JP2002322643A - 場所打ちコンクリート杭の施工方法 - Google Patents

場所打ちコンクリート杭の施工方法

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JP2002322643A
JP2002322643A JP2001129592A JP2001129592A JP2002322643A JP 2002322643 A JP2002322643 A JP 2002322643A JP 2001129592 A JP2001129592 A JP 2001129592A JP 2001129592 A JP2001129592 A JP 2001129592A JP 2002322643 A JP2002322643 A JP 2002322643A
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pile
cast
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concrete pile
bar
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JP2001129592A
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English (en)
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Naoyuki Okabe
直幸 岡部
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Nishimatsu Construction Co Ltd
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Nishimatsu Construction Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現場打ちコンクリート杭の杭頭処理を容易に
する場所打ちコンクリート杭の施工方法を提供する。 【解決手段】 場所打ちコンクリート杭1の主筋35の
上端部が、杭本体30の杭頭の予盛り部分20の下に配
置されるように、鉄筋篭を掘削した杭孔に挿入し、主筋
35の上端部に定着筋36を接合させるカプラー40を
設け、コンクリート杭を打設する。そして、予め除去す
べき予盛り部分30とその下の杭本体30との境界部分
に静的破砕材70を設置する。その際、前記静的破砕材
を設置する際に静的破砕材を支持する支持部(フラット
バー50、取付架台60a、60b)を設ける。さらに
コンクリートが固化し、杭頭の予盛り部分20を除去し
た後に、前記カプラー40に定着筋36を接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄筋コンクリート
構造物の施工において、現場打ちコンクリート杭の杭頭
処理に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄筋コンクリート構造物の施工におい
て、杭打ち工程ではまず掘削機によって杭孔を掘削し、
地上で主筋とフープ筋を溶接して鉄筋篭を造り、前記杭
孔に、前記鉄筋篭を挿入後、コンクリートを打設し基礎
杭を造る。そして、ユンボ等を使用して地表面を掘り下
げ、基礎杭の杭頭を露出させ、杭頭部のコンクリートを
削岩機等で破砕して取り除き定着筋を露出させる。その
後、定着筋に付着したコンクリート片を剥がし、杭天端
をはつって仕上げる。
【0003】ところが、上記のように杭頭コンクリート
部分を削岩機等で破砕して取り除く方法では、杭頭鉄筋
の定着部分周りに付着したコンクリートを剥がす作業に
非常に多くの労力を要していた。
【0004】そこで上記の問題点を解決する方法とし
て、あらかじめ鉄筋篭の杭頭部分の主筋に発泡パイプ等
を取り付けた後に、鉄筋篭を杭孔に挿入後、コンクリー
トを打設する方法がある(特開平10−03718
4)。
【0005】上記の方法は、鉄筋篭の杭頭部分の定着筋
