JP2002317881A - ソレノイドバルブ - Google Patents

ソレノイドバルブ

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JP2002317881A
JP2002317881A JP2001122931A JP2001122931A JP2002317881A JP 2002317881 A JP2002317881 A JP 2002317881A JP 2001122931 A JP2001122931 A JP 2001122931A JP 2001122931 A JP2001122931 A JP 2001122931A JP 2002317881 A JP2002317881 A JP 2002317881A
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Japan
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valve
hole
opening
solenoid
cylinder hole
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JP2001122931A
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English (en)
Inventor
Junichi Nakahira
淳一 中平
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Hamanakodenso Co Ltd
Original Assignee
Hamanakodenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バルブ体を大型化させることなく、オイルパ
ンなどに伝達される作動音を十分に低下させることが容
易なソレノイドバルブを提供する。 【解決手段】 弁孔1、第一流路(2、3)及び第二流
路(3、4)を区画する弁座部材(12、14)、弁孔
1を開閉する弁体16、シリンダー孔18、電磁コイル
20、弁孔1を開閉するプランジャ22を有するソレノ
イドバルブに、シリンダー孔18の前記開口と間隔を隔
てて該開口と対向し遠心方向に向かう遠心開口24aを
形成する対向面部材24を設ける。シリンダー孔18内
の空間ギャップ7から排出された油は、対向面部材24
に衝突し、遠心開口24aより流出する。それゆえ、シ
リンダー孔18から油が排出される方向にオイルパンが
設けられていても、その方向に排出された油はオイルパ
ンに衝突しにくくなり、オイルパンなどに伝達される作
動音を低くすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オートマチックト
ランスミッションなどに使用できるソレノイドバルブに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のソレノイドバルブとして、例えば
図3に示されるように、弁孔101と弁孔101の一端
側に第一流路(入力ポート102及び制御ポート10
3)の一部と他端側に第二流路(制御ポート103及び
排出ポート104)の少なくとも一部を区画する弁座部
材(ボビン110)と、該弁孔を開閉する弁体(ボール
116)と、該弁座部材と一体的に固定され該弁座部材
とともに該第二流路を区画する流路空間105及び一端
側で流路空間105に連通し他端が開口するシリンダー
孔118と、シリンダー孔118と同軸的に保持された
電磁コイル120とを持つソレノイド部材と、シリンダ
ー孔118に摺動自在に保持され弁体116を駆動して
弁孔101を開閉するプランジャ122とを有するソレ
ノイドバルブがある(特開平8−105563号公
報)。
【0003】オートマチックトランスミッションでは、
ソレノイドバルブはその周囲に油が存在する状態で使用
される。図3に示したソレノイドバルブでは、電磁コイ
ル120の起磁力によってプランジャ122がシリンダ
ー孔118内を往復運動し、このプランジャ122の往
