JPH1174873A - 相関検出装置及び方法 - Google Patents

相関検出装置及び方法

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JPH1174873A
JPH1174873A JP9231175A JP23117597A JPH1174873A JP H1174873 A JPH1174873 A JP H1174873A JP 9231175 A JP9231175 A JP 9231175A JP 23117597 A JP23117597 A JP 23117597A JP H1174873 A JPH1174873 A JP H1174873A
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circuit
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wireless communication
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JP9231175A
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Takashi Usui
隆志 臼居
Hisaki Hiraiwa
久樹 平岩
Takehiro Sugita
武広 杉田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L27/00Modulated-carrier systems
    • H04L27/26Systems using multi-frequency codes
    • H04L27/2601Multicarrier modulation systems
    • H04L27/2647Arrangements specific to the receiver only
    • H04L27/2655Synchronisation arrangements
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    • H04L27/2655Synchronisation arrangements
    • H04L27/2668Details of algorithms
    • H04L27/2673Details of algorithms characterised by synchronisation parameters
    • H04L27/2676Blind, i.e. without using known symbols
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
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    • H04L5/22Arrangements affording multiple use of the transmission path using time-division multiplexing

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  • Signal Processing (AREA)
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  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 振幅の異なる複数の信号が時分割多重化され
ている場合にも、タイミングの基準となるM系列の符号
を確実に検出できる相関検出装置を提供する。 【解決手段】 受信信号から所定の符号を検出するマッ
チトフィルタ82と、受信信号の平均振幅を検出する平
均振幅検出回路83と、マッチトフィルタ82出力を平
均振幅検出回路83の出力で正規化する除算回路85と
を設け、除算回路85により正規化されたマッチトフィ
ルタ82の出力としきい値とを比較して、相関検出信号
を出力する。受信信号のレベルが大きい場合には、マッ
チトフィルタ82の出力レベルは大きくなるが、このと
き、受信信号の平均振幅も大きくなるため、マッチトフ
ィルタ82の出力レベルを平均振幅検出回路83の出力
レベルで除算した値は殆ど変化しない。これに対して、
M系列が受信されたときのマッチトフィルタの出力レベ
ルは、入力信号レベルにかかわらず略一定である。した
がって、比較回路85の出力から、M系列の受信信号を
確実に検出できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、受信信号中に含
まれる特定の符号を検出するための相関検出装置及び方
法に関するもので、特に、複数の端末を無線で接続する
無線LANにおいて特定の符号を使ってタイミングを設
定する場合に用いて好適な符号検出装置及び方法に係わ
る。
【0002】
【従来の技術】コンピュータの高機能化に伴い、複数の
コンピュータを接続してLAN(Local Area Network)
を構成し、ファイルやデータの共有化を図ったり、電子
メールやデータの転送を行うことが盛んに行われてい
る。従来のLANは、光ファイバや同軸ケーブル、ある
いはツィストペアケーブルを用いて、有線で各コンピュ
ータが接続されている。
【0003】ところが、このような有線によるLANで
は、接続のための工事が必要であり、手軽にLANを構
築することが難しいと共に、有線によるLANでは、ケ
ーブルが煩雑になる。そこで、従来の有線方式によるL
ANの配線からユーザを解放するシスムとして、無線L
ANが注目されている。
【0004】無線LANとしては、従来、スペクトラム
拡散を用いて、CDMA(Code Divsion Multiple Acce
ss)でデータ通信を行うようにしたものが提案されてい
る。CDMA方式では、送信データにPN(Psuedeo No
ise Code)符号が乗算され、送信データのスペクトラム
が広げられる。このようにスペクトラム拡散されて送ら
れてきたデータは、送信側と同様のPN符号を乗算する
ことにより復調される。CDMA方式は、秘話性が高い
と共に、耐干渉性に優れているという特徴がある。
