JP2000228115A - 電気絶縁紙 - Google Patents

電気絶縁紙

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JP2000228115A
JP2000228115A JP11027730A JP2773099A JP2000228115A JP 2000228115 A JP2000228115 A JP 2000228115A JP 11027730 A JP11027730 A JP 11027730A JP 2773099 A JP2773099 A JP 2773099A JP 2000228115 A JP2000228115 A JP 2000228115A
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short fibers
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Masanori Wada
正典 和田
Sadamitsu Murayama
定光 村山
Yukikage Matsui
亨景 松井
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性並びに耐熱寸法安定性に優れ、特に、
電気回路用積層物の基材として好適で、該積層物の製造
工程における変形(捩じれ、反り、波打ち等)が解消さ
れた電気絶縁紙を提供すること。 【解決手段】 熱分解開始温度が310℃以上、引張強
度が15g/d以上で且つ引張伸度が8%以下である有
機短繊維と、有機系バインダーとを主成分としてなる電
気絶縁紙において、該紙の全重量中に占める該短繊維の
量が70〜96重量%、該有機系樹脂バインダーの量が
4〜30重量%であり、且つ、該短繊維は、その短繊維
長分布のヒストグラムにおいて少なくとも2つのピーク
が存在する短繊維である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性並びに高湿
下における電気絶縁性に優れ、特に電気回路板用積層物
を製造するために使用することのできる電気絶縁紙に関
する。さらに詳しくは、主として有機短繊維と有機系バ
インダーとから構成される電気絶縁紙に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電気回路板用積層物に使用される基材に
は、耐熱性や耐熱寸法安定性、耐湿寸法安定性、電気絶
縁性、耐変形性(捩じれ、反り、波打ちなどを生じ難い
こと)、軽量性などの諸特性が要求される。電気絶縁紙
は、他素材からなる紙基材に比べ、耐熱性、電気絶縁
性、耐熱寸法安定性、軽量性などの点で優れているた
め、最近では、この電気回路板用積層物の基材にも活用
されつつある。
【0003】例えば、ポリメタフェニレンイソフタルア
ミド短繊維(コーネックス;帝人株式会社製)とポリメ
タフェニレンイソフタルアミドパルプ(フィブリッド)
からなる紙「電気絶縁紙(特開平2−236907号公
報や特開平2−106840号公報)」、ポリパラフェ
ニレンテレフタルアミド短繊維(ケブラー;デュポン株
式会社製)やコポリパラフェニレン・3,4’−オキシ
ジフェニレン・テレフタルアミド短繊維(テクノーラ;
帝人株式会社製)と有機系樹脂バインダーからなる電気
絶縁紙「樹脂含浸シート(特開平1−92233号公
報)や電気絶縁紙の製造方法(特開平2−47392号
公報)」などが提案されている。
【0004】しかし、前者の繊維紙は耐熱性には優れる
ものの、250℃以上の高温で熱処理されると収縮して
寸法変化を生じるばかりでなく、繊維の平衡水分率(含
水率)が高く且つ不純イオンの含有量も多いので、特に
長期間高湿下で保持された場合における電気絶縁性に劣
るため、高度な信頼性が要求される電気絶縁用基材には
使用できない。
【0005】一方、後者の繊維紙は、繊維の平衡水分率
