JP2002317023A - 光硬化性樹脂組成物、光硬化性樹脂層積層金属板、該金属板から得られる高硬度保護皮膜積層金属部材およびその製造方法 - Google Patents

光硬化性樹脂組成物、光硬化性樹脂層積層金属板、該金属板から得られる高硬度保護皮膜積層金属部材およびその製造方法

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JP2002317023A JP2002013054A JP2002013054A JP2002317023A JP 2002317023 A JP2002317023 A JP 2002317023A JP 2002013054 A JP2002013054 A JP 2002013054A JP 2002013054 A JP2002013054 A JP 2002013054A JP 2002317023 A JP2002317023 A JP 2002317023A
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Yukihisa Komiya
幸久 小宮
Tadashige Nakamoto
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尚博 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工が可能で、加工時の疵付きを防止するこ
とができ、かつ高い硬度を有するトップコート層が表面
に形成された金属部材を作業性良好に得ることができる
積層金属板を提供するため、最適な光硬化性樹脂組成物
を見出す。 【解決手段】 光硬化性成分を含み、23℃、相対湿度
65%での粘度が1000〜50万Pa・sである光硬
化性樹脂層を基材上に形成することができるものである
ことを特徴とする、光硬化性樹脂組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高硬度の保護皮膜
が積層された金属部材を得るために用いられる光硬化性
樹脂組成物および光硬化性樹脂層積層金属板、該金属板
から得られる高硬度保護皮膜積層金属部材およびその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】これまで、電化製品、OA機器、自動
車、建材用途等種々の分野において使用される金属板
は、所望の形状に加工後、塗装が施された状態で使用さ
れるのが一般的であった。一方、近年では、金属板に予
め(加工前に)塗装を施した塗装金属板が使用されるよ
うになっている。塗装金属板は既に塗装が施されている
ため、金属板のユーザーが塗装工程を行う必要がなく、
ユーザーサイドでの溶剤処理等の環境面やコストダウン
等のメリットが大きい。
【0003】ところが、塗装金属板に用いられる塗料
は、加工に際してのクラックの発生を防止するため、適
度な柔らかさを有するように塗料設計されていることか
ら、耐疵付き性や塗膜硬度の面で満足できる特性が得ら
れないことがある。このため、塗装金属板の用途が限定
されたり、加工時の疵によって製品品質が低下してしま
うという問題があった。加工時の疵付きを防止するに
は、例えばアクリル系粘着剤等をプラスチックフィルム
に塗布した保護フィルムを、加工前に金属板表面に貼付
し、加工後に剥がすことで対応することが可能である。
しかし、塗装金属板の塗膜硬度や耐疵付き性について
は、さらなる改善が要求されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
着目してなされたものであって、加工が可能で、加工時
の疵付きを防止することができ、かつ高い硬度を有する
トップコート層が表面に形成された金属部材を作業性良
好に得ることができる積層金属板を提供するため、最適
な光硬化性樹脂組成物を見出すことを課題としている。
また、そのような積層金属板、このような金属板から得
られる高硬度皮膜が積層された金属部材、およびその製
造方法の提供をも課題としている。
【0005】
【課題を解決する手段】本発明の光硬化性樹脂組成物
は、光硬化性(光重合性)樹脂を含み、23℃、相対湿
度65%での粘度が1000〜50万Pa・sである光
硬化性樹脂層を形成することができるものである。
【0006】また、上記光硬化性樹脂組成物から得られ
る光硬化性樹脂層が積層された本発明の光硬化性樹脂層
積層金属板は、光硬化前の光硬化性樹脂層が粘弾性を示
し、加工に追随して変形するため、自在に加工すること
ができる。また、加工後に光照射すれば光硬化性樹脂層
が三次元硬化するので、高い硬度を有し、他の特性にも
優れた保護皮膜が形成される。また、光硬化性樹脂層が
形成された積層金属板を加工した後、短時間の光照射工
程を経るだけで金属部材を製造できるため、作業性が良
好で、コスト低減につながる。
【0007】光硬化性成分の重合性二重結合当量は14
5〜210であることが好ましい。粘度の要件を満足し
易く、高硬度皮膜を得ることができる。光硬化性樹脂組
成物に含まれる有機化合物の50質量%以上が光硬化性
成分であることが好ましい。また、光硬化性成分が、1
種以上のウレタン(メタ)アクリレートと、1種以上の
