33に挿入固定されている。
そこで、リフレクタ反射面が上下に2分割されて使用される場合に比べ、光軸Axの下側から上側に連続する大きなリフレクタ反射面33aが確保可能となる。これにより、例えば光軸Axの下側にシェードや、後述のフィルタ駆動ユニット55等の部材が存在するときの下側反射面からの反射光の無駄が防止でき、光の利用効率を高めることができる。つまり、有効連続反射面を大きく確保できる。
投影レンズ37と光源バルブ31との間には、上下に延びる軸線方向に沿って駆動する可動軸53を有したフィルタ駆動ユニット55と、ブラケット57とが設けられている。
回動軸61を回動中心に揺動自在に支持されたブラケット57は、先端部57aに第1赤外光透過フィルタ59を保持するとともに、回動軸61を挟んで先端部57aの反対側となる基端部57bに可動軸53を連接している。この可動軸53は、フィルタ駆動ユニット55のヨークに収容された電磁コイルの励磁により、図2の下方向に磁気吸引力にて吸着駆動される。
第1赤外光透過フィルタ59は、可視光成分を反射し赤外光成分を透過させる第1赤外光透過膜を、ガラスプレートに蒸着してなる。本実施形態による第3ユニット60では、光の集光部分付近であるリフレクタ33の第2焦点f2近傍に第1赤外光透過フィルタ59を配置することで、高価な赤外光透過膜の形成範囲を小さくすることができる。
そして、電磁コイルが励磁されていない電磁コイル・オフ時には、図示しないバネの付勢力によりブラケット57が時計回りに回転され、可動軸53が上方へ突出した位置に配置される。
一方、電磁コイルが励磁される電磁コイル・オン時には、可動軸53が電磁コイルの磁気吸引力によって下方へ移動され、ブラケット57がバネの付勢力に抗して反時計回りに回転される。
ブラケット57に保持された第1赤外光透過フィルタ59は、可動軸53の上下動作により、光源バルブ31と第2焦点f2との間において、リフレクタ33からの反射光を遮る透過位置と反射光を遮らない退避位置との間で変位可能とされる。
リフレクタ33からの反射光を遮る位置(図2参照)にブラケット57を配置すれば、光源バルブ31からの光が第1赤外光透過フィルタ59を透過することとなり、赤外光照射ランプとして使用できる。一方、リフレクタ33からの反射光を遮らない位置(図2中、二点鎖線)にブラケット57を配置すれば、光源バルブ31からの光が直接可視光として照射され、通常のハイビーム用ヘッドランプとして使用できる。
つまり、本実施形態による第3ユニット60によれば、1つの灯具ユニットを赤外光照射ランプ又はハイビーム用ヘッドライトの2つの異なる灯具ユニットとして機能させることができる。
更に、第1赤外光透過フィルタ59は、シェード91と光源バルブ31との間で窓部91aを通過する反射光を遮るよう変位する。
即ち、シェード91の光源バルブ31側において第1赤外光透過フィルタ59が変位するので、シェード91によって赤外光透過フィルタ59や近傍部材が覆われ、ランプの外側(投影レンズ37の外側)から第1赤外光透過フィルタ59や、フィルタ駆動ユニット55や、ブラケット57等の外観が見えなくなり、見栄えを向上させることができる。
また、図2及び図3に示すように、リフレクタ反射面33a及び副反射面33bからの反射光を通すシェード91の窓部91aの一部(本実施形態では上部)を塞ぐように、第2赤外光透過フィルタ69が固定されている。
第2赤外光透過フィルタ69は、可視光成分を反射し赤外光成分を透過させる第2赤外光透過膜を、ガラスプレートに蒸着してなる。そして、第2赤外光透過フィルタ69の両端部をそれぞれ挟持する取付金具71を介して、取付ビス73によりレンズホルダー35にネジ止めされている。
この第2赤外光透過フィルタ69には、副反射面33bが投影レンズ37の後方側焦点近傍に向けて反射した光が透過し、第2赤外光透過フィルタ69を透過した赤外光が、投影レンズ37に入射する。そして、副反射面33bにて反射して投影レンズ37に入射した光は、車両前方手前方向に向けた下向き光L2となって照射される。
即ち、第3ユニット60の点灯時には、光源バルブ31からの光が第1赤外光透過フィルタ59を透過するか透過しないかに関わらず、赤外光が車両前方手前方向に向けて照射される。尚、第3ユニット60をハイビーム用ヘッドライトとして使用している際にも、車両前方手前方向に赤外光が照射されるが、可視光ではないので走行ビームの配光パターンには殆ど影響を与えない。
上述した本実施形態の車両用灯具10によれば、第1ユニット20及び第2ユニット40の光源が、それぞれ第1半導体発光素子及び第2半導体発光素子で構成されている。
