JP2002320497A - エキソヌクレアーゼ含有溶解物を用いる無細胞invitro転写/翻訳系、またはエキソヌクレアーゼを含む細胞系における、安定化された線状短鎖DNAからのタンパク質発現方法 - Google Patents

エキソヌクレアーゼ含有溶解物を用いる無細胞invitro転写/翻訳系、またはエキソヌクレアーゼを含む細胞系における、安定化された線状短鎖DNAからのタンパク質発現方法

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JP2002320497A JP2002116814A JP2002116814A JP2002320497A JP 2002320497 A JP2002320497 A JP 2002320497A JP 2002116814 A JP2002116814 A JP 2002116814A JP 2002116814 A JP2002116814 A JP 2002116814A JP 2002320497 A JP2002320497 A JP 2002320497A
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Dieter Heindl
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Thomas Metzler
メッツラー,トーマス
Wolfgang Mutter
ムッテル,ウォルフガング
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、エキソヌクレアーゼ含有溶解物を
用いる無細胞in vitro転写/翻訳系、またはエキソヌク
レアーゼを含む細胞系において安定化された線状短鎖D
NAの転写及びそれに続く翻訳の段階を含むタンパク質
発現方法に関する。 【解決手段】 本発明の方法は、線状短鎖DNAの安定
性が、二本鎖DNAをエキソヌクレアーゼから保護する
1または複数の以下の手段: a)鋳型の3’末端へのエキソヌクレアーゼ耐性ヌクレ
オチド類似体または他の分子の取り込み、 b)エキソヌクレアーゼ耐性ヌクレオチド含有PCRプ
ライマー対の使用による線状短鎖DNAの作製、 c)5’プライマーを相補鎖の3’末端に連結すること
による、PCR反応によって作製される鋳型の保護、 d)線状の鋳型の両末端に結合するDNA配列特異的結
合分子による鋳型の保護、 e)競合的または非競合的阻害剤の添加によるエキソヌ
クレアーゼの不活性化、 f)鋳型の環状化による環状の閉じた鋳型の形成、によ
って改善されることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エキソヌクレアー
ゼ含有溶解物を用いる無細胞in vitro転写/翻訳系、又
はエキソヌクレアーゼを含む細胞系における、安定化さ
れた線状短鎖DNAの転写、及びそれに続く翻訳の段階
を含むタンパク質発現方法であって、線状短鎖DNAの
安定性が、二本鎖DNAをエキソヌクレアーゼから保護
するための以下に示す1又は複数の手段によって改善さ
れる方法に関する: a)鋳型の3’末端へのエキソヌクレアーゼ耐性ヌクレ
オチド類似体又は他のエキソヌクレアーゼ耐性分子の取
り込み、 b)エキソヌクレアーゼ耐性ヌクレオチド含有PCRプ
ライマー対の使用による線状短鎖DNAの作製、 c)5’末端を相補鎖の3’末端に連結することによ
る、PCR反応によって作製される鋳型の保護、 d)線状の鋳型の両末端に結合するDNA配列特異的結
合分子による鋳型の保護、 e)競合的又は非競合的阻害剤の添加によるエキソヌク
レアーゼの不活性化、 f)鋳型の環状化による環状の閉じた鋳型の形成。
【0002】
【従来の技術】無細胞DNA-依存的in vitro 転写/翻
訳は、環状二重らせんDNAの発現及び長鎖線状DNA
の発現を実施する際においては非常にうまく機能する。
短鎖線状DNA片の発現における試みは、限定的な成功
をおさめているにすぎない。使用するDNAが小さくな
るほど、感知できる程度の量の遺伝子産物を得るのは難
しくなる。このような困難性は、エキソヌクレアーゼの
存在によることが立証された。すなわち、大腸菌のS30
溶解物がin vitroで転写及び翻訳されるときに、エキソ
ヌクレアーゼVが線状DNAの分解に関与していること
が示された。エキソヌクレアーゼVは3つのサブユニッ
ト(遺伝子産物recB、recC、redD)から構成される。この
エキソヌクレアーゼは線状DNAの切断をその3’末端
から開始する。
【0003】このエキソヌクレアーゼのサブユニットを
変異させて溶解活性を除去することにより、この問題を
解決することが試みられた。Yangら((1980) PNAS vol.
77,No. 12, pp 7029-7033)は、エキソヌクレアーゼV
を欠失させた後の大腸菌株CF300(遺伝子recB、recCの
除去、recB21株)を用いる、線状DNA鋳型からの改善
されたタンパク質合成について記載する。
【0004】Leavel Bassetら(J Bacteriol. (1983),
vol. 156 No. 3 , pp 1359-1362)は、さらに、rec B21
株のRNase及びポリヌクレオチドホスホリラーゼ遺
伝子(rna-19 pnp-7)を変異させ(CLB7株)、線状DNA鋳
型を用い、1時間のインキュベーションの後、有意に高
度なタンパク質発現を達成した。
【0005】Lesleyら(J. Biol. Chem (1991), vol. 2
66 No. 4 , pp. 2632-38)は、SL119株と称されるエキ
ソヌクレアーゼV欠失recD BL21株を使用し、PCRで
作製した鋳型からin vitroでタンパク質を合成する方法
について初めて記載した。線状鋳型を用いるin vitro転
写/翻訳のためのSL119株の溶解物は、市販の物が入手可
能である(Promega)。
【0006】しかし、上記の手段の欠点は、これらの変
異体はすべて増殖が遅く、また、これらの株から得られ
た溶解物は合成速度がかなり遅いことである。エキソヌ
クレアーゼが細菌の代謝において重要な役割を担ってい
ることは明らかである。従ってエキソヌクレアーゼが存
在する溶解物又は細胞培養物を使用することが重要であ
ると考えられる。
【0007】一本鎖核酸は、アンチセンスの分野におけ
る核酸に関する文献、及び以下の引用文献に記載される
