JP2002322184A - 含フッ素有機ケイ素化合物 - Google Patents
含フッ素有機ケイ素化合物Info
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Abstract
機ケイ素化合物。 【化1】 〔式中、R1は一価炭化水素基、Xは−CH2−,−CH
2O−,−CH2OCH2−又は−Y−NR2−CO−(Y
は−CH2−又は式(I)の二価の基、R2はH又は一価
炭化水素基である。)、Rf1は一価のパーフロロアル
キル基又はパーフロロオキシアルキル基、Zは二価の炭
化水素基であり、エーテル結合を含んでいてもよい。a
≦3、b≦3、c≦3、d≦3、3≦a+c≦5、1≦
b+d≦3、a+b≦3、c+d≦3。eは独立に0又
は1。〕 【化2】 【効果】 本発明の含フッ素有機ケイ素化合物は、ビニ
ル基含有フッ素ポリマー等の化合物と安定的にヒドロシ
リル化することができ、更に相溶性に優れるものであ
る。
Description
として有効である新規な含フッ素有機ケイ素化合物に関
する。
応硬化型ゴム組成物は、通常、ビニル基等のアルケニル
基を有するベースポリマーと、ケイ素原子に直接結合す
る水素原子(即ち、SiH基)を有する化合物と、白金
系触媒等の付加反応触媒とを含有し、上記ベースポリマ
ーのアルケニル基に上記SiH基が付加して、硬化する
ものである。
素化合物としては、次のものが挙げられる。即ち、下記
式で示されるようにフルオロアルキル置換基を有するS
i原子に酸素原子を介してSiH基が結合している構造
のものである(特開平3−197484号公報)。
とヒドロシリル化反応することができ、種々の誘導体を
合成するための原料として有用である。例えば、改質
剤、樹脂又はゴムの架橋剤、界面活性剤又は添加剤の原
料として利用することができる。
使用した場合、高温で硬化するときに揮発しやすいため
に硬化後の物性が安定しないという問題点があった。
知であるが、ベースポリマーとしてパーフルオロポリエ
ーテル等のフッ素含有率の高いポリマーを使用する組成
物の架橋剤として使用した場合、相溶性が悪いために保
存性、硬化性が安定しないという問題があった。
で、ビニル基含有フッ素ポリマー等の化合物と安定的に
ヒドロシリル化反応することができ、更に相溶性に優れ
た、SiH基を有する含フッ素有機ケイ素化合物を提供
することを目的とする。
発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った
結果、下記一般式(1)で示される一分子中に少なくと
も1個のフッ素含有有機基と少なくとも3個のSiH基
を持つ含フッ素有機ケイ素化合物が、ビニル基含有フッ
素ポリマー等の化合物と安定的にヒドロシリル化するこ
とができ、更に相溶性に優れることを見出し、本発明を
なすに至った。
される含フッ素有機ケイ素化合物を提供する。
水素基であり、Xは独立に−CH2−,−CH2O−,−
CH2OCH2−又は−Y−NR2−CO−(但し、Yは
−CH2−又は下記構造式(I)で示される二価の基で
あり、R2は水素原子又は炭素数1〜10の一価炭化水
素基である。)であり、Rf1は一価のパーフロロアル
キル基又はパーフロロオキシアルキル基であり、Zは炭
素数1〜15の二価の炭化水素基であり、エーテル結合
を含んでいてもよい。a,b,c及びdはa≦3、b≦
3、c≦3、d≦3、3≦a+c≦5、1≦b+d≦
3、a+b≦3、かつc+d≦3を満たす整数である。
eは独立に0又は1である。〕
本発明の含フッ素有機ケイ素化合物は、下記一般式
(1)で示されるものであり、一分子中に少なくとも1
個のフッ素含有有機基と少なくとも3個のSiH基を有
する化合物である。
−,−CH2OCH2−又は−Y−NR2−CO−(但
し、Yは−CH2−又は下記構造式(I)
1〜10、好ましくは1〜6の一価炭化水素基であ
る。)で示される二価の基である。
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル
基、シクロヘキシル基、オクチル基等のアルキル基、シ
クロアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリール
基、ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基な
どの非置換一価炭化水素基や、これらの基の水素原子の
一部又は全部をフッ素等のハロゲン原子で置換した一価
炭化水素基などが挙げられる。
パーフロロオキシアルキル基である。この場合、一価の
パーフロロアルキル基としては、−ChF2h+1 (hは
1〜20、好ましくは2〜16の整数)が好ましい。
としては、炭素数1〜500、より好ましくは1〜30
0のものが好ましい。好適なものとしては、下記のもの
を例示することができる。
でもよい炭素数1〜15、好ましくは1〜12、更に好
ましくは1〜10の二価の炭化水素基であり、具体的に
は、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、メチルエ
チレン基、ブチレン基、ヘキサメチレン基等のアルキレ
ン基、シクロへキシレン基等のシクロアルキレン基、フ
ェニレン基、トリレン基、キシリレン基、ナフチレン
基、ビフェニレン基等のアリーレン基、これらの基が結
合した基などが挙げられる。また、Zの他の例として、
