JP2002322007A - 有機ホウ素化合物を含有する植物用殺線虫剤 - Google Patents

有機ホウ素化合物を含有する植物用殺線虫剤

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JP2002322007A
JP2002322007A JP2001131934A JP2001131934A JP2002322007A JP 2002322007 A JP2002322007 A JP 2002322007A JP 2001131934 A JP2001131934 A JP 2001131934A JP 2001131934 A JP2001131934 A JP 2001131934A JP 2002322007 A JP2002322007 A JP 2002322007A
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Japan
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halogenated
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Application number
JP2001131934A
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Katsuaki Oba
克明 大羽
Yoshio Hayase
善男 早瀬
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Nitto Kasei Co Ltd
Shionogi and Co Ltd
Original Assignee
Nitto Kasei Co Ltd
Shionogi and Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機ホウ素化合物を含有する植物用殺線虫用
組成物を提供する。 【解決手段】 本発明は、一般式(I): 【化1】 [式中、ArおよびArはそれぞれ独立して置換さ
れていてもよい環式基;Gは、式:−A−、−A−C
−または−A−CR−CR−で表
される;Gは置換されていてもよいアザ環式基(ただ
し、環内窒素はB と結合している)等;なお、B
およびGから構成される環は5員環または6員環
である]で表わされる化合物もしくはその塩またはそれ
らの溶媒和物を含有する植物用殺線虫剤に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は農薬に関し、詳細に
は植物用殺線虫剤に関する。より詳細には、本発明は有
機ホウ素化合物を含有する植物用殺線虫用組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】線虫(nematode)は分類学上、線形動物
門(Nematoda)を構成する。線虫の種は約100万とい
われ、その中には動植物に寄生する寄生性線虫、小生物
を捕食する捕食性線虫、土壌中、水中の有機質や微生物
に依存して生活する自活性線虫などがある。農作物を加
害する植物寄生性線虫は一般には、農作物の根の表面ま
たは組織内に寄生増殖し、線虫病を引き起こす。主な線
虫病にはジャガイモ、ハクサイ、イチゴなどの根腐線虫
病、クワ、トマトなどの根こぶ線虫病、イネ心枯線虫
病、キク葉枯線虫病などがある。殺線虫剤はこれらの線
虫類の防除のために使用される薬剤である。殺線虫剤は
土壌処理後、土壌中に拡散し、そこに生息する線虫に接
触する必要があるので、揮発性の高いくん蒸作用をもつ
薬物、例えばD−D、DCIP、クロルピクリン、臭化
メチルなどが古くから使用されている。
【0003】殺線虫剤は土壌中に生息する線虫に到達す
る必要があるので、自己拡散によって土壌中を移動する
揮発性の高い土壌くん蒸剤が多く使用されている。しか
し、土壌燻蒸剤は栽培作物に対しても悪影響を及ぼすの
で、植え付けの数日〜数週間前に使用し、必要に応じて
残留ガスを除去しなければならない。また、専用の処理
器具を必要とし、土壌水分の多寡が拡散性を左右するた
め、処理時期が天候に大きく制約される。一般に刺激臭
が強いので作業者に保護具を必要とするなどいくつかの
問題を抱えている。最近登場した非燻蒸性殺線虫剤は、
燻蒸剤のような自己拡散性を有しないため、あらかじめ
土壌と十分に攪拌・混和しておく必要があり、簡便に使
用できるとは言い難いものである。また、混和の程度が
有効性に影響し、十分な防除効果が得られない場合が多
い。このような事情を考慮し、有効性が高く、簡便に使
用できる殺線虫剤の開発が要望されている。本発明者ら
は鋭意検討した結果、上記従来技術の欠点を克服し、優
れた殺線虫活性を有する有機ホウ素化合物を見出した。
【0004】本件出願人はWO00/44387にて、
本発明における活性成分と同様の活性成分を含有する抗
コクシジウム剤を開示している。しかし、この抗コクシ
ジウム剤が対象としているコクシジア(coccidia)は原
生動物(Apicomplexa門胞子虫綱)の一亜綱であり、本
発明が対象として線虫とは全く異なる。また、コクシジ
アが引き起こす感染症であるコクシジウム症は、消化管
出血、死あるいは成長抑制などの種々の症状を家禽類に
招来させるものであるのに対し、本発明は植物に対する
殺線虫作用を目的としており、よって両者は関連する技
術分野を異にしている。有機ホウ素化合物を含有する殺
線虫剤は、米国特許第5,348,947号、J.Chem.S
oc., Perkin Trans. 1, 2000, 567-569、WO97/1
1952、WO97/11951、特開昭62−277
307号および米国特許第3,651,222号に記載
されている。しかし、これらの化合物は本発明の殺線虫
剤における有効成分の有機ホウ素化合物とは相違してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は有機ホ
ウ素化合物を含有する植物用殺線虫剤を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式
(I):
【化8】 [式中、ArおよびArはそれぞれ独立して、置換
されていてもよい環式基;Gは、式:−A−、−A−
CR−または−A−CR−CR −で
表される基(式中、Aは酸素原子または硫黄原子、R
〜Rはそれぞれ同一または異なって水素原子、ハロゲ
ン原子、ヒドロキシ基、置換されていてもよい脂肪族炭
化水素基、−O−(置換されていてもよい脂肪族炭化水
素基)、アシルオキシ、置換されていてもよいフェニル
オキシ、置換されていてもよいアミノ基、置換されてい
てもよいスルホ基、もしくは置換されていてもよいアリ
ール基であるか、またはRとR、RとRおよび
/もしくはRとRが一緒になってオキソ、置換され
ていてもよいメチレンもしくは置換されていてもよいイ
ミノを形成する);式:
【化9】 で示される基は置換されていてもよいアザ環式基;ただ
し、B、GおよびGから構成される環のうち最小
環は5員環または6員環であるものとする]で表わされ
る化合物もしくはその塩またはそれらの溶媒和物を含有
する植物用殺線虫剤に関する。
【0007】好ましくは、本発明は以下の(1)−
(5)に示す化合物をそれぞれ含有する植物用殺線虫剤
に関する: 1) 一般式(II):
【化10】 [式中、Ara1は、置換されていてもよいアリール
基;Ara2は置換されていてもよい縮合アリール基;
a1およびRa2はそれぞれ独立して、水素原子、ハ
ロゲン原子、低級アルキル基、低級アルケニル基、ハロ
ゲン化低級アルキル基、ハロゲン化低級アルケニル基、
置換されていてもよいアラルキル基、ヒドロキシ基、低
級アルコキシ基、低級アルケニルオキシ基、ハロゲン化
低級アルコキシ基、ハロゲン化低級アルケニルオキシ
基、アシルオキシ、置換されていてもよいフェニルオキ
シ、置換されていてもよいアラルキルオキシ、置換され
ていてもよいアミノ基、置換されていてもよいスルホ
基、または置換されていてもよいアリール基;nおよび
mは同一または異なって0〜3のいずれかの整数を示
す]で表わされる化合物もしくはその塩またはそれらの
溶媒和物;
【0008】2) 一般式(III):
【化11】 [式中、Arb1およびArb2は同一または異なって
置換されていてもよいアリール基;Rb1およびRb2
はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、低級ア
ルキル基、低級アルケニル基、ハロゲン化低級アルキル
基、ハロゲン化低級アルケニル基、置換されていてもよ
いアラルキル基、ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、低
級アルケニルオキシ基、ハロゲン化低級アルコキシ基、
ハロゲン化低級アルケニルオキシ基、アシルオキシ、置
換されていてもよいフェニルオキシ、置換されていても
よいアラルキルオキシ、置換されていてもよいアミノ
基、置換されていてもよいスルホ基、もしくは置換され
ていてもよいアリール基であるか、またはRb1とR
b2が一緒になってオキソ、置換されていてもよいメチ
レンもしくは置換されていてもよいイミノを形成する;
b3はそれぞれ独立して、ハロゲン原子、低級アルキ
ル基、低級アルケニル基、ハロゲン化低級アルキル基、
ハロゲン化低級アルケニル基、置換されていてもよいア
ラルキル基、ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、低級ア
ルケニルオキシ基、ハロゲン化低級アルコキシ基、ハロ
ゲン化低級アルケニルオキシ基、アシルオキシ、置換さ
れていてもよいフェニルオキシ、置換されていてもよい
アラルキルオキシ、置換されていてもよいアミノ基、置
換されていてもよいスルホ基、もしくは置換されていて
もよいアリール基であるか、または隣接する基と一緒に
なって縮合環を形成していてもよい;pは0〜4のいず
れかの整数を示す]で表わされる化合物もしくはその塩
またはそれらの溶媒和物;
【0009】3) 一般式(IV):
【化12】 [式中、Arc1およびArc2はそれぞれ独立して、
置換されていてもよい環式基;Rc1およびRc2はそ
れぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、低級アルキ
ル基、低級アルケニル基、ハロゲン化低級アルキル基、
ハロゲン化低級アルケニル基、置換されていてもよいア
ラルキル基、ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、低級ア
ルケニルオキシ基、ハロゲン化低級アルコキシ基、ハロ
ゲン化低級アルケニルオキシ基、アシルオキシ、置換さ
れていてもよいフェニルオキシ、置換されていてもよい
アラルキルオキシ、置換されていてもよいアミノ基、置
換されていてもよいスルホ基、もしくは置換されていて
もよいアリール基であるか、またはRc1とRc2が一
緒になってオキソ、置換されていてもよいメチレンもし
くは置換されていてもよいイミノを形成する;Rc3
それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、低級アル
キル基、低級アルケニル基、ハロゲン化低級アルキル
基、ハロゲン化低級アルケニル基、置換されていてもよ
いアラルキル基、ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、低
級アルケニルオキシ基、ハロゲン化低級アルコキシ基、
ハロゲン化低級アルケニルオキシ基、アシルオキシ、置
換されていてもよいフェニルオキシ、置換されていても
よいアラルキルオキシ、置換されていてもよいアミノ
基、置換されていてもよいスルホ基、もしくは置換され
ていてもよいアリール基であるか、または隣接する基と
一緒になって縮合環を形成していてもよい;Rは水素
原子または低級アルキルを示す]で表わされる化合物も
しくはその塩またはそれらの溶媒和物;
【0010】4) 一般式(V):
【化13】 [式中、Ard1およびArd2は同一または異なって
置換されていてもよいアリール基;Rd1、Rd2、R
d3およびRd4はそれぞれ独立して、水素原子、ハロ
ゲン原子、低級アルキル基、低級アルケニル基、ハロゲ
ン化低級アルキル基、ハロゲン化低級アルケニル基、置
換されていてもよいアラルキル基、ヒドロキシ基、低級
アルコキシ基、低級アルケニルオキシ基、ハロゲン化低
級アルコキシ基、ハロゲン化低級アルケニルオキシ基、
アシルオキシ、置換されていてもよいフェニルオキシ、
置換されていてもよいアラルキルオキシ、置換されてい
てもよいアミノ基、置換されていてもよいスルホ基、も
しくは置換されていてもよいアリール基であるか、また
はRd1とRd2および/またはRd3とRd4が一緒
になってオキソ、置換されていてもよいメチレンもしく
は置換されていてもよいイミノを形成する;Rd5はそ
れぞれ独立して、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級
アルケニル基、ハロゲン化低級アルキル基、ハロゲン化
低級アルケニル基、置換されていてもよいアラルキル
基、ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、低級アルケニル
オキシ基、ハロゲン化低級アルコキシ基、ハロゲン化低
級アルケニルオキシ基、アシルオキシ、置換されていて
もよいフェニルオキシ、置換されていてもよいアラルキ
ルオキシ、置換されていてもよいアミノ基、置換されて
いてもよいスルホ基、もしくは置換されていてもよいア
リール基であるか、または隣接する基と一緒になって縮
合環を形成していてもよい;rは0〜4のいずれかの整
数を示す]で表わされる化合物もしくはその塩またはそ
れらの溶媒和物;および
【0011】5)一般式(VI):式:
【化14】 [式中、Rはメタ位またはパラ位に結合している水素原
子、ハロゲン原子、低級アルキル基、ハロゲン化低級ア
ルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン化低級アルコキ
シ基またはフェニル基であり、sは1または2であり、
A環はピペリジンまたはピリジンである]で表わされる
化合物もしくはその塩またはそれらの溶媒和物。この化
合物を含有する植物用殺線虫剤のうち、より好ましい態
様は、nが2であり、および/またはRがパラ位に置換
しているハロゲンである化合物を含有する植物用殺線虫
剤である。
【0012】本明細書中、「植物用殺線虫剤」とは、農
作物の根の表面または組織内に寄生増殖し、農作物に線
虫病を引き起こす植物寄生性線虫を防除するための農薬
組成物を意味する。本発明の植物用殺線虫剤が対象とす
る植物寄生性線虫にはアレナリアネコブセンチュウ、イ
シュクセンチュウ、イチゴメセンチュウ、イネシンガレ
センチュウ、イネシストセンチュウ、イモグサレセンチ
ュウ、オオガタハリセンチュウ、キクハガレセンチュ
ウ、キタネグサレセンチュウ、クキセンチュウ、クルミ
ネグサレセンチュウ、コムギツブセンチュウ、サツマイ
モネコブセンチュウ、ジャガイモシストセンチュウ、ス
クテロネマ、ダイズシストセンチュウ、ツブセンチュ
ウ、テンサイシストセンチュウ、トゲワセンチュウ、ナ
ガハリセンチュウ、ナミクキセンチュウ、ニセネコブセ
ンチュウ、ニセネグサレセンチュウ、ネモグリセンチュ
ウ、ピンセンチュウ、ベントグラスセンチュウ、マツノ
ザイセンチュウ、ミカンネセンチュウ、ミナミネグサレ
センチュウ、ムギシストセンチュウ、ユミハリセンチュ
ウ、ラセンセンチュウ、およびワセンチュウなどがある
が、これらに限定されず、植物に病害を及ぼす線虫であ
れば本発明の対象となり得る。本発明殺線虫剤の適用植
物としては、各種栽培植物、例えばテンサイ、パイナッ
プル、ダイズ、ラッカセイ、タマネギ、バレイショ、ダ
イコン、ニンジン、キュウリ、クワ、イチジク、イチ
ゴ、リンゴ、チャ、ネギ類、タバコ、チシャ、トウガラ
シ、およびキク等の他、樹木(例、マツ、ヤシ)、およ
び牧草等が挙げられる。
【0013】本発明の殺線虫剤の有効成分である有機ホ
ウ素化合物について以下、説明する。上記式中、Ar
およびArで示される「置換されていてもよい環式
基」とは、例えば単環式または縮合多環式の脂環式炭化
水素基(例、置換されていてもよいシクロアルキル基、
置換されていてもよいシクロアルケニル基、置換されて
いてもよいシクロアルカジエニル基等)、単環式または
縮合多環式の芳香族炭化水素基(例、置換されていても
よいアリール基等)、単環式または縮合多環式の複素環
基(例、置換されていてもよい芳香族複素環基等)、ス
ピロ環式の炭化水素基または複素環基等をいう。好まし
くは、ArおよびArは同一である。
【0014】上記のシクロアルキル基の例としては、例
えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、
シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ビ
シクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.