多官能(メタ)アクリレートの混合物であることも好ま
しい。
【0008】本発明の光硬化性樹脂層積層金属板は、加
工された後、光線または電子線照射により高硬度保護皮
膜積層金属部材となり得る金属板であって、上記本発明
の光硬化性樹脂組成物から形成された光硬化性樹脂層が
積層されていることを要旨とする。本発明の高硬度保護
皮膜積層金属部材は、上記光硬化性樹脂層積層金属板を
加工した後、光硬化性樹脂層を硬化させることにより製
造されたところに特徴を有する。本発明の高硬度保護皮
膜積層金属部材は、上記光硬化性樹脂層積層金属板を加
工した後、光硬化性樹脂層を硬化させることにより製造
される。このときの加工方法は特に限定されないが、曲
げ加工が好ましい。なお、本発明には、高硬度保護皮膜
積層金属部材の製造方法も含まれる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の光硬化性樹脂組成物は、
金属板等の基材の上に、特定の粘度の光硬化性樹脂層を
形成することのできるものである。そして、本発明の光
硬化性樹脂層積層金属板は、上記特定の粘度の光硬化性
樹脂層が金属板の表面に形成されているものである。な
お、プレス機等の加工機械に光硬化性樹脂層が付着する
のを防ぐためと、この光硬化性樹脂層を硬化させる際に
酸素による重合阻害を防止するために、光硬化性樹脂層
の表面に保護フィルムを当接させておくことが好まし
い。
【0010】光硬化性樹脂層は金属板の片面だけでなく
両面に形成しておいてもよい。必要に応じて、耐食性を
向上させるための公知の化成処理による皮膜やめっき塗
膜、あるいは公知の樹脂塗膜層等の他の層を、金属板と
光硬化性樹脂層の間に形成することも可能である。光硬
化性樹脂層は硬化後に高い硬度を有する保護膜を形成す
るので、金属部材の最表層に位置するのが好ましい。従
って、光硬化性樹脂層の上には保護フィルム以外の層は
設けないことが好ましい。なお、金属板とは板状のまま
の状態を言い、金属部材と言うときは加工が施された後
の状態を指すものとする。
【0011】金属板としては、亜鉛または亜鉛系めっき
鋼板、アルミニウム板、アルミニウム合金板、チタン板
等が挙げられる。光硬化性樹脂層を設けるに当たって
は、クロメート処理やリン酸塩処理を、めっき膜上ある
いは金属板表面へ行っておくと、耐食性および密着性向
上に効果的である。なお、クロメート処理は、反応型、
塗布型、電解型、いずれの処理方法でもよい。光硬化性
樹脂層を設ける前に、意匠性や耐食性を向上させるため
に、(着色)樹脂塗膜を形成することも可能であり、プ
レコート金属板に用いられている公知の塗料を用いるこ
とができる。
【0012】光硬化性樹脂層積層金属板の光硬化性樹脂
層は、加工の際あるいは保存中に、金属板端部から樹脂
がはみ出したり、圧接されたところが凹んで元に戻らな
い(圧痕が形成されてしまう)という不都合を起こさな
い程度の硬さを有していなければならない。
【0013】また、例えば曲げ加工を行ったときに、金
属板から光硬化性樹脂層が剥離したり、樹脂層にクラッ
クが入るといった不都合を起こさない程度の柔らかさを
有し、加工に追随して変形できるだけの可撓性を示すこ
とも重要である。
【0014】さらに光硬化性樹脂層には、加工の際に、
保護フィルムが位置ずれした場合、フィルムの浮き上が
りを抑えることのできる粘着性もある程度必要である。
ある程度の粘着性がないと、保護フィルムが位置ずれし
た後、フィルムが光硬化性樹脂層から剥がれ、硬化の際
の酸素の重合阻害を受けてしまうことになるためであ
る。
【0015】このように適度な硬さと柔らかさに加え、
粘着性を有し、しかも硬化後には高硬度皮膜を形成する
ことの光硬化性樹脂層であるためには、23℃、相対湿
度65%における光硬化性樹脂層の粘度が1000〜5
0万Pa・sの範囲にあることが必要である。光硬化性
樹脂層の粘度が1000Pa・sより小さいと、曲げ加
工時に樹脂がはみ出たり、加工機の金型によって圧接さ
れたところが跡となる(圧痕が形成される)ため好まし
くない。より好ましい粘度の下限は5000Pa・sで
ある。一方、粘度が50万Pa・sを超えてしまうと、
柔らかさや粘着性が不足して、これらが不足することに
よる前記不都合が起こるため好ましくない。より好まし
い粘度の上限は10万Pa・sである。
【0016】なお、本発明における粘度は、金属板上に
形成されている光硬化性樹脂層そのものの粘度を指す。
また、光硬化性樹脂層の粘度とは、動的粘弾性測定装置
(Reometrics Dynamic Analyzer;Reometric,Inc.社
製)を用いて、23℃、相対湿度65%の環境下で、角
変形速度100rad/sで測定した時の値である。光
硬化性樹脂層は、光硬化性樹脂を含む光硬化性樹脂組成
物を必要に応じて上記各種の塗膜が形成された金属板へ
塗布すること、または、別のフィルムへ塗布して得られ
る転写フィルムを金属板へ積層することにより形成でき
る。光硬化性樹脂組成物の主体となる光硬化性成分とし
ては、光硬化性樹脂層の粘度が上記粘度要件を満足する
ことができるものであれば特に限定されず、光カチオン
重合や光ラジカル重合によって硬化する公知の樹脂が使
用できる。(メタ)アクリロイル基を有するプレポリマ
