JP4406998B2 - 同期獲得方法及び無線通信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の端末を無線で接続する無線LANの通信システムに用いて好適な同期獲得方法及びその同期獲得方法を適用した無線通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータ装置などのデータ処理装置の高機能化に伴い、複数のコンピュータ装置を接続してLAN(Local Area Network)を構成し、ファイルやデータの共有化を図ったり、電子メールや各種データの転送を行うことが盛んに行われている。従来のLANは、光ファイバケーブルや同軸ケーブル、或いはツイストペアケーブルを用いて、有線で各コンピュータ装置間を接続していた。
【0003】
ところが、このような有線によるLANでは、配線作業が必要であり、手軽にLANを構築することが困難であると共に、コンピュータ装置間を接続するケーブルが邪魔である。そこで、従来の有線方式によるLANの配線からユーザを開放するシステムとして、無線LANが注目されている。
【0004】
この場合、コンピュータ装置間などで伝送されるデータは、比較的伝送レートの高いデータであり、例えばOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex :直交周波数分割多重)方式やCDMA(Code Division Multiple Accsess:符号分割多元接続)方式などの効率の良い伝送方式でデータ伝送を行うことが提案されている。
【0005】
具体的には、近年、情報のマルチメディア化が進み、画像データや音声データのようなデータ量の大きいデータが扱われることが多くなっている。このことから、無線LANに対しても、画像データや音声データのようなデータ量の大きなデータを送れるように、伝送レートを高速化することが要求されており、上述した効率の良い伝送方式の適用が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このように伝送レートを高速化した場合、伝送されるデータを受信する側の端末では、その端末内で正しく復調処理を行うために、同期捕捉処理を確実に行う必要がある。
【0007】
伝送されるデータには、同期捕捉用の同期信号が付加され、受信側ではその同期信号を検出したタイミングを基準として、復調処理が実行される。従って、受信側の端末で同期信号の捕捉に失敗した場合には、次に同期信号が捕捉されるまでの間、伝送されるデータを受信して復調することが不可能になってしまう。このような事態が発生すると、データの再送要求などが必要になり、それだけ用意された伝送帯域が無駄に使用されることになり、ネットワークの利用効率の悪化等につながる。
【0008】
また、同期捕捉のための処理は、出来るだけ簡単な構成で実行できる方が、端末機を構成する上で好ましい。
【0009】
本発明はかかる点に鑑み、この種の無線通信を行う際に、伝送される同期信号に基づいた同期処理が簡単かつ確実に行えるようにすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の同期捕捉方法は、所定の局から周期的に無線送信される同期信号を受信して、その受信した同期信号を検出して、同期タイミングを獲得する同期獲得方法において、OFDM信号として所定の局から伝送される信号を受信し、その受信したOFDM信号に含まれる同期信号の検出に同期した周期で第1のカウンタのカウント値のリセット動作を行い、さらに受信したOFDM信号をシンボル周期で第2のカウンタのカウント値のリセット動作を行い、シンボル周期でカウントする第2のカウンタにより受信信号についてシンボル単位での同期処理を行う共に、OFDM信号として伝送される同期信号の検出に失敗したとき、過去に同期信号を受信して検出した際の第1のカウンタのカウント値に到達したとき、同期信号を発生させ、発生された同期信号で受信したOFDM信号のフレーム同期処理を行うようにしたものである。また、同期信号を発生させる第1のカウンタのカウント値は、過去の複数回にわたる同期信号検出時のカウント値を平均化した値とし、同期信号を発生させる第1のカウンタのカウント値は、同期信号検出時のカウント値と常時比較し、その比較で一定値以上の隔たりがある場合には、検出された同期信号を無視し、その代わりに発生させた同期信号を使用するものである。
【0011】
この同期捕捉方法によると、受信したOFDM信号に含まれる同期信号の検出に失敗したとき、カウンタのカウント値に基づいて同期信号が発生され、同期信号の検出に一時的に失敗しても同期タイミングを維持することができる。
【0012】
また本発明の無線通信装置は、無線信号を受信する受信手段と、受信手段が受信したOFDM信号から所定の同期信号を検出して、その検出タイミングを基準タイミングとする同期検出手段と、同期検出手段での同期信号の検出に同期してカウント値のリセットが行われる第1のカウンタと、受信手段が受信したOFDM信号のシンボル周期でカウント値のリセットが行われる第2のカウンタと、第1のカウンタの過去のカウント値を記憶する記憶手段と、第2のカウンタのカウント動作に基づいて受信したOFDM信号のシンボル同期処理を行うと共に、第1のカウンタのカウント値と記憶手段に記憶されたカウント値とを比較して、記憶手段に記憶されたカウント値になったとき、基準タイミングを発生させ、発生させた基準タイミングでフレーム同期処理を行う制御手段とを備えたものである。そして、記憶手段に記憶されて制御手段で比較する第1のカウンタのカウント値は、過去の複数回にわたる同期信号検出時のカウント値を平均化した値とし、制御手段は、記憶手段に記憶された第1のカウンタのカウント値と、第1のカウンタのカウント値とが一定値以上の隔たりが検出されたとき、検出された同期信号による基準タイミングを無視し、カウント値の比較で生成された基準タイミングを使用するようにしたものである。
【0013】
この無線通信装置によると、同期検出手段でOFDM信号に含まれる同期信号の検出に失敗したとき、記憶手段に記憶された過去のカウント値と、カウンタのカウント値との比較で、同期信号を検出した場合と同様の基準タイミングが発生されて、その基準タイミングに基づいて通信制御が行える。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を添付図面を参照して説明する。
【0015】
図1は、この発明が適用された無線LANシステムの概要を示すものである。この発明が適用された無線LANシステムは、複数の無線通信端末101A,101B,‥‥と、無線通信制御端末102とからなる。無線通信端末101A,101B,‥‥は、コンピュータ等のデータ端末103A,103B,‥‥に、無線通信ユニット104A,104B,‥‥を接続して構成される。無線通信制御端末102は、データ端末106に、無線通信ユニット105を接続して構成される。複数の無線通信端末101A,101B,‥‥間でデータ通信が行われ、無線通信制御端末102により、各無線通信端末101A,101B,‥‥間でのデータ通信が制御される。なお、無線通信制御端末102は、無線通信ユニット105だけでも構成できる。また、無線通信制御端末102は、他の無線通信端末101A,101B,‥‥と共通の構成として、制御端末として設定された端末102だけが制御機能を実行するようにしても良い。
【0016】
無線通信端末101A,101B,‥‥側の各無線通信ユニット104A,104B,‥‥は、夫々、通信部111A,111B,‥‥、受信112A,112B,‥‥、制御部113A,113B,‥‥からなる。送信部111A,111B,‥‥、受信部112A,112B,‥‥は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex :直交周波数分割多重)方式により無線でデータ通信を行える構成としてある。OFDM方式の詳細については後述する。
【0017】
無線通信制御端末102側の無線通信ユニット105は、送信部115、受信部116、制御部117とからなる。送信部115、受信部116は、OFDM方式により無線でデータ通信を行える構成とされている。また、この無線通信制御端末102側の無線通信ユニット105には、無線通信端末のデータ通信の割り当て時間に関する資源情報を格納するための資源情報格納部118が設けられている。