ように、両末端を保護するか若しくは修飾ヌクレオチド
ビルディングブロックを用いて核酸を修飾することによ
り、エキソヌクレアーゼによる分解から保護された。
【0008】一本鎖DNA/RNA分子は、その末端を
アルキル基で保護することにより、及び塩基を修飾する
ことにより保護できる(Pandolfiら, (1999) Nucleosid
es &Nucleotides. 18(9), 2051-2069)。Verheijenら,
(2000) Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters 1
0, 801-804は、一本鎖DNA分子の安定性が、その末端
を4-ヒドロキシ-N-アセチルプロリノール、L-セリノ
ール又は3’-3’-ホスホジエステル結合で保護するこ
とによって増大することを示す。純粋な又は混合のホス
ホロチオエート結合及び化学的に修飾されたオリゴヌク
レオチド、例えば、メチルホスホネート及びホスホロア
ミデートは、より安定で、エキソヌクレアーゼによって
よりゆっくり分解される(Kandimallaら, NAR (1997) v
ol. 25. No. 2, pp 370-378)。Tohdaら((1994) Journ
al of Biotechnology 34 (1994) 61-69)は、ホスホロ
チオエートを含むRNAがヌクレアーゼに対してより安
定であり、そのため翻訳効率も高いことを示している。
しかし、全体としては、タンパク質は少量しか産生され
ない。Tangら((1993) NAR, vol. 21, No. 11, pp 2279
-2735)は、ヘアピンループ構造が、エキソヌクレアー
ゼによる分解から一本鎖DNAの3’末端を保護するこ
とを示す。Hiraoら((1993) FEBS, vol. 321, No. 2,
3, 169-172)は、DNA断片d(GCGAAGC) が形成するヘ
アピンが、大腸菌抽出物由来のヌクレアーゼに対して極
めて耐性であることを示す。Yoshizawaら((1994) NAR,
Vol. 22, No. 12, pp 2217-2221)は、同じヘアピンと
のハイブリダイゼーションによるmRNA 3’末端の
安定化が、大腸菌抽出物を用いたin vitro翻訳の効率を
200倍に増大させることを示す。Good及びNielsen((199
8) PNAS USA 95, 2073-2076)は、ペプチド主鎖に結合
した塩基を含む合成分子(ペプチド核酸、PNA)が大腸
菌抽出物内における加水分解に対して耐性であり、アン
チセンス分子として使用できることを示す。Burdick及
びEmlen((1985) J. Immunology 135, 2593-2597)は、
DNA−アンチDNA免疫複合体において、IgG分子
が、自らに結合しているDNAを核酸分解から保護でき
ることを記載する。
【0009】EP 0 967 274は、ダンベル形状の線状二本
鎖DNA分子を調製する方法を記載する。この方法にお
いては、プラスミドを制限酵素で切断し、得られた二本
鎖の非共有結合によって閉じた分子の末端を、制限エン
ドヌクレアーゼで分解して一本鎖突出部を形成させ、続
いてマッチしたヘアピンオリゴマーを、得られた一本鎖
突出部に連結させることによって修飾し、ダンベル形状
の構築物を形成する。この構築物はT7DNAポリメラ
ーゼのエキソヌクレアーゼに対して増大した安定性を有
する。
【0010】保護戦略を有しない他の無細胞発現系は、
従来技術において記載されている:US 5571690におい
て、Hechtは、PCR反応で作製された鋳型からのタン
パク質の無細胞合成方法について記載する。この方法で
は、プラスミド由来のファージプロモーター領域を含む
全遺伝子配列を増幅する。in vitro 転写の後、ウサギ
網状赤血球からの溶解物を翻訳のために使用する。この
方法により、転写の後、5’CAPで修飾されたmRN
Aを用いて57μg/mlのタンパク質を産生することができ
た。Martemyanovら((1997) FEBS Lett. 414, 268-27
0)は、2段階PCR反応において作製した鋳型からの
タンパク質の無細胞合成のために、大腸菌由来のS30抽
出物を使用する。この方法では、まず標的遺伝子を、2
個の遺伝子特異的オリゴヌクレオチドプライマーを用い
たPCR反応で増幅し、続いて、いわゆるメガプライマ
ーを用いる第2のPCR反応に付して、T7プロモータ
ーとリボソーム結合部位を増幅した遺伝子に結合させ
る。これにより放射能で検出可能な量のタンパク質を産
生できるにすぎなかった。Yangら((2000) J. Bacterio
l.182, 295-302)は、大腸菌由来のS30抽出物を用い、
PCR反応で作製した鋳型からのタンパク質の無細胞合
成を実証する。この方法においては、放射能で検出可能
な量のタンパク質を産生できるにすぎなかった。Nakano
ら((1999) Biotechnol. & Bioeng. 64, 194-199)は、
中空繊維リアクター中で大腸菌由来のS30抽出物を用い
て、PCR反応で作製した鋳型から、反応混合物1mlあ
たり少なくとも80μgのタンパク質を産生する。US 6027
913においてSommerは、1段階PCR反応で作製した鋳
型からのタンパク質の無細胞合成のために、網状赤血球
由来の抽出物を使用した。この方法では、T7プロモー
ター及びリボソーム結合部位を標的遺伝子に結合する。
この方法を用いても、少量のタンパク質が産生されるに
すぎなかった。
【0011】しかし、上記の方法は満足できるものでは
ない。ウサギ網状赤血球からの真核細胞溶解物は比較的
ヌクレアーゼが少ないが、このような溶解物は大量を経
済的に産生することができないという欠点を有する。そ
れらは、非常に少量のタンパク質収量を可能にするにす
ぎない。同様のことが小麦胚芽からの溶解物にも当ては
まり、これは細心の注意を払って調製する必要があり、
そうしなければ周囲の組織に由来する翻訳阻害因子によ
って、ひどく汚染されてしまう(JP 236 896/2000)。
【0012】これとは対照的に、大腸菌溶解物はずっと
大量のタンパク質を産生する。しかし、大腸菌から溶解
物を調製するために記載された方法では、線状DNA鋳
型を用いた場合、最大約1時間という比較的短い反応期
間のみが許容される。なぜなら、その後は、これらのD
