JP2002316317A - ブテン系重合体ペレットの製造方法およびペレット - Google Patents
ブテン系重合体ペレットの製造方法およびペレットInfo
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【解決手段】溶融状態のブテン系重合体を、押出機のノ
ズルよりストランド状に押し出す押出工程と、押し出さ
れたストランド状物を、回転刃を有するカッターで切断
してペレットを得る切断工程と、前記切断されたペレッ
トを水と接触した状態で冷却する冷却工程と、前記冷却
されたペレットと水とを遠心脱水機により分別する脱水
工程とを有するブテン系重合体ペレットの製造方法であ
って、前記冷却工程において、ペレットと接触している
水の温度、ペレットと水の容積比、ブテン含有率、メル
トフローレート、GPCにより測定した分子量分布(M
w/Mn)を特定範囲に調整する。 【効果】 冷却工程においてペレット同士が溶着を生じ
ることなく、ブテン系重合体ペレットを効率よく製造す
ることができる。
ズルよりストランド状に押し出す押出工程と、押し出さ
れたストランド状物を、回転刃を有するカッターで切断
してペレットを得る切断工程と、前記切断されたペレッ
トを水と接触した状態で冷却する冷却工程と、前記冷却
されたペレットと水とを遠心脱水機により分別する脱水
工程とを有するブテン系重合体ペレットの製造方法であ
って、前記冷却工程において、ペレットと接触している
水の温度、ペレットと水の容積比、ブテン含有率、メル
トフローレート、GPCにより測定した分子量分布(M
w/Mn)を特定範囲に調整する。 【効果】 冷却工程においてペレット同士が溶着を生じ
ることなく、ブテン系重合体ペレットを効率よく製造す
ることができる。
Description
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、ブテン系重合体ペレット
を製造する方法に関する。詳しくは、本発明は、製造中
に溶着を生じることなく、ブテン系重合体ペレットを効
率よく製造する方法に関する。
を製造する方法に関する。詳しくは、本発明は、製造中
に溶着を生じることなく、ブテン系重合体ペレットを効
率よく製造する方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】ポリブテンなどのブテン系重合体
は、軽量で、耐圧強度、高温・低温特性、高温(40〜
120℃)における内圧クリープ耐久性、耐磨耗性、柔
軟性などに優れるため、給水、給湯管用などの配管材
料、耐熱止水シート、感電防止用フィルム・シートなど
のフィルムあるいはシートなど、各種用途に広く用いら
れている。
は、軽量で、耐圧強度、高温・低温特性、高温(40〜
120℃)における内圧クリープ耐久性、耐磨耗性、柔
軟性などに優れるため、給水、給湯管用などの配管材
料、耐熱止水シート、感電防止用フィルム・シートなど
のフィルムあるいはシートなど、各種用途に広く用いら
れている。
【0003】ブテン系重合体ペレットは、通常、ブテン
あるいはブテンと他のα-オレフィンとを重合し、得ら
れた重合体を押出し、水中においてカッターで切断する
ことにより製造される。しかしながら、ブテン系重合体
は、結晶化するのに時間がかかり、比較的軟質であるた
め、ペレットの製造段階においてペレット同士が溶着し
やすく、ペレット成形後に水中においてペレット同士が
溶着する場合があるという問題があった。
あるいはブテンと他のα-オレフィンとを重合し、得ら
れた重合体を押出し、水中においてカッターで切断する
ことにより製造される。しかしながら、ブテン系重合体
は、結晶化するのに時間がかかり、比較的軟質であるた
め、ペレットの製造段階においてペレット同士が溶着し
やすく、ペレット成形後に水中においてペレット同士が
溶着する場合があるという問題があった。
【0004】
【発明の目的】本発明は、製造段階で溶着することな
く、ブテン系重合体ペレットを効率よく製造し得るブテ
ン系重合体ペレットの製造方法、および該製造方法によ
り得られるペレットを提供することを目的としている。
く、ブテン系重合体ペレットを効率よく製造し得るブテ
ン系重合体ペレットの製造方法、および該製造方法によ
り得られるペレットを提供することを目的としている。
