JP2002320807A - ハニカムフィルタ及びその製造方法 - Google Patents

ハニカムフィルタ及びその製造方法

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JP2002320807A
JP2002320807A JP2001130627A JP2001130627A JP2002320807A JP 2002320807 A JP2002320807 A JP 2002320807A JP 2001130627 A JP2001130627 A JP 2001130627A JP 2001130627 A JP2001130627 A JP 2001130627A JP 2002320807 A JP2002320807 A JP 2002320807A
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tube
filter
fiber
honeycomb
layer
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JP2001130627A
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English (en)
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Kazuhisa Matsumoto
和久 松本
Shoichi Inami
昭一 稲見
Masakata Hashimoto
雅方 橋本
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Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高強度、高靱性で割れ難く、また、単位体積当
たりの濾過面積が大きく、且つ、低コスト、低圧損、高
集塵率のハニカムフィルタの提供。 【解決手段】多数のチューブ7を集束してハニカム状の
フィルタ本体2aを形成し、該フィルタ本体の上流端に
ガス流入口3を千鳥状に配すると共に、前記フィルタ本
体の下流端に前記ガス流入口に対向する箇所以外の箇所
にガス流出口6を設け、チューブ壁面で排ガス中の粒子
状物質を捕集するハニカムフィルタである。前記チュー
ブ7を目の粗い織布又は不織布で形成すると共に、前記
チューブ7の濾過面にチューブ7より目の細かい繊維層
で形成される濾過層8を設け、かつ、前記チューブ7及
び前記濾過層8を形成している繊維10,11,13の
表面に、気相蒸着法によるコーティング層を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼルエンジ
ンの排ガス中に含まれている粒子状物質を除去するため
のハニカム形状のフィルタ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のフィルタとしては、例えば、
(a)焼結セラミックス製ハニカムフィルタ、(b)セ
ラミック繊維製チューブフィルタ、(c)チューブ状セ
ラミックフィルタなどが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、焼結セ
ラミックス製フィルタは、熱応力や機械的応力に対して
極めて弱く、熱応力や機械的応力で割れ易いという問題
がある。
【0004】また、セラミック繊維製チューブフィルタ
や、チューブ状セラミックフィルタなどは、単位体積当
たりの濾過面積が小さいため、必然的に集塵機が大形化
する。このため、これらのフィルタの適用範囲は、発電
設備を有し、売電収入のある設備等に限定される。
【0005】一方、セラミック繊維製チューブフィルタ
は、小さい粒子を除去するために、蒸着時間を長くして
気孔径を小さくすると、コストアップになるほか、圧力
損失が大になる。
【0006】また、ウィスカ凝集層を有するセラミック
繊維製チューブフィルタは、超微粒子を除去することが
できるが、圧力損失が大になる。また、製造工程が複雑
でコストアップとなっている。
【0007】本発明は、係る従来の問題に鑑みてなされ
たものであり、その目的の一つは、高強度、高靱性で割
れ難く、また、単位体積当たりの濾過面積が大きく、か
つ、低コスト、低圧損、高集塵率のハニカムフィルタ及
びその製造方法を提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、上記の目的に加え、
フィルタ中の空孔の大きさの制御が容易なハニカムフィ
ルタ及びその製造方法を提供することにある。
【0009】本発明の更に他の目的は、触媒燃焼があら
ゆる走行条件に対応可能となるハニカムフィルタ及びそ
の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は、次のように構成されている。
【0011】(1) 多数のチューブを集束してハニカ
