JPH0867819A - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物

Info

Publication number
JPH0867819A
JPH0867819A JP29579094A JP29579094A JPH0867819A JP H0867819 A JPH0867819 A JP H0867819A JP 29579094 A JP29579094 A JP 29579094A JP 29579094 A JP29579094 A JP 29579094A JP H0867819 A JPH0867819 A JP H0867819A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
fluorine
compound
monovalent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP29579094A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3077536B2 (ja
Inventor
Shinichi Sato
伸一 佐藤
Noriyuki Koike
則之 小池
Takashi Matsuda
高至 松田
Hirobumi Kinoshita
博文 木下
Masatoshi Arai
正俊 荒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP06295790A priority Critical patent/JP3077536B2/ja
Priority to EP95304369A priority patent/EP0688762B1/en
Priority to US08/494,566 priority patent/US5705586A/en
Priority to EP98104740A priority patent/EP0851003B1/en
Priority to DE69529097T priority patent/DE69529097T2/de
Priority to DE69523822T priority patent/DE69523822T2/de
Publication of JPH0867819A publication Critical patent/JPH0867819A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3077536B2 publication Critical patent/JP3077536B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 (A)一般式R12N−CO[Rf1−CO
−Q1−CO]a−Rf1−CO−NR12で示される含
フッ素アミド化合物[但し、式中R1は脂肪族不飽和基
を有する一価炭化水素基、R2は一価炭化水素基、Q1
一般式−NR2−R3−NR2−又は下記一般式(3)で
示される基 (B)一分子中に一個以上の一価のパーフルオロアルキ
ルエーテル基又は一価のパーフルオロアルキル基を有
し、且つ二個以上のヒドロシリル基を有する含フッ素オ
ルガノ水素シロキサン、 (C)触媒量の白金族化合物 を含有する組成物であって、上記(B)成分の量は該組
成物中の脂肪族不飽和基1モルに対し、ヒドロシリル基
が0.5〜5モルとなる量であることを特徴とする硬化
性組成物。 【効果】 耐溶剤性、耐薬品性、離型性、撥水性に優れ
ており、耐油性を要求される自動車用ゴム材料、テント
膜材料、シーラント、成形部品、押出部品、被覆材料、
離型剤等として有効に使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、室温で放置あるいは加
熱することにより容易に硬化し、耐溶剤性、耐薬品性及
び耐熱性に優れた硬化物を与える硬化性組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、含フッ素アミド化合物と含フッ素オルガノ水素シロ
キサンとから成る硬化性組成物は、各種分野で使用され
ている。
【0003】しかし、従来の含フッ素アミド化合物と含
フッ素オルガノ水素シロキサンとから成る硬化性組成物
より得られる硬化物では、その耐溶剤性、耐薬品性が十
分でない場合があり、より耐溶剤性、耐薬品性に優れる
硬化物が望まれる。
【0004】また、成形部品、複写機ロール等として使
用される硬化物は、さらに離型性、撥水性に優れるもの
がより望ましい。
【0005】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
耐溶剤性、耐薬品性に優れ、また、離型性、撥水性に優
れた硬化物を与える、含フッ素アミド化合物と含フッ素
オルガノ水素シロキサンとを主成分とする硬化性組成物
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、下記一般
式(1)又は下記一般式(4)で示される含フッ素アミ
ド化合物に下記の含フッ素オルガノシロキサンを架橋
剤、鎖長延長剤として配合し、白金族化合物を触媒とし
て添加することにより、室温で容易に硬化し、耐溶剤
性、耐薬品性及び耐熱性に優れた硬化物を与える硬化性
組成物が得られることを知見し、本発明をなすに至っ
た。
【0007】従って、本発明は、(A)下記一般式
(1)で示される含フッ素アミド化合物、(B)一分子
中に一個以上の一価のパーフルオロアルキルエーテル基
又は一価のパーフルオロアルキル基を有し、且つ二個以
上のヒドロシリル基を有する含フッ素オルガノ水素シロ
キサン、(C)触媒量の白金族化合物を含有する組成物
であって、上記(B)成分の量は該組成物中の脂肪族不
飽和基1モルに対し、ヒドロシリル基が0.5〜5モル
となる量であることを特徴とする硬化性組成物を提供す
る。
【0008】
【化7】
【0009】また、本発明は、(D)下記一般式(4)
で示される含フッ素アミド化合物、(E)一分子中に一
