JP2002311173A - 電子時計、電子時計の時刻誤差補正方法および時刻誤差補正プログラム - Google Patents

電子時計、電子時計の時刻誤差補正方法および時刻誤差補正プログラム

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JP2002311173A
JP2002311173A JP2001115863A JP2001115863A JP2002311173A JP 2002311173 A JP2002311173 A JP 2002311173A JP 2001115863 A JP2001115863 A JP 2001115863A JP 2001115863 A JP2001115863 A JP 2001115863A JP 2002311173 A JP2002311173 A JP 2002311173A
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frequency
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JP2001115863A
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Yasushi Katayama
寧 片山
Kyoichi Nagaoka
恭一 永岡
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Yazaki Corp
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Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水晶振動子の温度による原振周波数の変化に
起因した時刻誤差を補正できると共に、消費電流の低減
を可能とする電子時計、電子時計の時刻誤差補正方法お
よび時刻誤差補正プログラムを提供すること。 【解決手段】 クロックIC103の動作周波数に対応
した、原振周波数が32.768kHzの音叉型水晶振
動子101と、水晶振動子101からのクロックに基づ
いて時刻データを生成し、CPU105に対して一定時
間毎に割り込み信号を供給するするクロックIC103
と、クロックIC103からの割り込み信号に応答して
立ち上がるCPU105と、時間表示部111の動作を
制御するドライバ109と、時刻を表示する時間表示部
111と、水晶振動子101周辺の温度を測定する温度
測定部113とを備え、CPU105は、一定時間毎に
温度測定部113で測定された温度に基づいて時間誤差
を求め、クロックICに誤差を補正するよう指示してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子時計、電子時計
の時刻誤差補正方法および該方法を実行させるためのプ
ログラムに係り、特に、水晶振動子の温度による原振
(発振)周波数の変化に起因した時刻の誤差を補正する
電子時計、電子時計の時刻誤差補正方法および時刻誤差
補正プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電子時計としては、例えば図5に
示すようなものがある。同図に示す従来の電子時計は、
原振周波数が4.194MHzのAT水晶振動子51で
得られたクロックを分周IC53で分周することによっ
て、クロックIC55の動作周波数である32.768
kHzに周波数変換し、この周波数のクロックをクロッ
クIC55に供給している。クロックIC55は供給さ
れたクロックに基づいて時刻データを生成し、この時刻
データをCPU57を介してドライバ59に送る。時刻
表示部61では、ドライバ59からの制御によって時刻
が表示される。
【0003】上記従来の電子時計では、水晶振動子とし
てAT水晶振動子(高周波水晶振動子)が用いられてい
るため、4.194MHzの原振周波数をクロックIC
55の動作周波数である32.768kHzに変換する
ため分周IC53が必要であることと、分周IC53に
供給されるクロックが4.194MHzといった高周波
であることから、消費電流が大きくなってしまうという
問題点があった。このため、水晶振動子に原振周波数が
32.768kHzの音叉型水晶振動子(低・中周波水
晶振動子)を採用して、この周波数のクロックをクロッ
クICに直接供給することが考えられる。
【0004】但し、音叉型水晶振動子とAT水晶振動子
とでは周波数温度特性が大きく異なる。図6に示したよ