【0005】近年、情報のマルチメディア化が進み、画
像データや音声データのようなデータ量の大きいデータ
が扱われることが多くなってきている。このことから、
無線LANに対しても、画像データや音声データのよう
なデータ量の大きなデータを送れるように、転送レート
を高速化することが要求されてきている。ところが、ス
ペクトラム拡散変調では、例えば、30Mbps程度の
高速レートでデータ転送を行うと、300MHz以上の
帯域幅が必要になってくる。このような広い帯域幅は、
現在の周波数割り当てでは確保することができず、ま
た、このような広い帯域幅を確保して通信を行うことは
困難である。
【0006】また、スペクトラム拡散では、復調するた
めに、送られてきたデータの符号の位相と、復調のため
に受信機で発生する符号の位相とを合わせるための同期
捕捉時間が必要である。このため、スペクトラム拡散で
は、高速で同期獲得を行うために、同期用のビット列が
各パケットに挿入されており、このような同期用のビッ
ト列のために、有効データ以外のビットが増加するとい
う問題が生じる。
【0007】そこで、本願出願人は、データをOFDM
(Orthogonal Frequency DivisionMultiplexing)方式
で伝送すると共に、1フレームを単位としてTDMA
(TimeDivsion Multiple Access)によりデータ通信を
行い、1フレームの先頭でM系列を送り、このM系列を
基準にして、送受信のタイミングを設定し、無線通信制
御端末からの制御情報によって、各無線通信端末の送信
及び受信時間を指示するようにすることを提案してい
る。OFDM方式では、転送レートを上げることがで
き、また、ジッタが生じても誤りなく復調することがで
きる。また、1フレームの先頭のM系列を基準にして送
受信タイミングが設定されるため、受信時には、この時
間情報を利用して、フレーム内の必要なシンボルのみ復
調してデータを再生することができる。
【0008】このように、M系列を受信してタイミング
を設定する場合、受信信号からM系列を検出する必要が
ある。このようなM系列を検出するための回路として
は、マッチトフィルタを用いた相関検出回路を使うこと
が考えられる。
【0009】図14は、このようにマッチトフィルタを
用いた相関検出回路の一例を示すものである。図14に
おいて、入力端子151からの受信信号は、マッチトフ
ィルタ152に供給される。マッチトフィルタ152
は、一種のFIRフィルタで、図14に示すように、遅
延回路161−1、161−2、161−3、…と、乗
算回路162−1、162−2、162−3、…と、加
算回路163とから構成される。乗算回路162−1、
162−2、162−3、…の係数は、検出する符号に
応じて、1又は(−1)に設定される。乗算回路162
−1、162−2、162−3、…の係数に設定された
符号と受信符号との相関が強いと、加算回路163の出
力レベルが大きくなる。
【0010】マットチフィルタ152で、受信符号とフ
ィルタに設定されている符号との相関が検出される。マ
ッチトフィルタ152の出力が比較回路153に供給さ
れる。比較回路153で、マッチトフィルタ152の出
力と所定のしきい値THとが比較される。
【0011】M系列の符号が受信されると、マッチトフ
ィルタ152の出力が大きくなり、マッチトフィルタ1
52がしきい値TH以上になる。マッチトフィルタ15
2の出力がしきい値TH以上になると、出力端子154
から検出出力が現れる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
システムでは、複数の無線通信端末からの信号がフレー
ム内で時分割多重化されて送られており、各無線通信端
末や無線通信制御端末から受信される信号のレベルは異
なるため、M系列を受信してマッチトフィルタ152か
らM系列の受信出力が現れたとしても、この信号出力が
他の信号成分に隠れてしまい、M系列の信号が検出でき
ないという問題が生じてくる。
【0013】すなわち、受信信号に対しては、AGC
(Automatic Gain Contol )が働き、受信信号レベルが
一定となるように制御される。ここで、M系列の信号の
直前に過度な振幅の信号が入力されると、AGCがかか
り、ゲインが下げられる。ゲインが下げられた状態でM
系列の信号が受信されると、M系列の相関信号の検出レ
ベルが小さくなり、強力な受信信号に埋もれて、検出さ
れなくなってしまう。また、M系列が受信される付近だ
けを抜き出したとしても、M系列の相関信号の検出レベ
ルがしきい値以下になり、M系列の信号を検出できな
い。
【0014】このように、信号レベルが異なる複数の信
号が時分割で送られてくる場合には、マッチトフィルタ
の出力を所定のしきい値と比較するような構成では、M
系列の信号を確実に検出することが困難である。
【0015】したがって、この発明の目的は、振幅の異
なる複数の信号が時分割多重化されている場合にも、符
号系列を確実に検出できる相関検出装置を提供すること
にある。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明は、受信信号か
ら所定の符号を検出するマッチトフィルタ手段と、受信
信号の平均振幅を検出する平均振幅検出手段と、マッチ
トフィルタ手段の出力を平均振幅検出手段の出力で正規
化する正規化手段と、正規化手段により正規化されたマ
ッチトフィルタ手段の出力としきい値とを比較して相関
検出信号を出力する比較手段とを備えてなる相関検出装
置である。
【0017】マッチトフィルタの出力を受信信号の平均
振幅で除算して正規化した値としきい値とを比較して、
受信信号からM系列の符号を検出している。マッチトフ
ィルタの出力は入力信号レベルに比例するため、M系列
が受信されたときばかりでなく、受信信号レベルが大き
い場合にも出力が大きくなる。受信信号のレベルが大き
い場合には、マッチトフィルタの出力レベルは大きくな
るが、このとき、受信信号の平均振幅も大きくなる。こ
のため、マッチトフィルタの出力レベルを平均振幅検出
回路の出力レベルで除算した値は殆ど変化しない。これ
に対して、M系列が受信されたときのマッチトフィルタ
の出力レベルは、入力信号レベルにかかわらず略一定で
ある。したがって、マッチトフィルタの出力を受信信号