ー(オリゴマー)やモノマーが、光によるラジカル重合
を起こしやすいため好ましい。
【0017】(メタ)アクリロイル基を有するプレポリ
マーとしては、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタ
ン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリ
レート、アルキッド樹脂(メタ)アクリレート、シリコ
ーン樹脂(メタ)アクリレート等が利用可能である。こ
れらはそれぞれ、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエ
ステル樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂等に多官
能(メタ)アクリレートを反応させて得ることができ
る。なお、エポキシ樹脂は、ビスフェノール型、ノボラ
ック型いずれも採用可能である。これらの中でも特にウ
レタン(メタ)アクリレートが、粘度の要件を満足しや
すい上、高硬度皮膜を形成できるため好ましい。このよ
うなウレタン(メタ)アクリレートは、例えば「NKオ
リゴUA」シリーズ(新中村化学工業社製)として市販
されている。
【0018】光硬化性成分としては、光硬化性多官能モ
ノマーを用いることもできる。上記プレポリマーと混合
することで光硬化性樹脂層の粘度を調整することがで
き、また、架橋剤的に働いて、硬化後の保護皮膜の硬度
や耐薬品性等の特性が向上する。従って、光硬化性成分
としては、上記光硬化性プレポリマーと光硬化性多官能
モノマーとを組み合わせて使用することが好ましい。
【0019】多官能モノマーとしては、1分子中に(メ
タ)アクリロイル基を2個以上有する多官能(メタ)ア
クリレートが好ましく、具体的には、1,6−ヘキサン
ジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオ
ールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオール
ジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレー
ト、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレー
ト等のジ(メタ)アクリレート類;トリメチロールプロ
パントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロ
ールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ト
リス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート類;ペ
ンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジト
リメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、エ
トキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレ
ート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メ
タ)アクリレート等の4官能以上の(メタ)アクリレー
ト類等が挙げられる。また、「カヤラッド」シリーズ
(日本化薬社製)等の多官能(メタ)アクリレートも使
用可能である。
【0020】さらに、粘度調整および硬化密度調整の目
的で、単官能モノマーを少量用いてもよい。単官能モノ
マーを用いると、硬化密度が高くなり過ぎて硬化皮膜が
脆くなるのを防ぐことができる。これらの単官能モノマ
ーとしては、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアク
リレート、ステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒ
ドロフルフリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタ
ジニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリ
レート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−フ
ェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メ
タ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレー
ト、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレ
ート、カプロラクトン(メタ)アクリレート、エトキシ
化ノニルフェノール(メタ)アクリレート等の(メタ)
アクリレート類が好ましいものとして挙げられるが、
(メタ)アクリルアミド、スチレン等のモノマーを少量
用いてもよい。
【0021】光硬化性成分の光重合性二重結合当量は1
45〜210であることが好ましく、この範囲であれ
ば、上記粘度の要件を満足しつつ、高い硬度を有し、か