に発泡系の鉄筋養生材を取り付ける。その後、鉄筋篭を
杭孔に挿入しコンクリートを打設する。コンクリートが
固化した後、杭頭部分の定着筋の外側部分のコンクリー
トを破砕する。そして、残りの杭頭部分の定着筋の内側
のコンクリートを破砕する。その後、杭天端をはつって
仕上げる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の方法の
ように、杭頭部分の定着筋に発泡系の鉄筋養生材を取り
付けて杭頭部分を地上に露出させる際に、ユンボ等で杭
頭部分の上端部の定着筋に引掛け、定着筋を曲げる等の
問題が生じていた。
【0007】また、杭頭部分の定着筋周りのコンクリー
トを破砕した後に、杭頭部分の内部のコンクリートを破
砕する作業に長時間を要し、コスト面でも高くつく等の
問題点もあった。
【0008】そこで、本発明では杭頭部分の定着筋を無
くしてコンクリートを打設し、杭頭部分のコンクリート
を破砕した後に、あらかじめ工場等で接続部材が摩擦圧
接された主筋に定着筋を取り付けることによりコンクリ
ートの破砕作業の短縮が可能になる場所打ちコンクリー
ト杭の施工方法を提供することを目的とする。また、杭
頭部分に静的破砕剤を埋め込むことで杭頭部分のコンク
リートの破砕をスムーズにし、コンクリートの破砕作業
の短縮が可能になる場所打ちコンクリート杭の施工方法
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、場所打ちコンクリート杭1
の杭本体30の杭頭上に予め余分にコンクリートが打設
されて形成された予盛り部分20を除去し、該予盛り部
分が除去された前記杭頭から上方に定着筋36を延出さ
せる場所打ちコンクリート杭の施工方法において、場所
打ちコンクリート杭の主筋35の上端部35aを前記予
盛り部分の下に配置するとともに、前記主筋の上端部に
は予め工場等で摩擦圧接加工により定着筋を接続するた
めの接続部材(カプラー40)を設けた状態で場所打ち
コンクリート杭を設け、前記予盛り部分を除去した後
に、前記接続部材に定着筋を接合することを特徴とす
る。
【0010】上記構成によれば、主筋の上端部が予盛り
部分の下に配置されることにより、主筋の上端部には、
定着筋となる部分がなく、予盛り部分を除去した後に、
主筋に定着筋を接合している。従って、予盛り部分を除
去する際に、定着筋が邪魔になることがないとともに、
予盛り部分を除去する際に定着筋を曲げてしまうような
こともない。従って、予盛り部分を除去する作業を容易
なものとすることができる。また、前記主筋には、定着
筋を接合するための接合部材があらかじめ工場等で摩擦
圧接加工により取り付けられているので、主筋と定着筋
とを前記接合部材で容易、迅速かつ確実に接合すること
ができる。
【0011】なお、接合部材は、例えば、ネジ筋等の雄
ネジ状の部材や、筒状でネジ孔を有するカプラー等の雌
ネジ状の部材などである。また、定着筋側にも、ネジ筋
等の雄ネジ状の部材や、前記カプラー等の雄ネジ状の部
材をあらかじめ工場等で摩擦圧接加工により接続してお
くことが好ましい。また、主筋と定着筋との両方に雄ネ
ジ状の部材を摩擦圧接で取り付けた状態で、接続時に両
端が開放した状態のネジ孔を有するカプラーを用いるも
のとしても良い。また、工場等とは、基本的に鉄筋の加
工を行なう工場であるが、専用の工場でなくてとも必要
な機材が配置されて摩擦圧接が可能ならばどこでも良
く、杭の構築現場の近傍で前記機材が配置された場所で
もよい。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載の場
所打ちコンクリート杭の施工方法において、場所打ちコ
ンクリート杭を設ける際に、予め、除去すべき予盛り部
分とその下の杭本体との境界部分に静的破砕剤70を配
置しておくとともに、該静的破砕剤を配置する際に、静
的破砕剤を支持する支持部を前記主筋の上端部に固定す
ることを特徴とする。
【0013】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の場所打ちコンクリート杭の施工方法において、場所