【0018】
このシステムでは、データ通信がOFDM方式で行われる。例えばOFDMの147455シンボル(ここでは4m秒に相当する)を1フレームとし、このフレーム内で時分割多重によりデータが送られる。
【0019】
1フレームの先頭には、無線通信制御端末102の無線通信ユニット105から、同期獲得用のデータ(同期信号)が1シンボル期間送信される。この同期獲得用のデータは、各無線通信端末101A,101B,‥‥の無線通信ユニット104A,104B,‥‥で受信され、この受信タイミングを基準タイミングとしてフレーム周期が判断されて、データの送受信のタイミングが設定される。
【0020】
無線通信端末101A,101B,‥‥で非同期データのデータ通信要求がある場合には、無線通信端末101A,101B,‥‥の無線通信ユニット104A,104B,‥‥から無線通信制御端末102の無線通信ユニット105に送信要求が送られる。無線通信制御端末102の無線通信ユニット105では、この送信要求と資源情報とに基づいて各無線通信端末101A,101B,‥‥の送信割り当て時間が決定され、この送信割り当て時間を含む制御情報が無線通信制御端末102の無線通信ユニット105から各無線通信端末101A,101B,‥‥の無線通信ユニット104A,104B,‥‥に送られる。各無線通信端末101A,101Bの無線通信ユニット104A,104Bで、この送信割り当て時間に従って、データの送受信が行われる。このとき、データの送受信のタイミングは、1フレームの先頭に送られてくる同期信号を基準にして行われる。本例の場合には、この同期信号についてもOFDM方式で変調された信号として伝送される。なお本明細書では、OFDM方式で変調された信号をOFDM信号と称する。
【0021】
図2は、無線通信制御端末102側の無線通信ユニット105の構成を示すものである。図2において、11は通信コントローラであり、この通信コントローラ11を介して、データ端末とのデータのやり取りが行われる。
【0022】
本例の通信コントローラ11には、プリアンブル用データ記憶部12が接続してある。この記憶部12に記憶されたプリアンブル用データは、コントローラ11が読出して、同期捕捉用のプリアンブルデータ(同期信号)として1フレームの伝送データの先頭部分に付加するようにしてある。ここでは、1つのプリアンブルデータは1シンボル分のデータである。
【0023】
通信コントローラ11からの送信データは、DQPSK(Differencially Encoded Quadrature Phase Shift Keying)変調回路13に供給される。DQPSK変調回路13により、送信データがDQPSKで変調される。
【0024】
DQPSK変調回路13の出力がシリアル/パラレル変換回路14に供給される。シリアル/パラレル変換回路14で、シリアルデータがパラレルデータに変換される。シリアル/パラレル変換回路14の出力がIFFT(Inverse Fast Fourier Transform:逆高速フーリエ変換)回路15に供給される。IFFT回路15により、送信データが周波数領域のデータにマッピングされ、これが逆フーリエ変換され、時間領域のデータに変換される。IFFT回路15の出力がパラレル/シリアル変換回路16に供給される。
【0025】
シリアル/パラレル変換回路14、IFFT回路15、パラレル/シリアル変換回路16は、OFDM方式によりマルチキャリアの信号に変換するためのものである。OFDM方式は、周波数間隔をf0 として各キャリアを直交させて符号間干渉がないようにした複数のサブキャリアを使用して、各サブキャリアに低ビットレートの信号を割り当て、全体として高いビットレートを得られるようにしたものである。
【0026】
図3は、OFDM方式の伝送波形のスペクトラムを示すものである。図3に示すように、OFDM方式では、互いに直交する周波数間隔f0 のサブキャリアを使って、信号が伝送される。
【0027】
OFDMでは、信号の生成は、送信信号を周波数領域にマッピングし、逆FFTにより周波数領域から時間領域に変換することにより行われる。復号は、逆に、f0 間隔毎に受信した波形を取り込み、FFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)により、時間領域の信号を周波数領域の信号に変換することにより行われる。
【0028】
この例では、図4に示すように、シリアル/パラレル変換回路14により、DQPSK変換回路13の出力の51サンプルがパラレルデータに変換され、周波数領域にマッピングされる。このシリアル/パラレル変換回路14の出力は、IFFT回路15により時間領域のデータに変換され、IFFT回路15からは、64サンプルの有効シンボルが出力される。この64サンプルの有効シンボルに対して、8シンボルのガードインターバルが付加される。
【0029】
したがって、この例では、図5に示すように、1シンボルは、64サンプルの有効シンボルと、8サンプルのガードインターバルの72サンプルからなる。
【0030】
OFDM方式は、複数のサブキャリアに分散してデータを送信しているので、1シンボル当たりの時間が長くなる。そして、時間軸でガードインターバルを設けているため、ジッタに対する影響やマルチパスに対する影響を受け難いという特徴がある。なお、ガードインターバルは、有効シンボル長の1〜2割り程度に選ばれている。
【0031】
つまり、OFDM方式では、復調時にFFTの際に連続する受信信号の中から有効シンボル長を切り出して、FFTを行う必要がある。ジッタ等によりこのように有効シンボルを切り出す際に誤差があったとしても、ガードインターバルが存在するため、周波数成分は変化せず、位相差のみが生じる。このため、信号中に既知パターンを挿入して位相補正を行うか、差動符号化を用いて位相差を打ち消すことにより復調が可能である。通常のQPSK変調のみの場合、各ビット毎にタイミングを合わせる必要があるが、OFDM方式の場合、数ビットずれても感度が数dB劣化するのみで、復調が可能である。
【0032】
図2において、パラレル/シリアル変換回路16の出力が周波数変換回路17に供給される。周波数変換回路17には、PLLシンセサイザ18から局部発振信号が供給される。周波数変換回路17により、送信信号が所定の周波数に変換される。送信周波数としては、例えば、準マイクロ波帯の2.4GHz,5.7GHz,19GHz帯等を用いることが考えられる。
【0033】
周波数変換回路17の出力がパワーアンプ19に供給される。パワーアンプ19で、送信信号が電力増幅される。パワーアンプ19の出力がスイッチ回路20の端子20Aに供給される。スイッチ回路20は、送信時の受信時とにより切り換えられるもので、データ送信時には、スイッチ回路20は、端子20A側に切り換えられる。スイッチ回路20の出力がアンテナ21に供給される。
【0034】
アンテナ21からの受信信号は、スイッチ回路20に供給される。データ受信時には、スイッチ回路20は、端子20B側に切り換えられる。スイッチ回路20の出力は、LNA(Low Noise Amplifier )22を介して増幅された後、周波数変換回路23に供給される。
【0035】
周波数変換回路23には、PLLシンセサイザ18から局部発振信号が供給される。周波数変換回路23により、受信信号が中間周波数信号に変換される。
【0036】
周波数変換回路23の出力がシリアル/パラレル変換回路24に供給される。このシリアル/パラレル変換回路24の出力がFFT回路25に供給される。FFT回路25の出力がパラレル/シリアル変換回路26に供給される。
【0037】
シリアル/パラレル変換回路24、FFT回路25、パラレル/シリアル変換回路26は、OFDM方式の復号を行うものである。つまり、シリアル/パラレル変換回路24で、有効データが切り出され、受信波形がf0 間隔毎に取り込まれて、パラレルデータに変換される。このシリアル/パラレル変換回路24の出力はFFT回路25に供給され、FFT回路25で、時間領域の信号が周波数領域の信号に変換される。このように、f0 間隔毎にサンプリングした波形をFFTすることにより、OFDM方式の復号が行われる。
【0038】
