JP2004041941A - フィルタ部材 - Google Patents

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Kazuhisa Matsumoto
松本 和久
Shoichi Inami
稲見 昭一
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Abstract

【課題】高強度、高靱性で、単位体積当たりの実質的な濾過面積が大きくて、微細粒子の除去が容易で、排ガス中の粒子状物質や未燃成分等の集塵率が高く、かつ、圧力損失を低く抑えることができるフィルタ部材を提供する。
【解決手段】セラミック又は金属の繊維で形成される濾過部11と、セラミック又は金属の繊維で形成される織布又は不織布からなる通気性のあるベース部12とからなり、前記濾過部11と前記ベース部12の繊維の表面にセラミック又は金属のコーティング層を設けて形成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディーゼルエンジンの排ガスや燃焼器や焼却炉等の排ガスに含まれる粒子状物質や未燃成分等を除去するフィルタ部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼルエンジンの排ガスの中に含まれているパティキュレート(粒子状物質:PM)や、焼却炉等の排ガスに含まれる煤等の未燃成分等を除去するために、炭化けい素、コーディライト等を用いた焼結セラミック製ハニカムフィルタや、フェルト状の炭化けい素繊維の両面を耐熱金網で挟み込み、蛇腹状に成形したセラミック繊維製の蛇腹型フィルタや、セラミック繊維製チューブフィルタ等が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、焼結セラミック製ハニカムフィルタは、熱応力や機械的な応力に対して極めて弱く、割れ易いという問題があり、車載のディーゼルエンジンに用いる場合には、使用できる車種、及び走行条件が極めて限定される。また、フィルタの再生に時間がかかる、値段が高価であるという問題もある。
【0004】
一方、セラミック繊維製の蛇腹型フィルタは、単位体積当たりの実質的な濾過面積が小さいため、粒子状物質の集塵率が低く、また、捕集した粒子状物質の燃焼時にセラミック繊維が酸化して劣化し、寿命も比較的短いという問題がある。
【0005】
また、粒子状物質の集塵率を高めるために、フィルタを構成している炭化けい素繊維の層を厚くすることも考えられるが、その場合、圧力損失が高くなり、価格も高くなるという新たな問題が生じる。
【0006】
その上、フィルタの再生に時間がかかる、使用中に折れたセラミック繊維が排ガス中に混入し大気中に放出される危険が生じるという問題がある。
【0007】
そして、ウィスカ凝集層を使用するセラミック繊維製チューブフィルタは、超微細粒子も除去できるが、小さい粒子も除去可能にして捕集率を高めるためには、蒸着時間を長くして気孔径を小さくすることが必要になり、これによって、圧損が大となり、また、材料が脆くなるという問題がある。その上に、ウィスカ凝集相中の空孔は微細にすることができるが、空孔の大きさの制御が困難であり、製造工程が複雑になり、コストアップするという問題がある。
【0008】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、高強度、高靱性で、単位体積当たりの実質的な濾過面積が大きくて、微細粒子の除去が容易で、排ガス中の粒子状物質や未燃成分等の集塵率が高く、かつ、圧力損失を低く抑えることができるフィルタ部材を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そして、上記の目的を達成するための本発明のフィルタ部材は、次のように構成される。
【0010】
セラミック又は金属の繊維で形成される濾過部と、セラミック又は金属の繊維で形成される織布又は不織布からなる通気性のあるベース部とからなり、前記濾過部と前記ベース部の繊維の表面にセラミック又は金属のコーティング層を設けてフィルタ部材を形成する。また、前記濾過部は、前記繊維で形成される保持体に、該保持体を形成する繊維よりも短い繊維で形成される濾過体を保持させて構成されることが好ましい。