【0005】
【発明の概要】本発明のブテン系重合体ペレットの製造
方法は、溶融状態のブテン系重合体を、押出機のノズル
よりストランド状に押し出す押出工程と、押し出された
ストランド状物を、回転刃を有するカッターで切断して
ペレットを得る切断工程と、前記切断されたペレットを
水と接触した状態で冷却する冷却工程と、前記冷却され
たペレットと水とを遠心脱水機により分別する脱水工程
とを有するブテン系重合体ペレットの製造方法であっ
て、前記冷却工程において、ペレットと接触している水
の温度が0〜80℃であり、ペレットと水の容積比(ペ
レット/水)が、1/10〜1/60であって、かつ、
ブテン系重合体が、ブテン含有率が20〜100モル%
であり、メルトフローレート(MFR;230℃、荷重
2.16kg)が0.05〜100g/10分であり、
GPCにより測定した分子量分布(Mw/Mn)が2〜
15であることを特徴としている。
方法は、溶融状態のブテン系重合体を、押出機のノズル
よりストランド状に押し出す押出工程と、押し出された
ストランド状物を、回転刃を有するカッターで切断して
ペレットを得る切断工程と、前記切断されたペレットを
水と接触した状態で冷却する冷却工程と、前記冷却され
たペレットと水とを遠心脱水機により分別する脱水工程
とを有するブテン系重合体ペレットの製造方法であっ
て、前記冷却工程において、ペレットと接触している水
の温度が0〜80℃であり、ペレットと水の容積比(ペ
レット/水)が、1/10〜1/60であって、かつ、
ブテン系重合体が、ブテン含有率が20〜100モル%
であり、メルトフローレート(MFR;230℃、荷重
2.16kg)が0.05〜100g/10分であり、
GPCにより測定した分子量分布(Mw/Mn)が2〜
15であることを特徴としている。
【0006】このような本発明のブテン系重合体ペレッ
トの製造方法では、切断工程が、水冷を伴う工程である
ことも好ましく、また、押出機のノズルの孔径が、直径
1〜5mmであることも好ましい。また、このような本
発明のブテン系重合体ペレットの製造方法では、押出工
程における押出速度および切断工程における回転刃の回
転速度を制御して、厚さが1〜5mmのペレットを得る
ことも好ましく、冷却工程が、ペレットの輸送を伴う工
程であり、脱水工程までの水と接触した時間が30〜6
00秒であることも好ましい。さらに、冷却工程におい
て、ペレットと接触する水のRe数が、5×104以上
であることも好ましい。
トの製造方法では、切断工程が、水冷を伴う工程である
ことも好ましく、また、押出機のノズルの孔径が、直径
1〜5mmであることも好ましい。また、このような本
発明のブテン系重合体ペレットの製造方法では、押出工
程における押出速度および切断工程における回転刃の回
転速度を制御して、厚さが1〜5mmのペレットを得る
ことも好ましく、冷却工程が、ペレットの輸送を伴う工
程であり、脱水工程までの水と接触した時間が30〜6
00秒であることも好ましい。さらに、冷却工程におい
て、ペレットと接触する水のRe数が、5×104以上
であることも好ましい。
【0007】本発明のブテン系重合体ペレットは、上記
本発明のブテン系重合体ペレットの製造方法により得ら
れることを特徴としている。
本発明のブテン系重合体ペレットの製造方法により得ら
れることを特徴としている。
【0008】
【発明の具体的説明】以下、本発明について具体的に説
明する。本発明のポリブテン系重合体ペレットの製造方
法は、溶融状態のブテン系重合体を、押出機のノズルよ
りストランド状に押し出す押出工程と、押し出されたス
トランド状物を、回転刃を有するカッターで切断してペ
レットを得る切断工程と、前記切断されたペレットを水
と接触した状態で冷却する冷却工程と、前記冷却された
ペレットと水とを遠心脱水機により分別する脱水工程と
を有する。また、本発明のポリブテン系重合体ペレット
は、このような本発明のポリブテン系重合体ペレットの
製造方法により好適に得られる。
明する。本発明のポリブテン系重合体ペレットの製造方
法は、溶融状態のブテン系重合体を、押出機のノズルよ
りストランド状に押し出す押出工程と、押し出されたス
トランド状物を、回転刃を有するカッターで切断してペ
レットを得る切断工程と、前記切断されたペレットを水
と接触した状態で冷却する冷却工程と、前記冷却された