パラレル/シリアル変換回路26の出力がDQPSK復調回路27に供給される。DQPSK復調回路27で、DQPSKの復調処理が行われる。DQPSK復調回路27の出力が通信コントローラ11に供給される。通信コントローラ11の出力から受信データが出力される。
【0039】
全体の動作は、コントローラ28により制御される。データの送信及びデータの受信は、コントローラ28からの指令に基づいて、通信コントローラ11により制御される。
【0040】
このシステムは、1フレームを単位としてTDMA方式でデータを送るようにし、1フレームの先頭の1シンボルには、周期獲得用のプリアンブルデータを送るようにしている。このような制御を実現するために、無線通信制御端末102の無線通信ユニット105内には、プリアンブル用データ記憶部12が設けてある。そして、通信コントローラ11の制御で、1フレームの先頭の1シンボルの区間に、記憶部12から読出したプリアンブル用データを配置し、そのプリアンブル用データに続く伝送データと同様に、OFDM方式で変調されたOFDM信号として送信される。
【0041】
各無線通信端末101A,101B,‥‥の無線通信ユニット104A,104B,‥‥からアシンクロナス転送パケットなどの送信要求が送られると、この送信要求がアンテナ21で受信され、FFT回路25でOFDMの復調が行われ、DQPSK復調回路27でDQPSKの復調が行われて、通信コントローラ11に供給される。そして、復調された受信データは、通信コントローラ11からコントローラ28に送られる。
【0042】
コントローラ28には、資源情報メモリ30が設けられている。この資源情報メモリ30には、1フレームで送られる各無線通信端末101A,101B,‥‥の割り当て時間に関する資源情報が格納される。コントローラ28で、受信された送信要求と通信資源残料とに基づいて、各無線通信端末101A,101B,‥‥の送信割り当て時間が決定される。この送信割り当てのための制御情報は、コントローラ28から通信コントローラ11に送られる。そして、通信コントローラ11からのデータは、DQPSK変調回路12でDQPSK変調され、IFFT回路14でOFDMによる変換が行われ、アンテナ21から各無線通信端末101A,101Bの無線通信ユニット104A,104Bに向けて送られる。
【0043】
図6は、無線通信端末101A,101B,‥‥の無線通信ユニット104A,104B,‥‥の構成を示すものである。図6において、送信データは、通信コントローラ51を介して入力される。通信コントローラ51からの送信データは、DQPSK変調回路52に供給される。DQPSK変調回路52により、送信データがDQPSKで変調される。
【0044】
DQPSK変調回路52の出力がシリアル/パラレル変換回路53に供給される。シリアル/パラレル変換回路53で、シリアルデータがパラレルデータに変換される。シリアル/パラレル変換回路53の出力がIFFT回路54に供給される。IFFT回路54により、送信データが周波数領域のデータにマッピングされ、これが逆フーリエ変換され、時間領域のデータに変換される。IFFT回路54の出力がパラレル/シリアル変換回路55に供給される。シリアル/パラレル変換回路53、IFFT回路54、パラレル/シリアル変換回路55は、OFDM方式によりマルチキャリアの信号に変換するものである。
【0045】
パラレル/シリアル変換回路55の出力が周波数変換回路57に供給される。周波数変換回路57には、PLLシンセサイザ58から局部発振信号が供給される。周波数変換回路57により、送信信号が所定の周波数に変換される。
【0046】
周波数変換回路57の出力がパワーアンプ59に供給される。パワーアンプ59で、送信信号が電力増幅される。パワーアンプ59の出力がスイッチ回路60の端子60Aに供給される。データ送信時には、スイッチ回路60は、端子60A側に切り換えられる。スイッチ回路60の出力がアンテナ61に供給される。
【0047】
アンテナ61からの受信信号は、スイッチ回路60に供給される。データ受信時には、スイッチ回路60は、端子60B側に切り換えられる。スイッチ回路60の出力は、LAN62を介して増幅された後、周波数変換回路63に供給される。
【0048】
周波数変換回路63には、PLLシンセサイザ68から局部発振信号が供給される。周波数変換回路63により、受信信号が中間周波数信号に変換される。
【0049】
周波数変換回路63の出力がシリアル/パラレル変換回路64に供給されると共に、相関検出回路71に供給される。
【0050】
シリアル/パラレル変換回路64の出力がFFT回路65に供給される。FFT回路65の出力がパラレル/シリアル変換回路66に供給される。シリアル/パラレル変換回路64、FFT回路65、パラレル/シリアル変換回路66は、OFDM方式の復調を行うものである。
【0051】
パラレル/シリアル変換回路66の出力がDQPSK復調回路67に供給される。DQPSK復調回路67で、DQPSKの復調処理が行われる。DQPSK復調回路67の出力が通信コントローラ51に供給される。通信コントローラ51の出力から受信データが出力される。
【0052】
全体の動作は、コントローラ68により制御される。データの送信及びデータの受信は、コントローラ68からの指令に基づいて、通信コントローラ51により制御される。
【0053】
このシステムでは、1フレームを単位としてTDMA方式でデータを送るようにし、1フレームの先頭の1シンボルには、無線通信制御端末102の無線通信ユニット105から同期獲得用のプリアンブルデータが送られてくる。この同期獲得用のデータを受信して同期獲得処理を行うために、無線通信ユニット104A,104B,‥‥には、相関検出回路71と、タイマ72とが設けられる。フレームの先頭のタイミングで、無線通信制御端末102の無線通信ユニット105から送られてくるプリアンブルデータがアンテナ61で受信され、相関検出回路71に送られる。送信検出回路71は、受信された信号と予め設定されている信号(この設定されている信号はプリアンブルデータと同じパターンのデータ)との相関を検出しており、相関が強いと判断されると、相関検出信号が出力される。この相関検出回路71の出力がタイマ72に送られる。タイマ72の時間は、この相関検出回路71からの相関検出信号に基づいて設定される。
【0054】
非同期パケットとして送りたいデータがある場合には、コントローラ68からの指令により、通信コントローラ51から送信要求が送られる。この送信要求は、DQPSK変調回路52でDQPSK変調され、IFFT回路54でOFDMによる変換が行われ、アンテナ61から、無線通信制御端末102に向けて送られる。この送信要求は、無線通信制御端末102で受信され、無線通信制御端末102からは、送信割り当て時間を含む制御情報が返される。
【0055】
この制御情報は、アンテナ61で受信され、FFT回路65でOFDMの復調が行われ、DQPSK復調回路67でDQPSKの復調が行われて、通信コントローラ51に供給される。そして、復調された信号データは、通信コントローラ51からコントローラ68に送られる。
【0056】
この制御情報には、送信時間に関する情報が含まれている。これらの時間は、タイマ72の時間を基準にして設定される。タイマ72は、相関検出回路71の出力により、無線通信制御端末から送られてきたプリアンブルデータの受信タイミングにより設定されている。
【0057】
タイマ72により、送信開始時間になったと判断されると、コントローラ68からの指令により、通信コントローラ51から送信データが出力され、この送信データは、DQPSK変換回路52でDQPSK変調され、IFFT回路54でOFDMによる変換が行われ、アンテナ61から出力される。また、タイマ72により受信時間になったと判断されると、コントローラ68からの指令により、FFT回路65により受信データの復調処理が行われる。
【0058】
このように、このシステムでは、データをOFDMによりマルチキャリアを使って伝送している。OFDM波は、前述したように、ジッタに強く、数サンプルずれていても復調は可能である。しかしながら、それ以上ずれて、2シンボルに跨がってしまうと復調ができない。したがって、ある程度のタイミング設定を行う必要がある。そこで、このシステムでは、例えば147455シンボル(4m秒)を1フレームとし、このフレーム内でTDMA方式でデータを送るようにし、各フレームの先頭の1シンボルには、プリアンブルデータを配置し、このプリアンブルデータを利用して、復調タイミングを設定するようにしている。