【0011】
この構成によれば、濾過体の保持機能を有する保持体の繊維(コーティング層を有する繊維、即ち、「繊維+被膜」。以下同様)を比較的長くすることにより隙間(空孔)を大きくでき、濾過機能を発揮する濾過体を短い繊維で形成することにより、濾過体を保持体の繊維の隙間に浸透させることができる。そのため、短い繊維で形成される濾過体を濾過部の保持体の内部に保持できるので、濾過部の表面部分だけでなく、内部に配置された濾過体の繊維の表面で、ガス中の粒子を捕集できるようになる。その結果、多くの粒子を実質的に広い面積で保持できるようになり、粒子の堆積による圧力損失の上昇が遅くなり、かつ、粒子の捕集率が高くなる。
【0012】
また、濾過体を形成する繊維の長さを保持体の繊維より短くすることにより、濾過部における体積含有率を高くでき、微細粒子まで捕捉可能になり、粒子の捕集率を高めることができる。また、保持体を比較的長い繊維で形成することにより、濾過部の強度を高めることができ、割れ難くなり、取り扱いも容易になる。
【0013】
そして、濾過部に補強部材としても機能する通気性のあるベース部を接合することにより、濾過部を補強できるので、フィルタ部材が割れ難くなる。
【0014】
その上、繊維表面にセラミックあるいは金属のコーティング層を設けることにより、繊維の飛散を防止でき、また、捕集された粒子状物質等の燃焼に伴う繊維の劣化を抑制できる。
【0015】
そして、材料に関しては、前記濾過体と前記保持体を、炭化けい素、炭素、アルミナ、シリカ、アルミナ・シリカ及び窒化けい素の内の1又は2以上で形成される、単繊維又は単繊維を複数本集束した繊維で形成し、前記ベース部を、炭化けい素、炭素、アルミナ、シリカ、アルミナ・シリカ及び窒化けい素の内の1又は2以上で形成される、単繊維又は単繊維を複数本集束した繊維で形成することが好ましい。また、前記コーティング層を、炭化けい素、アルミナ、シリカ、アルミナ・シリカ及び窒化けい素から選択される1又は2以上の材料で形成することが好ましい。これらの材料により、高強度、高靱性で耐熱性に優れ、割れ難いフィルタ部材を形成できる。
【0016】
また、濾過部の濾過体に関しては、前記濾過体の繊維の長さが0.1〜5mm、直径が1〜100μmφとなり、また、前記濾過体の繊維の体積含有率が1〜30%となるように構成することが好ましい。この構成により、濾過体は排ガス中の粒子を捕集し易くなり、また、圧力損失の上昇速度を小さくすることができる。
【0017】
濾過部の保持体に関しては、前記保持体の繊維の長さが前記濾過体の繊維の長さの3〜150倍であり、また、前記保持体の繊維の体積含有率が0.5〜25%であるように構成することが好ましい。この構成により、濾過体が保持体の内部に浸透し易くなり、また、排ガス中の粒子を捕集し易くなる。その上、濾過部の強度を高めることができ、割れ難くなる。
【0018】
また、前記ベース部の通気抵抗が、25℃で相対湿度50%の空気を、空気流量を濾過部の流通側の面積で除した見かけの通過速度が10m/minで流した場合に、0.01kPa〜5kPaであるように構成されることが好ましい。この構成により、ガスに対して適度な分散性と通気抵抗を有するベース部が形成される。0.01kPaより小さいと、補強効果が弱くなり、割れ易くなる。また、5kPaより大きいと、許容圧損に達するまでの捕集時間が短くなり、再生回数が増加する。
【0019】
また、前記ベ−ス部、前記濾過体、前記保持体の少なくとも一つを形成する繊維に酸化触媒を付着させることが好ましい。この構成により、白金等の酸化触媒の触媒作用により、より低温で捕集した粒子状物質や未燃成分を酸化除去できるようになる。
【0020】
このフィルタ部材において、前記ベース部又は前記濾過部を通電により加熱する材料で形成することが好ましく、この構成により、ディーゼルエンジン等の排ガスの温度が低い場合でも、このベース部又は濾過部に通電することにより、フィルタ部材を加熱昇温し、捕集した粒子状物質や未燃成分を燃焼除去できるようになる。
【0021】