復運動に伴って弁孔101の開閉がなされる。この弁孔
101の開閉に伴い、入力ポート102から流入した油
は、制御ポート103を経て流路空間105に到る。流
路空間105に到った油の一部は排出ポート104から
排出される。
【0004】シリンダー孔118内においては、プラン
ジャ122とコアステータ126との間にはスプリング
128が介設され、そのスプリング128の弾性力(反
発力)により、それらの部材の間に空間ギャップ107
が形成される。また、シリンダー孔118の一端には、
プランジャ122をシリンダー孔118内で往復運動さ
せやすくするために開口部(図3では、プランジャ12
2の一端側に固定された筒状のコアステータ126の開
口部が相当する。)が設けられている。
【0005】プランジャ122が弁孔101側に摺動す
るときには、シリンダー孔118内のコアステータ12
6とプランジャ122との空間ギャップ107が拡大し
て外部に対して低圧になろうとするが、油がコアステー
タ126の開口部126aを通じて入ってくることによ
り等圧の状態が保たれ、プランジャが弁孔側にスムーズ
に摺動できるようになる。一方、プランジャ122がコ
アステータ126側に摺動するときには、その空間ギャ
ップ107の油がプランジャ122に押圧されて開口部
126aから排出され、空間ギャップ107が縮小す
る。従って、プランジャ122を高速で往復運動させる
と、油がその往復運動に合わせてコアステータ126の
開口部126aを通じて空間ギャップ107に高速で出
入りし、その周りに存在する油が高速で挙動する。
【0006】オートマチックトランスミッションの種類
によっては、こうしたシリンダー孔118から油が排出
される方向にオイルパンなどが設けられていることがあ
る。こうしたオイルパンとプランジャ122との距離が
短いと、シリンダー孔118から排出された油は、そう
したオイルパンなどに強く衝突して、それを激しく振動
させる。その結果、スピーカ効果によりソレノイドバル
ブの作動音がオイルパンなどに伝達されてしまう。こう
してオイルパンなどに伝達されたソレノイドバルブの作
動音(以下、ソレノイド伝達音と称する)は、騒音の原
因にもなる上、オイルパンの振動によりオートマチック
トランスミッションの性能を低下させてしまう恐れがあ
る。
【0007】図3に示したソレノイドバルブでは、コア
ステータ126の開口部126aの長さ(L1)を大き
くとることにより、開口部126aを流れる油にチョー
ク効果が働いて、開口部126aから排出される油の流
速を抑えることができる。その結果、シリンダー孔11
8の開口(コアステータ126の開口部126a)から
油が排出される方向にオイルパンが設けられていても、
その方向に排出される油のオイルパンに衝突する力が抑
えらる。その結果、オイルパンの振動が抑えられ、ソレ
ノイド伝達音を低くすることができる。
【0008】ところで、オートマチックトランスミッシ
ョンの複雑化に伴い、ソレノイドバルブの小型化が求め
られている。図3に示したソレノイドバルブでは、コア
ステータ126の開口部126aのL1を大きくとって
ソレノイド伝達音を抑えようとすると、バルブ体が大型
化してしまう。そこで、開口部126aのL1を小さく
してバルブ体の小型化を図ろうとすると、ソレノイド伝
達音を消音することが困難になってしまう。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に鑑
みてなされたものであり、バルブ体を大型化させること
なく、ソレノイド伝達音を十分に低下させることが容易
なソレノイドバルブを提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明のソレノイドバルブは、弁孔と該弁孔の一端側に第一
流路の一部と他端側に第二流路の少なくとも一部を区画
する弁座部材と、該弁孔を開閉する弁体と、該弁座部材
と一体的に固定され該弁座部材とともに該第二流路を区
画する流路空間及び一端側で該流路空間に連通し他端が
開口するシリンダー孔と、該シリンダー孔と同軸的に保
持された電磁コイルとを持つソレノイド部材と、該シリ
ンダー孔に摺動自在に保持され該弁体を駆動して該弁孔