ム状のフィルタ本体を形成し、該フィルタ本体の上流端
にガス流入口を千鳥状に配すると共に、前記フィルタ本
体の下流端に前記ガス流入口に対向する箇所以外の箇所
にガス流出口を設け、チューブ壁面で排ガス中の粒子状
物質を捕集するハニカムフィルタにおいて、前記チュー
ブを目の粗い織布又は不織布で形成すると共に、前記チ
ューブの濾過面にチューブより目の細かい繊維層で形成
される濾過層を設け、かつ、前記チューブ及び前記濾過
層を形成している繊維の表面に、気相蒸着法によるコー
ティング層を有することを特徴とするハニカムフィル
タ。
【0012】(2) フィルタ本体が、濾過層を有する
チューブと、濾過層を持たないチューブとからなり、か
つ、濾過層を有するチューブと、濾過層を持たないチュ
ーブとを千鳥状に配して成る(1)記載のハニカムフィ
ルタ。
【0013】(3) フィルタ本体が、濾過層と、濾過
層を持たないチューブとからなり、かつ、前記チューブ
を正方配列すると共に、前記チューブの間を縫って前記
濾過層を波形状に配して成る(1)記載のハニカムフィ
ルタ。
【0014】(4) 上記(1)に記載のハニカムフィ
ルタであって、気相蒸着法によるコーティング層を有す
る繊維層で形成される濾過層に存在する空孔にセラミッ
クス又は金属製の粒子を含浸させると共に、その表面を
セラミックスで被覆して成るハニカムフィルタ。
【0015】(5) 上記(1)及び(4)に記載のハ
ニカムフィルタであって、気相蒸着法によるコーティン
グ層を有する繊維に、酸化触媒を付着させて成るハニカ
ムフィルタ。
【0016】(6) 上記(1)及び(4)に記載のハ
ニカムフィルタであって、該ハニカムフィルタを形成し
ているフィルタ本体に電極を装着して成るハニカムフィ
ルタ。
【0017】(7) 多数のチューブを集束してハニカ
ム状のフィルタ本体を形成し、該フィルタ本体の上流端
にガス流入口を千鳥状に配すると共に、前記フィルタ本
体の下流端に前記ガス流入口に対向する箇所以外の箇所
にガス流出口を設け、チューブ壁面で排ガス中の粒子状
物質を捕集するハニカムフィルタにおいて、目の粗い織
布又は不織布で筒状のチューブを形成する工程と、前記
チューブより目の細かい繊維層で濾過層を形成する工程
と、前記チューブ及び濾過層の両方又は何れか一方に繊
維結合剤を含浸させた後、チューブの一群に濾過層を巻
回させる工程と、濾過層を有するチューブと、濾過層を
持たないチューブとを千鳥状に配して集束させた後、加
圧成型して繊維結合剤を硬化させる工程と、繊維結合剤
が硬化したブロック状の中間体を高温不活性雰囲気に曝
して繊維結合剤を無機化させる工程と、繊維結合剤の無
機化後、繊維の表面に、気相蒸着法によるコーティング
層を形成する工程とから成るハニカムフィルタの製造方
法。
【0018】(8) 多数のチューブを集束してハニカ
ム状のフィルタ本体を形成し、該フィルタ本体の上流端
にガス流入口を千鳥状に配すると共に、前記フィルタ本
体の下流端に前記ガス流入口に対向する箇所以外の箇所
にガス流出口を設け、チューブ壁面で排ガス中の粒子状
物質を捕集するハニカムフィルタにおいて、目の粗い織
布又は不織布で筒状のチューブを形成する工程と、前記
チューブに繊維結合剤を含浸させて角形チューブを形成
する工程と、前記チューブより目の細かい繊維層で濾過
層を形成する工程と、前記角形チューブを、繊維結合剤
を含浸させた前記濾過層で交互に巻き込んで一層構造の
ハニカムユニットを形成する工程と、前記一層構造のハ
ニカムユニットを所定段数積層して角形チューブを正方
配列させる工程と、前記角形チューブが正方配列した中
間体を加圧成型して繊維結合剤を硬化させる工程と、繊
維結合剤が硬化したブロック状の中間体を高温不活性雰
囲気に曝して繊維結合剤を無機化させる工程と、繊維結
合剤の無機化後、繊維の表面に、気相蒸着法によるコー
ティング層を形成する工程とから成るハニカムフィルタ
の製造方法。
【0019】上記の如く、フィルタ本体を構成するチュ
ーブとしては、濾過層を有するチューブと、濾過層を持
たないチューブとがある。そして、濾過層を有するチュ
ーブは、チューブの外面、内面、又は内外両面に、下記
の濾過層の何れか一つを有する。
【0020】(a)濾過層: (イ)ペーパ、マット、又はフェルト (ロ)空孔に短繊維を有するか、或いは空孔及び表面に
短繊維を有するペーパ、マット、又はフェルト (ハ)最外層にもペーパ、マット、又はフェルトを有
し、かつ、空孔に短繊維を有するか、或いは空孔及び表
面に短繊維を有するペーパ、マット、又はフェルト (b)チューブには、下記の何れか一つを適用する。
【0021】(1)ヤーンとヤーンとの間に0.05m
m〜2mmの隙間を有する織布製のチューブ (2)ペーパ、マット、フェルト、又はヤーンとヤーン
との間に0.05mm〜2mmの隙間を有する織布で成
型したのチューブ (3)短繊維を鋳込み成型、又は遠心力成型したチュー
ブ (4)二種類以上の材質の連続繊維のヤーンを交互に織
