JP2002311578A - 感光性樹脂組成物及び遮光パターン形成方法 - Google Patents

感光性樹脂組成物及び遮光パターン形成方法

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JP2002311578A
JP2002311578A JP2001110937A JP2001110937A JP2002311578A JP 2002311578 A JP2002311578 A JP 2002311578A JP 2001110937 A JP2001110937 A JP 2001110937A JP 2001110937 A JP2001110937 A JP 2001110937A JP 2002311578 A JP2002311578 A JP 2002311578A
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photosensitive resin
photosensitive
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JP2001110937A
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Kazunari Arai
一成 新井
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】レンズに対して等しい位置に、密着性や形状や
耐光無黄変性に優れた遮光パターンを形成するのに好適
な、感光性樹脂組成物および遮光パターンの形成方法を
提供する。 【解決手段】レンズシートの平坦面に、少なくとも一分
子中に3個以上のエポキシ基を有する脂環式エポキシ化
合物と不飽和モノカルボン酸化合物との反応により得ら
れる、末端にエチレン性不飽和基を有する変性脂環式エ
ポキシ樹脂化合物)と、光重合開始剤からなる感光性樹
脂組成物からなる感光層を形成し、該感光層をレンズ側
より活性光線により露光し、該感光層における集光部を
架橋せしめ、該感光層表面に、色材含有層が形成された
支持体の色材層を密着させ、次いで色材含有層が形成さ
れた支持体を剥離する工程により遮光パターンを形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶パネルやCR
Tなどの画像映像の拡大投射装置に用いる、透過型プロ
ジェクションスクリーンに代表されるレンズシートへの
遮光パターンの形成に用いることができる感光性樹脂組
成物およびパターンの形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、レンチキュラレンズを透過型
プロジェクションスクリーンに適用する際、コントラス
トを向上するために遮光パターン(レンチキュラ板にあ
っては、ブラックストライプ)を形成することが行われ
ている。遮光パターンの形成方法としては、オフセッ
ト、グラビア、スクリーンなどの各種印刷法が慣用的に
用いられているが、印刷法では画線部が光吸収部となる
ような位置精度の高い印刷版の作成を要し、レンズシー
トのレンズが微細化したり、レンズシートが大型化する
と印刷版の作成および位置合わせが一層困難となる。こ
の問題を解決する為の方法として、以下に例示する遮光
パターン形成手法が公知である。特開昭59−1210
33号公報には、透過形スクリーン(レンズシート)の
観察面側にポジ形感光性粘着剤(感光することで粘着性
が消失する粘着剤)を配設し、この粘着剤面と反対面よ
り投射光源(プロジェクター)又はこれと同等の開口を
有する光源から投射した光線で該粘着剤を露光し、レン
ズシートの各単位レンズの集光部の粘着性を失わせた
後、観察面上から遮光性トナーを散布し、粘着性の残っ
ている未露光部分に粘着させ、露光により粘着性のなく
なった部分に付着しただけのトナー及び余剰のトナーを
除去することにより、遮光パターンを形成した透過形投
射スクリーンを得る方法が記載されている。
【0003】しかしこの方法では、非集光部分に残存す
る感光材料の粘着力を利用しこれに遮光トナーを付着さ
せてパターン形成を行う為、遮光トナーの付着量をスク
リーン全体にわたって均一に制御することが難しく、遮
光パターンに濃度むらが生じ易いばかりか、付着させる
遮光トナー量を増して遮光濃度を高めたい場合であって
も、その付着量に限界があって、目的の遮光濃度を得ら
れないなどの問題があった。さらに、形成しようとする
遮光パターンが微細になるほど、この問題はより顕著に
現れる傾向にあって、全体にむらのない均一な遮光パタ
ーンを形成する上で、大きな障害となる場合が多かっ
た。
【0004】また、特開平8−254756号公報、特
開平9−96871号公報には、レンチキュラレンズシ