2]オクチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシ
クロ[3.2.2]ノニル、ビシクロ[3.3.1]ノ
ニル、ビシクロ[4.2.1]ノニル、ビシクロ[4.
3.1]デシル、アダマンチル等の炭素数3ないし20
のシクロアルキル基等が挙げられる。上記のシクロアル
ケニル基の例としては、例えば2−シクロペンテン−1
−イル、3−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘ
キセン−1−イル、3−シクロヘキセン−1−イル等の
炭素数4ないし20のシクロアルケニル基等が挙げられ
る。
【0015】上記のシクロアルカジエニル基の例として
は、例えば2,4−シクロペンタジエン−1−イル、
2,4−シクロヘキサジエン−1−イル、2,5−シク
ロヘキサジエン−1−イル等の炭素数4ないし20のシ
クロアルカジエニル基等が挙げられる。
【0016】上記の「アリール基」としては、例えばフ
ェニル、インデニル、ナフチル(1−ナフチル、2−ナ
フチル等)、アントリル、フェナントリル、アセナフチ
レニル、フルオレニル(9−フルオレニル、1−フルオ
レニル等)等の炭素数6ないし20のアリール基等が挙
げられる。
【0017】上記の「複素環基」としては、環系を構成
する原子として酸素、硫黄、窒素の少なくとも1個のヘ
テロ原子を含有する複素環基を意味し、単環式複素環基
または縮合多環式複素環基が挙げられる。単環式複素環
基の具体例としては、例えばイソオキサゾリル、イソチ
アゾリル、イミダゾリル、1,2,3−オキサジアゾリ
ル、1,3,4−オキサジアゾリル、オキサゾリル、フ
ラザニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−
チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、チアゾ
リル、チエニル、テトラゾリル、トリアジニル、1,
2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、ピ
ラニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリジル、ピリダジ
ニル、ピリミジニル、ピロリル、2H−ピロリル、フラ
ザニル、フリル等が挙げられる。
【0018】縮合多環式複素環基の具体例としては、例
えばアクリジニル、5−アザベンゾ〔a〕アントラセニ
ル、イソインドリル、イソキノリル、イソクロマニル、
イソベンゾフラニル、イミダゾ〔2,1−b〕チアゾリ
ル、4H−イミダゾ〔4,5−d〕チアゾリル、イミダ
ゾ〔1,2−b〕〔1,2,4〕トリアジニル、イミダ
ゾ〔1,2−a〕ピリジル、イミダゾ〔1,5−a〕ピ
リジル、イミダゾ〔1,2−b〕ピリダジニル、イミダ
ゾ〔1,2−a〕ピリミジニル、イミダゾリジニル、イ
ミダゾリニル、1H−インダゾリル、インドリジニル、
インドリル、4H〔1,3〕−オキサチオロ〔5,4−
b〕ピロリル、1H−2−オキサピレニル、カルバゾリ
ル、α−カルボリニル、β−カルボリニル、γ−カルボ
リニル、キナゾリニル、キノキサリニル、キノリル、ク
ロマニル、4H−1,3−ジオキソロ〔4,5−b〕イ
ミダゾリル、シクロペンタ〔b〕ピラニル、2,3−ジ
チア−1,5−ジアザインダニル、4H−1,3−ジチ
アナフタレニル、1,4−ジチアナフタレニル、シンノ
ニル、チアントレニル、チエノ〔2,3−b〕フラニ
ル、2,7,9−トリアザフェナントレニル、1,2,
4−トリアゾロ〔4,3−a〕ピリダジニル、1,2,
4−トリアゾロ〔4,3−a〕ピリジル、2,4,6−
トリチア−3a,7a−ジアザインダニル−ナフチリジ
ニル、ピペラジニル、ピペリジル、ピラゾリジニル、7
H−ピラジノ〔2,3−c〕カルバゾリル、ピラジノ
〔2,3−d〕ピリダジニル、1H−ピラゾロ〔4,3
−d〕オキサゾリル、ピラゾロ〔1,5−a〕ピリジ
ル、ピリド〔1´,2´:1,2〕イミダゾ〔4,5−
b〕キノキサリニル、5H−ピリド〔2,3−d〕−o
−オキサジニル、4H−ピリド〔2,3−c〕カルバゾ
リル、ピロリジニル、ピロリニル、1H−ピロロ〔1,
2−b〕〔2〕ベンゾアゼピニル、ピロロ〔1,2−
b〕ピリダジニル、フェナジニル、フェナトリジニル、
フェナトロリニル、フェノキサジニル、フェノキサチイ
ニル、フェノチアジニル、フタラジニル、プテリジニ
ル、プリニル、2H−フロ〔3,2−b〕ピラニル、フ
ロ〔3,4−c〕シンシノリニル、1,2−ベンゾイソ
オキサゾリル、ベンゾ〔h〕イソクノリル、1,2−ベ
ンゾイソチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキ
サゾリル、4H−3,1−ベンゾオキサジニル、3−ベ
ンゾオキセピニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾ〔b〕チ
エニル、1H−ベンゾトリアゾリル、ベンゾ〔b〕フラ
ニル、モルホリニル、等が挙げられる。
【0019】ArおよびArで示される「置換され
ていてもよい環式基」として好ましい基は置換されてい
てもよいアリール基であり、詳細には例えば、ハロゲン
原子、低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルコ
キシ基、ハロゲン化低級アルキル基、ハロゲン化低級ア
ルケニル基、ハロゲン化低級アルコキシ基、アリール
基、ヒドロキシ基、アシル基、アミノ基等によって置換
されていてもよいアリール基が挙げられる。なお、Ar
およびArにおけるアリール基または複素環基の置
換基の数は1つに限定されず、またその種類も1つに限
定されない。
【0020】以下、置換されていてもよいアリール基の
うち置換基の種類がひとつである場合について主な具体
例を列挙する。「ハロゲン原子」とは、例えばフッ素、
塩素、臭素等を表す。よって、上記のハロゲン原子で置
換されたアリール基としては、例えば2−ハロゲン化フ
ェニル(例、2−フルオロフェニル、2−クロロフェニ
ル、2−ブロモフェニル等)、3−ハロゲン化フェニル
(例、3−フルオロフェニル、3−クロロフェニル、3
−ブロモフェニル等)、4−ハロゲン化フェニル(例、
4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、4−ブロ
モフェニル等)、2−ハロゲン化ナフタレン−1−イル
(例、2−フルオロナフタレン−1−イル、2−クロロ
ナフタレン−1−イル、2−ブロモナフタレン−1−イ
ル等)、3−ハロゲン化ナフタレン−1−イル(例、3
−フルオロナフタレン−1−イル、3−クロロナフタレ
ン−1−イル、3−ブロモナフタレン−1−イル等)、
4−ハロゲン化ナフタレン−1−イル(例、4−フルオ
ロナフタレン−1−イル、4−クロロナフタレン−1−
イル、4−ブロモナフタレン−1−イル等)、5−ハロ
ゲン化ナフタレン−1−イル(例、5−フルオロナフタ
レン−1−イル、5−クロロナフタレン−1−イル、5
−ブロモナフタレン−1−イル等)、6−ハロゲン化ナ
フタレン−1−イル(例、6−フルオロナフタレン−1
−イル、6−クロロナフタレン−1−イル、6−ブロモ
ナフタレン−1−イル等)、7−ハロゲン化ナフタレン
−1−イル(例、7−フルオロナフタレン−1−イル、
7−クロロナフタレン−1−イル、7−ブロモナフタレ
ン−1−イル等)、8−ハロゲン化ナフタレン−1−イ
ル(例、8−フルオロナフタレン−1−イル、8−クロ
ロナフタレン−1−イル、8−ブロモナフタレン−1−
イル等)、1−ハロゲン化ナフタレン−2−イル(例、
1−フルオロナフタレン−2−イル、1−クロロナフタ
レン−2−イル、1−ブロモナフタレン−2−イル
等)、3−ハロゲン化ナフタレン−2−イル(例、3−
フルオロナフタレン−2−イル、3−クロロナフタレン
−2−イル、3−ブロモナフタレン−2−イル等)、4
−ハロゲン化ナフタレン−2−イル(例、4−フルオロ
ナフタレン−2−イル、4−クロロナフタレン−2−イ
ル、4−ブロモナフタレン−2−イル等)、5−ハロゲ
ン化ナフタレン−2−イル(例、5−フルオロナフタレ
ン−2−イル、5−クロロナフタレン−2−イル、5−
ブロモナフタレン−2−イル等)、6−ハロゲン化ナフ
タレン−2−イル(例、6−フルオロナフタレン−2−
イル、6−クロロナフタレン−2−イル、6−ブロモナ
フタレン−2−イル等)、7−ハロゲン化ナフタレン−
2−イル(例、7−フルオロナフタレン−2−イル、7
−クロロナフタレン−2−イル、7−ブロモナフタレン
−2−イル等)、8−ハロゲン化ナフタレン−2−イル
(例、8−フルオロナフタレン−2−イル、8−クロロ
ナフタレン−2−イル、8−ブロモナフタレン−2−イ
ル等)、2−ハロゲン化インデン−1−イル(例、2−
フルオロインデン−1−イル、2−クロロインデン−1
−イル、2−ブロモインデン−1−イル等)、3−ハロ
ゲン化インデン−1−イル(例、3−フルオロインデン
−1−イル、3−クロロインデン−1−イル、3−ブロ
モインデン−1−イル等)、4−ハロゲン化インデン−
1−イル(例、4−フルオロインデン−1−イル、4−
クロロインデン−1−イル、4−ブロモインデン−1−
イル等)、5−ハロゲン化インデン−1−イル(例、5
−フルオロインデン−1−イル、5−クロロインデン−
1−イル、5−ブロモインデン−1−イル等)、6−ハ
ロゲン化インデン−1−イル(例、6−フルオロインデ
ン−1−イル、6−クロロインデン1−イル、6−ブロ
モインデン−1−イル等)、7−ハロゲン化インデン−
1−イル(例、7−フルオロインデン−1−イル、7−
クロロインデン−1−イル、7−ブロモインデン−1−
イル等)、1−ハロゲン化インデン−2−イル(例、1
−フルオロインデン−2−イル、1−クロロインデン−
2−イル、1−ブロモインデン−2−イル等)、3−ハ
ロゲン化インデン−2−イル(例、3−フルオロインデ
ン−2−イル、3−クロロインデン−2−イル、3−ブ
ロモインデン−2−イル等)、4−ハロゲン化インデン
−2−イル(例、4−フルオロインデン−2−イル、4
−クロロインデン−2−イル、4−ブロモインデン−2
−イル等)、5−ハロゲン化インデン−2−イル(例、
5−フルオロインデン−2−イル、5−クロロインデン
−2−イル、5−ブロモインデン−2−イル等)、6−
ハロゲン化インデン−2−イル(例、6−フルオロイン
デン−2−イル、6−クロロインデン−2−イル、6−
ブロモインデン−2−イル等)、7−ハロゲン化インデ
ン−2−イル(例、7−フルオロインデン−2−イル、
7−クロロインデン−2−イル、7−ブロモインデン−
2−イル等)、7−ハロゲン化インデン−4−イル
(例、7−フルオロインデン−4−イル、7−クロロイ
ンデン−4−イル、7−ブロモインデン−4−イル
等)、5−ハロゲン化インデン−3−イル(例、5−フ
ルオロインデン−3−イル、5−クロロインデン−3−
イル、5−ブロモインデン−3−イル等)、3−ハロゲ
ン化インデン−5−イル(例、3−フルオロインデン−
5−イル、3−クロロインデン−5−イル、3−ブロモ
インデン−5−イル等)、2−ハロゲン化インデン−6
−イル(例、2−フルオロインデン−6−イル、2−ク
ロロインデン−6−イル、2−ブロモインデン−6−イ
ル等)、4−ハロゲン化インデン−7−イル(例、4−
フルオロインデン−7−イル、4−クロロインデン−7
−イル、4−ブロモインデン−7−イル等)、1−ハロ
ゲン化インデン−4−イル(例、1−フルオロインデン
−4−イル、1−クロロインデン−4−イル、1−ブロ
モインデン−4−イル等)、2,3−ジハロゲン化フェ
ニル(例、2,3−ジフルオロフェニル、2,3−ジク
ロロフェニル、2,3−ジブロモフェニル等)、2,3
−ジハロゲン化ナフタレン−1−イル(例、2,3−ジ
フルオロナフタレン−1−イル、2,3−ジクロロナフ
タレン−1−イル、2,3−ジブロモナフタレン−1−
イル等)、2,4−ジハロゲン化フェニル(例、2,4
−ジフルオロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、
2,4−ジブロモフェニル等)、2,6−ジハロゲン化
フェニル(例、2,6−ジフルオロフェニル、2,6−
ジクロロフェニル、2,6−ジブロモフェニル等)、
4,5−ジハロゲン化ナフタレン−1−イル(例、4,
5−ジフルオロナフタレン−1−イル、4,5−ジクロ
ロナフタレン−1−イル、4,5−ジブロモナフタレン
−1−イル等)、4,6−ジハロゲン化ナフタレン−1
−イル(例、4,6−ジフルオロナフタレン−1−イ
ル、4,6−ジクロロナフタレン−1−イル、4,6−
ジブロモナフタレン−1−イル等)、4,8−ジハロゲ
ン化ナフタレン−1−イル(例、4,8−ジフルオロナ
フタレン−1−イル、4,8−ジクロロナフタレン−1
−イル、4,8−ジブロモナフタレン−1−イル等)等
が挙げられる。このように、それぞれの置換位置として
は、フェニル基であれば、2−、3−、4−が、ナフタ
レン−1−イルであれば、2−、3−、4−、5−、6
−、7−、8−があり特に限定されない。
【0021】上記の「低級アルキル」としては、例えば
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イ
ソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イ
ソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、1−エチ
ルプロピル、ヘキシル等の直鎖状または分枝状の炭素数
1ないし10のアルキル基等が挙げられる。なお、本明
細書中、「低級」なる用語は、別に定めのない限り、ア
ルキル基、アルケニル基等の脂肪族炭化水素基中の炭素
原子数が1〜10、好ましくは1〜8、さらに好ましく
は1〜6を示すものとする。よって、上記の低級アルキ
ルで置換されたアリール基としては、例えば2−メチル
フェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、
2−エチルフェニル、3−エチルフェニル、4−エチル
フェニル、2−メチルナフタレン−1−イル、3−メチ
ルナフタレン−1−イル、4−メチルナフタレン−1−
イル、5−メチルナフタレン−1−イル、6−メチルナ
フタレン−1−イル、7−メチルナフタレン−1−イ
ル、8−メチルナフタレン−1−イル、2,4−ジメチ
ルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、4,5
−ジメチルナフタレン−1−イル、4,6−ジメチルナ
フタレン−1−イル、4,8−ジメチルナフタレン−1
−イル、2−メチルインデン−1−イル、3−メチルイ
ンデン−1−イル、4−メチルインデン−1−イル、5
−メチルインデン−1−イル、6−メチルインデン−1
−イル、7−メチルインデン−1−イル、1−メチルイ
ンデン−2−イル、3−メチルインデン−2−イル、4
−メチルインデン−2−イル、5−メチルインデン−2
−イル、6−メチルインデン−2−イル、7−メチルイ
ンデン−2−イル、1−メチルインデン−3−イル、2