り込んだチューブで、かつ、少なくとも1種類のヤーン
が高温不活性雰囲気中で形状が保持できない材質で構成
されているチューブ (5)上記(1)〜(4)のチューブで、かつ、チュー
ブ内部に高温不活性雰囲気中で形成が保持できない材質
の繊維束を有するチューブ (c)短繊維は、上記ペーパ、マット、又はフェルトの
繊維の径より細く、かつ、上記ペーパ、マット、又はフ
ェルトの空孔へ浸透する長さのものが好ましく使用され
る。
【0022】(d)繊維及び短繊維としては、炭化珪
素、炭素、アルミナ、アルミナ・シリカ、窒化珪素のい
ずれか1つ、或いは2種類以上の繊維を適用する。
【0023】(e)気相蒸着法に適用する素材として
は、繊維や短繊維と同様に、炭化珪素、炭素、アルミ
ナ、アルミナ・シリカ、窒化珪素のいずれか1つ、或い
は2種類以上の素材を適用する。
【0024】(f)フィルタ本体の成型方法を列挙する
と、下記の方法を挙げることができる。
【0025】(い)上記(b)の(1)〜(5)のチュ
ーブを正方配列に集合して角形断面形状のハニカムに成
型する方法 (ろ)上記(b)の(1)〜(5)のチューブを千鳥配
列に集合して角形断面形状のハニカムに成型する方法 (は)上記(b)の(5)のチューブを正方配列で所定
断面の大きさになるように集合し、その後、真空成型或
いは加圧成型してハニカムに成型する方法 (に)上記(b)の(5)のチューブを千鳥配列で所定
断面の大きさになるように集合し、その後、真空成型或
いは加圧成型してハニカムに成型する方法 (ほ)上記(b)の(5)のチューブをハニカムを構成
する複数層のうちの1層分のみ真空成型或いは加圧成型
して硬化し、これを所定の層数積層接合して角形断面形
状のハニカムに成型する方法 (へ)上記(い)〜(ほ)で、予め、チューブ1本を成
型硬化しておき、このチューブを正方配列或いは千鳥配
列に集束・接合・硬化してハニカムに成型する方法 (g)繊維間の空孔を調整する方法としては、セラミッ
クス又は金属製の粒子を使用する方法を挙げることがで
きる。また、粒子にセラミックスを被覆させる方法とし
ては、気相蒸着法、セラミックス接着剤塗布法、溶射
法、セラミックス接着剤塗布法などを挙げることができ
る。
【0026】(h)フィルタ本体に酸化触媒を付着する
方法としては、酸化触媒をスラリー状にしてフィルタ本
体に振りかける方法、或いは酸化触媒のスラリー液にフ
ィルタ本体をどぶ漬けする方法などを挙げることができ
る。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。 (1)第1の実施形態 先ず、本発明に係るハニカムフィルタの第1の実施形態
について説明する。図1に示すように、ハニカムフィル
タ1aは、直方体状に形成され、本体2aの上流端に
は、ガス流入口3が千鳥状に設けられ、それ以外の箇所
は、遮蔽板4によって閉鎖されている。また、フィルタ
本体2aの下流端には、遮蔽板4に対向する箇所にガス
流出口6(図5参照)が設けられている。5は遮蔽板を
示している。
【0028】フィルタ本体2aは、図2に示すように、
濾過層8を有するチューブ7aと、濾過層を持たないチ
ューブ7bとが千鳥状に配列されている。濾過層8は、
図3に示すように、マット9及びマット9の片面に含浸
させたミルドファイバ(微小繊維)10から形成され、
ミルドファイバ(微小繊維)10の一部は、図4に示す
ように、マット9を形成している繊維11の間に存在す
る空孔12内に含浸されている。
【0029】フィルタ本体2aは、オートクレーブ(図
示せず)中で角形断面形状に加圧成型された後、高温の
不活性雰囲気中で繊維結合剤が無機化されており、その
後、ハニカムを形成している繊維10,11,13の表
面には、気相蒸着法による炭化珪素のコーティング(図
示せず)が施されている。
【0030】上記チューブ7a及び7bは、炭化珪素繊
維のヤーンを編成した織布によって形成され、マット9
は、チューブ7a,7bと同様に、炭化珪素繊維で形成
されている。また、ミルドファイバ(微小繊維)10に
も炭化珪素繊維が用いられている。
【0031】しかして、図5に示すように、ガス流入口
3からチューブ7b内に流入した排ガスaは、矢印で示
すように、濾過層8を通過して隣接するチューブ7aに
流入する。その際、排ガスa中に含まれている粒子状物
質が濾過層8に捕集される。特に、マット9の片面に含
浸し、かつ、気相蒸着法によるコーティング(図示せ
ず)が施されているミルドファイバ(微小繊維)10に
よって排ガスa中の粒子状物質が捕集される。そして、
粒子状物質が除去されて浄化された排ガスa′は、ガス
流出口6から系外に排出される。
【0032】上記のように、本発明のハニカムフィルタ
1aは、炭化珪素繊維で強化された複合セラミックで形
成されているから高強度で、かつ、靱性が高く、非常に
割れ難い。また、マット9の片面にミルドファイバ(微
小繊維)10が含浸されているために、排ガスa中に含
まれている粒子状物質の捕集率が高い。また、濾過層8