ートの平坦面に、感光性材料としてポジ型あるいはネガ
型の透明感光性樹脂を塗布し、レンチキュラレンズが形
成されている側から光を照射して感光性樹脂を選択的に
露光し、現像することによって凹凸面を形成した後、こ
の凹凸を利用してブラックストライプを形成する方法が
記載されている。しかしこの方法によれば、ウエットプ
ロセスを利用することから、レンズシートが大型化した
場合など、作業工程が煩雑になることが予想される。
【0005】さらにこれらの問題を解決する方法とし
て、粉末状遮光トナーを付着させるかわりに、露光済み
の層に支持体に担持された色材含有層を接触させ、次い
で両者を分離して感光性層の非集光粘着性部分の粘着力
を利用して、色材含有層を付着残留させることにより、
ドライプロセスでかつ簡便に遮光パターンを形成する方
法も知られている。この方法によれば全てのレンチキュ
ラレンズに対して等しい位置に遮光パターンを形成する
ことができるものの、感光性樹脂の密着性,耐候性等、
実用面からは未だ不十分である点も多く、近年の要求品
質の高まりも相まって高性能の感光性樹脂が望まれてい
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、全てのレン
チキュラ等のレンズに対して等しい位置に、密着性や形
状や耐光無黄変性に優れた遮光パターンを形成するのに
好適な、感光性樹脂組成物および遮光パターンの形成方
法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明において、上記課
題を達成するために、まず請求項1の発明においては少
なくとも一分子中に3個以上のエポキシ基を有する脂環
式エポキシ化合物と不飽和モノカルボン酸化合物との反
応により得られる、末端にエチレン性不飽和基を有する
変性脂環式エポキシ樹脂化合物(A)と、光重合開始剤
(B)からなることを特徴とする感光性樹脂組成物とし
たものである。
【0008】請求項2の発明においては前記感光性樹脂
組成物がさらに、前記(A)と相溶性の粘性付与化合物
(C)を含有することを特徴とする請求項1に記載の感
光性樹脂組成物としたものである。
【0009】請求項3の発明においては、前記感光性樹
脂組成物において、前記(A)と相溶性の粘性付与化合
物(C)の含有量が1〜40部であることを特徴とす
る、請求項2に記載の感光性樹脂組成物としたものであ
る。
【0010】請求項4の発明においては、前記変性脂環
式エポキシ樹脂化合物が、下記一般式(1)
【0011】
【化2】
【0012】(式中R1,R2は水素原子又はメチル基を
示し、nは2〜7の整数を示し、mは2以上の整数を示
し、Yはアルキル基またはアルキレン基を示す。)に示
す構造を有することを特徴とする請求項1〜3に記載の
感光性樹脂組成物としたものである。
【0013】請求項5の発明においては、片面にレンズ
が形成され他面が平坦であるレンズシートの平坦面に、
請求項1〜4に記載の感光性樹脂組成物からなる感光層
を形成し、該感光層をレンズ側より活性光線により露光
し、該感光層における集光部を架橋せしめ、該感光層表
面に、色材含有層が形成された支持体の色材層を密着さ
せ、次いで色材含有層が形成された支持体を剥離する工
程からなることを特徴とする遮光パターンの形成方法と
したものである。
【0014】請求項6の発明においては、前記感光層を
レンズ側より活性光線により露光し、該感光層における
集光部を架橋せしめるに際し、該感光層を加熱下におい
て行うことを特徴とする請求項5に記載の遮光パターン
の形成方法としたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下本発明の感光性樹脂組成物の
各構成成分について詳細を説明する。
【0016】変性脂環式エポキシ化合物(A)の原料と
しての、一分子中に3個以上のエポキシ基を有する脂環
式エポキシ化合物(A1成分)は、たとえば特開昭60
−161973号公報や特開昭60−166675号公
報、特開昭60−170620号公報、特開昭62−1
35467号公報、特開平2−265975号公報、特
開平6−33001号公報等に開示されている様な化合
物が使用できる。この様な化合物は一般的には4−ビニ
ルシクロヘキセン−1−オキサイド等のビニル基を有す
る脂環式モノエポキシドの単独エポキシ基開環重合、あ
るいは該化合物と他のエポキシ基含有化合物とのエポキ
シ基開環共重合によりポリエーテル樹脂を形成し、さら
に該ポリエーテル樹脂の脂環炭素に結合した側鎖ビニル
基をハイドロパーオキサイドや過酸化物などでエポキシ
化することによって製造することができる。具体的には
例えば、(A1成分)としては、ダイセル化学工業
(株)より脂環式エポキシ樹脂として市販されているE
HPE3150などがあげられる。この化合物は、4−