−メチルインデン−3−イル、4−メチルインデン−3
−イル、5−メチルインデン−3−イル、6−メチルイ
ンデン−3−イル、7−メチルインデン−3−イル、1
−メチルインデン−4−イル、2−メチルインデン−4
−イル、3−メチルインデン−4−イル、5−メチルイ
ンデン−4−イル、6−メチルインデン−4−イル、7
−メチルインデン−4−イル、1−メチルインデン−5
−イル、2−メチルインデン−5−イル、3−メチルイ
ンデン−5−イル、4−メチルインデン−5−イル、6
−メチルインデン−5−イル、7−メチルインデン−5
−イル、1−メチルインデン−6−イル、2−メチルイ
ンデン−6−イル、3−メチルインデン−6−イル、4
−メチルインデン−6−イル、5−メチルインデン−6
−イル、7−メチルインデン−6−イル、1−メチルイ
ンデン−7−イル、2−メチルインデン−7−イル、3
−メチルインデン−7−イル、4−メチルインデン−7
−イル、5−メチルインデン−7−イル、6−メチルイ
ンデン−7−イル等が挙げられる。それぞれの置換位置
としては、フェニル基であれば、2−、3−、4−が、
ナフタレン−1−イルであれば、2−、3−、4−、5
−、6−、7−、8−があり特に限定されない。
【0022】上記の「低級アルケニル基」としては、例
えばビニル、アリル、イソプロペニル、1−プロペニ
ル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−
ブテニル、3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニル、
3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペン
テニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル
−3−ペンテニル等の直鎖状または分枝状の炭素数2な
いし10のアルケニル基が挙げられる。よって、上記の
低級アルケニルで置換されたアリール基としては、例え
ば、2−ビニルフェニル、3−ビニルフェニル、4−ビ
ニルフェニル、2−アリルフェニル、3−アリルフェニ
ル、4−アリルフェニル、2−ビニルナフタレン−1−
イル、3−ビニルナフタレン−1−イル、4−ビニルナ
フタレン−1−イル、5−ビニルナフタレン−1−イ
ル、6−ビニルナフタレン−1−イル、7−ビニルナフ
タレン−1−イル、8−ビニルナフタレン−1−イル、
2−ビニルインデン−1−イル、3−ビニルインデン−
1−イル、4−ビニルインデン−1−イル、5−ビニル
インデン−1−イル、6−ビニルインデン−1−イル、
7−ビニルインデン−1−イル、1−ビニルインデン−
2−イル、3−ビニルインデン−2−イル、4−ビニル
インデン−2−イル、5−ビニルインデン−2−イル、
6−ビニルインデン−2−イル、7−ビニルインデン−
2−イル、1−ビニルインデン−3−イル、2−ビニル
インデン−3−イル、4−ビニルインデン−3−イル、
5−ビニルインデン−3−イル、6−ビニルインデン−
3−イル、7−ビニルインデン−3−イル、1−ビニル
インデン−4−イル、2−ビニルインデン−4−イル、
3−ビニルインデン−4−イル、5−ビニルインデン−
4−イル、6−ビニルインデン−4−イル、7−ビニル
インデン−4−イル、1−ビニルインデン−5−イル、
2−ビニルインデン−5−イル、3−ビニルインデン−
5−イル、4−ビニルインデン−5−イル、6−ビニル
インデン−5−イル、7−ビニルインデン−5−イル、
1−ビニルインデン−6−イル、2−ビニルインデン−
6−イル、3−ビニルインデン−6−イル、4−ビニル
インデン−6−イル、5−ビニルインデン−6−イル、
7−ビニルインデン−6−イル、1−ビニルインデン−
7−イル、2−ビニルインデン−7−イル、3−ビニル
インデン−7−イル、4−ビニルインデン−7−イル、
5−ビニルインデン−7−イル、6−ビニルインデン−
7−イル等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0023】上記の「低級アルコキシ基」としては、例
えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキ
シ、ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブ
トキシ、ペントキシ、イソペントキシ等の炭素数1ない
し10のアルコキシ基が挙げられる。よって、上記の低
級アルコキシ基で置換されたアリール基としては、例え
ば2−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、4−
メトキシフェニル、2−エトキシフェニル、3−エトキ
シフェニル、4−エトキシフェニル、2−メトキシナフ
タレン−1−イル、3−メトキシナフタレン−1−イ
ル、4−メトキシナフタレン−1−イル、5−メトキシ
ナフタレン−1−イル、6−メトキシナフタレン−1−
イル、7−メトキシナフタレン−1−イル、8−メトキ
シナフタレン−1−イル、2,4−ジメトキシフェニ
ル、2,4,6−トリメトキシフェニル、4,5−ジメ
トキシナフタレン−1−イル、4,6−ジメトキシナフ
タレン−1−イル、4,8−ジメトキシナフタレン−1
−イル、1−メトキシインデン−2−イル、1−メトキ
シインデン−3−イル、1−メトキシインデン−4−イ
ル、1−メトキシインデン−5−イル、1−メトキシイ
ンデン−6−イル、1−メトキシインデン−7−イル、
1,3−ジメトキシインデン−2−イル、1,2−ジメ
トキシインデン−3−イル、1,3−ジメトキシインデ
ン−4−イル、2,3−ジメトキシインデン−5−イ
ル、1,4−ジメトキシインデン−6−イル、1,4−
ジメトキシインデン−7−イル等が挙げられる。
【0024】上記の「ハロゲン化低級アルキル」として
は、例えばフルオロメチル、クロロメチル、ブロモメチ
ル、2−フルオロエチル、2−クロロエチル、2−ブロ
モエチル、1−フルオロエチル、1−クロロエチル、1
−ブロモエチル、トリフルオロメチル、トリクロロメチ
ル、トリブロモメチル、ジフルオロメチル、ジクロロメ
チル、ジブロモメチル、1,2−ジフルオロエチル、
1,2−ジクロロエチル、1,2−ジブロモエチル、
1,1−ジフルオロエチル、1,1−ジクロロエチル、
1,1−ジブロモエチル、2,2−ジフルオロエチル、
2,2−ジクロロエチル、2,2−ジブロモエチル等
の、ハロゲンで置換された前記定義の低級アルキル基が
挙げられる。よって、上記のハロゲン化低級アルキル基
で置換されたアリール基としては、例えばハロメチルで
置換されたアリール基(例、フルオロメチルで置換され
たフェニル基、フルオロメチルで置換されたナフタレン
−1−イル、クロロメチルで置換されたフェニル基、ク
ロロメチルで置換されたナフタレン−1−イル、ブロモ
メチルで置換されたフェニル基、ブロモメチルで置換さ
れたナフタレン−1−イル等)、2−ハロエチルで置換
されたアリール基(例、2−フルオロエチルで置換され
たフェニル基、2−フルオロエチルで置換されたナフタ
レン−1−イル、2−クロロエチルで置換されたフェニ
ル基、2−クロロエチルで置換されたナフタレン−1−
イル、2−ブロモエチルで置換されたフェニル基、2−
ブロモエチルで置換されたナフタレン−1−イル等)、
1−ハロエチルで置換されたアリール基(例、1−フル
オロエチルで置換されたフェニル基、1−フルオロエチ
ルで置換されたナフタレン−1−イル、1−クロロエチ
ルで置換されたフェニル基、1−クロロエチルで置換さ
れたナフタレン−1−イル、1−ブロモエチルで置換さ
れたフェニル基、1−ブロモエチルで置換されたナフタ
レン−1−イル等)、トリハロメチルで置換されたアリ
ール基(例、トリフルオロメチルで置換されたフェニル
基、トリフルオロメチルで置換されたナフタレン−1−
イル、トリクロロメチルで置換されたフェニル基、トリ
クロロメチルで置換されたナフタレン−1−イル、トリ
ブロモメチルで置換されたフェニル基、トリブロモメチ
ルで置換されたナフタレン−1−イル等)等が挙げられ
る。それぞれの置換位置としては、フェニル基であれ
ば、2−、3−、4−が、ナフタレン−1−イルであれ
ば、2−、3−、4−、5−、6−、7−、8−があり
特に限定されない。
【0025】インデニルであれば、例えば1−フルオロ
メチルインデン−2−イル、1−クロロメチルインデン
−2−イル、1−ブロモメチルインデン−2−イル、1
−(2−フルオロエチル)インデン−2−イル、1−
(2−クロロエチル)インデン−2−イル、1−(2−
ブロモエチル)インデン−2−イル、1−(1−フルオ
ロエチル)インデン−2−イル、1−(1−クロロエチ
ル)インデン−2−イル、1−(1−ブロモエチル)イ
ンデン−2−イル、1−トリフルオロメチルインデン−
2−イル、1−トリクロロメチルインデン−2−イル、
1−トリブロモメチルインデン−2−イル、1−フルオ
ロメチルインデン−3−イル、1−クロロメチルインデ
ン−3−イル、1−ブロモメチルインデン−3−イル、
1−(2−フルオロエチル)インデン−3−イル、1−
(2−クロロエチル)インデン−3−イル、1−(2−
ブロモエチル)インデン−3−イル、1−(1−フルオ
ロエチル)インデン−3−イル、1−(1−クロロエチ
ル)インデン−3−イル、1−(1−ブロモエチル)イ
ンデン−3−イル、1−トリフルオロメチルインデン−
3−イル、1−トリクロロメチルインデン−3−イル、
1−トリブロモメチルインデン−3−イル、1−フルオ
ロメチルインデン−4−イル、1−クロロメチルインデ
ン−4−イル、1−ブロモメチルインデン−4−イル、
1−(2−フルオロエチル)インデン−4−イル、1−
(2−クロロエチル)インデン−4−イル、1−(2−
ブロモエチル)インデン−4−イル、1−(1−フルオ
ロエチル)インデン−4−イル、1−(1−クロロエチ
ル)インデン−4−イル、1−(1−ブロモエチル)イ
ンデン−4−イル、1−トリフルオロメチルインデン−
4−イル、1−トリクロロメチルインデン−4−イル、
1−トリブロモメチルインデン−4−イル、1−フルオ
ロメチルインデン−5−イル、1−クロロメチルインデ
ン−5−イル、1−ブロモメチルインデン−5−イル、
1−(2−フルオロエチル)インデン−5−イル、1−
(2−クロロエチル)インデン−5−イル、1−(2−
ブロモエチル)インデン−5−イル、1−(1−フルオ
ロエチル)インデン−5−イル、1−(1−クロロエチ
ル)インデン−5−イル、1−(1−ブロモエチル)イ
ンデン−5−イル、1−トリフルオロメチルインデン−
5−イル、1−トリクロロメチルインデン−5−イル、
1−トリブロモメチルインデン−5−イル、1−フルオ
ロメチルインデン−6−イル、1−クロロメチルインデ
ン−6−イル、1−ブロモメチルインデン−6−イル、
1−(2−フルオロエチル)インデン−6−イル、1−
(2−クロロエチル)インデン−6−イル、1−(2−
ブロモエチル)インデン−6−イル、1−(1−フルオ
ロエチル)インデン−6−イル、1−(1−クロロエチ
ル)インデン−6−イル、1−(1−ブロモエチル)イ
ンデン−6−イル、1−トリフルオロメチルインデン−
6−イル、1−トリクロロメチルインデン−6−イル、
1−トリブロモメチルインデン−6−イル、1−フルオ
ロメチルインデン−7−イル、1−クロロメチルインデ
ン−7−イル、1−ブロモメチルインデン−7−イル、
1−(2−フルオロエチル)インデン−7−イル、1−
(2−クロロエチル)インデン−7−イル、1−(2−
ブロモエチル)インデン−7−イル、1−(1−フルオ
ロエチル)インデン−7−イル、1−(1−クロロエチ
ル)インデン−7−イル、1−(1−ブロモエチル)イ
ンデン−7−イル、1−トリフルオロメチルインデン−
7−イル、1−トリクロロメチルインデン−7−イル、
1−トリブロモメチルインデン−7−イル等が挙げられ
が、これらに限定されない。
【0026】上記の「ハロゲン化低級アルケニル基」と
しては、例えば3−フルオロ−1−プロペニル、3−ク
ロロ−1−プロペニル、3−ブロモ−1−プロペニル、
4−フルオロ−2−ブテニル、4−クロロ−2−ブテニ
ル、4−ブロモ−2−ブテニル、1−フルオロ−2−ブ
テニル、1−クロロ−2−ブテニル、1−ブロモ−2−
ブテニル等の、ハロゲンで置換された前記定義の低級ア
ルケニル基が挙げられる。よって、上記のハロゲン化低
級アルケニル基で置換されたアリール基としては、例え
ば3−ハロ−1−プロペニルで置換されたアリール基
(例、3−フルオロ−1−プロペニルで置換されたフェ
ニル基、3−フルオロ−1−プロペニルで置換されたナ
フタレン−1−イル、3−クロロ−1−プロペニルで置
換されたフェニル基、3−クロロ−1−プロペニルで置
換されたナフタレン−1−イル、3−ブロモ−1−プロ
ペニルで置換されたフェニル基、3−ブロモ−1−プロ
ペニルで置換されたナフタレン−1−イル等)、4−ハ
ロ−2−ブテニルで置換されたアリール基(例、4−フ
ルオロ−2−ブテニルで置換されたフェニル基、4−フ
ルオロ−2−ブテニルで置換されたナフタレン−1−イ
ル、4−クロロ−2−ブテニルで置換されたフェニル
基、4−クロロ−2−ブテニルで置換されたナフタレン
−1−イル、4−ブロモ−2−ブテニルで置換されたフ
ェニル基、4−ブロモ−2−ブテニルで置換されたナフ
タレン−1−イル等)、1−ハロ−2−ブテニルで置換
されたアリール基(例、1−フルオロ−2−ブテニルで
置換されたフェニル基、1−フルオロ−2−ブテニルで
置換されたナフタレン−1−イル、1−クロロ−2−ブ
テニルで置換されたフェニル基、1−クロロ−2−ブテ
ニルで置換されたナフタレン−1−イル、1−ブロモ−
2−ブテニルで置換されたフェニル基、1−ブロモ−2
−ブテニルで置換されたナフタレン−1−イル等)等が
挙げられる。それぞれの置換位置としては、フェニル基
であれば、2−、3−、4−が、ナフタレン−1−イル
であれば、2−、3−、4−、5−、6−、7−、8−
があり特に限定されない。インデニルであれば、例え
ば、1−(3−フルオロ−1−プロペニル)インデン−
2−イル、1−(3−クロロ−1−プロペニル)インデ
ン−2−イル、1−(3−ブロモ−1−プロペニル)イ
ンデン−2−イル、1−(4−フルオロ−2−ブテニ
ル)インデン−2−イル、1−(4−クロロ−2−ブテ
ニル)インデン−2−イル、1−(4−ブロモ−2−ブ
テニル)インデン−2−イル、1−(1−フルオロ−2
−ブテニル)インデン−2−イル、1−(1−クロロ−
2−ブテニル)インデン−2−イル、1−(1−ブロモ
−2−ブテニル)インデン−2−イル、1−(3−フル
オロ−1−プロペニル)インデン−3−イル、1−(3
−クロロ−1−プロペニル)インデン−3−イル、1−
(3−ブロモ−1−プロペニル)インデン−3−イル、
1−(4−フルオロ−2−ブテニル)インデン−3−イ
ル、1−(4−クロロ−2−ブテニル)インデン−3−
イル、1−(4−ブロモ−2−ブテニル)インデン−3
−イル、1−(1−フルオロ−2−ブテニル)インデン
−3−イル、1−(1−クロロ−2−ブテニル)インデ
ン−3−イル、1−(1−ブロモ−2−ブテニル)イン