及び不純イオンの含有量の点では優れているものの、有
機系樹脂のみをバインダー成分として使用しているた
め、繊維紙の製造工程でバインダー成分が紙の表裏側に
マイグレーションして偏在化する結果、紙の中層部に存
在するバインダー成分の量は微小となり、得られる繊維
紙の厚さ方向の均一性が低下して信頼性が悪化するとい
う問題がある。
【0006】このような繊維紙を電気回路板用積層物の
基材として使用すると、その製造工程、特にエポキシ樹
脂などの配合ワニスを含浸、乾燥させるプリプレグ工程
や当該プリプレグ品を積層成形する工程などで、配合ワ
ニスの含浸量(特に厚さ方向)や付着量のバラツキが拡
大したり、バインダー用樹脂の一部が溶融して繊維間の
接着力低下を招き紙基材の切断が発生したり、さらに
は、短繊維が相互移動し易くなるために繊維密度分布の
均一性が悪化して、特に高温で処理されるハンダリフロ
ー工程終了後の電気回路板用積層物に変形が生じるとい
う問題があり好ましくなかった。
【0007】このような問題を解消すべく、バインダー
成分として有機系樹脂を用いる代わりにメタ型芳香族ポ
リアミドフィブリッドを用いて、パラ型芳香族ポリアミ
ド短繊維(例えばケブラー;デュポン株式会社製)とフ
ィブリル化されたパラ型芳香族ポリアミドの微小繊維
(例えばケブラー;デュポン株式会社製)とを結合せし
めた繊維紙「高密度パラアラミド紙(特開昭61−16
0500号公報)」が提案されている。
【0008】この繊維紙は、耐熱性や耐熱寸法安定性、
耐湿寸法安定性、耐変形性(捩じれ、反り、波打ちなど
を生じ難いこと)などの特性には優れているものの、そ
の使用されるメタ型芳香族ポリアミドフィブリッドの製
法上、平衡水分率や不純イオンの含有量が高いという問
題があり、またその繊維紙の構成上、フィブリル化され
た微小繊維でパラ型芳香族ポリアミド短繊維間が充填さ
れ、しかもこれらがフィブリッドで結合されているた
め、電気回路板用積層物の基材として使用する場合には
エポキシ樹脂などの配合ワニスの含浸性が低下して、部
分的な不均一含浸や含浸不良が発生し易く、特に高湿下
での電気絶縁性に不良が多発するという問題があり、こ
の改善が強く望まれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐熱性並び
に高湿下における電気絶縁性に優れ、特に電気回路板用
積層物の基材として好適で、従来の電気絶縁紙における
上記諸問題、とりわけ電気回路板用積層物の製造工程に
おける変形(捩じれ、反り、波打ちなど)発生や高湿下
における電気絶縁性不足の問題が解消される新規な芳香
族ポリアミド繊維紙を提供することを目的とするもので
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するべく鋭意検討した結果、電気絶縁紙を構成す
る有機短繊維として、その短繊維長分布のヒストグラム
において少なくとも2つのピークが存在する短繊維を用
いるとき、所望の電気絶縁紙が得られることを究明し
た。
【0011】かくして本発明によれば、熱分解開始温度
が310℃以上、引張強度が15g/d以上で且つ引張
伸度が8%以下である有機短繊維と、有機系バインダー
とを主成分としてなる電気絶縁紙において、該紙の全重
量中に占める該短繊維の量が70〜96重量%、該有機
系樹脂バインダーの量が4〜30重量%であり、且つ、
該短繊維は、その短繊維長分布のヒストグラムにおいて
少なくとも2つのピークが存在する短繊維であることを
特徴とする電気絶縁紙が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明における電気絶縁紙とは、
熱分解開始温度が310℃以上、引張強度が15g/d
以上で且つ引張伸度が8%以下である有機短繊維と有機
系バインダーからなる紙状物、不織布、もしくはシート
状物を含むものである。
