JP2002322282A - 球状シリコーン微粒子の製造方法 - Google Patents

球状シリコーン微粒子の製造方法

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JP2002322282A JP2001130225A JP2001130225A JP2002322282A JP 2002322282 A JP2002322282 A JP 2002322282A JP 2001130225 A JP2001130225 A JP 2001130225A JP 2001130225 A JP2001130225 A JP 2001130225A JP 2002322282 A JP2002322282 A JP 2002322282A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反応温度の影響を受けずに平均粒子径の揃っ
た球状ポリメチルシルセスキオキサン微粒子を製造する
方法を提供する。 【解決手段】 (a) 一般式:R1 Si(OR2 3 ……
(I) (R1 はアルキル基、アルケニル基、フェニル基等、R
2 はアルキル基)で示されるオルガノトリアルコキシシ
ラン、例えばメチルトリメトキシシランに(b) 一般式
(I)の加水分解物を、100重量部に対あたり0.0
002〜5重量部添加、混合し、この混合液を、大過剰
の水中へ徐々に加え酸性条件下で加水分解し、この溶液
に、アルカリ性水溶液を添加、混合し、静置状態におい
て、加水分解物を重縮合反応させて球状シリコーン微粒
子を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、球状シリコーン微
粒子の製造方法に関し、さらに詳しくは、効率良く平均
粒子径の小さい球状シリコーン微粒子を製造する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、球状シリコーン微粒子を得る
方法としては、例えば特開2000−186148公報
に開示された方法が知られている。
【0003】この方法は、メチルトリアルコキシシラン
のようなオルガノトリアルコキシシランを、2〜600
μS/cmの電気伝導度に調整した酸性水中で加水分解
して、メチルシラントリオールやその部分縮合物溶液と
し、この溶液にアルカリ性水溶液を添加、混合して静置
状態で重縮合反応させ、球状シリコーン微粒子を得る方
法である。
【0004】この方法によると所望の粒子径の、かつ粒
子径の揃った球状シリコーン微粒子を得ることができ
る。
【0005】しかしながら、この方法では、平均粒子径
の揃った球状シリコーン微粒子が得難いという問題があ
った。
【0006】この原因は必ずしも明確ではないが、加水
分解反応は発熱反応であり、かつ得られる球状シリコー
ン微粒子の平均粒子径は反応温度に大きいな影響を受け
ることから、加水分解反応時の反応系における反応温度
の不均一が原因の一つになっているものと考えられる。
【0007】加水分解反応の反応温度を制御するには、
オルガノトリアルコキシシランを水に徐々に添加したり
反応系の温度を制御したりすればよいが、このような方
法では、時間や装置容積に対する生産効率が低くなると
いう問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の球状シリコーン微粒子の製造方法では、加水分解反応
が発熱反応であるため粒子径の揃った球状シリコーン微
粒子を得ることが難しく、粒子径の揃った球状シリコー
ン微粒子を得るためオルガノトリアルコキシシランを水
へゆっくり添加したり反応系の温度を制御したりすると
時間や装置容積に対する生産効率が低くなるという問題
があった。
【0009】本発明は、かかる従来の難点を解消すべく
なされたもので、時間や装置容積に対する生産効率を低
下させることなく、平均粒子径の揃った球状シリコーン
微粒子を提供することのできる球状シリコーン微粒子の
製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者の球状シリコー
ン微粒子の製造方法は、 (A)(a) 一般式:R1 Si(OR2 3 ……(I) (式中、R1 は置換又は非置換のアルキル基、アルケニ
ル基及びフェニル基からなる群から選ばれた1価の基を