デン−3−イル、1−(3−フルオロ−1−プロペニ
ル)インデン−4−イル、1−(3−クロロ−1−プロ
ペニル)インデン−4−イル、1−(3−ブロモ−1−
プロペニル)インデン−4−イル、1−(4−フルオロ
−2−ブテニル)インデン−4−イル、1−(4−クロ
ロ−2−ブテニル)インデン−4−イル、1−(4−ブ
ロモ−2−ブテニル)インデン−4−イル、1−(1−
フルオロ−2−ブテニル)インデン−4−イル、1−
(1−クロロ−2−ブテニル)インデン−4−イル、1
−(1−ブロモ−2−ブテニル)インデン−4−イル、
1−(3−フルオロ−1−プロペニル)インデン−5−
イル、1−(3−クロロ−1−プロペニル)インデン−
5−イル、1−(3−ブロモ−1−プロペニル)インデ
ン−5−イル、1−(4−フルオロ−2−ブテニル)イ
ンデン−5−イル、1−(4−クロロ−2−ブテニル)
インデン−5−イル、1−(4−ブロモ−2−ブテニ
ル)インデン−5−イル、1−(1−フルオロ−2−ブ
テニル)インデン−5−イル、1−(1−クロロ−2−
ブテニル)インデン−5−イル、1−(1−ブロモ−2
−ブテニル)インデン−5−イル、1−(3−フルオロ
−1−プロペニル)インデン−6−イル、1−(3−ク
ロロ−1−プロペニル)インデン−6−イル、1−(3
−ブロモ−1−プロペニル)インデン−6−イル、1−
(4−フルオロ−2−ブテニル)インデン−6−イル、
1−(4−クロロ−2−ブテニル)インデン−6−イ
ル、1−(4−ブロモ−2−ブテニル)インデン−6−
イル、1−(1−フルオロ−2−ブテニル)インデン−
6−イル、1−(1−クロロ−2−ブテニル)インデン
−6−イル、1−(1−ブロモ−2−ブテニル)インデ
ン−6−イル、1−(3−フルオロ−1−プロペニル)
インデン−7−イル、1−(3−クロロ−1−プロペニ
ル)インデン−7−イル、1−(3−ブロモ−1−プロ
ペニル)インデン−7−イル、1−(4−フルオロ−2
−ブテニル)インデン−7−イル、1−(4−クロロ−
2−ブテニル)インデン−7−イル、1−(4−ブロモ
−2−ブテニル)インデン−7−イル、1−(1−フル
オロ−2−ブテニル)インデン−7−イル、1−(1−
クロロ−2−ブテニル)インデン−7−イル、1−(1
−ブロモ−2−ブテニル)インデン−7−イル等が挙げ
られるが、これらに限定されない。
【0027】上記の「ハロゲン化低級アルコキシ基」と
しては、例えばフルオロメトキシ、クロロメトキシ、ブ
ロモメトキシ、1−フルオロエトキシ、1−クロロエト
キシ、1−ブロモエトキシ、2−フルオロエトキシ、2
−クロロエトキシ、2−ブロモエトキシ等の、ハロゲン
で置換された前記定義の低級アルコキシ基等が挙げられ
る。よって、上記のハロゲン化低級アルコキシ基で置換
されたアリール基としては、例えばハロメトキシで置換
されたアリール基(例、フルオロメトキシで置換された
フェニル基、フルオロメトキシで置換されたナフタレン
−1−イル、クロロメトキシで置換されたフェニル基、
クロロメトキシで置換されたナフタレン−1−イル、ブ
ロモメトキシで置換されたフェニル基、ブロモメトキシ
で置換されたナフタレン−1−イル等)、ハロエトキシ
で置換されたアリール基(例、1−フルオロエトキシで
置換されたフェニル基、1−フルオロエトキシで置換さ
れたナフタレン−1−イル、1−クロロエトキシで置換
されたフェニル基、1−クロロエトキシで置換されたナ
フタレン−1−イル、1−ブロモエトキシで置換された
フェニル基、1−ブロモエトキシで置換されたナフタレ
ン−1−イル、2−フルオロエトキシで置換されたフェ
ニル基、2−フルオロエトキシで置換されたナフタレン
−1−イル、2−クロロエトキシで置換されたフェニル
基、2−クロロエトキシで置換されたナフタレン−1−
イル、2−ブロモエトキシで置換されたフェニル基、2
−ブロモエトキシで置換されたナフタレン−1−イル
等)等が挙げられる。それぞれの置換位置としては、フ
ェニル基であれば、2−、3−、4−が、ナフタレン−
1−イルであれば、2−、3−、4−、5−、6−、7
−、8−があり特に限定されない。インデニルであれ
ば、例えば、1−フルオロメトキシインデン−2−イ
ル、1−クロロメトキシインデン−2−イル、1−ブロ
モメトキシインデン−2−イル、1−(1−フルオロエ
トキシ)インデン−2−イル、1−(1−クロロエトキ
シ)インデン−2−イル、1−(1−ブロモエトキシ)
インデン−2−イル、1−(2−フルオロエトキシ)イ
ンデン−2−イル、1−(2−クロロエトキシ)インデ
ン−2−イル、1−(2−ブロモエトキシ)インデン−
2−イル、1−フルオロメトキシインデン−3−イル、
1−クロロメトキシインデン−3−イル、1−ブロモメ
トキシインデン−3−イル、1−(1−フルオロエトキ
シ)インデン−3−イル、1−(1−クロロエトキシ)
インデン−3−イル、1−(1−ブロモエトキシ)イン
デン−3−イル、1−(2−フルオロエトキシ)インデ
ン−3−イル、1−(2−クロロエトキシ)インデン−
3−イル、1−(2−ブロモエトキシ)インデン−3−
イル、1−フルオロメトキシインデン−4−イル、1−
クロロメトキシインデン−4−イル、1−ブロモメトキ
シインデン−4−イル、1−(1−フルオロエトキシ)
インデン−4−イル、1−(1−クロロエトキシ)イン
デン−4−イル、1−(1−ブロモエトキシ)インデン
−4−イル、1−(2−フルオロエトキシ)インデン−
4−イル、1−(2−クロロエトキシ)インデン−4−
イル、1−(2−ブロモエトキシ)インデン−4−イ
ル、1−フルオロメトキシインデン−5−イル、1−ク
ロロメトキシインデン−5−イル、1−ブロモメトキシ
インデン−5−イル、1−(1−フルオロエトキシ)イ
ンデン−5−イル、1−(1−クロロエトキシ)インデ
ン−5−イル、1−(1−ブロモエトキシ)インデン−
5−イル、1−(2−フルオロエトキシ)インデン−5
−イル、1−(2−クロロエトキシ)インデン−5−イ
ル、1−(2−ブロモエトキシ)インデン−5−イル、
1−フルオロメトキシインデン−6−イル、1−クロロ
メトキシインデン−6−イル、1−ブロモメトキシイン
デン−6−イル、1−(1−フルオロエトキシ)インデ
ン−6−イル、1−(1−クロロエトキシ)インデン−
6−イル、1−(1−ブロモエトキシ)インデン−6−
イル、1−(2−フルオロエトキシ)インデン−6−イ
ル、1−(2−クロロエトキシ)インデン−6−イル、
1−(2−ブロモエトキシ)インデン−6−イル、1−
フルオロメトキシインデン−7−イル、1−クロロメト
キシインデン−7−イル、1−ブロモメトキシインデン
−7−イル、1−(1−フルオロエトキシ)インデン−
7−イル、1−(1−クロロエトキシ)インデン−7−
イル、1−(1−ブロモエトキシ)インデン−7−イ
ル、1−(2−フルオロエトキシ)インデン−7−イ
ル、1−(2−クロロエトキシ)インデン−7−イル、
1−(2−ブロモエトキシ)インデン−7−イル等が挙
げられるが、これらに限定されない。
【0028】上記の「アリール基」は、前記定義のアリ
ール基、例えばフェニル、インデニル、ナフチル(1−
ナフチル、2−ナフチル等)、アントリル、フェナント
リル、アセナフチレニル、フルオレニル(9−フルオレ
ニル、1−フルオレニル等)等の炭素数6ないし20の
アリール基等である。よって、上記のアリール基で置換
されたアリール基としては、例えば2−ビフェニルイ
ル、3−ビフェニルイル、4−ビフェニルイル、2−
(1−ナフチル)フェニル、3−(1−ナフチル)フェ
ニル、4−(1−ナフチル)フェニル、3−フェニルナ
フタレン−1−イル、4−フェニルナフタレン−1−イ
ル、5−フェニルナフタレン−1−イル、6−フェニル
ナフタレン−1−イル、7−フェニルナフタレン−1−
イル、8−フェニルナフタレン−1−イル等が挙げられ
る。
【0029】上記のヒドロキシ基で置換されたアリール
基としては、例えば2−ヒドロキシフェニル、2−ヒド
ロキシナフタレン−1−イル、3−ヒドロキシフェニ
ル、3−ヒドロキシナフタレン−1−イル、4−ヒドロ
キシフェニル、4−ヒドロキシナフタレン−1−イル、
5−ヒドロキシナフタレン−1−イル、6−ヒドロキシ
ナフタレン−1−イル、7−ヒドロキシナフタレン−1
−イル、8−ヒドロキシナフタレン−1−イル、1−ヒ
ドロキシインデン−1−イル、1−ヒドロキシインデン
−2−イル、1−ヒドロキシインデン−3−イル、1−
ヒドロキシインデン−4−イル、1−ヒドロキシインデ
ン−5−イル、1−ヒドロキシインデン−6−イル、1
−ヒドロキシインデン−7−イル、1,4−ジヒドロキ
シインデン−1−イル、1,5−ジヒドロキシインデン
−2−イル、2,5−ジヒドロキシインデン−3−イ
ル、1,3−ジヒドロキシインデン−4−イル、1,3
−ジヒドロキシインデン−5−イル、2,4−ジヒドロ
キシインデン−6−イル、1,4−ジヒドロキシインデ
ン−7−イル等が挙げられる。
【0030】上記の「アシル基」とは、後述する「置換
されていてもよい脂肪族炭化水素基」の置換基としての
「アシル基」と同意義である。上記のアシル基で置換さ
れたアリール基としては、例えば2−アセチルフェニ
ル、2−アセチルナフタレン−1−イル、3−アセチル
フェニル、3−アセチルナフタレン−1−イル、4−ア
セチルフェニル、4−アセチルナフタレン−1−イル、
5−アセチルナフタレン−1−イル、6−アセチルナフ
タレン−1−イル、7−アセチルナフタレン−1−イ
ル、8−アセチルナフタレン−1−イル、1−アセチル
インデン−1−イル、1−アセチルインデン−2−イ
ル、1−アセチルインデン−3−イル、1−アセチルイ
ンデン−4−イル、1−アセチルインデン−5−イル、
1−アセチルインデン−6−イル、1−アセチルインデ
ン−7−イル、1−アセチルインデン−2−イル、3−
アセチルインデン−2−イル、4−アセチルインデン−
2−イル、5−アセチルインデン−2−イル、6−アセ
チルインデン−2−イル、7−アセチルインデン−2−
イル、1−アセチルインデン−3−イル、2−アセチル
インデン−3−イル、4−アセチルインデン−3−イ
ル、5−アセチルインデン−3−イル、6−アセチルイ
ンデン−3−イル、7−アセチルインデン−3−イル、
1−アセチルインデン−4−イル、2−アセチルインデ
ン−4−イル、3−アセチルインデン−4−イル、5−
アセチルインデン−4−イル、6−アセチルインデン−
4−イル、7−アセチルインデン−4−イル、等が挙げ
られるが、これらに限定されない。
【0031】上記のアミノ基で置換されたアリール基と
しては、例えば2−アミノフェニル、2−アミノナフタ
レン−1−イル、3−アミノフェニル、3−アミノナフ
タレン−1−イル、4−アミノフェニル、4−アミノナ
フタレン−1−イル、5−アミノナフタレン−1−イ
ル、6−アミノナフタレン−1−イル、7−アミノナフ
タレン−1−イル、8−アミノナフタレン−1−イル等
が挙げられる。
【0032】G中のAは、好ましくは酸素原子であ
る。G中のR〜Rで示される「ハロゲン原子」
は、前記と同意義である。G中のR〜Rで示され
る「置換されていてもよい脂肪族炭化水素基」の脂肪族
炭化水素基とは、直鎖状または分枝状の脂肪族炭化水素
基(アルキル基、アルケニル基、アルキニル基等)を意
味する。
【0033】上記の「脂肪族炭化水素基」のアルキル基
の例としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert
−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、te
rt−ペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘ
キシル、ヘプチル、オクチル、デシル、テトラヒドロゲ
ラニル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ヘキサ
デシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコサニル等の
直鎖状または分枝状の炭素数1ないし20のアルキル基
等が挙げられる。より好ましくは、炭素数1ないし10
のアルキル基である。
【0034】上記の「脂肪族炭化水素基」のアルケニル
基の例としては、例えばビニル、アリル、イソプロペニ
ル、1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1
−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−エチル
−1−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペン
テニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテ
ニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、
2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5
−ヘキセニル、1−ヘプテニル、1−オクテニル、ゲラ
ニル、1−デセニル、1−テトラデセニル、1−オクタ
デセニル、9−オクタデセニル、1−エイコセニル、
3,7,11,15−テトラメチル−1−ヘキサデセニ
ル等の直鎖状または分枝状の炭素数2ないし20のアル
ケニル基等が挙げられる。より好ましくは、炭素数2な
いし8のアルケニル基である。上記の「脂肪族炭化水素
基」のアルキニル基の例としては、例えばエチニル、1
−プロピニル、2−プロピニル、2−ペンテン−4−イ
ニル等の炭素数2ないし20のアルキニル基等が挙げら
れる。該アルキニルはさらに二重結合を有していてもよ
い。より好ましくは、炭素数2ないし8のアルキニル基
である。
【0035】G中のR〜Rで示される「(置換さ
れていてもよい脂肪族炭化水素基)−O−」とは酸素原
子に前記定義した脂肪族炭化水素基が結合している基を
意味し、例えばアルコキシ基、アルケニルオキシ基、ア
ルキニルオキシ基等を意味する。「置換されていてもよ
い脂肪族炭化水素基」の置換基の好ましい具体例として
は、例えばハロゲン原子、ヒドロキシ基、低級アルコキ
シ基、低級アルケニルオキシ、低級アルキルカルボニル
オキシ、カルボキシル基、置換または非置換のカルバモ
イル基、シアノ基、置換または非置換のアミノ基、アミ
ジノ基、アジド基、ニトロ基、ニトロソ基、メルカプト
基、低級アルキルチオ基、スルホ基、置換または非置換
の飽和または不飽和の脂環式炭化水素基、置換または非
置換の単環式または縮合多環式アリール基、置換または
非置換の複素環基、アシル基等が挙げられる。「置換さ
れていてもよい脂肪族炭化水素基」の置換基の数は1個
〜5個、好ましくは1個〜3個である。置換基の位置は
特に限定されない。
【0036】「置換されていてもよい脂肪族炭化水素
基」の置換基としての「ハロゲン」とは、前記と同意義
である。「置換されていてもよい脂肪族炭化水素基」の
置換基としての「低級アルコキシ基」は、前記と同意義
である。「置換されていてもよい脂肪族炭化水素基」の
置換基としての「低級アルケニルオキシ」としては、例