【0059】
受信したOFDM波に対して受信クロックが6.8ppmずれを持っていると、4m秒の1フレームの間に、27.2n秒の時間差が蓄積する。これは、36.864MHzのサンプリングレートに相当する。したがって、6.8ppm程度の精度を持つクロックを用意すれば、確実に復調できることになる。
【0060】
なお、同期獲得用のプリアンブルデータのパターンとしては、例えば他の区間の伝送データで存在しないような特定のパターンのデータとすれば良い。
【0061】
ところで、実際には無線LANシステムの場合、無線制御通信端末102から送信される信号を、別の端末で中継して伝送することがあり、複数段に中継したとき、上述した時間差が累積して、フレーム周期の誤差がより大きくなる場合がある。図7は、フレーム周期の誤差が発生した状態の例を示す図である。この例では、1フレーム周期の4m秒毎に同期信号pが送信されている場合に、誤差の蓄積により、その同期信号のガウス分布gは、100ppmの範囲に広がっている状態を示している。本例の各通信端末においては、このような大きなフレーム周期誤差が発生して通信タイミングがずれるのを阻止できるようにしてある。以下、その構成と処理について説明する。
【0062】
図8は、本例の無線通信端末101A,101B,‥‥で、無線制御通信端末102等から送信される同期信号としてのプリアンブルデータを検出する構成の例のブロック図である。この同期処理構成は、図6で説明した相関検出回路71の構成に相当する。
【0063】
実数部及び虚数部の受信信号入力端子81,82に得られる信号を、フレーム相関器83とシンボル相関器84に供給し、端末側で予め用意されたフレーム同期用のOFDM信号と受信信号との相関処理及びシンボル検出用のOFDM信号と受信信号との相関処理を行う。それぞれの相関検出処理で用意されたOFDM信号は、フレーム同期獲得用及びシンボル同期獲得用のプリアンブルデータを、OFDM方式で変調した場合の信号である。
【0064】
図9は、フレーム相関器83の構成の例を示す図で、入力端子201に得られる端末側で用意されたフレーム同期検出用のOFDM符号の実数部を、シフトレジスタ202に供給する。また、入力端子211に得られる受信信号の実数部を、シフトレジスタ212に供給する。そして、両シフトレジスタ202,212の各段にセットされたデータを、そのシフトレジスタの段数用意された乗算器203a,203b,‥‥203nで個別に乗算し、それぞれの乗算器203a〜203nの乗算値を積分器204で積分し、実数部の相関値Rx re Sum を得る。その実数部の相関値Rx re Sum を二乗回路205で二乗された値として、その二乗値を加算器206に供給する。
【0065】
また、入力端子231に得られる端末側で用意されたフレーム同期検出用のOFDM信号の虚数部を、シフトレジスタ232に供給する。また、入力端子221に得られる受信信号の虚数部を、シフトレジスタ222に供給する。そして、両シフトレジスタ222,232の各段にセットされたデータを、そのシフトレジスタの段数用意された乗算器225a,225b,‥‥225nで個別に乗算し、それぞれの乗算器225a〜225nの乗算値を積分器226で積分し、虚数部の相関値Rx im Sum を得る。その虚数部の相関値Rx im Sum を二乗回路227で二乗された値として、その二乗値を加算器206に供給する。なお、入力端子201,231に得られるフレーム同期検出用のOFDM信号は、各端末内の記憶手段に予め用意されているもので、制御端末などからOFDM信号として送信される同期獲得用のプリアンブルデータを、OFDM信号から復調する前のデータと同一のデータである。また、各シフトレジスタの動作は、図8に示すクロック発生器87から供給されるクロックに同期して行われる。
【0066】
加算器206では、供給される実数部の相関値と虚数部の相関値を加算して、受信信号の相関値Sum Store を得る。この加算器206で得た相関値Sum Store は、デバイダ207に供給する。
【0067】
また、シフトレジスタ212の各段にセットされた実数部の受信データを、乗算器213a〜213nと二乗回路214a〜214nを介して加算器215a〜215nに供給し、シフトレジスタ222の各段にセットされた虚数部の受信データを、乗算器223a〜223nと二乗回路224a〜224nを介して加算器215a〜215nに供給し、実数部の受信データと虚数部の受信データとを加算する。そして、各加算器215a〜215nで加算された受信データを、積分器216に供給して積分し、受信電力RSSI Sumを得る。この積分器216で得た受信電力RSSI Sumは、デバイダ207に供給する。
【0068】
デバイダ207では、受信信号の相関値Sum Store を受信電力RSSI Sumで除算して、その解CorF(n) を得る。即ち、デバイダ207で次式によりCorF(n) を求める。
【0069】
【数1】
CorF(n) =Sum Store /RSSI Sum
【0070】
この求められた値CorF(n) は、比較器208に供給し、端末内で予め設定されて記憶されて端子209に得られるスレッショルド値THと比較する。ここでは、CorF(n) ≧スレッショルド値THかつCorF(n) の最大値を検出した時点で、フレーム同期出力POFDM Cor OUT として“H”データを端子210から出力する。また、CorF(n) <スレッショルド値THの場合には、“L”データを端子210から出力する。このフレーム同期出力POFDM Cor OUT は、図8に示すフレームカウンタ85に供給する。
【0071】
次に、図8に示すシンボル相関器84の構成について説明する。図10は、シンボル相関器84の構成の例を示す図で、入力端子301に得られる端末側で用意されたシンボル同期検出用のOFDM信号の実数部を、シフトレジスタ302に供給する。また、入力端子311に得られる受信信号の実数部を、シフトレジスタ312に供給する。そして、両シフトレジスタ302,312の各段にセットされたデータを、そのシフトレジスタの段数用意された乗算器303a,303b,‥‥303nで個別に乗算し、それぞれの乗算器303a〜303nの乗算値を積分器304で積分し、実数部の相関値Rx re Sum を得る。その実数部の相関値Rx re Sum を二乗回路305で二乗された値として、その二乗値を加算器306に供給する。
【0072】
また、入力端子331に得られる端末側で用意されたシンボル同期検出用のOFDM信号の虚数部を、シフトレジスタ332に供給する。また、入力端子321に得られる受信信号の虚数部を、シフトレジスタ322に供給する。そして、両シフトレジスタ322,332の各段にセットされたデータを、そのシフトレジスタの段数用意された乗算器325a,325b,‥‥325nで個別に乗算し、それぞれの乗算器325a〜325nの乗算値を積分器326で積分し、虚数部の相関値Rx im Sum を得る。その虚数部の相関値Rx im Sum を二乗回路327で二乗された値として、その二乗値を加算器306に供給する。なお、入力端子301,331に得られるシンボル同期検出用のOFDM信号は、各端末内の記憶手段に予め用意されているもので、制御端末などから送信されるシンボル同期獲得用のOFDM信号を復調する前のデータと同一のデータである。また、各シフトレジスタの動作は、図8に示すクロック発生器87から供給されるクロックに同期して行われる。
【0073】
加算器306では、供給される実数部の相関値と虚数部の相関値を加算して、受信信号の相関値Sum Store を得る。この加算器306で得た相関値Sum Store は、デバイダ307に供給する。
【0074】
また、シフトレジスタ312の各段にセットされた実数部の受信データを、乗算器313a〜313nと二乗回路314a〜314nを介して加算器315a〜315nに供給し、シフトレジスタ322の各段にセットされた虚数部の受信データを、乗算器323a〜323nと二乗回路324a〜324nを介して加算器315a〜315nに供給し、実数部の受信データと虚数部の受信データとを加算する。そして、各加算器315a〜315nで加算された受信データを、積分器316に供給して積分し、受信電力RSSI Sumを得る。この積分器316で得た受信電力RSSI Sumは、デバイダ307に供給する。