ビニルシクロヘキセン−1−オキサイドの開環共重合体
中のビニル基をエポキシ化したものであり、エポキシ当
量は170〜200で軟化点は75〜95℃である。該
樹脂のエポキシ基に、アクリル酸またはメタクリル酸、
クロトン酸などのカルボキシル基含有不飽和化合物を付
加して本発明に適用できる変性脂環式エポキシ化合物を
得ることができる。この時の付加量は全エポキシ基量に
対して50〜100mol%が好ましく、光反応性をよ
り高める為にはより高い付加率が好適であるが、基材に
対する密着性が低下するなどの問題が生じ易いため、光
硬化した後のレジスト膜の必要とする物性に合わせて付
加率を微調整するのが望ましい。
【0017】光重合開始剤(B)としては、ベイゾイン
イソプロピルエーテル等のベンゾインアルキルエーテル
類、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2
−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒド
ロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン
等のα−ヒドロキシケトン類、2−メチル−1[4−
(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン
−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−
(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1等のα−ア
ミノケトン類、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)
−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフォンオキサ
イド等のビスアシルフォスフィンオキサイド類、2−
(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾ
リル二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ
−(m−メトキシフェニル)イミダゾリル二量体、2−
(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダ
ゾリル二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5
−ジフェニルイミダゾリル二量体等のビスイミダゾール
類、N−フェニルグリシン等のN−アリールグリシン
類、4,4’−ジアジドカルコン等の有機アジド類、
3,3’,4,4’−テトラ(tert−ブチルペルオ
キシカルボキシル)ベンゾフェノン等の有機過酸化物類
をはじめ、J.Photopolym.Sci.Tec
hnol.,2,283(1987).に記載される化
合物、具体的には鉄アレーン錯体、トリハロゲノメチル
置換s−トリアジン、スルフォニウム塩、ジアゾニウム
塩、フォスフォニウム塩、セレノニウム塩、アルソニウ
ム塩、ヨードニウム塩等が挙げられる。さらに、必要に
応じて、ミヒラーズケトン等のベンゾフェノン類、チオ
キサントン類等の増感剤、2−メルカプトベンゾキサゾ
ール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプ
トベンズイミダゾール等の連鎖移動剤を加えても良い。
【0018】(A)と相溶性の粘性付与化合物(C)
は、(A)と混合した時に感光性樹脂組成物からなる感
光層が色材含有層を付着させる程度の粘着性を帯びる物
質であれば特に限定されるものではないが、具体的に言
えば、各種ロジン酸のエステル化合物、テルペン化合物
などのタッキファイヤー、あるいは、リン酸トリブチ
ル,リン酸トリス(2−エチルヘキシル),リン酸イソ
プロピル,リン酸トリフェニル,リン酸トリエチル,リ
ン酸ジ(2−エチルヘキシル),リン酸トリトリル,酢
酸2−(エトキシエトキシ),2−n−ブトキシエタノ
ール,エチレングリコールモノ−n−ドデシルエーテル
などの可塑化剤などが挙げられる。該化合物(C)の含
有率としては、変性脂環式エポキシ樹脂化合物(A)の
1〜40重量%であることが好ましく、さらには、15
〜30重量%であることが特に好ましい。該化合物
(C)の含有率が上記の範囲以外であると、ガラス転移
温度が極端に下がり密着性が低下したり、形成した遮光
パターンが流動して崩れる可能性がある。また上記の範
囲以下であると感光樹脂の粘着性が小さく遮光パターン
が形成できなかったり、硬化した感光層が脆く、割れや
剥離を生じたりする場合もある。さらに、化合物(C)
の含有は塗布性能を向上させたり、塗膜性状の向上にも
