JP2002314449A - 受信装置 - Google Patents

受信装置

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JP2002314449A
JP2002314449A JP2001118185A JP2001118185A JP2002314449A JP 2002314449 A JP2002314449 A JP 2002314449A JP 2001118185 A JP2001118185 A JP 2001118185A JP 2001118185 A JP2001118185 A JP 2001118185A JP 2002314449 A JP2002314449 A JP 2002314449A
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JP2001118185A
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English (en)
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Hiroshi Wakimoto
啓史 脇本
Masahiro Kusuki
正啓 楠木
Takeshi Saka
剛 坂
Hideaki Furukawa
秀暁 布留川
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Pioneer Corp
Original Assignee
Pioneer Electronic Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディジタル放送の受信開始から受信情報出力
までの時間を短縮できる受信装置を提供する。 【解決手段】 前回受信した放送電波に同期したデータ
ロック周波数を記憶しておき、該放送設備と同一設備か
ら放送される電波を受信する際には、記憶したデータロ
ック周波数を基準としてこれに種々の補正を加え、今回
受信時に必要なデータロック周波数検出のための走査開
始周波数とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、周波数偏差補正機
能を有する受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】CDM方式のような単一周波数を用いた
多重化方式によるディジタル放送電波を受信して、該放
送電波から受信データを再生するためには、受信装置に
おいて放送電波の中心周波数に同期したデータロック周
波数を生成する必要がある。しかしながら、既知の放送
電波周波数或いは、それに同期したデータロック周波数
は、必ず周波数偏差を伴っているため常に一定とはいえ
ない。かかる周波数偏差の要因としては、主に、送信側
の放送設備による放送設備偏差、受信機における受信環
境の環境による環境偏差、受信機内部の要因による内部
要因偏差などが考えられる。これらの偏差の中では放送
設備偏差が最も大きく、次いで受信装置の内部要因偏
差、環境偏差という順になる。ディジタル放送電波を受
信する受信装置としては、これら全ての周波数偏差があ
った場合でも、受信データの再生を可能とする周波数偏
差の吸収能力を持ち合わせる必要がある。
【0003】一方、データロック周波数が求まり、受信
放送電波の中心周波数との同期が確立した後、受信デー
タのロックを維持するための制御方法としては、いわゆ
る自動周波数制御回路(以下AFCと称する)による周
波数制御方式がある。これによって、受信電波の中心周
波数とデータロック周波数の同期外れ、いわゆるデータ
ロック外れを最小限に抑えることが可能となる。
【0004】しかし、AFCによる周波数の制御範囲
は、前述の周波数偏差に比較して極めて狭い場合が通常
である。例えば、前記放送設備偏差の場合は、一般に、
AFCによる周波数制御範囲の5〜10倍程度の拡がり
を有するため、AFCのみによる周波数偏差の吸収は困
難である。従って、ディジタル放送の受信開始時におい
てデータロック周波数を検出する初期段階では、AFC
