JP2002320789A - 全自動洗濯機 - Google Patents

全自動洗濯機

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JP2002320789A
JP2002320789A JP2001127556A JP2001127556A JP2002320789A JP 2002320789 A JP2002320789 A JP 2002320789A JP 2001127556 A JP2001127556 A JP 2001127556A JP 2001127556 A JP2001127556 A JP 2001127556A JP 2002320789 A JP2002320789 A JP 2002320789A
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Japan
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rotation
speed
tub
rotary
washing machine
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Application number
JP2001127556A
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English (en)
Inventor
Yoji Okazaki
洋二 岡崎
Tsuyoshi Hosoito
強志 細糸
Toshimasa Tanaka
俊雅 田中
Michiaki Ito
道明 伊藤
Shinichiro Kawabata
真一郎 川端
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Control Of Washing Machine And Dryer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 脱水時に回転槽の起動後の共振回転数におけ
る振動増大を防振機構の減衰力に依存せずに防止する。 【解決手段】 制御装置18は、脱水時に、ブラシレス
モータ14の回転位置を検出する位置センサ17からの
位置信号に基づきブラシレスモータ14の回転速度をサ
ンプリングして検出し、その速度検出値VS と速度指令
値VR の偏差値ΔV(VR −VS )に基づいてインバー
タ回路15をPWM制御する。この場合、制御装置18
は、サンプリングを、ブラシレスモータ14により直接
回転される回転槽の1/8回転の周期で行なうように設
定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脱水時の振動の低
減を図るようにした全自動洗濯機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の例えば縦軸形の全自動洗濯機は、
外箱内に大きな減衰力を有するダンパーを含む防振機構
を介して水受槽を吊持し、この水受槽内に洗濯槽兼脱水
槽用の回転槽を回転自在に配設し、更に、回転槽内底部
に撹拌体を回転自在に配設し、制御装置の制御の基に、
回転槽内に給水した後に撹拌体を正逆転させることによ
る洗いからから回転槽内から排水した後にその回転槽を
一方向に回転させることによる脱水までを自動的に行な
わせるように構成されている。
【0003】また、外箱の上部には、水受槽の上端部と
対応してスイッチバーが配設されており、脱水時に回転
槽が異常振動することにより水受槽が横揺れしてその上
端部がスイッチバーに衝突すると、安全スイッチが作動
して回転槽の回転を停止させるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来においては、脱水
時にアンバランスによる回転槽の起動後の共振回転数に
おける振幅増大を防ぐために、大きな減衰力を有するダ
ンパーを含む防振機構を設けるようにしているが、これ
では、逆に、定常状態での防振性能が阻害されて騒音が
大きくなる問題がある。
【0005】また、脱水時に回転槽の起動後の共振回転
数通過時の振動が大きい場合には、水受槽はスイッチバ
ーが存在する特定位置方向に揺動したときのみその上端
部がスイッチバーに衝突(検出)するものであるので、
