JP2002316583A - 車両用ミラー装置 - Google Patents

車両用ミラー装置

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JP2002316583A
JP2002316583A JP2001120550A JP2001120550A JP2002316583A JP 2002316583 A JP2002316583 A JP 2002316583A JP 2001120550 A JP2001120550 A JP 2001120550A JP 2001120550 A JP2001120550 A JP 2001120550A JP 2002316583 A JP2002316583 A JP 2002316583A
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JP
Japan
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clutch
support shaft
plate
gear plate
mirror device
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JP2001120550A
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English (en)
Inventor
Shigeki Yoshida
茂樹 吉田
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Tokai Rika Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
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  • Rear-View Mirror Devices That Are Mounted On The Exterior Of The Vehicle (AREA)
  • One-Way And Automatic Clutches, And Combinations Of Different Clutches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 クラッチ機構の耐久性を向上できると共にク
ラッチ部材と回転部材との間の圧接荷重の変化を防止で
きる車両用ミラー装置を得る。 【解決手段】 車両用ドアミラー装置10では、ギアプ
レート20の嵌合面22及びクラッチプレート24の被
嵌合面26は支持軸16を中心軸とした円錐台の側面形
状とされており、付勢力が作用した状態で嵌合面22と
被嵌合面26とが嵌合している。ケース部材18に所定
値以上の外力が作用した際には、被嵌合面26に対する
嵌合面22の摺動が許容されて、クラッチプレート24
に対するギアプレート20の回転が許容される。ギアプ
レート20が回転する際には、嵌合面22及び被嵌合面
26の磨耗量は小さく、クラッチ機構の耐久性を向上で
きる。またこの際、圧縮コイルスプリング28の付勢力
が変化せず、クラッチプレート24とギアプレート20
との間の圧接荷重の変化を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に設けられる
車両用ミラー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用ドアミラー装置では、格納機構を
備えたものがある。格納機構は、例えばスタンドを有し
ており、スタンドは車体側に固定されると共に、スタン
ドには支持軸が立設されている。
【0003】格納機構はケース部材を有しており、ケー
ス部材は支持軸に回転可能に支持されている。ケース部
材は車両後方視認用のミラーに連結されており、ケース
部材は支持軸を中心としてミラーと常に一体に回動す
る。
【0004】ケース部材の内部にはモータが固定される
と共に、支持軸にはギアプレートが回転自在に挿通され
ている。ギアプレートは所定数のギアを介してモータに
接続されており、モータの駆動によりギアプレートに回
転力が付与される。また、ギアプレートの上面には、4
つの係合谷が設けられており、各係合谷は下方へ台形状
に窪んでいる。
【0005】支持軸にはギアプレートの上方においてク
ラッチプレートが挿通されており、クラッチプレートは
支持軸に対し回転不能とされている。クラッチプレート
の下面には、上記4つの係合谷に対応して4つの係合山
が設けられており、各係合山は下方へ台形状に突出して
いる。ここで、各係合山は各係合谷に嵌合されており、
これにより、クラッチプレートがギアプレートに係合さ
れている。
