JP2002316504A - 車輪体及び農用車輪 - Google Patents

車輪体及び農用車輪

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JP2002316504A
JP2002316504A JP2001168523A JP2001168523A JP2002316504A JP 2002316504 A JP2002316504 A JP 2002316504A JP 2001168523 A JP2001168523 A JP 2001168523A JP 2001168523 A JP2001168523 A JP 2001168523A JP 2002316504 A JP2002316504 A JP 2002316504A
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JP
Japan
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rim
wheel
tire
mounting groove
tire body
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Application number
JP2001168523A
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English (en)
Inventor
Kenichi Sakai
謙一 酒井
Koichi Nakajima
幸一 中島
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Ohtsu Tire and Rubber Co Ltd
Original Assignee
Ohtsu Tire and Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 農用車輪では、車輪体の弾性輪部に摩耗、カ
ケ、亀裂等が生じた場合、弾性輪部の中の金属製芯リン
グと共に車輪体をそれ全体として廃棄しなければなら
ず、不経済であると共に、ゴミ処理(リサイクルや環境
破壊等)に関しての問題が指摘されている。 【解決手段】 ハブ体5とは別構成の車輪体1であるこ
とを前提としたうえで、この車輪体1において、弾性材
製のタイヤ体2と金属製のリム体3とを、締結具6によ
り、互いに分解及び組み立て可能にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車輪体及び農用車
輪に係り、例えば畑地や水田等での作業に用いられる農
用機械において適用可能な車輪体及び農用車輪に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図20に示すように、田植え機、湛水直
播機、防除機、管理機、収穫機、移植機等の農用機械に
おいて用いられる農用車輪100には、リング形体をし
た車輪体101と、この車輪体101に対してそのリン
グ内方に設けられる車軸取付用のハブ体102とが別構
成とされたものがある。車輪体101は、リング形体の
骨格を形成する金属製の芯リング103(リム体)と、
この芯リング103を被覆して焼付け固着した弾性材
(ゴム等)製の弾性輪部104と、芯リング103の内
周面複数箇所(3乃至4か所)から弾性輪部104を貫
通して径方向内方へ突出する複数の連結片105とを有
している。
【0003】なお、ハブ体102には、スポークタイプ
のものとディスクタイプのものとがあり(図例はディス
クタイプ)、いずれも、その中心部には車軸装着用のボ
ス部108が設けられ、径方向外方部には、車輪体10
1の各連結片105とリベットやボルト等の固定具11
0により連結可能になる板状部分109が設けられてい
る。一方、実開昭53−83422号公報には、円盤型
をした車輪本体(上記「車輪体101」と混同するおそ
れがあるため以下では「ホイル体」と言い換える)に対
して、その外周部の一方側面にリング状の押さえ板を張