そして、本発明のガス浄化装置は上記のフィルタ部材を用いて形成したガス浄化装置である。このガス浄化装置としては、フィルタ部材を蛇腹状に形成したガス浄化装置やフィルタ部材をハニカム状に配置したガス浄化装置等があり、上記のフィルタ部材を様々な形状にしてガス浄化装置を形成することができる。
【0022】
また、特に、このガス浄化装置をディーゼルエンジンの排ガス中の粒子状物質を捕集するガス浄化装置として使用すると、高強度、高靱性で、微細粒子の除去が容易で、集塵率が高く、コンパクトで低圧損のガス浄化装置となり、大きな効果を奏することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明に係るフィルタ部材の実施の形態について説明する。
【0024】
図1及び図2に示すように、このフィルタ部材10は、濾過層11とベース層12の2種類の層から構成される。この積層の組合せは、図1に例示するように、基本形としては、(a)濾過層11の片面にベース層12を積層したフィルタ部材10、(b)濾過層11の両面にベース層12を積層したフィルタ部材10、(c)濾過層11をベース層12の両面に積層したフィルタ部材10がある。
【0025】
これらの基本形を更に組み合わせて積層することにより、図2(a),(b),(c)に例示するようなフィルタ部材10等を構成することができ、また、例示する以外の多層のフィルタ部材も構成できる。
【0026】
そして、本発明においては、図3〜図6に示すように、濾過層11は、太い繊維で形成された隙間の多い保持体11aと、この保持体11aに保持及び担持される細い繊維で形成された隙間の多い濾過体11bとで形成される。
【0027】
この保持体11aの繊維は、表面にセラミック又は金属を被覆したセラミック又は金属の繊維を使用し、単繊維あるいは単繊維を複数本集束した繊維で形成される。このセラミックとしては、炭化けい素、炭素、アルミナ、シリカ、アルミナ・シリカ及び窒化けい素の内から選択した1又は2以上の材料を使用することが好ましい。なお、この保持体11aとしては、セラミック又は金属のペーパー,マット,フェルト等を使用することができる。
【0028】
この単繊維(繊維+被膜)の長さは、濾過体の繊維の長さの3〜150倍、好ましくは5〜100倍で形成され、保持体11aの単繊維(繊維+被膜)の体積含有率が0.5%〜25%、好ましくは5%〜15%になるように形成される。この保持体11aを長い繊維で形成することにより、濾過部11が破損し難くなり取扱が容易となる。
【0029】
また、濾過体11bは、表面にセラミック又は金属を被覆したセラミック又は金属の繊維を使用し、単繊維あるいは単繊維を複数本集束した繊維で形成される。これらのセラミックも、炭化けい素、炭素、アルミナ、シリカ、アルミナ・シリカ及び窒化けい素の内から選択した1又は2以上の材料を使用することが好ましい。
【0030】
この単繊維(繊維+被膜)の太さは、保持体11aの単繊維より細く形成されることが好ましく、その太さは、保持体11aの単繊維の太さの1/300〜1/1、好ましくは1/150〜1/1.2で形成される。
【0031】
また、単繊維の長さは、保持体11aの空孔内に浸透できる長さで、0.1mm〜5mm、好ましくは0.3mm〜2mmで形成され、かつ、濾過体11bは単繊維(繊維+被膜)の体積含有率が1%〜30%、好ましくは7%〜25%になるように形成される。
【0032】
そして、この濾過体11bは、保持体11aの繊維より、細く、かつ、短い繊維をエタノール等に分散したスラリー状の液を保持体11aに散布したり、このスラリー状の液に保持体11aを浸漬したりすることにより、保持体11aに保持させて形成する。
【0033】
この濾過体11bは、図3に示すように、保持体11aの深さtaの表面側tbのみに浸透させて形成したり、図4に示すように、保持体11aの深さtaの全体tbに浸透させて形成する。なお、図3に示すように、保持体11aの片面側のみに濾過体11bを保持させてもよく、保持体11aの両面側に濾過体11bを保持させて、中間部分に濾過体11bがない部分を設けてもよい。
【0034】