による周波数制御の他に、例えば、PLL(Phase Locke
d Loop)回路等による受信周波数帯域のトラッキングが
必要となる。そして、前述の周波数偏差条件を考慮した
場合、受信開始時におけるトラッキングの周波数範囲
は、図1に示すように、放送設備偏差の公称値、環境偏
差、内部要因偏差等の考慮すべき周波数偏差の全てを含
めたものとしなければならない。
【0005】一方、CDM方式による多重化ディジタル
放送の受信装置では、トラッキング周波数範囲内の各周
波数ポイントにおいて、符号の合わせ込み、即ち、符号
相関検出によるデータロックの検出処理が必要となる。
従って、トラッキングの際は、1つの周波数ポイントに
おいてデータロック検出処理が終了するまで待機し、該
周波数ポイントにおいてデータロックが不可能であれ
ば、さらに周波数ポイントを移動して同様の処理を行う
必要がある。
【0006】従って、トラッキングを行う周波数ポイン
トの数が増えると、トラッキング開始の周波数ポイント
と検出すべきデータロック周波数とが離れていた場合、
トラッキングを行う周波数ポイントの数が増加し、最終
的に、データロック周波数を示す周波数ポイントに辿り
着くまでに長時間を要することになる。特に、ディジタ
ル放送の場合は、伝送過程においてデータ配列の並び替
えであるインターリーブ処理が行われているので、受信
装置側でのデインターリーブ処理に更に時間を必要とす
る場合がある。
【0007】これは、受信装置のユーザーから見れば、
装置の電源投入から音声情報や文字情報などの受信デー
タを得るまでに、必要以上の時間がかかるという不具合
が生ずることに他ならない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
不具合を解決するためになされたものであり、放送電波
の受信開始から、受信データのデータロックが完了する
までの所要時間を短縮するディジタル放送受信装置を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、放送電波が含
まれる周波数帯域を複数の帯域ブロックに分割し、前記
帯域ブロックを順次走査することにより前記放送電波に
同期したデータロック周波数を検出する周波数検出部
と、前記周波数検出部によって検出されたデータロック
周波数に基づいて、受信した放送電波から受信データを
再生する受信再生部と、を含む受信装置であって、前記
周波数検出部より検出されたデータロック周波数に関す
る所定の情報と、該データロック周波数と同期関係を有
する前記放送電波に関する所定の情報と、を対応して記
憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された放送電波と同
じ放送電波を再受信する際に、該放送電波に対応して記
憶されたデータロック周波数に関する情報に基づいて、
前記周波数検出部が走査を開始する前記帯域ブロックを
決定する制御部と、を有することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】図2は、本発明による受信装置に
関する実施例を示すブロック図である。図2において、
受信アンテナ10は、例えばCDM方式による変調処理
を施されたディジタル放送電波を受信するためのアンテ
ナである。高周波処理回路11は、受信した放送電波に
ついて同調や周波数変換などの高周波処理を行う、いわ
ゆる受信機のフロントエンド部分に相当する回路であ
る。
【0011】また、PLL回路12は、後述する制御回
路17によりコントロールされるPLL発振回路であ
る。同回路は、所定の周波数帯域内を所定の周波数間隔
でトラッキングして、受信放送電波の中心周波数に同期
したデータロック信号の周波数を生成する。本実施例に
おいて、これら所定の周波数帯域及び所定の周波数間隔
は、図1に示す周波数のトラッキング範囲及び周波数帯
域ブロックに相当する。従って、PLL回路12は、図
1に示す周波数トラッキング範囲を各周波数帯域ブロッ
クに沿って、例えば、周波数の低い側(帯域ブロック
a)又は、周波数の高い側(帯域ブロックk)から順次
トラッキングして行くことになる。
【0012】但し、図1の表示は、PLL回路12の動