り合わせ状にボルト結合できる構造にしたうえで、これ
らホイル体と押さえ板との間へリング形体をしたゴム輪
を挟持できるようにした水田用車輪が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図20に示した農用車
輪100では、車輪体101の弾性輪部104に摩耗、
カケ、亀裂等が生じて使用不能になったり、また芯リン
グ103に曲がり、折れ、錆等が生じた場合、車輪体1
01をそれ全体として廃棄しなければならないというこ
とがあった。従って、非常に不経済であった。しかもこ
の廃棄時には、車輪体101は芯リング103に弾性輪
部104を焼付け固着(加硫接合)したものであるから
簡単に分離できないため、ゴミ処理(リサイクルや環境
破壊等)に関しての問題が指摘されている。
【0005】また、上記実開昭53−83422号公報
に記載された水田用車輪によれば、ホイル体と押さえ板
とを結合しているボルトを外せば、これらの間からゴム
輪を分離させることは可能である。ただ、この公報記載
の技術は、このような分離を意図したものではなく、ま
たホイル体はハブ部分をも含めて一体であるため、例え
ばそのホイル体の外周部や押さえ板に損傷が生じてその
交換が必要になった場合には、農用機械に対する着脱を
伴った大がかりな作業を要し、甚だ面倒であるし、しか
もハブ部分及び押さえ板を含めたホイル体全部を廃棄す
る必要があって不経済であった。
【0006】のみならず、ホイル体のハブ部分(ディス
クタイプであるかスポークタイプであるかを問わない)
とゴム輪との関係は必然的に固定されるために、ゴム輪
としてそのトレッド部に設けられるラグの形状や翼部の
有無、翼部の大きさ等が異なるタイプを装着しようとす
る場合には、いちいち、農用機械に対してそれぞれのゴ
ム輪に適合するホイル体への履き替えが必要となる。そ
の結果、車輪履き替え作業が面倒となり、またゴム輪の
必要数だけホイル体を準備しておかなければならず、部
品の増大に伴う残庫管理及び設備投資等の面で問題があ
った。
【0007】なお、そもそもホイル体のハブ形状は、ス
ポークタイプとしては実施しにくく、結果的にディスク
タイプにすることが限定されてしまうということもあっ
た。また、車輪体として空気入りタイヤは、空気圧の管
理が必要であることから、図20等で示した焼付車輪が
利用される場合も多い。しかし、焼付車輪は走行振動の
点で空気入りタイヤに比べ問題がある。そこで、特許第
3136168号公報で開示されているように、輪体内
部に発泡体(発泡ゴム)を内包した農用車輪が提案され
ており、振動を軽減できるようにしている。
【0008】しかしながら、この農用車輪は輪体の一部
が損傷したとき、全体を廃棄しなければならないという
図20で示した車輪体と同様な課題があった。本発明
は、上記事情に鑑みてなされたものであって、車軸取付
け部を有するハブ体とは別構成の車輪体であることを前
提とするものであって、そのうえでこの車輪体において
弾性材部分と金属部分とで分別廃棄が可能なものとし、
また弾性材部分と金属部分(硬質合成樹脂部分のときも
ある)とでいずれかに交換の必要が生じた場合には必要
最小限の部材交換を可能として交換作業の軽減及び交換
コストの低廉化を図れるようにした車輪体及び農用車輪
を提供することを目的とする。
【0009】また、本発明は、上記に加え、農用機械の
移動時(走行時)における振動をおさえて乗り心地を向
上させることができるとともに振動伝播による本機のダ
メージ(各部の取付け部の緩み防止等)を少なくした車
輪体及び農用車輪を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は次の手段を講じた。即ち、本発明に係る車
輪体1では、リング形体に形成された金属製のリム体3
と、このリム体3の外周部に形成した装着溝3Aに嵌入
されるリング形体に形成された弾性材製のタイヤ体2と
を有している。そして、このリム体3が、車軸取付用ハ
ブ体5に対して着脱可能になされていることが前提であ
る。
【0011】そして、本発明においてリム体3は、タイ
