JP2002314505A - 通信装置およびシンボル同期調整方法 - Google Patents

通信装置およびシンボル同期調整方法

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JP2002314505A
JP2002314505A JP2001115862A JP2001115862A JP2002314505A JP 2002314505 A JP2002314505 A JP 2002314505A JP 2001115862 A JP2001115862 A JP 2001115862A JP 2001115862 A JP2001115862 A JP 2001115862A JP 2002314505 A JP2002314505 A JP 2002314505A
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pilot tone
clock
symbol clock
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Application number
JP2001115862A
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Hirohito Nishiyama
博仁 西山
Masataka Kato
正孝 加藤
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 より高精度にシンボル同期を確立することが
可能な通信装置を得ること。 【解決手段】 本発明の通信装置は、複数シンボル分の
パイロットトーンを用いて、既知のシンボル境界判定処
理により中間シンボルクロックを生成する中間シンボル
クロック生成ステップと、前記中間シンボルクロックを
用いて収集した1シンボル分のパイロットトーンのサン
プルデータに対してFFT処理を行うFFT処理ステッ
プと、前記FFT処理結果に基づいてパイロットトーン
の位相情報を取得する位相情報取得ステップと、前記位
相情報に基づいて前記中間シンボルクロックの誤差を調
整し、当該調整後のクロックを正式なシンボルクロック
とするシンボルクロック調整ステップと、を実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マルチキャリア変
復調方式を採用する通信装置に関するものであり、特
に、DMT(Discrete Multi Tone)変復調方式やOF
DM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)変
復調方式等により、既存の通信回線を用いたデータ通信
を行う通信装置、および当該通信装置におけるシンボル
クロック生成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】以下、従来の通信装置について説明す
る。近年、コスト削減や既存設備の有効利用のため、新
たな通信線を増設することなく、既存の電力線(電灯
線)を利用して通信を行う「電力線モデム」が注目され
ている。この電力線モデムは、電力線により接続されて
いる家庭内外、ビル、工場、および店舗等の電気製品を
ネットワーク化することにより、その製品の制御やデー
タ通信等のさまざまな処理を行う。
【0003】現在、このような電力線モデムとしては、
SS(Spread Spectrum)方式を用いたものが考えられ
ている。たとえば、電力線モデムとして、SS方式を用
いた場合、送信側では、所定の情報を変調後、さらに
「拡散符号」を用いて拡散変調を行うことにより、信号
の帯域を数十〜数千倍に広げて送信する。一方、受信側
では、送信側と同一の拡散符号を用いて拡散復調(逆拡
散)を行い、その後、逆拡散後の信号を上記所定の情報
に復調する。
【0004】この場合、SS方式に望ましい拡散符号と
しては、一般的に、自己相関特性に鋭いピークを持ち、
かつ相互相関特性が小さいM系列(Maximum-length lin
earshift-register sequence)が用いられる。
【0005】一方、上記SS方式を採用する通信装置と
異なる変復調方式を採用する通信装置としては、たとえ
ば、マルチキャリア変復調方式を採用する通信装置があ
る。ここで、マルチキャリア変復調方式を採用する従来
の通信装置の動作について説明する。
【0006】まず、マルチキャリア変復調方式として、
OFDM変復調方式を採用する従来の通信装置の、送信
系の動作を簡単に説明する。たとえば、OFDM変復調
方式によるデータ通信を行う場合、送信系では、トーン