【0006】支持軸には、クラッチプレートの上方にお
いて圧縮コイルスプリングが貫通されると共に圧縮コイ
ルスプリングの上方においてプッシュナットが固定され
ており、圧縮コイルスプリングはプッシュナットに係止
されてクラッチプレートを下方へ付勢している。このた
め、支持軸に平行な付勢力が付与された状態でクラッチ
プレートがギアプレートに係合されてギアプレートの回
転が阻止され、これにより、支持軸を中心としたケース
部材及びミラーの自由な回動が阻止されている。
【0007】ここで、モータの駆動によりギアプレート
に回転力が付与されると、ギアプレートに付与される回
転力の反力でケース部材が回動されて、ミラーが格納方
向または起立方向へ回動される。
【0008】一方、ケース部材に所定値以上の外力が作
用した際には、圧縮コイルスプリングの付勢力に抗して
各係合山の各係合谷への嵌合が解除されて、ギアプレー
トがケース部材と共にクラッチプレートに対し回転する
ことで、ギアプレートの損傷が防止されると共に非常回
避が可能とされた構成である。
【0009】しかしながら、このような車両用ドアミラ
ー装置では、ギアプレートがクラッチプレートに対し回
転する際には、係合山を係合谷が乗り越えなくてはなら
ないため、係合山及び係合谷に掛かる負荷が大きい。こ
のため、ギアプレートのクラッチプレートに対する回転
が繰り返されるにつれて、係合山及び係合谷の磨耗量が
大きくなる。これにより、モータの駆動によってギアプ
レートがクラッチプレートに対して回転してしまうよう
になり、クラッチ機構(クラッチプレートとギアプレー
トとの係合機構)の耐久性が悪いという問題がある。
【0010】また、ギアプレートがクラッチプレートに
対し回転された際には、ギアプレートの上面にクラッチ
プレートの係合山が乗り上げた状態となり、この状態で
は、クラッチプレートが上方へ移動しているために、圧
縮コイルスプリングの縮み量が大きくなる。このため、
圧縮コイルスプリングの付勢力が大きくなって、クラッ
チプレートとギアプレートとの間の圧接荷重が大きくな
り、これにより、モータの負荷トルクが大きくなるとい
う問題がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、クラッチ機構の耐久性を向上できると共に、回転
部材がクラッチ部材に対し回転される際でもクラッチ部
材と回転部材との間の圧接荷重の変動を防止できる車両
用ミラー装置を得ることが目的である。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の車両用
ミラー装置は、車体側に固定された支持軸に回動可能に
支持されると共に車両後方視認用のミラーに連結され、
前記支持軸を中心として前記ミラーと常に一体に回動す
るケース部材と、前記支持軸に回転自在に挿通され、前
記支持軸を中心軸とした円錐台の側面形状とされた嵌合
面を有すると共に、前記ケース部材に連結された回転部
材と、前記支持軸に回転不能に挿通されると共に前記嵌
合面に対応する被嵌合面を有し、前記支持軸に平行な押
圧力が作用された状態で前記嵌合面と前記被嵌合面とが
嵌合して前記回転部材に係合することで前記回転部材の
回転を阻止し、前記ケース部材に所定値以上の外力が作
用した際には前記被嵌合面に対する前記嵌合面の摺動を
許容して前記回転部材の回転を許容するクラッチ部材
と、を備えている。
【0013】請求項1に記載の車両用ミラー装置では、
支持軸に平行な押圧力が作用された状態で回転部材の嵌
合面とクラッチ部材の被嵌合面とが嵌合してクラッチ部
材が回転部材に係合することで、クラッチ部材が回転部
材の回転を阻止している。これにより、支持軸を中心と
したケース部材及びミラーの自由な回動が阻止されてい
る。
【0014】また、ケース部材に所定値以上の外力が作
用した際には、被嵌合面に対する嵌合面の摺動が許容さ
れて、クラッチ部材が回転部材の回転を許容する。これ
により、支持軸を中心としたケース部材及びミラーの回
動が許容されて、非常回避が可能とされている。
【0015】ここで、回転部材の嵌合面は、支持軸を中
心軸とした円錐台の側面形状とされると共に、クラッチ
部材の被嵌合面は、嵌合面に嵌合する形状とされてい
る。
【0016】このため、回転部材がクラッチ部材に対し
回転する際には、被嵌合面に対し嵌合面が摺動するのみ
であるため、嵌合面及び被嵌合面に掛かる負荷は小さ
い。したがって、クラッチ部材に対する回転部材の回転
が繰り返されても嵌合面及び被嵌合面の磨耗量は小さ
く、これにより、モータの駆動により回転部材がクラッ
チ部材に対して回転することを防止できて、クラッチ機
構(クラッチ部材と回転部材との係合機構)の耐久性を
向上できる。
【0017】また、回転部材がクラッチ部材に対し回転
される際には、支持軸の軸方向におけるクラッチ部材及
