JP2002322260A - ポリエステルの製造方法 - Google Patents

ポリエステルの製造方法

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JP2002322260A
JP2002322260A JP2001125966A JP2001125966A JP2002322260A JP 2002322260 A JP2002322260 A JP 2002322260A JP 2001125966 A JP2001125966 A JP 2001125966A JP 2001125966 A JP2001125966 A JP 2001125966A JP 2002322260 A JP2002322260 A JP 2002322260A
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Japan
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polyester
temperature
acetaldehyde
heat treatment
hours
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JP2001125966A
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Hiroe Suzuki
祐江 鈴木
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Nippon Ester Co Ltd
Original Assignee
Nippon Ester Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アセトアルデヒドの含有量が少ないポリエス
テルを製造する方法を提供する。 【解決手段】 テレフタル酸を含むジカルボン酸または
そのエステル誘導体と、エチレングリコールを含むジオ
ールまたはそのエステル誘導体とを重縮合触媒の存在下
で液相重縮合したポリエステルを、120〜180℃
で、0.1〜3.0時間、次いで、Tg〜(昇温結晶化
温度−20℃)で、3〜5時間熱処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエステルの製
造方法に関し、さらに詳しくは、アセトアルデヒド含有
量が少量であるとともに、成形後もアセトアルデヒドの
含有量が少ないポリエステルを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエチレンテレフタレート(以
下PETと略記)に代表されるポリエステル製容器は、
その優れた透明性、力学特性、ガスバリヤー性、及び衛
生性に着目され、醤油、ジュース、炭酸飲料等の食品用
ボトルや、洗剤、化粧品、医薬品等の容器に広く使用さ
れている。
【0003】ポリエステル樹脂から例えばボトルを製造
するには、通常、ポリエステル樹脂を射出成形してプリ
フォームを製造し、このプリフォームをブロー成形する
などして二軸延伸して、ボトル形状に成形している。し
かし、ポリエステル樹脂がアセトアルデヒドを含有して
いると、上記成形法によって得られるボトル中にもアセ
トアルデヒドが残存し、ボトルに充填された内容物の味
覚が著しく低下してしまう。したがって、ボトルに成形
されるポリエステル樹脂には、アセトアルデヒドができ
る限り含有されていないことが望ましい。
【0004】特開平7−233248号公報には、液相
重縮合工程により製造したポリエステルを、熱水処理
し、さらに乾燥、加熱することによって、アセトアルデ
ヒド含有量を低減化する方法が提案されている。しか
し、この方法は工程が複雑であり、また熱処理工程で固
相重合が進んでしまうため、成形品の強度や成形性に優
れる固有粘度が0.50〜0.75dl/gの範囲であ
るポリエステルを得るには不適当な方法であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決し、アセトアルデヒドの含量が少量であるポリエ
ステルの製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討した結果、液相重縮合工程
により製造したポリエステルを、特定温度で特定時間熱
処理することによりアセトアルデヒド含量を低減化でき
ることを見出し、本発明に到達した。すなわち、本発明