打ちコンクリート杭を設ける際に、予め除去すべき予盛
り部分とその下の杭本体との境界部分に配置された静的
破砕剤により、予盛り部分を容易に除去することが可能
である。なお、前記支持部については、例えば、棒状も
しくは細板状の支持部材を主筋間に架渡すように配置
し、この細板状の部材の上に静的破砕材を受ける架台等
を取り付けるものとしても良い。そして、前記支持部材
の取付に際しては、主筋の前記接続部材を応用しても良
いし、前記支持部材を最も上のフープ筋の上で主筋に結
束するものとしても良い。
【0014】請求項3記載の発明は、請求項2記載の場
所打ちコンクリート杭の施工方法において、前記主筋に
予め工場等で摩擦圧接される接続部材が雄ネジもしくは
雌ネジを備えるものとされ、前記雄ネジもしくは雌ネジ
に螺合する部材を介して前記定着筋が前記主筋に接合さ
れ、場所打ちコンクリート杭を設ける際に、前記接続部
材の雄ネジもしくは雌ネジには、該雄ネジもしくは雌ネ
ジに螺合して該雄ネジもしくは雌ネジをコンクリートか
ら保護する保護部材(ボルトキャップ41)が設けら
れ、前記静的破砕剤を支持する支持部を前記接続部材と
該接続部材に螺合する保護部材とにより締結された状態
で前記主筋の上端部に固定することを特徴とする。
【0015】請求項3記載の発明によれば、接続部材が
雄ネジもしくは雌ネジを備えるものとされ、前記雄ネジ
もしくは雌ネジに螺合する部材を介して前記定着筋が前
記主筋に接合されるものとされている。そして、場所打
ちコンクリート杭の構築時に接続部材の雄ネジもしくは
雌ネジに保護部材を螺合しておくことにより、前記雄ネ
ジの周囲にコンクリートが付着して硬化したり、雌ネジ
のネジ孔内にコンクリートが入り込んで硬化したりする
のを防止することができる。さらに、静的破砕剤を支持
する支持部を前記雄ネジもしくは雌ネジと保護部材とに
より締結した状態に主筋に接続するものとすることによ
り、静的破砕剤を配置する際に静的破砕剤を支持する支
持部を容易に主筋に固定することができるとともに、支
持部を主筋に固定する部材を特に必要としないので、コ
ストの低減を図ることができる。
【0016】請求項4記載の発明は、請求項2または3
記載の場所打ちコンクリート杭の施工方法において、前
記支持部が、両端部をそれぞれ異なる主筋の上端部に固
定された複数の長尺な支持材(フラットバー50)と、
該支持材上に設けられた取付架台60a,60bとから
なり、前記支持材が場所打ちコンクリート杭の中央部を
通らないように該中央部を囲む位置もしくは挟む位置
で、かつ、ほぼ同一平面上に配置され、前記取付架台が
場所打ちコンクリート杭の中央部を通らないように中央
部を挟む位置もしくは囲む位置に設けられていることを
特徴とする。
【0017】請求項4記載の発明によれば、請求項2ま
たは3記載の場所打ちコンクリート杭の施工方法におい
て、静的破砕剤を支持するために異なる主筋間に渡って
ほぼ一平面上に配置される支持材によりコンクリートの
連続性が予盛り部分との境界部分で一部切れた状態とな
り静的破砕剤による破砕効果を向上させることができ
る。また、前記支持材及び取付架台は、場所打ちコンク
リート杭の中央部を避け中央部を囲むか挟むように設け
られているため、杭施工時のコンクリートを流し込むた
めのトレミー管の設置の妨げとならない。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の場所打ちコ
ンクリート杭の施工方法を図1から図6を参照して説明
する。
【0019】場所打ちコンクリート杭1の従来の工法で
は、鉄筋篭の定着長さを杭頭の予盛り部分20の上端部
22から突出するように設計するが、図1で示すよう
に、本発明の工法では、杭頭の予盛り部分20とその下
の杭本体30との境界部分23に杭頭の主筋35の上端
部35aが位置するように鉄筋の長を設計し、鉄筋篭を
組む。
【0020】上記で鉄筋篭を組む際、杭頭の主筋35の
上端部35aには予め工場で摩擦圧接加工されたカプラ
ー40が接合されている。前記カプラー40は、鉄筋篭
を杭孔に挿入してコンクリートを打設し、該コンクリー
トが固化し、杭頭の予盛り部分20を除去した後に定着