検出失敗により振動が大きいまま起動してしまう虞があ
った。
【0006】本発明は上述の事情に鑑みてなされたもの
であり、その第1の目的は、脱水時に回転槽の起動後の
共振回転数における振動増大を防振機構の減衰力に依存
せずに防止することができる全自動洗濯機を提供するに
ある。
【0007】本発明の第2の目的は、脱水時に回転槽の
起動後の共振回転数通過時の振動が大きい場合には、ス
イッチバーを用いずに検出することができる全自動洗濯
機を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の目的を達成するた
めに、請求項1記載の全自動洗濯機は、モータにより回
転駆動される洗濯槽兼脱水槽用の回転槽を備えたものに
おいて、前記モータの回転速度を検出する速度検出手段
と、洗濯運転を制御するように設けられ、脱水時には、
前記速度検出手段の検出速度をサンプリングしてそのサ
ンプルリング値と速度指令値との偏差値たるフィードバ
ック量に応じて前記モータの回転速度を制御する制御手
段とを具備し、前記制御手段は、サンプリングを前記回
転槽の1/8回転以内の周期で行なうように設定されて
いるところに特徴を有する。
【0009】このような構成によれば、制御手段は、速
度検出手段の検出速度を、回転槽の1/8回転以内の周
期でサンプリングするようにしたので、回転槽の重力に
よる変動を充分に検出することができて、回転槽の回転
速度値を速度指令値に精度よく一致させることができる
ようになり、これにより、回転槽の重力による加振力を
減少させることができて、回転槽の振動を減少させるこ
とができる。従って、回転槽の起動後の共振回転数にお
ける振幅増大を防振機構の減衰力に依存せずに防止する
ことができ、定常状態での防振性能を向上させることが
できて、騒音の発生を極力防止することができる。
【0010】第2の目的を達成するために、請求項2記
載の全自動洗濯機は、制御手段は、フィードバック量が
規定値以上のときには、回転槽の回転を停止させるよう
に構成されているところに特徴を有する。このような構
成によれば、回転槽の起動後の共振回転数通過時の振動
が大きい場合には、フィードバック量が規定値以上に大
きくなるので、従来のようなスイッチバーを用いずに検
出することができ、また、電気的に検出するので、従来
のような検出失敗の虞はない。
【0011】請求項3記載の全自動洗濯機は、制御手段
は、回転槽の回転を停止させた後、前記回転槽内に注水
して撹拌動作を実行させるように構成されているところ
に特徴を有する。このような構成によれば、回転槽内の
布のアンバランスを自動的に是正することができる。
【0012】請求項4記載の全自動洗濯機は、制御手段
は、回転槽の共振回転数経過後は、サンプリングを回転
槽の1/8回転以内にこだわらない周期で行なうように
構成されているところに特徴を有する。このような構成
によれば、回転槽の回転速度が回転速度制御による振動
抑制効果が期待できない共振回転数経過後は高速処理は
必要ないのであり、従って、以後は高速処理のためのソ
フトウエアを組む必要がなくなって、システムを安価に
なし得る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を縦軸形の全自動洗
濯機に適用した第1の実施例につき、図1ないし図10
を参照して説明する。まず、図2は、全自動洗濯機1の
全体構成を示す縦断面図である。すなわち、全体として
矩形状をなす外箱2内には、水受槽3が、4組(1組の
み図示)の防振機構4を介して弾性支持されている。こ
の場合、防振機構4は、従来より小なる減衰力を有する
ダンパー4aを含んで構成されている。上記水受槽3内
には、洗濯槽兼脱水槽用の回転槽5が配設されており、
この回転槽5の内底部には、撹拌体6が配設されてい
る。
【0014】上記回転槽5は、槽本体5aと、この槽本
体5aの内側に設けられた内筒5bと、これらの上端部
に設けられたバランスリング5cとから構成されてい
る。そして、この回転槽5が回転されると、内部の水を
回転遠心力により揚水して槽本体5aの上部の脱水孔5
dから水受槽3内に放出するようになっている。
【0015】また、回転槽5の底部には、通水口7が形
成されており、この通水口7は、排水通路7aを通して
排水口8に連通されている。そして、排水口8には、排
水弁9を備えた排水路10が接続されている。従って、