表し、R2 は同一又は異なる置換若しくは非置換のアル
キル基を表す)で示されるオルガノトリアルコキシシラ
ンに、(b) 一般式(I)で表されるオルガノトリアルコ
キシシランを加水分解して得られるオルガノシラノール
及び/又はその部分縮合物を、一般式(I)で示される
オルガノトリアルコキシシラン100重量部に対して
0.0002〜5重量部添加、混合して、オルガノトリ
アルコキシシランとオルガノシラノール及び/又はその
部分縮合物を含む混合液を得る工程と、(B)前記混合
液を、この混合液中のオルガノトリアルコキシシラン1
モルに対して20〜150モルの範囲となる水中へ徐々
に加え酸性条件下で加水分解してオルガノシラノール及
び/又はその部分加水分解物の水/アルコール溶液を得
る工程;及び(C)前記オルガノシラノール及び/又は
その部分加水分解物の水/アルコール溶液に、アルカリ
性水溶液を添加、混合し、静置状態において、前記オル
ガノシラノール及び/又はその部分加水分解物を重縮合
反応させて球状シリコーン微粒子を形成する工程と;を
含むことを特徴とする。
【0011】本発明の製造方法の第一工程((A)の工
程)は、(a) 前記一般式(I)で表されるオルガノトリ
アルコキシシランに、(b) 一般式(I)で表されるオル
ガノトリアルコキシシランを加水分解して得られるオル
ガノシラノール及び/又はその部分縮合物の少量を添
加、混合して、オルガノトリアルコキシシランとオルガ
ノシラノール及び/又はその部分縮合物を含む混合液を
得る工程である。
【0012】前記一般式(I)におけるR1 としては、
メチル基が適しており、R2 としては、メチル、エチ
ル、ブチルのようなアルキル基;及び2−メトキシエチ
ル、2−エトキシエチル、2−プロポキシエチル、2ブ
トキシエチルのようなアルコキシ置換炭化水素基が例示
され、加水分解速度が大きいことから、メチル、エチ
ル、及び2−メトキシエチル基が好ましく、特にメチル
基が好ましい。好ましいメチルトリアルコキシシランと
しては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキ
シシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチル
トリイソプロポキシシラン及びメチルトリス(2−メト
キシエトキシ)シランが例示され、1種又は2種以上混
合したものが用いられる。
【0013】前記一般式(I)で示されるオルガノトリ
アルコキシシランとしては、例えば公知の方法によりオ
ルガノトリクロロシランを適当なアルコールでアルコキ
シ化したものが好適している。
【0014】(b) 一般式(I)で表されるオルガノトリ
アルコキシシランを加水分解して得られるオルガノシラ
ノール及び/又はその部分縮合物は、一般式(I)で表
されるオルガノトリアルコキシシランと水とを、当量比
で1:0.9〜1.49となる量で加水分解反応をさせ
ることにより得られる。加水分解反応は酸性条件、撹拌
下で、オルガノトリアルコキシシラン中に水を滴下して
反応させることが好ましい。加水分解反応により得られ
るオルガノシラノール及び/又はその部分縮合物中に
は、加水分解反応により得られるアルコールが含まれて
いるがそのまま使用することもできるし、また、中和操
作やアルコール成分を蒸留等により留去したものも使用
することができる。本工程により得られるオルガノシラ
ノール及び/又はその部分縮合物は一般式(I)に均一
に溶解するものでなければならない。
【0015】一般式(I)で示されるオルガノトリアル
コキシシランとオルガノシラノール及び/又はその部分
縮合物との混合比は、一般式(I)で示されるオルガノ
トリアルコキシシラン100重量部に対してオルガノシ
ラノール及び/又はその部分縮合物0.0002〜5重
量部、好ましくは0.005〜3重量部である。0.0
02重量部よりも少ない場合には効果がなく、5重量部
よりも多いと生成する粒子径の分布が広くなるので好ま
しくない。
【0016】前記一般式(I)で表されるオルガノトリ
アルコキシシランへのオルガノシラノール及び/又はそ
の部分縮合物の添加、混合は、オルガノトリアルコキシ
シランを撹拌しながら、その中へ所定量のオルガノシラ
ノール及び/又はその部分縮合物を徐々に注下すること
により行われる。
【0017】本発明の第二工程((B)の工程)は、第