NA鋳型はこの溶解物に含まれるエキソヌクレアーゼに
よって完全に分解されるからである。大腸菌エキソヌク
レアーゼ変異体(すなわち、エキソヌクレアーゼ欠失
株)から得られた溶解物は、例えばA19株などの対応す
る野生型株よりも合成効率が有意に低い。
【0013】mRNAを保護する方法では、保護された
mRNAを溶解物に添加する前に、まずin vitro転写を
実施しなければならないという欠点を有する。そうする
と今度は、共役反応及び連続RNA合成が不可能とな
る。RNAを保護する方法は、Tohdaら (1994) Journal
of Biotechnology 34 (1994) 61-69, Yoshizawaら, (1
994) NAR, vol. 22, pp 2217-2221に記載されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】すなわち従来技術で
は、好適な試薬で修飾又は処理することによりエキソヌ
クレアーゼから二本鎖DNAを保護し、これをエキソヌ
クレアーゼ含有無細胞溶解物又はエキソヌクレアーゼを
含む細胞系におけるタンパク質発現に使用する方法は提
供されていない。従って、課題は、特に、DNAを保護
するための保護的手段ではあるが、タンパク質の発現を
可能にし、かつタンパク質の発現を阻害又は妨害しな
い、二本鎖DNAを保護する方法を開発することであ
る。
【0015】従って本発明の課題は、エキソヌクレアー
ゼ含有溶解物を用いる無細胞DNA依存的in vitro転写
/翻訳系、又はエキソヌクレアーゼを含む細胞系におけ
るタンパク質発現に使用するための、好適な試薬で修飾
又は処理することによりエキソヌクレアーゼから二本鎖
DNAを保護する方法である。
【0016】
【課題を解決するための手段】この課題は、本発明によ
り、エキソヌクレアーゼ含有溶解物を用いる無細胞invi
tro転写/翻訳系又はエキソヌクレアーゼを含む細胞系
における、安定化された線状短鎖DNAの転写、及びそ
れに続く翻訳を含むタンパク質発現方法であって、線状
短鎖DNAの安定性が、二本鎖DNAをエキソヌクレア
ーゼから保護するための以下に示す1又は複数の手段に
よって改善されることを特徴とする方法によって達成さ
れる: a)鋳型の3’末端へのエキソヌクレアーゼ耐性ヌクレ
オチド類似体又は他のエキソヌクレアーゼ耐性分子の取
り込み、 b)エキソヌクレアーゼ耐性ヌクレオチド含有PCRプ
ライマー対の使用による線状短鎖DNAの作製、 c)5’末端を相補鎖の3’末端に連結することによる
鋳型の保護、 d)線状の鋳型の両末端に結合するDNA配列特異的結
合分子による鋳型の保護、 e)競合的又は非競合的阻害剤の添加によるエキソヌク
レアーゼの不活性化、 f)鋳型の環状化による環状の閉じた鋳型の形成。
【0017】
【発明の実施の形態】手段a)において、ジデオキシヌ
クレオシド三リン酸を取り込むことにより、エキソヌク
レアーゼ耐性ヌクレオチド類似体を鋳型の3’末端に取
り込むことができる。あるいは、例えば、5’−ホスホ
チオエート保護ヌクレオシド三リン酸又はデオキシヌク
レオシド三リン酸を取り込むことも可能である。しか
し、酵素による取り込みに、ターミナルトランスフェラ
ーゼを使用する場合は、同様にエキソヌクレアーゼ耐性
であるパラニトロフェニルリン酸などのその他の分子を
取り込むこともできる。これらの分子は化学反応によっ
ても取り込むことができる。
【0018】手段b)において、エキソヌクレアーゼ耐
性ヌクレオチドを含むPCRプライマー対を使用する場
合は、5’−ホスホチオエート保護ヌクレオシド三リン
酸又はデオキシヌクレオシド三リン酸を取り込むことが
できる。化学的なオリゴヌクレオチド合成において取り
込むことができ、オリゴヌクレオチドに取り込まれた後
それに続くPCR反応において当業者に公知の熱安定性
DNAポリメラーゼの一つに対するプライマーとして機
能する、リン酸エステル及びデオキシリボースのヌクレ
オシド塩基の類似体のすべてを使用することも考えられ
る。
【0019】手段c)において、2個のヘアピン形成型
オリゴヌクレオチドアダプターを鋳型の遊離末端に連結
することにより、5’末端を相補鎖の3’末端に結合す
ることができる。オリゴヌクレオチドアダプターは、本
発明の意味において、例えば、配列番号1:5’-PO4-C
GCA CGC GTT TTC GCG TGC G-OH-3’である。オリゴヌ
クレオチドアダプターは、例えば、T4DNAリガーゼ
を用いて連結する。
【0020】手段c)において、プライマーの化学合成
の際にプライマー配列中の1又は数個のヌクレオシドモ
ノマー単位を、1又は数個のデオキシリボースリン酸又
は対応する無塩基類似体、例えば、(1-ホスホ-(3,4)-
ヒドロキシブタンジオール)と置換し、これらのPCR
プライマーをPCRで使用することにより、5’末端を
相補鎖の3’末端に結合することができる。これらのデ
オキシリボースリン酸又は無塩基類似体は、ポリメラー
ゼ反応の停止をもたらし、その結果、鋳型の5’末端に
一本鎖DNA末端が生じる。この遊離の5’末端は、そ
れ自身でヘアピン型ループを形成し、その5’末端は、
例えば、T4DNAリガーゼを用いて相補鎖の3’末端
に連結することができる。無塩基リンカーの代わりにヌ
クレオチド類似体を、その塩基又はリボースが例えばシ
リル基によって修飾されたプライマーに取り込み、ポリ
メラーゼによる伸長を阻止する同様の方法も考えられ
る。
【0021】手段c)において、ソラレンなどの化学的
架橋剤を2個のPCRプライマーの5’末端に取り込
み、PCR反応の後に、例えば、ソラレンの場合には強
光の作用下で反応させて化学結合をつくることにより、
5’プライマーを相補鎖の3’末端に結合することがで
きる。
【0022】手段c)において、PCRの後、それに続
く塩基を用いた化学反応によって、又はウラシルN-グ
リコシラーゼを用いた酵素反応によって再度取り除かれ
3’突出部を形成する、1又は数個のヌクレオチド又は
ヌクレオチド類似体(例えば、ウリジン)をPCRプラ
イマーに取り込むことによって、5’プライマーを相補
鎖の3’末端に結合することができる。この3’突出部
はそれ自身がヘアピン型のループを形成するように本発
明に従って構築され、この3’末端は相補鎖の5’末端
の反対側に正確に位置し、DNAギャップを、続いて、
例えばT4DNAリガーゼによる連結によって閉じ、ダ