えばビニルオキシ、アリルオキシ、1−プロペニルオキ
シ、2−メチル−1−プロペニルオキシ、1−ブテニル
オキシ、2−ブテニルオキシ、3−ブテニルオキシ、2
−エチル−1−ブテニルオキシ、3−メチル−2−ブテ
ニルオキシ、1−ペンテニルオキシ、2−ペンテニルオ
キシ、3−ペンテニルオキシ、4−ペンテニルオキシ、
4−メチル−3−ペンテニルオキシ等の炭素数2ないし
7のアルケニルオキシが挙げられる。
【0037】「置換されていてもよい脂肪族炭化水素
基」の置換基としての「低級アルキルカルボニルオキ
シ」としては、例えばメチルカルボニルオキシ、エチル
カルボニルオキシ、プロピルカルボニルオキシ、イソプ
ロピルカルボニルオキシ、ブチルカルボニルオキシ、イ
ソブチルカルボニルオキシ、tert-ブチルカルボニルオ
キシ、ペンチルカルボニルオキシ、イソペンチルカルボ
ニルオキシ、ネオペンチルカルボニルオキシ、tert-ペ
ンチルカルボニルオキシ、ヘキシルカルボニルオキシ等
の炭素数2ないし7のアルキルカルボニルオキシが挙げ
られる。「置換されていてもよい脂肪族炭化水素基」の
置換基としての「置換カルバモイル基」としては、例え
ばN−モノ低級アルキルカルバモイル基、N,N−ジ低
級アルキルカルバモイル基、N−ヒドロキシカルバモイ
ル基、N−低級アルコキシカルバモイル基、N−ヒドロ
キシ−N−低級アルキルカルバモイル基、N−低級アル
コキシ−N−低級アルキルカルバモイル基、N−フェニ
ルカルバモイル基、N−置換フェニルカルバモイル基等
が挙げられる。
【0038】上記の「N−モノ低級アルキルカルバモイ
ル基」としては、その低級アルキルは前記定義と同一で
あり、例えばN−メチルカルバモイル、N−エチルカル
バモイル、N−プロピルカルバモイル、N−イソプロピ
ルカルバモイル、N−ペンチルカルバモイル、N−イソ
ペンチルカルバモイル、N−ネオペンチルカルバモイ
ル、N−t-ペンチルカルバモイル、N−1−エチルプロ
ピルカルバモイル、N−ヘキシルカルバモイル等が挙げ
られる。上記の「N,N−ジ低級アルキルカルバモイル
基」としては、その低級アルキルは前記定義と同一であ
り、例えばN,N−ジメチルカルバモイル、N−エチル
−N−メチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモ
イル、N−メチル−N−プロピルカルバモイル、N−ブ
チル−N−メチルカルバモイル、N−ブチル−N−エチ
ルカルバモイル、N−ブチル−N−プロピルカルバモイ
ル、N−ブチル−N−イソプロピルカルバモイル、N,
N−ジブチルカルバモイル、N−エチル−N−プロピル
カルバモイル、N,N−ジプロピルカルバモイル、N−
イソプロピル−N−n-プロピルカルバモイル、N−イソ
プロピル−N−メチルカルバモイル等が挙げられる。
【0039】上記の「N−ヒドロキシ−N−低級アルキ
ルカルバモイル基」としては、その低級アルキルは前記
定義と同一であり、例えばN−ヒドロキシ−N−メチル
カルバモイル、N−ヒドロキシ−N−エチルカルバモイ
ル、N−ヒドロキシ−N−プロピルカルバモイル、N−
ヒドロキシ−N−ブチルカルバモイル、N−ヒドロキシ
−N−イソプロピルカルバモイル、N−ヒドロキシ−N
−イソブチルカルバモイル、N−ヒドロキシ−N−sec-
ブチルカルバモイル、N−ヒドロキシ−N−t-ブチルカ
ルバモイル、N−ヒドロキシ−N−ペンチルカルバモイ
ル、N−ヒドロキシ−N−イソペンチルカルバモイル、
N−ヒドロキシ−N−ネオペンチルカルバモイル等の炭
素数2ないし7のN−ヒドロキシ−N−低級アルキルカ
ルバモイル基が挙げられる。
【0040】上記の「N−低級アルコキシ−N−低級ア
ルキルカルバモイル基」としては、その低級アルキルは
前記定義と同一であり、その全体の炭素数は3ないし1
3であるN−低級アルコキシ−N−低級アルキルカルバ
モイル基、例えばN−メトキシ−N−メチルカルバモイ
ル、N−メトキシ−N−エチルカルバモイル、N−メト
キシ−N−プロピルカルバモイル、N−メトキシ−N−
ブチルカルバモイル、N−メトキシ−N−イソプロピル
カルバモイル、N−メトキシ−N−イソブチルカルバモ
イル、N−メトキシ−N−sec-ブチルカルバモイル、N
−メトキシ−N−t-ブチルカルバモイル、N−メトキシ
−N−ペンチルカルバモイル、N−メトキシ−N−イソ
ペンチルカルバモイル、N−メトキシ−N−ネオペンチ
ルカルバモイル等が挙げられる。
【0041】上記の「N−置換フェニルカルバモイル
基」の置換基としては、低級アルキル、低級アルコキ
シ、ヒドロキシ基等が挙げられ、それらの意味は前記定
義と同様である。「N−置換フェニルカルバモイル基」
の好ましい具体例としては、例えば(4−メチルフェニ
ル)カルバモイル、(4−エチルフェニル)カルバモイ
ル、(4−ヒドロキシフェニル)カルバモイル、(4−
メトキシフェニル)カルバモイル、(2,3−ジヒドロ
キシフェニル)カルバモイル、(2,3−メトキシフェ
ニル)カルバモイル、(2,4−ジヒドロキシフェニ
ル)カルバモイル、(2,4−メトキシフェニル)カル
バモイル、(2,6−ジヒドロキシフェニル)カルバモ
イル、(2,6−メトキシフェニル)カルバモイル、
(2,4,6−トリヒドロキシフェニル)カルバモイ
ル、(2,4,6−トリメトキシフェニル)カルバモイ
ル、(2,4−ジメトキシ−6−ヒドロキシフェニル)
カルバモイル、(2,6−ジメトキシ−4−ヒドロキシ
フェニル)カルバモイル、(4,6−ジヒドロキシ−2
−メトキシフェニル)カルバモイル、(2,6−ジヒド
ロキシ−4−メトキシフェニル)カルバモイル、(2,
3,4−トリメトキシフェニル)カルバモイル、(2,
3−ジメトキシ−4−ヒドロキシフェニル)カルバモイ
ル、(2,4−ジメトキシ−3−ヒドロキシフェニル)
カルバモイル、(2,3−ジヒドロキシ−4−メトキシ
フェニル)カルバモイル、(3,4−ジメトキシ−2−
ヒドロキシフェニル)カルバモイル、(2,4−ジヒド
ロキシ−3−メトキシフェニル)カルバモイル、(2,
4−ジメトキシ−6−メチルフェニル)カルバモイル、
(2,6−ジメトキシ−4−メチルフェニル)カルバモ
イル等が挙げられる。
【0042】R〜Rの定義中および「置換されてい
てもよい脂肪族炭化水素基」の置換基としての「置換ア
ミノ基」としては、例えばモノ低級アルキルアミノ基、
ジ低級アルキルアミノ基、低級アルキルカルボニルアミ
ノ基等が挙げられる。上記の「モノ低級アルキルアミノ
基」としては、その低級アルキルは前記定義と同一であ
り、例えばメチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミ
ノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、イソブチルア
ミノ、sec-ブチルアミノ、tert-ブチルアミノ、ペンチ
ルアミノ、イソペンチルアミノ、ヘキシルアミノ等の炭
素数1ないし6のモノ低級アルキルアミノ基が挙げられ
る。上記の「ジ低級アルキルアミノ基」としては、その
低級アルキルは前記定義と同一であり、その全体の炭素
数は2ないし20であるジ低級アルキルアミノ基、例え
ばジメチルアミノ、エチルメチルアミノ、ジエチルアミ
ノ、メチルプロピルアミノ、エチルプロピルアミノ、イ
ソプロピルメチルアミノ、イソプロピルエチルアミノ、
ブチルメチルアミノ、ブチルエチルアミノ、イソブチル
メチルアミノ、イソブチルエチルアミノ等が挙げられ
る。
【0043】上記の「低級アルキルカルボニルアミノ
基」としては、その低級アルキルは前記定義と同一であ
り、例えばメチルカルボニルアミノ、エチルカルボニル
アミノ、プロピルカルボニルアミノ、イソプロピルカル
ボニルアミノ、ブチルカルボニルアミノ、イソブチルカ
ルボニルアミノ、sec-ブチルカルボニルアミノ、tert-
ブチルカルボニルアミノ、ペンチルカルボニルアミノ、
イソペンチルカルボニルアミノ等の炭素数2ないし7の
アルキルカルボニルアミノ基が挙げられる。「置換され
ていてもよい脂肪族炭化水素基」の置換基としての「低
級アルキルチオ基」としては、その低級アルキルは前記
定義と同一であり、例えばメチルチオ、エチルチオ、プ
ロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチ
ルチオ、ネオブチルチオ、tert-ブチルチオ、ペンチル
チオ、ヘキシルチオ等の炭素数1ないし6の低級アルキ
ルチオ基が挙げられる。
【0044】「置換されていてもよい脂肪族炭化水素
基」の置換基としての「置換または非置換の飽和または
不飽和の脂環式炭化水素基」としては、例えばシクロア
ルキル基、シクロアルケニル基、シクロアルカジエニル
基等が挙げられ、その意味するところは、前記Ar
よびArで示される「置換されていてもよい環式基」
における相当する意味と同様である。「置換されていて
もよい脂肪族炭化水素基」の置換基としての「置換また
は非置換の単環式または縮合多環式アリール基」の意味
するところは、前記ArおよびArで示される「置
換されていてもよい環式基」における相当する意味と同
様である。「置換されていてもよい脂肪族炭化水素基」
の置換基としての「置換または非置換の複素環基」の複
素環基の意味するところは、前記ArおよびAr
示される「置換されていてもよい環式基」における相当
する意味と同様である。
【0045】上記の「置換の飽和または不飽和の脂環式
炭化水素基」、「置換の単環式または縮合多環式アリー
ル基」、「置換の複素環基」の置換基の好ましい例とし
ては、例えばハロゲン、ヒドロキシ基、低級アルキル
基、置換基(ハロゲン、ヒドロキシ基、低級アルコキシ
または低級アルキルカルボニル基)で置換された低級ア
ルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、低級
アルコキシ基、低級アルケニルオキシ基、低級アルキル
カルボニルオキシ基、カルボキシル基、低級アルキルカ
ルボニル基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイ
ル基、低級アルキルカルバモイル基、N−ジ低級アルキ
ルカルバモイル基、N−ヒドロキシカルバモイル基、N
−ヒドロキシ−N−低級アルキルカルバモイル基、N−
フェニルカルバモイル基、N−置換フェニルカルバモイ
ル基、シアノ基、アミノ基、モノ低級アルキルアミノ
基、ジ低級アルキルアミノ基、低級アルキルカルボニル
アミノ基、アミジノ基、アジド基、ニトロ基、ニトロソ
基、メルカプト基、低級アルキルチオ基、スルホ基、飽
和または不飽和の脂環式炭化水素基、単環式または縮合
多環式アリール基、複素環基等が挙げられる。置換基が
あるとすれば、その数は1個〜3個、好ましくは1個で
ある。置換基の位置は特に限定されない。
【0046】上記の「低級アルキルカルボニル基」の好
ましい例としては、その低級アルキルは前記定義と同一
であり、例えばアセチル、プロピオニル、ブチリル、イ
ソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘ
キサノイル等の炭素数2ないし6のアルカノイル基が挙
げられる。上記の「低級アルコキシカルボニル基」の好
ましい例としては、その低級アルコキシは前記定義と同
一であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボ
ニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル等の
炭素数2ないし7のアルコキシカルボニル基が挙げられ
る。それ以外の置換基の意味するところは、「置換され
ていてもよい脂肪族炭化水素基」の置換基の用語として
述べた通りである。
【0047】R〜Rの定義中および「置換されてい
てもよい脂肪族炭化水素基」の置換基としての「アシル
基」とは、置換されていてもよいカルボン酸、置換され
ていてもよいオキシカルボン酸、置換されていてもよい
スルホン酸、置換されていてもよいスルフィン酸等から
由来するアシル基等が挙げられる。具体的には、式:R
CO−、ROCO−、RSO−、またはR10
SO−[式中、R、R、RおよびR10はそれぞ
れ置換されていてもよい炭化水素基または複素環基を示
す]で表わされる基等が挙げられる。
【0048】上記R、R、RおよびR10で示さ
れる「置換されていてもよい炭化水素基または複素環
基」における「炭化水素基」としては、例えば、非環式
基としては直鎖状または分枝状の脂肪族炭化水素基(ア
ルキル基、アルケニル基、アルキニル基等)等が挙げら
れ、環式基としては飽和または不飽和の脂環式炭化水素
基(シクロアルキル基、シクロアルケニル基、シクロア
ルカジエニル基等)、単環式または縮合多環式アリール
基等が挙げられる。これらの意味するところと置換基の
具体例は、前述した通りである。G中のR〜R
示される「置換されていてもよいアミノ基」の置換基と
しては、例えばヒドロキシ基、低級アルキル基、置換基
(ハロゲン、ヒドロキシ基、低級アルコキシまたは低級
アルキルカルボニル基)で置換された低級アルキル基、
低級アルケニル基、低級アルコキシ基、低級アルケニル
オキシ基、低級アルキルカルボニルオキシ基、カルボキ
シル基、低級アルキルカルボニル基、低級アルコキシカ
ルボニル基、カルバモイル基、低級アルキルカルバモイ
ル基、N−ジ低級アルキルカルバモイル基、N−ヒドロ
キシカルバモイル基、N−ヒドロキシ−N−低級アルキ
ルカルバモイル基、N−フェニルカルバモイル基、N−
置換フェニルカルバモイル基、飽和または不飽和の脂環
式炭化水素基、単環式または縮合多環式アリール基、複
素環基等が挙げられる。それぞれの置換基の意味すると
ころは、前述した通りである。
【0049】G中のR〜Rで示される「置換され
ていてもよいスルホ基」の置換基としては、例えばヒド
ロキシ基、低級アルキル基、置換基(ハロゲン、ヒドロ
キシ基、低級アルコキシまたは低級アルキルカルボニル
基)で置換された低級アルキル基、低級アルケニル基、
低級アルキニル基、低級アルコキシ基、低級アルケニル
オキシ基、低級アルキルカルボニルオキシ基、カルボキ
シル基、低級アルキルカルボニル基、低級アルコキシカ
ルボニル基、カルバモイル基、低級アルキルカルバモイ
ル基、N−ジ低級アルキルカルバモイル基、N−ヒドロ
キシカルバモイル基、N−ヒドロキシ−N−低級アルキ
ルカルバモイル基、N−フェニルカルバモイル基、N−
置換フェニルカルバモイル基、シアノ基、アミノ基、モ
ノ低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、低
級アルキルカルボニルアミノ基、ニトロ基、飽和または
不飽和の脂環式炭化水素基、単環式または縮合多環式ア
リール基、複素環基等が挙げられる。それぞれの置換基
の意味するところは、前述した通りである。G中のR
〜Rで示される「置換されていてもよいアリール
基」のアリール基の意味するところは、前述した通りで
ある。G中のR〜Rで示される「置換されていて
もよいアリール基」の置換基としては、前記「置換の飽
和または不飽和の脂環式炭化水素基」、「置換の単環式
または縮合多環式アリール基」、「置換の複素環基」の