つ脆くない硬化皮膜を形成することができる。この二重
結合当量とは、光硬化性成分である光硬化性プレポリマ
ーおよび/または光硬化性モノマーの分子量を、光硬化
性成分1分子に含まれている二重結合の個数で除した値
である。また、光硬化性成分が2種以上の光硬化性化合
物の混合物である場合は、各光硬化性化合物の質量分率
を勘案して求めた二重結合当量の平均値である。すなわ
ち、光硬化性成分が3種の光硬化性化合物A、Bおよび
Cからなり、光硬化性成分100質量%中、例えば、A
が50質量%、Bが40質量%、Cが10質量%であ
り、A〜Cの二重結合当量がそれぞれX〜Zであれば、
この光硬化性成分の二重結合当量は、50X/100+
40Y/100+10Z/100となる。
【0022】二重結合当量が145よりも小さいと、硬
化皮膜が脆くなることがあるが、210を超えると光硬
化性樹脂層の粘度の要件を満足し難いため好ましくな
い。より好ましい二重結合当量の下限は155、上限は
200である。
【0023】本発明の光硬化性樹脂層は光硬化性成分を
含んでいればよく、光硬化性樹脂層が全て光硬化性成分
である必要はない。光硬化性成分が多いほど硬化後の皮
膜の硬度が高くなるが、皮膜の物性を改良するために、
後述する変性シリコーン樹脂あるいはその他の有機樹脂
や有機系添加剤を添加するのが好ましい場合もあるから
である。目安としては、光硬化性樹脂層を構成する有機
化合物の合計量を100質量%としたときに、光硬化性
成分が50質量%以上含まれていることが好ましい。5
0質量%より少ないと、硬化前の粘着力不足によって、
加工の際に保護フィルムが光硬化性樹脂層から剥離して
しまって、外観不良や硬化反応不足を起こす。また、硬
化皮膜の硬度が不充分となることがある。より好ましい
光硬化性成分の量は70質量%以上、さらに好ましくは
75質量%以上である。
【0024】金属板表面に光硬化性樹脂層を形成する場
合には、光硬化性成分を含む光硬化性樹脂組成物を調整
し、この樹脂組成物を金属板へ塗布するか、他のフィル
ム基材に樹脂組成物を塗布して光硬化性樹脂層をフィル
ム基材上に形成し、これ(転写フィルム)を金属板へ貼
り付けることにより形成できる。
【0025】光硬化性樹脂組成物には、光重合開始剤を
添加しておくことが好ましく、光硬化性成分として(メ
タ)アクリロイル基含有プレポリマーおよび/またはモ
ノマーを利用する場合には、光を吸収してラジカルを発
生する化合物を用いる。具体的には、ベンゾフェノン、
4−(1−t−ブチルジオキシ−1−メチルエチル)ベ
ンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラキス(t−
ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾ
フェノン類;ベンゾイル安息香酸メチル等;ベンゾイ
ン、ベンゾインアルキルエーテル等のベンゾイン類;ア
セトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタ
ール等のケタール類;アセトフェノン、トリクロロアセ
トフェノン等のアセトフェノン類;2,4−ジメチルチ
オキサントン等のチオキサントン類;2−メチルアント
ラキノン等のアントラキノン類;ジベンゾスベロン類等
が挙げられる。また、「イルガキュア」シリーズ(チバ
・スペシャルティ・ケミカルズ社製)として各種光重合
開始剤が市販されている。
【0026】これらの光重合開始剤は、上記光硬化性成
分100質量部に対し、0.1〜20質量部用いるとよ
い。光重合開始剤の量が少ないと、光照射時間を増やさ
なければならなかったり、光照射を行っても重合が起こ
りにくく、保護皮膜の硬度が低くなる。光重合開始剤を
20質量部を超えて配合しても、多量に使用するメリッ
トはない。
【0027】光硬化性樹脂組成物を金属板に塗布する際
の作業性等の観点から、組成物中に溶媒を配合してもよ
い。溶媒としては光硬化性成分等の配合物を溶解するこ
とができれば特に限定されず、各種有機溶剤を用いるこ
とができる。
【0028】光硬化後の高硬度保護皮膜積層金属部材
を、家電製品の外装部材等の防汚性が必要な用途に適用
する場合、アルキッド変性シリコーン樹脂かアクリル変
性シリコーン樹脂を、光硬化性樹脂組成物に配合するこ
とが好ましい。変性シリコーン樹脂には、他にもエポキ
シ変性、ポリエステル変性、ウレタン変性等があるが、
本発明者等は、アルキッド変性シリコーン樹脂とアクリ
ル変性シリコーン樹脂とが、光硬化性成分との相溶性に
優れ、光硬化性成分と硬化反応を行い、硬化皮膜の硬度
を損なうことなく、防汚性を発揮することを見出したた
め、本発明ではこれらの変性シリコーン樹脂を使用する
ことが推奨される。
【0029】アルキッド変性シリコーン樹脂(シリコー
ンアルキッド)とは、下式で示される。R、R’、R”
はそれぞれ有機基である。
【化1】 アルキッド変性シリコーン樹脂としては、シリコーンワ
ニスをアルキッドと反応させたシリコーンアルキッドワ
ニスが各種市販されており、例えばGE東芝シリコーン
社製「TSR180」等が入手可能である。
【0030】また、アクリル変性シリコーン樹脂とは、
下式で示される。R、R’はそれぞれ有機基である。
【化2】 アクリル変性シリコーン樹脂としては、シリコーンワニ
