JP2002317368A - 積層板用不織布の製造方法 - Google Patents

積層板用不織布の製造方法

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JP2002317368A JP2001127559A JP2001127559A JP2002317368A JP 2002317368 A JP2002317368 A JP 2002317368A JP 2001127559 A JP2001127559 A JP 2001127559A JP 2001127559 A JP2001127559 A JP 2001127559A JP 2002317368 A JP2002317368 A JP 2002317368A
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Tomoyuki Terao
知之 寺尾
Tomonari Deguchi
朋斉 出口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱有機繊維をビスアリルナジイミド樹脂で
接着した積層板用不織布の製造に際して、熱カレンダー
処理時にロール汚れ等がなく、樹脂ワニス含浸に適した
耐溶剤強度を有し、かつ熱間弾性率の向上を達成した製
造方法を提供する。 【解決手段】 耐熱性有機繊維およびビスアリルナジイ
ミド樹脂を含有する不織布を170℃以上の温度で熱キ
ュアーしてビスアリルナジイミド樹脂を硬化せしめて不
織布のTgを200℃以上とし、次いでそのTg以上の
ロール温度で熱カレンダー処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプリント配線板に用
いられる積層板用不織布の製造方法に関するものであ
り、さらに詳しくは耐溶剤強度と加熱下における弾性率
(以下、熱間弾性率と称する)の向上を達成し、積層板
の薄物化に適した積層板用不織布の製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】通常のプリント配線板は織布(一般には
ガラスクロス)または不織布基材にエポキシ樹脂、ポリ
イミド樹脂、フェノール樹脂等のマトリックス樹脂ワニ
スを含浸したものを乾燥してプリプレグとし、これを銅
箔と積層して熱プレスにより一体化して銅張積層板と
し、これを加工して製造される。従来はガラスクロスと
エポキシ樹脂の組み合わせによる積層板が主流であった
が、電子機器の軽量化の動向に伴い、耐熱有機繊維を用
いた不織布、例えばパラ型芳香族ポリアミド繊維をエポ
キシ樹脂バインダーで接着した不織布等を基材とした積
層板が採用されている。
【0003】しかしながら、上記のような不織布はガラ
スクロスに比べて、軽量、低誘電率、表面平滑性に優れ
るといった特徴があるものの、樹脂ワニス含浸時の強度
(耐溶剤強度)に劣るため薄物化(厚さ50μm以下が
要求されている)が困難であり、さらに積層板の反りや
ねじれが起こりやすいという欠点があった。
【0004】積層板の反りは積層板の銅以外の部分(以
下、基板と称する)の厚さと密接に関係し、基板の厚さ
が薄いほど反りが大きくなることから、薄物化において
は反りの改良が重要課題である。一般に、積層板の反り
は基板の弾性率が低いほど大きくなることが知られてお
り、高弾性率の基板が求められている。他方、マトリッ
クス樹脂ワニス含浸時の加熱乾燥工程や熱プレス工程で
の140〜200℃程度の加熱下における不織布の変形
が積層板の反りに少なからず影響しているが、これら不
織布の変形は加熱による不織布の弾性率低下によるとこ
ろが大きく、不織布の熱間弾性率(加熱下での弾性率)
の向上が望まれている。
【0005】上記課題を解決する方法として、本発明者
らはビスアリルナジイミド樹脂を含む樹脂バインダーを
使用したアラミド不織布を提案した(特願2000−1
19236)。ビスアリルナジイミド樹脂は耐溶剤性に
優れるため不織布の耐溶剤強度が向上し、Tgが高いた
めに不織布の熱間弾性率が向上する。
【0006】ところで、耐熱性有機繊維不織布は通常の
抄紙法でシート形成されただけでは、密度が低いため、