び回転部材の位置は変化しない。このため、前記押圧力
が例えば付勢手段による付勢力である場合でも、付勢手
段の付勢力が変化せず、これにより、クラッチ部材と回
転部材との間の圧接荷重が変化することを防止できる。
したがって、回転部材がクラッチ部材に対し回転される
際でも、モータの負荷トルクを一定にできる。
【0018】さらに、従来の如くギアプレート及びクラ
ッチプレートにそれぞれ係合谷及び係合山を設けた構成
から、本発明の如く回転部材及びクラッチ部材にそれぞ
れ嵌合面及び被嵌合面を設けた構成への改造は小改造で
あるため、従来の車両用ミラー装置を本発明の車両用ミ
ラー装置へ容易に改造できる。
【0019】請求項2に記載の車両用ミラー装置は、請
求項1に記載の車両用ミラー装置において、前記嵌合面
及び被嵌合面の少なくとも一方が磨耗した際には、前記
押圧力によって前記回転部材と前記クラッチ部材とが接
近して前記嵌合面と前記被嵌合面との嵌合を維持可能と
した、ことを特徴としている。
【0020】請求項2に記載の車両用ミラー装置では、
仮に嵌合面及び被嵌合面の少なくとも一方が磨耗した際
でも、前記押圧力によって回転部材とクラッチ部材とが
接近して嵌合面と被嵌合面との嵌合を維持可能とされて
いる。このため、嵌合面及び被嵌合面の少なくとも一方
が磨耗した際でも、モータの駆動により回転部材がクラ
ッチ部材に対して回転することを防止できて、クラッチ
機構の耐久性を一層向上できる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1には、本発明の車両用ミラー
装置が適用されて構成された実施の形態に係る車両用ド
アミラー装置10の主要部が断面図(図2の1−1線断
面図)にて示されており、図2には、車両用ドアミラー
装置10の主要部が側面図にて示されている。
【0022】本実施の形態に係る車両用ドアミラー装置
10は、格納機構12を備えている。格納機構12には
スタンド14が設けられており、スタンド14は車両の
ドアに固定されたドアミラーステー(図示省略)に固定
されている。スタンド14には円筒状の支持軸16が一
体に立設されており、これにより、支持軸16が車体側
に固定されている。
【0023】さらに、格納機構12は、略箱状のケース
部材18を備えている。ケース部材18には支持軸16
が挿入されており、ケース部材18は支持軸16に回動
可能に支持されている。ケース部材18はフレーム及び
鏡面調整機構を介して車両後方視認用のミラー(以上図
示省略)に連結されており、ケース部材18は支持軸1
6を中心としてミラーと常に一体に回転する。また、ケ
ース部材18の内部には、モータ(図示省略)が固定さ
れている。
【0024】ケース部材18の内部には、回転部材とし
ての略円筒状のギアプレート20が設けられており、ギ
アプレート20は支持軸16に回転自在に挿通されてい
る。ギアプレート20は上記モータに所定数のギア(図
示省略)を介して接続されており、これにより、ギアプ
レート20が所定数のギア及びモータを介してケース部
材18に連結されると共に、モータの駆動により所定数
のギアを介してギアプレート20に回転力が付与され
る。
【0025】ギアプレート20の上面は円錐台状に窪ん
でおり、これにより、ギアプレート20には、この窪み
部分の内側面において、支持軸16を中心軸とした円錐
台の側面形状とされた嵌合面22が形成されている。
【0026】ギアプレート20の上方には、クラッチ部
材としての略円筒状のクラッチプレート24が配置され
ており、クラッチプレート24は支持軸16に回転不能
に挿通されている。
【0027】クラッチプレート24の下部は円錐台状に
突出されており、これにより、クラッチプレート24の
側面下部には、支持軸16を中心軸とした円錐台の側面
形状とされた被嵌合面26が形成されている。被嵌合面
26は嵌合面22に対応しており、嵌合面22と被嵌合
面26とが嵌合することで、クラッチプレート24がギ
アプレート20に係合している。
【0028】クラッチプレート24の上方には圧縮コイ
ルスプリング28が配置されており、圧縮コイルスプリ
ング28は支持軸16に貫通されている。圧縮コイルス
プリング28の上方にはプッシュナット30が配置され
ており、プッシュナット30は支持軸16に固定されて
いる。圧縮コイルスプリング28はプッシュナット30
に係止されてクラッチプレート24を付勢しており、こ
れにより、支持軸16に平行な付勢力(押圧力)が作用
された状態でクラッチプレート24がギアプレート20
に係合することで、ギアプレート20の回転が阻止され
ている。
【0029】また、嵌合面22と被嵌合面26との間に
は、隙間32が形成されている。このため、仮に嵌合面
22及び被嵌合面26の少なくとも一方が磨耗した際で