オーダリング処理、すなわち、予め設定された周波数帯
の複数のトーン(マルチキャリア)に、伝送可能なビッ
ト数の伝送データを割り振る処理を行う。具体的にいう
と、たとえば、各周波数のtone0〜toneX(X
はトーン数を示す整数)に、予め決められたビット数の
伝送データを割り振っている。そして、上記トーンオー
ダリング処理、および符号化処理が行われることによ
り、1フレーム毎に伝送データが多重化される。
【0007】さらに、送信系では、多重化された伝送デ
ータに対して逆高速フーリエ変換(IFFT)を行い、
逆高速フーリエ変換後のパラレルデータをシリアルデー
タに変換し、その後、D/Aコンバータを通してディジ
タル波形をアナログ波形に変換し、最後にローパスフィ
ルタをかけて伝送データを伝送路上に送信する。
【0008】つぎに、マルチキャリア変復調方式とし
て、OFDM変復調方式を採用する従来の通信装置の、
受信系の動作を簡単に説明する。上記と同様に、OFD
M変復調方式によるデータ通信を行う場合、受信系で
は、受信データ(前述の伝送データ)に対し、ローパス
フィルタをかけ、その後、A/Dコンバータを通してア
ナログ波形をディジタル波形に変換し、タイムドメイン
イコライザにて時間領域の適応等化処理を行う。
【0009】さらに、受信系では、時間領域の適応等化
処理後のデータをシリアルデータからパラレルデータに
変換し、当該パラレルデータに対して高速フーリエ変換
を行い、その後、周波数ドメインイコライザにて周波数
領域の適応等化処理を行う。
【0010】そして、周波数領域の適応等化処理後のデ
ータは、複合処理(最尤複合法)およびトーンオーダリ
ング処理によりシリアルデータに変換され、その後、レ
ートコンバート処理、FEC(forward error correcti
on:前方誤り訂正)、デスクランブル処理、CRC(cy
clic redundancy check:巡回冗長検査)等の処理が行
われ、最終的に伝送データが再生される。
【0011】以上、OFDM変復調方式を採用する従来
の通信装置では、CDMAやシングルキャリア変復調方
式では得ることのできない、たとえば、伝送効率の良さ
および機能のフレキシビリティを利用して、高レートの
通信を可能としている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記、
SS方式を用いた従来の電力線モデムにおいては、たと
えば、与えられた帯域を埋め尽くすスペクトラムを送出
してしまうため、すなわち、法規制上使用可能な周波数
帯域:10KHz〜450KHzを埋め尽くすスペクト
ラムを送出してしまうため、他の通信方式との共存が難
しく、さらに、使用帯域に対する転送レートが低い(拡
張性も低い)、という問題があった。
【0013】また、上記、OFDM変復調方式を採用す
る従来の通信装置においては、たとえば、「復調精度の
さらなる向上」という観点から、シンボル同期を調整す
るための構成に改善の余地がある、という問題があっ
た。
【0014】本発明は、上記に鑑みてなされたものであ
って、高精度にシンボル同期を確立することにより復調
精度の向上を実現可能な通信装置、およびそのシンボル
同期調整方法を得ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、
目的を達成するために、本発明にかかる通信装置にあっ
ては、間欠的に送信されるパイロットトーンを受信し、
当該パイロットトーンに同期した状態で他の装置とデー
タ通信を行う構成とし、たとえば、複数シンボル分のパ
イロットトーンを用いて、既知のシンボル境界判定処理
により中間シンボルクロックを生成する中間シンボルク
ロック生成手段(後述する実施の形態のシンボル境界判
定値算出器21、シンボル境界判定器22に相当)と、
前記中間シンボルクロックを用いて収集した1シンボル
分のパイロットトーンのサンプルデータに対してFFT
処理を行い、当該FFT処理結果に基づいてパイロット
トーンの位相情報を取得する位相情報取得手段(S/P
15、FFT14、制御回路10に相当)と、前記位相
情報に基づいて前記中間シンボルクロックの誤差を調整
し、当該調整後のクロックを正式なシンボルクロックと
するシンボルクロック調整手段(シンボル境界判定器2
2に相当)と、を備えることを特徴とする。
【0016】つぎの発明にかかる通信装置において、パ
イロットトーンは、シンボル周波数の「16n(nは自
然数)+8」倍で、かつ1周期が4サンプル以上、の条
件を満たすトーンとすることを特徴とする。
【0017】つぎの発明にかかるシンボル同期調整方法
にあっては、複数シンボル分のパイロットトーンを用い