作説明を容易にすべく、所定の周波数帯域及び所定の周
波数間隔を模式的に表したものに過ぎない。従って、P
LL回路12によって周波数トラッキングを行う周波数
帯域の幅や、周波数間隔、即ち帯域を分割する帯域ブロ
ックの数は、図1の表示に限定されるものではない。混
合回路13は、高周波処理回路11からの出力信号と、
PLL回路12からのデータロック信号との乗積(混
合)を行うミクサ回路である。
【0013】ディジタル復調回路14は、AGC回路や
直交検波回路、及びA/D変換回路等の機能部分からな
るディジタル復調回路であり、混合回路13からの出力
信号をディジタル信号に復調する機能を司る。マッチド
フィルタ回路15は、例えば、CCD(Charge Coupled
Device)や、SAW(Surface Acoustic Wave)コンボルバ
ル素子等の、いわゆる時系列遅延素子を利用した相関器
である。同回路では、ディジタル復調回路14で復調さ
れた受信ディジタル信号と、該ディジタル放送に施され
たCDMコードとの符号相関を採って相関値のピークを
検出する。また、データ抽出回路16は、検出した相関
値を利用し、受信ディジタル信号の同期を確立して、該
信号から音声情報や文字情報等の受信データを抽出する
回路である。
【0014】制御回路17は、主にマイクロコンピュー
タ(以下、μCPUと称する)と、それに付随する付属
回路から構成されており、図2に示す受信装置全体の制
御処理を司る回路である。記憶回路18は、主に、RA
M(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)
などの記憶素子から構成されたメモリ回路である。同回
路には、本装置全体の動作を制御するメインルーチン・
プログラムや、その他各種のサブルーチン・プログラ
ム、及び各種の設定パラメータが記憶されている。
【0015】図2の受信装置において、ディジタル放送
の受信開始時におけるデータロック周波数の検出処理に
関し、図3に示すフローチャートに基づいて説明する。
図3のフローチャートに示すサブルーチンは、例えば、
図2の受信装置の電源が投入され、ディジタル放送電波
が受信可能な状態になった時点で起動される。図3のサ
ブルーチンにおいて、制御回路17のμCPUは、先
ず、前回受信時のデータロック周波数データが在るか否
かを判断する(ステップ10)。
【0016】本実施例では、受信装置を使用するユーザ
ーが装置の電源を切断する際に、図4に示すサブルーチ
ンが起動される構成になっている。すなわち、かかるサ
ブルーチンの処理によって、制御回路17のμCPU
は、それまで受信していたディジタル放送電波に同期し
たデータロック周波数の値を、記憶回路18内の不揮発
性メモリや、制御回路17内の不揮発性レジスタなどに
記憶する。
【0017】つまり、図3のサブルーチンが起動された
時点で、これから受信しようとするディジタル放送電波
を過去に受信していた場合は、前回受信時におけるデー
タロック周波数の値が既知であり、その値が記憶回路1
8などに保存されていることになる。ステップ10にお
いて前回データがある場合は、μCPUは、該データを
これから受信しようとするディジタル放送についてのデ
ータロック周波数の参照値として読み込む(ステップ1
1)。
【0018】一般に、図1に示したディジタル放送受信
時の周波数偏差において、放送設備偏差は、放送設備の
持つ周波数偏差であるので初期的な周波数偏差量として
は大きいが、経年変化による周波数偏差量は非常に緩や
かである。つまり、放送設備偏差は、実質的に時間の影
響を受けないものと考えることができる。従って、受信
装置では、予めかかる初期的な偏差量を認識していれ
ば、放送設備偏差の大部分を吸収することが可能とな
る。そして、前述の放送設備偏差の経年変化が微少であ
るという特徴に鑑みれば、過去に受信したことがある放
送電波の放送設備については、その放送設備偏差を予め
把握することも考えられる。
【0019】ところで、実際の放送電波受信の際には、
受信装置は放送設備偏差、環境偏差、内部要因偏差など
全ての周波数偏差を含んだ放送電波を受信しているた
め、これらの複合的な周波数偏差を認識することができ