ヤ体2をその幅方向両側から挟持可能な一対のリム半割
体8,9を有して前記装着溝3Aを構成しており、これ
らリム半割体8,9が、周方向の間隔をもって複数設け
る締結具6によって相互結合可能になっている。またこ
れら各リム半割体8,9には、それらの外周縁部に、互
いに対向する状態で一対の内向き係合縁8c,9cが設
けられている。これに対してタイヤ体2には、その幅方
向両側面に、その周方向に沿って上記両リム半割体8,
9の内向き係合縁8c,9cと係合可能な係合周溝19
が設けられている。
【0012】従って、これらタイヤ体2とリム体3と
は、リム半割体8,9相互の結合に用いる締結具6の脱
着に伴って、互いに組み立てることができると共に、こ
の締結具6を緩めることで互いに分解可能になっている
(請求項1)。このような構成により、タイヤ体2やリ
ム体3に交換の必要が生じた場合には、それらを必要最
小限の単一部材として、交換可能となっているものであ
る。そのため、交換作業の軽減が図れ、交換コストの低
廉化が図れ、更に例えば農用機械のような走行機体に対
する着脱や保管(残庫管理)の容易化及び設備投資の軽
減なども図れるものである。
【0013】また、タイヤ体2やリム体3において、そ
れらの個別廃棄が可能であるという利点もある。ところ
で、上記タイヤ体2は、少なくともリム体3の装着溝3
Aに嵌入して組み合わせ状態において、周方向に沿った
中空部22を有する中空構造とさせることができる(請
求項2)。このようにすることで、走行機体の移動時
(走行時)における乗り心地を向上させることができ
る。
【0014】この場合、タイヤ体2をリム体3の装着溝
3Aに嵌入して組み立てられる前の状態においてそのリ
ング内周部へ向けて全周的に開口する中空部形成溝23
が設けられたものとすることができ、タイヤ体2をリム
体3との装着溝に嵌入して組み立てた段階として、上記
中空部形成溝23の口部が閉じられることを受けて上記
した中空部22を形成可能なものとすることができる
(請求項3)。言うまでもなく、リム体2との組み立て
前の状態として中空構造としておくことも可能である。
【0015】更に、前記タイヤ体2は、前記係合周溝1
9の径内側がリム体3の装着溝3Aに対する嵌入部2A
に形成され、この嵌入部2Aと一体の径外側に輪部2B
が形成され、この輪部2Bに発泡ゴム2Cが周方向に沿
って内包されていることが推奨される(請求項4)。こ
れによれば、前述した中空部22を有するタイヤ体2と
同様に走行振動を軽減して乗心地が向上できるし、中空
部22に比べて発泡ゴム(発泡体)2Cの内包によって
輪部2Bの過度な変形が防止されて走行安定性を確保で
きる。
【0016】いうまでもなく、発泡ゴム2Cを内包した
としてもタイヤ体2とリム体3との個別交換、廃棄が容
易にできるのである。また、装着溝3Aを構成する一対
のリム半割体8,9は、装着溝3Aに嵌入されているタ
イヤ体2をカシメによって挟持していることが推奨され
る(請求項5)。これによれば、装着溝3Aに嵌入され
たタイヤ体2はしっかりとリム体3に装着でき、装着溝
3Aからの外れ、周方向への空回りを確実に阻止するの
である。
【0017】更に、タイヤ体2の係合周溝19とリム体
3の内向き係合縁8c,9cとの少なくとも一方に、タ
イヤ体2とリム体3との周方向位置ズレ力に抗した係合
作用を生起する回り止め部15を設けておくことが好ま
しい(請求項6)。このようにすると、タイヤ体2とリ
ム体3との間の周方向位置ズレ(空回り)を一層確実に
防止できることになり、特にタイヤ体2の長寿命化を図
ることができる。また、前記タイヤ体2は、前記係合周
溝19の径内側がリム体3の装着溝3Aに対する嵌入部
2Aに形成され、この嵌入部2Aと一体の径外側に輪部
2Bが形成され、この輪部2Bが幅方向両側に膨隆して
リム幅より広く形成されていることが推奨される(請求
項7)。
【0018】タイヤ体2の輪部2Bはこの幅をリム幅と
同幅又は狭幅とすることも可能であるが、前述のように
輪部2Bをリム幅より広くすることによって、踏面(ト