は、炭化珪素などのセラミック繊維で形成されているた
めに、圧力損失が低い。また、本発明のハニカムフィル
タ1aは、単位体積当たりの濾過面積が大きいため、コ
ンパクト化、低コスト化が計れる。
【0033】次に、本発明のハニカムフィルタの製造方
法について説明する。
【0034】先ず、図6に示すように、炭化珪素の長繊
維(ヤーン)13を編成して丸形のチューブ7を形成す
る。このチューブ7は、その中心部にレーヨン繊維など
の高温不活性雰囲気中で形状が保持できない繊維束70
が入っている。この芯入りチューブ7は、径の異なる2
種類のものを用意する。即ち、小径のチューブ7は、そ
の周囲に後で説明する濾過層8を巻回させた時に、その
径が大径のチューブ7の径と同じになるものを用意す
る。
【0035】次に、図7に示すような濾過層8を用意す
る。この濾過層8は、炭化珪素繊維からなるマット9の
片面に、マット9の繊維11の径より細く、かつ、マッ
ト9の空孔12へ浸透する非常に短い炭化珪素繊維のミ
ルドファイバ(極小繊維)10をエタノール中に分散さ
せて作ったスラリーを均一に散布した後、エタノールを
蒸発させて作製する。
【0036】次に、小径のチューブ7に、例えば、四塩
化炭素で希釈したフェノール樹脂などの繊維結合用有機
高分子樹脂(以下、繊維結合剤という)を含浸させた
後、その外側にシート状の濾過層8を1層だけ巻きつけ
て濾過層8を有するチューブ7aを形成する(図8参
照)。その際、濾過層8の両端は、所定の重なり代を持
って巻き重ねられる。なお、濾過層8に繊維結合剤を含
浸させると、濾過層8の巻き付け作業が容易になる。
【0037】次に、図9に示すように、濾過層8を巻き
つけたチューブ7aと、繊維結合剤を含浸させた濾過層
の無いチューブ7bとを成型機14に交互に入れて成型
すると、濾過層8を有するチューブ7aと、濾過層を持
たないチューブ7bとが互いに接合し、平板状の中間体
15(図10参照)が成型される。その際、チューブ7
a,7bの芯部には、予め、繊維束70が詰められてい
るから、チューブ7a,7bが偏平に押しつぶされるこ
とがない。
【0038】次に、上記中間体15をオートクレーブ
(図示せず)内に所定の段数だけ積み重ねて加圧成型
し、チューブ7a,7bに含浸させた繊維結合剤を硬化
させると、図11に示すように、ブロック状の中間体1
6が得られる。この中間体16は、繊維結合剤が硬化し
ているから、ハンドリングに耐えられる。
【0039】次に、このブロック状の中間体16を高温
の不活性ガス中で加熱して繊維結合剤を無機化させる。
その際、繊維結合剤は、炭化するが繊維どうしを結合す
る役目を保持している。また、チューブ7a,7bの芯
として使われていた繊維束70は、高温に曝されて分
解、ガス化しているので、形状は保持されず、図12に
示すように、芯部が中空になったハニカム状の中間体1
7が得られる。
【0040】次に、化学気相蒸着法によってハニカム状
の中間体17を形成している繊維10,11,13の表
面に、炭化珪素をコーティングする。
【0041】しかる後に、機械加工によりハニカム状の
中間体17の前後両端を切断して所定の長さのフィルタ
本体2aとした後、その両端開口部へ遮蔽板4,5を高
温用接着剤等によって取り付けて千鳥状に閉鎖すると、
図1に示すハニカムフィルタ1aを比較的容易に製造す
ることができる。
【0042】また、所望により、ハニカムフィルタ本体
2aにセラミックス又は金属製の粒子18を含浸させる
と、濾過層8を形成している繊維11の間に存在してい
る空孔12の大きさを容易に調整することができる(図
13(a)及び(b)参照)。粒子18にセラミックス
を被覆する方法としては、気相蒸着法、セラミックス接
着剤塗布法、溶射法、セラミックス接着剤塗布法などを
適用することができる。
【0043】また、所望により、ハニカムフィルタ2a
に酸化触媒19を付着させることができる(図14参
照)。しかして、温度が高温のディーゼル排ガスの場合
には、濾過層8で捕集した粒子状物質を触媒燃焼させる
ことができる。温度が低温のディーゼル排ガスの場合に
は、フィルタ本体2aに直接通電し、酸化触媒19が活
性化する温度になるまで加熱することにより、捕集した
粒子状物質を触媒燃焼でき、あらゆる走行条件に対応可
能となる。なお、直接通電する場合は、ハニカムフィル
タ本体2aの両端部へ銀ペースト等の導電性物質を付着
させ、通電用の電極と接触させる。
【0044】フィルタ本体に酸化触媒を付着する方法と
しては、酸化触媒をスラリー状にしてフィルタ本位に振
りかける方法、或いは酸化触媒のスラリー液にフィルタ
本体をどぶ漬けする方法などを挙げることができる。 (2)第2の実施形態 次に、本発明に係るハニカムフィルタの第2の実施形態
について説明する。図15に示すように、ハニカムフィ
ルタ1bは、直方体状に形成され、本体2bの上流端に
は、ガス流入口3が千鳥状に設けられ、それ以外の箇所