ても、かかる複合的な周波数偏差の内、放送設備偏差分
のみを分離して認識することは困難である。しかしなが
ら、前述の如く、周波数偏差全体における放送設備偏差
の占める割合が比較的に高いため、前記複合的な周波数
偏差を用いても、近似的に放送設備偏差の量を予測する
ことも可能である。
【0020】従って、過去に受信したことのある放送設
備からの放送電波を再び受信する場合は、前回受信時に
おけるデータロック周波数を予め記憶回路18のメモリ
ー素子に記憶しておけば、今回の受信時においても記憶
したデータロック周波数の属する帯域ブロック内に、今
回受信時に必要とするデータロック周波数が存在する可
能性が高い。つまり、今回の受信においては、周波数偏
差量(主に放送設備偏差)を予め考慮した帯域ブロック
からデータロック周波数の検索開始が可能となる。
【0021】なお、上記処理は、受信装置内部の使用電
子部品特性のバラツキやその経年変化といった内部要因
偏差を含んだ複合的な周波数偏差に基づいて行われるの
で、これらの内部要因偏差の吸収も同時に達成されるこ
とになる。但し、内部要因偏差の中で特に大きな割合を
占める電子部品の温度特性(主に、水晶振動子における
発信周波数の温度ドリフト)による周波数偏差量は、受
信装置の現状温度により左右されるため、以下に説明す
る別の手段により補正を行う必要がある。
【0022】すなわち、図3のフローチャートのステッ
プ12において、制御回路17のμCPUは、前回受信
装置の電源を切断したとき及び、今回電源を投入したと
きから現在までの経過時間を算出する。かかる算出手段
は、例えば、制御回路17の内部に設けたタイマー回路
と、装置内部のバッテリー或いはスーパーキャパシタ回
路等の充電電源(図示せず)を用いて構成することが可
能である。
【0023】続いて、制御回路17は、ステップ12で
算出した経過時間に基づき、受信装置における現時点で
の予想温度変化量Δθを算出するのである(ステップ1
3)。受信装置内部の温度変化量は、装置電源の投入又
は切断からの時間経過に伴い、一般に、図5(a)又は
(b)に表したような変化を示す。つまり、電源投入時
の温度変化量は経過時間の増加と共に減少し、所定の時
間(ON時飽和時間;tsaton)が経過すると一定の値
(ON時飽和点温度;θsaton)で飽和する。一方、電
源切断時の温度変化量も経過時間の増加と共に減少し、
所定の時間(OFF時飽和時間;tsatoff)が経過する
と一定の値(OFF時飽和点温度;θsatoff)で飽和す
る。
【0024】制御回路17のμCPUは、かかる特性曲
線を近似した関数fを用いて経過時間tからΔθ=f
(t)として温度変化量Δθを求めても良い。また、記
憶回路18内に、経過時間tとΔθとの変換テーブルを
設けてΔθを求めるようにしても良い。次に、μCPU
は、算出したΔθを用いて、かかる温度変化量によって
経過時間tの時点に生ずる周波数偏差の変動分Δfを算
出する。一般に、水晶振動子等の回路部品において温度
変化に伴う周波数特性の変化量は、図6に示す如く、想
定した使用温度を中心とした放物線状の変化を示す。従
って、受信装置全体における周波数変動Δfと経過時間
との関係は、図5及び図6の特性を総合することによ
り、図7に示すような形として表すことができる。
【0025】Δfを求める場合も前述のΔθを算出した
ときと同様に、μCPUは、図7に基づく関数近似によ
って経過時間tから周波数変化量Δfを求めても良い
し、変換テーブルを用いて求めても良い。また、図5
(a),(b)より求めたΔθを合計して、図6に示す
特性を用いてΔθから周波数偏差Δfを求めるようにし
ても良い。以上の処理によって、受信装置の内部要因偏
差の内で最も大きい温度ドリフトによる周波数偏差Δf
が求まることになる(ステップ14)。
【0026】通常のPLL回路において、かかる周波数
偏差とトラッキング開始周波数との関係は線形に変化す
るものと考えられる。このため、μCPUは、図8に示
すような一次関数による近似又は、変換テーブルによっ
てPLL回路12のトラッキング開始周波数のオフセッ
ト値を求めることができる(ステップ15)。μCPU
は、ステップ11で読み込んだ前回受信時におけるデー