て、既知のシンボル境界判定処理により中間シンボルク
ロックを生成する中間シンボルクロック生成ステップ
と、前記中間シンボルクロックを用いて収集した1シン
ボル分のパイロットトーンのサンプルデータに対してF
FT処理を行うFFT処理ステップと、前記FFT処理
結果に基づいてパイロットトーンの位相情報を取得する
位相情報取得ステップと、前記位相情報に基づいて前記
中間シンボルクロックの誤差を調整し、当該調整後のク
ロックを正式なシンボルクロックとするシンボルクロッ
ク調整ステップと、を含むことを特徴とする。
【0018】つぎの発明にかかるシンボル同期調整方法
において、パイロットトーンは、シンボル周波数の「1
6n(nは自然数)+8」倍で、かつ1周期が4サンプ
ル以上、の条件を満たすトーンとすることを特徴とす
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に、本発明にかかる通信装置
およびシンボル同期調整方法の実施の形態を図面に基づ
いて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの
発明が限定されるものではない。
【0020】実施の形態1.本実施の形態では、既存の
電力線を利用した通信装置として、たとえば、マルチキ
ャリア変復調方式を採用する電力線モデムについて説明
する。電力線モデムにおいては、たとえば、128トー
ンのOFDM(Orthogonal Frequency Division Multip
lexing)信号を送受信する場合、256個の複素IFF
Tを用いて、128個のDQPSKデータまたはM−Q
AMデータを時間軸データに変換する。したがって、キ
ャリア間隔をΔf=4.3125KHzとした場合に
は、0〜552KHzまでの帯域が使用されることにな
る。
【0021】また、本実施の形態においては、128ト
ーンのOFDM信号を送受信する場合、たとえば、トー
ン24,40,または56をパイロットトーンとして用
い、残りのトーンをデータ通信用のトーンとして用い
る。この理由については後述する。
【0022】図1は、本発明にかかる通信装置の構成例
を示す図である。図1において、1はフレーミング回路
であり、2はマッパであり、4は逆高速フーリエ変換回
路(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)であ
り、5はパラレル/シリアル変換回路(P/S)であ
り、6はディジタル/アナログ変換回路(D/A)であ
り、7は伝送路(電力線)であり、8は結合回路であ
り、10は制御回路であり、11はデフレーミング回路
であり、12はデマッパであり、14は高速フーリエ変
換回路(FFT:Fast Fourier Transform)であり、1
5はシリアル/パラレル変換回路(S/P)であり、1
6はアナログ/ディジタル変換回路(A/D)であり、
17はキャリア検出器であり、21はシンボル境界判定
値算出器であり、22はシンボル境界判定器であり、2
3は同期トーン選択器であり、31はサンプル同期回路
である。
【0023】そして、フレーミング回路1、マッパ2、
IFFT4、P/S5、D/A6で送信系を構成し、A
/D16、S/P15、FFT14、デマッパ12、デ
フレーミング回路11、シンボル境界判定値算出器2
1、シンボル境界判定器22、同期トーン選択器23、
サンプル同期回路31で受信系を構成する。
【0024】ここで、送信系および受信系の基本的な動
作を図面にしたがって説明する。まず、送信系の動作に
ついて説明する。たとえば、上記通信装置(電力線モデ
ム)に接続されたデータ処理装置(図示せず)から送信
データが入力されると、フレーミング回路1では、後述
の図2に示すフレーミング処理を行い、そのフレームを
マッパ2に出力する。そして、マッパ2では、受け取っ
たフレームを、制御回路10からの「トーンオーダリン
グ選択情報」「ターボ符号長選択情報」「ビットマップ
選択情報」「電力配分選択情報」等を用いてマッピング
(DQPSK変調、M−QAM変調、ターボ符号化、電
力配分制御等を含む)し、その結果をIFFT4へ出力
する。
【0025】そして、IFFT4では、受け取ったすべ
てのトーンを逆フーリエ変換することで周波数軸データ
を時間軸データに変換してP/S5へ出力する。
【0026】P/S5では、IFFT4から出力された
パラレルデータをシリアルデータに変換し、さらに、そ
のシリアルデータをD/A6へ出力し、最後に、D/A
6では、そのシリアルデータに対してディジタル/アナ
ログ変換を行い、そのアナログ信号を、結合回路8およ
び電力線7を介して、電力線7に接続された他の通信装
置(図示せず)へ送信する。