レッド)が広くなって牽引力が高くできながら走行安定
性を確保できる。更に、一対のリム半割体8,9に形成
した内向き係合溝8c,9cが係合するタイヤ体2に形
成した係合周溝19を取り囲んで補強帯2Dがタイヤ体
2に埋設されていることが推奨される(請求項8)。補
強帯2Dは必ずしも必要ではないが、この補強帯2Dを
埋設することによって、係合周溝19においての亀裂を
防止でき、これ故、タイヤ体2を強くカシメ(挟持)る
ことも可能となってリム体3上での空転を防止でき、タ
イヤ体2の長命につながるのである。
【0019】また、前述した車輪体1はこれを農業機械
以外の走行機体に使用できるが、車軸取付用ハブ体5の
まわりの外周部にタイヤ体2の装着溝3Aがリング形体
に形成されたリム体3と、前記装着溝3Aに嵌入された
タイヤ体2とで構成された車輪体1が車輪取付部7を介
して着脱自在であり、前記車輪体1が請求項1乃至請求
項8のいずれかに記載の農用車輪用の車輪体であること
が推奨される(請求項9)。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1乃至図5は、本発明に係る車
輪体1の第1実施形態を示している。この車輪体1は、
リング形体に形成されたタイヤ体2と、このタイヤ体2
のリング内周部に沿ったリング形体に形成されたリム体
3とを有している。タイヤ体2は、ゴムなどの弾性材に
よって形成されており、リム体3は、鉄やアルミなどの
金属又は硬質合成樹脂(強化繊維入りを含む)によって
形成されている。
【0021】図5に示すように、リム体3は、そのリン
グ内方を車軸取付用のハブ体5に対してそのまわりへ嵌
め付け可能であって、且つ、ボルト・ナット等の締結具
6により着脱可能になっている。すなわち、このハブ体
5に対して車輪体1を取り付けた状態として、本発明に
係る農用車輪4が構成される。なお、この図5はハブ体
5がディスクタイプである場合の取り付け例であるが、
図6に示すように、スポークタイプのハブ体5に対して
も取り付けることができる。勿論、ディスクタイプとし
て三角形板状をしたものの他、四角形板状、円板状等と
してもよく、またスポークタイプとして4本スポークの
他、3本スポーク、或いは5本以上のスポーク等として
もよい。
【0022】これらハブ体5の中心部には、農用機械
(図示略)の車軸へ装着するためのボス部(車軸取付け
部)7が設けられている。図1から明らかなように、リ
ム体3は、タイヤ体2をその幅方向両側から挟持可能な
一対のリム半割体8,9を有してこの外周部にタイヤ体
2の装着溝3Aがリング形体に形成可能であり、これら
両リム半割体8,9を互いに結合させた状態として断面
Y字状を呈するようになっている。これら各リム半割体
8,9は、いずれも、径方向内方へ張り出す内フランジ
8a,9aを有したものとなっており(リム体3におい
て断面Y字のウエブに相当する部分)、タイヤ体2を挟
持するときには、これら内フランジ8a,9aを互いに
張り合わせるようにする。
【0023】そして、これら各内フランジ8a,9aに
は、その周方向に複数の通孔10(図3参照)が互いに
同一ピッチで設けられており、この通孔10を利用して
上記した締結具6により相互結合可能になっている。ま
たこれら各リム半割体8,9において、各内フランジ8
a,9aから断面斜め方向へ屈曲して設けられた分岐部
分8b,9bによって装着溝3Aが形成され、その外周
縁部には、両リム半割体8,9間において互いに対向す
る状態で、一対の内向き係合縁8c,9cが設けられて
いる。
【0024】この内向き係合縁8c,9cには、三角形
状に突出する回り止め部15が設けられている。この回
り止め部15は、タイヤ体2をこのリム体3で挟持した
ときに、タイヤ体2に対して傷を付けない程度に高面圧
で当接するようになったもので、この当接によってこれ
ら両者間での周方向位置ズレ力に抗して係合作用(回り
止め作用)を生起させるようになっている。なお、この
リム体3において、各半割体8,9に設けられた屈曲部
分(分岐部分又はカシメ部分)8b,9bは、排泥作用
(泥の巻き上げ及び落下による苗倒し防止作用)を奏す