ペレットと水とを遠心脱水機により分別する脱水工程と
を有する。また、本発明のポリブテン系重合体ペレット
は、このような本発明のポリブテン系重合体ペレットの
製造方法により好適に得られる。
【0009】ポリブテン系重合体 本発明で用いられるポリブテン系重合体は、1-ブテンの
単独重合体または1-ブテンと1-ブテン以外の炭素原子数
が2〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも一
種のオレフィンとの共重合体であり、1-ブテンから導か
れる繰り返し単位の含有割合(1-ブテン含量)が20〜
100モル%の重合体である。ここでブテン以外の炭素
原子数が2〜20のα−オレフィンとしては、エチレ
ン、プロピレン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1
-ペンテン、1-オクテン、1-デセンなどが挙げられる。
単独重合体または1-ブテンと1-ブテン以外の炭素原子数
が2〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも一
種のオレフィンとの共重合体であり、1-ブテンから導か
れる繰り返し単位の含有割合(1-ブテン含量)が20〜
100モル%の重合体である。ここでブテン以外の炭素
原子数が2〜20のα−オレフィンとしては、エチレ
ン、プロピレン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1
-ペンテン、1-オクテン、1-デセンなどが挙げられる。
【0010】このようなポリブテン系重合体は、AST
M D 1238の方法に準じて、温度230℃、荷重
2.16kgの条件で測定したメルトフローレート(M
FR)が、通常0.05〜100g/10分であり、G
PCにより測定した分子量分布(Mw/Mn)が2〜1
5の範囲にあることが望ましい。上記のようなポリブテ
ン系重合体は、1-ブテンと、必要に応じて1-ブテン以外
の炭素原子数が2〜20のα−オレフィンから選ばれる
少なくとも一種のオレフィンとをオレフィン重合用触媒
の存在下に重合させて得られる。
M D 1238の方法に準じて、温度230℃、荷重
2.16kgの条件で測定したメルトフローレート(M
FR)が、通常0.05〜100g/10分であり、G
PCにより測定した分子量分布(Mw/Mn)が2〜1
5の範囲にあることが望ましい。上記のようなポリブテ
ン系重合体は、1-ブテンと、必要に応じて1-ブテン以外
の炭素原子数が2〜20のα−オレフィンから選ばれる
少なくとも一種のオレフィンとをオレフィン重合用触媒
の存在下に重合させて得られる。
【0011】このようなオレフィン重合用触媒として
は、(a)バナジウム、ジルコニウム、チタンなどの遷
移金属の化合物と、(b)有機アルミニウム化合物(有
機アルミニウムオキシ化合物)及び/又はイオン化イオ
ン性化合物とからなる触媒などが使用できる。具体的に
は、固体状チタン触媒成分と有機アルミニウム化合物と
からなるチタン系触媒、可溶性バナジウム化合物と有機
アルミニウム化合物とからなるバナジウム系触媒、周期
表第4族から選ばれる遷移金属のメタロセン化合物と、
有機アルミニウムオキシ化合物及び/又はイオン化イオ
ン性化合物とからなるメタロセン系触媒などが挙げられ
る。
は、(a)バナジウム、ジルコニウム、チタンなどの遷
移金属の化合物と、(b)有機アルミニウム化合物(有
機アルミニウムオキシ化合物)及び/又はイオン化イオ
ン性化合物とからなる触媒などが使用できる。具体的に
は、固体状チタン触媒成分と有機アルミニウム化合物と
からなるチタン系触媒、可溶性バナジウム化合物と有機
アルミニウム化合物とからなるバナジウム系触媒、周期
表第4族から選ばれる遷移金属のメタロセン化合物と、
有機アルミニウムオキシ化合物及び/又はイオン化イオ
ン性化合物とからなるメタロセン系触媒などが挙げられ
る。
【0012】本発明で用いるポリブテン系重合体は、ど
のような方法で重合して得たものであってもよいが、溶
液重合で得るのが好ましい。押出工程 本発明では、押出工程および後述する切断工程によりポ
リブテン系重合体ペレットの造粒を行う。
のような方法で重合して得たものであってもよいが、溶