うに、音叉型水晶振動子(37.768kHz)は、2
5℃を基準温度とした温度変化による原振周波数の変化
がAT水晶振動子(4.194MHz)と比較して大き
い。原振周波数の変化は時刻の誤差に直接影響する。こ
のため、周囲温度が基準温度から離れるに従って原振周
波数が大きく変化する37.768kHzの音叉型水晶
振動子を用いる場合は、水晶振動子周辺の温度を測定
し、この測定結果から時刻誤差を補正することが望まし
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、特開平6
−82577号公報に記載の電子時計には、図7に示す
ように、温度測定部7、記憶部8および補正部9が設け
られ、一定時間(例えば24時間)経過する毎に、温度
測定部7で測定された水晶振動子1周囲の温度データを
取り込み、この温度データと記憶部8の特性データとに
基づいて、一定時間分の遅れ時間を補正データとして演
算算出し、この補正データを、集積回路4から得られる
現在の時刻データに加算して遅れを補正し、この補正し
た時刻データを集積回路4に新たにプリセットしてい
る。
【0006】しかしながら、上記特開平6−82577
号公報には、温度測定部7が起動信号等のトリガによっ
て動作するものであるといった記載がなく、補正部9
は、一定時間中の温度測定部7で測定された温度データ
に基づいて補正データを算出していると考えられる。し
たがって、温度測定部7は温度を測定するために常に動
作している必要があるが、温度測定部7を常に動作させ
るとその分消費電流が増加してしまうといった問題点が
あった。
【0007】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであって、水晶振動子の温度による原振周波数
の変化に起因した時刻誤差を補正できると共に、消費電
流の低減を可能とする電子時計、電子時計の時刻誤差補
正方法および時刻誤差補正プログラムを提供することを
目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る電子時計は、水晶振動子の原振周波数
を分周して計時することによって時刻を刻む電子時計に
おいて、前記水晶振動子の周囲温度を測定する温度測定
手段と、前記水晶振動子の周波数温度特性に基づく前記
水晶振動子の温度と前記水晶振動子の原振周波数との対
応関係を記憶した対応関係記憶手段と、前記温度測定手
段で測定された前記水晶振動子の周囲温度と前記対応関
係記憶手段に記憶されている前記対応関係とから時刻誤
差を求める時刻誤差導出手段と、前記時刻誤差導出手段
で求められた時刻誤差に基づいて時刻を補正する時刻補
正手段と、前記時刻補正手段によって補正された時刻を
表示する時刻表示手段と、を備え、前記時刻誤差導出手
段は一定時間毎に起動され、その度に前記温度測定手段
を起動して前記水晶振動子の周囲温度を測定し、前記時
刻誤差を求めるものである。
【0009】また、本発明に係る電子時計は、前記一定
時間毎に前記時刻誤差導出手段で求められた時刻誤差を
累積して記憶する累積時刻誤差記憶手段を備え、前記時
刻補正手段は所定時間単位で時刻を補正するものであ
り、前記累積時刻誤差記憶手段に記憶されている累積時
刻誤差が前記所定時間を越したとき、前記時刻補正手段
は前記所定時間の時刻誤差を補正し、前記累積時刻誤差
記憶手段に記憶されている累積時刻誤差からは前記所定
時間が差し引かれるものである。
【0010】また、本発明に係る電子時計の時刻誤差補
正方法は、水晶振動子の原振周波数を分周して計時する
ことによって時刻を刻む電子時計の時刻誤差補正方法で
あって、前記水晶振動子の周囲温度を測定する温度測定
ステップと、前記温度測定ステップで測定された前記水
晶振動子の周囲温度と、前記水晶振動子の周波数温度特
性に基づく、前記水晶振動子の温度と前記水晶振動子の
原振周波数との対応関係とから時刻誤差を求める時刻誤
差導出ステップと、前記時刻誤差導出ステップで求めら
れた時刻誤差に基づいて時刻を補正する時刻補正ステッ
プと、を有し、これらのステップを一定時間毎に行うも
のである。
【0011】また、本発明に係る電子時計の時刻誤差補
正方法は、前記一定時間毎に前記時刻誤差導出ステップ
で求められた時刻誤差を累積する時刻誤差累積ステップ
を有し、前記時刻補正ステップは、前記時刻誤差累積ス
テップで得られた累積時刻誤差が所定時間を越したと
き、前記所定時間の時刻誤差を補正し、前記累積時刻誤
差から前記所定時間を差し引く所定時間差し引きステッ
プをさらに有するものである。
【0012】さらに、本発明に係る時刻誤差補正プログ