一工程で得たオルガノトリアルコキシシランとオルガノ
シラノール及び/又はその部分縮合物との混合物を、大
過剰の水中へ徐々に加え、酸性条件下で加水分解してオ
ルガノシラノール及び/又はその部分加水分解物の水/
アルコール溶液を得る工程である。
【0018】第二工程で混合液が添加される水の量は、
この混合物中のオルガノトリアルコキシシラン1モルに
対して20〜150モル、好ましくは25〜100モル
となる範囲が適当である。オルガノトリアルコキシシラ
ンの加水分解は、水に酸性触媒を加えて、2〜600μ
S/cmの電気伝導度に調整した酸性水中で行われる。
【0019】なお、本発明において、酸やアルカリの濃
度単位に電気伝導度を用いたのは、酸やアルカリの使用
量が非常に少なく酸やアルカリの添加量を重量単位で示
したのでは誤差が大きくなるためである。
【0020】酸性触媒に用いられる酸としては、有機
酸、無機酸のいずれも使用可能である。
【0021】有機酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン
酸、シュウ酸、クエン酸などが例示されるが、電気伝導
度の制御が容易で、かつ生成したポリオルガノシラント
リオールの部分縮合反応の制御が容易であることから、
酢酸が特に好ましい。
【0022】無機酸としては、最終的に得られるポリオ
ルガノシルセスキオキサン微粒子、すなわち球状シリコ
ーン微粒子の用途を制限するようなイオン性物質などの
不純物を残さないものであれば、どのような無機酸も使
用可能であるが、入手が容易であることから塩酸が特に
好ましい。
【0023】なお、オルガノトリアルコキシシランに不
純物として微量含有される塩化水素やメチルトリクロロ
シランのようなオルガノクロロシラン類の存在は、加水
分解に使用する水の電気伝導度を変動させ加水分解反応
に影響を与えて、最終的に得られるポリメチルシルセス
キオキサン微粒子の平均粒子径及び、その標準偏差の精
密な制御という本発明の目的達成のための障害となるの
で、極力避けなければならない。
【0024】加水分解に使用する水としては、電気伝導
度が2μS/cm未満のイオン交換水が適している。
【0025】酸の使用量は、使用する水の量により異な
るため、酸を水に溶かした酸水溶液の電気伝導度により
管理することが望ましい。
【0026】本発明における加水分解に用いる酸水溶液
の電気伝導度は2〜600μS/cmである。2μS/
cm未満の場合、十分な加水分解の進行が得られず、粒
度分布の標準偏差が平均粒子径の10%より大きい、つ
まり粒子径のばらつきの大きいポリメチルシルセスキオ
キサン微粒子になりやすい。
【0027】また、電気伝導度が600μS/cmを超
える場合、加水分解反応が制御しづらく、最終的に得ら
れる球状シリコーン微粒子の平均粒子径の任意の制御が
できなくなる。
【0028】加水分解反応に用いる水の量は、オルガノ
トリアルコキシシラン1モルに対して20〜150モル
の範囲にあることが好ましい。水の量が20モル未満の
場合、加水分解により生成するアルコールの割合が反応
系中に多くなるため、粒子の成長速度にばらつきが生じ
て粒子径の分布が広くなるので好ましくなく、また、生
成する粒子の割合が多くなることから、粒子どうしの癒
着が多くなり球状粒子が得られなくなる。一方、150
モルを超える場合には、最終的に得られる球状シリコー
ン微粒子の収量が低下して生産効率が低下するようにな
る。
【0029】球状シリコーン微粒子の平均粒子径は、加
水分解時に使用する水の量により制御することができる
が、本発明においては、一般式(I)で表されるオルガ
ノトリアルコキシシランを加水分解して得られるオルガ
ノシラノール及び/又はその部分縮合物の所定量をオル
ガノトリアルコキシシランに予め添加することにより、
同じ水の量でより小径化することができ、さらに反応温
度による粒子径のばらつきも少なくすることができる。
【0030】加水分解反応は特に制限されないが、オル
ガノシラントリオール及び/又はその部分縮合物を収率
良く、なおかつ平均粒子径及びその標準偏差を精度良く
制御するには、10〜60℃の範囲の温度を1〜6時間
保持した状態で反応を行うことが好ましい。
【0031】このようにして、第一工程で得たオルガノ
トリアルコキシシランとオルガノシラントリオール及び
/又はその部分縮合物の混合液の加水分解によって、オ