また、図5及び図6に示すように、保持体11aに濾過体11bを保持させた上に、更に、濾過体11bを保持体11aの外側にまで層状tcに堆積することもできる。この場合も、保持体11aの片面側だけでなく、両面側に堆積させてもよい。
【0035】
そして、濾過体11bを保持体11aに保持させた後、必要に応じて圧縮し、濾過部11を例えば1mmから4mm程度に薄くして体積含有率を高め、捕集率を向上させる。この濾過部11に四塩化炭素で希釈したフェノール樹脂等の繊維結合剤(繊維結合用有機高分子樹脂:バインダー)を含浸させる。
【0036】
一方、ベース部12は、表面にセラミック又は金属を被覆したセラミック又は金属の繊維を使用し、図7に示すような、単繊維を集束したヤーンや連続繊維で織った通気性のある織布や、あるいは、図8に示すような、短く切ったチップドヤーンを面内にランダムに配向した不織布で形成される。このセラミックとしては、炭化けい素、炭素、アルミナ、シリカ、アルミナ・シリカ及び窒化けい素の内から選択した1又は2以上の材料を使用することが好ましい。
【0037】
この織布や不織布における空孔(隙間)の大きさは、後述する繊維結合剤の含浸処理、硬化、無機化、コーティング処理後で、かつ、濾過部11を除去したベース部12単独の状態で、25℃、相対湿度50%の空気を見かけの通過速度が10m/minで流した場合に通気抵抗が0.01kPa〜5kPaとなるように構成される。なお、見かけの通過速度とは流量をベース部の面積(空孔部面積+繊維部の面積)で除して得られる速度である。
【0038】
この織布や不織布に、四塩化炭素で希釈したフェノール樹脂等の繊維結合剤を含浸させる。
【0039】
そして、それぞれ繊維結合剤を含浸させた濾過部11とベース部12を重ね合わせてフィルタ部材10を形成する。
【0040】
このフィルタ部材10を、離型布及び余分な繊維結合剤を含浸させるための綿状布を表面に貼り付けた後に、型枠に貼り付け、更にプラスチックフィルムで覆い、この未硬化のフィルタ部材10をオートクレーブ中で加熱して繊維結合剤を硬化させた後、成型品を取り出し、プラスチックフィルムを取り外す。
【0041】
この成型品を、高温(例えば800℃)のアルゴンガス等の不活性ガス雰囲気中で加熱して、繊維結合剤を炭素や黒鉛にして無機化する。この無機化により、残った炭素や黒鉛により、当接又は近接している繊維同士が強固に結合される。なお、繊維結合剤としては、セラミック接着剤等も使用できる。
【0042】
更に、例えば、化学気相蒸着法(CVD)により、繊維表面にセラミックまたは金属を析出させて、薄いコーティング層を形成する。このコーティング層の厚さは、例えば、平織布の表面の平均膜厚が2μm〜10μm程度である。このセラミックとしては、炭化けい素、アルミナ、シリカ、アルミナ・シリカ及び窒化けい素の内から選択される1又は2以上の材料を使用できる。なお、保持体、濾過体、ベース、コーティング層で、同じセラミックや金属の材料を使用することが好ましいが、それぞれ異なった材料を用いてもよい。
【0043】
このコーティング層の形成により、本発明のフィルタ部材10が完成する。図9に蛇腹状に形成されたフィルタ部材10を例示する。このフィルタ部材10の厚さは、例えば、濾過部11が1mm程度でベース部12が0.4mm程度である。
【0044】
また、白金等の酸化触媒の触媒作用により、より低温で捕集した粒子状物質や未燃成分を酸化除去できるようにするために、ベ−ス部、濾過体、保持体の少なくとも一つを形成する繊維に白金などの酸化触媒を付着させることもできる。
【0045】
この付着方法としては、酸化触媒をスラリー状にしてフィルタ本体に振りかける方法や、酸化触媒のスラリー液にフィルタをどぶ漬けする方法などがある。
【0046】
その上、ベース部12のみ、又は、濾過部11とベース部12を、通電可能な材料で構成すると、抵抗発熱体として使用できるようになるので、フィルタ部材10に直接通電することにより、フィルタ部材10に付着した粒子状物質や可燃性物質が燃焼する温度まで加熱することができるフィルタとなる。なお、この場合は、フィルタ部材10の通電可能な部分の両端部へ銀ペースト等の導電性物質を付着させ、通電用の電極と接触させて構成するのが好ましい。