排水弁9を閉塞した状態で回転槽5内に給水すると、回
転槽5内に水が貯溜され、排水弁9を開放すると、回転
槽5内の水は排水通路7a、排水口8および排水路10
を通じて排出されるようになっている。
【0016】水受槽3の底部には、補助排水口8aが形
成されており、この補助排水口8aは、図示しない連結
ホースを介し前記排水弁9をバイパスして前記排水路1
0に接続され、前記回転槽5が回転したときに、その上
部から水受槽3内に放出された水を排出するようになっ
ている。
【0017】また、前記水受槽3の外底部には、機構部
ハウジング11が取付けられており、この機構部ハウジ
ング11には、中空の槽軸12が回転自在に設けられ、
この槽軸12には、回転槽5が連結されている。また、
槽軸12の内部には、撹拌軸13が回転自在に設けられ
ており、この撹拌軸13の上端部には、撹拌体6が連結
されている。そして、撹拌軸13の下端部は、モータと
してのアウタロータ形のブラシレスモータ14のロータ
14aに連結されている。このブラシレスモータ14
は、洗い時には、撹拌体6を直接正逆回転駆動するよう
になっている。また、ブラシレスモータ14は、脱水時
には、図示しないクラッチにより槽軸12と撹拌軸13
とが連結された状態で、回転槽5および撹拌体6を一方
向に直接回転駆動するようになっている。従って、本実
施例では、ブラシレスモータ14の回転速度は、洗い時
には撹拌体6のそれと同一になり、脱水時には回転槽5
および撹拌体6のそれと同一になる、いわゆる、ダイレ
クトドライブ方式が採用されている。
【0018】図1は、電気的構成を示す機能別のブロッ
ク線図である。すなわち、インバータ回路15におい
て、入力端子は単相交流電源16に接続され、出力端子
は三相のブラシレスモータ14の入力端子に接続されて
いる。この場合、インバータ回路15は、図示はしない
が、単相交流電源16からの交流電源を全波整流し且つ
平滑して直流電源を得る直流電源回路と、その直流電源
から交流電圧を作成してブラシレスモータ14に供給す
るインバータ主回路とから構成されている。そして、プ
ラシレスモータ14には、そのロータ14aの回転位置
を検出するホールIC或いはロータリエンコーダからな
る速度検出手段としての位置センサ17が配設されてい
る。
【0019】制御手段たる制御装置18は、実際にはマ
イクロコンピュータを主体として構成されるものである
が、ここでは、説明の便宜上、機能別のブロック線図と
して示されている。すなわち、速度検出回路19は、入
力端子が位置センサ17に接続されていて、その位置セ
ンサ17の位置検出信号からブラシレスモータ14の回
転速度を検出して速度検出値VS を出力するようになっ
ており、その出力端子は、減算器20の入力端子(−)
に接続されている。この減算器20は、入力端子(+)
に速度指令値VR が与えられていて、速度指令値VR と
速度検出値VSとの偏差値(フィードバック量)ΔV
(=VR −VS )を演算して出力するようになってお
り、その出力端子は、PID(比例積分微分)回路21
の入力端子に接続されている。
【0020】PID回路21は、偏差値ΔVをPID処
理して制御信号を出力するようになっており、その出力
端子は、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)からな
る制御回路22の入力端子に接続されている。制御回路
22は、他の入力端子が位置センサ17に接続されてい
て、位置センサ17からの位置検出信号を論理演算する
ことにより、前記インバータ回路15のインバータ主回
路を構成する三相ブリッジ回路のスイッチング素子例え
ばIGBTに対する通電タイミング信号を作成するとと
もに、減算器20からの偏差値ΔVをPID回路21を
介してサンプリングして(実際には位置センサ17の位
置検出信号をサンプリングするものであるが、説明の便
宜上、偏差値ΔVのサンプリングと称する。)、これに
応じてPWM制御し、ゲート駆動回路23を介してイン
バータ回路15のインバータ主回路のIGBTにゲート
信号を与えるようになっている。これにより、インバー
タ回路15は、偏差値ΔVが零に近付くように、すなわ
ち、速度検出値VS が速度指令値VR に近付くようにブ
ラシレスモータ14の電圧を制御するようになってい
る。
【0021】次に、本実施例の作用につき、図3ないし