【0027】つぎに、受信系の動作について説明する。
なお、ここでは、説明の便宜上、伝送路7に通信装置が
1台しか接続されていないので、図1の受信系の構成を
用いて説明を行う。また、以降で説明する受信系では、
クロックマスターとなる通信装置から常時送信されてく
るパイロットトーンを用いて(実際は通信が行われてい
ないときに間欠的に送られてくるパイロットフレームを
用いて)、シンボル同期が確立されていることを前提と
する。
【0028】まず、上述のように送信系からマルチキャ
リアデータが送信されると、他の通信装置の受信系で
は、送信系の動作とは逆の動作を行い、データを復調す
る。具体的にいうと、送信側の通信装置から送られてき
たすべてのマルチキャリアデータを、結合回路8を介し
て取り込み、A/D16が、アナログ/ディジタル変換
を行う。続いて、キャリア検出器17が、キャリアセン
スおよびトーン検定によりキャリア検出用フィールドを
検出する。
【0029】その後、S/P15では、同期が確立され
たシンボルタイミングに基づいて、ディジタルデータに
変換されたシリアルデータをパラレルデータに変換し、
そのデータをFFT14へ出力する。
【0030】FFT14では、前記パラレルデータに対
してフーリエ変換を行うことにより、時間軸のマルチキ
ャリア信号を周波数軸上のデータに変換し、その周波数
軸データをデマッパ12へ出力する。その後、デマッパ
12では、制御回路10によって指定された「FEQ係
数情報」「ターボ復号に関する情報」「ビットマップ情
報」「トーンオーダリング選択情報」等を用いて、受け
取った周波数データを復調する。
【0031】最後に、デフレーミング回路11では、復
調後のデータから、送信フレーム内のデータ(図2参
照)のみを切り出すデフレーミング処理を行うことで、
受信データを生成し、この通信装置に接続された機器
(図示せず)にその受信データを出力する。なお、デフ
レーミング処理とは、フレーミング回路1によるフレー
ミング処理とは逆の処理であり、一次復調されたデータ
のフレームから、後述のプリアンブルおよび物理層ヘッ
ダを分離して、物理層ペイロードのみを合成する処理、
すなわち、受信データをもとの送信データの形に再構成
する処理のことをいう。
【0032】図2は、上記フレーミング回路1によるフ
レーミング処理で生成されるフレームの構成を示す図で
ある。図2に示すフレームは、キャリア検出用の信号の
領域であるプリアンブルフィールド(AGC)と、伝達
経路を示すコード(ID),サンプルクロック/シンボ
ルクロック同期用信号(PT1,PT2)等を含む物理
層ヘッダフィールドと、論理データの境界識別用コー
ド,ビットマップ一致/不一致検出用コード,コマンド
フィールド,グループコード等の制御情報、や送信デー
タを含む物理層ペイロードフィールドから構成され、こ
のフレームがフレーミング回路1にて生成され、前述の
処理で変調後、伝送路7に出力される。
【0033】また、伝送路上のフレームは、伝送路に接
続されたすべての通信装置で受け取られ、制御回路10
では、受け取った信号の識別を行った上で自分の持つコ
ードと一致した場合にのみ、伝送路上に送信されている
データが自分宛であると判断し、後続のペイロード部分
の内容を理解する。また、自分宛でないと判断した場合
は、動作を行わない。
【0034】図3は、本実施の形態のパイロットトーン
と、通信装置がデータ通信に用いるトーンと、を示す図
である。たとえば、4.3125kHz間隔の128本
(#0〜#127)のトーンを想定した場合、16n
(nは自然数)+8を満たすトーン(n=24,40,
56,72,88)でかつ1周期が4サンプル以上のト
ーン(トーン64以下)を、パイロットトーンとして使
用し(トーン24,40,56)、それ以外のトーンを
用いてデータ通信を行う。
【0035】また、図4は、上記フレームの伝送路上の
状態と、FFTに入力されるシンボルの単位と、を示す
図である。たとえば、本実施の形態において、上記フレ
ームを構成するシンボルは、図4に示すとおり、16サ
ンプルのサイクリックプレフィックス(CP)と、25
6サンプルのデータ部分で構成され、1シンボルが27
2サンプルとなる。したがって、受信側では、既知のタ
イミングで挿入されたCPを削除した状態(図4の“復
調FFTへ”に相当)でデータの復調を行う。なお、上
記データ部分とは、通信の最小単位であり、送信するす
べてのトーンの合成波を、256点サンプルで表現した
ものである。また、CPとは、シンボル間干渉を防ぐた
めにシンボル間に挿入されるものであり、データ部分の
終端16サンプルを複製して貼り付けたものであり、こ
れにより、CPとデータ部分が連続的な波形となる。