液重合で得るのが好ましい。押出工程 本発明では、押出工程および後述する切断工程によりポ
リブテン系重合体ペレットの造粒を行う。
【0013】押出工程では、上述したブテン系重合体
を、溶融状態で押出機のノズルより好ましくは水中へス
トランド状に押し出す。押出機としては、ブテン系重合
体を押出機内で混練および脱気することができ、ノズル
よりブテン系重合体をストランド状に押し出すことので
きるものをいずれも好適に用いることができる。
を、溶融状態で押出機のノズルより好ましくは水中へス
トランド状に押し出す。押出機としては、ブテン系重合
体を押出機内で混練および脱気することができ、ノズル
よりブテン系重合体をストランド状に押し出すことので
きるものをいずれも好適に用いることができる。
【0014】ここで用いる押出機としては、ノズルの孔
径が、直径1〜5mm、好ましくは2〜4mmであるも
のが望ましく、複数のノズルを有するのが望ましい。押
出時の樹脂温度は、ポリブテン系重合体をストランド状
に好適に成形し得る範囲の温度を選択することができ、
ポリブテン系重合体の組成、メルトフローレートなどに
もよるが、通常100〜350℃、好ましくは150〜
250℃程度であるのが望ましい。
径が、直径1〜5mm、好ましくは2〜4mmであるも
のが望ましく、複数のノズルを有するのが望ましい。押
出時の樹脂温度は、ポリブテン系重合体をストランド状
に好適に成形し得る範囲の温度を選択することができ、
ポリブテン系重合体の組成、メルトフローレートなどに
もよるが、通常100〜350℃、好ましくは150〜
250℃程度であるのが望ましい。
【0015】溶融状態のブテン系重合体を押出機のノズ
ルからストランド状に押し出す際の押出速度は、後述す
る切断工程のカット速度、すなわち回転刃の回転速度に
もよるが、ノズル1孔あたりの押出速度が5〜15kg
/hr、好ましくは7〜10kg/hr程度であるのが
望ましい。切断工程 切断工程では、上述の押出工程で、押出機のノズルから
押し出されたストランド状のブテン系重合体を、回転刃
を有するカッターで切断してペレットを成形する。
ルからストランド状に押し出す際の押出速度は、後述す
る切断工程のカット速度、すなわち回転刃の回転速度に
もよるが、ノズル1孔あたりの押出速度が5〜15kg
/hr、好ましくは7〜10kg/hr程度であるのが
望ましい。切断工程 切断工程では、上述の押出工程で、押出機のノズルから
押し出されたストランド状のブテン系重合体を、回転刃
を有するカッターで切断してペレットを成形する。
【0016】押し出されたストランド状物は、カッター
で切断される際に、ある程度冷却固化されているのが望
ましく、このため切断工程は冷却を伴う工程であるのが
望ましい。切断工程における冷却は、水冷または空冷の
いずれであってもよいが、水冷である場合には、より効
率よくストランド状物を冷却できるため好ましい。切断
工程が水冷を伴う工程である場合、水冷は、押出機から
水中にストランド状物を押し出すことによって行われて
もよく、また、押し出されたストランド状物に冷却水を
噴霧することにより行われてもよい。水冷に用いる水
は、適宜界面活性剤などを含有していてもよい。
で切断される際に、ある程度冷却固化されているのが望
ましく、このため切断工程は冷却を伴う工程であるのが
望ましい。切断工程における冷却は、水冷または空冷の
いずれであってもよいが、水冷である場合には、より効
率よくストランド状物を冷却できるため好ましい。切断
工程が水冷を伴う工程である場合、水冷は、押出機から
水中にストランド状物を押し出すことによって行われて
もよく、また、押し出されたストランド状物に冷却水を
噴霧することにより行われてもよい。水冷に用いる水
は、適宜界面活性剤などを含有していてもよい。
【0017】切断工程では、このようにして所望により
冷却されたストランド状物を、回転刃を有するカッター
で切断する。本発明における切断工程は、通常、連続的
に押し出されるストランド状物を、回転刃でカッティン
グすることにより行うため、押出量に応じて回転刃の回
転速度を制御することによって、製造するペレットの厚
さを調整することができる。上述した押出工程における
押出速度および回転刃の回転速度は、特に限定されるも
のではないが、得られるペレットが1〜5mm、好まし
くは2〜4mmとなるように制御するのが望ましい。