ンベル形状の内部の閉じた環となる。例えば、以下のオ
リゴヌクレオチドは、この目的で、センスプライマーと
して使用することができる(x1-xnは増幅しようとする
標的配列に相同なヌクレオチドである)。
【0023】配列番号2 塩基又はウラシル-N-グリコシラーゼを切断のために使
用し、二本鎖を加熱して融解する場合は、5’プライマ
ーはヌクレオチドx1-xn(2)までドロップオフし、そ
して、その前にPCRによって形成された3’末端はそ
れ自身とハイブリダイズできる。
【0024】1. 配列番号3 配列番号4 2. 配列番号4 3. 配列番号4 手段c)において、双方のPCRプライマーの5’末端
に分子を取り込み、さらにこの分子又はその他の分子で
修飾したヌクレオチドを鋳型の3’末端に取り込み、こ
れら2個の分子を3’末端と5’末端で、タンパク質に
よって非共有結合で結合することによって、5’プライ
マーを相補鎖の3’末端に結合することもできる。例え
ば、2個の分子はビオチンでよく、タンパク質はアビジ
ン又はストレプトアビジンでよい。この場合、ビオチン
は、ビオチン化ヌクレオチドとして化学的に合成された
オリゴヌクレオチドを介して5’末端に取り込まれ、タ
ーミナルトランスフェラーゼを用いてビオチン化ヌクレ
オチド三リン酸として3’末端に導入される。ビオチン
はアビジン又はストレプトアビジンに対して高度の親和
性を有し、アビジン又はストレプトアビジンは最大4分
子のビオチンと結合できるため、アビジン又はストレプ
トアビジンは、2本の鎖における向かい合った2個のビ
オチン残基を結合することができる。二つの分子はジゴ
キシゲニンでもよく、タンパク質はジゴキシゲニンに対
する抗体又は抗体のジゴキシゲニン結合部でもよい。こ
の場合の工程は、アビジン/ストレプトアビジン及びビ
オチンを使用する場合と同様である。
【0025】手段d)において、線状鋳型の両末端に結
合するDNA配列特異的結合分子がこのDNA配列に対
する抗体又は抗体のDNA結合部であることも考えられ
る。本発明によると、手段d)における、線状鋳型の2
つの末端に結合するDNA配列特異的結合分子は、最終
鋳型の3’末端及び/又は5’末端にハイブリダイズす
るPNA分子又は複数のPNA分子でもよい。
【0026】手段d)によってもたらされる保護は、基
本的には、大きな分子が線状鋳型の二つの末端に結合す
るものである。従って、例えば、ストレプトアビジン/
アビジンが結合したビオチン化末端も考えられるし、di
g抗体又は抗体のdig結合部が結合したジゴキシゲニン化
末端も考えられる。
【0027】手段e)において、エキソヌクレアーゼの
活性を競合的に阻害する非特異的DNAを添加すること
により、エキソヌクレアーゼを不活性化することができ
る。
【0028】手段e)において、エキソヌクレアーゼの
活性を遮断する不活化抗体を添加することによって、エ
キソヌクレアーゼを不活性化することができる。
【0029】本発明はまた、手段f)において、線状鋳
型の両末端を、例えばターミナルトランスフェラーゼを
用いてビオチン化し、ストレプトアビジン又はアビジン
を使用して両末端を結合して環を形成させる本発明の方
法に関する。手段f)により、線状鋳型の両末端をジゴ
キシゲニン化し、ジゴキシゲニンに対する抗体又は抗体
のジゴキシゲニン結合部を結合させて両末端を連結する
ことができる。
【0030】本発明はまた、手段f)において、線状鋳
型の2つの末端をDNA分子を介して、それに続いて酵
素的、化学的又は非共有結合的な連結によって環化する
本発明の方法に関する。例えば、T4DNAリガーゼを
用いた2つの末端の直接的連結は、熱力学的に望ましく
なく、その進行は全く非効率的であり、従って、その殆
どは連結しないまま残るため、エキソヌクレアーゼの攻
撃を受けやすい。従って、DNAの末端に非常に長い突
出部を作製する必要がある。このような突出部は、相補
的DNA片と対になったときに熱力学的に好ましい状態
に変化するため、効率的な連結が可能となる。
【0031】この目的のため、例えば、PCR反応の停
止、及びそれによって5’突出部をもたらすプライマー
を使用するPCR反応によって鋳型を調製する。この点
に関し好適なプライマーは、特に、プライマー配列中に
ポリメラーゼによる鋳型の伸長を阻止する1又は数個の
修飾モノマー単位が導入されたプライマーである。本発
明の修飾モノマー単位は、例えば、デオキシリボースリ
ン酸、無塩基類似体又は特に、その塩基又はリボースが
修飾されそのためポリメラーゼによる伸長を阻止するヌ
クレオチド類似体である。あるいは、その後、請求項1
0と同様、完全に又は部分的に再度取り除くことができ
るプライマーを、PCRに使用することもできる。その
末端にすでに5’又は3’突出部を有するこのPCR産
物は、別のDNA片が鋳型と相補的な突出部を有する場
合は、これと連結させることによって環化することがで
きる。このようなDNA片は、化学合成でき、又は同様
のPCR法によって適当な突出部を提供することもでき
る。後者の方法は、互いに相補的な鋳型及びDNA分子
に突出した5’末端又は3’末端を作製することによっ
てDNA分子との連結が生じる場合に、特に好ましい。
突出した3’末端は、PCR反応の後に続く化学反応又
は酵素反応によって再度取り除いて3’突出部を形成す
ることができる1又は数個のヌクレオチド又はヌクレオ
チド類似体を取り込むことによって作製する。突出した
5’末端は、ポリメラーゼによる鋳型の伸長を阻止する
修飾モノマー単位を1又は数個取り込むことによって作
製する。続いてPCR反応を実施する。修飾部位におけ
るポリメラーゼ反応の停止により、鋳型の5’末端に遊
離の一本鎖DNA末端が生じる。修飾モノマー単位はま
た、デオキシリボースリン酸又は無塩基類似体でもよ
い。修飾モノマー単位はまた、その塩基又はリボースが
修飾されそのためポリメラーゼによる伸長を阻止するヌ
クレオチド類似体でもよい。
【0032】in vitroタンパク質合成に前もって必要な
のは、DNA鋳型の産生である。この鋳型は以下のエレ
メントを含んでいなければならない:使用するRNAポ
リメラーゼのためのプロモーター、リボソーム結合部位
及び発現させる標的遺伝子である。原則として、線状の
又は環状の閉じた鋳型を使用することができる。線状鋳
型を作製するための様々な方法があり、例えば、制限エ
ンドヌクレアーゼを用いてプラスミドを線状化すること
による方法がある。線状鋳型はまた、PCR法によって