【0036】以上、ここまでの説明では、通信装置の基
本的な動作について説明した。以降の説明では、「復調
精度のさらなる向上」という観点から、本実施の形態の
シンボル同期の確立方法について説明する。
【0037】図5は、本実施の形態のシンボル同期の確
立方法を示すタイムチャートである。通信装置の受信系
では、起動時およびデータ通信を行っていないときに、
クロックマスターが間欠的に送信する図示のパイロット
トーンフレーム(トーン24,40,56)を用いて、
シンボル同期を確立し、いつでもデータ通信を開始でき
るように準備をしておく。
【0038】なお、本実施の形態では、シンボル周波数
FをF=4kHzとし、D/A6およびA/D16のサ
ンプリング周波数SをS=1.104MHzとする。こ
の場合、1シンボル時間の信号は、S/F(256サン
プル)+CP(16サンプル)=272サンプルで構成
されることになる。また、ここでいうシンボルとは、通
信の最小単位であり、たとえば、通信に使用する複数ト
ーンの合成波を、272個のサンプルデータで表現した
ものである。また、IFFT4およびFFT14が25
6サンプルに対応する場合、生成可能なトーン周波数
は、F×x(x=1〜128)となり、128本のトー
ンが利用可能となる。
【0039】まず、図5における「同期加算方式」、す
なわち、シンボル境界判定器22が中間シンボルクロッ
クを出力する時点までの動作、について説明する。通信
装置の受信系では、A/D16が、伝送路上の信号を、
272点サンプリングを行うことにより取り込む。そし
て、シンボル境界判定値算出部21が、A/D変換後の
パイロットトーンのサンプリングデータを用いて、他の
通信装置とのシンボル同期を確立するための演算を行
う。
【0040】シンボル境界判定値算出器21では、たと
えば、10シンボル(図5参照)にわたるパイロットト
ーンのサンプリングデータを用いて、シンボル境界の判
定に必要な判定値を算出する。なお、同期トーン選択器
23では、制御回路10からの指示で、複数のトーンの
中から少なくともいずれか1本のパイロットトーンを選
択する。選択されたパイロットトーンの周波数が、たと
えば、シンボル周波数のM倍のトーン(M=24,4
0,または56)であった場合、シンボル境界判定値算
出器21では、過去S/F+CP=272個のサンプル
データをバッファリングし、後述するシンボル境界判定
値を算出する。ただし、ここでは、バッファの先頭の内
容をD0とし、さらに、最後の内容をD(S/F+CP)-1とす
る。シンボル境界判定値は、新しいサンプルデータが得
られる度に、最新のS/F+CP=272個のサンプル
データを用いて算出する。
【0041】つぎに、シンボル境界判定器22では、た
とえば、過去S/F+CP=272回分のシンボル境界
判定値の最大値が、どのタイミングで発生したかを検索
し、検索されたタイミングを用いてシンボル同期を確立
する。すなわち、中間シンボルクロックを出力する。
【0042】図6は、同期加算方式の具体例を示す図で
ある。ここでは、パイロットトーンとして、たとえば、
24倍トーン(トーン24)が選択された場合について
説明する。なお、パイロットトーンは、前述したよう
に、シンボル周期単位に同相の信号である。
【0043】図6(a)は、複数トーンの合成波から、
パイロットトーンだけを表現したものである。図6
(a)において、パイロットトーンは、1シンボル期間
内に25周期分(CP含む)の正弦波信号を含むため、
1シンボルをS/F+CP=272点でサンプリングし
ている場合、16サンプルで1.5周期となり、16サ
ンプル毎に符号が反転した値を持つ。
【0044】まず、シンボル境界判定値算出器21で
は、新しいサンプルデータが得られる度に、最新のS/
F+CP=272個のサンプルデータを用い、かつ16
サンプル単位に値を反転させて、同期加算を行う。すな
わち、図示のとおり、16サンプル単位にサンプル値を
反転させ、かつ1シンボル長の範囲で同期加算を行う。
【0045】図6(b)は、シンボル境界判定値の算出
範囲の一例を示す図であり、図6(c)は、同期加算結
果の一例を示す図であり、図6(d)は、同期加算結果
におけるサンプルデータの絶対値の加算結果、すなわ
ち、シンボル境界判定値を示す図である。図示のよう
に、シンボル境界判定値の算出範囲がAの場合(図6
(b)参照)は、パイロットトーンの信号が強調され、
振幅が17倍となる1.5周期分の同期加算結果を得る
ことができる(図6(c)A´参照)。また、この場
合、シンボル境界判定値が最大となる(図6(d)参
照)。そして、シンボル境界判定値の算出範囲がAから
ずれる程に、シンボル境界判定値が段階的に減少する。