寄与する。なお、化合物(C)は上記物質の混合物であ
ってもよい。
【0019】また本発明の感光性樹脂組成物において
は、溶液の調製に適した希釈剤として、通常の汎用溶
剤、例えば、メチルエチルケトン、トルエン、エチルア
セテート、メチルイソブチルケトン、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ブチルセロ
ソルブアセテート、ブチルカルビトール、テトラリン、
ジメチルホルムアミド、ノルマルメチルピロリドン、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテート等が挙げられ
る。
【0020】また本発明においては、上記感光性樹脂組
成物の他に、必要に応じて紫外線吸収剤、酸化防止剤、
シリコーン化合物等のレベリング剤,消泡剤、シランカ
ップリング剤等の密着向上剤、酸化チタン,タルク,炭
酸カルシウムなどの充填剤、ウレタン,アクリル微粒子
等の拡散剤、ハジキ防止剤、安定剤、エポキシ硬化促進
剤、熱重合禁止剤、難燃化剤、着色用顔料、染料等の各
種添加剤を必要に応じて適宜、添加、配合させて用いる
ことができる。
【0021】次に遮光パターンの形成方法について具体
的に説明する。本発明はまず所定形状のレンズが片面に
形成され、他面が平坦であるレンズシートの平坦面に前
記感光性樹脂組成物を形成する。該レンズシートとして
は、ポリアクリル,ポリカーボネート,ポリエステルな
どの透明な熱可塑性樹脂を任意の方法で成型したもので
も良いし、または電離放射線硬化性樹脂の硬化物からな
るレンズ部を有するものでも良い。形成方法としてはレ
ンズシート平坦面に直接塗布する方法、あるいは該感光
性樹脂組成物を予めフイルムに塗布した感光フイルムを
貼付する方法を適用することができる。本発明における
前記感光性樹脂組成物層の好適な厚さは通常約1〜50
μm程度が好ましいが、さらには、約5〜20μmであ
ることが特に好ましい。この範囲を越えると見かけの感
度や解像性が低下しやすく、少なすぎてもゴミ等の影響
で遮光パターンに欠陥が生じるなどの問題が発生する。
【0022】前記感光性樹脂組成物を塗布乾燥させた
後、次いでレンズ側から全面に活性光線を照射し、レン
ズ機能によって集光された部分の前記感光性樹脂組成物
を硬化させる。この際、全てのレンズに対して等しい条
件で集光部/非集光部が形成されるように、平行光であ
る活性光線が照射されることが望ましい。本発明におけ
る光による硬化に適した光としては、超高圧水銀ラン
プ、高圧水銀ランプあるいはメタルハライドランプから
発振される光が挙げられる。またこの際、感光性樹脂組
成物の酸素による光硬化阻害が生じないように、該感光
層をカバーフイルムで覆うかあるいは窒素などの不活性
ガスで硬化雰囲気を置換する工夫が望ましい。さらに該
感光層の硬化性をより高めるために、該感光層を好まし
くは30〜100℃、さらに好ましくは樹脂の軟化点付
近一般には50〜80℃程度に加熱しながら露光しても
よい。
【0023】次に前記レンズによる非集光部分に対応す
る前記感光層を着色するために、支持体上に形成された
色材含有層(黒色インキなど)を、前記感光層に貼り合
わせ、必要に応じて加圧,加熱し、該感光層を冷却した
後、もしくは冷却しながら前記色材含有層が形成された
支持体を分離し、前記非硬化感光層に色材含有層を移行
させる方法が採用できる。この際前記色材含有層の移行
をより完全なものとするためには、該感光層を好ましく
は30〜100℃、さらに好ましくは樹脂の軟化点付
近、一般には50〜80℃程度に加熱加圧しながら貼り
合わせるのが好ましく、前記色材含有層が形成された支
持体を分離する時には感光層を冷却して該感光層の凝集
力を高めることが必要である。温度が高いままであると
バインダーポリマーを含まないため感光層自身が凝集破
壊して遮光パターンを製造できない場合がある。またこ
の他にも、支持体を分離する前にさらに活性光線を追加
照射するなどして非集光部分の感光層を硬化して凝集力
を高める方法を採用してもよく、もちろんこれらの方策
を併用しても何ら問題はない。
【0024】次いでさらに感光層の安定性を増すため
に、該感光層を全面硬化する方法も採用できる。方法と
しては、レンズ側もしくは遮光パターンが形成された感
光層側より活性光線を照射するかあるいは、後者の場合
で遮光パターンに紫外線が遮られて硬化が進行しない時
は電子線を利用することも考えられる。該方法によれば
色材含有層を通しても前記感光層全体を硬化させること
ができる。この際の電子線は色材含有層を透過すること
が必要であるが、概ね200KV以下の低加速電圧で2
0〜200KGyの線量で十分である。
【0025】以上述べた方法により、硬化部分に色材含
有層が移行してレンズシートを通して見る画像に欠陥が
発生したり明るさが低下したりするなどの欠陥を生ずる