るうえで有効なものとなっている。
【0025】一方、図4に示すように、タイヤ体2は、
その外周面側(踏面側)にラグ17が設けられたものと
なっている。図例のタイヤ体2は中実構造とされ、この
内周側は幅方向中心へ絞りこまれるような断面形状を呈
しており、その両側面が傾斜面18となっている。この
傾斜面18は、リム体3における各リム半割体8,9の
屈曲部分8b,9b内面と密接する状態になり、この傾
斜面18を有する嵌入部2Aとされている。またラグ1
7は、幅方向中央部で突出する直進案内部17Aと、各
直進案内部17Aから左右両側へ張り出す翼部17Bと
を有したものとしている。
【0026】ただ、これらのことは何ら限定されるもの
ではなく、例えばタイヤ体2を中空構造にしたり傾斜面
18を不採用としたり、或いはラグ17としてその他、
種々形態のものを採用したり不形成としたりできること
は言うまでもない。このタイヤ体2の両側面には、その
周方向に沿って係合周溝19が設けられている。これら
係合周溝19は、上記したリム体3における両リム半割
体8,9の内向き係合縁8c,9cと係合可能とされた
ものである。このようなことから、タイヤ体2に対し、
その幅方向両側からリム半割体8,9で挟持させるよう
にしつつリム体3を組み上げ、このとき各リム半割体
8,9の内向き係合縁8c,9cをタイヤ体2の各係合
周溝19へ嵌め入れるようにし、そのうえでリム半割体
8,9相互を、締結具6によって結合させることで、本
発明に係る車輪体1を組み立てることができる。
【0027】なお、締結具6は、全ての通孔10に対し
て取り付けてしまうのではなく、図5や図6に示したよ
うにこのうちの所定配置のものをハブ体5との結合に利
用するものとすればよい。このような構成であるため、
タイヤ体2やリム体3に交換の必要が生じた場合、或い
は車輪体1自体の履き替えや損傷のための交換の必要が
生じた場合には、上記締結具6を緩め取れば、ハブ体5
からの車輪体1の取り外し、及び車輪体1としてのタイ
ヤ体2とリム体3との分解が簡単にできるものである。
【0028】そのため、交換作業の軽減が図れ、交換コ
ストの低廉化が図れ、更に農用機械に対する着脱や保管
の容易化及び設備投資の軽減なども図れるものである。
図7は、リム体3の各リム半割体8,9に設けた回り止
め部15を平面的に示した図であるが、この回り止め部
15に関しては、図8に示すように突端に丸みを施した
ものとしたり、図9に示すように小型化して複数(又は
リム半割体8,9の全周)に設けたりすることができ
る。また、図10に示すように、各リム半割体8,9の
内向き係合縁8c,9cに1個又は複数の切欠21を設
けることで、この切欠21内のエッジ部として回り止め
部15を形成させることもできる。
【0029】更に、図示は省略するが、タイヤ体2に対
して、リム3の内面(タイヤ体2との接触面)へ向けて
突起物を形成させることで、この突起物を回り止め部と
させることも可能である。図11及び図12は、本発明
に係る車輪体1の第2実施形態を示している。この第2
実施形態の車輪体1が、上記第1実施形態と最も異なる
ところは、タイヤ体2が中空部22を有した中空構造と
なっている点にある。このタイヤ体2において、中空構
造が形成されるのは、リム体3との組み立て状態下にお
いてであって、リム体3と組み合わされる前の状態(即
ち、タイヤ体2単独の状態)では、図12から明らかな
ように、タイヤ体2のリング内周部に対して、その全周
的で開口する中空部形成溝23が設けられている。
【0030】このような中空構造を採用することで、農
用機械等の走行機体の移動時(走行時)における乗り心
地を向上(走行振動の軽減)させることができ、また、
中空部形成溝23を設けることによりタイヤ体2のリム
体3との脱着(リム組み)が容易となる。図13〜図1
9は、本発明に係る車輪体1および農用車輪4の第3実
施形態のいくつかを示している。基本構成と作用は前述
した第1・2実施形態と共通するので共通部分は共通符
号で示し、以下、相違点について説明する。