タロック周波数値を参照基準値とし、これにステップ1
5で求めたオフセット値を加える。そして、更に各種周
波数偏差の誤差分を吸収するための偏差マージンを加え
て、PLL回路12における、データロック周波数検出
用のトラッキング開始周波数を求めるのである(ステッ
プ16)。
【0027】なお、具体的なマージンの値としては、所
定の値を一律に設定するようにしても良いし、各種条件
に応じてその値を可変するようにしてもよい。例えば、
本実施例では、前回受信時にデータロック周波数が属す
る周波数帯域ブロックを基準値とし、これに内部要因偏
差によるオフセットを付加して、今回受信時のデータロ
ック周波数検出のための走査開始帯域ブロックを定めて
いる。
【0028】ところで、かかる基準値は、前回受信時に
おける内部要因偏差を含んだものであるため、前回受信
時における温度ドリフト分の誤差を含んでいるともいえ
る。μCPUは、オフセットの値によって今回受信時に
おける温度ドリフト分の補正を行っているが、前回受信
時における温度ドリフト分の補正を行ってはいない。従
って、かかる基準値自体が前回受信時の温度ドリフト分
だけずれていることになり、最悪の場合、データロック
周波数検出の走査開始帯域ブロックとして、データロッ
ク周波数の存在する帯域ブロックを過ぎた位置の帯域ブ
ロックが設定されてしまうおそれもある。
【0029】そこで、走査開始帯域ブロックを少なくと
も前記基準値に対して、内部要因による周波数数偏差の
最大偏移量だけ戻した(離れた)位置の帯域ブロックと
なるようにマージンの値を設定するようにしても良い。
かかる処置を講ずることによって、前回受信時における
温度ドリフト分の影響を除去することが可能となる。以
上の処理手順を具体的に説明すれば、以下のようにな
る。
【0030】例えば、ステップ11で読み込んだ、前回
受信時におけるデータロック周波数の値が、図1に示す
周波数帯域ブロックeの位置にあるものと仮定する。ま
た、ステップ12で算出した前回電源OFF時から今回
電源ON時までの経過時間をt1、今回電源ON時から
受信開始までの経過時間をt2とする。制御回路17
は、図5(b)及び(a)の特性曲線を用いて経過時間
t1,t2に対応する温度変化量Δθ1及びΔθ2を求
める。続くステップ13において、かかる2つの温度変
化量から今回受信時における温度変化量Δθ0を次式に
よって算出する。
【0031】Δθ0=Δθ1+Δθ2 続くステップ14において、図6に示す特性図より温度
変化量Δθ0に対応する周波数変化量Δf0を求め、更
に、次のステップ15において、図8の変換特性図より
周波数変化量Δf0に対応するオフセット値として帯域
ブロック数2が求まるのである。
【0032】更に、この場合の偏差マージンが図1の周
波数帯域ブロック1つ分に設定されていたと仮定する
と、ステップ16において、制御回路17は、今回のデ
ータロック周波数の走査を開始する周波数帯域ブロック
を次式により求めることができる。 走査開始帯域ブロック=前回値±(オフセット値+マー
ジン) すなわち、走査開始帯域ブロックは、次式に示す値とな
る。
【0033】e±3 = e±(2+1) 従って、PLL回路12が周波数帯域を低い周波数の側
からトラッキングを行う場合は、(e−3)のブロック
に当たるbの周波数帯域ブロックからトラッキングが開
始されることになる。また、高い周波数の側から行う場
合は、(e+3)のブロックであるhの周波数帯域ブロ
ックからトラッキングが開始される。
【0034】前述の如く、図1に示すような複合的な周
波数偏差を有するディジタル放送を受信再生するには、
従来、その周波数偏差の全範囲であるa〜kの周波数帯
域ブロックをトラッキングして、放送電波周波数に同期
したデータロック周波数を検出しなければならなかっ
た。しかしながら、本実施例によれば、予めトラッキン
グを開始する帯域ブロックを決定することができるの
で、トラッキング開始からデータロック周波数検出まで
の時間を大幅に短縮することができる。
【0035】一方、図3のフローチャートのステップ1
0において、前回受信時のデータロック周波数に関する
データがない場合、制御回路17のμCPUは、ステッ
プ10からステップ17に移る。かかる場合は、本サブ