も、圧縮コイルスプリング28の付勢力によってギアプ
レート20とクラッチプレート24とが接近して嵌合面
22と被嵌合面26との嵌合を維持可能とされている。
【0030】さらに、上記フレーム、鏡面調整機構及び
格納機構12は、ドアミラーバイザー(図示省略)に収
納されており、ドアミラーバイザーはフレームに固定さ
れている。
【0031】ここで、上述の如くクラッチプレート24
によってギアプレート20の回転が阻止されているた
め、モータの駆動によりギアプレート20に回転力が付
与されると、ギアプレート20に付与される回転力の反
力でケース部材18が支持軸16を中心として回動され
ることで、ミラーが格納方向または起立方向へ回動され
る。
【0032】一方、ドアミラーバイザーが外力を受けて
ケース部材18に所定値以上の外力が作用した際には、
圧縮コイルスプリング28の付勢力に抗してギアプレー
ト20の嵌合面22がクラッチプレート24の被嵌合面
26を摺動することで、ギアプレート20が、ケース部
材18及びドアミラーバイザーと共にクラッチプレート
24に対し回転する構成である。
【0033】次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0034】以上の構成の車両用ドアミラー装置10で
は、圧縮コイルスプリング28によって支持軸16に平
行な付勢力が作用された状態でギアプレート20の嵌合
面22とクラッチプレート24の被嵌合面26とが嵌合
してクラッチプレート24がギアプレート20に係合す
ることで、クラッチプレート24がギアプレート20の
回転を阻止している。これにより、支持軸16を中心と
したケース部材18、ミラー及びドアミラーバイザーの
自由な回動が阻止されている。
【0035】モータの駆動により所定数のギアを介して
ギアプレート20に回転力が付与されると、ギアプレー
ト20に付与される回転力の反力でケース部材18が回
動されて、ミラーが格納方向または起立方向へ回動され
る。
【0036】一方、ドアミラーバイザー及びフレームを
介してケース部材18に所定値以上の外力が作用した際
には、被嵌合面26に対する嵌合面22の摺動が許容さ
れて、クラッチプレート24がギアプレート20の回転
を許容する。これにより、ギアプレート20の損傷が防
止されると共に、支持軸16を中心としたケース部材1
8、ミラー及びドアミラーバイザーの回動が許容されて
非常回避が可能とされている。
【0037】ここで、嵌合面22及び被嵌合面26は、
共に支持軸16を中心軸とした円錐台の側面形状とされ
ており、嵌合面22と被嵌合面26とが嵌合している。
【0038】このため、ギアプレート20がクラッチプ
レート24に対し回転する際には、被嵌合面26に対し
嵌合面22が摺動するのみであるため、嵌合面22及び
被嵌合面26に掛かる負荷は小さい。したがって、クラ
ッチプレート24に対するギアプレート20の回転が繰
り返されても嵌合面22及び被嵌合面26の磨耗量は小
さく、これにより、モータの駆動によりギアプレート2
0がクラッチプレート24に対して回転することを防止
できて、クラッチ機構(クラッチプレート24とギアプ
レート20との係合機構)の耐久性を向上できる。
【0039】また、ギアプレート20がクラッチプレー
ト24に対し回転される際には、支持軸16の軸方向に
おけるクラッチプレート24及びギアプレート20の位
置は変化しない。このため、圧縮コイルスプリング28
の付勢力が変化せず、これにより、クラッチプレート2
4とギアプレート20との間の圧接荷重が変化すること
を防止できる。したがって、ギアプレート20がクラッ
チプレート24に対し回転される際でも、モータの負荷
トルクを一定にできる。
【0040】さらに、従来の如くギアプレート及びクラ
ッチプレートにそれぞれ係合谷及び係合山を設けた構成
から、本実施の形態の如くギアプレート20及びクラッ
チプレート24にそれぞれ嵌合面22及び被嵌合面26
を設けた構成への改造は小改造であるため、従来の車両
用ドアミラー装置を本実施の形態の車両用ドアミラー装
置10へ容易に改造できる。
【0041】さらにまた、仮に嵌合面22及び被嵌合面
26の少なくとも一方が磨耗した際でも、圧縮コイルス
プリング28の付勢力によってギアプレート20とクラ
ッチプレート24とが接近して嵌合面22と被嵌合面2
6との嵌合を維持可能とされている。このため、嵌合面
22及び被嵌合面26の少なくとも一方が磨耗した際で
も、モータの駆動によりギアプレート20がクラッチプ
レート24に対して回転することを防止できて、クラッ
チ機構の耐久性を一層向上できる。
【0042】なお、本実施の形態では、ギアプレート2
0(回転部材)のクラッチプレート24(クラッチ部
材)側の面を円錐台状に窪ませてギアプレート20に嵌
合面22を形成すると共に、クラッチプレート24のギ