【0031】この第3実施形態においては、前記タイヤ
体2は、前記係合周溝19の径内側がリム体3の装着溝
3Aに対する嵌入部2Aに形成され、この嵌入部2Aと
一体の径外側に輪部2Bが形成され、この輪部2Bに発
泡ゴム2Cが周方向に沿って内包されているのである。
また、装着溝3Aを構成する一対のリム半割体8,9
は、装着溝3Aに嵌入されているタイヤ体2をカシメに
よって挟持しているのである。すなわち、図14(1)
(2)で示すように、装着溝3Aの底面はテーパーCに
形成されており、嵌入部2Aの着座部はテーパーDに形
成され、D>C、例えば2°〜5°の範囲でDが大きく
されているとともに、装着溝3Aの巾Aに対して嵌入部
2Aの幅Bが大きくされ、ここに、装着溝3Aに嵌入部
2Aを強制嵌入して図16で示すように分岐部分8c,
9cをカシメることによって、装着溝3Aから嵌入部2
Aが脱落するのを防止して挟持力を増大しているのであ
る。
【0032】発泡ゴム(発泡体)2Cは輪部2Bの中央
部(芯部)に内包されていて嵌入部2Aには内包されて
いない。発泡ゴム2Cを嵌入部2Aに内包しても良い
が、内包するとカシメ止めのときの変形量が大きくなり
すぎて充分なカシメ力がでず脱落のおそれがある。従っ
て、充分なカシメ力が発揮できる程度で嵌入部2Aに発
泡体2Cを内包することを妨げるものではない。更に、
図14(2)で示すように内向き係合縁8c,9cにつ
いてはカエリを形成することによって、カシメ力を増強
できて有利であり、縁部は図示のようにアール形状とす
ることにより、係合周溝19の溝底に応力集中するのを
防止できて有利となる。
【0033】このように内向き係合縁8c,9cの縁部
をアール形状とすれば、図16で示すように係合周溝1
9を取り囲む断面U形の例えばキャンバスよりなる補強
帯2Dを省略できるが、この補強帯2Dをタイヤ体2の
周方向全体に埋設することで応力集中を一層回避できて
亀裂要因がなくなり有利となる。輪部2Bにおける発泡
体2Cの占める割合(断面積)は、タイヤ体の高さを
E、カシメ高さをFとしたとき、0.2E≦F≦0.5
Eとすることが望ましい。F<0.2Eではカシメ部の
屈曲変位量が大きくなりすぎて早期に嵌入部2Aにおけ
るゴムが疲労破壊する。一方、F>0.5Eでは発泡体
2Cの割合が少なく、クッション性等の性能を十分に発
揮できなくなる。
【0034】また、断面J部(輪部2B)の面積に対し
て図18で示すように10%〜13%のように少量の発
泡体2Cとすることもできるし、図17で示すように7
0%〜85%にすることも可能であり、要するに輪部2
Bの13〜85%、タイヤ本体全体の10〜70%、好
ましくはJ部の55%、E部の60%とすることが推奨
される。更に、カシメ部の厚さHは3mm前後すること
が有利であり、図16で示すゴムゲージGは2mm以上
確保することが望ましい。
【0035】また、図19で示すように、内向き係合縁
(カエリ部)8c,9cはこれを径方向内外で複数段と
することにより、走行時の遠心力に抗する力を向上でき
て有利である。このように、輪部2Bに発泡体2Cを内
包することによって、中空部22と同様にクッション性
(走行振動の軽減)を向上できながら、中空部22に比
べて輪部2Bの変形を防止できて走行安定性を確保す
る。更に、前記タイヤ体2は、前記係合周溝19の径内
側がリム体3の装着溝3Aに対する嵌入部2Aに形成さ
れ、この嵌入部2Aと一体の径外側に輪部2Bが形成さ
れ、この輪部2Bが幅方向両側に膨隆してリム幅より広
く形成されていることにより、輪部2Bに発泡体2Cを
内包しなくともトレッド(踏面)が広くできて走行安定
性、牽引力を増強でき、これ故、輪部2Bにラグ17を
形成しなくとも良く、これによって操舵性が向上できる
し、泥土の付着も防止できる。勿論、輪部2Bをリム幅
より広くしてかつ発泡体2Cを内包すれば、走行安定
性、牽引力増強に加えてクッション性の向上等ができて
有利となる。
【0036】本発明は、上記各実施形態に限定されるも
のではなく、その他、細部にわたる構成、部材形状、材
質等、適宜変更可能である。例えば、リム体3におい