の平均振幅で除算して正規化した値としきい値とを比較
して受信信号からM系列の符号を検出することにより、
受信信号からM系列の信号を確実に検出できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。図1は、この発明が適用
された無線LANシステムの概要を示すものである。こ
の発明が適用された無線LANシステムは、複数の無線
通信端末101A、101B、…と、無線通信制御端末
102とからなる。無線通信端末101A、101B、
…は、コンピュータ等のデータ端末103A、103
B、…に、無線通信ユニット104A、104B、…を
接続して構成される。無線通信制御端末102は、デー
タ端末106に、無線通信ユニット105を接続して構
成される。複数の無線通信端末101A、101B、…
間でデータ通信が行われ、無線通信制御端末102によ
り、各無線通信端末101A、101B、…間でのデー
タ通信が制御される。なお、無線通信制御端末102
は、無線通信ユニット105だけでも構成できる。
【0019】無線通信端末101A、101B、…側の
各無線通信ユニット104A、104B、…は、夫々、
送信部111A、111B、…、受信部112A、11
2B、…、制御部113A、113B、…からなる。送
信部111A、111B、…、受信部112A、112
B、…は、OFDM方式により無線でデータ通信を行え
る構成とされている。
【0020】無線通信制御端末102側の無線通信ユニ
ット105は、送信部115、受信部116、制御部1
17とからなる。送信部115、受信部116は、OF
DM方式により無線でデータ通信を行える構成とされて
いる。また、この無線通信制御端末102側の無線通信
ユニット105には、無線通信端末のデータ通信の割り
当て時間に関する資源情報を格納するための資源情報格
納部118が設けられている。
【0021】このシステムでは、データ通信がOFDM
方式で行われる。そして、例えばOFDMの14745
5シンボル(4m秒に相当する)を1フレームとし、こ
のフレーム内で時分割多重によりデータが送られる。
【0022】1フレームの先頭には、無線通信制御端末
102の無線通信ユニット105から、同期獲得用のM
系列の符号が送信される。この同期獲得用のM系列の符
号は、各無線通信端末101A、101B、…の無線通
信ユニット104A、104B、…で受信され、この受
信タイミングを基準として、データの送受信のタイミン
グが設定される。
【0023】無線通信端末101A、101B、…でデ
ータ通信要求がある場合には、無線通信端末101A、
101B、…の無線通信ユニット104A、104B、
…から、通信通信制御端末102の無線通信ユニット1
05に送信要求が送られる。無線通信制御端末102の
無線通信ユニット105では、この送信要求と資源情報
とに基づいて各無線通信端末101A、101B、…の
送信割り当て時間が決定され、この送信割り当て時間を
含む制御情報が無線通信制御端末102の無線通信ユニ
ット105から各無線通信端末101A、101B、…
の無線通信ユニット104A、104B、…に送られ
る。各無線通信端末101A、101Bの無線通信ユニ
ット104A、104Bで、この送信割り当て時間に従
って、データの送受信が行われる。このとき、データの
送受信のタイミングは、1フレームの先頭に送られてく
る同期獲得用のM系列を基準にして行われる。
【0024】図2は、無線通信制御端末102側の無線
通信ユニット105の構成を示すものである。図2にお
いて、11は通信コントローラであり、この通信コント
ローラ11を介して、データ端末とのデータのやり取り
が行われる。
【0025】通信コントローラ11からの送信データ
は、DQPSK(Differencially Encoded Quadrature
Phase Shift Keying)変調回路12に供給される。DQ
PSK変調回路12により、送信データがDQPSKで
変調される。
【0026】DQPSK変調回路12の出力がシリアル
/ パラレル変換回路13に供給される。シリアル/ パラ
レル変換回路13で、シリアルデータがパラレルデータ
に変換される。シリアル/ パラレル変換回路13の出力
がIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)回路1
4に供給される。IFFT回路14により、送信データ
が周波数領域のデータにマッピングされ、これが逆フー
リエ変換され、時間領域のデータに変換される。IFF
T回路14の出力がパラレル/ シリアル変換回路15に
供給される。
【0027】シリアル/ パラレル変換回路13、IFF
T回路14、パラレル/ シリアル変換回路15は、OF
DM方式によりマルチキャリアの信号に変換するもので
ある。OFDM方式は、周波数間隔をf0 として各キャ
リアを直交させて符号間干渉がないようにした複数のサ
ブキャリアを使用して、各サブキャリアに低ビットレー
トの信号を割り当て、全体として高いビットレートを得
られるようにしたものである。
【0028】図3は、OFDM方式の伝送波形のスペク
トラムを示すものである。図3に示すように、OFDM
方式では、互いに直交する周波数間隔f0 のサブキャリ
アを使って、信号が伝送される。
【0029】OFDMでは、信号の生成は、送信信号を
周波数領域にマッピングし、逆FFTにより周波数領域
から時間領域に変換することにより行われる。復号は、
逆に、f0 間隔毎に受信した波形を取り込み、FFTに
より、時間領域の信号を周波数領域の信号に変換するこ
とにより行われる。
【0030】この例では、図4に示すように、シリアル
/ パラレル変換回路13により、DQPSK変調回路1
2の出力の51サンプルがパラレルデータに変換され、
周波数領域にマッピングされる。このシリアル/ パラレ
ル変換回路13の出力は、IFFT回路14により時間
領域のデータに変換され、IFFT回路14からは、6
4サンプルの有効シンボルが出力される。この64サン
プルの有効シンボルに対して、8シンボルのガードイン
ターバルが付加される。
【0031】したがって、この例では、図5に示すよう
に、1シンボルは、64サンプルの有効シンボルと、8
サンプルのガードインターバルの72サンプルからな
る。シンボル周期Tsymbolは、例えば(Tsymbol=1.