【0075】
デバイダ307では、受信信号の相関値Sum Store を受信電力RSSI Sumで除算して、その解CorS(n) を得る。即ち、デバイダ307で上述した〔数1〕式と同様の演算によりCorS(n) を求める。この求められた値CorS(n) は、比較器308に供給し、端末内で予め設定されて記憶されて端子309に得られるスレッショルド値THと比較する。ここでは、CorS(n) ≧スレッショルド値THかつCorS(n) の最大値を検出した時点で、シンボル検出出力SOFDM Cor OUT として“H”データを端子310から出力する。また、CorS(n) <スレッショルド値THの場合には、“L”データを端子310から出力する。このシンボル検出出力SOFDM Cor OUT は、図8に示すシンボルカウンタ86に供給する。
【0076】
図8に示すフレームカウンタ85とシンボルカウンタ86は、それぞれクロック発生器87から供給されるクロックのカウントを行うカウンタで、ここでは0〜71の72値を周期的にカウントするカウンタであり、そのカウント出力に基づいてフレーム同期又はシンボル同期を発生させるデータをフレーム同期発生回路89及びシンボル同期発生回路90に出力する。ここで、フレームカウンタ85とシンボルカウンタ86には、タイミングエラーコレクション部88が接続してあり、“H”データが相関器83,84から供給されるとき、そのときのカウント値をタイミングエラーコレクション部88に供給すると共に、カウント値をリセットする構成としてあり、各カウンタ85,86でのカウント状態は、タイミングエラーコレクション部88により制御される。即ち、タイミングエラーコレクション部88からの出力に基づいて、カウントアップせずに待機するモードを備える。
【0077】
フレーム同期発生回路89では、フレームカウンタ85の出力とフレーム相関器83の出力に基づいて、フレーム同期パルスを出力し、そのフレーム同期パルスを加算器91に供給する。具体的には、フレーム相関器83からフレーム同期発生回路89に、フレーム検出出力POFDM Cor OUT として“H”が供給されるとき、72クロック毎に8回、フレーム同期パルスを出力する。このとき、フレームカウンタ85から供給されるフレーム同期データ(以下AVフレーム同期データと称する)が“H”レベルになるときを基準として、±15クロックの範囲内に、フレーム検出出力POFDM Cor OUT が“H”レベルになる場合には、そのフレーム相関器83が検出したタイミングが有効であると判断し、そのときのフレーム検出出力POFDM Cor OUT が“H”レベルになるタイミングを基準として、72クロック毎に8回、フレーム同期パルスを出力する。また、AVフレーム同期データが“H”レベルになるタイミングを基準として、±15クロックの範囲内でフレーム検出出力POFDM Cor OUT が“L”レベルのままである場合には、フレーム同期タイミングを誤検出したと判断して、前回のフレーム同期パルスと同じタイミング(この同じタイミングはタイミングエラーコレクション部88とフレームカウンタ85で設定されたタイミング)に、72クロック毎に8回、フレーム同期パルスを出力する。
【0078】
また、シンボル同期発生回路90では、シンボルカウンタ86の出力とシンボル相関器84の出力に基づいて、シンボル同期パルスを出力し、そのシンボル同期パルスを加算器91に供給する。具体的には、シンボル相関器84からシンボル同期発生回路90に、シンボル検出出力SOFDM Cor OUT として“H”が供給されるとき、72クロック毎にシンボル同期パルスを出力する。このとき、シンボルカウンタ86から供給されるシンボル同期データ(以下AVシンボル同期データと称する)が“H”レベルになるときを基準として、±15クロックの範囲内に、シンボル検出出力SOFDM Cor OUT が“H”レベルになる場合だけ、そのシンボル相関器84が検出したタイミングが有効であると判断し、そのときのフレーム検出出力POFDM Cor OUT が“H”レベルになるタイミングを基準として、72クロック毎にシンボル同期パルスを出力する。
【0079】
加算器91では、両同期パルスを合成した同期パルスとし、その同期パルスを出力端子92に出力する。この出力端子92に得られる同期パルスにより、コントローラ68はこの端末での通信タイミングを制御する。ここでは、受信データをFFT65へ出力するタイミングの制御を行う。
【0080】
図11はタイミングエラーコレクション部88の構成を示した図である。このタイミングエラーコレクション部88は、タイミングエラーカウンタ401と、タイミングエラーメモリ402と、タイミングエラー算出部403と、タイミングエラー集計部404とで構成してある。タイミングエラーカウンタ401は、クロック入力端子407に得られるクロックに同期してカウントを行うカウンタであり、そのカウント値をタイミングエラー集計部408に供給する。フレームカウンタ85から供給されるカウント値のデータは、タイミングエラーメモリ402で記憶される。このメモリ402に記憶されるカウント値は、検出されるフレーム周期に全く誤差がない場合には、常時同じ値になる。実際には、フレーム周期の誤差に対応して、カウント値が変化し、そのフレーム周期の誤差をカウント値として過去の所定フレーム周期(例えば10フレーム周期)蓄積する。このメモリ402に記憶されたカウント値のデータに基づいて、その蓄積したフレーム期間の誤差の平均値をタイミングエラー算出部403で算出する。
【0081】
タイミングエラー算出部403で算出されたフレーム周期誤差に基づいて、タイミングエラー集計部404でフレームカウンタ85及びシンボルカウンタ86でのカウント状態の制御を行って、フレーム周期誤差を修正させる。このフレーム周期誤差の修正時には、タイミングエラー集計部404から各カウンタ85,86に、修正データTEC OUT として“H”データを供給し、サンプルポイントの補正を行う。
【0082】
即ち、フレーム周期誤差は、1フレーム中に起こる基準周期(ここでは4msec)とのずれである。このずれは、送信側の端末のクロック精度と、受信側の端末のクロック精度とのずれで決まるものであり、一定間隔で誤差が増加(又は減少)していく。よって、1対1の送受信に関するフレーム同期誤差修正は、受信フレームに一定間隔毎にサンプルポイントを修正(増加又は減少)すれば良い。
【0083】
その具体的な修正としては、例えばタイミングエラー集計部404内に、誤差修正用のカウンタを設定し、そのカウンタで例えば0〜2047の周期のカウント動作を実行させる。そして、測定されたフレーム周期が基準周期よりも長い場合に、フレーム周期誤差Terr =3Chipであったとする。このときのフレーム周期誤差は3であるので、フレーム同期誤差修正は、タイミングエラー集計部404内のカウンタが、2048/3回カウントする毎に、フレーム誤差修正を実行することになる。即ち、この例では、カウント値が2048/3(即ち682),4096/3(即ち1364),2047において、修正データTEC OUT =Hとなる。このカウント値のとき修正データTEC OUT =Hとなることで、フレームカウンタ85及びシンボルカウンタ86は、そのときカウント動作を停止する。
【0084】
また、測定されたフレーム周期及びシンボル周期が基準周期よりも短い場合には、修正データTEC OUT =Lとし、フレームカウンタ85は、そのカウンタ84に供給されるフレーム同期出力POFDM Cor OUT =Hの時点で、直ちにフレーム同期信号の出力を行う。また、シンボル周期についても、シンボル同期出力SOFDM Cor OUT =Hの時点で、直ちにシンボル同期信号の出力を行う。
【0085】
このタイミングエラーコレクション部88によるタイミング修正動作は周期的に実行されるものである。
【0086】