個以上の下記一般式(6)で示される基を有し、且つ二
個以上のヒドロシリル基を有する含フッ素オルガノ水素
シロキサン、(C)触媒量の白金族化合物を含有する組
成物であって、上記(E)成分の量は該組成物中の脂肪
族不飽和基1モルに対し、ヒドロシリル基が0.5〜5
モルとなる量であることを特徴とする硬化性組成物を提
供する。
【0010】
【化8】
【0011】以下、本発明につき更に詳述すると、本発
明の硬化性組成物は、上記式(1)又は(4)の含フッ
素アミド化合物、その架橋剤乃至は鎖長延長剤としての
含フッ素オルガノ水素シロキサン及び触媒としての白金
族化合物を含有するものである。
【0012】本発明の第一硬化性組成物の第一必須成分
[(A)成分]は含フッ素アミド化合物であり、この
(A)成分の含フッ素アミド化合物は、下記一般式
(1)で示されるもので、分子中に少なくとも2個の脂
肪族不飽和基を有するものである。
【0013】
【化9】
【0014】ここで、上記式(1)中のR1としては、
脂肪族不飽和基を有する炭素数2〜10、特に2〜8の
一価炭化水素基が好適であり、例えばビニル基、アリル
基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イ
ソブテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基、シクロ
ヘキセル基等のシクロアルケニル基、スチリル基等のア
ルケニル基置換アリール基などが挙げられる。
【0015】次に、R2としては、炭素数1〜10、特
に1〜8の置換又は非置換の一価炭化水素基が好適であ
り、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロ
ピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル
基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチ
ル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル
基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプ
チル基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基、プ
ロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテ
ニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等のアルケ
ニル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル
基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フ
ェニルプロピル基等のアラルキル基あるいはこれらの基
の水素原子の一部又は全部をフッ素、塩素、臭素等のハ
ロゲン原子等で置換したクロロメチル基、ブロモエチル
基、クロロプロピル基、トリフルオロプロピル基などが
挙げられる。
【0016】また、上記式(1)においてQ1は下記一
般式(2)又は一般式(3)で示される基である。
【0017】
【化10】
【0018】上記式(2)中のR2は前記と同様であ
り、R3としては、置換又は非置換の二価炭化水素基で
あれば特に限定されないが、炭素数1〜20、特に2〜
10の炭化水素基が好適であり、具体的にはメチレン
基、エチレン基、プロピレン基、メチルエチレン基、ブ
チレン基、ヘキサメチレン基等のアルキレン基、シクロ
ヘキシレン基等のシクロアルキレン基、フェニレン基、
トリレン基、キシリレン基、ナフチレン基、ビフェニレ
ン基等のアリーレン基、あるいはこれらの基の水素原子
の一部又は全部にハロゲン原子等で置換した基、あるい
はこれらの置換又は非置換のアルキレン基、アリーレン
基の組み合わせなどが例示される。
【0019】また、R3は結合の途中に酸素原子、窒素
原子、ケイ素原子の1種又は2種以上を含んでも良い。
【0020】この場合、酸素原子は−O−、窒素原子は
−NR’−(R’は水素原子又は炭素数1〜8、特に1
〜6のアルキル基又はアリール基である)として介在す
ることができ、またケイ素原子は、例えば下記の基のよ
うに直鎖状又は環状のオルガノシロキサンを含有する基
あるいはオルガノシリレン基として介在することができ
る。
【0021】
【化11】 (但し、R”は前記R2として例示したものと同様の炭
素数1〜8のアルキル基又はアリール基、R'''は前記
3として例示したものと同様の炭素数1〜6のアルキ
レン基又はアリーレン基であり、n=0〜10、特に0
〜5の整数である。)このような基としては、下記の基
を例示することができる。
【0022】
【化12】 (Meはメチル基を示す。)
【0023】更に、上記式(3)中のR4及びR5として
は、炭素数1〜10、特に2〜6の置換又は非置換の二
価炭化水素基が好適であり、具体的にはメチレン基、エ
チレン基、プロピレン基、メチルエチレン基、ブチレン
基、ヘキサメチレン基等のアルキレン基、シクロヘキシ
レン基等のシクロアルキレン基、あるいはこれらの基の
水素原子の一部又は全部をハロゲン原子等で置換した基
などが例示される。
【0024】上記式(2)又は式(3)により示される
式(1)中のQ1として具体的には下記の基が例示され
る。なお、以下の化学式において、Meはメチル基、P
hはフェニル基を示す。
【0025】
【化13】
【0026】また、式(1)においてRf1は二価パー
フルオロアルキレン基又は二価パーフルオロポリエーテ
ル基であり、特に二価パーフルオロアルキレン基として
は −Cm2m− (但し、m=1〜10、好ましくは1〜6である。)で
示されるものが好ましく、二価パーフルオロポリエーテ
ル基としては下記式で示されるものが好ましい。
【0027】
【化14】 Rf1として具体的には、下記のものが例示される。
【0028】
【化15】
【0029】なお、上記式(1)においてaは0以上の
整数であり、従って、式(1)の含フッ素アミド化合物