熱カレンダー処理により密度を上げ、厚さを薄くする必
要がある。また、熱カレンダー処理により、繊維交点を
増やすとともに、バインダーを硬化させることで不織布
の強度を向上させる効果もある。しかしながら、ビスア
リルナジイミド樹脂は硬化が遅いため、熱カレンダー処
理時にロール汚れを生じ易く、長時間の操業が困難であ
るといった問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、耐熱
有機繊維をビスアリルナジイミド樹脂で接着した積層板
用不織布の製造方法において、熱カレンダー処理時にロ
ール汚れ等の不具合を生じることなく、樹脂ワニス含浸
に適した耐溶剤強度を有し、かつ熱間弾性率の向上を達
成した不織布の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めの本発明は、以下の発明を包含する。 (1)耐熱性有機繊維およびビスアリルナジイミド樹脂
を含有する不織布を170℃以上の温度で熱キュアーし
てビスアリルナジイミド樹脂を硬化せしめて不織布のガ
ラス転移温度(Tg)を200℃以上とし、次いで不織
布のTg以上のロール温度で熱カレンダー処理する積層
板用不織布の製造方法。 (2)上記(1)の発明で、熱キュアー温度および熱カ
レンダー処理時のロール温度が440℃以下であり、か
つ使用される耐熱性有機繊維の分解温度以下である積層
板用不織布の製造方法。 (3)上記(1)〜(2)の製造方法により製造された
積層板用不織布。 (4)上記(3)の積層板用不織布を用いたプリプレ
グ。 (5)上記(4)の発明のプリプレグを用いた積層板。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の不織布は耐熱有機繊維と
バインダーとしてビスアリルナジイミド樹脂を含む。耐
熱有機繊維としては特に限定されず、パラ型芳香族ポリ
アミド繊維、メタ型芳香族ポリアミド繊維、液晶ポリエ
ステル繊維、ポリベンザゾール(PBO)繊維、ポリベ
ンズイミダゾール(PBI)繊維、ポリイミド繊維等、
公知の繊維が広く使用でき、これらを単独または2種以
上の組み合わせで使用する。繊維の形態は特に限定せ
ず、チョップ、パルプ、フィブリッド等が使用できる。
【0010】本発明におけるビスアリルナジイミド樹脂
とは、下記一般式(1)に示される両末端にアリル基を
持つ付加型熱硬化性ポリイミド樹脂を指す。一般式
(1)中のRが下記に示す式(2)、式(3)、式
(4)の基である化合物等を例示することができるがこ
れに限定されるものではない。
【0011】
【化1】
【0012】
【化2】
【0013】
【化3】
【0014】
【化4】
【0015】不織布中の樹脂バインダー含有率は3〜3
0重量%程度が好ましい。ちなみに、樹脂バインダーが
少なすぎると不織布の強度が不足し、逆に多すぎると樹
脂バインダー含有率の増加に伴う不織布の強度向上効果
が飽和するばかりか、熱カレンダー処理時のロール汚れ
が顕著になる、不織布のしなやかさが失われる等の不具
合を生じる。
【0016】バインダーにはビスアリルナジイミド樹脂
以外の樹脂を配合することも可能である。例えば、速硬
化性の樹脂を混合することで不織布製造工程での工程強
度が向上し、安定生産が期待できる。また、後に含浸さ
れるマトリックス樹脂と同種の樹脂を配合することでマ
トリックス樹脂との親和性が向上し、積層板品質が向上
する等の効果が期待できる。ただし、本発明の効果であ
る不織布の耐溶剤強度や熱間弾性率を損なわない範囲で
樹脂の種類、配合量を適宜選択する。ビスアリルナジイ
ミド樹脂以外の樹脂としては特に限定されず、自己架橋
性アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラ
ミン樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂が使用できるが、耐
熱性、機械強度、電気絶縁性やビスアリルナジイミド樹
脂との相溶性等の面からエポキシ樹脂が良好な特性を持
ち好ましい。
【0017】不織布の形成方法は湿式法、乾式法のいず
れでもよいが、湿式法の方がより地合いの良好な不織布
が得られるため好ましい。形成された不織布に樹脂バイ