非常に簡単に産生することができる。線状鋳型を用いて
精製RNAポリメラーゼによってin vitro転写を実施す
ることは非常に簡単であるが、線状DNA鋳型は、in v
itro転写−翻訳組合せ混合物においてエキソヌクレアー
ゼの攻撃を受けやすい:翻訳に必要とされるリボソー
ム、アミノアシルtRNAシンターゼ、開始因子、伸長
因子及び停止因子は、エキソヌクレアーゼとの混合物と
して、溶解物からしか調製できないため、線状鋳型をエ
キソヌクレアーゼの攻撃から保護する必要がある。
【0033】これは、鋳型の末端を修飾することによ
り、又は1種以上の競合的若しくは非競合的阻害剤を添
加してエキソヌクレアーゼを不活性化することにより、
達成できる。しかし、ここで、転写又は翻訳の各段階の
いずれも阻害されないことが重要である。すなわち、例
えば、EDTAは多くのヌクレアーゼに対して効果的な薬剤
として知られているが、EDTAは同時に転写並びに翻訳を
阻害する。
【0034】そこで、溶解物中に存在するか又は別に添
加するRNAポリメラーゼによって、このように保護さ
れたDNA鋳型からmRNAを転写することが可能であ
る。このmRNAはすぐにリボソーム上で翻訳される。
請求項に記載された転写を阻害しない手段のためには、
末端の修飾がプロモーター領域中に直接挿入されない
が、プロモーターの前に挿入されるように注意しなけれ
ばならない。アビジン又はストレプトアビジンを使用す
る場合は、DNA上のビオチン残基に対してアビジン又
はストレプトアビジンを過剰に使用して、全DNAが凝
集するのを防止することが重要である。さらに、アビジ
ン又はストレプトアビジン上に残っている遊離の結合部
位は、鋳型を反応に使用する前にビオチンで飽和しなけ
ればならない。そうしなければ、意外にも、タンパク質
合成の完全な阻害が起こってしまう。抗体を使用する場
合は、これらが溶解物に由来するDNA又はその他の必
須タンパク質と非特異的に反応しないように注意しなけ
ればならない。
【0035】
【実施例】実施例1 ターミナルトランスフェラーゼを用いて鋳型の3’末端
へ非加水分解性ヌクレオチドを取り込むことによって
3’エキソヌクレアーゼから保護する。このケースで
は、ジデオキシヌクレオチド三リン酸又はホスホチオエ
ート-ATPを取り込んだ。このような修飾により、鋳
型の分解は大幅に低減し、タンパク質発現量は数倍に増
加した。
【0036】PCR反応 1115 bp断片をPCR断片からのin vitro発現のためのE
xpand High FidelityPCRキット(Roche Diagnostics
GmbH)を用いて増幅した。50 ngのpIVEX2.1 GFPを鋳型と
して用いた。プラスミドpIVEX2.1 GFPは、Aequorea vic
toria由来の緑色蛍光タンパク質の配列を変異GFPcycle
3 (Nature Biotechnology (1996) 14,315-319)の形態で
含み、そして以下に示すin vitro発現のために重要な調
節エレメントを含む:T7プロモーター、リボソーム結
合部位及びT7ターミネーターである。PCR産物は、
T7プロモーターの30 bp上流から開始し、T7ターミ
ネーターの末端までのGFPコード配列を含む。以下のプ
ライマーを増幅のために使用した。
【0037】センスプライマー 配列番号5 及びアンチセンスプライマー 配列番号6 94℃で1分、60℃で1分、72℃で1分のPCRサイクルを3
0回繰り返した。産物の濃度はアガロースゲルを用いて
評価した。続いてPCR産物をエタノールで沈殿させ、
DNAse及びRNAseを含まない水にとった。
【0038】ターミナルトランスフェラーゼを用いたジ
デオキシ-ATPによる3’末端の修飾 45μgのPCR産物を、250 Uのターミナルトランスフェ
ラーゼ (Roche Diagnostics GmbH)及び30 nmolのジデオ
キシ-ATP (Roche Diagnostics GmbH)とともに、2.5
mM CoCl2を含有するターミナルトランスフェラーゼ用の
5 x 反応バッファー(Roche Diagnostics GmbH)(総量50
0μl) 100μl中で、37℃にて40分間インキュベートし
た。そして、エタノールで沈殿させ、20μlのDNAs
e及びRNAseを含まない水中にとった。
【0039】ターミナルトランスフェラーゼを用いたホ
スホチオエート-ATPによる3’末端の修飾 10μgのPCR産物を、75 Uのターミナルトランスフェ
ラーゼ (Roche Diagnostics GmbH)及び47 nmolのホスホ
チオエート-ATP (アデノシン5’-O-(1-チオトリホ
スフェート), NAPS Company, Gottingen, Germany #39
565 N)とともに、2.5 mM CoCl2を含有するターミナルト
ランスフェラーゼ用の5 x 反応バッファー(Roche Diagn
ostics GmbH)(総量50μl) 10μl中で、37℃にて40分
間インキュベートした。そして、エタノールで沈殿さ
せ、10μlのDNAse及びRNAseを含まない水中
にとった。
【0040】in vitro転写/翻訳反応の組合せ 転写/翻訳反応は、50μlの体積で、30℃にて2時間にわ
たって実施した。反応溶液は、80.5 mM 酢酸カリウム、
10 mM 酢酸マグネシウム、35 mM 塩化アンモニウム、4
mM 塩化マグネシウム、4 % ポリエチレングリコール200
0、1 mM ATP、0.5 mM CTP、1 mM GTP、0.5 mM UTP、
30 mM ホスホエノールピルベート、8μg/ml ピルビン酸
キナーゼ、400μM の各アミノ酸 (20種の天然に存在す
るアミノ酸すべて)、0.1 mM 葉酸、0.1 mM EDTA、50 mM
HEPES-KOH pH 7.6/30℃、20μg/ml リファンピシン、
0.03 % アジ化ナトリウム、2μg/ml アプロチニン、1 m
g/ml ロイペプチン、1μg/ml ペプスタチンA、10 mM ア
セチルホスフェート、100μg/mlの大腸菌MRE600由来t
RNA、8 mM ジチオトレイトール、100 U/ml RNAs
e-インヒビター、15μl 大腸菌溶解物、0.5 U/μl T
7-RNAポリメラーゼを含むものであった。大腸菌溶
解物は、Zubayの方法 (Annu. Rev. Genet. (1973) 7、2