【0013】上記の有機短繊維としては、全芳香族ポリ
アミド短繊維、全芳香族ポリエステル短繊維或いはヘテ
ロ環含有芳香族ポリマーからなる短繊維などが挙げら
れ、中でも全芳香族ポリアミド短繊維が好ましい。ま
た、上記短繊維は単独で使用されても構わないし、2種
以上が混合されて使用されても構わない。
【0014】上記全芳香族ポリアミド短繊維は、ポリア
ミドを構成する繰り返し単位の80モル%以上、好まし
くは90モル%以上が、下記式(I)で表される芳香族
ホモポリアミド、または、芳香族コポリアミドからなる
短繊維である。
【0015】ここでAr1、Ar2は芳香族基を表し、な
かでも下記式(II)から選ばれた同一の、または、相異
なる芳香族基が好ましい。但し、芳香族基の水素原子
は、ハロゲン原子、炭素原子数が1〜3個の低級アルキ
ル基、フェニル基などで置換されていてもよい。
【0016】
【化1】
【0017】
【化2】
【0018】具体的には、ポリパラフェニレンテレフタ
ラミド繊維、コポリパラフェニレン・3,4’−オキシ
ジフェニレン・テレフタラミド繊維等のパラ型全芳香族
ポリアミド繊維やメタフェニレンイソフタルアミド繊維
等のメタ型全芳香族ポリアミド短繊維などが例示され
る。
【0019】このような全芳香族ポリアミド繊維の製造
方法や繊維特性については、例えば、英国特許第150
1948号公報、米国特許第3733964号公報、第
3767756号公報、第3869429号公報、日本
国特許の特開昭49−100322号公報、特開昭47
−10863号公報、特開昭58−144152号公
報、特開平4−65513号公報などに記載されてい
る。
【0020】上記の芳香族ポリアミド短繊維は、その短
繊維長分布のヒストグラムにおいて少なくとも2つのピ
ークが存在する短繊維であることが必要である。
【0021】つまり、前述の電気絶縁紙においては、芳
香族ポリアミド短繊維同士が均一且つ強固に結合されて
いることが非常に重要であり、結合力を高めるために
は、その短繊維長分布のヒストグラムにおいて少なくと
も2つのピークが存在する、即ち、長いものから短いも
のまで多岐に亙る短繊維長を有する芳香族ポリアミド短
繊維を用いることが有効である。
【0022】何故なら、ほぼ一様な長さを有する短繊維
と比較して、上記の短繊維は、紙中での繊維の分散状態
が均一になり易く、補強効果が大きく向上するからであ
る。
【0023】上述の芳香族ポリアミド短繊維の単繊維繊
度は、0.3〜5.0デニールであることが好ましい。
0.3デニール未満では、製糸技術上困難な点が多く、
断糸や毛羽が発生して良好な品質の繊維を安定に生産す
ることが困難になるだけでなく、コストも高くなるため
望ましくない。一方、5.0デニールを越えると、繊維
の機械的物性、特に強度低下が大きくなるため実用的で
なくなる。なお芳香族ポリアミド短繊維は、その一部が
機械的にフィブリル化されていてもよいが、その割合が
多くなりすぎると配合ワニスの含浸性が低下する等本発
明の目的を阻害するようになるので、できるだけその割
合は少なくすることが望ましい。
【0024】芳香族ポリアミド短繊維の繊維長は、1〜
10mmの範囲で短繊維長分布のヒストグラムにおいて
少なくとも2つのピークが存在するよう分布しているこ
とが好ましい。繊維長が1mm未満の短繊維が多くなり
過ぎると、得られる電気絶縁紙(繊維集合体)の機械的
物性が不十分なものとなりやすい。一方繊維長が10m
mを越える短繊維が多くなり過ぎると、短繊維の開繊
性、分散性等が悪化して得られる繊維集合体の均一性が
損なわれ、やはり機械的物性が不十分なものとなりやす
い。
【0025】さらに、芳香族ポリアミド短繊維が本来有
する特性を阻害しない範囲内で他素材、例えばガラス、
ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポ
リフェニレンスルフィド、セラミックなどからなる短繊