953μ秒)であり、サンプル周期Tsampleは、例えば
(Tsample=27.127n秒)であり、サンプル周波
数fsampleは、例えば(fsample=36.864MH
z)である。
【0032】OFDM方式は、複数のサブキャリアに分
散してデータを送信しているので、1シンボル当たりの
時間が長くなる。そして、時間軸でガードインターバル
を設けているため、ジッタに対する影響やマルチパスに
対する影響を受け難いという特徴がある。なお、ガード
インターバルは、有効シンボル長の1〜2割り程度に選
ばれている。
【0033】つまり、OFDM方式では、復調時にFF
Tの際に連続する受信信号の中から有効シンボル長を切
り出して、FFTを行う必要がある。ジッタ等によりこ
のように有効シンボルを切り出す際に誤差があったとし
ても、ガードインターバルが存在するため、周波数成分
は変化せず、位相差のみが生じる。このため、信号中に
既知パターンを挿入して位相補正を行うか、差動符号化
を用いて位相差を打ち消すことにより復調が可能であ
る。通常のQPSK変調のみの場合、各ビット毎にタイ
ミングを合わせる必要があるが、OFDM方式の場合、
数ビットずれても感度が数dB劣化するのみで、復調が
可能である。
【0034】図2において、パラレル/ シリアル変換回
路15の出力がスイッチ回路16の端子16Aに供給さ
れる。スイッチ回路16の端子16Bには、M系列(Ma
ximum Length Code )発生回路31の出力が供給され
る。
【0035】スイッチ回路16の出力が周波数変換回路
17に供給される。周波数変換回路17には、PLLシ
ンセサイザ18から局部発振信号が供給される。周波数
変換回路17により、送信信号が所定の周波数に変換さ
れる。送信周波数としては、例えば、準マイクロ波帯の
2.4GHz、5.7GHz、19GHz帯等を用いる
ことが考えられる。
【0036】周波数変換回路17の出力がパワーアンプ
19に供給される。パワーアンプ19で、送信信号が電
力増幅される。パワーアンプ19の出力がスイッチ回路
20の端子20Aに供給される。スイッチ回路20は、
送信時と受信時とにより切り換えられるもので、データ
送信時には、スイッチ回路20は、端子20A側に切り
換えられる。スイッチ回路20の出力がアンテナ21に
供給される。
【0037】アンテナ21からの受信信号は、スイッチ
回路20に供給される。データ受信時には、スイッチ回
路20は、端子20B側に切り換えられる。スイッチ回
路20の出力は、LNA(Low Noise Amplifier )22
を介して増幅された後、周波数変換回路23に供給され
る。
【0038】周波数変換回路23には、PLLシンセサ
イザ18から局部発振信号が供給される。周波数変換回
路23により、受信信号が中間周波数信号に変換され
る。
【0039】周波数変換回路23の出力がシリアル/ パ
ラレル変換回路24に供給される。このシリアル/ パラ
レル変換回路24の出力がFFT回路25に供給され
る。FFT回路25の出力がパラレル/ シリアル変換回
路26に供給される。
【0040】シリアル/ パラレル変換回路24、FFT
回路25、パラレル/ シリアル変換回路26は、OFD
M方式の復号を行うものである。つまり、シリアル/ パ
ラレル変換回路24で、有効データが切り出され、受信
波形がf0 間隔毎に取り込まれて、パラレルデータに変
換される。このシリアル/ パラレル変換回路24の出力
はFFT回路25に供給され、FFT回路25で、時間
領域の信号が周波数領域の信号に変換される。このよう
に、f0 間隔毎にサンプリングした波形をFFTするこ
とにより、OFDM方式の復号が行われる。
【0041】パラレル/ シリアル変換回路26の出力が
DQPSK復調回路27に供給される。DQPSK復調
回路27で、DQPSKの復調処理が行われる。DQP
SK復調回路27の出力が通信コントローラ11に供給
される。通信コントローラ11の出力から受信データが
出力される。
【0042】全体の動作は、コントローラ28により制
御される。データの送信及びデータの受信は、コントロ
ーラ28からの指令に基づいて、通信コントローラ11
により制御される。
【0043】このシステムでは、1フレームを単位とし
てTDMA方式でデータを送るようにし、1フレームの
先頭の1シンボルには、同期獲得用のM系列の符号を送
るようにしている。このような制御を実現するために、
無線通信制御端末102の無線通信ユニット105に
は、M系列発生回路31と、資源情報メモリ30と、タ
イマ29とが設けられる。1フレームの先頭のシンボル
のタイミングで、スイッチ回路16が端子16B側に切
り換えられる。これにより、フレーム先頭のタイミング
で、1シンボルのM系列が送信される。
【0044】各無線通信端末101A、101B、…の
無線通信ユニット104A、104B、…から送信要求
が送られると、この送信要求がアンテナ21で受信さ
れ、FFT回路25でOFDMの復調が行われ、DQP
SK復調回路27でDQPSKの復調が行われて、通信
コントローラ11に供給される。そして、復調された受
信データは、通信コントローラ11からコントローラ2
8に送られる。
【0045】コントローラ28には、資源情報メモリ3
0が設けられている。この資源情報メモリ30には、1
フレームで送られる各無線通信端末101A、101
B、…の割り当て時間に関する資源情報が格納される。
コントローラ28で、受信された送信要求と通信資源残
料とに基づいて、各無線通信端末101A、101B、
…の送信割り当て時間が決定される。この送信割り当て
のための制御情報は、コントーラ28から通信コントロ
ーラ11に送られる。そして、通信コントローラ11か
らのデータは、DQPSK変調回路12でDQPSK変
調され、IFFT回路14でOFDMによる変換が行わ
れ、アンテナ21から各無線通信端末101A、101