次に、以上説明した構成の回路で実行される同期処理を、図12以降のフローチャートを参照して説明する。まず、図12のフローチャートを参照して、フレーム同期処理について説明すると、フレーム相関器83で相関値の実数部を計算すると共に(ステップ101)、相関値の虚数部を計算し(ステップ102)、さらに受信電力を計算し(ステップ103)、実数部と虚数部を加算した相関値を算出する(ステップ104)。そして、計算された相関値を受信電力で除算した値Cor (n) が最大値であるか否か判断し(ステップ105)、最大値でない場合にはフレーム同期発生器89にAVフレーム同期データ=Lを出力する(ステップ106)。ステップ105で最大であると判断した場合には、エラー状態であると判断してエラー処理を行い(ステップ107)、フレーム同期発生器89にAVフレーム同期データ=Hを出力する(ステップ108)。
【0087】
次に、図13のフローチャートを参照して、シンボル同期処理について説明すると、シンボル相関器84で相関値の実数部を計算すると共に(ステップ111)、相関値の虚数部を計算し(ステップ112)、さらに受信電力を計算し(ステップ113)、実数部と虚数部を加算した相関値を算出する(ステップ114)。そして、計算された相関値を受信電力で除算した値Cor (n) が最大値であるか否か判断し(ステップ115)、最大値でない場合にはシンボル同期発生器90にAVシンボル同期データ=Lを出力する(ステップ116)。ステップ115で最大であると判断した場合には、エラー状態であると判断してエラー処理を行い(ステップ117)、シンボル同期発生器90にAVシンボル同期データ=Hを出力する(ステップ118)。
【0088】
次に、図14のフローチャートを参照して、タイミングエラーコレクション部88での処理を説明する。まず、フレーム相関器83の出力として“H”を受信したか判断し(ステップ121)、フレームカウンタのカウント値をタイミングエラーメモリメモリ402に出力する(ステップ122)。ここで、フレームカウンタのカウント値X1 として、0≦X1 ≦15の範囲であるか否か判断し(ステップ123)、この範囲であるとき誤差Dをフレームカウンタのカウント値とする(ステップ124)。また、ステップ123でカウント値X1 が範囲外であるとき、カウント値X1 が56≦X1 ≦71の範囲であるか否か判断し(ステップ125)、この範囲であるとき誤差Dを〔フレームカウンタのカウント値−72〕とする(ステップ126)。さらに、ステップ125でカウント値X1 が範囲外であると判断されたときには、そのときのカウント値を破棄する(ステップ127)。
【0089】
ステップ124,126で誤差値を設定したとき、タイミングエラーメモリメモリ402に10回の誤差値を蓄積したか否か判断し(ステップ128)、10回の誤差値が蓄積されてない場合には、ステップ121に戻る。10回の誤差値が蓄積された場合には、タイミングエラーメモリ402内の10個の誤差値Dを、タイミングエラー計算部403に出力し(ステップ129)、10個の誤差値Dの平均値Err を計算して、その結果をタイミングエラー集計部404に出力する(ステップ130)。また、タイミングエラーカウンタ401からタイミングエラー集計部404に、カウント値の最大値のデータを送る(ステップ131)。タイミングエラー集計部404では、タイミングエラーカウンタ401から受け取った最大値を、誤差値Dの平均値Err で除算して、ホールド動作させるカウンタ値をタイミングエラーコレクション部の中に設定する(ステップ132)。
【0090】
次に、シンボルカウンタ86の出力パターンを、図15のフローチャートを参照して説明する。まず、シンボル相関器84からのデータでシンボル開始が検出されると(ステップ141)、タイミングエラーコレクション部88で設定された誤差値Dの平均値Err が、平均値Err ≦0の範囲であるか否か判断し(ステップ142)、平均値Err ≦0の範囲である場合には、フレームカウンタ85のカウント値x1 が、0≦x1 ≦56の範囲内であるか否か判断する(ステップ143)。ここで、カウント値x1 が範囲外であると判断した場合には、シンボルカウンタ出力=Hを出力する(ステップ144)。
【0091】
ステップ143で、カウント値x1 が範囲内であると判断した場合には、シンボルカウンタ出力=Lを出力する(ステップ145)。また、ステップ142で平均値Err ≦0の範囲でないと判断した場合には、フレームカウンタ85のカウント値x1 が、15≦x1 ≦56の範囲内であるか否か判断し(ステップ146)、この範囲内であるとき、ステップ145に移って、シンボルカウンタ出力=Lを出力する。
【0092】
ステップ146で、フレームカウンタ85のカウント値x1 が、15≦x1 ≦56の範囲内でないと判断したとき、タイミングエラーコレクション部88内に設定したカウンタ401のカウント値が最大値か否か判断する(ステップ147)。ここで、最大値でない場合には、カウンタ401のカウント値をインクリメントさせ(ステップ148)、カウンタ401のカウント値が最大値か否か判断する(ステップ149)、最大値と判断されるまでカウント値のインクリメントを繰り返させる。
【0093】
ステップ147又はステップ149で最大値と判断された場合には、タイミングエラーコレクション部88の出力として“H”をシンボルカウンタ86に供給する(ステップ150)。そして、シンボルカウンタ86のカウントを停止させ、タイミングエラーカウンタ401をインクリメントさせる(ステップ151)。そして、タイミングエラーカウンタ401のカウント値が0であるか否か判断し(ステップ152)、0でない場合にはステップ150に戻る。
【0094】
ステップ152でカウント値が0である場合には、タイミングエラーコレクション部88の出力として“L”をシンボルカウンタ86に供給する(ステップ153)。そして、シンボルカウンタ86の出力を“H”とする(ステップ154)。
【0095】
次に、フレームカウンタ85の出力パターンを、図16のフローチャートを参照して説明する。まず、フレーム相関器83からのデータでフレーム開始が検出されると(ステップ161)、タイミングエラーコレクション部88で設定された誤差値Dの平均値Err が、平均値Err ≦0の範囲であるか否か判断し(ステップ162)、平均値Err ≦0の範囲である場合には、フレームカウンタ85のカウント値x1 が、0≦x1 ≦56の範囲内であるか否か判断する(ステップ163)。ここで、カウント値x1 が範囲外であると判断した場合には、フレームカウンタ出力=Hを出力する(ステップ164)。
【0096】
ステップ163で、カウント値x1 が範囲内であると判断した場合には、フレームカウンタ出力=Lを出力する(ステップ165)。また、ステップ162で平均値Err ≦0の範囲でないと判断した場合には、フレームカウンタ85のカウント値x1 が、15≦x1 ≦56の範囲内であるか否か判断し(ステップ166)、この範囲内であるとき、ステップ165に移って、シンボルカウンタ出力=Lを出力する。
【0097】
ステップ166で、フレームカウンタ85のカウント値x1 が、15≦x1 ≦56の範囲内でないと判断したとき、タイミングエラーコレクション部88内に設定したカウンタ401のカウント値が最大値か否か判断する(ステップ167)。ここで、最大値でない場合には、カウンタ401のカウント値をインクリメントさせ(ステップ168)、カウンタ401のカウント値が最大値か否か判断する(ステップ169)、最大値と判断されるまでカウント値のインクリメントを繰り返させる。
【0098】
ステップ167又はステップ169で最大値と判断された場合には、タイミングエラーコレクション部88の出力として“H”をフレームカウンタ85に供給する(ステップ170)。そして、フレームカウンタ85のカウントを停止させ、タイミングエラーカウンタ401をインクリメントさせる(ステップ171)。そして、タイミングエラーカウンタ401のカウント値が0であるか否か判断し(ステップ172)、0でない場合にはステップ170に戻る。
【0099】
ステップ172でカウント値が0である場合には、タイミングエラーコレクション部88の出力として“L”をフレームカウンタ85に供給する(ステップ173)。そして、フレームカウンタ85の出力を“H”とする(ステップ174)。
【0100】