を開閉するプランジャとを有するソレノイドバルブであ
って、前記ソレノイド部材は、前記シリンダー孔の前記
開口と間隔を隔てて該開口と対向し遠心方向に向かう遠
心開口を形成する対向面部材を有することを特徴とす
る。
【0011】このソレノイドバルブにおいても、電磁コ
イルの起磁力によってプランジャがシリンダー孔内を往
復運動し、このプランジャの往復運動に伴って弁孔の開
閉がなされる。第一流路から入った油は、弁孔の開閉に
伴って流路空間に到る。流路空間に到った油の一部は第
二流路から排出される。
【0012】プランジャが弁孔側に摺動すると、シリン
ダー孔内においてプランジャの弁孔と反対側に形成され
た空間ギャップが拡大し、外部に対して低圧になろうと
するが、油がシリンダー孔の開口を通じて空間ギャップ
に流入してくることにより等圧の状態が保たれ、プラン
ジャが弁孔側にスムーズに摺動できるようになる。一
方、プランジャが弁孔と反対側に摺動するときには、そ
の空間ギャップに入った油がプランジャに押圧されてシ
リンダー孔の開口から排出され、空間ギャップが縮小す
る。すなわち、プランジャを高速で往復運動させると、
油がその往復運動に合わせ、シリンダー孔の開口を通じ
て空間ギャップに高速で出入りする。
【0013】このとき、シリンダー孔の開口から排出さ
れた油は、対向面部材に衝突し、遠心開口より流出す
る。それゆえ、シリンダー孔の開口から油が排出される
方向にオイルパンが設けられていても、その方向に排出
される油は、対向面部材に邪魔されてオイルパンに衝突
しにくくなる。その結果、オイルパンの振動が抑えら
れ、ソレノイド伝達音を低くすることができる。
【0014】従って、このソレノイドバルブによれば、
騒音の発生を少なくできる上、オイルパンの振動による
オートマチックトランスミッションの性能低下を防止す
ることができる。
【0015】このソレノイドバルブにおいて、前記ソレ
ノイド部材は、前記シリンダー孔の前記プランジャの一
端側に固定された筒状のコアステータを有し、かつ前記
対向面部材は、該コアステータの開口端部に固定されて
いることが好ましい。
【0016】この手段では、対向面部材をコアステータ
の開口端部に強固に固定することができるため、シリン
ダー孔の開口から排出された油が対向面部材に激しく衝
突するような場合であっても、対向面部材が油によって
押し流されたりするなどの破損を防止することができ
る。また、前記空間ギャップに入った油はコアステータ
の開口部から流出するが、コアステータの開口部による
チョーク効果でその流速を抑えることができる。その結
果、オイルパンに衝突する油の衝突力がさらに抑えら
れ、ソレノイド伝達音をより低くすることができる。
【0017】対向面部材の面積は、シリンダー孔より排
出される油の流速を十分に抑えることができれば特に限
定されるものではないが、少なくともコアステータの開
口端の面積を有することが好ましい。
【0018】また、前記対向面部材は、前記シリンダー
孔側が開口する有底軸孔とその底部分から遠心方向に延
び前記遠心開口を形成する遠心通孔とを持つことが好ま
しい。
【0019】この手段では、前記空間ギャップに入った
油は、対向面部材の有底軸孔を通じて流出し、対向面部
材の底部分に全て衝突して、遠心通孔を通じて遠心開口
から流出する。すなわち、シリンダー孔の開口端から流
出する油は、対向面部材の底部分に確実に衝突して遠心
開口から流出する。それゆえ、シリンダー孔の開口から
油が排出される方向にオイルパンが設けられていても、
その方向に排出される油は、対向面部材にさらに大きく
邪魔されてオイルパンに衝突しにくくなる。その結果、
オイルパンの振動がさらに抑えられ、ソレノイド伝達音
をより一層低くすることができる。
【0020】他方、上記課題を解決する本発明のもう一
つのソレノイドバルブは、弁孔と該弁孔の一端側に第一
流路の一部と他端側に第二流路の少なくとも一部を区画
する弁座部材と、該弁孔を開閉する弁体と、該弁座部材
と一体的に固定され該弁座部材とともに該第二流路を区
画する流路空間及び一端側で該流路空間に連通し他端が
開口するシリンダー孔と、該シリンダー孔と同軸的に保
持された電磁コイルとを持つソレノイド部材と、該シリ