Bの無線通信ユニット104A、104Bに向けて送ら
れる。
【0046】図6は、無線通信端末101A、101
B、…の無線通信ユニット104A、104B、…の構
成を示すものである。図6において、送信データは、通
信コントローラ51を介して入力される。通信コントロ
ーラ51からの送信データは、DQPSK変調回路52
に供給される。DQPSK変調回路52により、送信デ
ータがDQPSKで変調される。
【0047】DQPSK変調回路52の出力がシリアル
/ パラレル変換回路53に供給される。シリアル/ パラ
レル変換回路53で、シリアルデータがパラレルデータ
に変換される。シリアル/ パラレル変換回路53の出力
がIFFT回路54に供給される。IFFT回路54に
より、送信データが周波数領域のデータにマッピングさ
れ、これが逆フーリエ変換され、時間領域のデータに変
換される。IFFT回路54の出力がパラレル/ シリア
ル変換回路55に供給される。シリアル/ パラレル変換
回路53、IFFT回路54、パラレル/ シリアル変換
回路55は、OFDM方式によりマルチキャリアの信号
に変換するものである。
【0048】パラレル/ シリアル変換回路55の出力が
周波数変換回路57に供給される。周波数変換回路57
には、PLLシンセサイザ58から局部発振信号が供給
される。周波数変換回路57により、送信信号が所定の
周波数に変換される。
【0049】周波数変換回路57の出力がパワーアンプ
59に供給される。パワーアンプ59で、送信信号が電
力増幅される。パワーアンプ59の出力がスイッチ回路
60の端子60Aに供給される。データ送信時には、ス
イッチ回路60は、端子60A側に切り換えられる。ス
イッチ回路60の出力がアンテナ61に供給される。
【0050】アンテナ61からの受信信号は、スイッチ
回路60に供給される。データ受信時には、スイッチ回
路60は、端子60B側に切り換えられる。スイッチ回
路60の出力は、LNA62を介して増幅された後、周
波数変換回路63に供給される。
【0051】周波数変換回路63には、PLLシンセサ
イザ68から局部発振信号が供給される。周波数変換回
路63により、受信信号が中間周波数信号に変換され
る。
【0052】周波数変換回路63の出力がシリアル/ パ
ラレル変換回路64に供給されると共に、相関検出回路
71に供給される。
【0053】シリアル/ パラレル変換回路64の出力が
FFT回路65に供給される。FFT回路65の出力が
パラレル/ シリアル変換回路66に供給される。シリア
ル/パラレル変換回路64、FFT回路65、パラレル/
シリアル変換回路66は、OFDM方式の復調を行う
ものである。
【0054】パラレル/ シリアル変換回路66の出力が
DQPSK復調回路67に供給される。DQPSK復調
回路67で、DQPSKの復調処理が行われる。DQP
SK復調回路67の出力が通信コントローラ51に供給
される。通信コントローラ51の出力から受信データが
出力される。
【0055】全体の動作は、コントローラ68により制
御される。データの送信及びデータの受信は、コントロ
ーラ68からの指令に基づいて、通信コントローラ51
により制御される。
【0056】このシステムでは、1フレームを単位とし
てTDMA方式でデータを送るようにし、1フレームの
先頭の1シンボルには、無線通信制御端末102の無線
通信ユニット105から同期獲得用のM系列の符号が送
られてくる。このような制御を実現するために、無線通
信ユニット104A、104B、…には、相関検出回路
71と、タイマ72とが設けられる。フレームの先頭の
タイミングで、無線通信制御端末102の無線通信ユニ
ット105から送られてくるM系列がアンテナ61で受
信され、相関検出回路71に送られる。送信検出回路7
1は、受信された符号と予め設定されている符号との相
関を検出しており、相関が強いと判断されると、相関検
出信号が出力される。この相関検出回路71の出力がタ
イマ72に送られる。タイマ72の時間は、この相関検
出回路71からの相関検出信号に基づいて設定される。
【0057】送りたいデータがある場合には、コントロ
ーラ68からの指令により、通信コントローラ51から
送信要求が送られる。この送信要求は、DQPSK変調
回路52でDQPSK変調され、IFFT回路54でO
FDMによる変換が行われ、アンテナ61から、無線通
信制御端末102に向けて送られる。この送信要求は、
無線通信制御端末102で受信され、無線通信制御端末
102からは、送信割り当て時間を含む制御情報が返さ
れる。
【0058】この制御情報は、アンテナ61で受信さ
れ、FFT回路65でOFDMの復調が行われ、DQP
SK復調回路67でDQPSKの復調が行われて、通信
コントローラ51に供給される。そして、復調された受
信データは、通信コントローラ51からコントローラ6
8に送られる。
【0059】この制御情報には、送信時間に関する情報
が含まれている。これらの時間は、タイマ72の時間を
基準にして設定される。タイマ72は、相関検出回路7
1の出力により、無線通信制御端末から送られてきたM
系列のタイミングにより設定されている。
【0060】タイマ72により、送信開始時間になった
と判断されると、コントローラ68からの指令により、
通信コントローラ51から送信データが出力され、この
送信データは、DQPSK変調回路52でDQPSK変
調され、IFFT回路54でOFDMによる変換が行わ
れ、アンテナ61から出力される。また、タイマ72に
より受信時間になったと判断されると、コントローラ6
8からの指令により、FFT回路65により受信データ
の復調処理が行われる。
【0061】このように、このシステムでは、データを
OFDMによりマルチキャリアを使って伝送している。
OFDM波は、前述したように、ジッタに強く、数サン
プルずれていても復調は可能である。しかしながら、そ
