JP2002309043A - ゴムラテックス組成物およびそれを用いた手袋 - Google Patents

ゴムラテックス組成物およびそれを用いた手袋

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JP2002309043A JP2001114249A JP2001114249A JP2002309043A JP 2002309043 A JP2002309043 A JP 2002309043A JP 2001114249 A JP2001114249 A JP 2001114249A JP 2001114249 A JP2001114249 A JP 2001114249A JP 2002309043 A JP2002309043 A JP 2002309043A
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Toshimichi Shiromizu
利通 白水
Yoshiaki Miyamoto
芳明 宮本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 柔軟性に優れた手袋を製造することのできる
ゴムラテックスと、柔軟性に優れたゴム手袋、特に好ま
しくはNBR手袋を提供する 【解決手段】 本発明のゴムラテックスは、ラテックス
中のゴム分100重量部に対してアルキルスルホン酸フ
ェニル3〜30重量部を含有するものであって、本発明
の手袋は、当該ゴムラテックスを用いて成膜したもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、柔軟性に優れたゴ
ム手袋、とりわけ、耐油性および耐磨耗性とともに柔軟
性にも優れたアクリロニトリル−ブタジエンゴム(NB
R)製の手袋と、当該手袋を得るためのゴムラテックス
組成物とに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】アク
リロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)からなる手袋
は、家庭用や作業用の手袋として広く用いられており、
特にNBRの特性を利用して、耐油用のゴム手袋に用い
られる場合が多い。しかしながら、NBR製の手袋は、
天然ゴムやポリ塩化ビニル製の手袋に比べて柔軟性に欠
けており、手袋にごわごわとした感触が生じて、作業性
が低下するという問題がある。
【0003】かかる問題に対する対策としては、例え
ば、ニトリル含有量の少ないいわゆる低ニトリルNBR
を使用したり、加硫系配合剤(特に亜鉛華)の配合量を
少なくしたりする等の方法が知られているが、これらの
方法では、天然ゴム手袋並みの柔軟性を得ることができ
ない。また、NBR中に軟化剤を配合したり、フタル酸
エステルやアジピン酸エステル等の脂肪族エステル系可
塑剤を添加したりする対策も考えられるものの、この場
合、多量の軟化剤や可塑剤を要することでコスト面での
不利益が生じたり、NBRの皮膜表面に経時的に軟化剤
や可塑剤が滲み出てしまういわゆるブリードを生じるお
それがある。
【0004】一方、天然ゴム(NR)、スチレンブタジ
エンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)等から
なる手袋についても、その柔軟性を向上させる目的で軟
化剤や可塑剤が配合されており、NBRの場合と同じ
く、コスト面の問題やブリードが生じるといった問題を
抱えている。そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、柔軟性に優れた手袋を製造することのできるゴムラ
テックス組成物と、柔軟性に優れたゴム手袋とを提供す
ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段および発明の効果】上記課
題を解決するための本発明のゴムラテックス組成物は、
アルキルスルホン酸フェニルをゴム分100重量部に対
して3〜30重量部含有することを特徴とする。本発明
のゴムラテックス組成物によれば、多量の軟化剤や可塑
剤を添加することなく、柔軟性に優れたゴム皮膜を形成
することができる。
【0006】従って、本発明のゴムラテックス組成物
は、例えばゴム手袋のように、ゴム皮膜に優れた柔軟性
が要求される分野において、当該ゴム皮膜の形成原料と
して好適に用いることができる。本発明のゴムラテック
ス組成物は、前記ゴムがアクリロニトリル−ブタジエン
ゴムであるのが好ましい。すなわち、本発明のゴムラテ
ックス組成物は、アルキルスルホン酸フェニルをゴム分
100重量部に対して3〜30重量部含有するアクリロ
ニトリル−ブタジエンゴムラテックス組成物であるのが
好ましい。
【0007】上記アクリロニトリル−ブタジエンゴム
(NBR)ラテックス組成物によれば、耐油性、耐磨耗