ンダー液を添加した後、加熱乾燥して不織布を得る。
【0018】樹脂バインダー液の添加方法は特に限定せ
ず、スプレーして散布する方法、シート化した不織布を
樹脂バインダー液に浸漬する方法、シート化した不織布
に樹脂バインダー液をコートする方法等があり、またそ
れらの方法の組み合わせでもよく、樹脂バインダーを添
加した後、熱風やドラムドライヤーなどにより加熱乾燥
する。加熱乾燥はオンマシンでもオフマシンでも構わな
い。また、樹脂バインダー液は水系、溶剤系のいずれで
も構わないが、環境面や安全面を考えると、水系が好ま
しい。
【0019】こうして得られた不織布は、以下に示され
るように、二段階の熱処理を受ける。二段階処理の意味
は、(一段目)熱キュアー工程でビスアリルナジイミド
樹脂をある程度硬化させて二段目の熱カレンダー処理時
のロール汚れを軽減し、(二段目)熱カレンダー処理で
不織布の密度調整を行うとともに、ビスアリルナジイミ
ド樹脂の硬化を更に進めて耐溶剤強度、熱間弾性率の向
上を図ることにある。
【0020】まず、本発明では不織布を170℃以上に
熱して熱キュアーすることでビスアリルナジイミド樹脂
の硬化を進める。ちなみに、熱キュアー時の不織布の温
度が170℃未満ではビスアリルナジイミド樹脂の硬化
がほとんど進まない。熱キュアー温度はより好ましくは
180℃以上である。熱キュアー温度の上限は特に設け
ないが、440℃を越えるとビスアリルナジイミド樹脂
の分解が顕著となり、たとえ短時間の処理であっても最
終の不織布の強度が低下するため好ましくない。また、
使用される繊維の分解温度を越えた場合も同様に、不織
布の強度が低下するため好ましくはない。したがって、
440℃以下でかつ使用される繊維の分解温度以下で熱
キュアーを行うのが好ましく、最も好ましくは250〜
400℃である。
【0021】熱キュアーの方法は特に限定せず、巻取の
ままオーブン内等に放置する、連続的に通紙しながら熱
風やIRヒーター、遠赤外線ヒーター、ガスヒーター等
にて加熱したり、加熱炉内を通過させる等の方法が挙げ
られる。これらを組み合せてもよく、同一の温度または
異なる温度で多段に処理しても構わない。熱キュアーの
時間はキュアー温度により異なるため特に限定しない
が、熱キュアー後の不織布のTgが200℃以上、より
好ましくは220℃以上となるように調整する必要があ
る。例えばキュアー温度180℃では通常1〜8時間で
ある。ちなみに、不織布のTgが200℃に満たない場
合はビスアリルナジイミド樹脂の硬化が不十分で、後の
熱カレンダー工程でロール汚れが発生しやすい。
【0022】ここで不織布のガラス転移温度(Tg)と
は、動的粘弾性測定機で、動的弾性率および動的損失率
(tanδ)を、周波数1Hz、昇温速度5℃/min
の条件で350℃まで昇温した際にtanδのピークに
対応する温度である。なお、測定はカレンダー通紙方向
およびその直交方向で行い、相乗平均値を採用するもの
とする。
【0023】次に、本発明ではこの不織布を熱カレンダ
ー処理して所望の密度に調整するとともに、ビスアリル
ナジイミド樹脂の硬化をさらに進めて耐溶剤強度、熱間
弾性率の向上をはかる。不織布の最適密度は不織布材料
の真比重やワニス含浸に使用する含浸機の種類、含浸す
る樹脂の種類、目標とする樹脂含浸率等により異なるた
め一概には言えないが、例えばアラミド繊維不織布では
一般的に0.5〜1.0g/cm3程度が好適とされ
る。
【0024】熱カレンダー処理における熱ロールの温度
は、処理される不織布のTg以上である必要があり、よ
り好ましくは処理される不織布のTgよりも30℃以上
高い温度である。ちなみに、熱ロールの温度が処理され
る不織布のTg未満では、加圧下のロール間を通過する
際の不織布中のビスアリルナジイミド樹脂皮膜の軟化が
不十分であり、樹脂皮膜にクラックが生じたり、ひどい
場合には樹脂皮膜が破壊されることとなり、不織布の強
度が著しく低下する。熱ロールの温度の上限は特に限定
しないが、熱キュアーの場合と同様の理由で440℃以
下、かつ使用される繊維の分解温度以下が好ましく、よ
り好ましくは400℃以下である。上記範囲でできるだ
け高温で処理するとビスアリルナジイミド樹脂の硬化が
さらに進み、不織布の品質が向上するが、温度が高いほ