置換基と同様なものが挙げられる。それぞれの置換基の
意味するところは、前述した通りである。
【0050】G中のRおよびR、RおよびR
またはRおよびRが一緒になって形成される「置換
されていてもよいメチレン基」の置換基としては、例え
ばハロゲン、ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、低級ア
ルケニルオキシ基、低級アルキルカルボニルオキシ基、
カルボキシル基、置換または非置換のカルバモイル基、
シアノ基、置換または非置換のアミノ基、アミジノ基、
アジド基、ニトロ基、ニトロソ基、メルカプト基、低級
アルキルチオ基、スルホ基、アシル基等が挙げられる。
それぞれの置換基の意味するところは、前述した通りで
ある。G中のRおよびR、RおよびRまたは
およびRが一緒になって形成される「置換されて
いてもよいイミノ基」の置換基としては、例えばハロゲ
ン、ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、低級アルケニル
オキシ基、低級アルキルカルボニルオキシ基、カルボキ
シル基、置換または非置換のカルバモイル基、メルカプ
ト基、低級アルキルチオ基、スルホ基、アシル基等が挙
げられる。それぞれの置換基の意味するところは、前述
した通りである。G中のR〜Rは、好ましくはそ
れぞれ同一または異なって水素原子または低級アルキル
基である。Gは好ましくは、−O−または−O−CR
−である。
【0051】式:
【化15】 で示される、「置換されていてもよいアザ環式基(以
下、該基を「G」と便宜的に略す)」は単環または縮
合環のいずれであってもよい。例えば、以下の環式基が
挙げられる。なお、以下の式中、ホウ素と結合している
環内窒素原子にプラスを付していないものであっても、
その窒素原子は水素または置換されていてもよい脂肪族
炭化水素基(好ましくは、低級アルキル基(例、メチル
等))で置換されてプラスイオンを帯びているものとす
る。
【0052】
【化16】
【化17】
【化18】
【化19】
【化20】
【0053】上記環式基のさらに好ましい例としては、
以下の環式基が挙げられる。
【化21】
【0054】一般式(I)の定義中、「ただし、B
およびGから構成される環のうち最小環は5員環
または6員環であるものとする」とは式(I)中、
、鎖式基であるGおよび基:G中におけるホウ
素と結合している窒素原子を含む環のうち最小の員数の
環が5員または6員であることを意味している。一般式
(I)中、ArおよびArが同一であり、ともに置
換されていてもよいアリール基である化合物もしくはそ
の塩またはそれらの溶媒和物を含有する植物用殺線虫剤
が好ましく、より好ましくは一般式(I)中、Ar
よびAr がともに置換されていてもよいアリール基で
あり、Gが式:−O−、−O−CR−または−
O−CR−CR−で表される基(式中、R
〜Rはそれぞれ同一または異なって水素原子、ハロ
ゲン原子、ヒドロキシ基、置換されていてもよい低級ア
ルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、置
換されていてもよい低級アルキルオキシ基、置換されて
いてもよい低級アルケニルオキシ基)である化合物もし
くはその塩またはそれらの溶媒和物を含有する植物用殺
線虫剤である。
【0055】式(II)中、Ara1で示される置換さ
れていてもよいアリール基は前記の定義と同義である。
Ara2で示される置換されていてもよい縮合アリール
基としては、インデニル(1−インデニル、2−インデ
ニル、3−インデニル、4−インデニル、5−インデニ
ル、6−インデニル、7−インデニル)、ナフチル(1
−ナフチル、2−ナフチル等)、アントリル、フェナン
トリル、アセナフチレニル、フルオレニル(9−フルオ
レニル、1−フルオレニル等)等が挙げられる。置換さ
れていてもよい縮合アリール基の置換基の具体例として
は、例えばハロゲン原子、ヒドロキシ基、低級アルキル
基、置換基(ハロゲン、ヒドロキシ基、低級アルコキシ
基または低級アルキルカルボニル基)で置換された低級
アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、低
級アルコキシ基、低級アルケニルオキシ基、低級アルキ
ルカルボニルオキシ基、カルボキシル基、低級アルキル
カルボニル基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモ
イル基、低級アルキルカルバモイル基、N−ジ低級アル
キルカルバモイル基、N−ヒドロキシカルバモイル基、
N−ヒドロキシ−N−低級アルキルカルバモイル基、N
−フェニルカルバモイル基、N−置換フェニルカルバモ
イル基、シアノ基、アミノ基、モノ低級アルキルアミノ
基、ジ低級アルキルアミノ基、低級アルキルカルボニル
アミノ基、アミジノ基、アジド基、ニトロ基、ニトロソ
基、メルカプト基、低級アルキルチオ基、スルホ基、飽
和または不飽和の脂環式炭化水素基、単環式または縮合
多環式アリール基、複素環基等が挙げられる。置換基が
あるとすれば、その数は1個〜3個、好ましくは1個で
ある。置換基の位置は特に限定されない。上記のうち、
より好ましい置換基としては、ハロゲン原子、メチル、
トリハロメチル、ヒドロキシ基、メトキシ、アミノ基ま
たはスルホ基である。さらに好ましくは、フッ素、塩
素、臭素、メチル、トリフルオロメチル、トリクロロメ
チル、ヒドロキシ基、メトキシまたはスルホ基である。
a1およびRa2中の各定義は前記の定義に従う。
【0056】式(II)で示される化合物中、好ましく
は、一般式(IIa):
【化22】 [式中、Ara1およびAra2はともに置換されてい
てもよいアリールであり、Ra11〜Ra13およびR
a21〜Ra23はそれぞれ独立して同一または異なっ
て水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アル
ケニル基、低級ハロアルキル基、ヒドロキシ基、置換さ
れていてもよいアミノ基または置換されていてもよいス
ルホ基を示す]で示される化合物である。より好ましく
は、Ra11〜Ra13およびRa21〜Ra23がそ
れぞれ独立して同一または異なって水素原子、ハロゲン
原子、メチル、トリハロメチル、ヒドロキシ基、メトキ
シ、アミノ基またはスルホ基である化合物である。さら
に好ましくは、Ra11、Ra21、Ra23がそれぞ
れ独立して同一または異なってフッ素、塩素、臭素、メ
チル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、ヒドロ
キシ基、メトキシまたはスルホ基である化合物である。
【0057】式(III)中、Arb1、Arb2、R
b1、Rb2、Rb3における各定義は前記の定義に従
う。式(III)で示される化合物中、好ましくは、一
般式(IIIa):
【化23】 [式中、Arb1およびArb2はともに置換されてい
てもよいアリールであり、Rb1およびRb2はそれぞ
れ独立して、水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
基、低級アルケニル基、ハロゲン化低級アルキル基、ハ
ロゲン化低級アルケニル基、置換されていてもよいアラ
ルキル基、ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、低級アル
ケニルオキシ基、ハロゲン化低級アルコキシ基、ハロゲ
ン化低級アルケニルオキシ基、アシルオキシ、置換され
ていてもよいフェニルオキシ、置換されていてもよいア
ラルキルオキシ、置換されていてもよいアミノ基、置換
されていてもよいスルホ基、もしくは置換されていても
よいアリール基であるか、またはRb1とRb2が一緒
になってオキソ、置換されていてもよいメチレンもしく
は置換されていてもよいイミノを形成する;Rb31
b34はそれぞれ独立して同一または異なって水素原
子、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルケニル
基、低級ハロアルキル基、ヒドロキシ基、置換されてい
てもよいアミノ基または置換されていてもよいスルホ基
を示す]で示される化合物である。より好ましくは、R
b31〜Rb34がそれぞれ独立して同一または異なっ
て水素原子、ハロゲン原子、メチル、トリハロメチル、
ヒドロキシ基、メトキシ、アミノ基またはスルホ基であ
る化合物である。さらに好ましくは、Rb32、R
b33、Rb34がそれぞれ独立して同一または異なっ
てフッ素、塩素、臭素、メチル、トリフルオロメチル、
トリクロロメチル、ヒドロキシ基、メトキシまたはスル
ホ基である化合物である。
【0058】式(IV)中、Arc1、Arc2、R
c1、Rc2、Rc3における各定義は前記の定義に従
う。式(IV)で示される化合物中、好ましくはAr
c1およびArc2が置換されていてもよいアリールで
あり、Rc3がそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン
原子、低級アルキル基、低級アルケニル基、低級ハロア
ルキル基、ヒドロキシ基、置換されていてもよいアミノ
基または置換されていてもよいスルホ基を示す化合物で
ある。さらに好ましくは、Rc3がそれぞれ独立して、
フッ素、塩素、臭素、メチル、トリフルオロメチル、ト
リクロロメチル、ヒドロキシ基、メトキシまたはスルホ
基である化合物である。
【0059】式(V)中、Ard1、Ard2
d1、Rd2、Rd3、Rd4、Rd5における各定
義は前記の定義に従う。式(V)で示される化合物中、
好ましくは一般式(Va):
【化24】 [式中、Ard1およびArd2は置換されていてもよ
いアリールであり、Rd1、Rd2、Rd3およびR
d4はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、低
級アルキル基、低級アルケニル基、ハロゲン化低級アル
キル基、ハロゲン化低級アルケニル基、置換されていて
もよいアラルキル基、ヒドロキシ基、低級アルコキシ
基、低級アルケニルオキシ基、ハロゲン化低級アルコキ
シ基、ハロゲン化低級アルケニルオキシ基、アシルオキ
シ、置換されていてもよいフェニルオキシ、置換されて
いてもよいアラルキルオキシ、置換されていてもよいア
ミノ基、置換されていてもよいスルホ基、もしくは置換
されていてもよいアリール基であるか、またはRd1
d2および/またはRd3とRd4が一緒になってオ
キソ、置換されていてもよいメチレンもしくは置換され
ていてもよいイミノを形成する;Rd51〜Rd54
それぞれ独立して同一または異なって水素原子、ハロゲ
ン原子、低級アルキル基、低級アルケニル基、低級ハロ
アルキル基、ヒドロキシ基、置換されていてもよいアミ
ノ基または置換されていてもよいスルホ基を示す]で示
される化合物である。より好ましくは、Rd51〜R
d54がそれぞれ独立して同一または異なって水素原
子、ハロゲン原子、メチル、トリハロメチル、ヒドロキ
シ基、メトキシ、アミノ基またはスルホ基である化合物
である。さらに好ましくは、Rd52、Rd53、R
d54がそれぞれ独立して同一または異なってフッ素、
塩素、臭素、メチル、トリフルオロメチル、トリクロロ
メチル、ヒドロキシ基、メトキシまたはスルホ基である
化合物である。
【0060】本発明は上記化合物の製薬的に許容される
塩およびその溶媒和物も包含する。本発明の目的化合物
の「塩」としては、製薬的に許容される塩が好ましく、
例えば無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機酸との
塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸塩などが
挙げられる。無機塩基との塩としては、ナトリウム塩、
カリウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグ
ネシウム塩、バリウム塩などのアルカリ土類金属塩、な
らびにアルミニウム塩、アンモニウム塩などが挙げられ
る。有機塩基との塩としては、トリメチルアミン、トリ
エチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノ−ルアミ
ン、ジエタノ−ルアミン、トリエタノ−ルアミン、ジシ
クロヘキシルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジ
アミンなどとの塩が挙げられる。無機酸との塩として
は、塩酸、フッ化水素酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リ
ン酸、過塩素酸、ヨウ化水素酸などとの塩が挙げられ
る。有機酸との塩としては、ギ酸、酢酸、トリフルオロ
酢酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエ
ン酸、コハク酸、リンゴ酸、マンデル酸、アスコルビン
酸、乳酸、グルコン酸、メタンスルホン酸、p−トルエ
ンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸などとの塩が挙げら
れる。塩基性アミノ酸との塩としては、アルギニン、リ
ジン、オルニチンなどとの塩が挙げられ、酸性アミノ酸
との塩としては、アスパラギン酸、グルタミン酸などと
の塩が挙げられる。本発明の目的化合物およびその塩の
「溶媒和物」は有機溶媒および/または水との溶媒和物
を包含する。水和物が好ましく、具体的には一水和物、
二水和物、六水和物等が挙げられる。
【0061】
【発明の実施の形態】本発明組成物の有効成分である化
合物(I)[すなわち、一般式(I)で表される化合
物。以下、他の式で表される化合物についても同様に略
記することがある。]は、公知の文献(例、Youji Huaxu
e (1989),9(3), 226-9、Pharmazie (1985), 40(11), 76
7-71、Pharmazie (1985), 40(6), 387-93、Pharmazie
(1985), 40(5), 307-11、J.Chem.Soc.Perkin Train. 2
(1992) 527-532、Journal of Organometallic Chemistr
y, 297(1985)13-19)を参考にして、例えば以下に示す
合成ルートによって製造することができる。なお、これ
らのルートにおいて置換基の種類(R、R、R
よびR)によっては以下の反応において反応性を有す
ることがある(例、ヒドロキシ基、カルボニル基および
アミノ基等)が、その場合は適宜置換基に保護基を導入
し反応後除去することにより製造を行えばよい。 (反応式)
【化25】 [式中、uは0、1または2の整数、Rは炭素数1〜
8のアルキル基を示し、他の記号は前記と同意義であ
る]
【0062】工程1 まず、化合物(a)とマグネシウムをテトラヒドロフラ
ン(THF)などのエーテル溶媒中で反応させることに
より、式:ArMgX(b)で示される化合物を製造す
る。本反応において、化合物(a)は、マグネシウムに
対して1当量またはそれ以上、好ましくは1.1〜1.