ルガノシラントリオール及び/又はその部分縮合物が、
加水分解に消費された以外の過剰の水と、反応によって
生成したアルコール又は置換アルコールとの混合液に溶
解した溶液の形で得られる。
【0032】本発明の製造方法の第三工程((C)の工
程)は、第二工程で得られたオルガノシラントリオール
及び/又はその部分縮合物の水/アルコール溶液(以
下、シラノ一ル溶液という)から、重縮合反応により、
球状ポリメチルシルセスキオキサン微粒子を得る工程で
ある。
【0033】この第三工程の反応は、第二工程で得られ
たシラノ一ル溶液にアルカリ性水溶液を速やかに添加、
混合し、均一に混合された反応系を、さらに速やかに静
置状態に置くことによって行われる。
【0034】第三工程で用いるアルカリ性水溶液は、塩
基性を示す水溶液であればよく、第一工程で用いられた
酸の中和剤として作用するとともに、さらに第三工程の
重縮合反応の触媒としても作用する。
【0035】このようなアルカリ性水溶液に用いるアル
カリ性物質としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物;ア
ンモニア;及びモノメチルアミン、ジメチルアミン、ト
リメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、
トリエチルアミンのような有機アミン類を例示すること
ができる。これらの中でも、得られる球状ポリメチルシ
ルセスキオキサン微粒子の用途を制限するような微量の
不純物を残さないことから、アンモニア及び有機アミン
類が好ましく、除去が容易なことからアンモニアが特に
好ましい。
【0036】アルカリ性水溶液の使用量は、酸を中和す
るとともに、重縮合反応の触媒として有効に作用する量
であり、また速やかに添加、混合し、均一に混合された
反応系を、ポリメチルシルセスキオキサン微粒子の生成
・析出の前に速やかに静置状態に置くことが可能な時間
維持できる量である。
【0037】すなわち、中和に必要な量を超えることを
前提として、たとえば、濃度0.1〜5%のアンモニア
水溶液を、第二工程で得られた、又はさらに水で希釈し
たシラントリオ一ル溶液100重量部に対して、0.5
〜5重量部である。
【0038】第三工程においては、シラノール溶液中
に、上記のアルカリ性溶液を添加して、撹拌などの任意
の手段により、速やかに均一に混合する。添加方法は、
最小限の混合時間内に有効に添加できる方法であれば特
に限定されず、シラノ一ル溶液の上から添加しても、ノ
ズルなどを介してシラノ一ル溶液中に送入してもよい。
混合時間は、アルカリ触媒を反応系に溶解させるのに必
要な、適切には最小限の時間であり、たとえば、0〜6
0℃、好ましくは5〜40℃の温度において、添加時間
を含めて0.5〜10分、好ましくは0.5〜3分かけ
て行う。
【0039】均一に混合した後、系を静置して、重縮合
を完結させる。静置は、好ましい平均粒子径及び平均粒
子径の10%以下の標準偏差を可能にし、時間と装置容
積に対する効率も優れることから、たとえば上記の混合
温度のまま2〜24時間、好ましくは2〜10時間行
う。
【0040】粒子径の分布の狭い微粉末を得るには、静
置状態の確立完了から微粒子の生成・析出までの時間的
な間隔が大きいほうが好ましい。
【0041】第三工程で重縮合反応を行うことにより、
球状シリコーン微粒子を、水/アルコール混合液中のデ
ィスバージョン又はゾルとして得ることができる。
【0042】本発明によって得られる球状シリコーン微
粒子は、このようなディスバージョン又はゾルの形のま
ま用いることができ、また、必要に応じて、さらにろ
過、乾燥、解砕などの適当な処理を施して、微粉体とし
て回収することもできる。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、実施例及び比較例によっ
て、本発明をさらに詳しく説明する。これらの例におい
て、部は重量部を表す。本発明は、これらの実施例によ
って限定されるものではない。
【0044】
【実施例1】メチルトリメトキシシラン部分加水分解物
1の調製 温度計、撹拌器、滴下装置を備えた100ml反応容器
に、メチルトリメトキシシラン50gを仕込み、25℃
とした。これに電気伝導度計(東亜電波工業(株)製
CM−11P)を用いて測定した電気伝導度が1.23
μS/cmの水に、塩酸を添加して電気伝導度が96.