維を混合してもよい。この場合、全構成繊維中に占める
芳香族ポリアミド短繊維の割合は、80重量%以上、好
ましくは90重量%以上である。
【0026】本発明で用いる電気絶縁紙中のバインダー
成分(結合剤)としては、有機系樹脂、特に熱硬化性の
有機系樹脂、例えばエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポ
リウレタン樹脂、メラミン樹脂などが例示される。なか
でも分子内にエポキシ官能基を有する水分散可能なエポ
キシ系の樹脂が、プリプレグ製造工程で含浸させる配合
ワニスとの相溶性が良く最適である。
【0027】次に、また、バインダー成分の他の例とし
ては、有機高分子重合体からなるフィブリッドが挙げら
れる。ここで、フィブリッドとは、湿式抄造工程におい
て、バインダー性能を呈する微小フィブリルを有する薄
葉状、鱗片状の小片、又はランダムにフィブリル化した
微小短繊維の総称であり、例えば、特公昭35−118
51号公報、特公昭37−5732号公報等に記載の如
く、有機高分子重合体溶液を該高分子重合体溶液の沈澱
剤及び剪断力が存在する系において混合することにより
製造されるフィブリッドや、特公昭59−603号公報
に記載の如く、光学的異方性を示す高分子重合体溶液か
ら成形した分子配向性を有する成形物に叩解等の機械的
剪断力を与えてランダムにフィブリル化させたフィブリ
ッドが例示され、なかでも前者の方法によるものが最適
である。
【0028】かかる有機系バインダーの電気絶縁紙中に
占める割合は、4〜30重量%、好ましくは6〜15重
量%とする必要がある。結合剤の割合が4重量%未満で
は、例えば抄紙時における短繊維間の結合力、接着力が
小さくなりすぎて充分な引張強度を発現し得なくなり、
その後のカレンダー加工工程や配合ワニスを含浸するプ
リプレグ製造工程などで切断し易くなり好ましくない。
一方30重量%を越えると、配合ワニスの含浸性を阻害
して含浸不良や含浸ムラを生じさせ、配合ワニスの特性
を充分に発揮できなくするため、電気絶縁回路板用積層
物の基材として不適当なものとなり好ましくない。
【0029】以上に述べた本発明の電気絶縁紙は、従来
公知のいかなる方法で製造してもよく、例えば、芳香族
ポリアミド短繊維を定められた所定の比率になるように
秤量し、繊維濃度が約0.15〜0.40重量%になる
ように水中に投入して均一分散、調整した水性スラリー
中に、必要に応じて、分散剤や粘度調整剤を加えた後、
長網式や丸網式等の抄紙機による湿式抄造法で湿紙を形
成し、この湿紙に有機系のバインダー樹脂をスプレー方
式等により所定の固形分比率の重量になるよう付与した
後に、乾燥して得た乾燥紙を加熱加圧加工することによ
り、所望の電気絶縁紙を得ることができる。あるいは、
芳香族ポリアミド短繊維を高速流体で開繊しながらベル
ト上にランダムに積層した後、有機系のバインダー樹脂
をスプレー方式で必要量付与し、加熱加圧、乾燥して目
的とする電気絶縁紙を得ることもできる。
【0030】
【実施例】以下、実施例により、本発明をさらに詳細に
説明する。なお、実施例中で用いた試験片の作製方法及
び物性の測定法は以下の通りである。
【0031】<試験片の作製方法> (1)プリプレグの作製 高純度のブロム化ビスフェノールA型エポキシ樹脂及び
オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂に硬化剤と
してジシアンジアミド、硬化促進剤として2−エチル−
4メチルイミダゾールを配合してなるエポキシ樹脂組成
物をメチルエチルケトンとメチルセルソルブの混合溶液
に溶解して得た配合ワニスを絶縁紙に含浸させた後、1
10〜120℃で5〜10分間乾燥して、樹脂分の体積
含有率が55%であるBステージのプリプレグ紙を作製
した。
【0032】(2)電気回路板用積層物の作製 上記プリプレグを3枚重ね、両側に厚さ35μの銅箔を
積層して圧力20〜50kg/cm2、温度170〜2