3当量使用することができる。使用できるエーテル系溶
媒としてはテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジ
オキサンなどが挙げられる。さらに必要なら芳香族炭化
水素類(例、トルエン、ベンゼン、キシレンなど)、ま
たは飽和炭化水素類(例、シクロヘキサン、ヘキサンな
ど)をエーテル系溶媒との混合溶媒として使用すること
ができる。反応温度は−20〜150℃、好ましくは0
〜50℃である。反応時間は化合物により異なるが0.
5〜10時間反応させればよい。反応生成物は通常透明
溶液またはスラリーとして得られる。
【0063】工程2 上記得られた化合物(b)を含む溶液またはスラリーに
ホウ酸化合物(B(OR))を反応させた後、さらに
エタノールアミン(HOCHCHNH)を適当な
溶媒中で反応させることにより式(c)で示される化合
物を製造する。本反応において、上記工程1で得られた
化合物(b)に対してホウ酸エステルは0.5当量また
はそれ以下、好ましくは0.5〜0.4当量使用するこ
とができる。逐次反応のエタノールアミンは化合物
(b)に対して0.5当量またはそれ以上、好ましくは
0.5〜0.7当量使用することができる。本反応にお
いては必要なら工程1に記載したエーテル類、芳香族炭
化水素類、飽和炭化水素類の溶媒を使用することができ
る。化合物(b)とホウ酸エステルとの反応温度は−9
0〜100℃、好ましくは−30〜40℃、反応時間は
化合物により異なるが0.5〜10時間反応させればよ
い。また、逐次反応のエタノールアミンとの反応温度は
0〜100℃、好ましくは30〜80℃、反応時間は通
常0.5〜5時間反応させればよい。化合物(c)は粗
製物として、あるいは常法(例、カラムクロマトグラフ
ィー、再結晶など)により精製して次工程に使用するこ
とができる。
【0064】工程3 化合物(c)に式:HA−(CH)−アザ環式基 で表される化合物を適当な溶媒中で反応させることによ
り、式(I’)で示される本発明化合物を製造すること
ができる。HA−(CH)−アザ環式基で表される化
合物は化合物(c)に対して1〜2当量、好ましくは1
〜1.5当量使用することができる。使用できる溶媒と
しては、エーテル類(例、ジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサンなど)、炭化水素類(例、ベン
ゼン、トルエン、キシレンなど)、アルコール類(例、
メタノール、エタノール、n−プロパノールなど)、水
およびそれらの混合溶媒などが挙げられる。反応温度は
0〜150℃、好ましくは20〜120℃であり、反応
時間は通常、0.5〜10時間である。得られた所望の
化合物(I’)は要すれば、例えばカラムクロマトグラ
フィー、再結晶などにより精製することができる。より
詳細な製造操作は、WO00/44387に記載されて
いる。
【0065】本発明の殺線虫剤は、少なくとも一般式
(I)等で表される化合物等を、0.1〜95重量%、
好ましくは2〜80重量%含む。これらの殺線虫剤は、
単独でまたは希釈して使用することができる。使用方法
および使用濃度は、使用する化合物、使用目的、対象植
物、使用期間および土壌の種類等によって異なるが、一
般には次の通りである。例えば、粒状の製剤は10a
(アール)当たり10〜50kgを表面から深さ約20
cmまでの土壌に全面混和する。本発明殺線虫剤は、1
0a当たり10g〜100kg、好ましくは100g〜
20kg使用される。処理面積が広い場合には、トラク
タを用いて混和する、あるいは潅漑水に混ぜて土壌中に
浸透させる方法がある。一般に、上記製剤は、少なくと
も一種の本発明に係る化合物(I)を、0.1〜95重
量%、好ましくは、2〜80重量%含む。これらの製剤
は単独で、または希釈して使用することができる。使用
濃度は、使用する化合物、使用目的、使用時期により異
なるが、一般に約1〜5,000ppm、好ましくは約
100〜5,000ppm程度の範囲で用いられる。本
発明に係る化合物(I)は、約10g〜5kg/ヘクタ
ール、好ましくは、約100g〜1,000g/ヘクタ
ールで使用する。
【0066】本殺線虫剤を使用するに際しては、使用場
面に応じて各種の担体と混合し、例えば、粒剤、水和
剤、乳剤または懸濁剤等として使用することができる。
上記のような態様は、少なくとも1種の本発明の化合物
と適当な固体または液体の担体類、および所望により有
効成分の分散性や、他の性質の改善のために適当な補助
剤(例えば、界面活性剤、展着剤、分散剤、安定化剤、
乳化剤、懸濁剤、浸透剤、湿潤剤等)とともに混合する
通常の方法によって得ることができる。固体の担体また
は希釈剤の例としては、植物性物質(例えば、穀物粉、
タバコ茎粉、大豆粉、クルミ殻粉、野菜粉、カンナ屑、
ぬか、樹皮粉、繊維素粉、野菜抽出残渣)、繊維状物質
(例えば、紙、ダンボール紙、ぼろ布)、人工の可塑性粉
末、粘土(例えば、カオリン、珪藻土、ベントナイト、
白土、クレー)、タルクおよび無機物質(葉ろう石、絹雲
母、軽石、硫黄粉、活性炭)、化学肥料(例えば、硫安、
リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素、塩化ア
ンモニウム)などがある。液体担体および希釈剤として
は、水、アルコール類(例えば、メタノール、エタノー
ル)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケト
ン)、エーテル類(例えば、ジエチルエーテル、ジオキサ
ン、セロソルブ、テトラヒドロフラン)、芳香族炭化水
素(例えばベンゼン、トルエン、キシレン、メチルナフ
タレン)、脂肪族炭化水素(例えば、ガソリン、ケロシ
ン、灯油)、エステル類、ニトリル類、酸アミド(例え
ば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド)、ハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロ
エタン、四塩化炭素)、ソルベントナフサ、シクロヘキ
サンなどがある。
【0067】補助剤としての界面活性剤の例としては、
アルキル硫酸エステル、スルホン酸アルキル、スルホン
酸アルキルアリール、ポリエチレングリコールエーテ
ル、多価アルコールエステル類などがある。展着剤また
は分散剤の例には、カゼイン、ゼラチン、デンプン粉、
カルボキシメチルセルロース、アラビアゴム、アルギン
酸、リグニン、ベントナイト、糖蜜、ポリビニルアルコ
ール、パイン油および寒天などが挙げられる。安定化剤
としては、PAP(イソプロピルリン酸塩混合物)、リン
酸トリクレジル(TCP)、ト−ル油、エポキシ油、界面
活性剤類、脂肪酸類およびそのエステル類が挙げられ
る。本発明の殺線虫剤は他の殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ
剤、肥料、または土壌処理剤(改良剤)等と混合して用
いることができる。
【0068】
【実施例】以下に製造例、実施例および試験例を挙げて
本発明をさらに詳細に説明するが、これらは本発明の範
囲の限定を意図するものでない。参考例、製造例中、P
hはフェニル基、Naphはナフチル基、MeSi−
Phはトリメチルシリルフェニル基、t−Buはtert−
ブチル基、をそれぞれ意味する。
【0069】参考例1 ジフェニルボロン酸エタノールアミンエステル(Ph
B−OCHCHNH )の合成 ブロモベンゼン83.2g(0.53mol)、マグネシウム12.9g
(0.53mol)およびテトラヒドロフラン250mlを用いて常
法にてフェニルマグネシウムブロマイドのテトラヒドロ
フラン溶液を調製した。次いで、フラスコにホウ酸トリ
ブチルエステル58.5g(0.26mol)、エチルエーテル200
mlを仕込み、−60℃に冷却維持しフェニルマグネシウ
ムブロマイドのテトラヒドロフラン溶液(グリニャール
試薬)を滴下した。滴下終了後、室温下で10時間撹拌
した後、10%塩酸水溶液150 mlを加えて加水分解し有機
層を分液した。得られた有機層にエタノールアミン31.1
g(0.51mol)、エタノール50 mlを加えて2時間室温下で
攪拌した。生成した沈殿を濾集し、含水アルコールで再
結晶し乾燥して白色結晶のジフェニルボロン酸エタノー
ルアミンエステル31.9 g(収率55%)を得た。
【0070】以下の製造例1〜4は下記式で示される化
合物に関する:
【化26】 製造例1 化合物1(式中、nが1、Arがフェニル、RおよびL
が水素)の合成 ジフェニルボロン酸エタノールアミンエステル2.6g(0.
012mol)、エチルエーテル30 mlおよび10%塩酸水溶液30
mlをロートに仕込み、約15分間振り混ぜた後分液し、
有機層を1回水洗しナスフラスコに移し替えた。その
後、2−ヒドロキシメチルピペリジン2.1g (0.018mol)
とエタノール7mlを加えて室温下で2時間攪拌した。生
成した沈殿を濾集し、含水アルコールで再結晶し乾燥し
て白色結晶の化合物1を2.8g(収率83%)得た。 融点:169〜171℃
【0071】製造例2 化合物2(式中、nが1、Arが2−メチルフェニル、
RおよびLが水素)の合成 ジ(2−メチル)−フェニルボロン酸エタノールアミン
エステル3.04g(0.012mol)と2−ヒドロキシメチルピペ
リジン2.10g (0.018mol)を化合物1の合成法と同様に反
応、処理し白色結晶の化合物2を2.18g(収率78%)得
た。 融点:126〜128℃ 製造例3 化合物9(式中、nが1、Arが3−クロロフェニル、
RおよびLが水素)の合成 ジ−(3−クロロ)−フェニルボロン酸エタノールアミ
ンエステル3.54g (0.012mol)と2−ヒドロキシメチルピ
ペリジン2.10g(0.018mol)を化合物1の合成法と同様に
反応、処理し白色結晶の化合物9を3.28g(収率78%)
得た。 融点:155〜159℃ 製造例4 化合物31(式中、nが1、Arがα−ナフチル、Rお
よびLが水素)の合成 ジ−α−ナフチルボロン酸エタノールアミンエステル3.
90g(0.012mol)と2−ヒドロキシメチルピペリジン2.10
g(0.018mol)を化合物1の合成法と同様に反応、処理し
白色結晶の化合物31を3.01g(収率79%)得た。 融点:176〜178℃ 上記製造例1〜4を参考にすれば、以下の表1〜12中
に示される化合物を製造することができる。
【0072】
【表1】
【表2】
【0073】
【表3】
【表4】
【0074】
【表5】
【表6】
【0075】
【表7】
【表8】
【0076】
【表9】
【表10】
【0077】
【表11】
【表12】
【0078】以下の製造例5および6は下記式で示され
る化合物に関する:
【化27】 製造例5 化合物199(式中、nは1、Arはフェニル、Xは水
素)の合成 ジフェニルボロン酸エタノールアミンエステル2.6 g
(0.012mol)とエチルエーテル30 mlおよび10%塩酸水溶
液30mlをロートに仕込み、約15分間振り混ぜた後分液
し、有機層を1回水洗し有機層をナスフラスコに移し替
えた。2−ヒドロキメチルピリジン1.94g(0.018mol)
およびエタノール7mlを加えて室温下で2時間攪拌し
た。生成した沈殿を濾集し含水アルコールで再結晶し、
乾燥して白色結晶の化合物199を2.5g(収率76%)得
た。 融点:150〜151℃
【0079】製造例6 化合物246(nは2、Arは3−トリフルオロメチ
ル、Xは水素)の合成 ジ(3−トリフルオロメチル)−フェニルボロン酸エタ
ノールアミンエステル2.77g(0.012mol)と2−ヒドロキ
シエチルピリジン2.21g(0.018mol)を化合物1の合成法
と同様に反応、処理し白色結晶の化合物246を3.96g(収
率78%)得た。 融点:140〜142℃
【0080】上記製造例5および6を参考にすれば、以
下の表13〜41中に示される化合物を製造することが
できる。
【表13】
【表14】
【0081】
【表15】
【表16】
【0082】
【表17】
【表18】
【0083】
【表19】
【表20】
【0084】
【表21】
【表22】
【0085】
【表23】
【表24】
【0086】
【表25】
【表26】
【0087】
【表27】
【表28】
【0088】
【表29】
【表30】
【0089】
【表31】
【表32】
【0090】
【表33】
【表34】
【0091】
【表35】
【表36】
【0092】
【表37】
【表38】
【0093】
【表39】
【表40】
【表41】
【0094】以下の製造例7〜9は下記式で示される化
合物に関する:
【化28】 製造例7 化合物697(式中、nは0、Arは4−メチルフェニ
ル、Xは水素)の合成 ジ(4−メチル)−フェニルボロン酸エタノールアミン
エステル3.04g (0.012mol)と8−オキシキノリン2.61g
(0.018mol)を化合物1の合成法と同様に反応、処理し
白色結晶の化合物697を3.28g(収率81%)得た。 融点:203〜205℃ 製造例8 化合物708(式中、nは0、Arは3−トリフルオロ
メチルフェニル、Xは水素)の合成 ジ(3−トリフルオロメチル)−フェニルボロン酸エタ
ノールアミンエステル2.77g(0.012mol)と8−オキシキ
ノリン2.61g (0.018mol)を化合物1の合成法と同様に反
応、処理し白色結晶の化合物708を4.31g(収率80.8
%)得た。 融点:130〜132℃ 製造例9 化合物724(式中、nは0、Arはα−ナフチル、X
は水素)の合成 ジ−α−ナフチルボロン酸エタノ−ルアミンエステル3.