スを(メタ)アクリロイル基含有化合物と反応させたシ
リコーンアクリルワニスが各種市販されており、例えば
GE東芝シリコーン社製「TSR171」等が入手可能
である。アルキッド変性シリコーン樹脂およびアクリル
変性シリコーン樹脂は、固形分として、光硬化性成分1
00質量部に対し、2〜20質量部程度が好ましい。従
って、光硬化性樹脂組成物を調整する際に、変性シリコ
ーンワニスを配合する場合は、ワニスの固形分濃度を勘
案すればよい。
【0031】光硬化性樹脂層を硬化して得られる高硬度
保護皮膜の硬度を一層高めるために、光硬化性樹脂組成
物中に充填材を混合することが好ましい。このとき、充
填材としては、形状異方性を有しているものが好まし
く、真球状物は、充填効果が発揮されにくいため好まし
くない。形状異方性を有する充填材として最も好ましい
ものは、ガラス繊維または薄膜状ガラスである。いずれ
も透明度が高いため光硬化反応を妨げず、しかも、硬化
皮膜の表面硬度を高める効果に優れているからである。
【0032】ガラス繊維としては、繊維径5〜20μ
m、アスペクト比2〜10のものが好ましい。また、薄
膜状ガラスは、平均厚さ10μm以下で、平均粒度が5
0μm以下のものが好ましい。これらのガラス系充填材
として、公知のシランカップリング剤等の表面処理が施
されてあるものを用いると、光硬化性樹脂との親和性が
増すため、一層好ましい。これらのガラス系充填材は、
それぞれ単独でも、混合して用いてもよく、光硬化性樹
脂組成物中の固形分100質量%中、5〜50質量%の
範囲とすることが好ましい。5質量%では添加効果が発
揮されず、50質量%を超えると光硬化性樹脂層の粘度
が高くなりすぎて、上記粘度の要件の上限を超え、混合
作業や塗装性が低下するため好ましくない。
【0033】光硬化性樹脂組成物には、さらに必要に応
じて、アクリル樹脂等のその他の樹脂;炭酸カルシウ
ム、二酸化チタン等の増量材;強化用繊維;着色用顔
料;カップリング剤、レベリング剤、増感剤、増粘剤、
酸化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、難燃剤、熱
重合抑制剤等の公知の有機系添加剤等を添加してもよ
い。なお、紫外線を遮蔽してしまう顔料を多量に配合す
ると、光硬化性樹脂層が厚膜の場合に硬化度合いがばら
つくことがあるため、このような顔料は少なくすること
が望ましい。
【0034】光硬化性樹脂組成物を、ディッピング法、
ロールコーター法、スプレー法、カーテンフローコータ
ー法等の公知の塗工方法を用いて、金属板表面の片面ま
たは両面に塗布することにより、未硬化の光硬化性樹脂
層が積層された積層金属板を得ることができる。光硬化
性樹脂組成物が溶媒を有する場合は、塗布工程後に加熱
乾燥して、溶媒を速やかに揮散させることが望ましい。
また、保護フィルムや転写フィルムに光硬化性樹脂組成
物を塗布しておき、これを金属板に積層してもよい。
【0035】光硬化性樹脂層の厚さは、金属部材の用途
に応じて変更可能であるが、通常2〜200μm程度が
好ましい。2μmより薄いと、加工の際に、保護フィル
ムが光硬化性樹脂層から剥がれてしまうことがある。ま
た、光硬化性樹脂層自体が薄いため、硬化後に保護皮膜
としての性能が充分に発揮できない。200μmを超え
ると、光硬化の際の収縮が大きくなって、金属板との密
着性が低下し、保護皮膜としての硬度不足が起こるため
好ましくない。より好ましい厚さの下限は5μm、さら
に好ましくは10μmである。また、より好ましい厚さ
の上限は150μm、さらに好ましくは100μmであ
る。なお、前記ガラス系充填材を添加する場合は、光硬
化性樹脂層の厚さを充填材の大きさ・長さよりも必ずし
も小さくする必要はないが、充填材の大きさ・長さを勘
案して適宜設定するとよい。
【0036】光硬化性樹脂層は、硬化前はある程度の粘
着性を有しているため、加工の際に金型等へ一部付着し
てしまう恐れがあるので、光硬化性樹脂層を形成した後
は、その表面を保護フィルムで覆っておくことが好まし
い。保護フィルムの素材は、樹脂層の光硬化後に、速や
かにきれいに硬化皮膜表面から剥離できるものであれ
ば、特に限定されない。透明性に優れ、強度が強く、加
工の際の金型の圧痕が残らない等の点から、ポリエチレ
ンテレフタレートフィルムが好ましい。
【0037】保護フィルムの厚さは25〜100μmが
好ましい。25μmより薄いと加工時に金型の圧痕が発
生しやすいため好ましくない。一方100μmを超える
と、曲げ加工の際にフィルムの剛性・反発力のために曲
げ部のフィルムが浮き上がって、外観不良を引き起こ
す。また、フィルムの浮き上がり部分に酸素が侵入し、
光硬化反応を阻害するため硬度不足となって、好ましく
ない。
【0038】本発明の高硬度保護皮膜積層金属部材は、
光硬化性樹脂層積層金属板を加工して、光線や電子線照
射を行って、光硬化性樹脂層を硬化させることにより得
ることができる。加工方法は限定されず、曲げ加工、プ
レス加工等、用途に応じて、適宜選択される。本発明の
光硬化性樹脂層積層金属板は、あらゆる加工に対応する
ことができる。
【0039】加工が終了したら、光硬化性樹脂層を重合
・硬化させる。光硬化反応には、太陽光も利用できる