れ以上ずれて、2シンボルに跨がってしまうと復調がで
きない。したがって、ある程度のタイミング設定を行う
必要がある。そこで、このシステムでは、例えば147
455シンボル(4m秒)を1フレームとし、このフレ
ーム内でTDMA方式でデータを送るようにし、各フレ
ームの先頭の1シンボルには、M系列を配置し、このM
系列を利用して、復調タイミングを設定するようにして
いる。
【0062】受信したOFDM波に対して受信クロック
が6.8ppmずれを持っていると、4m秒の1フレー
ムの間に、27.2n秒の時間差が蓄積する。これは、
36.864MHzのサンプリングレートに相当する。
したがって、6.8ppm程度の精度を持つクロックを
用意すれば、確実に復調できることになる。
【0063】なお、同期用のシンボルとしては、M系列
の他に、周期の等しい2種類のM系列を用意し、これら
を加算して得られる符号系列であるゴールド(Gol
d)符号や、バーカー符号、嵩符号等を用いることが可
能である。
【0064】図6における相関検出回路71は、図7に
示すようにして構成できる。図7において、入力端子8
1に、受信信号が供給される。この受信信号は、マッチ
トフィルタ82に供給されると共に、平均振幅検出回路
83に供給される。マッチトフィルタ82の出力及び平
均振幅検出回路83の出力が除算回路84に供給され
る。除算回路84により、マッチトフィルタ82の出力
レベルSaが平均振幅検出回路83の出力レベルSbに
より除算される。この除算回路84の出力が比較回路8
5に供給される。比較回路85には、所定のしきい値T
Hが与えられる。比較回路85で、除算回路84の出力
としきい値THとが比較される。比較回路85の出力が
相関値の検出出力として出力端子86から出力される。
【0065】M系列が受信されているときには、マッチ
トフィルタ82の出力レベルSaが大きくなる。このた
め、除算回路84の出力が所定のしきい値THより大き
く、 Sa/Sb>TH となり、比較回路85から相関検出信号が現れる。この
相関検出信号が出力端子86から出力される。
【0066】入力信号の振幅が大きい場合にも、マッチ
トフィルタ82の出力レベルSaは大きくなる。しかし
ながら、入力信号の振幅が大きい場合には、マッチトフ
ィルタ82の出力レベルSaのみならず、平均振幅検出
回路83の出力レベルSbも大きくなる。このため、マ
ッチトフィルタ82の出力レベルSaを平均振幅検出回
路83の出力レベルSbで除算した値(Sa/Sb)は
殆ど変化せず、除算回路84の出力は所定のしきい値T
Hより小さく、 Sa/Sb<TH となる。このため、比較回路85からは相関検出信号が
現れない。
【0067】このように、マッチトフィルタ82の出力
を平均振幅検出回路83から出力される振幅レベルで正
規化すると、入力信号レベルが大きくなっても検出レベ
ルは大きくならず、M系列が受信されたことを正確に検
出することが可能になる。
【0068】図8は、このような相関検出回路で受信信
号を測定したときの測定結果を示すものである。図8A
はマッチトフィルタ82の出力を示し、図8Bは平均振
幅検出回路83の出力を示し、図8Cは除算回路84の
出力を示す。
【0069】複数の無線通信端末101A、101B、
…や無線通信制御端末102からの信号が1フレーム内
で時分割多重化されるため、1フレーム内の受信信号の
強度は変化する。このため、図8Aに示すように、マッ
チトフィルタ82の出力は、受信信号の信号レベルによ
り変化している。
【0070】この受信信号の平均振幅を検出すると、図
8Bに示すようになり、平均振幅検出回路83からは、
図8Bに示すような信号が得られる。図8Aに示すマッ
チトフィルタ82の出力を、図8Bに示す平均振幅検出
回路83の出力で除算すると、図8Cに示すようにな
る。
【0071】図8Cに示すように、マッチトフィルタ8
2の出力を平均振幅検出回路83の出力で除算すると、
入力信号レベルが正規化され、M系列の受信信号を確実
に検出することができるようになる。
【0072】なお、上述の例では、マッチトフィルタ8
2の出力を平均振幅検出回路83の出力で除算してい
る。これは、数式で表すと、
【0073】
【数1】
【0074】に示すようになる。ここで、 r(t):受信信号 P(t):符号系列 である。
【0075】上式を r(t)=rre(t)+jrim(t) *:複素共役 として、複素数で表すと、
【0076】
【数2】
【0077】に示すようになる。
【0078】しかしながら、上式を実現するためには、
平方根を求める回路が必要になり、ステップ数やハード
ウェアの増大を招く。したがって、下式のように、平方
根を除いた形とするようにすることが考えられる。
【0079】
【数3】
【0080】なお、この処理をディジタル信号処理で行
うとすると、下式のようになる。
【0081】
【数4】
【0082】上式では、二乗を求める処理が必要である
が、二乗を求める処理は、ステップ数やハードウェアの
増大を招き、処理に時間がかかる。そこで、下式のよう
に、二乗処理の代わりに絶対値で処理を行うことが考え
られる。このようにすると、ステップ数やハードウェア
の数が削減でき、高速処理が可能となる。
【0083】
【数5】
【0084】図9は、1フレームの構成を示すものであ
る。図9に示すように、1フレームは、制御データ伝送
時間と、情報データ伝送時間とに分けられる。制御デー
タ伝送時間は、非同期でデータ通信が行われ、情報伝送
時間では、アイソクロナス(等時)でデータ通信が行わ
れる。無線通信制御端末102から同期用のシンボルを
送り、各無線通信端末101A、101B、…から無線
通信制御端末102に送信要求を送り、無線通信制御端
末102から各無線通信端末101A、101B、…に
送信割り当てを含む制御情報を送るような通信は、制御
データ伝送時間に、非同期通信で行われる。そして、こ