ど不織布の密度が高くなる傾向にあるため、目標とする
密度を考慮し、適宜調整する。
【0025】熱カレンダー処理におけるロール線圧およ
び通紙速度は特に限定せず、不織布の密度が所望の値と
なるよう適宜調整するが、あまりに線圧が低いと不織布
の表面平滑性や密度プロファイルが悪化することから、
線圧は50kg/cm以上が好ましく、より好ましくは
100kg/cm以上である。
【0026】本発明では熱カレンダー処理後の不織布の
Tgは235℃以上が好ましく、240℃以上であるこ
とがより好ましい。不織布のTgを240℃以上とする
ことで積層板製造工程における熱プレス工程においても
不織布の弾性率が十分維持でき、積層板の反りやねじれ
を低減できる。さらに、半田リフロー工程等の加熱工程
を考慮するならば、不織布のTgを260℃以上、より
好ましくは300℃以上とするとよい。これを達成する
ために、熱カレンダー処理後にさらに熱キュアーしてビ
スアリルナジイミド樹脂の硬化を進めることも可能であ
る。
【0027】以下に、本発明で得られた不織布をプリプ
レグにする方法について説明する。まず、上記のように
して作成した不織布にマトリックスの樹脂ワニスを含浸
する。マトリックス樹脂にはエポキシ樹脂を用いるのが
一般的であるが、ポリフェニレンエーテル(PPE)樹
脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド
トリアジン(BT)樹脂、フッ素樹脂など公知の樹脂が
広く使用できる。
【0028】ワニスを含浸した不織布は130〜160
℃程度の条件下で乾燥キュアーし、Bステージにしてプ
リプレグとする。このプリプレグと銅箔を適宜組み合わ
せて積層し、150〜200℃程度で加圧しながら熱成
形して積層板を得る。特に、本発明のプリプレグは薄物
化が可能なため、ビルドアップ基板のビルドアップ層等
に好適である。
【0029】
【実施例】次に、本発明を以下の実施例にしたがって具
体的に説明するが、本発明はもちろんこれらに限定され
るものではない。
【0030】<実施例1> (不織布の製造)パラ型芳香族ポリアミド短繊維(商品
名:ケブラー、繊維径1.5d、繊維長3mm、分解温
度430℃/東レ・デュポン製)とパラ型芳香族ポリア
ミドパルプ繊維(商品名:ティアラKY400S/ダイ
セル製)を固形分重量比で90:10の比率で混合した
スラリーを湿式法でシート化し、乾燥後の米坪が20g
/m2のウエットシートを得た。このウエットシートに
ビスアリルナジイミド樹脂として前記した一般式(1)
の化合物でRが式(2)の基である樹脂のエマルジョン
を乾燥後の不織布米坪が25g/m2となるようにスプ
レー法で添加し、150℃オーブン中に15分間放置し
て加熱乾燥した。これを180℃オーブン中に180分
放置して熱キュアーを行った後、熱ロール温度300℃
で厚さ40μmとなるように熱カレンダー処理して不織
布を得た。
【0031】<実施例2>実施例1における熱キュアー
温度を250℃、キュアー時間を30分とした以外は、
実施例1と同様にして不織布を得た。
【0032】<実施例3>実施例1における熱キュアー
温度を300℃、キュアー時間を15分とした以外は、
実施例1と同様にして不織布を得た。
【0033】<実施例4>実施例1における熱キュアー
温度を400℃、キュアー時間を2分とした以外は、実
施例1と同様にして不織布を得た。
【0034】<実施例5>実施例1における熱キュアー
温度を450℃、熱キュアー時間を1分とした以外は、
実施例1と同様にして不織布を得た。
【0035】<比較例1>実施例1における熱キュアー
時間を30分とした以外は、実施例1と同様にして不織
布を得た。この不織布は熱カレンダー処理時の熱ロール
への貼り付きが激しく、以後の評価が不可能であった。
【0036】<比較例2>実施例1における熱キュアー
温度を150℃、熱キュアー温度を180分とした以外
は、実施例1と同様にして不織布を得た。この不織布は
熱カレンダー処理時の熱ロールへの貼り付きが激しく、
以後の評価が不可能であった。
【0037】<比較例3>実施例1における熱ロール温
度を200℃とした以外は、実施例1と同様にして不織
布を得た。