が、高圧水銀ランプや超高圧水銀ランプ等を用いて50
〜5000mJ/cmの光量の紫外線を0.5〜1分
間程度照射すると、効率的である。また、電子線照射装
置を用いて、電子線で硬化させてもよい。
【0040】
【実施例】以下実施例によって本発明をさらに詳述する
が、下記実施例は本発明を制限するものではなく、本発
明の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することは、全て
本発明に含まれる。なお、以下の実施例における
「部」、「%」は、特に断らない限り「質量部」、「質
量%」である。
【0041】実験例1〜11 金属板として、電気亜鉛めっき鋼板(Zn付着量20g
/m、板厚0.6mm)、クロメート処理(Cr付着
量15mg/m)を施し、エポキシ変性ポリエステル
系プライマー(乾燥膜厚10μm)およびポリエステル
系上塗り塗料(乾燥膜厚20μm)を塗布した塗装鋼板
を用いた。
【0042】表1に示した組成の光硬化性樹脂組成物を
調整し、上記塗装鋼板のポリエステル系上塗り塗料の上
に塗布し、厚さ20μmの光硬化性樹脂層を形成し、光
硬化性樹脂層積層金属板を得た。なお、保護フィルムと
して厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィル
ムを用い、光硬化性樹脂層の表面をカバーした。
【0043】用いた光硬化性成分のうち、ウレタンアク
リレート「NKオリゴUA−32P」は、新中村化学工
業社製の重量平均分子量1560、9官能(重合性二重
結合が9個)のものである。ウレタンアクリレート「N
KオリゴU−6PHA」は、新中村化学工業社製の重量
平均分子量1308、6官能(重合性二重結合が6個)
のものである。多官能アクリレート「カヤラッドDPH
A」は、日本化薬社製の分子量524の5官能のアクリ
レートと分子量547の6官能のアクリレートの混合物
である(1:1混合(質量比)とする)。これらの混合
比から、二重結合当量を求め、表1および表2に併記し
た。
【0044】光重合開始剤「イルガキュア」は、チバ・
スペシャルティ・ケミカルズ社製の1−ヒドロキシ−シ
クロヘキシルフェニルケトンである。表中、PMMAと
あるのは、光重合性のないメチルメタクリレートホモポ
リマーであり、粘度調整のために用いた。
【0045】光硬化性樹脂層の粘度は、動的粘弾性測定
装置(Reometrics Dynamic Analyzer;Reometric,Inc.
社製)を用いて、23℃、相対湿度65%の環境下で、
角変形速度100rad/sで測定した時の値である。
【0046】各光硬化性樹脂層積層金属板(保護フィル
ムごと)に対し、曲げ加工機(「Be・GeN BG−
20H」;CGK株式会社製)でバックゲージ12mm
の曲げを2回行い、C曲げ加工(断面がコの字状)を行
った。加工後に光照射を行った。光照射は、Fusio
n社製の紫外線ランプを用いて、出力120W/cm、
H−bulb、エネルギー量336.0J/cmの条
件で行った。
【0047】以下実施例によって本発明をさらに詳述す
るが、下記実施例は本発明を制限するものではなく、本
発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することは、全
て本発明に含まれる。なお、以下の実施例における
「部」、「%」は、特に断らない限り「質量部」、「質
量%」である。
【0048】実験例1〜11 金属板として、電気亜鉛めっき鋼板(Zn付着量20g
/m、板厚0.6mm)、クロメート処理(Cr付着
量15mg/m)を施し、エポキシ変性ポリエステル
系プライマー(乾燥膜厚10μm)およびポリエステル
系上塗り塗料(乾燥膜厚20μm)を塗布した塗装鋼板
を用いた。
【0049】表1に示した組成の光硬化性樹脂組成物を
調整し、上記塗装鋼板のポリエステル系上塗り塗料の上
に塗布し、厚さ20μmの光硬化性樹脂層を形成し、光
硬化性樹脂層積層金属板を得た。なお、保護フィルムと
して厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィル
ムを用い、光硬化性樹脂層の表面をカバーした。
【0050】用いた光硬化性成分のうち、ウレタンアク
リレート「NKオリゴUA−32P」は、新中村化学工
業社製の重量平均分子量1560、9官能(重合性二重
結合が9個)のものである。ウレタンアクリレート「N
KオリゴU−6PHA」は、新中村化学工業社製の重量
平均分子量1308、6官能(重合性二重結合が6個)
のものである。多官能アクリレート「カヤラッドDPH
A」は、日本化薬社製の分子量524の5官能のアクリ
レートと分子量547の6官能のアクリレートの混合物
である(1:1混合(質量比)とする)。これらの混合
比から、二重結合当量を求め、表1および表2に併記し
た。
【0051】光重合開始剤「イルガキュア」は、チバ・
スペシャルティ・ケミカルズ社製の1−ヒドロキシ−シ
クロヘキシルフェニルケトンである。表中、PMMAと
あるのは、光重合性のないメチルメタクリレートホモポ
リマーであり、粘度調整のために用いた。
【0052】光硬化性樹脂層の粘度は、動的粘弾性測定
装置(Reometrics Dynamic Analyzer;Reometric,Inc.