ルーチンが起動された時点が、図2の受信装置において
ディジタル放送を初めて受信した場合に他ならない。従
って、このときは、前述の従来例と同様に、図1に示す
周波数偏差範囲の周波数帯域ブロックa〜kの全てトラ
ッキングする必要がある。μCPUはステップ17にお
いて、図1に示す周波数範囲の下限(又は上限)周波数
帯域ブロックa(又はk)を、PLL回路12のトラッ
キング開始周波数と定めてステップ18に移る。
【0036】ステップ18において、制御回路17のμ
CPUは、ステップ16又はステツプ17で求めたトラ
ッキング開始周波数(周波数帯域ブロック)をPLL回
路12に設定し、同回路に対してトラッキング処理の開
始を指令する。データロック周波数検出のためのトラッ
キング処理が開始されると、マッチドフィルタ回路15
は、各周波数帯域ブロック毎に該周波数における復調信
号とCDMコードとの符号の合わせ込み(相関処理)を
行い、合わせ込みにより検出した相関値を相関値検出信
号として制御回路17のμCPUに供給する。μCPU
は、かかる信号を受けて、該相関値が予め定めた所定の
閾値を越えたか否かの判定を行う(ステップ19)。
【0037】相関値が所定の閾値に達していなかった場
合は、受信信号の合わせ込みが完了していない、即ち受
信放送の周波数とデータロック周波数の同期がとれてい
ないため、μCPUは、PLL回路12の内蔵する周波
数カウンタを1つ増加させる制御をなす(PLL回路1
2がトラッキング処理を周波数範囲の高い側から開始し
た場合は、周波数カウンタを1つ減少させる制御をな
す)。これによって、PLL回路12から混合回路13
への出力周波数が、図1に示す周波数帯域ブロックにお
いて周波数の高い側に(トラッキングを高い側から行っ
た場合は低い側に)1つシフトすることになる(ステッ
プ21)。μCPUは、かかる処理を行うとステップ1
8に戻り、周波数のトラッキング処理を繰り返す。
【0038】検出相関値が所定の閾値を越えた場合、μ
CPUは、受信信号の合わせ込みが完了した、即ち受信
放送の周波数とデータロック周波数の同期が確立したも
のと判定する。そして、このときの周波数帯域ブロック
の示す周波数をデータロック周波数と規定し、PLL回
路12の出力周波数をかかる値にロックする。また、デ
ータ抽出回路16には、ロックした受信ディジタル信号
から受信データを抽出する処理を指令する(ステップ2
0)。
【0039】μCPUは、これらの処理を実行すると図
3のサブルーチンを終了させて、メインプログラムの処
理ルーチンに復帰する。本実施例では、外部環境温度の
変化分による温度偏差については特に規定していない
が、かかる偏差に対応する処理を除外するものではな
い。例えば、内部要因を考慮して設定した周波数オフセ
ットの位置と、実際のトラッキングにより検出したデー
タロック周波数の位置が大幅にずれたときは、かかる差
分を記録し、これを外部環境変化による周波数オフセッ
トとして、トラッキング開始周波数の補正を行うように
しても良い。
【0040】なお、電源投入時から、音声等の情報出力
までの時間を測定し、かかる値が予め定めた所定値以上
の場合は、記憶回路18に記憶した前回データを消去し
て次回受信時のデータを再設定するようにしても良い。
また、データロック周波数を記憶する際には、受信装置
の電源投入時間の経過から温度ドリフトによる周波数偏
差分を算出し、かかる周波数偏差分を取り除いたデータ
ロック周波数を記憶する構成としても良い。
【0041】一方、受信装置の電源切断時直前における
データロック周波数を記憶するのではなく、受信開始時
或いは受信開始後所定時間が経過した時点における値を
記憶する構成としても良い。さらに、記憶回路18にお
いて複数の記憶部を設け、複数の放送局(放送設備)毎
に対応したデータロック周波数を記憶する構成としても
良い。
【0042】なお、データロック周波数を記憶する代わ
りに、当該データロック周波数の属する周波数帯域ブロ
ックを直接記憶する構成としても良い。また、衛星波に
関しては、予め測定した放送波の周波数偏差を、記憶回
路にプリセットしておくようにしても良い。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