性、耐熱老化性に優れるというNBRの特性を維持しつ
つ、従来の欠点であった柔軟性に乏しいという技術的課
題を解決したNBR皮膜を形成することができる。しか
も、従来のように、柔軟性を改善するために多量の軟化
剤や可塑剤を添加する必要がないことから、ブリードが
発生するという問題を抑制することができる。
【0008】従って、本発明のNBRラテックスは、例
えばゴム手袋のように、耐油性や耐磨耗性のみならず、
柔軟性にも優れたゴム皮膜が要求される分野において、
当該ゴム皮膜の形成原料として好適に用いることができ
る。本発明の手袋は、上記本発明のゴムラテックス組成
物からなるものである。本発明のゴムラテックス組成物
は、前述のように、柔軟性に優れた皮膜を形成し得るも
のであることから、かかるゴムラテックス組成物を用い
て手袋を作製することにより、柔軟性に富み、その脱着
性、使用感(装着感)、把持性等に優れた手袋を得るこ
とができる。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明のゴムラテックス組
成物およびそれを用いた手袋について詳細に説明する。 〔ゴムラテックス〕本発明の対象となるゴムラテックス
には、例えばアクリロニトリル−ブタジエンゴム(NB
R)ラテックス、天然ゴム(NR)ラテックス、スチレ
ン−ブタジエンゴム(SBR)ラテックス、クロロプレ
ンゴム(CR)等が挙げられる。
【0010】(NBRラテックス)本発明に用いられる
アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)ラテック
スとしては、特に限定されるものではなく、従来公知の
種々のNBRラテックスを用いることができる。すなわ
ち、NBRのアクリロニトリル含有量(以下、「ニトリ
ル含量」という。)については特に限定されるものでは
なく、本発明においては、ニトリル含量が36%以上で
あるいわゆる高ニトリルNBRから、ニトリル含量が2
4%以下であるいわゆる低ニトリルNBRまでの幅広い
品種のものを使用することができる。なお、皮膜強度、
耐油性、耐磨耗性等の観点からは、ニトリル含量の高い
NBR(具体的には、いわゆる、高ニトリルNBRまた
は極高ニトリルNBR)を用いるのが好ましい。
【0011】(天然ゴムラテックス)本発明に用いられ
る天然(NR)ゴムラテックスとしては、特に限定され
るものではなく、フィールドラテックス、アンモニア処
理ラテックスのほか、脱蛋白処理が施された、いわゆる
脱蛋白天然ゴムラテックス(DPNR)等の、従来公知
の種々のNRラテックスを用いることができる。 (SBRラテックス)本発明に用いられるスチレン−ブ
タジエンゴム(SBR)ラテックスとしては、特に限定
されるものではなく、従来公知の種々のSBRラテック
スを用いることができる。
【0012】すなわち、SBRのスチレン量は特に限定
されるものではないが、皮膜の強度、耐油性、耐磨耗性
等の観点からは、スチレン含量の高いSBRを用いるの
が好ましい。しかし、スチレン含量が多くなってガラス
転移点が高くなると成膜ができなくなるおそれがあるた
め、SBRのガラス転移温度は0℃以下であることが好
ましい。 〔アルキルスルホン酸フェニル〕本発明のゴムラテック
ス組成物には、当該ゴムラテックス組成物より形成され
る皮膜の柔軟性を向上させる目的で、アルキルスルホン
酸フェニルが配合される。
【0013】アルキルスルホン酸フェニルは、式(1) :
【0014】
【化1】 で表される。前記式(1) のアルキルスルホン酸フェニル
において、基R1 で表される置換基としては、これに限
定されるものではないが、例えばメチル、エチル、n−
プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s
−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル等
のアルキル基などが挙げられる。
【0015】一方、基R2 で表される置換基としては、
これに限定されるものではないが、例えば前記例示のア
ルキル基;メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ
ブロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキ
シ、t−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、n−ヘキシル
オキシ等のアルコキシ基などが挙げられる。アルキルス
ルホン酸フェニルの配合量は、ゴム皮膜に求められる柔
軟性に応じて、具体的には、ゴムラテックス組成物から
形成される皮膜の用途、使用するゴム(ゴムラテック
ス)自体の機械的強度等の特性、他の配合剤の配合量等
を考慮して(NBRラテックスの場合は、さらにNBR
のニトリル量を考慮して)総合的に決定されるものであ