社製)を用いて、23℃、相対湿度65%の環境下で、
角変形速度100rad/sで測定した時の値である。
【0053】各光硬化性樹脂層積層金属板(保護フィル
ムごと)に対し、曲げ加工機(「Be・GeN BG−
20H」;CGK株式会社製)でバックゲージ12mm
の曲げを2回行い、C曲げ加工(断面が略コ字状)を行
った。加工後に光照射を行った。光照射は、Fusio
n社製の紫外線ランプを用いて、出力120W/cm、
H−bulb、エネルギー量336.0mJ/cm
条件で行った。
【0054】加工直後、加工後、光硬化後の各層の状態
を次の基準で評価し、加工性の評価を行った。結果を表
2に示した。 加工直後…加工直後の光硬化性樹脂が保護フィルムと
金属板の間からはみ出しているかを観察 ○:異常なし、△:樹脂がわずかにはみ出している、
×:樹脂がかなりはみ出している。 加工後…加工後の保護フィルムの浮き上がりの程度を
観察 ◎:異常なし、○:10分以内にフィルムにわずかに浮
きが発生、△:10分以内にフィルムに浮きが発生、
×:1分以内にフィルムに浮きが発生。 光硬化後…光硬化後の皮膜の外観を観察 ◎:異常なし、○:硬化皮膜に金型の圧痕がわずかに認
められる、△:硬化皮膜に金型の圧痕が目立つ、×:硬
化皮膜全体に外観異常が認められる。
【0055】光硬化後の皮膜の硬度は、JIS K 5
400に準拠した鉛筆引っかき試験で、皮膜の疵付き限
界の鉛筆硬度を調べた。結果を表2に示した。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】実験例1〜3は、光硬化性樹脂層の粘度が
本発明の規定要件を下回っているために、加工性に劣る
ものであった。このため、鉛筆硬度は調べなかった。実
験例4〜9は、光硬化性樹脂層の粘度が本発明の規定要
件の範囲内であるため、加工性に優れ、硬化後の硬度も
充分であった。実験例10は、光硬化性樹脂層の粘度が
本発明の規定要件を上回っていたために、粘着性が低
く、加工後の保護フィルムが光硬化性樹脂層から浮き上
がってしまった。実験例11は、光硬化性樹脂層の粘度
が本発明の規定要件の範囲内であるが、二重結合当量が
本発明の好ましい範囲を超えているため、加工性は良好
であったが、若干硬度が低いことがわかる。
【0059】実験例12〜16 光硬化性樹脂層に含まれる光硬化性成分の量を変えて、
硬度の変化を調べた。表3に示した配合で光硬化性樹脂
組成物を調整した以外は、実験例1と同様にして光硬化
性樹脂層積層金属板を作製した。また、実験例1と同様
にして曲げ加工および光照射を行い、各評価を行った。
結果を表4に示した。表3および表4における光硬化性
成分の割合(%)とは、光硬化性樹脂層に含まれる有機
化合物、すなわち、ウレタンアクリレートと多官能アク
リレートの合計量を、ウレタンアクリレート、多官能ア
クリレート、光重合開始剤およびポリメチルメタクリレ
ートの合計量で割り、100をかけた値である。
【0060】
【表3】
【0061】
【表4】 光硬化性成分が多くなるほど、皮膜の硬度が高くなる
が、73.8%を超えても、2H以上にはならないこと
がわかる。
【0062】実験例17 ウレタンアクリレート「NKオリゴUA−32P」10
0部、多官能アクリレート「カヤラッドDPHA」12
部、光重合開始剤「イルガキュア184」2.5部、エ
タノール4部、シリコーンアルキッドワニス(「TSR
180」;GE東芝シリコーン社製;固形分50%)1
0部、レベリング剤(「BYK−534」;ビックケミ
ー・ジャパン社製)0.5部、ガラス繊維(「サーフェ
ストランドREV6」;日本板硝子社製)50部からな
る光硬化性樹脂組成物を調整した以外は、実験例1と同
様にして光硬化性樹脂層積層金属板を作製した。また、
実験例1と同様にして曲げ加工および光照射を行い、各
評価を行った。
【0063】加工性はいずれも良好で、鉛筆硬度は4H
であった。また、ホワイトボード用マーカー(黒、赤、
青)で硬化皮膜に10cmの線を引き、ホワイトボード
用イレイザーで線を消そうとしたところ、1往復で線が
きれいに消え、防汚性が発揮されていることがわかっ
た。
【0064】
【発明の効果】本発明の光硬化性樹脂組成物から形成さ
れた光硬化性樹脂層が積層されている光硬化性樹脂層積
層金属板は、特定の粘度の光硬化性樹脂層が形成されて
いるため、自在に加工することができる上、加工後に光
照射すれば光硬化性樹脂層が三次元硬化するので、高い
硬度を有し、他の特性にも優れた保護皮膜が形成された
高硬度保護皮膜積層金属部材を得ることができる。ま
た、光硬化性樹脂層が形成された積層金属板を加工した
後、短時間の光照射工程を経るだけで金属部材を製造で
きるため、作業性が良好で、コスト低減につながる。本
発明の高硬度保護皮膜積層金属部材は、電化製品、OA
