JP2019167489A - 光硬化樹脂組成物および自己修復フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】保護フィルムとして熱可塑性ポリウレタンフィルムなどに塗布して用いることに適した、自己修復性と撥水性を有する自己修復性光硬化樹脂組成物、および自己修復性フィルムを提供する。【解決手段】ポリエーテル骨格を有する重量平均分子量が1,000〜10,000の多官能ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)と、(メタ)アクリロイル基を有するシリコーン系レベリング剤(B)と、(メタ)アクリロイル基を有するフッ素系レベリング剤(C)と、光重合開始剤(D)と、を含み、前記(A)が2官能のウレタンアクリレート(a1)と、5官能のウレタンアクリレート(a2)を少なくとも含み、(a1)および(a2)の重量配合割合が、(a1):(a2)=9:1〜2:8であること特徴とする、自己修復性光硬化樹脂組成物である。【選択図】なし
Description
本発明は、基材に塗布した際に自己修復性を有する光硬化樹脂組成物、およびそれを用いた自己修復フィルムに関する。
アクリル系の光硬化型樹脂は、プラスチックフィルムやプラスチック成型物表面に特別な性能を付与するために多くの分野で使用されている。例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上に塗布したハードコートフィルムは、電子分野の保護フィルムとして大量に使用されている。また熱可塑性ポリウレタンフィルム上に塗布した保護フィルムは、乗り物(例えば、自動車、航空機、船など)の表面の保護フィルムとして広く普及している。
熱可塑性ポリウレタンフィルムを用いた保護フィルムとしては、ポリエステルベースと/又はポカーボネートベースのウレタン樹脂層と、PSA層を有する塗料保護多層膜として特許文献1が提案されている。更に、物品を保護することに加え、フィルム自体の傷を消滅させる自己修復性、および汚れの付着を防止する防汚性を併せ持つ保護フィルムとして、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂とフッ素系樹脂とフルオロシルセスキオキサン誘導体からなる積層体として、特許文献2が提案されている。しかしながら近年では、こうした自己修復性および防汚性に加えて、撥水性の高い保護フィルムが求められるようになっており、改善の余地があった。
本発明は、熱硬化性ポリウレタンフィルムなどに塗布した際、自己修復性および防汚性に加えて、指滑り性と撥水性に優れ、また高い伸び率と透明性有するため、車両のボディー保護等で用いる自己修復フィルム用途で有用な光硬化樹脂組成物、およびそれを用いた自己修復性フィルムを提供することにある。
請求項1記載の発明は、ポリエーテル骨格を有する重量平均分子量が1,000〜10,000の多官能ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)と、光硬化性重合基を有するシリコーン非含有フッ素系レベリング剤(B)と、光硬化性重合基を有するシリコーン系レベリング剤(C)と、光重合開始剤(D)と、を含み、前記(A)が2官能のウレタンアクリレート(a1)と、5官能のウレタンアクリレート(a2)を少なくとも含み、(a1)および(a2)の重量配合割合が、(a1):(a2)=9:1〜2:8であること特徴とする光硬化性樹脂組成物を提供する。
請求項2記載の発明は、前記(B)および(C)の配合量が、光硬化性樹脂成分100重量部に対し、各々0.03〜1.0重量部であることを特徴とする、請求項1記載の光硬化性樹脂組成物を提供する。
請求項3記載の発明は、膜厚15〜20μmで窒素パージして硬化させた塗膜表面を、加重250gの真鍮ブラシで10往復させたときの傷が、25℃の環境下で30秒以内に消失する自己修復性を有することを特徴とする、請求項1または2いずれか記載の光硬化性樹脂組成物を提供する。
請求項4記載の発明は、熱硬化性ポリウレタンで形成された基材フィルム上に、請求項1〜3いずれか記載の光硬化性樹脂組成物の硬化層を有することを特徴とする自己修復性フィルムを提供する。