ラムは、時刻誤差補正方法をコンピュータに実行させる
ためのものである。
【0013】本発明に係る電子時計、電子時計の時刻誤
差補正方法および時刻誤差補正プログラムでは、時刻誤
差導出手段は一定時間毎に起動され、その度に温度測定
手段を起動して(温度測定ステップにおいて)水晶振動
子の周囲温度を測定し、時刻誤差導出手段(時刻誤差導
出ステップ)において、測定された前記水晶振動子の周
囲温度と、対応関係記憶手段に記憶された前記水晶振動
子の周波数温度特性に基づく前記水晶振動子の温度と前
記水晶振動子の原振周波数との対応関係とから時刻誤差
を求め、時刻補正手段(時刻補正ステップ)において、
時刻誤差導出手段で求められた時刻誤差に基づいて時刻
を補正し、時刻表示手段において、時刻補正手段によっ
て補正された時刻を表示している。
【0014】したがって、水晶振動子の周囲温度の変化
によって時刻に誤差が生じても一定時間毎に誤差が補正
されるため、時間表示部に表示される時刻の精度が向上
する。また、一定時間毎に行われる温度測定および時刻
誤差導出以外の時間、温度測定手段および時刻誤差導出
手段の動作を停止しておくことによって消費電流を減ら
すことができる。したがって、精度の良い時刻を表示
し、かつ、消費電流の小さい電子時計を提供することが
できる。
【0015】また、本発明に係る電子時計、電子時計の
時刻誤差補正方法および時刻誤差補正プログラムでは、
時刻補正手段(時刻補正ステップ)が所定時間単位で時
刻を補正するものであり、累積時刻誤差記憶手段(時刻
誤差累積ステップ)において、一定時間毎に求められた
時刻誤差を累積し、時刻補正手段(時刻補正ステップ)
において、累積時刻誤差記憶手段に記憶されている累積
時刻誤差が所定時間を越したとき所定時間の時刻誤差を
補正し、累積時刻誤差から所定時間を差し引いている。
したがって、より正確に時刻を表示することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電子時計の実施の
形態について、〔第1の実施形態〕、〔第2の実施形
態〕の順に図面を参照して詳細に説明する。なお、それ
ぞれの実施形態の説明では、本発明に係る電子時計およ
び電子時計の時刻誤差補正方法について詳述するが、本
発明に係るプログラムについては、時刻誤差補正方法を
実行させるためのプログラムであることから、その説明
は以下の時刻誤差補正方法の説明に含まれるものであ
る。
【0017】〔第1の実施形態〕図1は、本発明の第1
の実施形態に係る電子時計を示すブロック構成図であ
る。同図において、本実施形態の電子時計は、水晶振動
子101と、時刻補正手段に該当するクロックIC10
3と、特許請求の範囲の時刻誤差導出手段に該当するC
PU105と、CPU用水晶振動子107と、ドライバ
109と、時間表示手段に該当する時間表示部111
と、温度測定手段に該当する温度測定部113と、RA
M115と、対応関係記憶手段に該当するROM117
とを備えて構成されている。
【0018】本実施形態の水晶振動子101は、クロッ
クIC103の動作周波数に対応した、原振周波数が3
2.768kHzの音叉型水晶振動子(低・中周波水晶
振動子)である。また、クロックIC103は、図示し
ない発振回路部と分周回路部(カウンタ回路部)とを内
部に有し、水晶振動子101から供給されたクロックに
基づいて時刻データを生成するものである。また、クロ
ックIC103は、CPU105に対して一定時間(例
えば1時間)毎に割り込み信号を供給する。
【0019】また、CPU105は、原振周波数が8.
06MHzのCPU用水晶振動子107から供給された
クロックで動作するものであり、クロックIC103か
ら得られた時刻データをデータ処理してドライバ109
に送るものである。普段のCPU105は低消費電力モ
ード(STOPモード)であるが、クロックIC103
から割り込み信号が供給されるとこのモードを自ら解除
して、温度測定部113を起動するためのトリガとなる
起動信号を温度測定部113に供給する。なお、CPU
105が低消費電力モードのときはCPU用水晶振動子
107は停止している。
【0020】また、ドライバ109は、CPU105か
ら送られた時刻データに基づいて時間表示部111が所
望の時刻を表示するよう時間表示部111の動作を制御
するものである。また、時間表示部111はLCD等に
よって実現され、ドライバ109からの制御によって時
刻を表示するものである。
【0021】また、温度測定部113は、スイッチング
手段としてのトランジスタ121と、固定抵抗Rと、水
晶振動子101の周囲温度を測定するためのサーミスタ