なお、選択されたパイロットトーン(M=24)以外の
トーンの信号成分については、上記同期加算により打ち
消され、その値が0となる。
【0046】一方、シンボル境界判定値の算出範囲がB
の場合(図6(b)参照)は、272点の信号の前半
(D0〜D135)と後半(D136〜D272)とが同相信号と
なるため、上記同期加算(16サンプル単位に反転)に
よりパイロットトーンの信号が相殺され、振幅が0とな
る1.5周期分の同期加算結果を得ることができる(図
6(c)B´参照)。また、この場合、シンボル境界判
定値が最小となる(図6(d)参照)。
【0047】そして、シンボル境界判定値算出器21か
らの出力を受け取ったシンボル境界判定器22では、シ
ンボル境界判定値が最大となるタイミングを10シンボ
ル期間にわたって検出し、このタイミングに基づいて中
間シンボルクロックを生成する。
【0048】なお、上記方式によるシンボル同期では、
減衰の少ない反射波や急激な位相変化やノイズ等の影響
で、シンボル境界を正確に判定できない場合がある。具
体的にいうと、生成したシンボルクロックに、たとえ
ば、±2サンプル程度の誤差が発生する場合がある。そ
こで、本実施の形態においては、より精度の高いシンボ
ルクロックを得るために、生成した中間シンボルクロッ
クを以下のように微調整する。
【0049】まず、通信装置の受信系では、上記同期加
算方式で得られた中間シンボルクロックを用いて、パイ
ロットトーンフレームにおける残りのシンボル(図5で
は15シンボル目のPTに相当)からFFT用のサンプ
ルデータを収集する。そして、FFT14では、収集し
たサンプルデータに対してFFT処理を実行し、その結
果を制御回路10に対して出力する。
【0050】制御回路10では、上記FFT処理結果に
基づいてパイロットトーンの位相情報を取得し、その位
相情報をシンボル境界判定器22に対して出力する。そ
の後、シンボル境界判定器22では、制御回路10から
送られてくる位相情報に基づいて中間シンボルクロック
の誤差を調整し、調整後のクロックを正式なシンボルク
ロックとして出力する。なお、使用するパイロットトー
ンは、±2サンプル以上の中間シンボルクロックの誤差
を吸収できるように、1周期が4サンプル以上のトーン
であるトーン24,40,または56を使用する。ま
た、上記FFT処理を行うシンボルとしては、振幅が大
きくノイズに強い1シンボル分のパイロットトーン(図
示のPT)を使用する。
【0051】このように、本実施の形態においては、同
期加算方式を用いて中間シンボルクロックを生成した
後、当該中間シンボルクロックを用いて収集したA/D
サンプルデータに対してFFT処理を行い、当該FFT
処理結果からパイロットトーンの位置情報を求め、さら
に、当該位相情報に基づいて上記中間シンボルクロック
を調整する構成とした。すなわち、大まかな中間シンボ
ルクロックを生成後、微調整により精度の高いシンボル
クロックを生成する、という2段階の処理で、シンボル
同期を確立することとした。これにより、反射波やノイ
ズ等の影響を受けた伝送路においても、また、急激に位
相が変化する本実施の形態のパイロットトーンを用いた
場合においても、正確なシンボルクロックが得られるた
め、たとえば、多値QAM(直交振幅変調)方式を用い
たデータ通信であっても、復調精度を大幅に向上させる
ことができる。
【0052】
【発明の効果】以上、説明したとおり、本発明によれ
ば、大まかな中間シンボルクロックを生成後、微調整に
より精度の高いシンボルクロックを生成する、という2
段階の生成処理で、シンボル同期を確立する構成とし
た。これにより、反射波やノイズ等の影響を受けた伝送
路においても、また、急激に位相が変化する本実施の形
態のパイロットトーンを用いた場合においても、正確な
シンボルクロックが得られるため、たとえば、多値QA
M(直交振幅変調)方式を用いたデータ通信であって
も、復調精度を大幅に向上させることができる、という
効果を奏する。
【0053】つぎの発明によれば、シンボル周波数の
「16n+8」倍で、かつ1周期が4サンプル以上、の
条件を満たすトーン24,40,または56をパイロッ
トトーンとすることにより、±2サンプル以上の中間シ
ンボルクロックの誤差を吸収することができる、という
効果を奏する。
【0054】つぎの発明によれば、大まかな中間シンボ
ルクロックを生成後、微調整により精度の高いシンボル
クロックを生成する、という2段階の生成処理で、シン
ボル同期を確立することとした。これにより、正確なシ
ンボルクロックが得られるため、たとえば、多値QAM
(直交振幅変調)方式を用いたデータ通信であっても、