ことなく、レンズの非集光部分に確実に微細な遮光パタ
ーンを形成することができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はこの例に限定されるものではない。
【0027】<変性エポキシ樹脂合成例1>(A1)成
分として脂環式エポキシ樹脂(ダイセル化学工業(株)
製「商品名:EHPE3150」エポキシ当量170〜
200g/eq)100gをプロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート120gに、油浴中70℃に
保ちながら攪拌溶解し、触媒量の塩化ベンジルトリエチ
ルアンモニウム、ハイドロキノン0.074gを添加
後、75℃まで上昇させメタクリル酸48gを3時間か
けて滴下した。その後100℃まで上昇させ約10時間
反応させたところ淡褐色透明粘調液体が得られた。
【0028】<変性エポキシ樹脂合成例2>(A1)成
分として脂環式エポキシ樹脂(ダイセル化学工業(株)
製「商品名:EHPE3150」エポキシ当量170〜
200g/eq)100gをプロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート75gに、油浴中70℃に保
ちながら攪拌溶解し、触媒量の塩化ベンジルトリエチル
アンモニウム、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.
074gを添加後75℃まで上昇させ、5gのプロピレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテートとともにア
クリル酸40gを3時間かけて滴下した。その後100
℃まで上昇させ約15時間反応させたところ淡褐色透明
粘調液体が得られた。
【0029】<変性エポキシ樹脂比較合成例1>(A
1)成分としてクレゾールノボラック型エポキシ樹脂
(大日本インキ工業(株)製「商品名:EPICLON
N−660」エポキシ当量200〜220g/eq)
100gをプロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート75gに、油浴中70℃に保ちながら攪拌溶解
し、触媒量の塩化ベンジルトリエチルアンモニウム、ハ
イドロキノン0.14gを添加後75℃まで上昇させ、
5gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ートとともにアクリル酸35gを3時間かけて滴下し
た。その後95℃まで上昇させ約10時間反応させたと
ころ淡黄色透明粘調液体が得られた。
【0030】[実施例1](A)成分として合成例1で
合成した変性エポキシ樹脂200g、(B)成分として
2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミ
ダゾリル二量体1gと2−メルカプトベンゾチアゾール
0.5g、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)
−フェニルフォスフィンオキサイド(チバ・スペシャル
ティ・ケミカルズ社製「Irgacure 819」)
1g、(C)成分としてリン酸トリブチル20gを溶解
し感光性樹脂組成物を得た。
【0031】[実施例2](A)成分として合成例2で
合成した変性エポキシ樹脂を使用した他は、実施例1と
同様に感光性樹脂組成物を得た。
【0032】[実施例3](A)成分として合成例2で
合成した変性エポキシ樹脂200g、(B)成分として
2,4−ジエチルチオキサントン(日本化薬(株)社製
「KAYACURE DETX−S」)0.5g、2,
4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィン
オキサイド(BASF社製「Lucirin TP
O」)2g、(C)成分としてフタル酸ジ(2−エチル
ヘキシル)エステル20g、ロジンエステル5g(荒川
化学社製「SR−30PX」)を溶解し感光性樹脂組成
物を得た。
【0033】[比較例1](A)成分として比較合成例
1で合成した変性エポキシ樹脂を使用した他は、実施例
1と同様に感光性樹脂組成物を得た。
【0034】[比較例2](A)成分としてアクリル変
性ビスフェノールA樹脂(昭和高分子(株)社製「VR
−90」)100g、(B)成分としてビス(2,4,
6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオ
キサイド(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「I
rgacure 819」)3gをメチルエチルケトン
100gに溶解して感光性樹脂組成物を得た。
【0035】前記実施例1〜3及び比較例1,2で得た