て、リム半割体8,9は、互いに同一形状とすることが
限定されるものではない。また、リム半割体8,9を相
互結合するのに用いる通孔10とは別に、リム体3をハ
ブ体5へ取り付けるための専用孔を設けるようにしても
よい。更に、第1実施形態すなわち、リム幅と同幅のタ
イヤ体2としたとき、ラグ17を省略すると、トレッド
幅が細くなって、操向輪として有利となるし、このタイ
ヤ体2に発泡体を内包することもできる。
【0037】また、第3実施形態において、発泡体2C
は、輪部2Bに複数を分離して内包したものであっても
良い。
【0038】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
係る車輪体及び農用車輪では、車輪体とハブ体とを別構
成としてそれらの分解及び組み立てを可能にしたうえ
で、更に車輪体について弾性材部分と金属部分とで分別
廃棄が可能なものとし、また弾性材部分と金属部分(硬
質樹脂部分)とでいずれかに交換の必要が生じた場合に
は必要最小限の部材交換を可能として交換作業の軽減及
び交換コストの低廉化を図れる。
【0039】また、これに加えてタイヤ体に中空構造を
採用した場合には、又は発泡体を内包した場合には、走
行機体の移動時(走行時)における振動を少なくして乗
り心地を向上させるとともに本機のダメージも少なくす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図5のA−A線拡大断面図である。
【図2】本発明に係る農用車輪用の車輪体についてその
第1実施形態を一部(1/4周)拡大して示す側面図で
ある。
【図3】第1実施形態で採用されるリム体の一部を拡大
して示す断面斜視図である。
【図4】第1実施形態で採用されるタイヤ体の拡大断面
図である。
【図5】本発明に係る農用車輪(ディスクタイプのハブ
体採用)を示す側面図である。
【図6】本発明に係る農用車輪(スポークタイプのハブ
体採用)を示す側面図である。
【図7】第1実施形態で採用される回り止め部を示す平
面図である。
【図8】回り止め部の別例を示す平面図である。
【図9】回り止め部の別例を示す平面図である。
【図10】回り止め部の別例を示す平面図である。
【図11】本発明に係る農用車輪用の車輪体についてそ
の第2実施形態を示す断面図である。
【図12】第2実施形態で採用されるタイヤ体の拡大断
面図である。
【図13】第3実施形態の農用車輪の側面図である。
【図14】(1)は図13のタイヤ体の(2)はリム体
の断面図である。
【図15】図13の車輪体の断面図である。
【図16】リム体のカシメ要領の説明図である。
【図17】第3実施形態の第1例を示す断面図である。
【図18】第3実施形態の第2例を示す断面図である。
【図19】第3実施形態の第3例を示す断面図である。
【図20】従来の農用車輪の一例を示した側面図であ
る。
【符号の説明】
1 車輪体 2 タイヤ体 2A 嵌入部 2B 輪部 2C 発泡体 3 リム体 3A 装着溝 4 農用車輪 5 ハブ体 6 締結具 8 リム半割体 8c 内向き係合縁 9 リム半割体 9c 内向き係合縁 15 回り止め部 19 係合周溝 23 中空部形成溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 幸一 大阪府貝塚市王子359−4

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車軸取付用ハブ体(5)まわりの外周部
    にタイヤ体(2)の装着溝(3A)がリング形体に形成
    され且つ該ハブ体(5)に対して着脱可能になされたリ
    ム体(3)と、該リム体(3)の前記装着溝(3A)に
    沿ったリング形体に形成されていて当該装着溝(3A)
    に嵌入される弾性材製のタイヤ体(2)とを有し、 上記リム体(3)は、タイヤ体(2)をその幅方向両側
    から挟持可能な一対のリム半割体(8,9)を有して前
    記装着溝(3A)を構成しており、これらリム半割体
    (8,9)は周方向の間隔をもって複数設けられる締結