は1分子中に二価パーフルオロアルキレン基又は二価パ
ーフルオロポリエーテル基を1個以上含むものである
が、aは好ましくは0〜10の整数であり、特に0,
1,2,3,4,5,6が例示される。
【0030】本発明においては、上記(A)成分の含フ
ッ素アミド化合物として、粘度(25℃、以下同様)が
数十csの低粘度ポリマーから固形の生ゴム状のポリマ
ーまで使用することができるが、取り扱いやすさの点か
らは、例えば熱加硫ゴム用としては生ゴム状のポリマー
が、また、液状ゴム用には粘度が100〜100000
cs程度のポリマーが好適に使用される。低粘度すぎる
と得られる硬化物がエラストマーとしての伸びが小さく
なり、バランスのとれた物性が得られない場合が生じ
る。
【0031】上記式(1)の含フッ素アミド化合物は、
下記の方法により得ることができる。即ち、上記式
(1)においてaが0である含フッ素アミド化合物は、
例えば下記一般式(7)で示される両末端に酸フロライ
ド基を有する化合物と下記一般式(8)で示される二級
アミン化合物とをトリメチルアミン等の受酸剤の存在下
で反応させることにより合成することができる。
【0032】
【化16】 (R1、R2、Rf1は上記と同様の意味を示す。)
【0033】更に、上記式(1)においてaが1以上の
整数となる含フッ素アミド化合物は、例えば上記式
(7)に示される両末端に酸フロライド基を有する化合
物と下記一般式(9) H−Q1−H …(9) (Q1は上記と同様の意味を示す。)で示される両末端
にアミノ基を有する化合物とを受酸剤の存在下で反応さ
せ、更に上記式(8)で示される二級アミン化合物を反
応させることにより合成することができる。
【0034】この場合、式(7)の両末端に酸フロライ
ド基を有する化合物と式(8)の二級アミン化合物との
仕込量の比率は、特に限定されるものではないが、モル
換算で式(7)の化合物の仕込量(a)と式(8)の化
合物の仕込量(b)との比率(a)/(b)を0.5〜
2mol/molとすると好適である。
【0035】また、上記式(7)の化合物の仕込量
(a)と式(9)の化合物の仕込量(c)とは、モル換
算で(a)を(c)より少なくしない限り、特に限定さ
れるものではない。式(1)中の繰り返し単位aは、
(a)/(c)を調整することにより目的に応じた適宜
な値にすることができ、(a)/(c)を大きくすれば
比較的分子量の小さなポリマーを合成することができ、
(a)/(c)の値を1に近づければ分子量の大きなポ
リマーを合成することができる。
【0036】上記反応の条件は、特に制限されないが、
20〜100℃で1〜8時間、好ましくは20〜50℃
で2〜4時間反応させることが好ましい。
【0037】なお、式(1)の含フッ素アミド化合物に
おいて、Q1がケイ素原子を介在するものである含フッ
素アミド化合物は、式(8)の二級アミン化合物とし
て、例えばR1がアリル基等であり、HR2N−CH2
H=CH2等で示される脂肪族不飽和基を有する二級ア
ミン化合物を使用して上記反応により例えば下記一般式
(10)で示される両末端にアリル基を有する化合物を
合成し、これと例えば下記一般式(11)で示される化
合物とを付加反応触媒の存在下で反応させることにより
合成することができる。
【0038】
【化17】 (但し、式中R2,Rf1は前記と同様の意味を示す。)
【0039】
【化18】
【0040】この反応で上記式(10)で示される両末
端にアリル基を有する化合物と式(11)の化合物との
仕込量との比率は、モル換算で式(10)の化合物の仕
込量(d)を式(11)の化合物の仕込量(e)より多
くしなくてはならないが、その比率(d)/(e)は最
大で2である。即ち、1<(d)/(e)≦2である。
【0041】なお、(d)/(e)を大きくすれば比較
的分子量の小さなポリマーを合成することができ、
(d)/(e)の値を1に近づければ分子量の大きなポ
リマーを合成することができる。
【0042】この場合、上記触媒としては周期表第VI
II族元素又はその化合物、例えば塩化白金酸、アルコ
ール変性塩化白金酸(米国特許第3220972号参
照)、塩化白金酸とオレフィンとの錯体(米国特許第3
159601号、同第3159662号、同第3775
452号参照)、白金黒又はパラジウム等をアルミナ、
シリカ、カーボン等の担体に担持させたもの、ロジウム
−オレフィン錯体、クロロトリス(トリフェニルホスフ
ィン)ロジウム(ウィルキンソン触媒)等を使用し得、
その添加量は触媒量とすることができる。上記の錯体は
アルコール系、ケトン系、エーテル系、炭化水素系の溶
剤に溶解して使用することが好ましい。
【0043】また、上記反応の条件は、50〜150
℃、好ましくは80〜120℃で2〜4時間反応させる
ことが好ましい。
【0044】次に、本発明の第一の硬化性組成物の第二
必須成分[(B)成分]は含フッ素オルガノ水素シロキ
サンであり、上記含フッ素アミド化合物の架橋剤、鎖長
延長剤として働くものである。この(B)成分の含フッ
素オルガノ水素シロキサンは、一分子中に一個以上の一
価のパーフルオロアルキルエーテル基又は一価のパーフ
ルオロアルキル基を有し、且つ2個以上、通常2〜50
個、好ましくは3〜20個のヒドロシリル基、即ちSi
H基を有するものであれば良い。この一価のパーフルオ
ロアルキルエーテル基、一価のパーフルオロアルキル基
としては、特に下記一般式で示されるものを挙げること
ができる。
【0045】
【化19】
【0046】この含フッ素オルガノ水素シロキサンとし
ては、環状でも鎖状でもよく、更に三次元網状でもよ
く、特にケイ素原子に結合した一価の置換基として下記
一般式で示されるパーフルオロアルキル基或いはパーフ
ルオロアルキルエーテル基を含有する一価の有機基を分
子中に少なくとも1個有するものを挙げることができ
る。
【0047】
【化20】
【0048】ここで、R8はメチレン基、エチレン基、
プロピレン基、メチルエチレン基、テトラメチレン基、
ヘキサメチレン基等のアルキレン基などの好ましくは炭
素数1〜6の二価炭化水素基、R9は水素原子或いは前
記したR2と同様の好ましくは炭素数1〜8、特に1〜