図10をも参照して説明する。制御回路22は、全自動
による洗濯運転が選択されると、図示しない給水弁を作
動させることによる給水、ブラシレスモータ14により
撹拌体6を正逆回転させることによる洗い、排水弁9を
開放させることによる排水、ブラシレスモータ14によ
り回転槽5を一方向に回転させることによる脱水、給
水、洗いと同様にすすぎ、排水、および脱水を自動的に
行なわせるものであるが、これらの動作は周知であるの
で、以下、本発明の要旨と関連する脱水時について説明
する。
【0022】従来、脱水時に回転槽の回転数(回転速
度)を上昇させると、図9に示す回転数特性図のよう
に、回転は起動直後に振動的になり、それが加振力とな
って、図10に示す振動特性図のように、回転槽の法線
方向の振動になる。この原因については、図8により説
明できる。すなわち、回転槽(5)の軸Aがアンバラン
スBの存在によりAaのように角度θをもって傾いたと
すると、回転起動後の回転槽(5)への加振力は、 fr=m×r×ω の遠心力による加振力frばかりでなく、 fg=m×g×sin θ の重力による加振力fgも加わる。ここで、mはアンバ
ランスの質量、rはアンバランスの回転半径、gは重力
の加速度である。
【0023】このため、従来では、回転槽(5)の回転
数(回転速度)は、図9に示すように、振動的に上昇し
ていく。この現象は、回転体の重力による二次危険速度
として知られている。
【0024】本実施例においては、回転槽5の回転速度
上昇の変動分を少なくするために、回転槽5の1/8回
転の周期で減算器20の偏差値ΔVをサンプリングして
フィードバック制御を行なうことで、回転変動を減少さ
せ、結果として、重力による加振力を減少させ、以て、
回転槽5の振動を減少させんとするものである。
【0025】次に、サンプリング周期を回転槽5の1/
8回転の周期に設定する理由につき説明する。回転機械
の力学においては、回転体の速度変動は、偏心した回転
体が回転することによる重力のモーメントが周期的に変
化して回転むらが起こり、このため、遠心力および接線
慣性力が変動するところから生じるものであり、この場
合に、重力による二次危険速度は、主危険速度(共振回
転数)の1/2の周期、換言すれば、2倍の周波数で生
じる、ということが解明されている(参考文献:「振動
光学」 前澤成一郎 森北出版)。
【0026】このことを端的にいえば、重力による変動
を受けないときのアンバランスによる振動の振幅を、A
sin ωtとした場合、この「A」の部分が1回転に1回
の変動を受けてBcos ωtとなり、従って、振動の振幅
は、Bcos ωt×sin ωt=Bsin 2ωtとなって、変
動(二次危険速度)は元の周波数の2倍で生じると考え
られる。
【0027】以上のように、主危険速度(共振周波数)
の2倍の周波数で二次危険速度(速度変動)が生じるか
ら、その変動の大きさを知るにはサンプリングの定理に
より二次危険速度の2倍の周波数、すなわち、主危険速
度の4倍の周波数でサンプリングすればよいということ
なる。そして、サンプリングされた値は制御信号として
用いられるので、標本化された信号は図7に示すような
波形となる。この内、基本となる矩形パルスg(t) の周
波数スペクトルは、フーリエ変換により、次式のように
なる。
【0028】
【数1】 ここで、τは矩形パルスの幅で、ここでは、τ=Ts
(サンプリング周期)となっている。
【0029】図7は、矩形パルスの幅τがサンプリング
周期Ts(τ=Ts)でサンプリングの定理の最小倍数
を満たすもであるが、式(1)を具体的に計算してみる
と、次式のようになる。この場合、1/Ts=fsであ
るので、元の周波数fは、f=fs/2である。
【0030】
【数2】 これでは、理想的な値「1」に対して40%近くの振幅
誤差が生じる。
【0031】そこで、サンプリング周波数をサンプリン
グの定理の2倍の周波数(すなわち、τ=Ts/2=1
/2fs)にすると、式(1)は次式のようになる。
【0032】
【数3】 これによれば、10%程度の振幅誤差ですむ。
【0033】サンプリングの定理を満たす最小倍数(2
)の周波数の2倍(2)は、回転周期からみれば8
倍の周波数となり、具体的には、図6のように回転槽5
の1回転当たり8回のサンプリング周期となる。
【0034】そこで、本実施例においては、サンプリン
グを回転槽5の1/8回転の周期で行なうように設定す