67)によりA19株から調製した。別に記載しない限り、そ
れぞれの実施例に記載した方法によって調製した鋳型D
NAの1μgを各混合物に添加した。
【0041】エキソヌクレアーゼアッセイ 13μlのサンプルを、in vitro 転写/翻訳組合せ反応物
(全反応物 200μl)から、記載した時間(分)で採取
し、65℃で15分間加熱した。氷上で15分間冷却した後、
107μlのH2O及び3μlのRNAse (Roche #119915)を
添加し、37℃で30分間インキュベートした。次に、12μ
lの5 % SDS及び3μlのプロテイナーゼ K (Roche #14137
83)を添加し、37℃で30分間インキュベートした。続い
てこれを13μlの3 M NaAc (pH 4.8)及び 400μlの氷冷E
TOHを用いて30分間、-20℃で沈殿させた。200μlの氷冷
70 % ETOHで洗浄して乾燥させた後、全量を1 % TBEゲル
に流した(図1a、1b及び2を参照されたい)。
【0042】実施例2 5’プライマーを相補鎖の3’末端に結合させることに
よる、5’及び3’エキソヌクレアーゼからの保護 その配列中の2個のヌクレオシドモノマー単位が2個の
無塩基リンカー(この場合は単なるデオキシリボース)
と置き換わったPCRプライマーを、PCRにおいて使
用した。EP 0 416 817に記載されるように、これらの部
位はポリメラーゼ反応の停止をもたらし、その結果、鋳
型の5’末端に一本鎖DNA末端をもたらす。この遊離
の5’末端は、それ自身でヘアピン型ループを形成し、
相補鎖の3’末端の反対側に正確に位置するように構築
した。DNAギャップを続く連結によって閉じ、ダンベ
ル形状の内部の閉じた環を形成する。略図を参照された
い。
【0043】略図 オリゴヌクレオチド: 配列番号7 3’末端に突出部を有するPCR産物 配列番号8 突出部の折り返し後 配列番号8 連結後 配列番号8 このような修飾により鋳型の分解を大幅に低減させるこ
とができ、タンパク質発現量は数倍に増加した(図3a、
3b及び4を参照されたい)。
【0044】PCR反応 in vitro発現のため、1115 bp断片を、Expand High Fid
elity PCR kit (RocheDiagnostics GmbH)を用い、PC
R断片から増幅した。PCR産物は、T7プロモーター
の25 bp上流から開始し、T7ターミネーターの末端ま
でGFPコード配列を含んでいた。以下のプライマーを増
幅に使用した(リボースは、β-2'-デオキシ -D-リボフ
ラノースを示し、Pはリン酸基を示す)。
【0045】センスプライマー 配列番号7 アンチセンスプライマー 配列番号9
【0046】300 ngのpIVEX2.1 GFPを鋳型として使用し
た。プラスミドpIVEX2.1 GFPはAequorea victoria由来
の緑色蛍光タンパク質に対する配列を、変異GFPcycle 3
(Nature Biotechnology (1996) 14, 315-319)の形態で
含み、以下に示すin vitro発現のために重要な調節エレ
メントを含む: T7プロモーター、リボソーム結合部
位及びT7ターミネーターである。
【0047】94℃で1分、60℃で1分、72℃で1分のP
CRサイクルを24回繰り返した。産物の濃度は、アガロ
ースゲルを用いて評価した。続いてPCR産物をエタノ
ールで沈殿させ、DNAse及びRNAseを含まない
水中に取った。
【0048】5’末端の相補鎖の3’末端への連結 上記のPCR反応から得た15μgのDNAを、180μlの
リガーゼバッファー中の30単位のT4DNAリガーゼを
用いて、16℃にて18時間にわたり連結させた。続いて、
エタノールで沈殿させ、20μlのDNAse及びRNA
seを含まない水中に取った。
【0049】PCR及び連結によって、前記した略図に
示したような線状鋳型のヘアピン型閉鎖末端が得られ
る。
【0050】エキソヌクレアーゼアッセイ エキソヌクレアーゼアッセイを実施例1と同様に実施し
た。
【0051】実施例3 化学的架橋剤(例えば、ソラレン)を、双方のPCRプ
ライマーの5’末端に取り込み、光による好適な活性化
の後、架橋剤は、相補鎖の塩基を介して相補鎖の3’末
端との間で共有結合を形成させた。これにより、エキソ
ヌクレアーゼに対する高度の耐性がもたらされた。この
ように修飾された鋳型を使用して、実施例1と同様にin
vitroでタンパク質を首尾よく合成した(図6参照)。
【0052】PCR 反応 PCR反応は以下のプライマーを使用して実施例1と同
様に実施した:ソラレン-C-2'ホスホルアミダイトは、G
len Research Ltd., Virginia USAから入手した。
【0053】センスプライマー 配列番号10 アンチセンスプライマー 配列番号11 300 ngのpIVEX2.1 GFPを鋳型として使用した。94℃で1
分、50℃で1分、72℃で1分のPCRサイクルを25回繰
り返した。産物の濃度はアガロースゲルを用いて評価し
た。続いて、PCR産物をエタノールで沈殿させ、DN
Ase及びRNAseを含まない水中に取った。
【0054】5’末端の相補鎖の3’末端への光化学的
連結 その前方にPyrex filterを有する水銀灯で5分間にわた
りPCR産物を照射することによって、ソラレンを相補
鎖のチミジンに連結させた。
【0055】エキソヌクレアーゼアッセイ 光化学的連結の後、400 ngのソラレン修飾DNAを、総
量20μl中で10 U又は100 U エキソヌクレアーゼIII(Roc
he Diagnostics GmbH)とともに、37℃で1時間インキュ
ベートした(図5参照)実施例4 5’末端がビオチン化されたPCRプライマー対を用い
て、5’及び3’エキソヌクレアーゼから保護した。続
いてストレプトアビジンを増幅した鋳型の5’末端に結
合させ、その結果、その大きさによって5’及び3’末
端を保護するか、あるいは、ストレプトアビジンを増幅
した鋳型の5’末端に結合させて内部の閉じた環によっ
て鋳型の2つの末端を保護する。
【0056】ビオチン化ヌクレオチドを2個のPCRプ
ライマーの5’末端に取り込んだ。そして、PCRで増
幅した鋳型をストレプトアビジンとともにインキュベー
トした。ストレプトアビジンの大きさが、エキソヌクレ
アーゼ分解から鋳型の5’及び3’ 末端を保護する。
このように修飾された鋳型から、タンパク質を首尾よく
合成した。