ンダー孔に摺動自在に保持され該弁体を駆動して該弁孔
を開閉するプランジャとを有するソレノイドバルブであ
って、前記ソレノイド部材は、前記シリンダー孔の前記
開口端側に該シリンダー孔と連通する少なくとも1個の
バイパス通路をもつことを特徴とする。
【0021】このソレノイドバルブにおいても、電磁コ
イルの起磁力によってプランジャがシリンダー孔内を往
復運動し、このプランジャの往復運動に伴って弁孔の開
閉がなされる。第一流路から入った油は、弁孔の開閉に
伴って流路空間に到る。流路空間に到った油の一部は第
二流路から排出される。
【0022】また、プランジャが弁孔側に摺動すると
き、シリンダー孔内においてプランジャの弁孔と反対側
に形成される空間ギャップが拡大し、外部に対して低圧
になろうとするが、油がシリンダー孔の開口を通じて空
間ギャップに入ってくることにより等圧の状態が保た
れ、プランジャが弁孔側にスムーズに移動できるように
なる。一方、プランジャが弁孔と反対側に摺動するとき
には、その空間ギャップの油がプランジャに押圧されて
シリンダー孔の開口から排出され、空間ギャップが縮小
する。すなわち、プランジャを高速で往復運動させる
と、油がその往復運動に合わせてシリンダー孔の開口を
通じて空間ギャップに高速で出入りする。
【0023】このとき、シリンダー孔から排出される油
は、シリンダー孔の開口からだけでなく、バイパス通路
からも排出される。その結果、シリンダー孔の開口から
排出される油の量が減少する。それゆえ、シリンダー孔
の開口から油が排出される方向にオイルパンが設けられ
ていても、その方向に排出される油のオイルパンに衝突
する力が抑えられ、ソレノイド伝達音をより低くするこ
とができる。その結果、オイルパンの振動が抑えられ、
ソレノイド伝達音を低くすることができる。
【0024】ここでバイパス通路の通路面積を大きくし
たり、その本数を増やせば、シリンダー孔の開口から排
出される油の量をさらに減少させることができる。その
結果、オイルパンに衝突する油の衝突力がさらに抑えら
れ、ソレノイド伝達音をより低くすることができる。
【0025】従って、このソレノイドバルブによって
も、騒音の発生を少なくできる上、オイルパンの振動に
よるオートマチックトランスミッションの性能低下を防
止することができる。
【0026】このソレノイドバルブにおいて、前記ソレ
ノイド部材は、前記シリンダー孔の前記プランジャの一
端側に固定された筒状のコアステータを有し、前記バイ
パス通路は該コアステータの外周側に設けられているこ
とが好ましい。
【0027】この手段では、対向面部材をコアステータ
の開口端部に強固に固定することができるため、シリン
ダー孔の開口から排出された油が対向面部材に激しく衝
突するような場合であっても、対向面部材が油によって
押し流されたりするなどの破損を防止することができ
る。また、前記空間ギャップに入った油がコアステータ
の開口部から流出するが、その開口部によるチョーク効
果でその流速をさらに抑えることができる。その結果、
オイルパンに衝突する油の衝突力がさらに抑えられ、ソ
レノイド伝達音をより低くすることができる。
【0028】上記本発明のもう一つのソレノイドバルブ
においては、前記ソレノイド部材が前記シリンダー孔の
前記開口と間隔を隔てて該開口と対向し遠心方向に向か
う遠心開口を形成する対向面部材を併せ持つものであっ
てもよい。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を具体
的に説明する。 (実施例1)本実施例のソレノイドバルブは、図1に示
すように、弁孔1と弁孔1の一端側に第一流路(入力ポ
ート2及び制御ポート3)の一部と他端側に第二流路
(制御ポート3及び排出ポート4)の少なくとも一部を
区画する弁座部材(ベース12及びスリーブ14)と、
弁孔1を開閉する弁体16と、該弁座部材と一体的に固
定され該弁座部材とともに該第二流路を区画する流路空
間5及び一端側で流路空間5に連通し他端が開口するシ
リンダー孔18と、該シリンダー孔18と同軸的に保持
された電磁コイル20とを持つソレノイド部材と、該シ
リンダー孔18に摺動自在に保持され弁体16を駆動し