6の一価炭化水素基、Rf3は前記一般式で挙げた一価
のパーフルオロアルキル基又は一価のパーフルオロアル
キルエーテル基である。
【0049】また、この(B)成分の含フッ素オルガノ
水素シロキサンにおけるパーフルオロアルキル基或いは
パーフルオロアルキルエーテル基を含有する一価の有機
基以外のケイ素原子に結合した一価の置換基としては、
前記したR2と同様の好ましくは脂肪族不飽和結合を含
まない炭素数1〜10、特に1〜8の一価炭化水素基が
挙げられる。
【0050】この含フッ素オルガノ水素シロキサンにお
ける分子中のケイ素原子数はこれに限られるものではな
いが、通常2〜50、好ましくは4〜30程度のものが
挙げられる。
【0051】このような含フッ素オルガノ水素シロキサ
ンとしては、例えば下記の化合物が挙げられる。なお、
これらの化合物は、単独で使用しても良く、併用しても
良い。
【0052】
【化21】
【0053】
【化22】
【0054】なお、本発明の硬化性組成物は、第二必須
成分の含フッ素オルガノ水素シロキサンとして第一必須
成分の含フッ素アミド化合物と相溶するものを使用する
ことにより、均一な硬化物を得ることができる。
【0055】上記(B)成分の配合量は組成物全系、特
に(A)成分中に含まれるビニル基、アリル基、シクロ
アルケニル基等の脂肪族不飽和基1モルに対し(B)成
分中のヒドロシリル基、即ちSi−H基を、好ましくは
0.5〜5モル、より好ましくは1〜2モル供給する量
である。0.5モル未満では架橋度合いが不充分にな
り、5モル以上では鎖長延長が優先し硬化が不充分とな
ったり、発泡したり、耐熱性、圧縮永久歪特性等を悪化
させる場合がある。なお、この(B)成分の(A)成分
に対する配合量は、通常、(A)成分100重量部に対
して0.1〜50重量部の範囲である。
【0056】更に、本発明の第一の硬化性組成物の第三
必須成分[(C)成分]である白金族化合物は、上記含
フッ素アミド化合物と上記含フッ素オルガノ水素シロキ
サンとの付加反応(ヒドロシリル化)用触媒であり、硬
化促進剤として作用する。この白金族化合物は一般に貴
金属の化合物であり、高価格であることから、比較的入
手しやすい白金化合物がよく用いられる。
【0057】白金化合物としては、例えば塩化白金酸又
は塩化白金酸とエチレン等のオレフィンとの錯体、アル
コールやビニルシロキサンとの錯体、白金/シリカ又は
アルミナ又はカーボン等を例示することができるが、こ
れに限定されるものではない。白金化合物以外の白金族
化合物としては、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、
パラジウム系化合物も知られており、例えばRhCl
(PPh33,RhCl(CO)(PPh32,RhC
l(C242,Ru3(CO)12,IrCl(CO)
(PPh32,Pd(PPh34等を例示することがで
きる。
【0058】これらの触媒の使用にあたっては、それが
固体触媒であるときには固体状で使用することも可能で
あるが、より均一な硬化物を得るために塩化白金酸や錯
体を適切な溶剤に溶解したものを第一成分の含フッ素ア
ミド化合物に相溶させて使用することが好ましい。
【0059】これらの触媒の使用量は、特に制限するも
のではなく、触媒量で所望とする硬化速度を得ることが
できるが、経済的見地又は良好な硬化物を得るために
は、硬化性組成物全量に対して1〜1000ppm(白
金族換算)、より好ましくは10〜500ppm(同
上)程度の範囲とするのが良い。
【0060】本発明は、以上の(A)、(B)、(C)
成分を含有する第一の硬化性組成物に加えて、第一必須
成分[(D)成分]として下記一般式(4)の含フッ素
アミド化合物、第二必須成分[(E)成分]として後述
する含フッ素オルガノ水素シロキサン、第三必須成分
[(C)成分]として上記と同様の白金族化合物を含有
する第二の硬化性組成物をも提供する。
【0061】即ち、本発明の第二の硬化性組成物におい
ては、上記(A)成分の含フッ素アミド化合物に替えて
下記一般式(4)で示される(D)成分の含フッ素アミ
ド化合物を使用する。
【0062】
【化23】 ここで、上記式(4)中のR1、Rf1及びaについて
は、前記の(A)成分の場合と同様である。
【0063】また、上記式(4)中のQ2は、下記一般
式(5)で示される基である。
【0064】
【化24】 上記式(5)の中R3については、前記の(A)成分の
場合と同様であり、Q2として具体的には下記の基が例
示される。
【0065】
【化25】
【0066】なお、本発明で使用される上記(D)成分
の含フッ素アミド化合物の粘度については、前記(A)
成分の含フッ素アミド化合物の場合と同様である。
【0067】本発明の(D)成分の含フッ素アミド化合
物は、例えば下記一般式(12) CH3OCO−Rf1−COOCH3 …(12) (Rf1は前記と 同様の意味を示す。)で示される両末
端にエステル基を有する化合物と、下記一般式(13) H−Q2−H …(13) (Q2は前記と同様の意味を示す。)で示される化合物
とを反応させることにより得ることができる。
【0068】上記の反応で、上記式(12)で示される
化合物のモル換算仕込量(f)と(13)の化合物のモ
ル換算仕込量(g)とは、(f)を(g)より少なくし
ない限り、特に限定されるものではない。式(4)中の
繰り返し単位aは、(f)と(g)との比率である
(f)/(g)を調整することにより目的に応じた適宜
な値にすることができ、(f)/(g)を大きくすれば
比較的分子量の小さなポリマーを合成することができ、
(f)/(g)の値を1に近づければ分子量の大きなポ
リマーを合成することができる。
【0069】上記反応の条件は、特に制限されないが、
20〜100℃で1〜8時間、好ましくは20〜50℃
で2〜4時間反応させることが好ましい。
【0070】一方、(E)成分の含フッ素オルガノ水素
シロキサンは、一分子中に一個以上の下記一般式(6)
で示される一価のパーフルオロアルキル基或いは一価の
パーフルオロアルキルエーテル基を含有する一価の有機
基を有し、且つ2個以上、通常2〜50個、好ましくは
3〜20個のヒドロシリル基を有するものである。