【0047】
そして、図9に示すような蛇腹状のフィルタ部材10を用いて、図10に示すような排ガス用フィルタ装置1を形成する。
【0048】
この排ガス用フィルタ装置1において、フィルタ部材10はケース20内に配置され、多孔板あるいは金網からなる内筒21及び外筒22によって支持される。これらの両筒21,22の間は絶縁シールによってシールされ、また、内筒21の上流側は、端板24によって閉鎖され、下流側は、フランジ25を介してケース20の内側に固定されている。
【0049】
また、内筒21のフィルタ部材10の下流端の内面に電極26が取り付けられ、この電極26をフィルタ部材10の両端部へ付着させた銀ペースト等の導電性物質に接触させる。
【0050】
次に、本発明のフィルタ部材10を使用した図10に示すフィルタ装置1による排ガスの浄化について説明する。
【0051】
ディーゼルエンジンから排出された排ガスは、ケース20の入口27から環状通路28を通過してフィルタ部材10内に送り込まれる。排ガスGdは、フィルタ部材10を通過し、内筒21の内側に入る。このフィルタ部材10の通過の際に、排ガスGdはベース部12で拡散されながら、濾過部11により排ガス中の粒子状物質(パティキュレート)が捕集され、クリーンになった排ガスGcは、内筒21の下流側から出口通路29を経由して外部に排出される。
【0052】
この排ガス中の粒子状物質の捕集において、排ガスが高温で、フィルタ部材10の捕集された粒子状物質が燃焼温度あるいは触媒燃焼温度以上になっている場合には、捕集された粒子状物質は燃焼して除去されるが、排ガスが低温で、捕集された粒子状物質が燃焼温度あるいは触媒燃焼温度に達していない場合には、捕集された粒子状物質が堆積していくことになる。
【0053】
そのため、粒子状物質が所定量堆積した場合に、直流電源から電極26へ電力が供給され、フィルタ部材10に通電し、フィルタ部材10を加熱し、酸化触媒が活性化する温度まで加熱することにより、捕集した粒子状物質を加熱焼却し、フィルタ部材10を再生する。この再生処理が可能なことにより、このフィルタ装置1を備えたディーゼルエンジン搭載の車両においてはあらゆる走行条件に対応して排ガスの粒子状物質を除去して排ガスを浄化することが可能となる。
【0054】
なお、車両搭載のディーゼルエンジンの排ガス浄化装置のフィルタ部材として使用する場合は、バッテリーあるいはオルタネーターからフィルタ部材に供給される電流値が5A〜70A、好ましくは10A〜40Aとなる電気抵抗値を有するフィルタ部材を構成することが好ましい。
【0055】
【実施例】
次に、実施例に付いて説明する。この実施例のフィルタ部材は、次のようにして製造された。
【0056】
先ず、最初に、炭化けい素繊維(チラノ(商標)LoxM;繊維径11μm)の目付重量150g/m2 の平織布に四塩化炭素で希釈した重量濃度が20%のフェノール樹脂の繊維結合剤を含浸させてベース部を作った。
【0057】
次に、炭化けい素繊維(ニカロン(商標);繊維径15μm;長さ50mm)の目付重量60g/m2 で厚さ0.8mmのマットの片面へ、炭化ケイ素繊維(チラノ(商標)LoxM;繊維径8.5μm)の短繊維(長さ0.5mm)をエタノール中へ分散したスラリー状液をかけ、厚さ0.9mmの不織布を形成する。この不織布に上記の繊維結合剤を含浸させて、これを6枚積層して濾過部を作った。
【0058】
そして、この濾過部の両面にベース部を積層してフィルタ部材とし、成型するために、離型布と余分の樹脂を含浸するための綿状布を表面に貼り付けて、蛇腹形状の成型用内型の表面に貼り付け、更に、プラスチックフィルムで覆い、その後、オートクレーブ中で加熱して樹脂を硬化させ、成型品を作った。
【0059】
この成型品を800℃のアルゴンガス中で無機化した後、化学気相蒸着法(CVD)により、炭化けい素をコーティング(平織布の表面の50カ所での平均膜厚が3μm)した。
【0060】
これにより、仕様が、外径320mm,内径140mm,長さ200mm,厚さ3.6mm,表面積0.9m2 ,濾過部の孔径80μm(メディアン径)で、濾過体の繊維体積含有率(繊維+被膜)が14%、保持体の繊維体積含有率が18%の実施例のフィルタ部材を得た。