等の温度センサ123とを有して構成されている。CP
U105からトランジスタ121のベース端子にベース
電流(起動信号)が供給されると、トランジスタ121
は導通状態になる。トランジスタ121が導通すると、
固定抵抗Rと周囲温度に従って抵抗値が変化する温度セ
ンサ123とによって電源電圧VDDが分圧され、CPU
105には温度センサ123の抵抗値に応じた電圧(温
度信号)が印加される。
【0022】また、RAM115は、温度測定部113
からの温度信号に基づいてCPU105が算出した温度
データを一時記憶しておくための記録媒体である。ま
た、ROM117は、後述する本実施形態の電子時計の
時刻誤差補正方法を実行するためのプログラムと、水晶
振動子101の周波数温度特性に基づいて予め作成され
た温度(T)と周波数(Δf/f)とが一対一に対応し
たテーブルとを記憶する記録媒体である。CPU105
は、RAM115に記憶されている温度データとROM
117に記憶されているテーブルとを用いて、前記温度
データに対応する周波数(Δf/f)を割り出し、この
周波数(Δf/f)に基づいて時刻の誤差を算出する。
【0023】なお、ROM117は、温度(T)と周波
数(Δf/f)とが一対一に対応したテーブルの代わり
に、温度(T)と周波数(Δf/f)との関係を表した
計算式を記憶し、CPU105がこの計算式を用いて周
波数(Δf/f)を求めても良い。
【0024】CPU105が時刻誤差を算出すると、C
PU105は算出された時刻誤差だけ時刻データを補正
するための誤差補正信号をクロックIC103に送る。
クロックIC103は誤差補正信号に基づいて時刻デー
タを補正してこれをCPU105に送る。上述したよう
に、CPU105はクロックIC103から得られた補
正された時刻データをドライバ109に送り、時間表示
部111には補正されたより正確な時刻が表示される。
なお、CPU105が誤差補正信号をクロックIC10
3に送ると、CPU105は再び低消費電力モード(S
TOPモード)にソフト的に移行する。
【0025】次に、本実施形態の電子時計が行う時刻誤
差補正方法について図2を用いて説明する。まず、ステ
ップS201では、クロックIC103からCPU10
5に割り込み信号が供給されたかを判別し、割り込み信
号が供給されたときステップS203に進み、CPU1
05は低消費電力モード(STOPモード)を解除す
る。次に、ステップS205では、CPU105が温度
測定部113のトランジスタ121にベース電流を供給
して温度測定部113を起動する。次に、ステップS2
07では、温度測定部113の抵抗Rと温度センサ12
3との分圧による電圧を持った信号(温度信号)をCP
U105に供給する。次に、ステップS209では、C
PU105からトランジスタ121へのベース電流の供
給を停止する。
【0026】次に、ステップS211では、CPU10
5が温度測定部から得られた温度信号から温度データを
生成し、この温度データと水晶振動子101の周波数温
度特性に基づいて温度(T)と周波数(Δf/f)とが
一対一に対応したROM117に記憶されたテーブルと
から、前記温度データに対応する周波数(Δf/f)を
割り出して、この周波数(Δf/f)に基づいて時刻の
誤差を算出する。次に、ステップS213では、CPU
105が時刻誤差だけ時刻データを補正するための誤差
補正信号をクロックIC103に送る。
【0027】次に、ステップS215では、クロックI
C103が送られた誤差補正信号に基づいて時刻データ
を補正する。この後、CPU105はクロックIC10
3から得られた補正された時刻データをドライバ109
に送り、時間表示部111は補正されたより正確な時刻
を表示する。
【0028】以上説明したように、本実施形態の電子時
計および時刻誤差補正方法では、一定時間毎に温度測定
部113で水晶振動子101周辺の温度を測定し、CP
U105は、ROM117に記憶された水晶振動子10
1の周波数温度特性に基づく温度(T)と周波数(Δf
/f)とが一対一に対応したテーブルを用いて、温度測
定部113で得られた温度データに対応する周波数(Δ
f/f)を割り出し、この周波数(Δf/f)に基づい
て時差の誤差を計算している。CPU105によって時
刻誤差が算出されると、算出された時刻誤差だけ時刻デ
ータを補正するための誤差補正信号がクロックIC10
3に送られ、クロックIC103はこの誤差補正信号に
基づいて時刻データを補正する。したがって、水晶振動
子101の周囲温度の変化によって時刻に誤差が生じて
も一定時間毎に誤差が補正されるため、時間表示部11