冷却されたストランド状物を、回転刃を有するカッター
で切断する。本発明における切断工程は、通常、連続的
に押し出されるストランド状物を、回転刃でカッティン
グすることにより行うため、押出量に応じて回転刃の回
転速度を制御することによって、製造するペレットの厚
さを調整することができる。上述した押出工程における
押出速度および回転刃の回転速度は、特に限定されるも
のではないが、得られるペレットが1〜5mm、好まし
くは2〜4mmとなるように制御するのが望ましい。
【0018】冷却工程 冷却工程では、切断工程において切断し、成形されたペ
レットを、水と接触した状態で冷却する。冷却工程では
ペレットを水との混合状態で保持して冷却するのが望ま
しい。冷却工程で用いる水は、上記切断工程が水冷を伴
う工程である場合には、切断工程で用いた水のみであっ
てもよく、冷却工程においてさらに水を追加して用いて
もよい。また、上記切断工程が水冷を伴わない場合に
は、ペレットを冷却工程において水と接触させることに
より行うことができる。冷却工程において用いる水は、
上記切断工程における水冷と同様、適宜界面活性剤など
を含有していてもよい。
レットを、水と接触した状態で冷却する。冷却工程では
ペレットを水との混合状態で保持して冷却するのが望ま
しい。冷却工程で用いる水は、上記切断工程が水冷を伴
う工程である場合には、切断工程で用いた水のみであっ
てもよく、冷却工程においてさらに水を追加して用いて
もよい。また、上記切断工程が水冷を伴わない場合に
は、ペレットを冷却工程において水と接触させることに
より行うことができる。冷却工程において用いる水は、
上記切断工程における水冷と同様、適宜界面活性剤など
を含有していてもよい。
【0019】本発明における冷却工程では、ペレットと
接触している水の温度が0〜80℃の範囲であるのが望
ましい。また、ペレットと、接触している水との容積比
(ペレット/水)が、1/10〜1/60であるのが望
ましい。このような条件で水とペレットとが接触してい
る場合には、過度の水温上昇が生じず、ペレットが充分
に冷却され、水中でペレット同士が溶着を生じないため
好ましい。
接触している水の温度が0〜80℃の範囲であるのが望
ましい。また、ペレットと、接触している水との容積比
(ペレット/水)が、1/10〜1/60であるのが望
ましい。このような条件で水とペレットとが接触してい
る場合には、過度の水温上昇が生じず、ペレットが充分
に冷却され、水中でペレット同士が溶着を生じないため
好ましい。
【0020】ブテン系重合体は、比較的軟質であり、結
晶化に時間がかかるため、冷却工程は充分な時間行うの
がよく、水温などの条件にもよるが、冷却工程の時間、
すなわち脱水工程までのペレットと水とが接触した時間
が、通常30秒以上、好ましくは30〜600秒である
のが望ましい。このような時間で冷却工程を行うと、ペ
レットが充分に冷却され、脱水工程などの後工程におい
て、ペレット同士が融着したり、ペレットが変形したり
するのを防止できるため好ましい。
晶化に時間がかかるため、冷却工程は充分な時間行うの
がよく、水温などの条件にもよるが、冷却工程の時間、
すなわち脱水工程までのペレットと水とが接触した時間
が、通常30秒以上、好ましくは30〜600秒である
のが望ましい。このような時間で冷却工程を行うと、ペ
レットが充分に冷却され、脱水工程などの後工程におい
て、ペレット同士が融着したり、ペレットが変形したり
するのを防止できるため好ましい。
【0021】また、本発明における冷却工程は、ペレッ
トの輸送を伴ってもよい。本発明における冷却工程で
は、ペレットが水と接触した混合物の状態であるため、
ペレットを液体同様に配管中を流動させて、後工程であ
る脱水工程の装置に輸送することができる。冷却工程が
輸送を伴う場合には、輸送中も上述した冷却工程の条件
を保持しているため、輸送中にペレット同士が溶着を生
じて塊状になることがなく、流動性が悪化することな
く、ペレットの輸送をスムーズに行うことができる。
トの輸送を伴ってもよい。本発明における冷却工程で
は、ペレットが水と接触した混合物の状態であるため、
ペレットを液体同様に配管中を流動させて、後工程であ
る脱水工程の装置に輸送することができる。冷却工程が
輸送を伴う場合には、輸送中も上述した冷却工程の条件