アプレート20側の部位を円錐台状に突出させてクラッ
チプレート24に被嵌合面26を形成した構成とした
が、回転部材のクラッチ部材側の部位を円錐台状に突出
させて回転部材に嵌合面を形成すると共に、クラッチ部
材の回転部材側の面を円錐台状に窪ませてクラッチ部材
に被嵌合面を形成した構成としてもよい。
【0043】また、本実施の形態では、本発明の車両用
ミラー装置を車両用ドアミラー装置10に適用した構成
としたが、本発明の車両用ミラー装置を車両用フェンダ
ーミラー装置に適用した構成としてもよい。
【0044】(本発明の構成理論)図3には、(A)に
おいて、従来の車両用ドアミラー装置50における圧縮
コイルスプリング52、クラッチプレート54(係合山
56を含む)及びギアプレート58(係合谷60を含
む)の概略構成が側面図にて示されると共に、(B)に
おいて、車両用ドアミラー装置50におけるクラッチプ
レート54(係合山56を含む)の概略構成が底面図に
て示されている。
【0045】図3においては、Wが圧縮コイルスプリン
グ52の付勢力、Fがクラッチプレート54に対しギア
プレート58が回転する際に係合山56から係合谷60
へ作用する水平方向における押圧力、Rが係合谷60か
ら係合山56へ作用する垂直抗力、αが係合山56及び
係合谷60の傾斜面の水平方向に対する傾斜角度、μが
係合山56と係合谷60との間の摩擦係数、rが係合山
56及び係合谷60の支持軸径方向中央部分と支持軸中
心との距離を示している。
【0046】ここで、水平方向における釣り合いの式
は、 F=R・sinα+μ・R・cosα となる。
【0047】一方、支持軸の軸方向における釣り合いの
式は、 W=R・cosα−μ・R・sinα となる。
【0048】また、クラッチプレート54に対しギアプ
レート58が回転するためのトルク(クラッチトルク)
T0は、 T0=F・r である。
【0049】以上の式を解くと、 T0=W・r・tan(α+ρ) μ=tanρ かつ、ρは摩擦角となる。
【0050】図4には、(A)において、所謂円盤クラ
ッチが適用された車両用ドアミラー装置80における圧
縮コイルスプリング82、クラッチプレート84及びギ
アプレート86の概略構成が側面図にて示されると共
に、(B)において、車両用ドアミラー装置80におけ
るクラッチプレート84の概略構成が底面図にて示され
ている。
【0051】図4に示す車両用ドアミラー装置80で
は、クラッチプレート84とギアプレート86との接触
面88が円環状とされている点のみが従来の車両用ドア
ミラー装置50と異なる。
【0052】図4においては、Wが圧縮コイルスプリン
グ82の付勢力、μがクラッチプレート84とギアプレ
ート86との間の摩擦係数、rがクラッチプレート84
とギアプレート86との接触面88の支持軸径方向中央
部分と支持軸中心との距離を示している。
【0053】ここで、クラッチプレート84に対しギア
プレート86が回転するためのトルク(クラッチトル
ク)T1は、 T1=μ・W・r となる。
【0054】図5には、(A)において、所謂円錐クラ
ッチが適用された上記実施の形態に係る車両用ドアミラ
ー装置10における圧縮コイルスプリング28、クラッ
チプレート24(被嵌合面26を含む)及びギアプレー
ト20(嵌合面22を含む)の概略構成が一部破断した
側面図にて示されると共に、(B)において、車両用ド
アミラー装置10におけるクラッチプレート24(被嵌
合面26を含む)の概略構成が底面図にて示されてい
る。
【0055】図5においては、Wが圧縮コイルスプリン
グ28の付勢力、Rが被嵌合面26から嵌合面22へ作
用する垂直抗力、αが嵌合面22及び被嵌合面26の支
持軸16の軸方向に対する傾斜角度、μが嵌合面22と
被嵌合面26との間の摩擦係数、rが被嵌合面26の支
持軸16径方向中央部分と支持軸16中心との距離を示
している。
【0056】ここで、支持軸16の軸方向における釣り
合いの式は、 W=R・sinα+μ・R・cosα となる。
【0057】ところで、クラッチプレート24に対しギ
アプレート20が回転し始める際の摩擦力μRは、紙面
に垂直方向となるため支持軸16の軸方向での成分がな
くなる。このため、 W=R・sinα また、クラッチプレート24に対しギアプレート20が
回転するためのトルク(クラッチトルク)T2は、 T2=μ・R・r である。
【0058】以上の式を解くと、 T2=μ・W・r/sinα となる。
【0059】したがって、円盤クラッチが適用された車
両用ドアミラー装置80におけるクラッチトルクT1に
対する円錐クラッチが適用された車両用ドアミラー装置
10におけるクラッチトルクT2の比は、 T2/T1=1/sinα となる。
【0060】図6は、嵌合面22及び被嵌合面26の支
持軸16軸方向に対する傾斜角度αの変化に対するT2