各感光性樹脂組成物を、黄色灯下レンズシートの平坦面
に、乾燥後の膜厚が約15μmとなる様に塗布し90℃
で5分間乾燥した後、該感光層面にシリコーン離型処理
を施したポリエステルフイルムを貼り合わせた。次に超
高圧水銀灯を用いてレンズ側より約50℃に加熱下露光
を行った後に、全面に黒色インキ層を形成したシートの
黒色インキ層を重ね合わせ、約70℃に調整したラミネ
ータを通して圧着した。次いでシートを冷却した後、ラ
ミネータロールに沿って該インキシートを剥離して遮光
パターンを得た。得られたサンプルについて、パターン
の形状,感度,密着性,黄変性を評価したところ表1に
示す結果が得られた。実施例1から3で作成した遮光パ
ターンは、形状,密着性とも良好であったのに対して、
比較例1ではフェノールノボラック構造に起因して黄変
が激しく、比較例2ではアクリル濃度が少ないため硬化
性が悪いなどの問題が生じて本発明には使用できないこ
とが分かった。
【0036】なお前記実施例1〜3及び比較例1,2で
得た感光性樹脂組成物による遮光パターンの各評価は下
記の通り行った。
【0037】1)パターン形状 得られたパターン形状
を目視で観察し、以下の3段階で評価した。○:エッジ
に凹凸がなくパターンに抜けも見られなかった。△:や
やエッジに凹凸が見られた。×:パターンが形成出来な
かったかエッジの凹凸が非常に大きかった。
【0038】2)感度 遮光パターンが良好に形成され
る感度を求めた。
【0039】3)密着性 レンズシートの遮光パターン
および感光材料層に2×2mmの碁盤目状クロスカット
を100個入れ、セロハンテープ剥離試験を行い、以下
の3段階で評価した。○:剥離した膜が10個以内だっ
た。△:剥離した膜が30個以内だった。×:剥離した
膜が30個以上だった。
【0040】4)黄変性 レジスト層全面を光硬化した
後、カーボンアーク式フェードメーターを用いて促進暴
露試験を実施した。約100時間後の黄変性を目視で観
察し、以下の3段階で評価した。○:変色がなかった。
△:やや黄変した。×:かなり黄変した。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、微
細なパターン形状も良好であり、密着性や形状や耐光無
黄変性に優れた遮光パターンを形成するのに好適な、感
光性樹脂組成物および遮光パターンの形成方法を提供す
ることができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一分子中に3個以上のエポキシ
    基を有する脂環式エポキシ化合物と不飽和モノカルボン
    酸化合物との反応により得られる、末端にエチレン性不
    飽和基を有する変性脂環式エポキシ樹脂化合物(A)
    と、光重合開始剤(B)からなることを特徴とする感光
    性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記感光性樹脂組成物がさらに、前記
    (A)と相溶性の粘性付与化合物(C)を含有すること
    を特徴とする請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】前記感光性樹脂組成物において、前記
    (A)と相溶性の粘性付与化合物(C)の含有量が1〜
    40重量%であることを特徴とする請求項2に記載の感
    光性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】前記変性脂環式エポキシ樹脂化合物が、下
    記一般式(1) 【化1】 (式中R1,R2は水素原子又はメチル基を示し、nは2
    〜7の整数を示し、mは2以上の整数を示し、Yはアル
    キル基またはアルキレン基を示す。)に示す構造を有す
    ることを特徴とする請求項1〜3に記載の感光性樹脂組
    成物。
  5. 【請求項5】片面にレンズが形成され他面が平坦である
    レンズシートの平坦面に、請求項1〜4に記載の感光性
    樹脂組成物からなる感光層を形成し、該感光層をレンズ
    側より活性光線により露光し、該感光層における集光部
    を架橋せしめ、該感光層表面に、色材含有層が形成され
    た支持体の色材層を密着させ、次いで色材含有層が形成
    された支持体を剥離する工程からなることを特徴とする
    遮光パターンの形成方法。
  6. 【請求項6】前記感光性樹脂組成物からなる感光層をレ
    ンズ側より活性光線により露光し、該感光層における集
    光部を架橋せしめるに際し、該感光層を加熱下において
    行うことを特徴とする請求項5に記載の遮光パターンの
    形成方法。
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