て弁孔1を開閉するプランジャ22とを有するものであ
って、前記ソレノイド部材は、前記シリンダー孔18の
前記開口と間隔を隔てて該開口と対向し遠心方向に向か
う遠心開口8aを形成する対向面部材24を有する。
【0030】入力ポート2は油圧源と連通する流路部
で、制御ポート3は制御側と連通する流路部である。排
出ポート4は、制御側の油を外部に排出するための流路
部である。
【0031】弁座部材は、ベース12とスリーブ14と
から構成されている。ベース12は、入力ポート2及び
制御ポート3を区画する金属製部材である。弁体16
は、球形部材(ボール)である。
【0032】入力ポート2は、弁体16が自在に動ける
円柱状の第1ポート部と、第1ポート部から弁体16が
外部に脱落しないように弁体16より径が小さくされて
いる部分と、油圧源と直接つながっている円柱状の第2
ポート部とがそれぞれ同軸的に直列して形成されてい
る。制御ポート3は、それぞれ円柱状に延びた2本の通
路が入力ポート2の中心軸に対して対称的に配設されて
なる。2つのOリング13a、13bは、オイルが漏れ
るのを防止する目的でそれぞれ装着されている。
【0033】スリーブ14は、円柱状の弁孔を形成する
円筒部14aと、弁孔よりも径が大きく底部で弁孔1と
同軸的に連通した中空部を有する有底円筒部14bと、
有底円筒部の開口端部から遠心方向にフランジ状に延び
るフランジ部14cと、から構成される金属製部材で、
弁孔1が入力ポート2と同軸的に連通するようにベース
12に固定されている。それら固定は、フランジ部14
cとベース12のフランジ部との間には固定補助部材1
5が設けられて強固になされている。また、その有底円
筒部14bの外周面とベース12との間は完全にシール
されている。
【0034】その円筒部14aの先端面は、弁孔1を中
心にしてすり鉢状に削られており、弁体16がその先端
面に押し付けられたとき、弁孔1を容易に塞ぐことがで
きるようになっている。その円筒部14aの側面部に
は、制御ポート3と弁孔1とを連通する貫通穴が設けら
れている。フランジ部14cの周縁部には、振動を吸収
できるクッション17が取り付けられている。このクッ
ション17は、プランジャ22の往復運動に伴って発生
する振動を吸収することができる。また、フランジ部1
4cは、ベース12と反対側の面の一部で、電磁コイル
20を保持する後述の固定部材21とともに排出ポート
4を区画する。
【0035】シリンダー孔18は円筒形状を有する金属
製部材で、その他端でスリーブ14の有底円筒部14b
の他端部と一体的に形成されている。そのスリーブ14
との根元部分には、排出ポート4と連通する貫通穴が設
けられている。
【0036】プランジャ22は、シリンダー孔18と摺
接し、かつ弁孔1の反対側が開口する有底軸孔をもつ摺
接部22aと、摺接部22aから弁孔1側に円柱状に延
びて摺接部22aよりも径の小さい中間部22bと、中
間部22bから弁孔1側に円柱状に延びて中間部22b
よりも径の小さい先端部22cと、からなる金属製部材
で、摺接部22aでシリンダー孔18に摺動自在に保持
されている。シリンダー孔18の底部において、このプ
ランジャ22の中間部22bとスリーブ14の有底円筒
部14bとで区画される流路空間5が形成される。流路
空間5は、シリンダー孔18の根元部分に設けられた貫
通穴を介して排出ポート4と連通している。
【0037】電磁コイル20は、金属線が円筒形状に巻
かれて形成されたもので、固定部材21によってシリン
ダー孔18と同軸的に保持されている。この電磁コイル
20の通電及びその遮断は、周波数50Hz以上で行う
ことができる。電磁コイル20の表面は固定部材21で
完全に覆われているが、さらに電磁コイル20の一端面
から外周面の一部及び内周面の一部にまたがって被覆す
るヨーク23が取り付けられている。
【0038】ソレノイド部材は、シリンダー孔18のプ
ランジャ22の一端側に、ヨーク23を介して電磁コイ
ル20に固定された円筒状のコアステータ26を有す
る。コアステータ26は、シリンダー孔18と同軸的に
円柱状に延びる開口部を有し、またヨーク23に固定し
やすくなるようにフランジ部も有する。