1に表示される時刻の精度が向上する。
【0029】また、一定時間毎に行われる温度測定およ
び時刻誤差算出以外の時間、CPU105は低消費電力
モード(STOPモード)であり、CPU用水晶振動子
107は停止した状態であるため、消費電流を減らすこ
とができる。したがって、精度の良い時刻を表示し、か
つ、消費電流の小さい電子時計を提供することができ
る。
【0030】〔第2の実施形態〕第2の実施形態の電子
時計は、第1の実施形態の電子時計と構成は略同じであ
る。但し、ROM117には、後述する本実施形態の電
子時計の時刻誤差補正方法を実行させるためのプログラ
ムが記憶されている。また、特許請求の範囲の累積時刻
誤差記憶手段に該当するRAM115には、CPU10
5で算出された時刻の誤差(時刻誤差データ)が格納さ
れ、後述する時刻誤差の累積値を記憶するものである。
以下、本実施形態の電子時計の時刻誤差補正方法につい
て図3および図4を用いて説明する。図3および図4
は、本発明の第2の実施形態に係る電子時計の時刻誤差
補正方法を示すフローチャートである。同図において、
図2(第1の実施形態)と重複するステップには同一の
符号を附して説明を省略する。
【0031】図3および図4に示すように、ステップS
201〜S211に示すように、一定時間毎に温度測定
部113で水晶振動子101周辺の温度を測定し、CP
U105は、ROM117に記憶された水晶振動子10
1の周波数温度特性に基づく温度(T)と周波数(Δf
/f)とが一対一に対応したテーブルを用いて、温度測
定部113で得られた温度データに対応する周波数(Δ
f/f)を割り出し、この周波数(Δf/f)に基づい
て時差の誤差を計算している。
【0032】ステップS211において時刻の誤差が算
出されると、ステップS301では算出された時刻誤差
の値をRAM115に記憶されている積算誤差値に積算
する。次に、ステップS303では積算された値が1秒
を超えたか判断し、超えていなければステップS201
に戻り、超えていればステップS305に進む。ステッ
プS305では、CPU105が1秒分の誤差補正信号
をクロックIC103に送る。次に、ステップS215
では、クロックIC103が送られた誤差補正信号に基
づいて時刻データを補正する。次に、ステップS307
では、RAM115に記憶されているステップS211
で積算された積算誤差値から1秒分を差し引く。
【0033】以上説明したように、本実施形態の電子時
計および時刻誤差補正方法では、一定時間毎に時刻の誤
差を計算し、この値をRAM115に記憶されている積
算誤差値に積算した値が1秒を越した場合に1秒単位で
時刻データの補正を行っているため、より正確に時刻を
表示することができる。なお、本実施形態では、時刻誤
差の補正を行う単位を1秒としたが、2秒や10秒また
は1分としても良い。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電子時
計、電子時計の時刻誤差補正方法および時刻誤差補正プ
ログラムによれば、時刻誤差導出手段は一定時間毎に起
動され、その度に温度測定手段を起動して(温度測定ス
テップにおいて)水晶振動子の周囲温度を測定し、時刻
誤差導出手段(時刻誤差導出ステップ)において、測定
された前記水晶振動子の周囲温度と、対応関係記憶手段
に記憶された前記水晶振動子の周波数温度特性に基づく
前記水晶振動子の温度と前記水晶振動子の原振周波数と
の対応関係とから時刻誤差を求め、時刻補正手段(時刻
補正ステップ)において、時刻誤差導出手段で求められ
た時刻誤差に基づいて時刻を補正し、時刻表示手段にお
いて、時刻補正手段によって補正された時刻を表示して
いる。
【0035】したがって、水晶振動子101の周囲温度
の変化によって時刻に誤差が生じても一定時間毎に誤差
が補正されるため、時間表示部111に表示される時刻
の精度が向上する。また、一定時間毎に行われる温度測
定および時刻誤差導出以外の時間、温度測定手段および
時刻誤差導出手段の動作を停止しておくことによって消
費電流を減らすことができる。したがって、精度の良い
時刻を表示し、かつ、消費電流の小さい電子時計を提供
することができる。
【0036】また、本発明に係る電子時計、電子時計の
時刻誤差補正方法および時刻誤差補正プログラムでは、
時刻補正手段(時刻補正ステップ)が所定時間単位で時
刻を補正するものであり、累積時刻誤差記憶手段(時刻
誤差累積ステップ)において、一定時間毎に求められた
時刻誤差を累積し、時刻補正手段(時刻補正ステップ)
において、累積時刻誤差記憶手段に記憶されている累積