そこで、一般に小型で消費電力が小さい発光ダイオード(LED)のような半導体発光素子をすれ違いビームの配光パターンを形成する灯具ユニットの光源とすることで、限られた電力の有効利用が可能となる。
また、本実施形態の車両用灯具10における第3ユニット60は、灯室10a内に回動自在な第1赤外光透過フィルタ59を収容し、ハイビーム光と赤外光とを切り替えて出射することができるハイビーム/赤外光切り替えランプユニットとして構成されている。
そこで、上記第3ユニット60は、例えば夜間前方視界検出システムに用いられ、車両前部に設けられて車両前方に赤外光を照射することができる。
夜間前方視界検出システムは、図2に示す第3ユニット60と、例えば車室内上部に設けられて車両前方の視界を撮影する図示しない近赤外線CCDカメラと、同CCDカメラの撮影した画像を解析する図示しない画像処理解析装置と、画像処理解析装置で解析したデータを表示する図示しないヘッドアップディスプレイ(HUD)等とから構成される。
画像処理解析装置には、近赤外線CCDカメラが撮像した目に見えない遠方の歩行者や障害物やレーンマークなどの映像が送られるが、その映像からエッジ処理やパターン認識を行うことで、歩行者や障害物やレーンマークなどを容易に認識することができる。
そして、歩行者や障害物やレーンマークなどの映像は、ヘッドアップディスプレイ(HUD)でドライバーに示したり、形状認識で路上物体(歩行者や障害物やレーンマークなど)の特徴を判断し、音声でドライバーに知らせたりすることができるように構成されている。
そして、図4に示すように、本実施形態の車両用灯具10における第3ユニット60が照射する赤外光の配光パターンP1は、副反射面33bと第2赤外光透過フィルタ69を備えていない従来の車両用赤外光照射ランプが照射する赤外光の配光パターンP2に比べて、車両前方手前の路面を照射することができる。
即ち、通常の走行ビームの配光パターンは、車両の約10m以上前方を照射するものなので、フィルタ(赤外光透過膜)を通しただけの従来の車両用赤外光照射ランプの赤外光の配光パターンP2もこれと同様の照射範囲となる。これに対して、本実施形態の第3ユニット60は、副反射面33bが反射して第2赤外光透過フィルタ69を透過した赤外光が、車両前方手前方向に向けて照射されるので、通常の走行ビームの配光パターンよりも広く車両前方手前の路面を照射する赤外光の配光パターンP1を得ることができる。
従って、本実施形態の車両用灯具10は、赤外波長領域が少ない光源である半導体発光素子を用いたロービームランプユニットである第1ユニット20及び第2ユニット40と、ハイビームランプユニットである第3ユニット30とを組み合わせたにも関わらず、近赤外線CCDカメラが車両前方手前の路面のレーンマーク等を検知することができ、車両用暗視装置を実現することができる。
更に、上記実施形態の車両用灯具10における第3ユニット60では、光源バルブ31からの光の一部を第2赤外光透過フィルタ69に透過させる副反射面33bが、リフレクタ反射面33aの上方に設けられているので、切り起こし形成等によりリフレクタ33の一部を変更することで、副反射面33bを容易に形成することができる。勿論、副反射面を設ける位置は、リフレクタ反射面33aの上方に限るものではなく、副反射面自体をリフレクタ33と別体に設けることもできる。
また、第2赤外光透過フィルタ69は、リフレクタ反射面33a及び副反射面33bからの反射光を通すシェード91の窓部91aの上部を塞ぐように固定される。そこで、固定が容易となると共に、第2赤外光透過フィルタ69自体を小型化することができる。
尚、本発明の車両用灯具に係る光源、第1赤外光透過膜、第2赤外光透過膜及び副反射面等の構成は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の形態を採りうることは云うまでもない。
本発明の一実施形態に係る車両用灯具を示す正面図である。 図1に示した車両用灯具のII-II断面矢視図である。 図2に示した灯具ユニットの要部背面図である。 図1に示した車両用灯具における赤外光の配光パターンと従来の赤外光の配光パターンとの比較図である。
符号の説明
10…車両用灯具
20 第1ユニット
31…光源バルブ(光源)
31a…フィラメント
33…リフレクタ
33a リフレクタ反射面(主反射面)
33b 副反射面
37…投影レンズ
40 第2ユニット
55…フィルタ駆動ユニット
59…第1赤外光透過フィルタ(第1赤外光透過膜)
60 第3ユニット
69 第2赤外光透過フィルタ(第2赤外光透過膜)
91 シェード(遮光部材)
91a 窓部