復調精度を大幅に向上させることができる、という効果
を奏する。
【0055】つぎの発明によれば、トーン24,40,
または56をパイロットトーンとすることにより、±2
サンプル以上の中間シンボルクロックの誤差を吸収する
ことができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる通信装置の構成を示す図であ
る。
【図2】 フレーミング処理で生成されるフレームの構
成を示す図である。
【図3】 パイロットトーンと通信装置がデータ通信に
用いるトーンとを示す図である。
【図4】 フレームの伝送路上の状態とFFTに入力さ
れるシンボルの単位とを示す図である。
【図5】 シンボル同期の確立方法を示すタイムチャー
トである。
【図6】 同期加算方式の具体例を示す図である。
【符号の説明】
1 フレーミング回路、2 マッパ、4 逆高速フーリ
エ変換回路(IFFT)、5 パラレル/シリアル変換
回路(P/S)、6 ディジタル/アナログ変換回路
(D/A)、7 伝送路(電力線)、8 結合回路、1
0 制御回路、11 デフレーミング回路、12 デマ
ッパ、14 高速フーリエ変換回路(FFT)、15
シリアル/パラレル変換回路(S/P)、16 アナロ
グ/ディジタル変換回路(A/D)、17 キャリア検
出器、21 シンボル境界判定値算出器、22 シンボ
ル境界判定器、23 同期トーン選択器、31はサンプ
ル同期回路。
フロントページの続き Fターム(参考) 5K022 DD01 DD13 DD19 DD33 DD43 5K046 AA03 BB05 PP01 PP04 PS02 PS42 PS55 YY01 5K047 AA03 BB06 CC01 EE00 GG09 GG11 GG13 GG16 HH52 MM03 MM12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 間欠的に送信されるパイロットトーンを
    受信し、当該パイロットトーンに同期した状態で他の装
    置とデータ通信を行う通信装置において、 複数シンボル分のパイロットトーンを用いて、既知のシ
    ンボル境界判定処理により中間シンボルクロックを生成
    する中間シンボルクロック生成手段と、 前記中間シンボルクロックを用いて収集した1シンボル
    分のパイロットトーンのサンプルデータに対してFFT
    処理を行い、当該FFT処理結果に基づいてパイロット
    トーンの位相情報を取得する位相情報取得手段と、 前記位相情報に基づいて前記中間シンボルクロックの誤
    差を調整し、当該調整後のクロックを正式なシンボルク
    ロックとするシンボルクロック調整手段と、 を備えることを特徴とする通信装置。
  2. 【請求項2】 前記パイロットトーンは、 シンボル周波数の「16n(nは自然数)+8」倍で、
    かつ1周期が4サンプル以上、の条件を満たすトーンと
    することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 【請求項3】 間欠的に送信されるパイロットトーンを
    受信し、当該パイロットトーンに同期した状態で他の装
    置とデータ通信を行う通信装置の、シンボル同期調整方
    法において、 複数シンボル分のパイロットトーンを用いて、既知のシ
    ンボル境界判定処理により中間シンボルクロックを生成
    する中間シンボルクロック生成ステップと、 前記中間シンボルクロックを用いて収集した1シンボル
    分のパイロットトーンのサンプルデータに対してFFT
    処理を行うFFT処理ステップと、 前記FFT処理結果に基づいてパイロットトーンの位相
    情報を取得する位相情報取得ステップと、 前記位相情報に基づいて前記中間シンボルクロックの誤
    差を調整し、当該調整後のクロックを正式なシンボルク
    ロックとするシンボルクロック調整ステップと、 を含むことを特徴とするシンボル同期調整方法。
  4. 【請求項4】 前記パイロットトーンは、 シンボル周波数の「16n(nは自然数)+8」倍で、
    かつ1周期が4サンプル以上、の条件を満たすトーンと
    することを特徴とする請求項3に記載のシンボル同期調
    整方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012256991A (ja) * 2011-06-08 2012-12-27 Nec Aerospace Syst Ltd シンボル同期捕捉システム及びその方法

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