の送信割り当て時間に従って、各無線通信端末101
A、101B、…間で行うデータ通信は、情報伝送時間
にアイソクロナスで行われる。
【0085】なお、情報伝送時間には、非同期で行うこ
とも可能であり、また、非同期通信とアイソクロナス通
信とを混在させることも可能である。
【0086】例えば、図1における無線通信端末101
Aと無線通信端末101Bとの間でデータ通信を行うと
する。この場合、図10にシーケンス図で示すような処
理が行われ、1フレーム内では、図11に示すようにし
て、TDMAによりデータ通信が行われる。
【0087】図10に示すように、先ず、1フレームの
先頭の1シンボルでは、無線通信制御端末102の無線
通信ユニット105から各無線通信端末101A、10
1Bの無線通信端末104A、104B、…にM系列が
送られる。このM系列は、無線通信端末101A及び1
01Bの無線通信ユニット104A及び104Bで受信
され、このM系列により、タイマ72が設定される。
【0088】次に、時点t1 で、無線通信制御端末10
2の通信ユニット105により、無線通信端末101
A、101B、…が呼び出される。無線通信端末101
A、101B、…の通信ユニット104A、104B、
…は、呼び出しを受けると、時点t2 及びt3 で、この
呼び出しに対するアクノリッジ信号を返す。このとき、
送信要求がある場合には、このアクノリッジ信号に、送
信要求が含められる。ここで、例えば、無線通信端末1
01Aは無線通信端末101Bにデータを送るというデ
ータ転送要求があり、無線通信端末104Bは無線通信
端末104Bにデータを送るというデータ転送要求があ
ったとする。
【0089】無線通信制御端末102の無線通信ユニッ
ト105で、この送信要求に基づいて、送信割り当て時
間が決められる。ここで、無線通信制御端末102の無
線通信ユニット105は、無線通信端末101Aから無
線通信端末101Bへのデータ転送を時点t5 から開始
し、無線通信端末101Bから無線通信端末102Aへ
のデータ転送を時点t6 から開始するよう決めたとす
る。
【0090】時点t4 で、この送信割り当て時間を含む
制御信号が無線通信制御端末102の通信ユニット10
5から無線通信端末101A、101B、…の無線通信
ユニット104A、104B、…に送られる。
【0091】M系列を受信して設定されたタイマ72を
基準として時点t5 に達すると、無線通信端末101A
から無線通信端末101Bへのデータ転送が開始され
る。そして、タイマ72を基準として時点t6 に達する
と、無線通信端末104Bから無線通信端末104Bへ
のデータ転送が開始される。
【0092】以上のような動作を1フレーム内の時間で
示すと、図11に示すようになる。図11に示すよう
に、1フレーム内では時分割でデータがやり取りされ
る。すなわち、1フレームの先頭でM系列が送られ、時
点t1 で各無線通信端末101A、101B、…が呼び
出され、時点t2 及びt3 でこの呼び出しに対するアク
ノリッジ信号が返され、時点t4 で送信割り当て時間を
含む制御信号が送られ、t5 から無線通信端末101A
から無線通信端末101Bへのデータ転送が開始され、
時点t6 から無線通信端末104Bから無線通信端末1
04Bへのデータ転送が開始される。
【0093】このように、このシステムでは、OFDM
方式を用いているため、高速のデータレートを実現する
ことが可能である。そして、1フレームを単位としてT
DMAによりデータ通信を行い、1フレームの先頭でM
系列を送り、このM系列を基準にして、送受信タイミン
グを設定するようにしている。
【0094】各無線通信端末101A、101B、…に
は、無線通信制御端末102からの制御情報よって、送
信及び受信時間が指示されている。そして、1フレーム
の先頭のM系列を基準にして送受信タイミングが設定さ
れるため、各無線通信端末101A、101B、…のタ
イマ72は等しく設定される。このため、受信時には、
この時間情報を利用して、フレーム内の必要なシンボル
のみ復調してデータを再生することができる。しかも、
複数の無線通信端末101A、101B、…から同一フ
レーム内にデータが多重され、ジッタがある場合でも、
同じ復調タイミングで復調することができる。したがっ
て、同時に複数の無線通信端末101A、101B、…
から到来する信号を夫々受信して、データをやり取りす
ることができる。
【0095】なお、送信側のタイマと受信側のタイマと
に多少のずれが生じても、OFDMの性質から、誤りな
く復調することができる。このため、各バースト毎に受
信に先立って同期獲得する必要はなく、各バースト毎に
同期用のビットを配する必要はない。したがって、フレ
ーム内のビットを有効利用することができる。
【0096】なお、上述の例では、1フレームの先頭に
OFDMの1シンボルに相当するM系列を送るようにし
ているが、この同期用のシンボルは、OFDMの1シン
ボルに限定されるものではない。この同期用のシンボル
の長さは可変長であり、図12に示すように、M系列の
長さを1シンボルより短い31ビットとし、1フレーム
の先頭にスペースを設けるようにしても良いし、M系列
の長さを1シンボルより長いものを用いても良い。ま
た、フレーム同期用のM系列は、フレームの先頭に配置
する必要はなく、また、フレーム内の複数箇所にM系列
を配置するようにしても良い。
【0097】また、図13に示すように、サブキャリア
間の位相差に情報を持たせるようにしても良い。つま
り、DQPSK変調では、周波数方向の差動化が行われ
る。受信時に、サンプルタイミングにずれがあると、O
FDM復調時のFFT後の各サブキャリアのQPSK波
は位相が回転する。このため、正確なQPSK位相を得
るためには、既知の位相の信号をパイロット信号とし
て、OFDMサブキャリアの一部に割り当てて、位相の