/T1の変化を示すグラフである。
【0061】以上のことからの結論として、従来の車両
用ドアミラー装置50から円盤クラッチが適用された車
両用ドアミラー装置80や円錐クラッチが適用された車
両用ドアミラー装置10に変更することにより、ギアプ
レート20、86がクラッチプレート24、84に対し
回転される際でも、圧縮コイルスプリング28、82の
付勢力が変化することを防止できる。
【0062】さらに、円錐クラッチが適用された車両用
ドアミラー装置10では、円盤クラッチが適用された車
両用ドアミラー装置80に対し、クラッチトルクをかな
り増大することができる。
【0063】
【発明の効果】請求項1に記載の車両用ミラー装置で
は、回転部材がクラッチ部材に対し回転する際には、被
嵌合面に対し嵌合面が摺動するのみであるため、クラッ
チ機構(クラッチ部材と回転部材との係合機構)の耐久
性を向上できる。
【0064】また、回転部材がクラッチ部材に対し回転
される際でも、支持軸の軸方向におけるクラッチ部材及
び回転部材の位置は変化しないため、クラッチ部材と回
転部材との間の圧接荷重が変化することを防止できる。
【0065】さらに、従来の構成から本発明の構成への
改造は小改造であるため、従来の車両用ミラー装置を本
発明の車両用ミラー装置へ容易に改造できる。
【0066】請求項2に記載の車両用ミラー装置では、
仮に嵌合面及び被嵌合面の少なくとも一方が磨耗した際
でも嵌合面と被嵌合面との嵌合を維持可能とされている
ため、クラッチ機構の耐久性を一層向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る車両用ドアミラー装
置の主要部を示す断面図(図2の1−1線断面図)であ
る。
【図2】本発明の実施の形態に係る車両用ドアミラー装
置の主要部を側面図である。
【図3】(A)は、従来の車両用ドアミラー装置におけ
る圧縮コイルスプリング、クラッチプレート及びギアプ
レートの概略構成を示す側面図であり、(B)は、この
車両用ドアミラー装置におけるクラッチプレートの概略
構成を示す底面図である。
【図4】(A)は、円盤クラッチが適用された車両用ド
アミラー装置における圧縮コイルスプリング、クラッチ
プレート及びギアプレートの概略構成を示す側面図であ
り、(B)は、この車両用ドアミラー装置におけるクラ
ッチプレートの概略構成を示す底面図である。
【図5】(A)は、円錐クラッチが適用された本発明の
実施の形態に係る車両用ドアミラー装置における圧縮コ
イルスプリング、クラッチプレート及びギアプレートの
概略構成を示す一部破断した側面図であり、(B)は、
この車両用ドアミラー装置におけるクラッチプレートの
概略構成を示す底面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る車両用ドアミラー装
置において嵌合面及び被嵌合面の支持軸軸方向に対する
傾斜角度αの変化に対するT2/T1の変化を示すグラ
フである。
【符号の説明】
10 車両用ドアミラー装置(車両用ミラー装
置) 16 支持軸 18 ケース部材 20 ギアプレート(回転部材) 22 嵌合面 24 クラッチプレート(クラッチ部材) 26 被嵌合面 28 圧縮コイルスプリング

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体側に固定された支持軸に回動可能に
    支持されると共に車両後方視認用のミラーに連結され、
    前記支持軸を中心として前記ミラーと常に一体に回動す
    るケース部材と、 前記支持軸に回転自在に挿通され、前記支持軸を中心軸
    とした円錐台の側面形状とされた嵌合面を有すると共
    に、前記ケース部材に連結された回転部材と、 前記支持軸に回転不能に挿通されると共に前記嵌合面に
    対応する被嵌合面を有し、前記支持軸に平行な押圧力が
    作用された状態で前記嵌合面と前記被嵌合面とが嵌合し
    て前記回転部材に係合することで前記回転部材の回転を
    阻止し、前記ケース部材に所定値以上の外力が作用した
    際には前記被嵌合面に対する前記嵌合面の摺動を許容し
    て前記回転部材の回転を許容するクラッチ部材と、 を備えた車両用ミラー装置。
  2. 【請求項2】 前記嵌合面及び被嵌合面の少なくとも一
    方が磨耗した際には、前記押圧力によって前記回転部材
    と前記クラッチ部材とが接近して前記嵌合面と前記被嵌
    合面との嵌合を維持可能とした、ことを特徴とする請求
    項1記載の車両用ミラー装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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