【0071】
【化26】
【0072】ここで、上記式(6)中のRf2は一価の
パーフルオロアルキル基又は一価のパーフルオロアルキ
ルエーテル基を示し、上述したRf3としてのパーフル
オロアルキル基、パーフルオロアルキルエーテル基と同
様のものが挙げられる。また、R6は前記したR8と同様
の好ましくは炭素数1〜8の二価炭化水素基であり、R
7は水素原子又は前記したR9と同様の好ましくは炭素数
1〜8、特に1〜6の一価炭化水素基である。
【0073】また、この(E)成分の含フッ素オルガノ
水素シロキサンにおけるパーフルオロアルキル基或いは
パーフルオロアルキルエーテル基を有する一価の有機基
以外のケイ素原子に結合した一価の置換基としては、前
記したR2と同様の好ましくは脂肪族不飽和結合を含ま
ない炭素数1〜10、特に1〜8の一価炭化水素基が挙
げられる。
【0074】この含フッ素オルガノ水素シロキサンにお
ける分子中のケイ素原子数はこれに限られるものではな
いが、通常2〜50、好ましくは4〜30程度のものが
挙げられる。
【0075】(E)成分の含フッ素オルガノ水素シロキ
サンとしては、例えば下記の化合物が挙げられる。な
お、これらの含フッ素オルガノ水素シロキサンは、単独
で使用しても又は2種以上の混合物であっても良い。
【0076】
【化27】
【0077】この(E)成分の配合量は組成物全系、特
に(D)成分中に含まれるビニル基、アリル基、シクロ
アルケニル基等の脂肪族不飽和基1モルに対し(E)成
分中のヒドロシリル基、即ちSi−H基を、好ましくは
0.5〜5モル、より好ましくは1〜2モル供給する量
である。0.5モル未満では架橋度合いが不充分にな
り、5モル以上では鎖長延長が優先し硬化が不充分とな
ったり、発泡したり、耐熱性、圧縮永久歪特性等を悪化
させる場合がある。なお、この(E)成分の(D)成分
に対する配合量は、通常、(D)成分100重量部に対
して0.1〜50重量部の範囲である。
【0078】本発明の第二の硬化性組成物の(C)成分
は、第一の硬化性組成物の(C)成分と同じであり、ま
たその配合量も同様である。
【0079】なお、本発明の第一及び第二の硬化性組成
物には、その実用性を高めるために種々の添加剤を必要
に応じて添加することができる。具体的には、硬化性組
成物の硬化速度を制御する目的で加えるCH2=CH
(R)SiO単位(式中、Rは置換又は非置換の一価の
炭化水素基である。)を含むポリシロキサン(特公昭4
8−10947号公報参照)及びアセチレン化合物(米
国特許第3445420号及び特公昭54−3774号
公報参照)、さらに重金属のイオン性化合物(米国特許
第3532649号参照)等を例示することができる。
【0080】これらの添加剤を添加した場合において、
含フッ素オルガノ水素シロキサンの配合量は、(A)又
は(D)成分に加えてこれら添加剤の配合量をも考慮し
て決定され、上述したように、全組成物中のビニル基、
アリル基、シクロアルケニル基等の脂肪族不飽和基1モ
ルに対してSi−H基を0.5〜5モル存在させる必要
がある。
【0081】更に、本発明の硬化性組成物には、硬化時
における熱収縮の減少、硬化して得られる弾性体の熱膨
張率の低下、熱安定性、耐候性、耐薬品性、難燃性ある
いは機械的強度を向上させたり、ガス透過率を下げる目
的で充填剤を添加しても良く、例えばヒュームドシリ
カ、石英粉末、ガラス繊維、カーボン、酸化鉄、酸化チ
タン及び酸化セリウム等の金属酸化物、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム等の金属炭酸塩を挙げることがで
き、更に必要に応じて適当な顔料、染料あるいは酸化防
止剤を添加することも可能である。
【0082】本発明の硬化性組成物の製造方法は特に制
限されず、上記成分を練り合わせることにより製造する
ことができる。製造された硬化性組成物は、第一必須成
分の含フッ素アミド化合物の官能基、第三必須成分の触
媒の種類により室温硬化も可能であるが、100〜15
0℃にて数分から数時間程度の時間で硬化させることが
好ましい。
【0083】なお、本発明の硬化性組成物を使用するに
当たり、その用途、目的に応じて該組成物を適当なフッ
素系溶剤、例えばメタキシレンヘキサフロライド、フロ
リナート等に所望の濃度に溶解して使用しても良い。
【0084】
【発明の効果】本発明の硬化性組成物は、種々の用途に
利用することができる。即ち、本発明の硬化性組成物に
より得られる硬化物は、フッ素含有率が高いため、耐溶
剤性、耐薬品性に優れ、また、低表面エネルギーを有す
るため離型性、撥水性に優れており、耐油性を要求され
る自動車用ゴム材料、テント膜材料、シーラント、成形
部品、押出部品、被覆材料、離型剤等として有効に使用
することができる。
【0085】
【実施例】以下、実施例を示して本発明を具体的に説明
するが、本発明は下記実施例に制限されるものではな
い。なお、以下においてMeはメチル基、Phはフェニ
ル基を示す。
【0086】[実施例1]下記式(14)で示されるポ
リマー(粘度1190cs、平均分子量7000、アリ
ル基量0.029モル/100g)100重量部にトリ
メチルシロキシ基で処理された比表面積200m2/g
の煙霧質シリカ10重量部を加え、混合、熱処理した
後、三本ロールミル上にて混合し、更に、下記式(1
5)で示される含フッ素環状水素シロキサン10.8重
量部、塩化白金酸をCH2=CHSiMe2OSiMe2
CH=CH2で変性した触媒のトルエン溶液(白金濃度
1.0重量%)0.2重量部を加え、混合した。
【0087】
【化28】
【0088】これを減圧下で脱泡し、2mm厚の長方形
の枠に置き、再び空気抜きをし、120kg/cm2
150℃で20分間プレス硬化した。試験片を硬化した
試料から切り取り、JIS K6301に準じて物性を
測定したところ、以下に示す結果を得た。
【0089】硬さ(JIS−A) 43 伸び(%) 180 引っ張り強さ(kgf/cm2) 25 (JIS−A:JIS K6301に規定のA型スプリ
ング式硬さ試験機を使用して測定)
【0090】次に、上記試験片を用いて、耐熱性、溶剤