基準とする方法がある。図13に示す例では、1番目の
キャリアにサブキャリア間の位相差に情報を持たせるよ
うしている。このようにすると、位相が回転しても、サ
ブキャリア間での回転量は少ないので、誤りが少ない。
なお、図13では、基準位相を与えるキャリアは1番目
のキャリアとしているが、他のキャリアを基準位相とす
るようにしても良い。
【0098】また、上述の例では、データをDQPSK
変調して、OFDMによりマルチキャリアで伝送してい
るが、多値変調であるQAM(Quadrature Amplitude M
odulation )を用いるようにしても良い。QAMとして
は、16値、32値、128値、256値等がある。更
に、符号化してトレリス符号変調を用いることもでき
る。
【0099】なお、上述の例では、無線通信制御端末1
02側の無線通信ユニット105にM系列発生回路31
を設け、無線通信ユニット101A、101B、…側の
無線通信ユニット104A、104B、…に相関検出回
路71を設けるようにしているが、1つの無線通信端末
にM系列発生回路と相関検出回路を設けておき、無線通
信制御端末として用いるか無線通信ユニットとして用い
るかにより、M系列発生回路と相関検出回路とを切り換
えて使用できるように構成しても良い。
【0100】
【発明の効果】この発明によれば、マッチトフィルタの
出力を受信信号の平均振幅で除算して正規化した値とし
きい値とを比較して、受信信号からM系列の符号を検出
している。マッチトフィルタの出力は入力信号レベルに
比例するため、M系列が受信されたときばかりでなく、
受信信号レベルが大きい場合にも出力が大きくなる。受
信信号のレベルが大きい場合には、マッチトフィルタの
出力レベルは大きくなるが、このとき、受信信号の平均
振幅も大きくなる。このため、マッチトフィルタの出力
レベルを平均振幅検出回路の出力レベルで除算した値は
殆ど変化しない。これに対して、M系列が受信されたと
きのマッチトフィルタの出力レベルは、入力信号レベル
にかかわらず略一定である。したがって、マッチトフィ
ルタの出力を受信信号の平均振幅で除算して正規化した
値としきい値とを比較して受信信号からM系列の符号を
検出することにより、受信信号からM系列の信号を確実
に検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用できる無線LANシステムの構
成を示すブロック図である。
【図2】この発明が適用できる無線LANシステムにお
ける無線通信制御端末側の無線通信ユニットの一例のブ
ロック図である。
【図3】OFDM方式の説明に用いるスペクトラム図で
ある。
【図4】この発明が適用できる無線LANシステムにお
けるOFDM方式の説明に用いるブロック図である。
【図5】この発明が適用できる無線LANシステムにお
けるOFDM方式の説明に用いる略線図である。
【図6】この発明が適用できる無線LANシステムにお
ける無線通信制御端末側の無線通信ユニットの一例の説
明に用いるブロック図である。
【図7】この発明が適用された相関検出回路の一例のブ
ロック図である。
【図8】この発明が適用された相関検出回路の一例の説
明に用いる波形図である。
【図9】この発明が適用できる無線LANシステムの説
明に用いる略線図である。
【図10】この発明が適用できる無線LANシステムの
説明に用いるシーケンス図である。
【図11】この発明が適用できる無線LANシステムの
説明に用いる略線図である。
【図12】この発明が適用できる無線LANシステムの
説明に用いる略線図である。
【図13】この発明が適用できる無線LANシステムの
説明に用いるスペクトラム図である。
【図14】従来の相関検出回路の一例のブロック図であ
る。
【図15】マッチトフィルタの一例のブロック図であ
る。
【符号の説明】
71・・・相関検出回路,82・・・マッチトフィル
タ,83・・・平均振幅検出回路,84・・・除算回
路,85・・・比較回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信信号から所定の符号を検出するマッ
    チトフィルタ手段と、 上記受信信号の平均振幅を検出する平均振幅検出手段
    と、 上記マッチトフィルタ手段の出力を上記平均振幅検出手
    段の出力で正規化する正規化手段と、 上記正規化手段により正規化されたマッチトフィルタ手
    段の出力としきい値とを比較して相関検出信号を出力す
    る比較手段とを備えてなる相関検出装置。
  2. 【請求項2】 上記平均振幅検出手段は、複素数表現さ
    れた受信信号の実数部の二乗と虚数部の二乗とに基づい
    て平均振幅を求めるものである請求項1記載の相関検出
    装置。
  3. 【請求項3】 上記平均振幅検出手段は、複素数表現さ
    れた受信信号の実数部の絶対値と虚数部の絶対値とに基
    づいて平均振幅を求めるものである請求項1記載の相関
    検出装置。
  4. 【請求項4】 マッチトフィルタにより受信信号から所
    定の符号を検出すると共に、上記受信信号の平均振幅を
    検出し、 上記マッチトフィルタの出力を上記受信信号の平均振幅
    で正規化し、 上記正規化されたマッチトフィルタの出力としきい値と
    を比較して相関検出信号を出力するようにした相関検出
    方法。
  5. 【請求項5】 上記受信信号の平均振幅は、複素数表現
    された受信信号の実数部の二乗と虚数部の二乗とに基づ
    いて求めるものである請求項4記載の相関検出方法。
  6. 【請求項6】 上記受信信号の平均振幅は、複素数表現
    された受信信号の実数部の絶対値と虚数部の絶対値とに
    基づいて求めるものである請求項4記載の相関検出方
    法。
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