を保持しているため、輸送中にペレット同士が溶着を生
じて塊状になることがなく、流動性が悪化することな
く、ペレットの輸送をスムーズに行うことができる。
【0022】冷却工程が輸送を伴う場合、冷却工程は、
輸送配管中においてペレットが浮上・凝集しない条件で
行うのが望ましく、水に乱れがある条件で行うのがよ
い。具体的には、ペレットと接触する水のRe数が5×
104以上、好ましくは5×104〜5×105、より好
ましくは8×104〜5×105の範囲となる条件で冷却
工程を行うのが望ましい。
輸送配管中においてペレットが浮上・凝集しない条件で
行うのが望ましく、水に乱れがある条件で行うのがよ
い。具体的には、ペレットと接触する水のRe数が5×
104以上、好ましくは5×104〜5×105、より好
ましくは8×104〜5×105の範囲となる条件で冷却
工程を行うのが望ましい。
【0023】脱水工程 脱水工程では、上述の冷却工程で冷却されたペレットと
水とを遠心脱水機により分別する。すなわち上述の冷却
工程で冷却されたペレットを、遠心脱水機により脱水す
る。脱水工程により脱水されたペレットは、適宜乾燥を
行って、ブテン系重合体ペレット製品とすることがで
き、また、成形機に導入して適宜成形することができ
る。
水とを遠心脱水機により分別する。すなわち上述の冷却
工程で冷却されたペレットを、遠心脱水機により脱水す
る。脱水工程により脱水されたペレットは、適宜乾燥を
行って、ブテン系重合体ペレット製品とすることがで
き、また、成形機に導入して適宜成形することができ
る。
【0024】
【発明の効果】本発明のブテン系重合体ペレットの製造
方法によれば、製造段階において、特に冷却工程におい
てペレット同士が溶着を生じることなく、ブテン系重合
体ペレットを効率よく製造することができる。また、本
発明によれば、溶着を生じない高品質のペレットを容易
に提供することができる。
方法によれば、製造段階において、特に冷却工程におい
てペレット同士が溶着を生じることなく、ブテン系重合
体ペレットを効率よく製造することができる。また、本
発明によれば、溶着を生じない高品質のペレットを容易
に提供することができる。
Claims (7)
- 【請求項1】溶融状態のブテン系重合体を、押出機のノ
ズルよりストランド状に押し出す押出工程と、 押し出されたストランド状物を、回転刃を有するカッタ
ーで切断してペレットを得る切断工程と、 前記切断されたペレットを水と接触した状態で冷却する
冷却工程と、 前記冷却されたペレットと水とを遠心脱水機により分別
する脱水工程とを有するブテン系重合体ペレットの製造
方法であって、 前記冷却工程において、 ペレットと接触している水の温度が0〜80℃であり、 ペレットと水の容積比(ペレット/水)が、1/10〜
1/60であって、かつ、 ブテン系重合体が、 ブテン含有率が20〜100モル%であり、 メルトフローレート(MFR;230℃、荷重2.16
kg)が0.05〜100g/10分であり、 GPCにより測定した分子量分布(Mw/Mn)が2〜
15であることを特徴とするブテン系重合体ペレットの
製造方法。 - 【請求項2】切断工程が、水冷を伴う工程である、請求
項1に記載のブテン系重合体ペレットの製造方法。 - 【請求項3】押出機のノズルの孔径が、直径1〜5mm
である、請求項1または2に記載のブテン系重合体ペレ
ットの製造方法。 - 【請求項4】押出工程における押出速度および切断工程
における回転刃の回転速度を制御して、厚さが1〜5m
mのペレットを得る、請求項1〜3のいずれかに記載の
ブテン系重合体ペレットの製造方法。 - 【請求項5】冷却工程が、ペレットの輸送を伴う工程で
あり、脱水工程までの水と接触した時間が30〜600
秒である、請求項1〜4のいずれかに記載のブテン系重
合体ペレットの製造方法。 - 【請求項6】冷却工程において、ペレットと接触する水
のRe数が、5×104以上である、請求項1〜5のい
ずれかに記載のブテン系重合体ペレットの製造方法。 - 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載のブテン系
重合体ペレットの製造方法により得られるブテン系重合
体ペレット。
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