は、遮蔽板4によって閉鎖されている。また、フィルタ
本体2bの下流端は、遮蔽板4に対向する箇所にガス流
出口6(図17参照)が設けられている。5は遮蔽板を
示している。
【0045】フィルタ本体2bは、図16に示すよう
に、濾過層8及び濾過層を持たない角形チューブ7bか
ら形成されている。角形チューブ7bは、正方配列さ
れ、濾過層8は、隣接している角形チューブ7bの間を
縫うように角形の波形状に配されている。
【0046】濾過層8は、図3に示すように、マット9
及びマット9の片面に含浸させたミルドファイバ(微小
繊維)10から形成され、ミルドファイバ(微小繊維)
10の一部は、図4に示すように、マット9を形成して
いる繊維11の間に存在する空孔12内に含浸されてい
る。
【0047】フィルタ本体2bは、オートクレーブ(図
示せず)中で角形断面形状に加圧成型された後、高温の
不活性雰囲気中で繊維結合剤が無機化される。その際、
ハニカムを形成している繊維10,11,13の表面に
は、気相蒸着法による炭化珪素のコーティングが施され
ている。
【0048】チューブ7bは、炭化珪素繊維のヤーンを
編成した織布によって形成され、マット9は、チューブ
7bと同様に、炭化珪素繊維で形成されている。また、
ミルドファイバ(微小繊維)10にも炭化珪素繊維が用
いられている。
【0049】しかして、図17に示すように、ガス流入
口3からチューブ7b内に流入した排ガスaは、矢印で
示す如く、濾過層8を通過して隣接するチューブ7bに
流入する。その際、排ガスa中に含まれている粒子状物
質が濾過層8に捕集される。特に、マット9の片面に含
浸し、かつ、気相蒸着法によるコーティング(図示せ
ず)が施されているミルドファイバ(微小繊維)10に
よって排ガスa中の粒子状物質が捕集される。粒子状物
質が除去されて浄化された排ガスa′は、ガス流出口6
から系外に排出される。
【0050】上記のように、本発明のハニカムフィルタ
1bは、炭化珪素繊維で強化された複合セラミックで形
成されているから高強度で、かつ、靱性が高く、非常に
割れ難い。また、マット9の片面にミルドファイバ(微
小繊維)10が含浸されているために、排ガスa中に含
まれている粒子状物質の捕集率が高い。また、濾過層8
は、炭化珪素などのセラミック繊維で形成されているた
めに、圧力損失が低い。また、本発明のハニカムフィル
タ1bは、単位体積当たりの濾過面積が大きいため、コ
ンパクト化、低コスト化が計れる。
【0051】次に、本発明のハニカムフィルタの製造方
法について説明する。
【0052】先ず、図6の丸形のチューブ7を用意す
る。このチューブ7は、既に説明した如く、炭化珪素の
長繊維(ヤーン)13を編成したものであり、その中心
部には、レーヨン繊維などの高温不活性雰囲気中で形状
が保持できない繊維束70が入っている。
【0053】次に、この丸形チューブ7に、例えば、四
塩化炭素で希釈したフェノール樹脂などの繊維結合用有
機高分子樹脂(以下、繊維結合剤という)を含浸させた
後、成型機(図示せず)により1本ずつ角形のチューブ
7bに成型する(図18)。このチューブ7の芯部に
は、予め、繊維束70が詰められているから、成型の際
にチューブ7が偏平に押しつぶされることがない。
【0054】次に、図7の濾過層8を用意する。濾過層
8は、炭化珪素繊維からなるマット9の片面に、マット
9の繊維11の径より細く、かつ、マット9の空孔12
へ浸透する非常に短い炭化珪素繊維のミルドファイバ
(極小繊維)11をエタノール中に分散させて作ったス
ラリーを均一に散布した後、エタノールを蒸発させて作
製されている。
【0055】次に、角形チューブ7bを、繊維結合剤を
含浸させたシート状の濾過層8で交互に巻き込み、図1
9に示すような、一層構造のハニカムユニット20を形
成する。
【0056】次に、この一層構造のハニカムユニット2
0をオートクレーブ(図示せず)内に所定の段数だけ積
み重ねた後、加圧成型すると、図20に示すような、ブ
ロック状の中間体21が得られる。その時、チューブ7
bや濾過層8に含浸させた繊維結合剤が硬化し、ハンド
リングに耐えられるようになる。
【0057】次に、このブロック状の中間体21を高温
不活性雰囲気に曝して繊維結合剤を無機化させる。その
際、繊維結合剤は、炭化するが繊維どうしを結合する役
目を保持している。また、チューブ7bの芯として使用
されていた繊維束70は、高温に曝されて分解、ガス化
しているので、図21に示すように、芯部が中空になっ
たハニカム状の中間体22が得られる。
【0058】次に、化学気相蒸着法によってハニカム状
の中間体22を形成している繊維10,11,13の表
面に、炭化珪素をコーティングする。
【0059】しかる後に、機械加工によりハニカム状の
中間体22の前後両端を切断して所定の長さのフィルタ
本体2bとした後、その両端開口部へ遮蔽板4,5を高
温用接着剤等によって取り付けて千鳥状に閉鎖すると、
図15に示すハニカムフィルタ1bを比較的容易に製造
することができる。