筋36を接合するものである。
【0021】図2に示すように、杭頭の主筋35とカプ
ラー40を接合する方法として摩擦圧接による方法で行
う。前記摩擦圧接では、下端面45が平坦な面であるカ
プラー40を使用し、該カプラー40を回転させ、もう
一方の杭頭の主筋35の上端部35aを油圧推力により
回転中の該カプラー40の下端面45に押し付け、その
時発生する摩擦熱により塑性変形しやすくなった所で回
転を急停止させ、さらに高い圧力で杭頭の主筋35の上
端部35aを該カプラー40の下端面45に押し付ける
ことにより接合する。上記の摩擦圧接では、引っ張り強
度、曲げ強度とも従来の溶接と比較して高い強度が得ら
れる。
【0022】前記カプラー40は、有底筒状で、内部が
ネジ孔となっている。前記カプラー40の上端部に前記
ネジ孔の開口部43が設けられており、該開口部43に
コンクリートのネジ孔への侵入を防止する保護部材とし
てのボルト状のボルトキャップ41が螺合されるように
なっている。
【0023】一方、前記主筋35とカプラー40により
接合される定着筋36は、その下端部にカプラー40に
螺合するネジ部36b(ネジ筋)があらかじめ工場等に
おいて摩擦圧接されている。後述するように、前記主筋
35のカプラー40を露出させた際に、前記定着筋36
のネジ部36bを螺合させることにより、主筋35に定
着筋36を固定できるようになっている。また、主筋3
5と定着筋36との接合においては、あらかじめ、定着
筋36のネジ部36bにロックナット42を螺合してお
き、主筋35のカプラー40のネジ孔に定着筋36のネ
ジ部36bを螺合した後に、ロックナット42を下方に
降ろすように回転させてロックナット42によりカプラ
ー40とネジ部36bの螺合を固定する。
【0024】なお、ロックナット42を用いずにカプラ
ー40のネジ孔に定着筋36のネジ部36bを最後まで
螺合して締結した状態としても良い。
【0025】また、主筋35の上端部にカプラー40で
はなく、定着筋36のネジ部36b(ネジ筋)と同様の
ネジ部(図示略)を摩擦圧接により接合し、上下両端が
開口したネジ孔を備えたカプラー(図示略)を用いて接
合しても良い。すなわち、主筋35の図示しないネジ部
と、定着筋36のネジ部36bとにそれぞれロックナッ
ト42をあらかじめ螺合した状態で、主筋35のネジ部
をカプラーの下の開口からネジ孔に螺合し、定着筋36
のネジ部36bをカプラーの上の開口からネジ孔に螺合
する。次いで、主筋35のネジ部と定着筋36のネジ部
36bとにそれぞれ螺合されたロックナット42をカプ
ラー側に締め付けることにより、カプラーを介して主筋
と定着筋とを接合する。このような構成とすれば、ロッ
クナット42を締め付ける前に、カプラーのネジ孔への
主筋35のネジ部及び定着筋36のネジ部36bの螺合
される長さを調節することで、主筋35と定着筋36と
をあわせた長さの調整が可能となる。
【0026】次に、杭頭の予盛り部分20とその下の杭
本体30との境界部分23に静的破砕剤70を配置する
が、前記静的破砕剤70を配置する際に静的破砕剤70
を支持するためのフラットバー50を設ける。前記フラ
ットバー50は、所定の長さに切断した長尺な細板状
で、両端にフラットバー50を固定させるための穴が設
けられている。
【0027】図2に示すように、フラットバー50の取
付けは、まずフラットバー50の片方の端部にある穴
を、杭頭の主筋35に接合したカプラー40の上部にボ
ルトキャップ41を螺合する前にフラットバー50とカ
プラー40のネジ穴をあわせた状態で、カプラー40の
ネジ孔にボルトキャップ41を締めフラットバー50の
端部を固定する。
【0028】そして、図3に示すように、フラットバー
50の他方の端部を前記と異なる杭頭の主筋35に接合
したカプラー40に上記と同様の方法で固定させ、コン
クリート杭1の中央部を囲むようにフラットバー50を
三角形状に配設する。なお、フラットバー50の配置形
状は、コンクリートを打設する際に用いられるトレミー
管の設置の邪魔にならないように、コンクリート杭1の
中央部に配置されないようになっていればよいので、上
記三角形状に限定されるものではなく、例えば、二本の