膨潤性、耐薬品性、低温特性を測定した。それらの結果
を表1、表2、表3及び表4に示す。
【0091】
【表1】
【0092】
【表2】
【0093】
【表3】
【0094】
【表4】
【0095】[実施例2]実施例1の含フッ素環状水素
シロキサンの代わりに下記式(16)で示される含フッ
素環状水素シロキサン10.6重量部を使用した以外は
実施例1と同様に組成物を調製し、硬化シートを作成し
た。
【0096】
【化29】
【0097】得られた硬化シートの試験片を切り取り、
上記と同様に物性を測定したところ、以下に示す結果を
得た。
【0098】硬さ(JIS−A) 40 伸び(%) 200 引っ張り強さ(kgf/cm2) 22
【0099】[実施例3]実施例1のポリマーの代わり
に下記式(17)で示されるポリマー(粘度28600
cs、平均分子量28000、アリル基量0.007モ
ル/100g)100重量部を使用し、実施例1の含フ
ッ素環状水素シロキサン2.7重量部を使用した以外は
実施例1と同様にして組成物を調製し、硬化シートを作
成した。
【0100】
【化30】
【0101】得られた硬化シートの試験片を切り取り、
上記と同様に物性を測定したところ、以下に示す結果を
得た。
【0102】硬さ(JIS−A) 33 伸び(%) 340 引っ張り強さ(kgf/cm2) 45
【0103】[実施例4]実施例1のポリマーの代わり
に下記式(18)で示されるポリマー(粘度13100
cs、平均分子量19200、アリル基量0.010モ
ル/100g)100重量部を使用し、実施例1の含フ
ッ素環状水素シロキサン3.5重量部を使用した以外は
実施例1と同様にして組成物を調製し、硬化シートを作
成した。
【0104】
【化31】
【0105】得られた硬化シートの試験片を切り取り、
上記と同様に物性を測定したところ、以下に示す結果を
得た。
【0106】硬さ(JIS−A) 45 伸び(%) 280 引っ張り強さ(kgf/cm2) 53
【0107】[実施例5]実施例1のポリマーの代わり
に下記式(19)で示されるポリマー(粘度2900c
s、平均分子量6000、アリル基量0.033モル/
100g)100重量部を使用し、実施例1の含フッ素
環状水素シロキサンの代わりに下記式(20)で示され
る含フッ素環状水素シロキサン10.8重量部を使用し
た以外は実施例1と同様にして組成物を調製し、硬化シ
ートを作成した。
【0108】
【化32】
【0109】得られた硬化シートの試験片を切り取り、
上記と同様に物性を測定したところ、以下に示す結果を
得た。
【0110】硬さ(JIS−A) 47 伸び(%) 310 引っ張り強さ(kgf/cm2) 46
【0111】次に、上記試験片を用いて、耐熱性、溶剤
膨潤性、耐薬品性、低温特性を測定した。それらの結果
を表5、表6、表7及び表8に示す。
【0112】
【表5】
【0113】
【表6】
【0114】
【表7】
【0115】
【表8】
【0116】[実施例6]実施例5の含フッ素環状水素
シロキサンの代わりに下記式(21)で示される含フッ
素環状水素シロキサン12.5重量部を使用した以外は
実施例5と同様に組成物を調製し、硬化シートを作成し
た。
【0117】
【化33】
【0118】得られた硬化シートの試験片を切り取り、
上記と同様に物性を測定したところ、以下に示す結果を
得た。
【0119】硬さ(JIS−A) 43 伸び(%) 290 引っ張り強さ(kgf/cm2) 44
【0120】[実施例7]実施例5のポリマーの代わり
に下記式(22)で示されるポリマー(粘度42000
cs、平均分子量9200、アリル基量0.022モル
/100g)100重量部を使用し、実施例5の含フッ
素環状水素シロキサン6.1重量部を使用した以外は実
施例5と同様にして組成物を調製し、硬化シートを作成
した。
【0121】
【化34】
【0122】得られた硬化シートの試験片を切り取り、
上記と同様に物性を測定したところ、以下に示す結果を
得た。
【0123】硬さ(JIS−A) 35 伸び(%) 340 引っ張り強さ(kgf/cm2) 45
【0124】[実施例8]実施例5のポリマーの代わり
に下記式(23)で示されるポリマー(粘度17800
0cs、平均分子量19200、アリル基量0.010
モル/100g)100重量部を使用し、実施例5の含
フッ素環状水素シロキサン3.5重量部を使用した以外
は実施例5と同様にして組成物を調製し、硬化シートを
作成した。
【0125】
【化35】
【0126】得られた硬化シートの試験片を切り取り、
上記と同様に物性を測定したところ、以下に示す結果を
得た。
【0127】硬さ(JIS−A) 42 伸び(%) 280 引っ張り強さ(kgf/cm2) 44
【0128】[実施例9]実施例1のポリマーの代わり
に下記式(24)で示されるポリマー(粘度3300c
s、平均分子量18100、アリル基量0.011モル
/100g)100重量部を使用し、実施例1の含フッ
素環状水素シロキサンの代わりに下記式(25)で示さ
れる含フッ素水素シロキサン3.1重量部を使用した以
外は実施例1と同様にして組成物を調製し、硬化シート
を作成した。
【0129】
【化36】
【0130】得られた硬化シートの試験片を切り取り、
上記と同様に物性を測定したところ、以下に示す結果を
得た。
【0131】硬さ(JIS−A) 46 伸び(%) 200 引っ張り強さ(kgf/cm2) 23
【0132】[参考例1]下記式(26)で示される両
末端に酸フロライド基を有する化合物189.2g(粘
度:430cs;25℃)を撹拌棒、温度計、ジムロー
ト、滴下ロートを付した300mlの四つ口フラスコ内
に仕込み、撹拌しながら滴下ロートよりアリルアニリン
9.6gとトリエチルアミン6.1gとの混合物を20
℃にて滴下した。
【0133】
【化37】
【0134】滴下後に60℃にて反応を2時間行い、反
応混合物を加圧濾過して得られた濾液を120℃/3m
mHgで減圧ストリップしたところ、淡黄色透明な液状
化合物190.1gが得られた。
【0135】得られた化合物は、粘度1192cs(2
5℃)、比重1.841(25℃)、屈折率1.320