請求項5記載の発明は、熱硬化性ポリウレタンで形成された基材フィルム上に、請求項1〜3いずれか記載の光硬化性樹脂組成物の硬化層を有する反対面に、粘着層を有することを特徴とするペイントプロテクションフィルムを提供する。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、熱硬化性ポリウレタンフィルムなどに塗布した際、自己修復性および防汚性に加えて、指滑り性と撥水性に優れ、また高い伸び率と透明性を有するため、車両のボディー保護等で用いる自己修復フィルム用途で有用である。
以下本発明について詳細に説明する。
本発明の組成物の構成は、多官能ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)と、フッ素系レベリング剤(B)と、シリコーン系レベリング剤(C)と、光重合開始剤(D)である。なお本明細書において、(メタ)アクリレートとはアクリレートとメタクリレートとの双方を包含する。
本発明で使用する前記(A)は、硬化皮膜の主成分を担い、分子内に可撓性の高いウレタン結合と屈曲性の高いエーテル結合を併せ持ち、2官能の(a1)と5官能の(a2)から構成される反応性の高いオリゴマーである。ウレタン(メタ)アクリレートは、例えばポリオールとポリイソシアネートを付加反応して得られる化合物に、(メタ)アクリロイル基と水酸基を持つ(メタ)アクリレートを付加させて生成することができる。
前記ポリオールは、分子構造に屈曲性を持たせるポリエーテル構造を持ち、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどが例示される。ポリオールを反応させるポリイソシアネートには、脂肪族系ジイソシアネート、脂環族系ジイソシアネート、芳香族系ジイソシアネート、およびこれらの3量体となるイソシアヌレート体、ビウレット体などが例示される。
更に、ポリオールとポリイソシアネートを付加反応させて得られる化合物と反応させる水酸基を持つ(メタ)アクリレートとしては、単官能では2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2‐ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレートが、多官能ではペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートなどが例示される。
前記(A)のMwは1,000〜10,000であり、2,000〜8,000が好ましく、3,000〜6,000が更に好ましい。Mwが1,000未満では重合化合物の分子量が小さいため凝集力が低くなり、10,000超では作業性に適した粘度にコントロールしにくくなる。なおMwはゲル透過クロマトグラフィー法により、標準ポリスチレン換算の分子量を測定・換算した。
前記(A)における(a1)および(a2)の重量配合割合としては、(a1):(a2)=9:1〜2:8であり、9:1〜3:7が更に好ましい。(a1)の配合比率が、(a1):(a2)=9:1よりも高くなると、硬化反応性低下によりマジックの拭き取り性が低下し、(a1):(a2)=2:8よりも低くなると架橋密度が高くなり伸び率が低下する。また固形分全体に対する(A)の配合量としては、90〜98重量%が好ましく、92〜96重量%が更に好ましい。90重量%以上とすることで、適度な硬度で充分な自己修復性が確保でき、98重量%以下とすることで、硬化性を上げ充分な防汚性を確保することができる。
本発明で使用する前記(B)は、主に硬化皮膜に指滑り性と撥水性を付与する、シリコーンを含まない(シロキサン結合を含まない)フッ素系のレベリング剤である。(A)と反応する例えば(メタ)アクリロイル基のような光硬化性重合基を有するため、硬化後の皮膜から経時的に欠落することがなく、指滑り性を長期に持続させることが可能である。
前期(B)の光硬化性樹脂成分100重量部に対する配合量は、0.03〜1.0重量部が好ましく、0.05〜0.8重量部が更に好ましく、0.1〜0.5重量部が特に好ましい。0.03重量部以上とすることで、充分な指滑り性を確保でき、1.0重量部以下とすることで、コストを上げずに効果を持続させることが可能である。特に窒素パージ(脱酸素)条件化にて光硬化させた場合に、その効果を大きくできる。