機器、自動車、建材等の各種分野に好適に用いることが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 5/00 C09D 5/00 Z 175/16 175/16 201/02 201/02 (72)発明者 奥村 和生 兵庫県加古川市金沢町1番 株式会社神戸 製鋼所加古川製鉄所内 (72)発明者 木原 敦史 兵庫県加古川市金沢町1番 株式会社神戸 製鋼所加古川製鉄所内 (72)発明者 小宮 幸久 兵庫県加古川市金沢町1番 株式会社神戸 製鋼所加古川製鉄所内 (72)発明者 中元 忠繁 兵庫県加古川市金沢町1番 株式会社神戸 製鋼所加古川製鉄所内 (72)発明者 小林 尚博 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 大脇 武史 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 西田 美佳 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 上埜 悦司 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 Fターム(参考) 4D075 BB06Y BB42Z BB46Z BB47Z CA02 CA13 CA33 CA34 DA06 DB05 DB07 DC03 DC10 DC11 DC18 EA21 EB14 EB22 EB24 EB33 EB35 EB36 EB38 EB43 EB52 EB56 4F100 AB01A AK25B AK51B AL06B AT00A BA02 CC02B GB07 GB32 GB48 JB14B JK12 JL01 JL02 4J027 AB01 AC03 AC04 AE01 AF05 AG01 BA05 BA07 BA08 BA12 BA14 BA19 BA23 BA26 BA27 CB10 CD08 4J038 FA121 FA122 FA141 FA142 FA241 FA242 FA251 FA252 FA261 FA262 FA281 FA282 GA01 MA15 NA11 NA23 PA17 PC02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光硬化性成分を含み、23℃、相対湿度
    65%での粘度が1000〜50万Pa・sである光硬
    化性樹脂層を基材上に形成することができるものである
    ことを特徴とする光硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 重合性二重結合当量が145〜210で
    ある光硬化性成分を含む請求項1に記載の光硬化性樹脂
    組成物。
  3. 【請求項3】 上記光硬化性樹脂組成物に含まれる有機
    化合物の50質量%以上が光硬化性成分である請求項1
    または2に記載の光硬化性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 上記光硬化性成分が、1種以上のウレタ
    ン(メタ)アクリレートと、1種以上の多官能(メタ)
    アクリレートの混合物である請求項1〜3のいずれかに
    記載の光硬化性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 加工された後、光線または電子線照射に
    より高硬度保護皮膜積層金属部材となり得る金属板であ
    って、請求項1〜4のいずれかに記載の光硬化性樹脂組
    成物から形成された光硬化性樹脂層が積層されているこ
    とを特徴とする光硬化性樹脂層積層金属板。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載された光硬化性樹脂層積
    層金属板を加工した後、上記光硬化性樹脂層を硬化させ
    ることにより製造されたことを特徴とする高硬度保護皮
    膜積層金属部材。
  7. 【請求項7】 上記加工が曲げ加工である請求項5に記
    載の高硬度保護皮膜積層金属部材。
  8. 【請求項8】 請求項5に記載された光硬化性樹脂層積
    層金属板を加工した後、上記光硬化性樹脂層を硬化させ
    ることを特徴とする高硬度保護皮膜積層金属部材の製造
    方法。
  9. 【請求項9】 上記加工が曲げ加工である請求項8に記
    載の製造方法。
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KR101403807B1 (ko) 2012-12-21 2014-06-03 주식회사 포스코 나노섬유를 포함하는 자외선 경화형 조성물 및 이를 이용하여 표면 처리된 기재

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