【0061】
この実施例フィルタ部材を用いたガス浄化装置(フィルタ装置)を平成5年製造の積載重量2tのトラックのマフラーの下流側に取り付けて、13モードで10時間運転し、温度20℃、湿度65%の空気の濾過速度10m/minにおけるガス浄化装置の圧損が、運転開始前で0.15kPa、運転後で16.3kPaという結果を得た。
【0062】
また、このガス浄化装置無しで捕集した粒子状物質の重量とこのガス浄化装置を取り付けた状態で捕集した粒子状物質の重量から計算した集塵率は96.5%となった。
【0063】
更に、このガス浄化装置のフィルタ部材の再生に関して、フィルタ部材の端部にSUS310の電極を銀ペーストを介して固定し、アイドリング状態の排ガスを通過させながら、フィルタ部材を6ブロックに分けて、各ブロックに順次24Vの電圧で5分間通電し、通電後のガス浄化装置の圧損を測定した。その結果、温度20℃、湿度65%の空気の濾過速度10m/minにおけるガス浄化装置の圧損が、運転開始前と同じ0.15kPaとなった。
【0064】
そして、この実施例と比較するために、比較例1としての焼結炭化けい素で成型したハニカムフィルタのガス浄化装置と、比較例2としての炭化けい素繊維製の蛇腹フィルタのガス浄化装置とを用意し、実施例と同様に、運転前の圧損と4時間運転後の圧損と集塵率を計測し、表1に示す結果を得た。
【0065】
この表1の結果から、実施例のガス浄化装置が、比較例1及び比較例2のガス浄化装置に比べて、圧損が少なく、集塵率も高いことが分かる。
【0066】
【表1】
Figure 2004041941
【0067】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係るフィルタ部材によれば、濾過体を保持体の繊維より短い繊維で形成することにより、保持体の隙間(空孔)を大きくして、濾過体を保持体の繊維の隙間に浸透させて保持体の内部に保持できる。その結果、濾過体の体積含有率を高くでき、微細粒子まで捕捉できるようになるので、粒子状物質や未燃焼成分の捕集率を高めることができる。
【0068】
また,濾過部の表面部分だけでなく、内部に配置された濾過体で、排ガス中の粒子を捕集できるようになるので、多くの粒子状物質や未燃焼成分を実質的に広い面積で保持でき、粒子状物質や未燃焼成分の堆積による圧力損失の上昇が遅くなり、かつ、粒子の捕集率が高くなる。
【0069】
そして、濾過部に補強部材としても機能する通気性のあるベース部を接合することにより、濾過部を補強できるので、フィルタ部材が割れ難くなる。
【0070】
その上、繊維表面にセラミックあるいは金属のコーティング層を設けることにより、繊維の飛散を防止でき、また、捕集された粒子状物質等の燃焼に伴う繊維の劣化を抑制できる。
【0071】
従って、高強度、高靱性で、単位体積当たりの実質的な濾過面積が大きくて、微細粒子の除去が容易で、排ガス中の粒子状物質や未燃成分等の集塵率が高く、かつ、圧力損失を低く抑えることができるフィルタ部材を得ることができる。
【0072】
そして、本発明に係るフィルタ部材を使用してガス浄化装置を製造することにより、ディーゼルエンジンの排ガス中から粒子状物質や燃焼器や焼却炉等の排ガス中の灰等を高温で除去するガス浄化装置を、メンテナンス費用が安く、高捕集率で、安価に製造できるものにすることができ、これらのガス浄化装置の普及を促進することにより、大気保全、公害防止、二酸化炭素排出量増加の抑制に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフィルタ部材の構成を示す図であり、(a)は濾過部とベース部の積層の構成を示す図であり、(b)は濾過部の両面にベース部を積層した構成を示す図であり、(c)はベース部の両面に濾過部を積層した構成を示す図である。
【図2】本発明に係るフィルタ部材の構成を示す図であり、(a)は2層の濾過部と2 層のベース部の積層の構成を示す図であり、(b)は2層の濾過部と3層のベース部の積層の構成を示す図であり、(c)は3層の濾過部と2層のベース部の積層の構成を示す図である。