9μS/cmとした水9gを30分かけて滴下した。滴
下終了3分後に溶液は均一となり、また、この時の温度
は46℃になった。滴下終了1時間後に溶液を50℃ま
で昇温し、さらに撹拌を7時間継続してメチルトリメト
キシシランの部分加水分解物1を調製した。
【0045】(第1工程)温度計、還流器及び撹拌器を
備えた反応容器に、電気伝導度計を用いて測定した電気
伝導度が1.23μS/cmの水600部を仕込み、こ
れに塩酸を添加し、電気伝導度が4.80μS/cmに
なるようにした。
【0046】この溶液を25℃で撹拌しながら、この中
にメチルトリメトキシシラン100部に、先に調製した
メチルトリメトキシシランの部分加水分解物1を2部加
えた混合物を1時間かけて添加したところ、滴下終了時
に温度が32℃まで上昇した。
【0047】さらに、撹拌を2時間継続してシラノール
溶液を得た。このシラノ一ル溶液の電気伝導度は3.5
6μS/cmであった。
【0048】(第2工程)第1工程で得られたシラノー
ル溶液を3分割し、それぞれの温度を10℃、20℃、
30℃に温度制御を行った。
【0049】(第3工程)各シラノール溶液に0.37
%のアンモニア水溶液をそれぞれ11部添加し、1分間
撹拌したのち、撹拌を停止して5時間静置した。静置後
の各反応液をそれぞれ、200メッシュの金網を通過さ
せてから、吸引ろ過を行い湿ケーキを得た。これを20
0℃で12時間乾燥した後、ジェットミルで解砕して、
白色粉末を得た。平均粒径の分析を行った。この粉末を
電子顕微鏡で観察したところ粒子形状は真球状であっ
た。この粉末を粒度分布測定装置(COULTER
(株)製LS100Q)を用い、屈折率を1.425に
設定して測定した。測定結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】
【実施例2】メチルトリメトキシシラン部分加水分解物
2の調製 温度計、撹拌器、滴下装置を備えた100ml反応容器
に、メチルトリメトキシシラン68gを仕込み、25℃
とした。これに電気伝導度計を用いて測定した電気伝導
度が0.92μS/cmの水に、塩酸を添加して電気伝
導度が72.9μS/cmとした水9gを30分かけて
滴下した。滴下終了4分後に溶液は均一となり、また、
この時の温度は44℃になった。滴下終了1時間後に溶
液を50℃まで昇温し、さらに撹拌を5時間継続した。
その後、溶液を30℃まで冷却してから酸化マグネシウ
ム粉末0.5gを加えて1時間撹拌後、ろ過操作を行っ
て溶液中の塩酸分を除去した。塩酸分を除去した溶液を
蒸留装置を備えた容器に移し、140℃、減圧度58m
mHgの条件で4時間留去を行い、溶液中のメタノール
等の低沸点物を取り除き、てメチルトリメトキシシラン
の部分加水分解物2を調製した。
【0052】(第1工程)温度計、還流器及び撹拌器を
備えた反応容器に、電気伝導度計を用いて測定した電気
伝導度が1.23μS/cmの水600部を仕込み、こ
れに塩酸を添加し、電気伝導度が4.80μS/cmに
なるようにした。
【0053】この溶液を25℃で撹拌しながら、この中
にメチルトリメトキシシラン100部に、先に調製した
メチルトリメトキシシランの部分加水分解物2を0.0
2部加えた混合物を1時間かけて添加したところ、滴下
終了時に温度が32℃まで上昇した。
【0054】さらに、撹拌を2時間継続してシラノール
溶液を得た。このシラノ一ル溶液の電気伝導度は3.6
3μS/cmであった。
【0055】(第2工程)第1工程で得られたシラノー
ル溶液を3分割し、それぞれの温度を10℃、20℃、
30℃に温度制御を行った。
【0056】(第3工程)各シラノール溶液に0.37
%のアンモニア水溶液をそれぞれ5部添加し、1分間撹
拌したのち、撹拌を停止して5時間静置した。静置後の
各反応液をそれぞれ、200メッシュの金網を通過させ
てから、吸引ろ過を行い湿ケーキを得た。これを200
℃で12時間乾燥した後、ジェットミルで解砕して、白
色粉末を得た。平均粒径の分析を行った。この粉末を電
子顕微鏡で観察したところ粒子形状は真球状であった。
この粉末を粒度分布測定装置を用い、屈折率を1.42
5に設定して測定した。測定結果を表2に示す。
【0057】
【表2】
【0058】
【比較例1】実施例1の第1工程において、メチルトリ
メトキシシランの部分加水分解物1を加えなかった点を
除いて、実施例1と同様の操作を行って球状シリコーン
微粒子を得た。
【0059】得られた球状シリコーン微粒子の平均粒子
径は表1に示す通りであった。
【0060】
【比較例2】実施例2の第1工程において、メチルトリ