は、テレフタル酸を含むジカルボン酸またはそのエステ
ル誘導体と、エチレングリコールを含むジオールまたは
そのエステル誘導体とを重縮合触媒の存在下で液相重縮
合したポリエステルを、120〜180℃で、0.1〜
3.0時間熱処理し、次いで、Tg〜(昇温結晶化温度
−20℃)で、3〜5時間熱処理することを特徴とす
る、固有粘度が0.50〜0.75dl/gであり、ア
セトアルデヒド含有量が80ppm以下であるポリエス
テルの製造方法を要旨とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明において、ポリエステルは、テレフタル酸
(以下、TPAと略称する。)とエチレングリコール
(以下、EGと略称する。)をエステル化反応させる
か、あるいはテレフタル酸ジメチルとEGとをエステル
交換反応させて得られる生成物に、必要な共重合物を添
加して重縮合反応させる方法により製造する。重縮合反
応は、触媒の存在下に、通常1hPaの減圧下で265
〜300℃、好ましくは270〜290℃の温度で所定
の極限粘度が得られるまで行う。なお、この工程は、バ
ッチ式でも連続式でもよい。
【0008】ポリエステルには、その特性を失わない範
囲で、他の共重合成分を含有させることができる。酸成
分としては、TPA以外のものとして、イソフタル酸、
アジピン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,
4’−ビフェニルジカルボン酸が挙げられ、グリコール
成分としては、EG以外のものとして、ジエチレングリ
コール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフ
ェノールAまたはビスフェノールSのエチレンオキシド
付加体などが挙げられる。酸成分としてイソフタル酸
を、グリコール成分としてジエチレングリコールを15
mol%以下共重合することが好ましい。特にイソフタ
ル酸を2〜12mol%共重合したポリエステルは、ダ
イレクトブロー成形した際や、肉厚のものを成形した際
に、成形体が白化しにくいので特に好ましい。
【0009】本発明において、ポリエステルの極限粘度
は0.50〜0.75であることが必要である。極限粘
度が0.50未満では、成形体の強度が弱くなる傾向に
あり好ましくない。また、0.75を超えると、成形性
が悪くなり、特に肉厚の成形品の製造が困難になる。
【0010】本発明において、上記重縮合反応により得
られるポリエステルを、まず、120〜180℃、好ま
しくは120〜160℃で、0.1〜3.0時間熱処理
すること(熱処理1)が必要である。温度が120℃未
満では、アセトアルデヒドの含有量の低減化が十分では
なく、またポリエステルの結晶化が進みにくい。一方、
180℃を超えると、ポリエステルチップのブロッキン
グや、色調の悪化が起こり、好ましくない。上記温度で
の保持時間が0.1時間未満では、アセトアルデヒドの
含有量の低減化が十分ではなく、またポリエステルの結
晶化が不充分となる。また、3.0時間を超えると、ア
セトアルデヒドの含有量の低減化効果が飽和して生産性
が悪くなるばかりか、色調も悪くなるため好ましくな
い。上記熱処理1の工程は、タンブラー型の装置を用い
て、バッチ式で処理する方法や、ホソカワミクロン製の
ソリッドエアーを用いて、連続して流動させる方法によ
り行うことができる。
【0011】次いで、ポリエステルを、Tg〜(昇温結
晶化温度−20℃)で、3〜5時間熱処理すること(熱
処理2)が必要である。温度がTg未満では、アセトア
ルデヒドの含有量を十分には低減できなくなる。一方、
(昇温結晶化温度−20℃)を超えるとポリエステルが
ブロッキングをおこす恐れがあり、また、色調が悪くな
ることがあるので好ましくない。また、保持時間が3時
間未満では、アセトアルデヒドの含有量を十分には低減
できない。一方、5時間を超えると、効果が飽和して生
産性が悪くなるばかりか色調も悪くなるため好ましくな
い。本熱処理2の工程は、窒素で満たした加熱可能なサ
イロ等にチップを投入し、所定の時間滞留させた後抜き
出すことにより行うことができる。
【0012】本発明により、ポリエステル中のアセトア
ルデヒドの含有量を、80ppm以下とすることが可能
となる。アセトアルデヒドの含有量が80ppmを超え
ると、ボトルなどの中空成形容器等に用いた時に、内容
物の味覚を変化させる恐れがあるため好ましくない。
【0013】
【実施例】次に、本発明を実施例により具体的に説明す