    具(6)によって相互結合可能であると共に、各リム半
    割体(8,9)の外周縁部には互いに対向する内向き係
    合縁(8c,9c)が設けられており、 前記装着溝(3A)に嵌入されたタイヤ体(2)には、
    その幅方向両側面に対し周方向に沿って上記両リム半割
    体(8,9)の内向き係合縁(8c,9c)と係合可能
    な係合周溝(19)が設けられており、 これらタイヤ体(2)とリム体(3)とが、リム半割体
    (8,9)相互の結合に用いる締結具(6)の脱着に伴
    って組み立て又は分解可能になっていることを特徴とす
    る車輪体。
  2. 【請求項2】 前記タイヤ体(2)は、リム体(3)の
    装着溝(3A)に嵌入した組み立て状態において周方向
    の中空部(22)を有する中空構造になっていることを
    特徴とする請求項1記載の車輪体。
  3. 【請求項3】 前記タイヤ体(2)には、リム体(3)
    と組み立てられる前の状態においてそのリング内周部へ
    向けて全周的に開口する中空部形成溝(23)が設けら
    れており、タイヤ体(2)をリム体(3)の装着溝(3
    A)に嵌入して組み立てることによって上記中空部形成
    溝(23)の口部が閉じられて中空部(23)を形成可
    能になっていることを特徴とする請求項2記載の車輪
    体。
  4. 【請求項4】 前記タイヤ体(2)は、前記係合周溝
    (19)の径内側がリム体(3)の装着溝(3A)に対
    する嵌入部(2A)に形成され、この嵌入部(2A)と
    一体の径外側に輪部(2B)が形成され、この輪部(2
    B)に発泡ゴム(2C)が周方向に沿って内包されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の車輪体。
  5. 【請求項5】 装着溝(3A)を構成する一対のリム半
    割体(8,9)は、装着溝(3A)に嵌入されているタ
    イヤ体(2)をカシメによって挟持していることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載の車輪体。
  6. 【請求項6】 前記タイヤ体(2)の係合周溝(19)
    とリム体(3)の内向き係合縁(8c,9c)との少な
    くとも一方に、タイヤ体(2)とリム体(3)との周方
    向位置ズレ力に抗した係合作用を生起する回り止め部
    (15)が設けられていることを特徴とする請求項1〜
    5のいずれかに記載の車輪体。
  7. 【請求項7】 前記タイヤ体(2)は、前記係合周溝
    (19)の径内側がリム体(3)の装着溝(3A)に対
    する嵌入部(2A)に形成され、この嵌入部(2A)と
    一体の径外側に輪部(2B)が形成され、この輪部(2
    B)が幅方向両側に膨隆してリム幅より広く形成されて
    いることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の
    車輪体。
  8. 【請求項8】 一対のリム半割体(8,9)に形成した
    内向き係合溝(8c,9c)が係合するタイヤ体(2)
    に形成した係合周溝(19)を取り囲んで補強帯(2
    D)がタイヤ体(2)に埋設されていることを特徴とす
    る請求項1〜7のいずれかに記載の車輪体。
  9. 【請求項9】 車軸取付用ハブ体(5)のまわりの外周
    部にタイヤ体(2)の装着溝(3A)がリング形体に形
    成されたリム体(3)と、前記装着溝(3A)に嵌入さ
    れたタイヤ体(2)とで構成された車輪体(1)が車輪
    取付部(7)を介して着脱自在であり、前記車輪体
    (1)が請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の農用
    車輪用の車輪体であることを特徴とする農用車輪。
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