ディジタル放送受信時の各種周波数偏差を吸収してデー
タロック周波数の検出を効率的に行えるので、受信開始
から受信情報出力までの時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディジタル放送受信時における周波数偏差及
び、データロック周波数検出時の周波数トラッキング範
囲の説明図である。
【図2】本発明による受信装置の実施例の構成を示すブ
ロック図である。
【図3】図2の実施例におけるデータロック周波数の検
出処理を示すフローチャートである。
【図4】図2の実施例の電源切断時におけるデータロッ
ク周波数の記憶処理を示すフローチャートである。
【図5】図2の実施例における電源投入時及び、電源切
断時の装置内部の温度変化特性を示す説明図である。
【図6】図2の実施例における内部温度変化に伴う、使
用部品等の周波数変化特性を示す説明図である。
【図7】図2の実施例における電源投入時及び、電源切
断時の周波数変化特性を示す説明図である。
【図8】周波数偏差オフセットと、トラッキング開始周
波数オフセットとの関係を示す説明図である。
【符号の説明】
10 ディジタル放送電波受信アンテナ 11 高周波処理回路 12 PLL回路 13 混合回路 14 ディジタル復調回路 15 マッチドフィルタ回路 16 データ抽出回路 17 制御回路 18 記憶回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂 剛 埼玉県川越市山田字西町25番地1 パイオ ニア株式会社川越工場内 (72)発明者 布留川 秀暁 埼玉県川越市山田字西町25番地1 パイオ ニア株式会社川越工場内 Fターム(参考) 5J103 AA08 AA11 AA31 DA05 JA09 5K061 BB06 CC16 JJ06 JJ07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放送電波が含まれる周波数帯域を複数の
    帯域ブロックに分割し、前記帯域ブロックを順次走査す
    ることにより前記放送電波に同期したデータロック周波
    数を検出する周波数検出部と、 前記周波数検出部によって検出されたデータロック周波
    数に基づいて、受信した放送電波から受信データを再生
    する受信再生部と、を含む受信装置であって、 前記周波数検出部より検出されたデータロック周波数に
    関する所定の情報と、該データロック周波数と同期関係
    を有する前記放送電波に関する所定の情報と、を対応し
    て記憶する記憶部と、 前記記憶部に記憶された放送電波と同じ放送電波を再受
    信する際に、該放送電波に対応して記憶されたデータロ
    ック周波数に関する所定の情報に基づいて、前記周波数
    検出部が走査を開始する帯域ブロックを決定する制御部
    と、を有することを特徴とする受信装置。
  2. 【請求項2】 前記記憶部は、予め受信装置の電源投入
    時又は電源切断時からの経過時間と、データロック周波
    数に生ずる周波数偏移量との関係に関する所定の情報を
    更に記憶し、 前記制御部は、受信装置の稼働状況を監視して前記記憶
    部に記憶された前記所定の情報に基づいて、受信装置の
    電源投入時又は電源切断時からの経過時間に応じたデー
    タロック周波数の周波数偏移量を算出し、該算出値に基
    づいて前記周波数検出部が走査を開始する帯域ブロック
    を決定することを特徴とする請求項1に記載の受信装
    置。
  3. 【請求項3】 前記制御部は、前記記憶部に記憶された
    データロック周波数に関する所定の情報を基準とし、該
    基準となる値から少なくとも受信装置内の温度変化によ
    りデータロック周波数に生じる所定の最大周波数偏移量
    だけ離れた位置の帯域ブロックを、前記周波数検出部が
    走査を開始する帯域ブロックとして決定することを特徴
    とする請求項1又は請求項2に記載の受信装置。
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