フラットバー50をコンクリート杭1の中央部を挟んで
互いに平行に配置しても良いし、三角形以上の多角形状
に配置しても良いし、井桁状に配置しても良い。すなわ
ち、少なくともコンクリート杭の中央部を挟んでほぼ対
向した状態にフラットバー50が配置されていれば良
い。
【0029】図3に示すように、フラットバー50を設
置した後、前記フラットバー50の上部に、取付架台6
0a、60bを同心円状に二重に設置する。前記の取付
架台60a、60bは上面が開口した断面形状がU字型
をしたリング状の枠体で、前記取付架台60a、60b
の内部に透水性の袋に入れた紛状の静的破砕剤70を装
着する。前記の静的破砕剤70の形状が顆粒状のもので
あれば、袋に入れずに取付架台60a、60bに設置し
ても良い。
【0030】また、取付架台60a、60bを同心円状
に二重に設置する場合、同心円状の外側に設置される取
付架台60aは、該取付架台60aと杭頭の主筋35又
はフープ筋37とを番線80等で複数箇所固定する。ま
た同時に前記のフラットバー50と前記取付架台60a
を番線80等で複数箇所固定しても良い。同様に、同心
円状の内側に設置される取付架台60bは、該取付架台
60bの下部にあるフラットバー50と番線80等で固
定する。
【0031】なお、取付架台60a、60bは、リング
状に限定されるものではなく、上述のフラットバー50
と同様に矩形状とし、上述のフラットバー50の各種の
配置の仕方と同様の配置の仕方をするものとしても良
い。また、支持部材としてフラットバー50に代えて、
棒状の木材である垂木(図示略)を用いるものとしても
良い。この場合には、垂木を例えば、最も上のフープ筋
の上の位置で主筋35に結束し、垂木を配置し、その上
に取付架台60a、60bを配置する。なお、垂木の配
置は、上述のフラットバー50の各種の配置の仕方と同
様の配置の仕方をするものとしても良い。
【0032】また上記静的破砕剤70は、珪酸塩や酸化
カルシウムを主成分としたもので、これに遅延剤として
ホウ酸塩等を添加したものである。そして、遅延剤の種
類および添加量を適宜変えることによって、水和膨張圧
の発現時間を調整することができる。前記の静的破砕剤
70は、破砕したいコンクリートの体積量に応じて、設
置数や設置個所を変えることができる。
【0033】次に杭孔に生コンクリートを打設する手順
を説明する。作成した鉄筋篭を掘削機にて掘削した杭孔
に挿入する。そして、杭孔にトレミ−管を、前記トレミ
−管の先端が杭孔の底から近く所定の間隔を保った位置
まで垂直に挿入する。次ぎに、トレミ−管の上端の開口
部から生コンクリートを注入し下端の開口部から流出さ
せる。これにより、トレミ−管を介して注入された生コ
ンクリートは掘削した杭孔の下部から次第に上昇してい
く。トレミ−管は注入を終った後で抜き取る。
【0034】また、掘削地盤の崩壊を防ぐ目的で、杭孔
内にベントナイト液を注入するが、杭孔の底にスラリや
土砂などが沈殿する。沈殿したスラリや土砂などは、ト
レミ−管の下端の開口部から次々に吐き出される新鮮な
生コンクリートに押し出されるように杭孔の上部に移動
し、スラリや土砂などを含んだ品質の低下した生コンク
リートは杭頭部分に移動する。
【0035】上記のように杭孔の上部に形成されたコン
クリート部分は、コンクリートの強度が弱く杭として使
用できない。このため、杭の頭部(予盛り部分20)の
コンクリートを破砕して除去する位置を予め設定して、
打設するコンクリート杭全体の長さを決めるが、安全の
ため杭頭部に隣接した下側のコンクリート部分をも僅か
に含めて破砕して除去する。前記の除去をする予定位置
を計画破砕レベルとする。
【0036】この計画破砕レベルを設定し、コンクリー
トを打設前にほぼこのレベルに沿って上記で説明した静
的膨張破砕剤70を取付架台60a、60bに取り付け
た後、コンクリートを打設する。
【0037】コンクリートの固化とともに、水和反応に
より静的破砕剤70が膨張すると、杭頭コンクリート内
部の静的破砕剤70の周縁部に微小クラックが生じ、そ
の後クラックが進行して拡大していく。特に、静的破砕
剤70及びフラットバー50を設置したレベルでの水平