ここで、実際の出力例を図17に示す。フレーム相関器83の出力が図17のAに示す状態であり、シンボル相関器84の出力が図17のBに示す状態であり、フレームカウンタ85からのAVフレーム同期パルスが図17のDに示す状態であり、シンボルカウンタ86からのAVシンボル同期パルスが図17のEに示す状態であるとする。このとき、フレーム同期発生器89が出力するフレーム同期パルスとしては、図17のEに示すように、フレーム相関検出に基づいて設定されたタイミングで、1周期に8個のパルス列となる。また、シンボル同期発生器90が出力するシンボル同期パルスとしては、図17のFに示すように、シンボル相関検出に基づいて設定されたタイミングとなるが、ここではAVシンボル同期パルスにエラーが検出された場合、そのエラーが検出されたタイミングのパルス(図17のFに×印を付与して示したパルス)は出力されない。従って、端子92から出力される同期パルスとしては、図17のGに示すようなパルス列となる。
【0101】
なお、本例の回路での処理の真理値表を示すと、次の〔表1〕に示すようになる。
【0102】
【表1】
Figure 0004406998
【0103】
この〔表1〕で示されるように、タイミングエラーコレクション部88の出力が“H”であるとき誤検出を行った場合であり、“L”であるとき正しい検出を行った場合に相当する。
【0104】
このように本例の端末装置で同期捕捉処理を行うことで、例えば無線通信制御端末102から送信される同期信号を、いずれかの無線通信端末で受信して中継する際に、その中継されるタイミングのずれを阻止することができ、中継が複数段行われるような場合であっても、同期タイミングのずれを防止できる。具体的には、同期信号を送信する側の端末のクロックと、受信する側の端末のクロックとのずれに起因するタイミングのずれが正しく補正されると共に、中継する端末で、同期信号の受信に一時的に失敗しても、一定の正しい周期で同期信号が生成されて、その生成された同期信号に基づいて受信処理や送信処理が行われ、必要により生成された同期信号がこの端末で中継される他の端末に対して送信される。
【0105】
例えば図18に示すように、ノードN1〜N5の5個の端末がネットワーク内でほぼ直列状に配置されて、ノードN5からノードN1へのデータ伝送時に、ノードN4,N3,N2での中継が必要な場合を想定すると、中継するノードN2〜N4から再送信される同期信号などのタイミングのずれを最小限に抑えることができ、中継する毎に誤差が蓄積されるようなことがない。従って、無線LAN内での通信が、同期タイミングのずれなく、正しく行え、同期タイミングのずれによる伝送エラーの発生を最小限に抑えることができ、用意された伝送帯域を効率良く使用できる。
【0106】
なお、ここまで説明した同期獲得処理は、図1〜図6で説明した無線LANシステム用の端末装置に限定されるものではなく、同様の同期獲得処理が必要な各種通信方式用の無線通信端末に適用できることは勿論である。
【0107】
また、上述した実施の形態で過去の同期信号検出周期を判断する処理としては、単純に所定回のデータの平均をとるようにしたが、例えば何らかの重みづけを行って平均の周期を検出するようにしても良い。
【0108】
また、上述した実施の形態では、OFDM信号として伝送される同期獲得用のデータの検出として、図9に示したフレーム同期検出の場合と、図10に示したシンボル同期検出の場合のいずれでも、受信信号の実数成分と虚数成分とのそれぞれで、端末内に予め用意されたデータと比較して、相関を検出するようにしたが、いずれか一方の成分だけから検出しても良い。
【0109】
図19は、フレーム相関器83で受信信号の実数成分の相関だけを検出する構成の例を示す図である。入力端子201に得られる端末側で用意されたフレーム同期検出用のOFDM符号の実数部を、シフトレジスタ202に供給する。また、入力端子211に得られる受信信号の実数部を、シフトレジスタ212に供給する。そして、両シフトレジスタ202,212の各段にセットされたデータを、そのシフトレジスタの段数用意された乗算器203a,203b,‥‥203nで個別に乗算し、それぞれの乗算器203a〜203nの乗算値を積分器204で積分し、実数部の相関値Rx re Sum を得る。その実数部の相関値Rx re Sum を二乗回路205で二乗された値として、受信信号の相関値Sum Store を得、その相関値をデバイダ207に供給する。
【0110】
また、シフトレジスタ212の各段にセットされた実数部の受信データを、乗算器213a〜213nを介して二乗回路214a〜214nに供給する。そして、各二乗回路214a〜214nが出力する受信データを、積分器216に供給して積分し、受信電力RSSI Sumを得る。この積分器216で得た受信電力RSSI Sumを、デバイダ207に供給する。
【0111】
デバイダ207では、受信信号の相関値Sum Store を受信電力RSSI Sumで除算して、その解CorF(n) を得る。求められた値CorF(n) は、比較器208に供給し、端末内で予め設定されて記憶されて端子209に得られるスレッショルド値THと比較し、比較結果としてのフレーム同期出力POFDM Cor OUT を端子210から図8に示すフレームカウンタ85に供給する。
【0112】
この図19に示すように、実数成分だけの処理からフレーム相関を検出する構成とすることで、虚数成分についても処理する図9の構成に比べて、簡単にフレーム相関を検出できるようになる。但し、フレーム相関の検出精度については、図9に示すように受信信号の実数成分と虚数成分の双方から検出する方が、より高い精度でフレーム相関を検出できる。
【0113】
シンボル同期についても同様に、実数成分と虚数成分のいずれか一方だけから検出するようにしても良い。図20は、シンボル相関器84で受信信号の実数成分の相関だけを検出する構成の例を示す図である。入力端子301に得られる端末側で用意されたシンボル同期検出用のOFDM符号の実数部を、シフトレジスタ302に供給する。また、入力端子311に得られる受信信号の実数部を、シフトレジスタ312に供給する。そして、両シフトレジスタ302,312の各段にセットされたデータを、そのシフトレジスタの段数用意された乗算器303a,303b,‥‥303nで個別に乗算し、それぞれの乗算器303a〜303nの乗算値を積分器304で積分し、実数部の相関値Rx re Sum を得る。その実数部の相関値Rx re Sum を二乗回路305で二乗された値として、受信信号の相関値Sum Store を得、その相関値をデバイダ307に供給する。
【0114】
また、シフトレジスタ312の各段にセットされた実数部の受信データを、乗算器313a〜313nを介して二乗回路314a〜314nに供給する。そして、各二乗回路314a〜314nが出力する受信データを、積分器316に供給して積分し、受信電力RSSI Sumを得る。この積分器316で得た受信電力RSSI Sumを、デバイダ307に供給する。
【0115】
デバイダ307では、受信信号の相関値Sum Store を受信電力RSSI Sumで除算して、その解CorS(n) を得る。求められた値CorS(n) は、比較器308に供給し、端末内で予め設定されて記憶されて端子309に得られるスレッショルド値THと比較し、比較結果としてのフレーム同期出力POFDM Cor OUT を端子310から図8に示すシンボルカウンタ86に供給する。
【0116】
この図20に示すように、実数成分だけの処理からシンボル相関を検出する構成とすることで、虚数成分についても処理する図10の構成に比べて、簡単にシンボル相関を検出できるようになる。但し、シンボル相関の検出精度については、図10に示すように受信信号の実数成分と虚数成分の双方から検出する方が、より高い精度でシンボル相関を検出できる。
【0117】
【発明の効果】
本発明の同期獲得方法によると、受信したOFDM信号に含まれる同期信号の検出に失敗したとき、カウンタのカウント値に基づいて同期信号が発生され、同期信号の検出に一時的に失敗しても同期タイミングを維持することができる。例えば、受信した同期信号に同期したタイミングで、その同期信号を送信して、中継を行う端末に適用することで、無線ネットワーク内での同期の乱れを防止できる。従って、何らかの要因で、無線ネットワーク内の特定の端末での受信状態が悪い場合でも、その端末での同期獲得を継続して行え、伝送されるデータを同期タイミングのずれなく確実に受信処理できる。
【0118】