【0060】また、所望により、上記ハニカムフィルタ
本体2bにセラミックス又は金属製の粒子18を含浸さ
せると、濾過層8を形成している繊維11の間に存在し
ている空孔12の大きさを容易に調整することができる
(図13(a)及び(b)参照)。また、粒子18にセ
ラミックスを被覆する方法としては、気相蒸着法、セラ
ミックス接着剤塗布法、溶射法、セラミックス接着剤塗
布法などを適用することができる。
【0061】また、所望により、上記ハニカムフィルタ
本体2bに酸化触媒19を付着させることができる(図
14参照)。そして、温度が高温のディーゼル排ガスの
場合には、濾過層8で捕集した粒子状物質を触媒燃焼さ
せることができる。温度が低温のディーゼル排ガスの場
合には、フィルタ本体2bに直接通電し、酸化触媒19
が活性化する温度になるまで加熱することにより、捕集
した粒子状物質を触媒燃焼でき、あらゆる走行条件に対
応可能となる。なお、直接通電する場合は、ハニカムフ
ィルタ本体2bの両端部へ銀ペースト等の導電性物質を
付着させ、通電用の電極と接触させる。
【0062】フィルタ本体に酸化触媒を付着する方法と
しては、酸化触媒をスラリー状にしてフィルタ本位に振
りかける方法、或いは酸化触媒のスラリー液にフィルタ
本体をどぶ漬けする方法などを挙げることができる。
【0063】次に、本発明を実施例により更に詳しく説
明する。
【0064】
【実施例】(実施例1) (1)フィルタ (a)構成:炭化珪素繊維/化学気相蒸着法による炭化
珪素 (b)フィルタの成型: (イ)炭化珪素繊維(ニカロン、繊維径15ミクロンメ
ートル)のヤーンで、外径4mm、内径3.4mmのチ
ューブを製造する(目付重量250g/m2 )。チュー
ブ内部にレーヨン繊維集束材を有する。
【0065】(ロ)上記(イ)に下記の繊維結合剤を含
浸する。
【0066】繊維結合剤:四塩化炭素で希釈したフェノ
ール樹脂(重量濃度:20%) (ハ)炭化珪素繊維(繊維径15ミクロンメートル、長
さ6mm)のマット(目付重量60g、厚さ0.3m
m)の片面に炭化珪素繊維のミルドファイバ(繊維径8
ミクロンメートル、長さ130ミクロンメートル)のス
ラリー(エタノール中に分散)を振りかけて、厚さ0.
5mmの不織布を形成する。
【0067】(ニ)上記(イ)のチューブに(ハ)の不
織布を1層積層(重なり代3mm)する。
【0068】(ホ)長さ300mmの上記(ニ)のチュ
ーブと、上記(イ)と同様に製造した外径5mm、内径
4.4mmのチューブとを交互に配列して集束する。
【0069】集束後の断面寸法:217(mm)×21
7(mm)×305(mm) (ヘ)オートクレーブ中で加圧成型し、繊維結合剤を硬
化させる。
【0070】(c)上記成型品を800℃のアルゴンガ
ス中で無機化した後、CVD(化学気相蒸着法)により
炭化珪素をコーティングする(30本のチューブで長さ
方向の5箇所の平均膜厚:9ミクロンメートル)。
【0071】(d)機械加工により両端を切断して長さ
300mmの角形断面のハニカムを製造する。
【0072】・壁 厚:1.12mm ・濾過面積:7.6m2 (2)特 性 (a)平成5年製造の積載重量2トンのトラックのマフ
ラ下流へ取り付けて、13モードで8時間運転する。
【0073】(b)フィルタの圧損(濾過速度12m/
分、温度20℃、湿度65%の空気中) ・運転開始前: 710mmH2 O ・運 転 後:1020mmH2 O (c)集塵率:90.5%(但し、フィルタ無しで捕集
した粒子状物質の重量と、フィルタを取り付けた状態で
捕集した粒子状物質の重量から計算した。) (比較例1) (イ)焼結炭化珪素ハニカムフィルタ(イビデン製) (a)フィルタの圧損 ・運転開始前: 850mmH2 O ・運 転 後:1260mmH2 O (b)集塵率:88.3% (ロ)焼結炭化珪素繊維製蛇腹フィルタ(いすゞ製) (a)フィルタの圧損 ・運転開始前: 790mmH2 O ・運 転 後:1160mmH2 O (b)集塵率:73.5% 従って、本発明と従来例とを比較すると、フィルタ圧損
及び集塵率とも本発明の方が優れていることが分かる。 (実施例2) (1)フィルタ (a)構成:炭化珪素繊維/化学気相蒸着法による炭化
珪素 (b)フィルタの成型: (イ)炭化珪素繊維(ニカロン、繊維径15ミクロンメ
ートル)のヤーンで、外径4mm、内径3.4mmのチ
ューブを製造する(目付重量250g/m2 )。チュー
ブ内部にレーヨン繊維集束材を有する。
【0074】(ロ)上記(イ)に下記の繊維結合剤を含
浸して1辺の長さが3.1mmの角形チューブを成型す
る。
【0075】繊維結合剤:四塩化炭素で希釈したフェノ
ール樹脂(重量濃度:20%) (ハ)炭化珪素繊維(繊維径15ミクロンメートル、長
さ6mm)のマット(目付重量60g、厚さ0.3m
m)の片面に炭化珪素繊維のミルドファイバ(繊維径8
ミクロンメートル、長さ130ミクロンメートル)のス
ラリー(エタノール中に分散)を振りかけて、厚さ0.