8(25℃)であった。この化合物をIR測定した結
果、以下に示す吸収が認められた。
【0136】
【化38】
【0137】また、この化合物のアリル基量を定量した
ところ、0.031モル/100gであり、得られた化
合物は、下記構造式(27)で示される有機フッ素化合
物のポリマーであることが確認された。
【0138】
【化39】
【0139】[参考例2]上記式(26)で示される両
末端に酸フロライド基を有する化合物76.9g(粘
度:430cs;25℃)を撹拌棒、温度計、ジムロー
ト、滴下ロートを付した200mlの四つ口フラスコ内
に仕込み、撹拌しながら滴下ロートより2,5−ジメチ
ルピペラジン1.14gとトリエチルアミン2.9gと
の混合物を20℃にて滴下した。滴下後に60℃にて反
応を2時間行い、その後、メチルアリルアミン0.36
gを添加した。更に、参考例1と同様に反応、後処理を
行ったところ、淡黄色透明な液状化合物72.9gが得
られた。
【0140】得られた化合物は、粘度25200cs
(25℃)であった。この化合物をIR測定した結果、
以下に示す吸収が認められた。
【0141】
【化40】
【0142】また、この化合物のアリル基量を定量した
ところ、0.005モル/100gであり、得られた化
合物は、下記構造式(28)で示される有機フッ素化合
物のポリマーであることが確認された。
【0143】
【化41】
【0144】[参考例3]参考例2と同様の装置に下記
式(29)で示される両末端にアリル基を有する化合物
100.0g(粘度:1192cs;25℃)とメタキ
シレンヘキサフロライド50.0gとを仕込み、撹拌し
ながら90℃に加熱して、塩化白金酸のイソプロピルア
ルコール2%溶液0.1gを添加した。その後、滴下ロ
ートにて下記式(30)で示されるシクロテトラシロキ
サン3.66gを滴下し、反応を行った。
【0145】
【化42】
【0146】滴下後、熟成させながらガスクロマトグラ
フでシクロテトラシロキサンの消失を確認した後、室温
まで冷却し、活性炭1.5gを投入して2時間撹拌し
た。これに参考例1と同様の後処理を行ったところ、透
明な液状化合物99.2gが得られた。
【0147】得られた化合物は、粘度30700cs
(25℃)であった。この化合物をIR測定した結果、
以下に示す吸収が認められた。
【0148】
【化43】
【0149】また、この化合物のアリル基量を定量した
ところ、0.007モル/100gであり、得られた化
合物は、下記構造式(31)で示される有機フッ素化合
物のポリマーであることが確認された。
【0150】
【化44】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 高至 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 木下 博文 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 荒井 正俊 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記一般式(1)で示される含フ
    ッ素アミド化合物、 【化1】 [但し、式中R1は脂肪族不飽和基を有する一価炭化水
    素基、R2は置換又は非置換の一価炭化水素基、Q1は下
    記一般式(2)又は下記一般式(3)で示される基 【化2】 (但し、式中R3は結合途中に酸素原子、窒素原子及び
    ケイ素原子の1種又は2種以上を介在させてもよい置換
    又は非置換の二価炭化水素基を示す。) 【化3】 (但し、式中R4及びR5はそれぞれ置換又は非置換の二
    価炭化水素基を示す。)、Rf1は二価のパーフルオロ
    アルキレン基又は二価のパーフルオロポリエーテル基で
    あり、aは0以上の整数である。] (B)一分子中に一個以上の一価のパーフルオロアルキ
    ルエーテル基又は一価のパーフルオロアルキル基を有
    し、且つ二個以上のヒドロシリル基を有する含フッ素オ
    ルガノ水素シロキサン、 (C)触媒量の白金族化合物 を含有する組成物であって、上記(B)成分の量は該組
    成物中の脂肪族不飽和基1モルに対し、ヒドロシリル基
    が0.5〜5モルとなる量であることを特徴とする硬化
    性組成物。
  2. 【請求項2】 (D)下記一般式(4)で示される含フ
    ッ素アミド化合物、 【化4】 [但し、式中R1、Rf1及びaは前記と同様であり、Q
    2は下記一般式(5)で示される基である。 【化5】 (但し、式中R3は前記と同様である。) (E)一分子中に一個以上の下記一般式(6)で示され
    る基を有し、且つ二個以上のヒドロシリル基を有する含
    フッ素オルガノ水素シロキサン、 【化6】 (但し、式中Rf2は一価のパーフルオロアルキル基又
    は一価のパーフルオロアルキルエーテル基、R6は二価
    炭化水素基、R7は水素原子又は一価炭化水素基を示
    す。) (C)触媒量の白金族化合物 を含有する組成物であって、上記(E)成分の量は該組
    成物中の脂肪族不飽和基1モルに対し、ヒドロシリル基
    が0.5〜5モルとなる量であることを特徴とする硬化
    性組成物。
JP06295790A 1994-06-23 1994-11-04 硬化性組成物 Expired - Fee Related JP3077536B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06295790A JP3077536B2 (ja) 1994-06-23 1994-11-04 硬化性組成物
EP95304369A EP0688762B1 (en) 1994-06-23 1995-06-22 Organic fluorine compounds and curable compositions containing them
US08/494,566 US5705586A (en) 1994-06-23 1995-06-22 Organic fluorine compounds and curable compositions