時刻誤差が所定時間を越したとき所定時間の時刻誤差を
補正し、累積時刻誤差から所定時間を差し引いている。
したがって、より正確に時刻を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る電子時計を示す
ブロック構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る電子時計の時刻
誤差補正方法を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る電子時計の時刻
誤差補正方法を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る電子時計の時刻
誤差補正方法を示すフローチャートの続きである。
【図5】従来の電子時計を示すブロック構成図である。
【図6】音叉型水晶振動子およびAT水晶振動子の周波
数温度特性を示す説明図である。
【図7】特開平6−82577号公報に記載の電子時計
を示すブロック構成図である。
【符号の説明】
101 水晶振動子 103 クロックIC 105 CPU 107 CPU用水晶振動子 109 ドライバ 111 時間表示部 113 温度測定部 115 RAM 117 ROM 121 トランジスタ 123 温度センサ R 固定抵抗
フロントページの続き Fターム(参考) 2F002 AA07 AD06 AD07 DA00 FA10 GA04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水晶振動子の原振周波数を分周して計時
    することによって時刻を刻む電子時計において、 前記水晶振動子の周囲温度を測定する温度測定手段と、 前記水晶振動子の周波数温度特性に基づく前記水晶振動
    子の温度と前記水晶振動子の原振周波数との対応関係を
    記憶した対応関係記憶手段と、 前記温度測定手段で測定された前記水晶振動子の周囲温
    度と前記対応関係記憶手段に記憶されている前記対応関
    係とから時刻誤差を求める時刻誤差導出手段と、 前記時刻誤差導出手段で求められた時刻誤差に基づいて
    時刻を補正する時刻補正手段と、 前記時刻補正手段によって補正された時刻を表示する時
    刻表示手段と、を備え、 前記時刻誤差導出手段は一定時間毎に起動され、その度
    に前記温度測定手段を起動して前記水晶振動子の周囲温
    度を測定し、前記時刻誤差を求めることを特徴とする電
    子時計。
  2. 【請求項2】 前記一定時間毎に前記時刻誤差導出手段
    で求められた時刻誤差を累積して記憶する累積時刻誤差
    記憶手段を備え、 前記時刻補正手段は所定時間単位で時刻を補正するもの
    であり、 前記累積時刻誤差記憶手段に記憶されている累積時刻誤
    差が前記所定時間を越したとき、前記時刻補正手段は前
    記所定時間の時刻誤差を補正し、 前記累積時刻誤差記憶手段に記憶されている累積時刻誤
    差からは前記所定時間が差し引かれることを特徴とする
    請求項1記載の電子時計。
  3. 【請求項3】 水晶振動子の原振周波数を分周して計時
    することによって時刻を刻む電子時計の時刻誤差補正方
    法であって、 前記水晶振動子の周囲温度を測定する温度測定ステップ
    と、 前記温度測定ステップで測定された前記水晶振動子の周
    囲温度と、前記水晶振動子の周波数温度特性に基づく、
    前記水晶振動子の温度と前記水晶振動子の原振周波数と
    の対応関係とから時刻誤差を求める時刻誤差導出ステッ
    プと、 前記時刻誤差導出ステップで求められた時刻誤差に基づ
    いて時刻を補正する時刻補正ステップと、を有し、 これらのステップを一定時間毎に行うことを特徴とする
    時刻誤差補正方法。
  4. 【請求項4】 前記一定時間毎に前記時刻誤差導出ステ
    ップで求められた時刻誤差を累積する時刻誤差累積ステ
    ップを有し、 前記時刻補正ステップは、前記時刻誤差累積ステップで
    得られた累積時刻誤差が所定時間を越したとき、前記所
    定時間の時刻誤差を補正し、 前記累積時刻誤差から前記所定時間を差し引く所定時間
    差し引きステップをさらに有することを特徴とする請求
    項3記載の時刻誤差補正方法。
  5. 【請求項5】 請求項3または4に記載の電子時計の時
    刻誤差補正方法をコンピュータに実行させるための時刻
    誤差補正プログラム。
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