90g(0.012mol)と8−オキシキノリン2.61g(0.018mol)
を化合物1の合成法と同様に反応、処理し白色結晶の化
合物724を4.11g(収率86.3%)得た。 融点:225〜226℃
【0095】上記製造例7〜9を参考にすれば、以下の
表42〜66中に示される化合物を製することができ
る。
【表42】
【表43】
【0096】
【表44】
【表45】
【0097】
【表46】
【表47】
【0098】
【表48】
【表49】
【0099】
【表50】
【表51】
【0100】
【表52】
【表53】
【0101】
【表54】
【表55】
【0102】
【表56】
【表57】
【表58】
【表59】
【表60】
【表61】
【表62】
【表63】
【表64】
【表65】
【表66】
【0103】以下の製造例10は下記式で示される化合
物に関する:
【化29】 (式中、vおよびwは各々独立して1〜3の整数であ
る) 製造例10 製造例1−4と同様の手法に従い、化合物1150を得
た。 融点:204-208℃ 上記製造例1−4を参考にすれば、以下の表67中に示
される化合物を製することができる。
【0104】
【表67】
【0105】以下、本発明殺線虫剤の製剤例を説明す
る。 実施例1 化合物(I) 5部 β−オキシ−エチルフェニルエーテル 5部 ゼオライト 90部 化合物(I)をβ−オキシ−エチルフェニルエーテルに
溶解させ、ゼオライトに噴霧混合し、乾燥させて微粒剤
を得る。
【0106】実施例2 化合物(I) 5部 ペントナイト粉末 40部 リグニンスルホン酸Na 2部 タルク 53部 上記成分を混合し、水を加えて混合、練合する。押し出
し造粒機で造粒・乾燥して粒剤を得る。
【0107】試験例 以下に示す試験例により、本発明に係る化合物の植物用
殺線虫活性を証明した。 試験例1 自活性線虫Caenorhabditis elegansを用いた
殺線虫活性の評価 供試化合物として以下の表68に示す化合物、および対
照化合物としてメチル・イソチオシアネート(MITC)を、
無菌継代培養(Sayer et., al, 1963)中の個体群よりI
II期幼虫を選択したCaenorhabditis elegans N2 に供
し、その殺線虫活性を試験した。供試化合物および対照
化合物をDMSOに加えて1%溶液とした。これにTween20
を100ppm含むM-9緩衝液(Brenner, Genetics, 77, 71-9
4, 1974)を加えることで、各化合物濃度が500ppmの試
験液を調製した。3孔ホールスライドグラス(孔径15 m
m、深さ1 mm)の1孔に40μlのM-9緩衝液を入れ、この
中に10頭の線虫を移植針にて移した後、500ppmの上記試
験液40μlを加えて軽く攪拌し、最終濃度を250ppmとし
た。スライドグラスを湿室にいれ、約22℃に保ち24およ
び48時間後に生存虫数を調べた。なお、1処理に対して
反復を3とし、対照剤の最終濃度は250ppmとした。2次
評価試験は、125ppmから始めて4倍希釈で行った。試験
方法は上記1次評価試験に準じた。
【0108】表68に1次評価試験の結果を示す。結果
は、無処理群の死虫率を0%として換算した補正死虫率
として表している。化合物1、232、3、4、20
2、19、250、208、241、10、7、23
8、9および42が100%死亡率を示した。なお、その内
化合物19および208を除き、いずれも24時間以内に
死亡させた。表69に2次評価試験の結果を示す。化合
物4、202、208、241および10が32ppmまで9
0%以上の活性を示した。
【表68】1次評価試験におけるC. elegansIII期幼虫
に対する活性 *24時間以内に死亡
【0109】
【表69】2次評価試験におけるC. elegance III期幼
虫に対する活性
【0110】試験例2 サツマイモネコブセンチュウを
用いた殺線虫活性の評価 供試化合物として以下の表70に示す化合物および対照
化合物としてメチル・イソチオシアネート(MITC)を、サ
ツマイモ(高系14号)の根より採集した卵嚢より24時間
以内に孵化した第II期幼虫のサツマイモネコブセンチュ
Meloidogyneincognitaに供し、その殺線虫活性を試験
した。試験化合物および対照化合物をDMSOに加え、1%
溶液とした。このDMSO溶液25μlを、Tween20を100ppm含
む精製水975μlに加えることで、各化合物濃度が250ppm
の試験液1mlを調製した。毛細管ピペットを用いてサツ
マイモネコブセンチュウ第II期幼虫を20頭吸い取り、約
10ml容のスピッツグラスに入れた(水量は20μl)。試
験液1mlとセンチュウ(水量20μl)を軽く攪拌後、25℃
に保った。48時間後に遠心機を用いて線虫を3回洗浄し
た(1500 r.p.m.)後、厚さ1mmのフェルトをろ過材とし
たミニベールマン装置に線虫を移し、25℃、48時間以内
に分離されてくる個体を生と判別して死虫率を求めた。
結果は補正死虫率として表した。
【0111】得られた結果を表70に示した。化合物2
38が100%、241および10が90%付近の死虫率を
示した。
【0112】
【表70】サツマイモネコブセンチュウに対する活性
【0113】
【発明の効果】上記した有機ホウ素化合物を有効成分と
する本発明の組成物は、上記試験例から明らかなよう
に、植物寄生性線虫を死滅させる強い殺線虫作用を有し
ている。本発明殺線虫剤は線虫病を防除できるため、各
種農産物の収穫高を向上させることができる。
フロントページの続き (72)発明者 早瀬 善男 滋賀県甲賀郡甲賀町大字五反田1405番地 塩野義製薬株式会社内 Fターム(参考) 4H011 AC01 BA01 BB16 BC03 BC19 BC20 DA02 DC05 DC06 DC08 DC10 DH10 4H048 AA03 AB02 VA20 VA22 VA32 VA75 VA77 VB10

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 [式中、ArおよびArはそれぞれ独立して、置換
    されていてもよい環式基;Gは、式:−A−、−A−
    CR−または−A−CR−CR −で
    表される基(式中、Aは酸素原子または硫黄原子、R
    〜Rはそれぞれ同一または異なって水素原子、ハロゲ
    ン原子、ヒドロキシ基、置換されていてもよい脂肪族炭
    化水素基、−O−(置換されていてもよい脂肪族炭化水
    素基)、アシルオキシ、置換されていてもよいフェニル
    オキシ、置換されていてもよいアミノ基、置換されてい
    てもよいスルホ基、もしくは置換されていてもよいアリ
    ール基であるか、またはRとR、RとRおよび
    /もしくはRとRが一緒になってオキソ、置換され
    ていてもよいメチレンもしくは置換されていてもよいイ
    ミノを形成する); 式: 【化2】 で示される基は置換されていてもよいアザ環式基;ただ
    し、B、GおよびGから構成される環のうち最小
    環は5員環または6員環であるものとする]で表わされ
    る化合物もしくはその塩またはそれらの溶媒和物を含有
    する植物用殺線虫剤。
  2. 【請求項2】 一般式(I)中、ArおよびAr
    同一であり、ともに置換されていてもよいアリール基で
    ある請求項1記載の植物用殺線虫剤。
  3. 【請求項3】 一般式(I)中、Gが式:−O−、−
    O−CR−または−O−CR−CR
    −で表される基(式中、R〜Rはそれぞれ同一また
    は異なって水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、置
    換されていてもよい低級アルキル基、置換されていても
    よい低級アルケニル基、置換されていてもよい低級アル
    キルオキシ基、または置換されていてもよい低級アルケ
    ニルオキシ基)である請求項1または2記載の植物用殺
    線虫剤。
  4. 【請求項4】 一般式(II): 【化3】 [式中、Ara1は、置換されていてもよいアリール
    基;Ara2は置換されていてもよい縮合アリール基;
    a1およびRa2はそれぞれ独立して、水素原子、ハ
    ロゲン原子、低級アルキル基、低級アルケニル基、ハロ
    ゲン化低級アルキル基、ハロゲン化低級アルケニル基、
    置換されていてもよいアラルキル基、ヒドロキシ基、低
    級アルコキシ基、低級アルケニルオキシ基、ハロゲン化
    低級アルコキシ基、ハロゲン化低級アルケニルオキシ
    基、アシルオキシ、置換されていてもよいフェニルオキ
    シ、置換されていてもよいアラルキルオキシ、置換され
    ていてもよいアミノ基、置換されていてもよいスルホ
    基、または置換されていてもよいアリール基;nおよび
    mは同一または異なって0〜3のいずれかの整数を示
    す]で表わされる化合物もしくはその塩またはそれらの
    溶媒和物を含有する、請求項1記載の植物用殺線虫剤。
  5. 【請求項5】 一般式(III): 【化4】 [式中、Arb1およびArb2は同一または異なって
    置換されていてもよいアリール基;Rb1およびRb2
    はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、低級ア
    ルキル基、低級アルケニル基、ハロゲン化低級アルキル
    基、ハロゲン化低級アルケニル基、置換されていてもよ
    いアラルキル基、ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、低
    級アルケニルオキシ基、ハロゲン化低級アルコキシ基、
    ハロゲン化低級アルケニルオキシ基、アシルオキシ、置
    換されていてもよいフェニルオキシ、置換されていても
    よいアラルキルオキシ、置換されていてもよいアミノ
    基、置換されていてもよいスルホ基、もしくは置換され
    ていてもよいアリール基であるか、またはRb1とR
    b2が一緒になってオキソ、置換されていてもよいメチ
    レンもしくは置換されていてもよいイミノを形成する;
    b3はそれぞれ独立して、ハロゲン原子、低級アルキ
    ル基、低級アルケニル基、ハロゲン化低級アルキル基、
    ハロゲン化低級アルケニル基、置換されていてもよいア
    ラルキル基、ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、低級ア
    ルケニルオキシ基、ハロゲン化低級アルコキシ基、ハロ
    ゲン化低級アルケニルオキシ基、アシルオキシ、置換さ
    れていてもよいフェニルオキシ、置換されていてもよい
    アラルキルオキシ、置換されていてもよいアミノ基、置
    換されていてもよいスルホ基、もしくは置換されていて
    もよいアリール基であるか、または隣接する基と一緒に
    なって縮合環を形成していてもよい;pは0〜4のいず
    れかの整数を示す]で表わされる化合物もしくはその塩
    またはそれらの溶媒和物を含有する、請求項1記載の植
    物用殺線虫剤。
  6. 【請求項6】 一般式(IV): 【化5】 [式中、Arc1およびArc2はそれぞれ独立して、
    置換されていてもよい環式基;Rc1およびRc2はそ
    れぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、低級アルキ
    ル基、低級アルケニル基、ハロゲン化低級アルキル基、
    ハロゲン化低級アルケニル基、置換されていてもよいア
    ラルキル基、ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、低級ア
    ルケニルオキシ基、ハロゲン化低級アルコキシ基、ハロ
    ゲン化低級アルケニルオキシ基、アシルオキシ、置換さ
    れていてもよいフェニルオキシ、置換されていてもよい
    アラルキルオキシ、置換されていてもよいアミノ基、置
    換されていてもよいスルホ基、もしくは置換されていて
    もよいアリール基であるか、またはRc1とRc2が一
    緒になってオキソ、置換されていてもよいメチレンもし
    くは置換されていてもよいイミノを形成する;Rc3
    それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、低級アル
    キル基、低級アルケニル基、ハロゲン化低級アルキル
    基、ハロゲン化低級アルケニル基、置換されていてもよ
    いアラルキル基、ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、低
    級アルケニルオキシ基、ハロゲン化低級アルコキシ基、
    ハロゲン化低級アルケニルオキシ基、アシルオキシ、置
    換されていてもよいフェニルオキシ、置換されていても
    よいアラルキルオキシ、置換されていてもよいアミノ
    基、置換されていてもよいスルホ基、もしくは置換され
    ていてもよいアリール基であるか、または隣接する基と
    一緒になって縮合環を形成していてもよい;Rは水素
    原子または低級アルキルを示す]で表わされる化合物も
    しくはその塩またはそれらの溶媒和物を含有する、請求
    項1記載の植物用殺線虫剤。
  7. 【請求項7】 一般式(V): 【化6】 [式中、Ard1およびArd2は同一または異なって
    置換されていてもよいアリール基;Rd1、Rd2、R
    d3およびRd4はそれぞれ独立して、水素原子、ハロ
    ゲン原子、低級アルキル基、低級アルケニル基、ハロゲ
    ン化低級アルキル基、ハロゲン化低級アルケニル基、置
    換されていてもよいアラルキル基、ヒドロキシ基、低級
    アルコキシ基、低級アルケニルオキシ基、ハロゲン化低
    級アルコキシ基、ハロゲン化低級アルケニルオキシ基、
    アシルオキシ、置換されていてもよいフェニルオキシ、
    置換されていてもよいアラルキルオキシ、置換されてい
    てもよいアミノ基、置換されていてもよいスルホ基、も
    しくは置換されていてもよいアリール基であるか、また
    はRd1とRd2および/またはRd3とRd4が一緒
    になってオキソ、置換されていてもよいメチレンもしく
    は置換されていてもよいイミノを形成する;Rd5はそ
    れぞれ独立して、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級
    アルケニル基、ハロゲン化低級アルキル基、ハロゲン化
    低級アルケニル基、置換されていてもよいアラルキル
    基、ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、低級アルケニル
    オキシ基、ハロゲン化低級アルコキシ基、ハロゲン化低
    級アルケニルオキシ基、アシルオキシ、置換されていて
    もよいフェニルオキシ、置換されていてもよいアラルキ
    ルオキシ、置換されていてもよいアミノ基、置換されて
    いてもよいスルホ基、もしくは置換されていてもよいア
    リール基であるか、または隣接する基と一緒になって縮
    合環を形成していてもよい;rは0〜4のいずれかの整
    数を示す]で表わされる化合物もしくはその塩またはそ
    れらの溶媒和物を含有する、請求項1記載の植物用殺線
    虫剤。
  8. 【請求項8】 一般式(VI): 【化7】 [式中、Rはメタ位またはパラ位に結合している水素原
    子、ハロゲン原子、低級アルキル基、ハロゲン化低級ア
    ルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン化低級アルコキ
    シ基またはフェニル基であり、sは1または2であり、
    A環はピペリジンまたはピリジンである]で表わされる
    化合物もしくはその塩またはそれらの溶媒和物を含有す
    る、請求項1記載の植物用殺線虫剤。
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