方向への亀裂が進行する。
【0038】そして、静的破砕剤70及びフラットバー
50を設置した計画破砕レベル付近で破断面が生じる。
また、コンクリートが硬化した時に、クラックの進行が
計画破砕レベルの水平方向に進行せず、杭頭の中心部に
向かって、縦方向、水平方向又は斜め方向にも割れ目が
生じる場合もある。この場合は、後述するような方法を
取らずに、杭頭の予盛り部分20のコンクリートをブロ
ックごとに小割りにした後に削岩機等でさらに細かく破
砕し、撤去する。
【0039】図4に示すように、あらかじめコンクリー
トが完全に固化する前に、杭頭の予盛り部分20の上端
部にワイヤーロープ24を固定するためのリング状の係
止部材21を設置する。
【0040】コンクリートが完全に固化したら、掘削機
械で杭頭の予盛り部分20の頭出しを行う。そして、静
的破砕剤70によって、杭頭の予盛り部分20と杭本体
30の境界線上の破断を確認した後、図4に示すよう
に、前記の係止部材21にワイヤーロープ24を係止さ
せ、揚重機によって前記ワイヤーロープ24を吊り上
げ、杭頭の予盛り部分20を除去する。
【0041】そして、図5に示すように、杭天端90を
ブレーカーで修正はつりを行う。修正はつりの後、カプ
ラー40の上部に被せてあるボルトキャップ41を外
す。また同時に、杭頭の主筋35に接合したカプラー4
0の上部のボルトキャップ41に固定していたフラット
バー50を外す。
【0042】そして、定着筋36の端部36aに摩擦圧
接されたネジ部36bと前記カプラー40の上端に開口
部43を有するネジ孔に螺合させ、さらにロックナット
42で締め付け固定し、杭頭の主筋35と定着筋36を
連結する。
【0043】なお、カプラー40と定着筋36の接合方
法として、前記ロックナット42を用いずに、カプラー
40のネジ孔に、定着筋36の端部36aと摩擦圧接さ
れているネジ部36bを螺合して最後まで締め付けて、
固定する方法でも良い。
【0044】また、上述のように主筋35の上端部にネ
ジ部を設け、上下両端部が開口したネジ孔を有するカプ
ラーを用い、該カプラーの上下から主筋35のネジ部と
定着筋36のネジ部36bとを螺合し、上述のようにロ
ックナットで締め付けるものとしても良い。この場合に
は、上述のように長さの調整が可能となる。そして、上
述のように主筋35に定着筋36が接合された後には、
周知の方法で場所打ちコンクリート杭1上に上部構造物
を構築する。
【0045】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、杭頭の定
着筋を予盛り部分の解体後に取り付けるため、予盛り部
分を除去する際に定着筋が邪魔にならないとともに、揚
重機等によって予盛り部分を除去するものとしても、定
着筋を折り曲げることがなくなる。
【0046】請求項2記載の発明によれば、予め除去を
すべき予盛り部分とその下の杭本体との境界部分に静的
破砕剤を配置するので、予盛り部分を塊の状態で容易に
除去することができる。
【0047】請求項3記載の発明によれば、場所打ちコ
ンクリート杭の構築時に接続部材の雄ネジもしくは雌ネ
ジに保護部材を螺合しておくことにより、前記雄ネジの
周囲にコンクリートが付着して硬化したり、雌ネジのネ
ジ孔内にコンクリートが入り込んで硬化したりするのを
防止することができる。さらに、静的破砕剤を支持する
支持部を前記雄ネジもしくは雌ネジと保護部材とにより
締結した状態に主筋に接続するものとすることにより、
静的破砕剤を配置する際に静的破砕剤を支持する支持部
を容易に主筋に固定することができるとともに、支持部
を主筋に固定する部材を特に必要としないので、コスト
の低減を図ることができる。
【0048】請求項4記載の発明によれば、請求項2ま
たは3記載の場所打ちコンクリート杭の施工方法におい
て、静的破砕剤を支持するために異なる主筋間に渡って
ほぼ一平面上に配置される支持材によりコンクリートの
連続性が予盛り部分との境界部分で一部切れた状態とな
り静的破砕剤による破砕効果を向上させることができ
る。また、前記支持材及び取付架台は、場所打ちコンク
リート杭の中央部を避け中央部を囲むか挟むように設け