メトキシシランの部分加水分解物2を加えなかった点を
除いて、実施例2と同様の操作を行って球状シリコーン
微粒子を得た。
【0061】得られた球状シリコーン微粒子の平均粒子
径は表2に示す通りであった。
【0062】
【比較例3】実施例2の第1工程において、メチルトリ
メトキシシランの部分加水分解物2を加えた混合物を滴
下せずに、一度に加えた点を除いて、実施例2と同様の
操作を行って球状シリコーン微粒子を得た。
【0063】得られた球状シリコーン微粒子の平均粒子
径は表2に示す通りであった。
【0064】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、球状ポリメ
チルシルセスキオキサン微粒子を反応温度の如何にかか
わらず平均粒子径の揃った状態で得ることが可能であ
る。
【0065】従来法では、オルガノトリアルコキシシラ
ンの注下を徐々に行うとともに反応温度を精密に制御す
る必要があったが、本発明によれば反応温度を厳密に制
御することなく平均粒子径の揃った球状シリコーン微粒
子を得ることができ、時間と装置容積に対する生産効率
を向上させることができる。
【0066】本発明の製造方法によって得られた球状ポ
リオルガノシルセスキオキサン微粒子は、有機溶媒に不
溶で、しかも非溶融性であり、その表面は撥水性及び潤
滑性に優れ、無機系粉末より比重が小さい一方で、有機
系粉末より耐熱性に優れ、そのうえ凝集性が少なく、分
散性に優れるという特徴を有している。さらに最大の特
徴として、平均粒子径の標準偏差が極めて小さく制御さ
れることによる粒子径の均一化により、これまでにない
滑り性及びころがり性付与にすぐれ、なおかつ均一な光
反射あるいは光拡散作用を有する。
【0067】したがって、このような特徴を生かして、
塗料、プラスチック、ゴム、紙、化粧品などに充填剤や
滑り性向上剤として、あるいは光学液晶表示装置への光
拡散機能付加を目的としたプラスチック改質用添加剤と
して有用である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)(a) 一般式:R1 Si(OR2 3 ……(I) (式中、R1 は置換又は非置換のアルキル基、アルケニ
    ル基及びフェニル基からなる群から選ばれた1価の基を
    表し、R2 は同一又は異なる置換若しくは非置換のアル
    キル基を表す)で示されるオルガノトリアルコキシシラ
    ンに(b) 一般式(I)で表されるオルガノトリアルコキ
    シシランを加水分解して得られるオルガノシラノール及
    び/又はその部分縮合物を、一般式(I)で示されるオ
    ルガノトリアルコキシシラン100重量部に対して0.
    0002〜5重量部添加、混合して、オルガノトリアル
    コキシシランとオルガノシラノール及び/又はその部分
    縮合物を含む混合液を得る工程と、(B)前記混合液
    を、この混合液中のオルガノトリアルコキシシラン1モ
    ルに対して20〜150モルの範囲となる量の水中へ徐
    々に加え酸性条件下で加水分解してオルガノシラノール
    及び/又はその部分加水分解物の水/アルコール溶液を
    得る工程;及び(C)前記オルガノシラノール及び/又
    はその部分加水分解物の水/アルコール溶液に、アルカ
    リ性水溶液を添加、混合し、静置状態において、前記オ
    ルガノシラノール及び/又はその部分加水分解物を重縮
    合反応させて球状シリコーン微粒子を形成する工程と;
    を含むことを特徴とする球状シリコーン微粒子の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 R1 及びR2 がメチル基であることを特
    徴とする請求項1記載の球状シリコーン微粒子の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 (b) 一般式(I)で表されるオルガノト
    リアルコキシシランを加水分解して得られるオルガノシ
    ラノール及び/又はその部分縮合物は、一般式(I)で
    表されるオルガノトリアルコキシシランと水とを当量比
    で1:0.9〜1.49となる量で反応したものである
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の球状シリコーン
    微粒子の製造方法。
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