る。なお、ポリエステルの特性値は次のようにして測定
した。 (a)極限粘度[η] フェノールと四塩化エタンとの等質量混合物を溶媒とし
て、温度20℃で測定した。 (b)アセトアルデヒド 樹脂ペレット試料/蒸留水=1g/2mlを窒素置換し
たガラスアンプルに入れて上部を溶封し、160℃で2
時間抽出処理を行い、冷却後抽出液中のアセトアルデヒ
ドをガスクロマトグラフ(島津製GC−9A)で測定し
濃度をppmで表示した。 (c)Tg、昇温結晶化温度 パーキンエルマー社製の示差走査熱量計DSC−7型を
用い、昇温速度20℃/分で測定した。 (d)ポリマーの色調 日本電色工業社製の色差計ND−Σ80型を用いて測定
した。色調の判定は、ハンターのLab表色計で行っ
た。b値が5.0以下を合格とした。
【0014】実施例1 ポリエチレンテレフタレートオリゴマーの存在するエス
テル化反応器に、テレフタル酸とエチレングリコールの
スラリー(テレフタル酸/エチレングリコールのモル比
=1/1.6)を連続的に供給し、温度250℃、圧力
50hPaGの条件で反応させ、滞留時間8時間として
エステル化反応率95%のポリエステルオリゴマーを連
続的に得た。このポリエステルオリゴマー2000kg
を重合反応器に移し、共重合成分としてイソフタル酸を
酸成分の8mol%となる量を投入し、触媒として酸成
分に対して2.5×10-4molの二酸化ゲルマニウム
を加え、徐々に減圧して、60分後に最終的に67Pa
とし、280℃で重縮合を3時間行い、常法によりカッ
ティングして、極限粘度0.54のポリエステルを得
た。得られたポリエステルチップを、供給速度100k
g/hrで、ホソカワミクロン社製ソリッドエアーに供
給し、温度145℃にて1時間保持した(熱処理1)。
次いでこのチップを温度110℃の窒素雰囲気のサイロ
に投入し、4時間保持処理を行った(熱処理2)後、抜
き出し、製品ポリエステルチップを得た。
【0015】実施例2〜3、および比較例1〜5 共重合成分、保持温度、時間を表1に示す値に変更した
以外は、実施例1と同様にして製造し、特性を評価し
た。実施例1〜2及び比較例1〜5で得られたポリエス
テルの特性値の結果を表1にまとめて示した。
【0016】
【表1】
【0017】表1から明らかなように、実施例1〜3で
得られたポリエステルは、極限粘度が0.50〜0.7
5dl/gであり、アセトアルデヒド含有量も80pp
m以下であった。一方、比較例では、次のような問題が
あった。まず、比較例1は、熱処理1の温度が低かった
ため、熱処理2での処理時間中にチップのブロッキング
が発生して、サンプルを得ることができなかった。比較
例2は、熱処理1の温度が高いため、保持時間を短くし
なければならず、アセトアルデヒドの含有量を十分低減
することができなかった。また、色調が悪くなった。比
較例3は、熱処理1の保持時間が短かったため、結晶化
が不十分であり、熱処理2での処理時間中にチップのブ
ロッキングが発生した。また、アセトアルデヒド含有量
を低減することができなかった。比較例4は、熱処理2
での温度が低かったため、アセトアルデヒド含有量を十
分には低減することができなかった。比較例5は、熱処
理2での温度が高かったため、ブロッキングがおこり、
また、色調が悪くなった。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、アセトアルデヒド含有
量が少ないポリエステルを効率よく製造する方法が提供
される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テレフタル酸を含むジカルボン酸または
    そのエステル誘導体と、エチレングリコールを含むジオ
    ールまたはそのエステル誘導体とを重縮合触媒の存在下
    で液相重縮合したポリエステルを、120〜180℃
    で、0.1〜3.0時間熱処理し、次いで、Tg〜(昇
    温結晶化温度−20℃)で、3〜5時間熱処理すること
    を特徴とする、固有粘度が0.50〜0.75dl/g
    であり、アセトアルデヒド含有量が80ppm以下であ
    るポリエステルの製造方法。
  2. 【請求項2】 ポリエステルの組成がテレフタル酸以外
    の成分としてイソフタル酸を2〜12mol%含むこと
    を特徴とする請求項1記載のポリエステルの製造方法。
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