られているため、杭施工時のコンクリートを流し込むた
めのトレミー管の設置の妨げとならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の杭頭処理における定着筋
の後施工方法における杭頭を示す断面図である。
【図2】上記杭頭処理における定着筋の後施工方法に用
いられるカプラを示す側面図である。
【図3】上記杭頭処理における定着筋の後施工方法の静
的破砕剤の設置を説明するための図である。
【図4】上記杭頭処理における定着筋の後施工方法の余
盛り部分の撤去を説明するための図である。
【図5】上記杭頭処理における定着筋の後施工方法の余
盛り部分の撤去及び定着筋の取り付けを説明するための
図である。
【図6】上記杭頭処理における定着筋の後施工方法の定
着筋の取付けを説明するための図である。
【符号の説明】
1 場所打ちコンクリー
ト杭 20 予盛り部分 30 杭本体 35 主筋 36 定着筋 36b ネジ部 40 カプラー(接続部
材) 41 ボルトキャップ(保
護部材) 42 ロックナット 50 フラットバー(支持
部材、支持部の一部) 60a、60b 取付架台(支持部の
一部) 70 静的破砕剤 80 番線

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】場所打ちコンクリート杭の杭本体の杭頭上
    に予め余分にコンクリートが打設されて形成された予盛
    り部分を除去し、該予盛り部分が除去された前記杭頭か
    ら上方に定着筋を延出させる場所打ちコンクリート杭の
    施工方法において、 場所打ちコンクリート杭の主筋の上端部を前記予盛り部
    分の下に配置するとともに、前記主筋の上端部には予め
    工場等で摩擦圧接加工により定着筋を接続するための接
    続部材を設けた状態で場所打ちコンクリート杭を設け、 前記予盛り部分を除去した後に、前記接続部材に定着筋
    を接合することを特徴とする場所打ちコンクリート杭の
    施工方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の場所打ちコンクリート杭の
    施工方法において、 場所打ちコンクリート杭を設ける際に、予め、除去すべ
    き予盛り部分とその下の杭本体との境界部分に静的破砕
    剤を配置しておくとともに、静的破砕剤を配置する際
    に、該静的破砕剤を支持する支持部を前記主筋の上端部
    に固定することを特徴とする場所打ちコンクリート杭の
    施工方法。
  3. 【請求項3】請求項2記載の場所打ちコンクリート杭の
    施工方法において、 前記主筋に予め工場等で摩擦圧接される接続部材が雄ネ
    ジもしくは雌ネジを備えるものとされ、前記雄ネジもし
    くは雌ネジに螺合する部材を介して前記定着筋が前記主
    筋に接合され、 場所打ちコンクリート杭を設ける際に、前記接続部材の
    雄ネジもしくは雌ネジには、該雄ネジもしくは雌ネジに
    螺合して該雄ネジもしくは雌ネジをコンクリートから保
    護する保護部材が取り付けられ、前記静的破砕剤を支持
    する支持部を前記接続部材と該接続部材に螺合する保護 部材とにより締結された状態で前記主筋の上端部に固定
    することを特徴とする場所打ちコンクリート杭の施工方
    法。
  4. 【請求項4】請求項2または3記載の場所打ちコンクリ
    ート杭の施工方法において、 前記支持部が、両端部をそれぞれ異なる主筋の上端部に
    固定された複数の長尺な支持材と、該支持材上に設けら
    れた取付架台とからなり、 前記支持材が場所打ちコンクリート杭の中央部を通らな
    いように該中央部を囲む位置もしくは挟む位置で、か
    つ、ほぼ同一平面上に配置され、 前記取付架台が場所打ちコンクリート杭の中央部を通ら
    ないように中央部を挟む位置もしくは囲む位置に設けら
    れていることを特徴とする場所打ちコンクリート杭の施
    工方法。
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