5mmの不織布を形成する。
【0076】(ニ)上記(ハ)に上記(ロ)の繊維結合
剤を含浸させる。
【0077】(ホ)上記(ロ)の角形チューブを上記
(ニ)の不織布に交互に巻き込んでハニカムの1段を成
型(幅220mm、長さ605mm)する。
【0078】(ヘ)上記(ホ)を60段積層して220
(mm)×220(mm)×305(mm)のハニカム
を成型、硬化させる。
【0079】(c)上記成型品を800℃のアルゴンガ
ス中で無機化した後、CVD(化学気相蒸着法)により
炭化珪素をコーティングする(30本のチューブで長さ
方向の5箇所の平均膜厚:9ミクロンメートル)。
【0080】(d)機械加工により両端を切断して長さ
600mmの角形断面のハニカムを製造する。
【0081】・壁 厚:1.12mm ・濾過面積:15.2m2 (2)特 性 (a)平成5年製造の積載重量4.5トンのトラックの
マフラ下流へ取り付けて、13モードで8時間運転す
る。
【0082】(b)フィルタの圧損(濾過速度12m/
分、温度20℃、湿度65%の空気中) ・運転開始前: 750mmH2 O ・運 転 後:1080mmH2 O (c)集塵率:92.8%(但し、フィルタ無しで捕集
した粒子状物質の重量と、フィルタを取り付けた状態で
捕集した粒子状物質の重量から計算した。) (比較例2) (イ)焼結炭化珪素ハニカムフィルタ(イビデン製) (a)フィルタの圧損 ・運転開始前: 950mmH2 O ・運 転 後:1360mmH2 O (b)集塵率:89.5% (ロ)焼結炭化珪素繊維製蛇腹フィルタ(いすゞ製) (a)フィルタの圧損 ・運転開始前: 820mmH2 O ・運 転 後:1140mmH2 O (b)集塵率:75.2% 従って、本発明と従来例とを比較すると、フィルタ圧損
及び集塵率とも本発明の方が優れていることが分かる。
【0083】
【発明の効果】上記のように、本発明のハニカムフィル
タは、チューブを目の粗い織布又は不織布で形成すると
共に、前記チューブの濾過面にチューブより目の細かい
繊維層で形成される濾過層を設け、かつ、前記チューブ
及び前記濾過層を形成している繊維の表面に、気相蒸着
法によるコーティング層を有するので、高強度で、か
つ、靱性が高く、非常に割れ難くなり、あらゆるトラッ
ク、あらゆる運転条件で使えるようになった。従って、
工業上、有用である。
【0084】また、マットの片面にミルドファイバ(微
小繊維)が含浸されているために、排ガス中に含まれて
いる粒子状物質の捕集率が向上するようになった。ま
た、濾過層は、炭化珪素などのセラミック繊維で形成さ
れているために、圧力損失が低い。また、本発明のハニ
カムフィルタは、単位体積当たりの濾過面積が大きいた
め、コンパクト化、低コスト化が計れるようになった。
【0085】また、本発明のハニカムフィルタの製造方
法によれば、上記の優れた機能を有するハニカムフィル
タを比較的容易に製造することができる。
【0086】また、ハニカム状の中間体にセラミックス
又は金属製の粒子を含浸させると、濾過層を形成してい
る繊維の間に存在している空孔の大きさを容易に調整す
ることができる。
【0087】また、ハニカムフィルタ本体に酸化触媒を
付着させることにより、温度が高温のディーゼル排ガス
の場合には、濾過層で捕集した粒子状物質を触媒燃焼さ
せることができる。温度が低温のディーゼル排ガスの場
合には、フィルタ本体に直接通電し、酸化触媒が活性化
する温度になるまで加熱することにより、あらゆる走行
条件に対応可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るハニカムフィルタの第1の実施形
態を示す斜視図である。
【図2】第1のハニカムフィルタの横断面図である。
【図3】図2のA部拡大図である。
【図4】図3のB部拡大図である。
【図5】第1のハニカムフィルタの作用説明図である。
【図6】丸形チューブの斜視図である。
【図7】濾過層の模式図である。
【図8】濾過層を有する丸形チューブの横断面図であ
る。
【図9】丸形チューブ群を平板状に成型する説明図であ
る。
【図10】平板状の中間体の横断面図である。
【図11】ブロック状の中間体の横断面図である。
【図12】ハニカム状の中間体の横断面図である。
【図13】(a)及び(b)は粒子で空孔の隙間調整を
行なう説明図である。
【図14】酸化触媒を付着させた状態を示す説明図であ
る。
【図15】本発明に係るハニカムフィルタの第2の実施
形態を示す斜視図である。
【図16】第2のハニカムフィルタの横断面図である。
【図17】第2のハニカムフィルタの作用説明図であ
る。
【図18】角形チューブの横断面図である。
【図19】1層構造の中間体の横断面図である。
【図20】ブロック状の中間体の横断面図である。
【図21】ハニカム状の中間体の横断面である。
【符号の説明】
1a,1b ハニカムフィルタ 2a,2b フィルタ本体 3 ガス流入口 6 ガス流出口 7,7a,7b チューブ 8 濾過層 10,11,13 繊維