EP98104740A EP0851003B1 (en) 1994-06-23 1995-06-22 Curable compositions containing organic fluorine compounds
DE69529097T DE69529097T2 (de) 1994-06-23 1995-06-22 Vernetzbare Zusammensetzungen, die organische Fluorverbindungen enthalten
DE69523822T DE69523822T2 (de) 1994-06-23 1995-06-22 Organische Fluorverbindungen und diese enthaltende vernetzbare Zusammensetzungen

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16463694 1994-06-23
JP6-164636 1994-06-23
JP06295790A JP3077536B2 (ja) 1994-06-23 1994-11-04 硬化性組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0867819A true JPH0867819A (ja) 1996-03-12
JP3077536B2 JP3077536B2 (ja) 2000-08-14

Family

ID=26489664

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06295790A Expired - Fee Related JP3077536B2 (ja) 1994-06-23 1994-11-04 硬化性組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3077536B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008138071A (ja) * 2006-12-01 2008-06-19 Shin Etsu Chem Co Ltd マスキング用硬化性フルオロポリエーテルゴム組成物
JP2011201941A (ja) * 2010-03-24 2011-10-13 Shin-Etsu Chemical Co Ltd フッ素変性アミノ基含有オルガノポリシロキサン及びその製造方法
WO2023140134A1 (ja) * 2022-01-24 2023-07-27 信越化学工業株式会社 硬化性パーフルオロポリエーテルゲル組成物、パーフルオロポリエーテルゲル硬化物、および該硬化物で封止された電気・電子部品

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008138071A (ja) * 2006-12-01 2008-06-19 Shin Etsu Chem Co Ltd マスキング用硬化性フルオロポリエーテルゴム組成物
JP2011201941A (ja) * 2010-03-24 2011-10-13 Shin-Etsu Chemical Co Ltd フッ素変性アミノ基含有オルガノポリシロキサン及びその製造方法
WO2023140134A1 (ja) * 2022-01-24 2023-07-27 信越化学工業株式会社 硬化性パーフルオロポリエーテルゲル組成物、パーフルオロポリエーテルゲル硬化物、および該硬化物で封止された電気・電子部品

Also Published As

Publication number Publication date
JP3077536B2 (ja) 2000-08-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2990646B2 (ja) 硬化性組成物
JP3239717B2 (ja) 硬化性組成物
US5665846A (en) Fluorinated amide compounds and curable compositions
JP3666575B2 (ja) 硬化性フルオロポリエーテルゴム組成物
US6417311B1 (en) Curable compositions of fluorinated amide polymers
JP3646775B2 (ja) 硬化性フルオロポリエーテル系ゴム組成物
EP0688762B1 (en) Organic fluorine compounds and curable compositions containing them
JPH11116684A (ja) 硬化性組成物
JP2009149782A (ja) 硬化性フルオロポリエーテル系ゴム組成物
JP2954444B2 (ja) 室温硬化性組成物
JP3298413B2 (ja) 硬化性組成物
JP3413713B2 (ja) 含フッ素硬化性組成物
JP3077536B2 (ja) 硬化性組成物
JP5447352B2 (ja) 含フッ素硬化性組成物
JP2943644B2 (ja) 含フッ素アミド化合物
JPH115902A (ja) 硬化性シリコーンゴム組成物
JP3036385B2 (ja) 硬化性組成物
JP3674680B2 (ja) 硬化性フルオロポリエーテルゴム組成物
JP2991059B2 (ja) 有機フッ素化合物
JP3617577B2 (ja) 硬化性組成物
JP2002293919A (ja) 硬化性フルオロポリエーテルゴム組成物
EP0711781A1 (en) Organosilicon compound and a method for preparing the same
JP2745093B2 (ja) 室温硬化性含フッ素オルガノポリシロキサン組成物及びその硬化物
JP2649634B2 (ja) 室温硬化性含フッ素オルガノポリシロキサン組成物及びその硬化物
JPH0570695A (ja) 硬化性シリコーン組成物

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees