JP2002315264A - 電磁機器の騒音、振動低減法 - Google Patents
電磁機器の騒音、振動低減法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 鎖交磁束検出巻線を有する電磁機器におい
て、鎖交磁束検出巻線に誘起する起電力を用いて、加振
力を制御することにより騒音、振動を低減する方法を提
供すること。 【解決手段】 鎖交磁束検出巻線を有する電磁機器にお
いて、鎖交磁束検出巻線に誘起する起電力を用いて、加
振力を制御することにより騒音、振動を低減する方法。
さらには電磁機器がモータであり、鎖交磁束検出巻線に
誘起する起電力により算定される発生トルク或いは発生
推力を用いて、トルク或いは推力を制御することによ
り、騒音、振動を低減する騒音、振動の低減方法。
て、鎖交磁束検出巻線に誘起する起電力を用いて、加振
力を制御することにより騒音、振動を低減する方法を提
供すること。 【解決手段】 鎖交磁束検出巻線を有する電磁機器にお
いて、鎖交磁束検出巻線に誘起する起電力を用いて、加
振力を制御することにより騒音、振動を低減する方法。
さらには電磁機器がモータであり、鎖交磁束検出巻線に
誘起する起電力により算定される発生トルク或いは発生
推力を用いて、トルク或いは推力を制御することによ
り、騒音、振動を低減する騒音、振動の低減方法。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータ、トランス
などの電磁機器の騒音、振動の低減法に関するものであ
る。
などの電磁機器の騒音、振動の低減法に関するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】モータ、トランス、リアクトル等の電磁
機器では、高効率化、小形高出力化と共に低騒音、振動
が重要である。騒音、振動は、加振源と機器の共振によ
り生じ、その騒音、振動が外部に伝わり、問題となる。
このため、加振源の励磁周波数が機器の共振周波数と近
接しないように、構造設計を行ったり、または、機器を
モールドするなど、振動源を覆ってしまうことなどがな
されている。しかし、モータなどの電磁機器がスウィッ
チング制御されることが増えてくると、加振源の周波数
が広帯域になり、共振周波数を避けて、電磁機器の制御
を行うことは非常に難しくなってきた。
機器では、高効率化、小形高出力化と共に低騒音、振動
が重要である。騒音、振動は、加振源と機器の共振によ
り生じ、その騒音、振動が外部に伝わり、問題となる。
このため、加振源の励磁周波数が機器の共振周波数と近
接しないように、構造設計を行ったり、または、機器を
モールドするなど、振動源を覆ってしまうことなどがな
されている。しかし、モータなどの電磁機器がスウィッ
チング制御されることが増えてくると、加振源の周波数
が広帯域になり、共振周波数を避けて、電磁機器の制御
を行うことは非常に難しくなってきた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、鎖交磁束検
出巻線を有する電磁機器において、鎖交磁束検出巻線に
誘起する起電力を用いて、加振力を制御することにより
騒音、振動を低減する方法を提供することを目的とす
る。
出巻線を有する電磁機器において、鎖交磁束検出巻線に
誘起する起電力を用いて、加振力を制御することにより
騒音、振動を低減する方法を提供することを目的とす
る。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、以下のとおりである。 （１） 鎖交磁束検出巻線に誘起する起電力を用いて、
電磁機器の騒音、振動や回転むら或いは移動むらを推定
することを特徴とする電磁機器の騒音、振動低減法。 （２） 鎖交磁束検出巻線に誘起する起電力を用いて、
電磁機器の騒音、振動や回転むら或いは移動むらを推定
し、加振力を制御することにより騒音、振動を低減する
ことを特徴とする電磁機器の騒音、振動低減法。 （３） 電磁機器がモータである(１)又は(２)に記載の
騒音、振動低減法。 （４） モータの鉄心に巻き付けた鎖交磁束検出巻線に
誘起する誘起起電力を検出し、あらかじめ求めておい
た、当該モータにおける誘起起電力の周波数、振幅に対
する騒音実測データを用いて騒音を推定し、この推定し
た騒音が最も低くなる、各鉄心の巻線への印加電圧或い
は電流波形を選定することを特徴とする電磁機器の騒
音、振動低減法。 （５） モータの２以上の鉄心に巻き付けた鎖交磁束検
出巻線に誘起する誘起起電力を検出し、あらかじめ求め
ておいた、当該モータにおける誘起起電力の周波数、振
幅に対するトルクと高調波成分の関係を用いて、各鉄心
のトルクと高調波成分を推定し、合計トルクが同じで、
高調波成分が低くなる、各鉄心の巻線への印加電圧或い
は電流波形を選定することを特徴とする電磁機器の騒
音、振動低減法。 （６） （５）において、１つの鉄心と隣り合う鉄心と
で高調波成分が打ち消しあうように印加電圧或いは電流
波形を選定することを特徴とする電磁機器の騒音、振動
低減法。
ろは、以下のとおりである。 （１） 鎖交磁束検出巻線に誘起する起電力を用いて、
電磁機器の騒音、振動や回転むら或いは移動むらを推定
することを特徴とする電磁機器の騒音、振動低減法。 （２） 鎖交磁束検出巻線に誘起する起電力を用いて、
電磁機器の騒音、振動や回転むら或いは移動むらを推定
し、加振力を制御することにより騒音、振動を低減する
ことを特徴とする電磁機器の騒音、振動低減法。 （３） 電磁機器がモータである(１)又は(２)に記載の
騒音、振動低減法。 （４） モータの鉄心に巻き付けた鎖交磁束検出巻線に
誘起する誘起起電力を検出し、あらかじめ求めておい
た、当該モータにおける誘起起電力の周波数、振幅に対
する騒音実測データを用いて騒音を推定し、この推定し
た騒音が最も低くなる、各鉄心の巻線への印加電圧或い
は電流波形を選定することを特徴とする電磁機器の騒
音、振動低減法。 （５） モータの２以上の鉄心に巻き付けた鎖交磁束検
出巻線に誘起する誘起起電力を検出し、あらかじめ求め
ておいた、当該モータにおける誘起起電力の周波数、振
幅に対するトルクと高調波成分の関係を用いて、各鉄心
のトルクと高調波成分を推定し、合計トルクが同じで、
高調波成分が低くなる、各鉄心の巻線への印加電圧或い
は電流波形を選定することを特徴とする電磁機器の騒
音、振動低減法。 （６） （５）において、１つの鉄心と隣り合う鉄心と
で高調波成分が打ち消しあうように印加電圧或いは電流
波形を選定することを特徴とする電磁機器の騒音、振動
低減法。
【０００５】
【発明の実施の形態】本発明が対象とする電磁機器と
は、回転機、リニアモータ、電磁アクチュエータ等の電
気機械エネルギー変換機や、トランス、変成器、インダ
クタ、リアクトル等の電磁エネルギー変換器等である。
電磁機器を構成する磁気回路は、鉄心、空隙、永久磁石
等の界磁源等より構成され、この磁気回路に磁束Φが流
れる。
は、回転機、リニアモータ、電磁アクチュエータ等の電
気機械エネルギー変換機や、トランス、変成器、インダ
クタ、リアクトル等の電磁エネルギー変換器等である。
電磁機器を構成する磁気回路は、鉄心、空隙、永久磁石
等の界磁源等より構成され、この磁気回路に磁束Φが流
れる。
【０００６】この磁束Φは、電気機械エネルギー変換機
では、回転子（可動子）と固定子の間の空隙における磁
気吸引力Ｆr に影響し、Ｆr ∝Φ2 である。回転子（可
動子）の推力ＦやトルクＴも磁束の大きさに依存するの
で、Ｆ，Ｔ∝Φ2 である。同様に、トランス、変成器、
インダクタ、リアクトル等の電磁エネルギー変換器等で
も、磁気回路の磁束は、空隙を有する場合には空隙間の
磁気吸引力に影響し、積層鉄心を有する場合には積層間
の磁気吸引力に影響し、同様な吸引力などが発生する。
このように、電磁機器には、磁束により吸引力などの力
が発生し、騒音、振動の加振源となり、機器の騒音、振
動の原因となる。また、電磁機器が鉄心を有する場合に
は、鉄心材料の磁歪もまた騒音、振動の原因となる。
では、回転子（可動子）と固定子の間の空隙における磁
気吸引力Ｆr に影響し、Ｆr ∝Φ2 である。回転子（可
動子）の推力ＦやトルクＴも磁束の大きさに依存するの
で、Ｆ，Ｔ∝Φ2 である。同様に、トランス、変成器、
インダクタ、リアクトル等の電磁エネルギー変換器等で
も、磁気回路の磁束は、空隙を有する場合には空隙間の
磁気吸引力に影響し、積層鉄心を有する場合には積層間
の磁気吸引力に影響し、同様な吸引力などが発生する。
このように、電磁機器には、磁束により吸引力などの力
が発生し、騒音、振動の加振源となり、機器の騒音、振
動の原因となる。また、電磁機器が鉄心を有する場合に
は、鉄心材料の磁歪もまた騒音、振動の原因となる。
【０００７】以上より、騒音、振動に関係する加振力、
即ち磁気吸引力、推力、トルクや磁歪は磁束により生
じ、磁束や磁束の時間変化が騒音、振動に大きく影響す
る。本発明では、先ず、騒音、振動や回転むら或いは移
動むら等の原因となる磁束の時間変化を検出し、騒音、
振動を推定する。次に、この推定値を用いて、機器の磁
気回路の磁束や磁束の時間変化を制御することにより、
すなわち加振力を制御することにより、機器の騒音、振
動を低減するものである。
即ち磁気吸引力、推力、トルクや磁歪は磁束により生
じ、磁束や磁束の時間変化が騒音、振動に大きく影響す
る。本発明では、先ず、騒音、振動や回転むら或いは移
動むら等の原因となる磁束の時間変化を検出し、騒音、
振動を推定する。次に、この推定値を用いて、機器の磁
気回路の磁束や磁束の時間変化を制御することにより、
すなわち加振力を制御することにより、機器の騒音、振
動を低減するものである。
【０００８】そして本発明は、磁束もしくは磁束の時間
変化を検出するために、電磁機器に、磁束検出巻線を有
することに特徴がある。磁束検出巻線は磁気回路の全体
或いは一部の磁束と鎖交するように巻かれている必要が
ある。特に、騒音、振動に最も影響する部分に巻かれて
いると効果的であることは言うまでもない。
変化を検出するために、電磁機器に、磁束検出巻線を有
することに特徴がある。磁束検出巻線は磁気回路の全体
或いは一部の磁束と鎖交するように巻かれている必要が
ある。特に、騒音、振動に最も影響する部分に巻かれて
いると効果的であることは言うまでもない。
【０００９】磁束検出巻線に誘起する起電力は磁束の時
間変化に比例し、その起電力を積分すると、磁束に比例
するので、この起電力を用いれば、加振力を検出するこ
とが可能である。従って、磁束検出巻線の起電力を用い
て加振力を予測することが出来るので、この加振力を低
減するように、電気機器を制御することで、騒音、振動
を低減することができる。
間変化に比例し、その起電力を積分すると、磁束に比例
するので、この起電力を用いれば、加振力を検出するこ
とが可能である。従って、磁束検出巻線の起電力を用い
て加振力を予測することが出来るので、この加振力を低
減するように、電気機器を制御することで、騒音、振動
を低減することができる。
【００１０】特に、モータなどの電気−機械エネルギー
変換機では、トルクや推力の変動、即ち、ギングやトル
クリップルが騒音、振動になるので、鎖交磁束検出巻線
に誘起する起電力で算定される発生トルク或いは発生推
力を用いて騒音、振動を推定し、トルク或いは推力を制
御することにより、騒音や振動などを低減しても良い。
同様に、トルクや推力の変動は回転子の回転むらやリニ
アモータ等の可動子の移動むらに影響するので、電気機
械エネルギー変換機の回転むらや移動むらを低減する方
法に適用しても良い。また、本発明は回転むらなどだけ
でなく、トルク、推力自身の変動が問題となる場合は、
トルク、推力自身の変動の低減方法に用いても良い。
変換機では、トルクや推力の変動、即ち、ギングやトル
クリップルが騒音、振動になるので、鎖交磁束検出巻線
に誘起する起電力で算定される発生トルク或いは発生推
力を用いて騒音、振動を推定し、トルク或いは推力を制
御することにより、騒音や振動などを低減しても良い。
同様に、トルクや推力の変動は回転子の回転むらやリニ
アモータ等の可動子の移動むらに影響するので、電気機
械エネルギー変換機の回転むらや移動むらを低減する方
法に適用しても良い。また、本発明は回転むらなどだけ
でなく、トルク、推力自身の変動が問題となる場合は、
トルク、推力自身の変動の低減方法に用いても良い。
【００１１】騒音、振動や回転むら、速度むらを低減す
るために使用される電磁機器の制御は、印加電圧、電
流、ＰＷＭ方式（キャリア周波数、レベル数）、インバ
ータやコンバータの方式、機器の運転モードなど、あら
ゆる制御因子の制御が含まれる。騒音、振動の低減に
は、加振力の大きさの制御、共振周波数（固有振動周波
数）や問題なる周波数の回避、加聴周波数域からの回
避、騒音が問題となり易い高周波から低周波へのシフト
などを用いると良い。以下に実施例に基づき、本発明を
説明する。
るために使用される電磁機器の制御は、印加電圧、電
流、ＰＷＭ方式（キャリア周波数、レベル数）、インバ
ータやコンバータの方式、機器の運転モードなど、あら
ゆる制御因子の制御が含まれる。騒音、振動の低減に
は、加振力の大きさの制御、共振周波数（固有振動周波
数）や問題なる周波数の回避、加聴周波数域からの回
避、騒音が問題となり易い高周波から低周波へのシフト
などを用いると良い。以下に実施例に基づき、本発明を
説明する。
【００１２】
【実施例】［実施例１］図１に、モータ駆動における低
騒音システムを示す。本システムは、騒音の原因の一つ
であるＰＷＭ高調波を制御し、モータ駆動時に発生する
騒音を低減するものである。電機子鉄心１に巻かれた電
機子巻線２に、駆動電源４より電流を流し、モータを駆
動する。駆動電源４はモータ駆動制御システム８から指
示される電圧Ｖ0 、周波数ｆ0 をＰＷＭ（Pulse Width
Modulation）で制御し出力するが、このとき、ＰＷＭキ
ャリアにより騒音が発生する。この騒音を制御するた
め、この駆動電源は、ＰＷＭキャリア周波数を変化させ
ることができるようになっている。
騒音システムを示す。本システムは、騒音の原因の一つ
であるＰＷＭ高調波を制御し、モータ駆動時に発生する
騒音を低減するものである。電機子鉄心１に巻かれた電
機子巻線２に、駆動電源４より電流を流し、モータを駆
動する。駆動電源４はモータ駆動制御システム８から指
示される電圧Ｖ0 、周波数ｆ0 をＰＷＭ（Pulse Width
Modulation）で制御し出力するが、このとき、ＰＷＭキ
ャリアにより騒音が発生する。この騒音を制御するた
め、この駆動電源は、ＰＷＭキャリア周波数を変化させ
ることができるようになっている。
【００１３】騒音を低減する手順を示す。印加される電
圧におけるＰＷＭキャリアを含んだ誘起起電力の波形を
鎖交磁束検出巻線３で検出する。この出力を騒音、振動
推定部５に入力し、発生する騒音を推定する。ここでは
あらかじめ求めておいた、誘起起電力の周波数、振幅に
対する騒音実測データ７に基づき、騒音の推定がなされ
る。この騒音推定値に対して、ＰＷＭキャリア周波数指
示部６で、騒音を低減できるＰＷＭのキャリア周波数ｆ
PWM を選定し、電源部４に指令する。ＰＷＭキャリア周
波数指示部６では、指示される電圧Ｖ0 、周波数ｆ0 に
対して、キャリア周波数ｆPWM における高調波成分を計
算し騒音を算定し、最も騒音が小さくなるキャリア周波
数を選定する。駆動電源は指示されたキャリア周波数に
よりモータを駆動する。
圧におけるＰＷＭキャリアを含んだ誘起起電力の波形を
鎖交磁束検出巻線３で検出する。この出力を騒音、振動
推定部５に入力し、発生する騒音を推定する。ここでは
あらかじめ求めておいた、誘起起電力の周波数、振幅に
対する騒音実測データ７に基づき、騒音の推定がなされ
る。この騒音推定値に対して、ＰＷＭキャリア周波数指
示部６で、騒音を低減できるＰＷＭのキャリア周波数ｆ
PWM を選定し、電源部４に指令する。ＰＷＭキャリア周
波数指示部６では、指示される電圧Ｖ0 、周波数ｆ0 に
対して、キャリア周波数ｆPWM における高調波成分を計
算し騒音を算定し、最も騒音が小さくなるキャリア周波
数を選定する。駆動電源は指示されたキャリア周波数に
よりモータを駆動する。
【００１４】［実施例２］図２に、モータ駆動における
低騒音システムを示す。本システムは、騒音の原因の一
つであるトルク変動を制御し、モータ駆動時に発生する
騒音を低減するものである。電機子鉄心１１に巻かれた
電機子巻線１２に、駆動電源１４より電流を流し、モー
タを駆動する。このとき、トルク計算部１５で、鎖交磁
束検出巻線３で検出される誘起起電力と電機子巻線の電
流より、鉄心の各歯に発生するトルクＴ1 、Ｔ2 、・・Ｔ
k ・・の大きさと高調波成分を推定する。これらのトルク
の大きさと高調波成分をモータ駆動制御システム１６に
入力し、所定のモータトルク（各歯に発生するトルクの
総和）を得ることができ、騒音に大きく影響する高調波
成分を低くするように、各巻線の印加電圧或いは電流の
波形を制御する。この制御では、歯に発生する高調波ト
ルクを他の歯のトルクで打ち消すように、制御する。
低騒音システムを示す。本システムは、騒音の原因の一
つであるトルク変動を制御し、モータ駆動時に発生する
騒音を低減するものである。電機子鉄心１１に巻かれた
電機子巻線１２に、駆動電源１４より電流を流し、モー
タを駆動する。このとき、トルク計算部１５で、鎖交磁
束検出巻線３で検出される誘起起電力と電機子巻線の電
流より、鉄心の各歯に発生するトルクＴ1 、Ｔ2 、・・Ｔ
k ・・の大きさと高調波成分を推定する。これらのトルク
の大きさと高調波成分をモータ駆動制御システム１６に
入力し、所定のモータトルク（各歯に発生するトルクの
総和）を得ることができ、騒音に大きく影響する高調波
成分を低くするように、各巻線の印加電圧或いは電流の
波形を制御する。この制御では、歯に発生する高調波ト
ルクを他の歯のトルクで打ち消すように、制御する。
【００１５】［実施例３］図３に、モータ駆動における
回転むら低減システムを示す。本システムは、回転むら
低減の原因の一つであるトルク変動を制御し、モータ駆
動時に発生する回転むらを低減するものである。電機子
鉄心２１に巻かれた電機子巻線２２に、駆動電源２４よ
り電流を流し、モータを駆動する。このとき、トルク計
算部２５で、鎖交磁束検出巻線３で検出される誘起起電
力と電機子巻線の電流より、発生するトルクＴの大きさ
と高調波成分を推定する。回転むらはこの高調波成分か
ら求められる。これらのトルクの大きさと高調波成分を
モータ駆動制御システム２６に入力し、所定のモータト
ルクを得ることができ、かつ高調波トルク成分が小さく
なるような電流波形を算出し、制御することにより、発
生するモータトルクを一定になるようにする。
回転むら低減システムを示す。本システムは、回転むら
低減の原因の一つであるトルク変動を制御し、モータ駆
動時に発生する回転むらを低減するものである。電機子
鉄心２１に巻かれた電機子巻線２２に、駆動電源２４よ
り電流を流し、モータを駆動する。このとき、トルク計
算部２５で、鎖交磁束検出巻線３で検出される誘起起電
力と電機子巻線の電流より、発生するトルクＴの大きさ
と高調波成分を推定する。回転むらはこの高調波成分か
ら求められる。これらのトルクの大きさと高調波成分を
モータ駆動制御システム２６に入力し、所定のモータト
ルクを得ることができ、かつ高調波トルク成分が小さく
なるような電流波形を算出し、制御することにより、発
生するモータトルクを一定になるようにする。
【００１６】
【発明の効果】本発明は、電磁機器において、鎖交磁束
検出巻線に誘起する起電力により騒音、振動を算定し、
低騒音化するものである。従来は、殆ど騒音、振動の制
御がなされていない。この理由は、騒音、振動を制御す
るには騒音、振動を測定するセンサが必要であるが、電
磁機器にセンサを付けても、騒音、振動を正確に測定す
ることは難しいことにある。これに対して本発明の方法
では、電磁機器に装着された鎖交磁束検出巻線により検
出される誘起起電力により、発生する騒音、振動を推定
するが、検出される誘起起電力は騒音、振動の加振力に
直接関係するので、騒音、振動の推定が容易であり、効
果的に制御できる。鎖交磁束検出巻線に誘起する起電力
で騒音、振動の算定ができれば、騒音、振動低減のため
の制御は、電磁機器を制御する駆動システムの中で行え
ば良いので、低減制御部はこの駆動システムと兼用でき
る。また、鎖交磁束検出巻線を用いた制御システムであ
れば、巻線、制御システム共に検討できる。
検出巻線に誘起する起電力により騒音、振動を算定し、
低騒音化するものである。従来は、殆ど騒音、振動の制
御がなされていない。この理由は、騒音、振動を制御す
るには騒音、振動を測定するセンサが必要であるが、電
磁機器にセンサを付けても、騒音、振動を正確に測定す
ることは難しいことにある。これに対して本発明の方法
では、電磁機器に装着された鎖交磁束検出巻線により検
出される誘起起電力により、発生する騒音、振動を推定
するが、検出される誘起起電力は騒音、振動の加振力に
直接関係するので、騒音、振動の推定が容易であり、効
果的に制御できる。鎖交磁束検出巻線に誘起する起電力
で騒音、振動の算定ができれば、騒音、振動低減のため
の制御は、電磁機器を制御する駆動システムの中で行え
ば良いので、低減制御部はこの駆動システムと兼用でき
る。また、鎖交磁束検出巻線を用いた制御システムであ
れば、巻線、制御システム共に検討できる。
【００１７】なお、この本発明方法は、騒音、振動、回
転むら、速度むらが問題となる電磁機器全般に適用でき
る。例えば、騒音、振動が問題となる家電機器、ＯＡ機
器、ＦＡ機器や、回転むら、速度むらが問題となる工作
機器、ＡＶ機器等に適用できるものである。
転むら、速度むらが問題となる電磁機器全般に適用でき
る。例えば、騒音、振動が問題となる家電機器、ＯＡ機
器、ＦＡ機器や、回転むら、速度むらが問題となる工作
機器、ＡＶ機器等に適用できるものである。
【図１】本発明の実施例であるモータ駆動における低騒
音システムの例を示す図。
音システムの例を示す図。
【図２】本発明の実施例であるモータ駆動における低騒
音システムの他の例を示す図。
音システムの他の例を示す図。
【図３】本発明の実施例であるモータ駆動における回転
むら低減システムの例を示す図。
むら低減システムの例を示す図。
１、１１、２１：電機子鉄心 ２、１２、２２：電機子巻線 ３、１３、２３：鎖交磁束検出巻線 ４、１４、２４：駆動電源 ５：騒音、振動推定部 ６：ＰＷＭキャリア周波数指示部 ７：騒音実測データ ８、１６、２６：モータ駆動制御システム １５、２５：計算部
Claims (6)
- 【請求項１】 鎖交磁束検出巻線に誘起する起電力を用
いて、電磁機器の騒音、振動や回転むら或いは移動むら
を推定することを特徴とする電磁機器の騒音、振動低減
法。 - 【請求項２】 鎖交磁束検出巻線に誘起する起電力を用
いて、電磁機器の騒音、振動や回転むら或いは移動むら
を推定し、加振力を制御することにより騒音、振動を低
減することを特徴とする電磁機器の騒音、振動低減法。 - 【請求項３】 電磁機器がモータであることを特徴とす
る請求項１又は２に記載の騒音、振動低減法。 - 【請求項４】 モータの鉄心に巻き付けた鎖交磁束検出
巻線に誘起する誘起起電力を検出し、あらかじめ求めて
おいた、当該モータにおける誘起起電力の周波数、振幅
に対する騒音実測データを用いて騒音を推定し、この推
定した騒音が最も低くなる、各鉄心の巻線への印加電圧
或いは電流波形を選定することを特徴とする電磁機器の
騒音、振動低減法。 - 【請求項５】 モータの２以上の鉄心に巻き付けた鎖交
磁束検出巻線に誘起する誘起起電力を検出し、あらかじ
め求めておいた、当該モータにおける誘起起電力の周波
数、振幅に対するトルクと高調波成分の関係を用いて、
各鉄心のトルクと高調波成分を推定し、合計トルクが同
じで、高調波成分が低くなる、各鉄心の巻線への印加電
圧或いは電流波形を選定することを特徴とする電磁機器
の騒音、振動低減法。 - 【請求項６】 １つの鉄心と隣り合う鉄心とで高調波成
分が打ち消しあうように印加電圧或いは電流波形を選定
することを特徴とする請求項５に記載の電磁機器の騒
音、振動低減法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001112201A JP2002315264A (ja) | 2001-04-11 | 2001-04-11 | 電磁機器の騒音、振動低減法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001112201A JP2002315264A (ja) | 2001-04-11 | 2001-04-11 | 電磁機器の騒音、振動低減法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002315264A true JP2002315264A (ja) | 2002-10-25 |
Family
ID=18963656
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001112201A Withdrawn JP2002315264A (ja) | 2001-04-11 | 2001-04-11 | 電磁機器の騒音、振動低減法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002315264A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011050237A (ja) * | 2009-08-28 | 2011-03-10 | General Electric Co <Ge> | 電気機械を非制限電流波形で励起させるシステム及び方法 |
| JP2016143871A (ja) * | 2015-02-05 | 2016-08-08 | Ｊｆｅスチール株式会社 | 騒音特性に優れた電気機器鉄心の励磁方法 |
| JP2018029103A (ja) * | 2016-08-16 | 2018-02-22 | 新日鐵住金株式会社 | 鉄心構造体、トランス、及び磁歪制御方法 |
| JPWO2020016912A1 (ja) * | 2018-07-17 | 2021-02-15 | 三菱電機株式会社 | 空気調和装置 |
-
2001
- 2001-04-11 JP JP2001112201A patent/JP2002315264A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011050237A (ja) * | 2009-08-28 | 2011-03-10 | General Electric Co <Ge> | 電気機械を非制限電流波形で励起させるシステム及び方法 |
| JP2016143871A (ja) * | 2015-02-05 | 2016-08-08 | Ｊｆｅスチール株式会社 | 騒音特性に優れた電気機器鉄心の励磁方法 |
| JP2018029103A (ja) * | 2016-08-16 | 2018-02-22 | 新日鐵住金株式会社 | 鉄心構造体、トランス、及び磁歪制御方法 |
| JPWO2020016912A1 (ja) * | 2018-07-17 | 2021-02-15 | 三菱電機株式会社 | 空気調和装置 |
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