【0039】対向面部材24は、シリンダー孔18側が
開口する有底軸孔(スクリュ24b)とその底部分から
遠心方向に延び遠心開口24aを形成する遠心通孔24
cとを持ち、スクリュ24bの外周面でコアステータ2
6の開口端部に固定されている。対向面部材24がコア
ステータ26の開口端部に強固に固定されているため、
シリンダー孔18の開口から排出された油が対向面部材
24(特に遠心開口24a)に激しく衝突するような場
合であっても、対向面部材24が油によって押し流され
たりするなどの破損を防止することができる。また、ス
クリュ24bの径は、コアステータ26のプランジャ側
の開口端部よりも小さくされているため、スクリュ24
b内を流れる油にチョーク効果が働き、スクリュ24b
から流出する油の流速を抑えることができる。
【0040】プランジャ22の摺接部22aにおける有
底軸孔の底部と、対向面部材24のスクリュ24aとの
間にはスプリング28が介設され、そのスプリング28
の弾性力(反発力)により、それらの部材の間に空間ギ
ャップ7が形成される。
【0041】図1では、電磁コイル20が消磁されてい
るときのソレノイドバルブの状態を示している。この状
態では、プランジャ22とコアステータ26との間に介
設されているスプリング28の弾性力によって、プラン
ジャ22の中間部22bの先端部(肩の部分)が、スリ
ーブ14の有底円筒部14bに押し付けられ、弁孔1の
開口端(ボール16の他端側)が塞がれる。その結果、
制御ポート3と排出ポート4との連通が遮断される。ま
た、プランジャ22の弁孔1を貫通している先端部22
cが、弁孔1の開口端(ボール16側)から突出してお
り、ボール16を弁孔1から突き離している。すなわ
ち、入力ポート2と制御ポート3とが連通し、かつ制御
ポート3と排出ポート4との連通が遮断されている。
【0042】電磁コイル20に通電すると、プランジャ
22に弁孔1の反対方向に起磁力が働き、スプリング2
8の弾性力を上回って、プランジャ22がコアステータ
26に近づく方向に摺動する。このとき、プランジャ2
2の中間部22bがスリーブ14の有底円筒部14bか
ら離れ、弁孔1の開口端(ボール16の他端側)が開
く。その結果、制御ポート3と排出ポート4とが流路空
間5を介して連通する。これと同時に、プランジャ22
の先端部22cが弁孔1内に引っ込む。このとき、ボー
ル16が入力ポート2からの液圧によってスリーブ14
の円筒部14aの先端面に押し付けられ、弁孔1のボー
ル16側の開口端が塞がれる。その結果、入力ポート2
と制御ポート3との連通を遮断する。
【0043】一方、電磁コイル20の通電を遮断する
と、スプリング28の弾性力によって、プランジャ22
がコアステータ26から遠ざかる方向に摺動する。プラ
ンジャ22の先端部22cが弁孔1から突出する。この
とき、その先端部22cでボール16を弁孔1から突き
離し、入力ポート2と制御ポート3とを連通させる。こ
れと同時に、プランジャ22の中間部22bの先端部
(肩の部分)が弁孔1の開口端(ボール16の他端側)
を塞いで、制御ポート3と排出ポート4との連通を遮断
する。スプリング28の反発力により空間ギャップ7を
拡大する方向にプランジャ22が移動し、ボール16が
スリーブ14の円筒部14aの先端面から開放される。
その結果、再び入力ポート2と制御ポート3とが連通
し、油が入力ポート2から制御ポート3に供給される。
【0044】従って、本実施例のソレノイドバルブにお
いても、図3に示した従来のソレノイドバルブと同様
に、電磁コイル20の起磁力によってプランジャ22が
シリンダー孔18内を往復運動し、このプランジャ22
の往復運動に伴って弁孔1の開閉がなされる。この弁孔
1の開閉に伴い、入力源の入力ポート2から入った油
は、制御側の制御ポート3を経て流路空間5に到る。流
路空間5に到った油の一部は排出ポート4から排出され
る。
【0045】電磁コイル20の通電を遮断した状態で
は、プランジャ22がコアステータ26から遠ざかる方
向に摺動し、コアステータ26とプランジャ22との間
の空間ギャップ7が拡大して外部に対して低圧になろう
とするが、油がスクリュ24bを通じて空間ギャップ7
に入ってくることにより等圧の状態が保たれ、プランジ