る。その理由としては、サンプリング周波数は、2の累
乗であることが演算上において容易であること、およ
び、2では振幅誤差が40%近くもあって(式(2)
参照)、実用的でないこと、があげられる。
【0035】しかして、減算器20に与えられる速度指
令値VR は、図3に示すように、振動的にならないよう
に理想的に設定されている。制御回路22は、図6に示
すように、回転槽5の1回転(1周期)の1/8の周期
で減算器20の偏差値(フィードバック量)ΔVをPI
D回路21を介してサンプリングして検出し、その偏差
値ΔVが零となるようにゲート駆動回路23を介してイ
ンバータ回路15をPWM制御する。従って、回転槽5
の回転速度(速度検出回路19速度検出値VS)は、図
3に示す速度指令値VR に精度よく追従して一致するよ
うに制御される。これにより、回転槽5の回転変動は、
図4に示す回転数特性図のように従来に比し減少し、結
果として、重力による加振力減少し、図5に示す振動特
性図のように、振動が低減する。
【0036】制御回路22は、以上のようにして共振回
転数を経過した後は、PID回路21を介する偏差値Δ
Vのサンプリング周期を回転槽5の1/8回転の周期に
こだわらないようになっている。具体的には、回転槽5
の回転速度が回転速度制御による振動抑制効果が期待で
きない共振回転数経過後は高速処理は必要ないのであ
り、従って、制御回路22は、以後は、サンプリング周
期を回転槽5の1回転(1周期)以上の周期に設定変更
する。
【0037】なお、回転槽5内の布によるアンバランス
が大きくて起動後の共振回転数通過時の振動が大きい場
合には、回転槽5の回転は上がらず、逆に、速度指定値
VRは上昇するので、偏差値(フィードバック量)ΔV
が大きくなる。そこで、制御回路22は、PID回路2
1を介して偏差値ΔVをサンプリングしたときに、その
偏差値ΔVが予め定められた規定値以上の場合には、イ
ンバータ回路15に対するゲート信号を停止させてイン
バータ回路15の運転を停止させ、以て、ブラシレスモ
ータ14への通電を切って、回転槽5の回転を停止させ
るようになる。その後、制御回路22は、前述した給水
を行ない、洗いと同様の撹拌動作を所定時間行なった
後、上記脱水に戻るようになる。
【0038】このように、本実施例によれば、制御回路
22は、PID回路21を介する偏差値ΔVを、回転槽
5の1/8回転の周期でサンプリングするようにしたの
で、回転槽5の重力による変動を充分に検出することが
できて、回転槽5の回転速度すなわち速度検出値値VS
を速度指令値VR に精度よく一致させることができるよ
うになり、これにより、回転槽の重力による加振力を減
少させることができて、回転槽5の振動を減少させるこ
とができる。従って、脱水時に回転槽5の起動後の共振
回転数における振幅増大を防振機構4の減衰力に依存せ
ずに防止することができ、定常状態での防振性能を向上
させることができて、騒音の発生を極力防止することが
できる。
【0039】また、制御回路22は、偏差値(フィード
バック量)ΔVが規定値以上のときには、ブラシレスモ
ータ14すなわち回転槽5の回転を停止させるようにし
たので、回転槽5の起動後の共振回転数通過時の振動が
大きい場合には、従来のようなスイッチバーを用いずに
検出することができ、そして、電気的に検出するように
なるので、従来のような検出失敗の虞はない。
【0040】更に、制御回路22は、共振回転数通過時
の振動が大きくて回転槽5の回転を停止させたときに
は、その後、前記回転槽5内に給水し撹拌体6に撹拌動
作を実行させるようにしたので、回転槽5内の布のアン
バランスを自動的に是正することができる。
【0041】そして、制御回路22は、電気的振動抑制
効果により共振回転数を経過した後(共振回転数を乗切
った後)は、PID回路21を介する偏差値ΔVのサン
プリング周期を、回転槽5の1/8回転の周期にこだわ
らず、回転槽5の1回転(1周期)以上の周期に設定変
更するようにしたので、回転槽5の回転速度が回転速度
制御による振動抑制効果が期待できない共振回転数経過
後は、高速処理する必要なくなり、従って、以後は高速
処理のためのソフトウエアを組む必要がなく、システム
を安価になし得る。
【0042】しかも、脱水時には、回転槽5をブラスレ
スモータ14により直接駆動するようにしたので(ダイ
レクトドライブ方式)、ブラシレスモータ14の回転速