本発明で使用する前記(C)は、主に硬化皮膜に防汚性(インキ拭き取り性)と撥水性を付与する、シリコーン系のレベリング剤である。(A)と反応する例えば(メタ)アクリロイル基のような光硬化性重合基を有するため、硬化後の皮膜から経時的に欠落することがなく、防汚性を長期に持続させることが可能である。
前記(C)の光硬化性樹脂成分100重量部に対する配合量は、0.03〜1.0重量部が好ましく、0.05〜0.8重量部が更に好ましく、0.1〜0.5重量部が特に好ましい。0.03重量部以上とすることで、充分な防汚性を確保でき、1.0重量部以下とすることで、コストを上げずに効果を持続させることが可能である。特に窒素パージ(脱酸素)条件化にて光硬化させた場合に、その効果を大きくできる。
本発明で使用される光重合開始剤(D)は、紫外線や電子線などの照射でラジカルを生じ、そのラジカルが重合反応のきっかけとなるもので、ベンジルケタール系、アセトフェノン系、フォスフィンオキサイド系等汎用の光重合開始剤が使用できる。重合開始剤の光吸収波長を任意に選択することによって、紫外線領域から可視光領域にいたる広い波長範囲にわたって硬化性を付与することができる。具体的にはベンジルケタール系として2.2-ジメトキシ-1.2-ジフェニルエタン-1-オンが、α−ヒドロキシアセトフェノン系として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン及び1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オンが、α-アミノアセトフェノン系として2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オンが、アシルフォスフィンオキサイド系として2.4.6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド及びビス(2.4.6‐トリメチルベンゾイル)‐フェニルフォスフィンオキサイド等があり、単独または2種以上を組み合わせて使用できる。
これらの中では、黄変しにくいα−ヒドロキシアセトフェノン系、及び内部硬化性に優れるアシルフェスフィンオキサイド系を含むことが好ましい。配合量はラジカル重合性成分100重量部に対して、1〜10重量部配合することが好ましく、3〜8重量部がさらに好ましい。この範囲で配合する事により、組成物を効率的に硬化させる事ができる。市販品としてはα−ヒドロキシアセトフェノン系でIrgacure184及び同2959が、フォスフィンオキサイド系でIrgacureTPO及び同819(商品名:BASFジャパン社製)などがある。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、基材フィルムへの塗工性を向上させるため、溶剤にて固形分が10〜70%に希釈される。溶剤としては、例えばエタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ジアセトンアルコール等のアルコール系溶媒、アセトン、MEK、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、PGM,ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテ等のエーテル系溶媒等があげられ、単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用できる。これらの中では、前記(A)に対する溶解性が高いMEKを含有することが好ましい。
更に加えて本発明の光硬化性樹脂組成物は、性能を損なわない範囲で、必要に応じ反応性希釈剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、増感剤、難燃剤、有機微粒子、無機微粒子、分散剤、シランカップリング剤、帯電防止剤、抗菌剤、抗ウイルス剤、重合禁止剤、顔料や染料や色素などの着色剤などの添加剤を併用することができる。