【図3】本発明に係るフィルタ部材の濾過部の構成を示す図であり、(a)は保持体の片面に濾過体を浸透させた構成を示す図であり、(b)は保持体の両面に濾過体を浸透させた構成を示す図である。
【図4】本発明に係るフィルタ部材の濾過部の構成を示す図で、保持体の全体に濾過体を浸透させた構成を示す図である。
【図5】本発明に係るフィルタ部材の濾過部の構成を示す図であり、(a)は保持体の片面に濾過体を浸透させ、更にその外側にも堆積させた構成を示す図であり、(b)は保持体の両面に濾過体を浸透させ、更にその片面の外側にも堆積させた構成を示す図であり、(c)は保持体の両面に濾過体を浸透させ、更にその両面の外側にも堆積させた構成を示す図である。
【図6】本発明に係るフィルタ部材の濾過部の第4の構成を示す図であり、(a)は保持体の全体に濾過体を浸透させ、更にその片面の外側にも堆積させた構成を示す図であり、(b)は保持体の全体に濾過体を浸透させ、更にその両面の外側にも堆積させた構成を示す図である。
【図7】本発明に係るフィルタ部材のベース部の織布による構成を示す図である。
【図8】本発明に係るフィルタ部材のベース部の不織布による構成を示す図である。
【図9】本発明に係るフィルタ部材の成形品の一例を示す図である。
【図10】本発明に係るフィルタ部材を使用した排ガス用フィルタ装置の一例を示す側断面図である。
【符号の説明】
1  排ガス用フィルタ装置
10  フィルタ部材
11  濾過部
11a 保持体
11b 濾過体
12  ベース部

Claims (12)

  1. セラミック又は金属の繊維で形成される濾過部と、セラミック又は金属の繊維で形成される織布又は不織布からなる通気性のあるベース部とからなり、前記濾過部と前記ベース部の繊維の表面にセラミック又は金属のコーティング層を設けて形成することを特徴とするフィルタ部材。
  2. 前記濾過部を、前記繊維で形成される保持体に、該保持体を形成する繊維よりも短い繊維で形成される濾過体を保持させることを特徴とする請求項1記載のフィルタ部材。
  3. 前記濾過体の繊維の長さが0.1〜5mmであることを特徴とする請求項1又は2に記載のフィルタ部材。
  4. 前記濾過体の繊維の直径が1〜100μmφであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のフィルタ部材。
  5. 前記濾過体の繊維の体積含有率が1〜30%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のフィルタ部材。
  6. 前記保持体の繊維の長さが前記濾過体の繊維の長さの3〜150倍であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のフィルタ部材。
  7. 前記保持体の繊維の体積含有率が0.5〜25%であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のフィルタ部材。
  8. 前記ベース部の通気抵抗が、25℃で相対湿度50%の空気を、空気流量を濾過部の流通側の面積で除した見かけの通過速度が10m/minで流した場合に、0.01kPa〜5kPaであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のフィルタ部材。
  9. 前記ベ−ス部、前記濾過体、前記保持体の少なくとも一つを形成する繊維に酸化触媒を付着させたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のフィルタ部材。
  10. 前記ベース部又は前記濾過部を通電により加熱する材料で形成することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のフィルタ。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のフィルタ部材を用いて形成したガス浄化装置。
  12. ディーゼルエンジンの排ガス中の粒子状物質を捕集する請求項11記載のガス浄化装置。
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