ャ22が弁孔1側にスムーズに移動できるようになる。
【0046】一方、電磁コイル20に通電して、プラン
ジャ22がコアステータ26側に摺動するときには、そ
の空間ギャップ7に流入した油がプランジャ22によっ
て図中矢印の方向に押圧され、スクリュ24bを通じて
排出されることで空間ギャップ7が縮小する。このと
き、スクリュ24bから排出された油は、対向面部材2
4の遠心通孔24cに衝突し、遠心開口24aから図中
矢印の方向に流出する。
【0047】それゆえ、シリンダー孔18の開口から油
が排出される方向にオイルパンが設けられていても、そ
の方向に排出される油は、対向面部材24に邪魔されて
オイルパンに衝突しにくくなる。その結果、オイルパン
の振動が抑えられ、ソレノイド伝達音を低くすることが
できる。 (実施例2)本実施例のソレノイドバルブは、図2に示
すように、弁孔1と弁孔1の一端側に第一流路(入力ポ
ート2及び制御ポート3)の一部と他端側に第二流路
(制御ポート3及び排出ポート4)の少なくとも一部を
区画する弁座部材(ベース12及びスリーブ14)と、
弁孔1を開閉する弁体(ボール)16と、該弁座部材と
一体的に固定され該弁座部材とともに該第二流路を区画
する流路空間5及び一端側で流路空間5に連通し他端が
開口するシリンダー孔18と、シリンダー孔18と同軸
的に保持された電磁コイル20とを持つソレノイド部材
と、シリンダー孔18に摺動自在に保持され弁体16を
駆動して弁孔1を開閉するプランジャ22とを有するも
のであって、前記ソレノイド部材は、シリンダー孔18
の前記開口端側にシリンダー孔18と連通する4本のバ
イパス通路30をもつ。
【0048】前記ソレノイド部材は、シリンダー孔18
のプランジャ22の一端側に固定された筒状のコアステ
ータ26を有し、対向面部材24の代わりに、バイパス
通路30がコアステータ26の外周側に設けられている
他は、実施例1のソレノイドバルブと同じ構造を有す
る。ただし、実施例1の対向面部材24のスクリュ24
bとほぼ同じスクリュ32が、コアステータ26の開口
端部に固定されている。スクリュ32は、コアステータ
26のプランジャ22側の開口端部よりも小さな径の軸
孔32aをもつ。それゆえ、軸孔32aを流れる油にチ
ョーク効果が働き、軸孔32aから流出する油の流速を
抑えることができる。
【0049】実施例1のソレノイドバルブと同様に、プ
ランジャ22の摺接部22bにおける有底軸孔の底部
と、スクリュ25との間にはスプリング28が介設さ
れ、そのスプリング28の反発力により、それらの部材
の間に空間ギャップ7が形成される。
【0050】4本のバイパス通路30は、空間ギャップ
7からシリンダー孔18の中心軸に対して同心的かつ相
対称的に遠心方向に延び、コアステータ26の外周側
(電磁コイル20を覆う固定部材21とヨーク23との
間)を延びている。
【0051】電磁コイル20の通電を遮断した状態で
は、プランジャ22がコアステータ26から遠ざかる方
向に摺動し、コアステータ26とプランジャ22との間
の空間ギャップ7が拡大して外部に対して低圧になろう
とするが、油がスクリュ32の軸孔32aだけでなくバ
イパス通路30も通じて空間ギャップ7に流入してくる
ことにより等圧の状態が保たれ、プランジャ22が弁孔
1側にスムーズに移動できるようになる。
【0052】一方、電磁コイル20に通電して、プラン
ジャ22がコアステータ26側に摺動するときには、そ
の空間ギャップ7の油がプランジャ22に押圧されてス
クリュ32の軸孔32aだけでなくバイパス通路30も
通じて排出され、空間ギャップ7が縮小する。その結
果、スクリュ32の軸孔32aから排出される油の量が
減少する。それゆえ、シリンダー孔18の開口から油が
排出される方向にオイルパンが設けられていても、その
方向に排出される油のオイルパンに衝突する力が抑えら
れ、ソレノイド伝達音をより低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のソレノイドバルブを概略的に示す縦
断面図である。
【図2】実施例2のソレノイドバルブを概略的に示す図
である。(a)は縦断面図である。(b)は、ソレノイ