光硬化性樹脂組成物が塗布される基材フィルムとしては、ポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコールフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、ナイロンフィルム、アクリルフィルム、シクロオレフィン(コ)ポリマーフィルム、ポリウレタン樹脂フィルム、フッソ樹脂フィルム等を例示することができる。
上記基材フィルムにおいて車両ボディーの保護シートとして用いる場合は、柔軟性があり外部からの力を吸収できる熱可塑性のポリウレタンフィルムが好ましい。特に欧米では、この熱硬化性のポリウレタンフィルム基材に粘着層を有する保護フィルムは、ペイントプロテクションフィルムという名称で広く普及している。熱可塑性のポリウレタンフィルムの厚みとしては、25〜300μmが好ましく、100〜200μmが更に好ましい。25μm以上とすることで、充分な機械的強度を確保でき、300μm以下とすることで、フィルムとして取り扱いが容易となる。
本発明の光硬化性樹脂組成物の基材フィルムへの塗布方法としては、バーコーター法、アプリケーター法、カーテンコーター法、ロールコーター法、グラビアコーター法、リバースコーター法、コンマコーター法、リップコーター法、ダイコーター法など、公知の方法が適用でき、必要な膜厚に応じて適宜選択できる。
露光条件としては例えば厚みが5〜20μm程度であれば、1000mW/cm2〜3,000mW/cm2の照射強度で、積算光量としては100mJ/cm2〜2,000mJ/cm2が例示できる。光源としては高圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、LEDランプ等の公知の光源が適用可能である。
以下、本発明を実施例、比較例に基づき詳細に説明するが、具体例を示すものであって特にこれらに限定するものではない。なお表記が無い場合は、室温は25℃相対湿度65%の条件下で測定を行った。
実施例1〜5
(A)としてUXF−4003W(商品名:化薬化工社製、2官能、Mw4900)およびRX12−89(商品名:亜細亜工業社製、5官能、Mw8000)を、(B)としてメガファックRS−75(商品名:DIC社製、シリコーン非含有フッ素系)を、(C)としてメガファックRS−57(商品名:DIC社製、フッ素非含有シリコーン系)を、(D)としてIrgacure2959およびTPO(商品名:BASFジャパン社製)を、溶剤としてMEKを用い、表1記載の配合で均一に溶解するまで撹拌し、実施例1〜5の光硬化性樹脂組成物を調製した。
(A)としてUXF−4003W(商品名:化薬化工社製、2官能、Mw4900)およびRX12−89(商品名:亜細亜工業社製、5官能、Mw8000)を、(B)としてメガファックRS−75(商品名:DIC社製、シリコーン非含有フッ素系)を、(C)としてメガファックRS−57(商品名:DIC社製、フッ素非含有シリコーン系)を、(D)としてIrgacure2959およびTPO(商品名:BASFジャパン社製)を、溶剤としてMEKを用い、表1記載の配合で均一に溶解するまで撹拌し、実施例1〜5の光硬化性樹脂組成物を調製した。
比較例1〜6
実施例で用いた材料の他、ウレタンアクリレートとしてUX−3204(商品名:日本化薬社製、2官能、Mw13,000)を用い、表1記載の配合で均一に溶解するまで撹拌し、比較例1〜6の光硬化性樹脂組成物を調製した。
実施例で用いた材料の他、ウレタンアクリレートとしてUX−3204(商品名:日本化薬社製、2官能、Mw13,000)を用い、表1記載の配合で均一に溶解するまで撹拌し、比較例1〜6の光硬化性樹脂組成物を調製した。
表1 (重量部)
評価方法は以下の通りとした。
評価用フィルムの作成
厚さ150ミクロンのシルクロンSNY97−CLB(商品名:大倉工業社製、熱可塑性ポリウレタンフィルム)上に、光硬化性樹脂組成物を硬化後の厚みが15〜20μmとなるように塗布し、恒温槽で80℃×1分乾燥後、窒素パージ(脱酸素)条件化で、フュージョンUVシステムジャパン製の無電極UV照射装置F300S/LC−6Bを用い、Hバルブで出力1200mW/cm2、積算光量200mJ/cm2で紫外線硬化させて、評価用フィルムを作成した。