度を制御することは、即、回転槽5の回転速度を制御す
ることになり、双方の回転速度間に誤差が生じることが
なくて、高精度の制御を行なうことができる。
【0043】図11は、本発明を横軸形の全自動洗濯機
に適用した第2の実施例であり、全自動洗濯機たるドラ
ム式洗濯機24の全体構成を示す縦断面図である。すな
わち、外箱25は、全体として矩形状をなしていて、そ
の全面の中央部に洗濯物出入口25aが設けられてい
る。この洗濯物出入口25aは、扉25bにより開閉さ
れるようになっている。外箱25の内部には、軸方向が
前後方向に指向する円筒状の水受槽26が、4組(2組
のみ図示)の防振機構27により下方から弾性的に支持
されている。この場合、防振機構27は、従来より小な
る減衰力を有するダンパー27aを含んで構成されてい
る。
【0044】上記水受槽26は、胴部28と後板部29
と前板部30とを有して構成され、それらは例えば金属
板により形成されている。また、前板部30には、円形
の開口部30aが形成されている。この開口部30aと
前記洗濯物出入口25aとは、筒状をなす弾性材、例え
ばゴム製の接続部材31により連通するように接続され
ている。
【0045】上記水受槽26の内部には、洗濯物が収容
される洗濯槽兼脱水槽用の回転槽たるドラム32が回転
自在に設けられている。このドラム32は、胴部33と
後面部材34と、前板部35とを接合して構成されてい
る。胴部33の周壁部には多数の孔部33aが形成さ
れ、前板部35には円形の開口部35aが形成されてい
る。また、後面部材34は、複数の通気口を有するフレ
ーム部材34aに多孔状の板部材34bを取着して構成
されている。
【0046】また、ドラム32の後面部材34の中心部
分には、ドラム軸36が後方に突出するように取り付け
られており、当該ドラム軸36は、前記水受槽26の後
板部29を貫通して取り付けられた鋳造成形品からなる
軸受ハウジング37に軸受38を介して回転自在に支承
されている。これにより、ドラム32が回転自在に設け
られている。
【0047】上記ドラム32は、モータとしてのアウタ
ロータ形のブラシレスモータ39により直接回転駆動さ
れるようになっている。すなわち、ブラシレスモータ3
9の回転軸を構成する前記ドラム軸36の後端部には、
永久磁石40aを備えたロータ40が一体回転し得るよ
うに取り付けられ、前記軸受ハウジング37に、ステー
タコア及びコイルを備えたステータ41が、ロータ40
の内方に位置するように設けられている。従って、ロー
タ40が回転されると、ドラム軸36を介してドラム3
2が直接回転駆動される(ダイレクトドライブ方式)。
上記水受槽26の底部には、排水弁42及び排水ホース
43が設けられており、排水弁42が開放状態にされる
と、水受槽26内の水が排水ホース43を通じて外部に
排出される。
【0048】外箱25の前面上部には、制御手段として
の制御装置44が設けられている。制御装置44は、第
1の実施例の制御装置18と同様に、マイクロコンピュ
ータを主体として構成されたもので、インバータ回路1
5と同様の図示しないインバータ回路を制御して、その
インバータ回路によりブラシレスモータ39を駆動して
制御装置18と同様の動作を実行させるようになってい
る。
【0049】但し、制御装置44は、洗い時およびすす
ぎ時には、ブラシレスモータ39によりドラム32を低
速度で正逆回転させ、脱水時には、ブラシレスモータ3
9によりドラム32を高速度で一方向に回転させるよう
になっており、この脱水時におけるドラム32の回転制
御は、第1の実施例における回転槽5の制御と同様であ
る。なお、この第2の実施例においても、位置センサ1
7と同様に、ブラシレスモータ39のロータ40の回転
位置を検出する速度検出手段たる位置センサを備えてい
ることは勿論である。従って、横軸形の全自動洗濯機に
適用したこの第2の実施例においても、第1の実施例と
同様の作用効果を得ることができる。
【0050】尚、上記各実施例では、サンプリングを回
転槽の1/8回転の周期で行なうように設定したが、振
幅誤差が小なることが最も重要なことであるので、1/
8回転以内の周期で行なうようにすれば、当初の目的は
達成される。また、各実施例では、回転槽をブラシレス
モータによりダイレクトドライブ方式で駆動するように
したが、例えば、他のモータによりベルト伝達方式によ
り駆動するようにしてもよい。制御回路22は、DSP