【0057】PCR反応 PCR反応は、以下のプライマーを使用して実施例1と
同様に実施した。
【0058】センスプライマー 配列番号5 アンチセンスプライマー 配列番号6 ビオチン化プライマーは、Metabion Company, Martinsr
ied, Germanyから入手した。
【0059】300 ngのpIVEX2.1 GFP を鋳型として使用
した。94℃で1分、50℃で1分、72℃で1分のPCRサ
イクルを25回繰り返した。産物の濃度は、アガロースゲ
ルを用いて評価した。続いてPCR産物をエタノールで
沈殿させ、DNAse及びRNAseを含まない水中に
取った。
【0060】ストレプトアビジンとのインキュベート 10μgのストレプトアビジンを、総容量10μlで、PCR
産物1.5μgに加えた。続いて、遊離のビオチン結合部位
を10μgのビオチンを用いて飽和させた。
【0061】In vitro発現 1μgのビオチン/ストレプトアビジン修飾DNAを、in
vitro発現のために、実施例1に記載のように使用した
(図7参照)。
【0062】
【発明の効果】以上記載したように、本発明により、線
状短鎖DNAの安定性が、二本鎖DNAをエキソヌクレ
アーゼから保護するための1又は複数の手段によって改
善され、エキソヌクレアーゼ含有溶解物を用いる無細胞
in vitro転写/翻訳系又はエキソヌクレアーゼを含む細
胞系における、安定化された線状短鎖DNAの転写、及
びそれに続く翻訳を含むタンパク質発現方法が提供され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1aは、非修飾鋳型の安定性を示す。5分経
過後にはすでに、この混合物中には線状DNAは検出さ
れない。レーン1 標品レーン2〜6 in vitro転写−
翻訳混合物中で5、15、30、45及び60分間イン
キュベートした後の線状DNA。図1bは、その3’末
端を、ターミナルトランスフェラーゼを用いてジデオキ
シ−ATPで修飾した鋳型の安定性を示す。10分経過
後もなお、線状DNAはこの混合物中に検出される。
【図2】図2は、線状DNA鋳型の3’末端をジデオキ
シ−ATP又はホスホチオエート−ATPで修飾するこ
とにより、非修飾鋳型と比較して、タンパク質合成量が
改善されることを示す。記載のように、1μg及び2μgの
DNAを使用した。
【図3】図3aは、実施例2に従って作製された突出し
た5’末端を有する鋳型の、連結前の安定性を示す。図
1aの非修飾鋳型とは対照的に、このケースにおいて
は、線状DNAが検出できなくなるのは10分後であ
る。図3bは、実施例2に従って作製された突出した
5’末端を有する鋳型の、連結後の安定性を示す。連結
の後、鋳型は120分の全合成期間にわたって存在する。
線状DNAの分解は大幅に低減した。
【図4】図4は、実施例2に従って、線状DNA鋳型の
3’末端を修飾することにより、タンパク質合成量が改
善したことを示す。5’末端の折り返しは、既に、タン
パク質の高度な合成をもたらした。しかし、2つの末端
が連結されてはじめて、鋳型のより高い安定性が達成さ
れ、最大量のタンパク質が生成する。記載のように、1
μg及び2μgのDNAを使用した。
【図5】図5は、エキソヌクレアーゼIIIに対する鋳型
の安定性を示す。非修飾DNAは10 Uエキソヌクレアー
ゼIIIによって既に分解されるのにもかかわらず、ソラ
レンに連結されたDNAは、100 UエキソヌクレアーゼI
IIに対しても安定である。レーン1〜3 ソラレン連結D
NA、レーン4〜6 非修飾DNA。レーン1、4はエキソ
ヌクレアーゼIIIなし、レーン2、5は10 Uエキソヌクレ
アーゼ IIIを含む、レーン3、6は100 Uエキソヌクレア
ーゼ IIIを含む。
【図6】図6は、線状DNA鋳型の3’末端のソラレン
連結による、タンパク質合成量の改善を示す。
【図7】図7は、プライマーをビオチンで修飾し、続い
て、ストレプトアビジンと結合させることによる、タン
パク質合成量の改善を示す。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年4月18日(2002.4.1
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ホフマン,トーマス ドイツ連邦共和国 ディー−68535 ノイ −エディンゲン,アホーンシュトラーセ 4 (72)発明者 ネメツ,コーデュラ ドイツ連邦共和国 ディー−82515 ウォ ルフラッツシャウゼン,イサースピッツ 11 (72)発明者 ヘインドル,ディエター ドイツ連邦共和国 ディー−82327 ツッ ツイング,ワルドシュミッツシュトラーセ 1 (72)発明者 メッツラー,トーマス ドイツ連邦共和国 ディー−80337 ミュ ンヘン,マイシュトラーセ 57 (72)発明者 ムッテル,ウォルフガング ドイツ連邦共和国 ディー−82347 バー ンリエド,アム ノイランド 1 Fターム(参考) 4B024 AA20 CA01 GA30 HA01

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エキソヌクレアーゼ含有溶解物を用いる
    無細胞in vitro転写/翻訳系、またはエキソヌクレアー
    ゼを含む細胞系における、安定化された線状短鎖DNA
    の転写及びそれに続く翻訳の段階を含むタンパク質発現
    方法であって、線状短鎖DNAの安定性が、二本鎖DN
    Aをエキソヌクレアーゼから保護する1または複数の以
    下の手段: a)鋳型の3’末端へのエキソヌクレアーゼ耐性ヌクレ
    オチド類似体または他の分子の取り込み、 b)エキソヌクレアーゼ耐性ヌクレオチド含有PCRプ
    ライマー対の使用による線状短鎖DNAの作製、 c)5’末端を相補鎖の3’末端に連結することによ
    る、PCR反応によって作製される鋳型の保護、 d)線状の鋳型の両末端に結合するDNA配列特異的結
    合分子による鋳型の保護、 e)競合的または非競合的阻害剤の添加によるエキソヌ
    クレアーゼの不活性化、 f)鋳型の環状化による環状の閉じた鋳型の形成、によ
    って改善される、上記方法。
  2. 【請求項2】 ジデオキシヌクレオシド三リン酸が手段
    a)におけるエキソヌクレアーゼ耐性ヌクレオチドとし