厚さ150ミクロンのシルクロンSNY97−CLB(商品名:大倉工業社製、熱可塑性ポリウレタンフィルム)上に、光硬化性樹脂組成物を硬化後の厚みが15〜20μmとなるように塗布し、恒温槽で80℃×1分乾燥後、窒素パージ(脱酸素)条件化で、フュージョンUVシステムジャパン製の無電極UV照射装置F300S/LC−6Bを用い、Hバルブで出力1200mW/cm2、積算光量200mJ/cm2で紫外線硬化させて、評価用フィルムを作成した。
ヘイズ:JISK7361−1に準拠し、評価用フィルムを東洋精機製作所製のHaze−GARD2を用い測定し、1.0%以下を○、1.0%超を×とした。
自己修復性:評価用フィルムの塗膜表面を、加重1.5kgの真鍮ブラシで10往復させたときの傷が、25℃の環境下で30秒以内に消失する場合を○、30秒超を×とした。
伸び率:25mm×50mmにカットした評価用フィルムを用い、ミネベア製の引っ張り試験機TGI−1kNを用い、クロスヘッドスピード300mm/分で測定サンプルを引っ張り、50mmを基準として破断した時点での伸び率で50%以上を○、それ未満を×とした。
計算式:伸び率(%)=伸びた長さ(mm)/50mm×100
計算式:伸び率(%)=伸びた長さ(mm)/50mm×100
水接触角:協和界面科学社製のDMs−400を用い、室温で水を滴下し30秒静置後の接触角を測定し、100°以上を○、未満を×とした。
インキ拭き取り性:評価用フィルムの塗膜表面に、黒色のマジックインキ(商品名:寺西化学工業社製)を用いて連続した円形状を描き、その後直ぐに木綿製の布で拭き取った際、マジックインキ跡が残らず拭き取れた場合を○、残る場合を×とした。
指滑り性:評価用フィルムの塗膜表面を指でなぞった際、指がスムーズに滑る場合を○、引っかかり感があるものを×とした。
評価結果
表2
表2
実施例の各樹脂組成物はヘイズ、自己修復性、伸び率、水接触角、インキ拭き取り性、指滑り性率の全ての評価項目でいずれも良好な結果を得た。
一方、(B)を含まない比較例1インキ拭き取り性が劣り、(C)を含まない比較例2は指滑り性が劣り、(B)および(C)を含まない比較性3はインキ拭き取り性、指すべり性に加えて水接触角が低く、(A)の配合比率が特定範囲外となる比較例4はインキ拭き取り性が、比較例5は伸び率が低く、ポリエステル系ウレアクの比較例6はインキ拭き取り性および指すべり性が劣り、いずれも本願発明に適さないものであった。
本願発明の光硬化性樹脂組成物は、熱硬化性ポリウレタンフィルムなどに塗布した際、自己修復性および防汚性に加えて、指滑り性と撥水性に優れ、また高い伸び率と透明性を有するため、車両のボディー保護等で用いる自己修復フィルム用途で有用である。
Claims (5)
- ポリエーテル骨格を有する重量平均分子量が1,000〜10,000の多官能ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)と、光硬化性重合基を有するシリコーン非含有フッ素系レベリング剤(B)と、光硬化性重合基を有するシリコーン系レベリング剤(C)と、光重合開始剤(D)と、を含み、前記(A)が2官能のウレタンアクリレート(a1)と、5官能のウレタンアクリレート(a2)を少なくとも含み、(a1)および(a2)の重量配合割合が、(a1):(a2)=9:1〜2:8であること特徴とする光硬化性樹脂組成物。
- 前記(B)および(C)の配合量が、光硬化性樹脂成分100重量部に対し、各々0.03〜1.0重量部であることを特徴とする、請求項1記載の光硬化性樹脂組成物。
- 膜厚15〜20μmで窒素パージして硬化させた塗膜表面を、加重1.5kgの真鍮ブラシで10往復させたときの傷が、25℃の環境下で30秒以内に消失する自己修復性を有することを特徴とする、請求項1または2いずれか記載の光硬化性樹脂組成物。
- 熱硬化性ポリウレタンで形成された基材フィルム上に、請求項1〜3いずれか記載の光硬化性樹脂組成物の硬化層を有することを特徴とする自己修復性フィルム。
- 熱硬化性ポリウレタンで形成された基材フィルム上に、請求項1〜3いずれか記載の光硬化性樹脂組成物の硬化層を有する反対面に、粘着層を有することを特徴とするペイントプロテクションフィルム。
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