酸素原子を上記主鎖構造中に含む二価の基が挙げられ
る。この場合、酸素原子は−O−として介在させること
ができる。
もよい炭素数1〜6の一価の炭化水素基を示し、具体的
には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、tert―ブチル基、ペ
ンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基等のアルキル
基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、フェニル基
等のアリール基などが挙げられ、特にメチル基、フェニ
ル基が好ましい。
3、c≦3、d≦3、3≦a+c≦5、1≦b+d≦
3、a+b≦3、かつc+d≦3を満たす整数であり、
本発明の化合物は一分子中に少なくとも1個のフッ素含
有有機基と少なくとも3個のSiH基を有する。
特に下記一般式(2)で示されるものを好適例として挙
げることができる。
と同様である。gは1〜8、好ましくは1〜4の整数で
ある。)
を例示するが、これらは代表例であり、本発明の含フッ
素有機ケイ素化合物はこれらに限定されるものではな
い。なお、以下においてメチル基はMe、フェニル基は
Phと略記する。
合物は、例えば下記一般式(3)で示される多官能Si
H化合物に下記一般式(4)で示されるアルケニル基含
有フッ素化合物を付加させることにより合成することが
できる。
≦s+t≦6を満たす整数。Z及びR1は前記と同じで
ある。)
下記一般式(5)の多官能SiH化合物と上記(4)の
アルケニル基含有フッ素化合物を触媒量の白金化合物等
の付加反応触媒の存在下に付加反応させることにより得
ることができる。
る多官能SiH化合物を用いた場合の反応スキームは、
下記の通りである。
じである。)
反応(ハイドロシリレーション)法として公知の方法、
条件にて行うことができる。このとき溶媒を用いて反応
を行うこともできる。溶媒としては、トルエン、キシレ
ン、ビストリフルオロベンゼンなどが好適である。な
お、上記式(4)の化合物の式(3)又は(5)の化合
物に対する付加量は、上記式(1)又は(2)におい
て、a,b,c,dが上述した関係を有するように適宜
選定される。
加反応の架橋剤はもとより、変性用中間体等、種々の用
途に利用することができる。
するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではな
い。
び滴下ロートを備えた、1L四つ口フラスコに下記式
(6)の化合物370g及びトルエン200gを仕込
み、80℃に加熱した。その後、塩化白金酸のビニルシ
ロキサン錯体のトルエン溶液(白金濃度0.5重量%)
0.1gを添加し、更に、下記式(7)の化合物700
gを滴下ロートにて滴下した。
の後ガスクロマトグラフィにて化合物(7)が消費され
たことを確認し、冷却した。
した後、ろ過し、得られたろ液を120℃/3Torr
の条件下でストリッピングして溶媒を除去したところ、
無色透明な液体(粘度28cs、比重1.327、屈折
率1.364)990gを得た。
析により分析したところ、平均構造が下記式(i)で示
される化合物であることが確認された。図1にIR分析
のチャートを示す。
2 −:8H) δ4.72(s,Si−H:4H)
び滴下ロートを備えた、1L四つ口フラスコに上記式
(6)の化合物115g及びビストリフルオロメチルベ
ンゼン100gを仕込み、80℃に加熱した。その後、
塩化白金酸のビニルシロキサン錯体のトルエン溶液(白
金濃度0.5重量%)0.03gを添加し、更に、下記
式(8)の化合物1850gを滴下ロートにて滴下し
た。
却した。
した後、ろ過し、得られたろ液を120℃/3Torr
の条件下でストリッピングして溶媒を除去したところ、
無色透明な液体(粘度2520cs、比重1.709、
屈折率1.333)1050gを得た。
析により分析したところ、平均構造が下記式(ii)で
示される化合物であることが確認された。図2にIR分
析のチャートを示す。
ビニル基含有フッ素ポリマー等の化合物と安定的にヒド
ロシリル化することができ、更に相溶性に優れるもので
ある。
を示すものである。
を示すものである。
Claims (2)
- 【請求項1】 下記一般式(1)で示される含フッ素有
機ケイ素化合物。 【化1】 〔式中、R1は同一又は異種の炭素数1〜6の一価炭化
水素基であり、Xは独立に−CH2−,−CH2O−,−
CH2OCH2−又は−Y−NR2−CO−(但し、Yは
−CH2−又は下記構造式(I)で示される二価の基で
あり、R2は水素原子又は炭素数1〜10の一価炭化水
素基である。)であり、Rf1は一価のパーフロロアル
キル基又はパーフロロオキシアルキル基であり、Zは炭
素数1〜15の二価の炭化水素基であり、エーテル結合
を含んでいてもよい。a,b,c及びdはa≦3、b≦
3、c≦3、d≦3、3≦a+c≦5、1≦b+d≦
3、a+b≦3、かつc+d≦3を満たす整数である。
eは独立に0又は1である。〕 【化2】 - 【請求項2】 下記一般式(2)で示される請求項1記
載の含フッ素有機ケイ素化合物。 【化3】 (式中、R1、X、Rf1、a、b、c、d及びeは前記
と同様である。gは1〜8の整数である。)
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