また本発明の同期獲得方法によると、同期信号を発生させるカウント値は、過去の複数回にわたる同期信号検出時のカウント値を平均化した値としたことで、同期タイミングを過去の受信状態に基づいて正確に推定することができる。
【0119】
また本発明の同期獲得方法によると、同期信号を発生させるカウント値は、同期信号検出時のカウント値と常時比較し、その比較で一定値以上の隔たりがある場合には、検出された同期信号を無視し、その代わりに発生させた同期信号を使用することで、同期信号の誤検出による同期タイミングの乱れを効果的に防止できる。
【0120】
また本発明の同期獲得方法によると、同期信号の検出は、受信信号の実数成分又は虚数成分のいずれか一方だけから行うようにしたことで、一方の成分だけの相関検出などによる簡単な処理で、同期信号を検出できるようになる。
【0121】
また本発明の無線通信装置によると、同期検出手段でOFDM信号として伝送される同期信号の検出に失敗したとき、記憶手段に記憶された過去のカウント値と、第1のカウンタのカウント値との比較で、同期信号を検出した場合と同様の基準タイミングが発生されて、その基準タイミングに基づいて通信制御が行え、同期信号の検出に一時的に失敗しても同期タイミングを維持できる。従って、何らかの要因で受信状態が悪化した場合でも、この無線通信装置では同期獲得を継続して行え、伝送されるデータを同期タイミングのずれなく確実に受信処理できる。
【0122】
また本発明の無線通信装置によると、記憶手段に記憶されて制御手段で比較するカウント値は、過去の複数回にわたる同期信号検出時のカウント値を平均化した値としたことで、同期タイミングを過去の受信状態に基づいて正確に推定することができる無線通信装置が得られる。
【0123】
また本発明の無線通信装置によると、制御手段は、記憶手段に記憶されたカウント値と、第1のカウンタのカウント値とが一定値以上の隔たりが検出されたとき、検出された同期信号による基準タイミングを無視し、カウント値の比較で生成された基準タイミングを使用することで、同期信号の誤検出による同期タイミングの乱れを効果的に防止できる無線通信装置が得られる。
【0124】
また本発明の無線通信装置によると、同期検出手段での同期信号の検出は、受信信号の実数成分又は虚数成分のいずれか一方だけを使用して検出することで、一方の成分だけの相関検出などによる簡単な構成で、同期信号を良好に検出できる無線通信装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態が適用された無線LANシステムの構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態が適用された無線LANシステムにおける無線通信制御端末の無線通信ユニットの一例のブロック図である。
【図3】OFDM方式の説明に用いるスペクトラム図である。
【図4】本発明の一実施の形態が適用された無線LANシステムにおけるOFDM変調の説明に用いるブロック図である。
【図5】本発明の一実施の形態が適用された無線LANシステムにおけるOFDM変調の説明図である。
【図6】本発明の一実施の形態が適用された無線LANシステムにおける無線通信端末の無線通信ユニットの一例のブロック図である。
【図7】本発明の一実施の形態で発生するフレーム周期誤差の例を示すタイミング図である。
【図8】本発明の一実施の形態の無線通信端末で同期検出処理を行う構成の例を示すブロック図である。
【図9】本発明の一実施の形態の無線通信端末のフレーム相関器の構成の例を示すブロック図である。
【図10】本発明の一実施の形態の無線通信端末のシンボル相関器の構成の例を示すブロック図である。
【図11】本発明の一実施の形態のタイミングエラーコレクション部の構成の例を示すブロック図である。
【図12】本発明の一実施の形態によるフレーム同期処理を示すフローチャートである。
【図13】本発明の一実施の形態によるシンボル同期処理を示すフローチャートである。
【図14】本発明の一実施の形態によるホールド回数設定処理を示すフローチャートである。
【図15】本発明の一実施の形態によるシンボルカウンタ出力パターンを示すフローチャートである。
【図16】本発明の一実施の形態によるフレームカウンタ出力パターンを示すフローチャートである。
【図17】本発明の一実施の形態による出力パルスの例を示すタイミング図である。
【図18】本発明の一実施の形態による伝送状態の例を示す説明図である。
【図19】本発明の他の実施の形態の無線通信端末のフレーム相関器の構成の例を示すブロック図である。
【図20】本発明の他の実施の形態の無線通信端末のシンボル相関器の構成の例を示すブロック図である。
【符号の説明】
11,51…通信コントローラ、12…プリアンブル用データ記憶部、28,68…コントローラ、29,72…タイマ、83…フレーム相関器、84…シンボル相関器、85…フレームカウンタ、86…シンボルカウンタ、88…タイミングエラーコレクション部、89…フレーム同期発生部、90…シンボル同期発生部、91…加算器、101A,101B…無線通信端末、102…無線通信制御端末、104A,104B,105…無線通信ユニット、113A,113B,117…制御部

Claims (4)

  1. 所定の局から周期的に無線送信される同期信号を受信して、その受信した同期信号を検出して、同期タイミングを獲得する同期獲得方法において、
    OFDM信号として上記所定の局から伝送される信号を受信し、その受信したOFDM信号に含まれる同期信号の検出に同期した周期で第1のカウンタのカウント値のリセット動作を行い、さらに受信したOFDM信号シンボル周期で第2のカウンタのカウント値のリセット動作を行い、
    上記第2のカウンタにより受信信号についてシンボル単位での同期処理を行う共に、上記OFDM信号として伝送される同期信号の検出に失敗したとき、過去に同期信号を受信して検出した際の上記第1のカウンタのカウント値に到達したとき、上記同期信号を発生させ、発生された同期信号で受信したOFDM信号のフレーム同期処理を行うものであり、
    上記同期信号を発生させる上記第1のカウンタのカウント値は、過去の複数回にわたる同期信号検出時のカウント値を平均化した値とし、
    上記同期信号を発生させる上記第1のカウンタのカウント値は、同期信号検出時のカウント値と常時比較し、その比較で一定値以上の隔たりがある場合には、検出された同期信号を無視し、その代わりに発生させた同期信号を使用する
    同期獲得方法。
  2. 請求項1に記載の同期獲得方法において、
    上記同期信号の検出は、受信信号の実数成分又は虚数成分のいずれか一方だけから行うようにした
    同期獲得方法。
  3. 無線信号を受信する受信手段と、
    上記受信手段が受信したOFDM信号から所定の同期信号を検出して、その検出タイミングを基準タイミングとする同期検出手段と、
    上記同期検出手段での同期信号の検出に同期してカウント値のリセットが行われる第1のカウンタと、
    上記受信手段が受信したOFDM信号のシンボル周期でカウント値のリセットが行われる第2のカウンタと、
    上記第1のカウンタの過去のカウント値を記憶する記憶手段と、
    上記第2のカウンタのカウント動作に基づいて受信したOFDM信号のシンボル同期処理を行うと共に、上記第1のカウンタのカウント値と上記記憶手段に記憶されたカウント値とを比較して、上記記憶手段に記憶されたカウント値になったとき、基準タイミングを発生させ、発生させた基準タイミングでフレーム同期処理を行う制御手段とを備え、
    上記記憶手段に記憶されて上記制御手段で比較する上記第1のカウンタのカウント値は、過去の複数回にわたる同期信号検出時のカウント値を平均化した値とし、
    上記制御手段は、上記記憶手段に記憶された上記第1のカウンタのカウント値と、上記第1のカウンタのカウント値とが一定値以上の隔たりが検出されたとき、検出された同期信号による基準タイミングを無視し、カウント値の比較で生成された基準タイミングを使用する
    無線通信装置。
  4. 請求項3に記載の無線通信装置において、
    上記同期検出手段での同期信号の検出は、受信信号の実数成分又は虚数成分のいずれか一方だけを使用して検出する
    無線通信装置。
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