60℃の条件で60分間加熱プレスを行い、樹脂を硬化
せしめて電気回路板用積層物を得、更に230℃の熱風
乾燥機内で約20分間後硬化処理を行った。
【0033】(3)電気回路板用積層物へのビア作製 上記電気回路板用積層物の表面銅箔をエッチングして除
去した後、炭酸ガスレーザーを用いて直径200μmの
ビアを作製した。
【0034】<物性の測定方法> (1)短繊維長 絶縁紙を製造する際のスラリー中から短繊維200本を
サンプリングし、各短繊維長を測定して0.5mm毎の
度数を求めた。
【0035】(2)絶縁紙の引張強力 定速伸長型引張試験機を用い、JIS C−2111の
7に準拠する方法で測定した。
【0036】(3)絶縁紙の層間剥離強力 定速伸長型引張試験機を用い、長さ200mm,幅15
mmの試料の中間層部をT字状に剥離する時の強力(g
/15mm)を測定した。
【0037】(4)絶縁紙の熱寸法変化率 高精度二次元座標測定機(ムトウ工業株式会社製)を用
い、長さ300mm、幅50mmの試料の長さ方向につ
いて、熱処理前と温度280℃で5分間熱処理した後の
長さを測定し、下記計算式により熱寸法変化率を算出し
た。なお、測定用の試料は、連続紙の長さ方向と幅方向
から採取して測定し、その平均値で比較判定した。
【0038】
【数1】
【0039】(5)電気回路板用積層物の反り量 この電気回路板用積層物を裁断し、当該積層物の端部か
ら20mmの幅で両面の銅箔を枠状に残して、中央部の
200mm角相当部を全部エッチングにより銅箔を取り
除いて評価用のサンプルを作製する。この部分エッチン
グされた電気回路板用積層物を定盤上に置き、該積層物
の四隅で浮きあがりの最も大きい個所の浮き上がり量を
測定した。
【0040】(6)電気回路板用積層物のビアの精度 ビアの中心を通るように積層板を切断し、電子顕微鏡に
てビアの内径を5μm毎に測定して、下記式によりビア
精度を算出した。ビア精度が5%未満を○、5%以上1
0%未満を△、10%以上を×とした。
【0041】
【数2】
【0042】[実施例1〜5]単繊維繊度1.5デニー
ルのコポリパラフェニレン・3,4’―オキシジフェニ
レン・テレフタルアミドからなる繊維(帝人(株)製:
テクノーラ)及び単繊維繊度3.0デニールのポリメタ
フェニレン・イソフタルアミドからなる繊維(帝人
(株)製:コーネックス)を引き揃えて総繊度約10万
デニールの繊維束とし、該繊維束をギロチンカッター或
いはロータリーカッターで切断して設定長さが1〜10
mmの短繊維を得た。
【0043】上記短繊維を表1に示す比率で混合した
後、パルパーにより水中に離解分散させ、これに0.0
2%濃度になるように分散剤(松本油脂(株)製:YM
−80)を添加して、繊維濃度0.15重量%の抄紙用
スラリー液を作成した。
【0044】次にタッピー式角型手抄機を用い、該抄紙
用スラリー液を使用して抄紙し、軽く加圧脱水後、固形
分濃度10重量%の水分散性エポキシ樹脂バインダー
(大日本インキ化学工業(株)製:ディックファインEN
-0270)を、該樹脂分が5重量%となるようにスプレー
方式で付与した後、160℃の熱風乾燥機中で約20分
間乾燥して、坪量60g/m2の絶縁紙を得た。得られ
た絶縁紙を構成する短繊維の短繊維長分布を表2に、ま
た、該絶縁紙及びそれから作製された電気回路板用積層
物の物性を表3に示す。
【0045】[実施例6]実施例3において、コポリパ
ラフェニレン・3,4’―オキシジフェニレン・テレフ
タルアミドからなる繊維に代えて、単繊維繊度1.5デ
ニールのポリパラフェニレン・テレフタルアミドからな
る繊維(デュポン社製:ケブラー29)を使用した以外
は実施例3と同様に実施した。得られた絶縁紙を構成す
る短繊維の短繊維長分布を表2に、また、該絶縁紙及び
それから作製された電気回路板用積層物の物性を表3に
示す。
【0046】[実施例7]実施例3において、コポリパ