Claims (3)

  1. 少なくとも赤外波長領域の光を放出する光源と、前記光源からの車両前方への光を遮る透過位置と光を遮らない退避位置との間を変位可能な第1赤外光透過膜とを有して、ハイビーム光と赤外光との切り替えができるハイビーム/赤外光切り替えランプユニットを備えた車両用灯具であって、
    前記ハイビーム/赤外光切り替えランプユニットが、前記光源からの光の一部を車両前方手前方向に反射する副反射面と、前記副反射面からの反射光が透過する第2赤外光透過膜とを備えることを特徴とする車両用灯具。
  2. 車両前後方向に延びる光軸上に配置された投影レンズと、
    前記投影レンズの後方側焦点よりも後方側に設けられた前記光源と、
    前記光源からの光を前方へ向けて前記光軸よりに集光反射するリフレクタと、
    前記リフレクタの主反射面と前記投影レンズとの間に設けられた前記第1赤外光透過膜と、
    前記主反射面の周辺に設けられ、前記光源からの光の一部を前記投影レンズの後方側焦点近傍に反射する前記副反射面と、
    前記第1赤外光透過膜の周辺に設けられ、前記副反射面からの反射光が透過する前記第2赤外光透過膜と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
  3. 前記光源からの不要な光を遮る遮光部材が、前記投影レンズの後方側焦点周辺に設けられ、
    前記第2赤外光透過膜が、前記主反射面及び前記副反射面からの反射光を通す前記遮光部材の窓部の一部を塞ぐように固定されることを特徴とする請求項2に記載の車両用灯具。
JP2007183531A 2007-07-12 2007-07-12 車両用灯具 Pending JP2009021132A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007183531A JP2009021132A (ja) 2007-07-12 2007-07-12 車両用灯具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007183531A JP2009021132A (ja) 2007-07-12 2007-07-12 車両用灯具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009021132A true JP2009021132A (ja) 2009-01-29

Family

ID=40360606

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007183531A Pending JP2009021132A (ja) 2007-07-12 2007-07-12 車両用灯具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009021132A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010225462A (ja) * 2009-03-24 2010-10-07 Toyoda Gosei Co Ltd 車両用ヘッドランプ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010225462A (ja) * 2009-03-24 2010-10-07 Toyoda Gosei Co Ltd 車両用ヘッドランプ
US8287166B2 (en) 2009-03-24 2012-10-16 Toyoda Gosei Co., Ltd. Vehicle headlamp

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5468754B2 (ja) 自動車ヘッドライト用のプロジェクションモジュール
JP6174337B2 (ja) 車両用灯具
JP6114653B2 (ja) 車両用灯具
JP5352263B2 (ja) 車両用灯具
EP2103867B1 (en) Vehicle headlamp apparatus
KR100862265B1 (ko) 차량용 적외광 조사 램프
JP4714107B2 (ja) 車両用赤外光照射ランプ
JP4714108B2 (ja) 車両用赤外光照射ランプ
JP2013098169A (ja) スポットランプユニット、このスポットランプユニットが備えられたヘッドライトシステム、およびこれを利用した前方照明方法
JP5897913B2 (ja) 灯具ユニット
CN110869667B (zh) 灯具单元及车辆用前照灯
US20090052200A1 (en) Single source visible and IR vehicle headlamp
JP6030932B2 (ja) 車両用前照灯
US11168860B1 (en) Automotive lamp
JP2017111977A (ja) 車両用灯具および車両用照射システム
JP4863502B2 (ja) 車両前照灯
CN210153720U (zh) 车辆用灯具及车辆系统
CN111867886A (zh) 车辆用灯具及车辆用灯具系统
JP2008135247A (ja) 車両前照灯
JP5344957B2 (ja) 車両用前照灯
JP2009021132A (ja) 車両用灯具
JP7273364B2 (ja) 車両用灯具
JP4424167B2 (ja) 車両用照明装置
JP5023406B2 (ja) 車両用前照灯ユニット
JP2004063166A (ja) 暗視装置及び暗視装置兼用車両用前照灯