【0038】実施例および比較例で得られた不織布を以
下の方法で評価した。 測定方法及び評価方法: <不織布の耐溶剤強度(kgf/15mm)>熱カレン
ダーでの通紙方向が長さ方向となるように幅15mm、
長さ200mmに裁断した不織布をアセトン中に5分間
浸漬後、スパン100mm、引張り速度10mm/mi
nの条件で引張り強度を測定した。樹脂ワニス含浸工程
に必要とされる強度は含浸機や樹脂ワニスの種類にもよ
るが、一般に2kgf/15mm程度あればよいとされ
る。
【0039】<不織布の熱間弾性率、Tg>DMAを用
い、周波数1Hz、昇温速度5℃/minの条件で35
0℃まで昇温し、200℃における弾性率(熱間弾性
率)を測定した。測定はカレンダー通紙方向およびその
直交方向で行い、相乗平均値を算出した。熱間弾性率は
高いほど好ましく、従来のパラ型芳香族ポリアミド繊維
をエポキシ樹脂で接着した不織布では、熱間弾性率が
1.5〜2.5GPa程度である。また、tanδが最
大値となる温度をTgとし、カレンダー通紙方向および
その直交方向の平均値を算出した。
【0040】操業性の評価: <熱カレンダー適性>不織布の熱カレンダー処理におけ
るロールへの張り付き、ロール汚れ等の状況を以下の基
準で目視評価した。 ○:ロールへの張り付き、ロール汚れがほとんどない △:ロールへの張り付きやロール汚れが若干あるが操業
上問題ない ×:ロールへの張り付きやロール汚れが激しく操業上問
題がある
【0041】以上の測定方法により、前記各実施例、比
較例のシートについて測定し、結果を表1、表2に記載
した。
【0042】実施例および比較例から得られた不織布の
評価結果を表1に示す。表からも明らかなように、本発
明の製造方法による積層板用不織布は耐溶剤強度および
熱間弾性率に非常に優れるという特徴を持ち、かつ本発
明の製造方法によりロール汚れ等の操業上の問題も解決
される。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【発明の効果】本発明の製造方法により耐溶剤強度と熱
間弾性率において従来にない非常に優れた積層板用不織
布を工程上の不具合を起こすことなく製造することが可
能である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D04H 1/60 D04H 1/60 // H05K 1/03 610 H05K 1/03 610T C08L 63:00 C08L 63:00 Z Fターム(参考) 4F072 AB02 AB07 AB29 AB33 AC01 AD23 AG03 AL12 AL13 4F100 AB01C AK49A AK49B BA03 BA07 BA10A BA10C DG15A DG15B DH01A DH01B EJ82A EJ82B GB43 JB01 JJ03A JJ03B JK01 JK07 4L047 AA24 AB10 BA15 BA21 BA23 BC11 CB01 CC13 EA10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐熱性有機繊維およびビスアリルナジイ
    ミド樹脂を含有する不織布を170℃以上の温度で熱キ
    ュアーしてビスアリルナジイミド樹脂を硬化せしめて不
    織布のガラス転移温度(Tg)を200℃以上とし、次
    いで不織布のTg以上のロール温度で熱カレンダー処理
    することを特徴とする積層板用不織布の製造方法。
  2. 【請求項2】 熱キュアー温度および熱カレンダー処理
    時のロール温度が440℃以下であり、かつ使用される
    耐熱性有機繊維の分解温度以下であることを特徴とする
    請求項1記載の積層板用不織布の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載された製
    造方法によって製造された積層板用不織布。
  4. 【請求項4】 請求項3の積層板用不織布を用いたプリ
    プレグ。
  5. 【請求項5】 請求項4のプリプレグを用いた積層板。
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