で構成したが、例えばCPUで構成してもよい。その
他、本発明は上記し且つ図面に示す実施例に限定される
ものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変形して
実施し得ることは勿論である。
【0051】
【発明の効果】本発明の全自動洗濯機によれば、速度検
出手段の検出速度を回転槽の1/8回転以内の周期でサ
ンプリングしてフィードバック制御するようにしたの
で、回転槽の重力による変動を充分に検出することがで
きて、回転槽の回転速度値を速度指令値に精度よく一致
させることができるようになり、これにより、回転槽の
重力による加振力を減少させることができて、回転槽の
振動を減少させることができる。従って、脱水時に回転
槽の起動後の共振回転数における振幅増大を防振機構の
減衰力に依存せずに防止することができ、定常状態での
防振性能を向上させることができて、騒音の発生を極力
防止することができる。
【0052】また、本発明の全自動洗濯機によれば、脱
水時に回転槽の起動後の共振回転数通過時の振動が大き
い場合には、フィードバック量が規定値以上に大きくな
るので、従来のようなスイッチバーを用いずに検出する
ことができ、また、電気的に検出するので、従来のよう
な検出失敗の虞はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の電気的構成を示すブロ
ック線図
【図2】全体の縦断側面図
【図3】速度指令値の変化を示す図
【図4】回転数特性図
【図5】振動特性図
【図6】サンプリングの定理によるサンプリング周期を
説明するための図(その1)
【図7】サンプリングの定理によるサンプリング周期を
説明するための図(その2)
【図8】回転槽の回転変動を説明するための図
【図9】図4と比較するための従来の回転数特性図
【図10】図5と比較するための従来の振動特性図
【図11】本発明の第2の実施例を示す全体の縦断側面
【符号の説明】
図面中、5は回転槽、14はブラシレスモータ(モー
タ)、17は位置センサ(速度検出手段)、18は制御
装置(制御手段)、32はドラム(回転槽)、44は制
御装置(制御手段)を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 俊雅 愛知県瀬戸市穴田町991番地 株式会社東 芝愛知工場内 (72)発明者 伊藤 道明 愛知県瀬戸市穴田町991番地 株式会社東 芝愛知工場内 (72)発明者 川端 真一郎 愛知県瀬戸市穴田町991番地 株式会社東 芝愛知工場内 Fターム(参考) 3B155 AA06 BA03 BA04 BA16 BB19 CA02 CA16 CB06 DD01 HB10 KA33 LB19 LC08 LC15 LC33 MA02 MA05 MA08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータにより回転駆動される洗濯槽兼脱
    水槽用の回転槽を備えた全自動洗濯機において、 前記モータの回転速度を検出する速度検出手段と、 洗濯運転を制御するように設けられ、脱水時には、前記
    速度検出手段の検出速度をサンプリングしてそのサンプ
    ルリング値と速度指令値との偏差値たるフィードバック
    量に応じて前記モータの回転速度を制御する制御手段と
    を具備し、 前記制御手段は、サンプリングを前記回転槽の1/8回
    転以内の周期で行なうように設定されていることを特徴
    とする全自動洗濯機。
  2. 【請求項2】 制御手段は、フィードバック量が規定値
    以上のときには、回転槽の回転を停止させるように構成
    されていることを特徴とする請求項1記載の全自動洗濯
    機。
  3. 【請求項3】 制御手段は、回転槽の回転を停止させた
    後、前記回転槽内に注水して撹拌動作を実行させるよう
    に構成されていることを特徴とする請求項2記載の全自
    動洗濯機。
  4. 【請求項4】 制御手段は、回転槽の共振回転数経過後
    は、サンプリングを回転槽の1/8回転以内にこだわら
    ない周期で行なうように構成されていることを特徴とす
    る請求項1ないし3のいずれかに記載の全自動洗濯機。
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