    て取り込まれる、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 5’−ホスホチオエート保護ヌクレオシ
    ド三リン酸またはデオキシヌクレオシド三リン酸が手段
    a)におけるエキソヌクレアーゼ耐性ヌクレオチドとし
    て取り込まれる、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 5’−ホスホチオエート保護ヌクレオシ
    ド三リン酸またはデオキシヌクレオシド三リン酸が手段
    b)におけるエキソヌクレアーゼ耐性ヌクレオチドとし
    て取り込まれる、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 2個のヘアピン形成型オリゴヌクレオチ
    ドアダプターを鋳型の遊離末端に連結することによって
    手段c)における相補鎖の3’末端への5’プライマー
    の連結を行う、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 手段c)において、5’プライマーの相
    補鎖の3’末端への連結が、 −ポリメラーゼによる鋳型の伸長を抑制する1または数
    個の修飾モノマー単位のプライマー配列中への導入、 −1または数個の修飾モノマー単位を含むPCRプライ
    マーを用いたPCR反応の実施、 −修飾部位におけるポリメラーゼ反応の停止及び鋳型の
    5’末端における一本鎖DNAの遊離末端の形成、 そして更にこの遊離の5’末端のそれ自身でのヘアピン
    型ループの形成、及びその5’末端の相補鎖の3’末端
    への連結、によって達成される、請求項1に記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 修飾モノマー単位がデオキシリボースリ
    ン酸または無塩基(abasic)類似体である、請求項6に
    記載の方法。
  8. 【請求項8】 修飾モノマー単位が、塩基またはリボー
    スが修飾され、ポリメラーゼによる伸長を阻止するヌク
    レオチド類似体である、請求項6に記載の方法。
  9. 【請求項9】 2個のPCRプライマーの5’末端に化
    学的架橋剤を取り込み、PCR反応後に化学的架橋を実
    施することによって、手段c)における相補鎖の3’末
    端への5’プライマーの連結を行う、請求項1に記載の
    方法。
  10. 【請求項10】 PCR反応後の化学的または酵素的反
    応によって再度取り除かれる1または数個のヌクレオチ
    ドまたはヌクレオチド類似体をPCRプライマー中に導
    入することによって3’突出部を形成し、この3’突出
    部がそれ自体でヘアピン型ループを形成し、その3’末
    端が相補鎖の5’末端の正確な反対側に位置し、そして
    DNAギャップがこれに続く連結反応によって閉じ、結
    果としてダンベル形状の内部の閉じた環となることによ
    って、手段c)における5’プライマーの相補鎖の3’
    末端への連結を行う、請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 双方のPCRプライマーの5’末端に
    分子を導入し、鋳型の3’末端にこの分子または別の分
    子で修飾されたヌクレオチドを導入し、3’末端及び
    5’末端においてこれら2つの分子をタンパク質によっ
    て非共有結合によって結合させることによって、手段
    c)における5’プライマーの相補鎖の3’末端への連
    結を行う、請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 2個の分子がビオチンであり、タンパ
    ク質がアビジンまたはストレプトアビジンである、請求
    項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 2個の分子がジゴキシゲニンであり、
    タンパク質がジゴキシゲニンに対する抗体、または抗体
    のジゴキシゲニン結合部である、請求項11に記載の方
    法。
  14. 【請求項14】 手段d)において、線状の鋳型の両末
    端に結合するDNA配列特異的結合分子がこのDNA配
    列に対する抗体または抗体のDNA結合部である、請求
    項1に記載の方法。
  15. 【請求項15】 線状の鋳型の両末端に結合する手段
    d)のDNA配列特異的結合分子が最終の鋳型の3’及
    び/または5’末端にハイブリダイズする1または数個
    のPNA分子である、請求項1に記載の方法。
  16. 【請求項16】 手段e)において、エキソヌクレアー
    ゼの活性を競合的に阻害する非特異的DNAの添加によ
    ってエキソヌクレアーゼが不活性化される、請求項1に
    記載の方法。
  17. 【請求項17】 手段e)において、エキソヌクレアー
    ゼの活性を遮断する不活化抗体の添加によってエキソヌ
    クレアーゼが不活性化される、請求項1に記載の方法。
  18. 【請求項18】 手段f)において、線状の鋳型の両末
    端が、DNA分子、及びそれに続く酵素的、化学的また
    は非共有的連結によって環化される、請求項1に記載の
    方法。
  19. 【請求項19】 DNA分子を用いた連結が、好ましく
    は鋳型内及びDNA分子内に突出した互いに相補的な
    5’末端または3’末端を作製することによって行わ
    れ、請求項10に記載の方法を用いて3’突出末端を作
    製し、請求項6、7、または8に記載の方法を用いて
    5’突出末端を作製する、請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 手段f)において、線状の鋳型の両末
    端がビオチン化されており、両末端がストレプトアビジ
    ンまたはアビジンによって連結される、請求項1に記載
    の方法。
  21. 【請求項21】 手段f)において、線状の鋳型の両末
    端がジゴキシゲニン化されており、ジゴキシゲニンに対
    する抗体または抗体のジゴキシゲニン結合部が両末端を
    連結する、請求項1に記載の方法。
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