ドバルブの一部を示す図中上方から見た平面図である。
【図3】従来例のソレノイドバルブを概略的に示す縦断
面図である。
【符号の説明】
1,101:弁孔 2,102:入力ポート 3,103:制御ポート
4,104:排出ポート 5,105:流路空間 7,107:空間ギャップ 110:ボビン 12:ベース 13a、13b:Oリ
ング 14:スリーブ 14a:円筒部 14b:有底円筒部 14c:フラン
ジ部 15:固定補助部材 16,116:弁体 17:クッ
ション 18,118:シリンダー孔 20,120:電磁コイル 21:固定部材 22,122:プランジャ 22a:摺接部 22b:中間部 22c:先端部 23:ヨーク 24:対向面部材 24a:遠心開口 24b:スクリュ 24c:遠心通
孔 26,126:コアステータ 126a:開口部 2
8,128:スプリング 30:バイパス通路 32:スクリュ 32a:軸孔

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁孔と該弁孔の一端側に第一流路の一部
    と他端側に第二流路の少なくとも一部を区画する弁座部
    材と、該弁孔を開閉する弁体と、該弁座部材と一体的に
    固定され該弁座部材とともに該第二流路を区画する流路
    空間及び一端側で該流路空間に連通し他端が開口するシ
    リンダー孔と、該シリンダー孔と同軸的に保持された電
    磁コイルとを持つソレノイド部材と、該シリンダー孔に
    摺動自在に保持され該弁体を駆動して該弁孔を開閉する
    プランジャとを有するソレノイドバルブであって、 前記ソレノイド部材は、前記シリンダー孔の前記開口と
    間隔を隔てて該開口と対向し遠心方向に向かう遠心開口
    を形成する対向面部材を有することを特徴とするソレノ
    イドバルブ。
  2. 【請求項2】 前記ソレノイド部材は、前記シリンダー
    孔の前記プランジャの一端側に固定された筒状のコアス
    テータを有し、かつ前記対向面部材は、該コアステータ
    の開口端部に固定されている請求項1に記載のソレノイ
    ドバルブ。
  3. 【請求項3】 前記対向面部材は、前記シリンダー孔側
    が開口する有底軸孔とその底部分から遠心方向に延び前
    記遠心開口を形成する遠心通孔とを持つ請求項2に記載
    のソレノイドバルブ。
  4. 【請求項4】 弁孔と該弁孔の一端側に第一流路の一部
    と他端側に第二流路の少なくとも一部を区画する弁座部
    材と、該弁孔を開閉する弁体と、該弁座部材と一体的に
    固定され該弁座部材とともに該第二流路を区画する流路
    空間及び一端側で該流路空間に連通し他端が開口するシ
    リンダー孔と、該シリンダー孔と同軸的に保持された電
    磁コイルとを持つソレノイド部材と、該シリンダー孔に
    摺動自在に保持され該弁体を駆動して該弁孔を開閉する
    プランジャとを有するソレノイドバルブであって、 前記ソレノイド部材は、前記シリンダー孔の前記開口端
    側に該シリンダー孔と連通する少なくとも1個のバイパ
    ス通路をもつことを特徴とするソレノイドバルブ。
  5. 【請求項5】 前記ソレノイド部材は、前記シリンダー
    孔の前記プランジャの一端側に固定された筒状のコアス
    テータを有し、前記バイパス通路は該コアステータの外
    周側に設けられている請求項4に記載のソレノイドバル
    ブ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008528897A (ja) * 2005-01-28 2008-07-31 ローベルト ボッシュ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 圧力センサを内蔵する電磁圧力制御弁装置
KR100991991B1 (ko) 2005-03-21 2010-11-04 주식회사 만도 차량의 파워스티어링시스템에 사용되는 솔레노이드밸브

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