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 35/04 F01N 3/02 301A F01N 3/02 301 301E B01D 53/36 103C (72)発明者 橋本 雅方 岡山県玉野市玉3丁目1番1号 三井造船 株式会社玉野事業所内 Fターム(参考) 3G090 AA03 BA04 4D019 AA01 BA05 BB02 BB03 BB10 BC07 BC20 BD03 CA01 CB04 CB06 4D048 AA14 AB01 BA06 BA46 BB02 BB14 BB18 CC38 4D058 JA32 JB06 SA08 TA06 4G069 AA03 BA13A BA13B BB15B BD05B CA02 CA03 CA07 CA18 EA18 EA25 EA27 EB10 EE07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数のチューブを集束してハニカム状の
    フィルタ本体を形成し、該フィルタ本体の上流端にガス
    流入口を千鳥状に配すると共に、前記フィルタ本体の下
    流端に前記ガス流入口に対向する箇所以外の箇所にガス
    流出口を設け、チューブ壁面で排ガス中の粒子状物質を
    捕集するハニカムフィルタにおいて、前記チューブを目
    の粗い織布又は不織布で形成すると共に、前記チューブ
    の濾過面にチューブより目の細かい繊維層で形成される
    濾過層を設け、かつ、前記チューブ及び前記濾過層を形
    成している繊維の表面に、気相蒸着法によるコーティン
    グ層を有することを特徴とするハニカムフィルタ。
  2. 【請求項2】 フィルタ本体が、濾過層を有するチュー
    ブと、濾過層を持たないチューブとからなり、かつ、濾
    過層を有するチューブと、濾過層を持たないチューブと
    を千鳥状に配して成る請求項1記載のハニカムフィル
    タ。
  3. 【請求項3】 フィルタ本体が、濾過層と、濾過層を持
    たないチューブとからなり、かつ、前記チューブを正方
    配列すると共に、前記チューブの間を縫って前記濾過層
    を波形状に配して成る請求項1記載のハニカムフィル
    タ。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のハニカムフィルタであ
    って、気相蒸着法によるコーティング層を有する繊維層
    で形成される濾過層に存在する空孔にセラミックス又は
    金属製の粒子を含浸させると共に、その表面をセラミッ
    クスで被覆して成るハニカムフィルタ。
  5. 【請求項5】 請求項1及び請求項4に記載のハニカム
    フィルタであって、気相蒸着法によるコーティング層を
    有する繊維に、酸化触媒を付着させて成るハニカムフィ
    ルタ。
  6. 【請求項6】 請求項1及び4に記載のハニカムフィル
    タであって、該ハニカムフィルタを形成しているフィル
    タ本体に電極を装着して成るハニカムフィルタ。
  7. 【請求項7】 多数のチューブを集束してハニカム状の
    フィルタ本体を形成し、該フィルタ本体の上流端にガス
    流入口を千鳥状に配すると共に、前記フィルタ本体の下
    流端に前記ガス流入口に対向する箇所以外の箇所にガス
    流出口を設け、チューブ壁面で排ガス中の粒子状物質を
    捕集するハニカムフィルタにおいて、 目の粗い織布又は不織布で筒状のチューブを形成する工
    程と、 前記チューブより目の細かい繊維層で濾過層を形成する
    工程と、 前記チューブ及び濾過層の両方又は何れか一方に繊維結
    合剤を含浸させた後、チューブの一群に濾過層を巻回さ
    せる工程と、 濾過層を有するチューブと、濾過層を持たないチューブ
    とを千鳥状に配して集束させた後、加圧成型して繊維結
    合剤を硬化させる工程と、 繊維結合剤が硬化したブロック状の中間体を高温不活性
    雰囲気に曝して繊維結合剤を無機化させる工程と、 繊維結合剤の無機化後、繊維の表面に、気相蒸着法によ
    るコーティング層を形成する工程とから成るハニカムフ
    ィルタの製造方法。
  8. 【請求項8】 多数のチューブを集束してハニカム状の
    フィルタ本体を形成し、該フィルタ本体の上流端にガス
    流入口を千鳥状に配すると共に、前記フィルタ本体の下
    流端に前記ガス流入口に対向する箇所以外の箇所にガス
    流出口を設け、チューブ壁面で排ガス中の粒子状物質を
    捕集するハニカムフィルタにおいて、 目の粗い織布又は不織布で筒状のチューブを形成する工
    程と、 前記チューブに繊維結合剤を含浸させて角形チューブを
    形成する工程と、 前記チューブより目の細かい繊維層で濾過層を形成する
    工程と、 前記角形チューブを、繊維結合剤を含浸させた前記濾過
    層で交互に巻き込んで一層構造のハニカムユニットを形
    成する工程と、 前記一層構造のハニカムユニットを所定段数積層して角
    形チューブを正方配列させる工程と、 前記角形チューブが正方配列した中間体を加圧成型して
    繊維結合剤を硬化させる工程と、 繊維結合剤が硬化したブロック状の中間体を高温不活性
    雰囲気に曝して繊維結合剤を無機化させる工程と、 繊維結合剤の無機化後、繊維の表面に、気相蒸着法によ
    るコーティング層を形成する工程とから成るハニカムフ
    ィルタの製造方法。
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