ラフェニレン・3,4’―オキシジフェニレン・テレフ
タルアミドからなる繊維に代えて、単繊維繊度1.4デ
ニールのポリパラフェニレン・テレフタルアミドからな
る繊維(デュポン社製:ケブラー49)を使用した以外
は実施例3と同様に実施した。得られた絶縁紙を構成す
る短繊維の短繊維長分布を表2に、また、該絶縁紙及び
それから作製された電気回路板用積層物の物性を表3に
示す。
【0047】[実施例8]実施例1において、コポリパ
ラフェニレン・3,4’―オキシジフェニレン・テレフ
タルアミドからなる繊維に代えて、単繊維繊度1.5デ
ニールのポリパラフェニレン・ベンズビスオキサゾール
からなる繊維(東洋紡績(株)社製:ザイロン)を使用
した以外は実施例1と同様に実施した。得られた絶縁紙
を構成する短繊維の短繊維長分布を表2に、また、該絶
縁紙及びそれから作製された電気回路板用積層物の物性
を表3に示す。
【0048】[比較例1]実施例1において、使用する
短繊維の繊維長を表1に示す如く変更した以外は実施例
1と同様に実施した。得られた絶縁紙を構成する短繊維
の短繊維長分布を表2に、また、該絶縁紙及びそれから
作製された電気回路板用積層物の物性を表3に示す。
【0049】[比較例2]実施例1において、短繊維及
びバインダーの混合割合を表1に示す如く変更した以外
は実施例1と同様に実施した。得られた絶縁紙を構成す
る短繊維の短繊維長分布を表2に、また、該絶縁紙及び
それから作製された電気回路板用積層物の物性を表3に
示す。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松井 亨景 大阪府茨木市耳原3丁目4番1号 帝人株 式会社大阪研究センター内 Fターム(参考) 4L055 AF35 AG87 AG97 AH37 BE08 EA04 EA07 EA09 EA16 EA20 EA32 FA11 FA18 GA02 5G305 AA20 AB01 AB24 AB36 BA12 BA14 BA18 BA25 CA15 CA20 CA51

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱分解開始温度が310℃以上、引張強
    度が15g/d以上で且つ引張伸度が8%以下である有
    機短繊維と、有機系バインダーとを主成分としてなる電
    気絶縁紙において、該紙の全重量中に占める該短繊維の
    量が70〜96重量%、該有機系バインダーの量が4〜
    30重量%であり、且つ、該短繊維は、その短繊維長分
    布のヒストグラムにおいて少なくとも2つのピークが存
    在する短繊維であることを特徴とする電気絶縁紙。
  2. 【請求項2】 ピーク頻度をとる繊維長の差が1mm以
    上である請求項1記載の電気絶縁紙。
  3. 【請求項3】 有機短繊維の繊維長が1〜10mmであ
    る請求項1又は2記載の電気絶縁紙。
  4. 【請求項4】 有機短繊維の単繊維繊度が0.3〜5.
    0デニールである請求項1、2又は3記載の電気絶縁
    紙。
  5. 【請求項5】 電気絶縁紙に熱硬化性樹脂を含浸して形
    成されたプリプレグであって、該電気絶縁紙が、請求項
    1〜4のいずれか1項に記載の電気絶縁紙であることを
    特徴とするプリプレグ。
  6. 【請求項6】 熱硬化性樹脂を含浸した電気絶縁紙を加
    熱加圧成形して形成された積層板であって、該電気絶縁
    紙が、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電気絶縁紙
    であることを特徴とする積層板。
JP11027730A 1998-10-15 1999-02-04 電気絶縁紙 Pending JP2000228115A (ja)

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