る。一般に、アルキルスルホン酸フェニルの配合量は、
ゴムラテックス組成物のゴム分100重量部に対して3
〜30重量部、好ましくは5〜30重量部、より好まし
くは8〜25重量部の範囲で設定される。
【0016】アルキルスルホン酸フェニルの配合量が、
ゴムラテックス組成物中のゴム分100重量部に対して
3重量部を下回ると、ゴム皮膜に十分な柔軟性を付与す
ることができなくなる。従って、かかるゴムラテックス
組成物を用いて製造されるゴム手袋は、ごわごわとした
感触を備えた作業性の乏しいものとなるおそれがある。
かかる問題は、特にゴムラテックスとしてNBRラテッ
クスを用いる場合において顕著である。
【0017】一方、アルキルスルホン酸フェニルを、ゴ
ム分100重量部に対して30重量部を超えて配合して
も、その効果には変化がなく、かえってアルキルスルホ
ン酸フェニルのブリードを招くといった不具合を招いて
しまう。ゴムラテックスがNBRラテックスである場合
に、ゴム分100重量部に対するアルキルスルホン酸フ
ェニルの配合量は、ゴム分100重量部に対して3〜3
0重量部の範囲で設定され、かかる範囲の中でも、好ま
しくは5〜30重量部の範囲で、より好ましくは8〜2
5重量部の範囲で、さらに好ましくは10〜20重量部
の範囲で設定される。
【0018】〔配合剤〕本発明のゴムラテックス組成物
には、従来公知の加硫系配合剤が、手袋等の加工品の用
途に応じて適宜選択して配合される。加硫剤としては、
例えば硫黄;トリメチルチオ尿素、N,N’−ジエチル
チオ尿素等の有機含硫黄化合物等が挙げられ、これらは
単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
加硫剤の配合量は、前加硫の程度や加硫促進剤等の配合
量と兼ね合いによって決定されるものであるが、通常、
ゴムラテックス組成物中のゴム固形分100重量部に対
して0.1〜5重量部、好ましくは0.5〜2重量部の
範囲で設定される。
【0019】加硫促進剤としては、例えばN−エチル−
N−フェニルジチオカルバミン酸亜鉛(PX)、ジメチ
ルジチオカルバミン酸亜鉛(PZ)、ジエチルジチオカ
ルバミン酸亜鉛(EZ)、ジブチルジチオカルバミン酸
亜鉛(BZ)、2−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛
塩(MZ)、テトラメチルチウラムジスルフィド(T
T)等が挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を
混合して用いることができる。加硫促進剤の配合量は、
ゴムラテックス組成物中のゴム固形分100重量部に対
して0.5〜3重量部程度に調整するのが好ましい。
【0020】加硫促進助剤としては、例えば亜鉛華等が
挙げられる。加硫促進助剤の配合量は、ゴムラテックス
組成物中のゴム固形分100重量部に対して0.5〜3
重量部程度に調整するのが好ましい。本発明のゴムラテ
ックス組成物には、上記加硫系配合剤を添加するほか、
必要に応じて、充填剤、老化防止剤、顔料等を添加する
ことができる。充填剤としては、例えばカオリンクレ
ー、ハードクレー、炭酸カルシウム等が挙げられる。充
填剤の配合量は、ゴムラテックス組成物から形成される
皮膜に求められる機械的強度等に応じて設定するもので
あって、特に限定されるものではないが、通常、ゴムラ
テックス組成物中のゴム固形分100重量部に対して1
0重量部以下となるように設定するのが好ましい。
【0021】上記各添加剤のゴムラテックス組成物中で
の分散性を良好なものとするためには、当該ゴムラテッ
クス組成物中に分散剤を配合してもよい。かかる分散剤
としては、例えば各種陰イオン系界面活性剤等が挙げら
れる。分散剤の配合量は、分散対象である成分の重量に
対して0.3〜1.0重量%程度であるのが適当であ
る。 〔皮膜の形成方法〕本発明のゴムラテックス組成物を用
いて皮膜を形成する場合、具体的には手袋等を成膜・成
形する場合には、いわゆる直接法(直接浸漬法)、感熱
法(感熱凝固法)、アノード凝着法等の種々の方法を採
用することができる。
【0022】感熱凝固性のゴムラテックス組成物を調製
する際、ゴム固形分の濃度は30〜52重量%、好まし
くは38〜48重量%の範囲になるように希釈するのが
好ましい。ゴム固形分が上記範囲より高いとラテックス
が不安定化して凝固してしまうおそれがある。一方、ゴ
ム固形分が上記範囲より小さと、ラテックス中に存在す
るゴム分の量が少なくなるために実用上十分な膜厚を有
するゴム製品が得られなくなるおそれがある。
【0023】感熱凝固性ゴムラテックス組成物を調製す
るのに使用される感熱化剤としては、例えば無機または
有機アンモニウム塩、あるいは曇点が常温以上100℃
以下の水溶性高分子が挙げられる。具体的に、上記水溶
性高分子としては、ポリビニルメチルエーテル、ポリア
ルキレングリコール、ポリエーテルポリホルマール、官
能性ポリシロキサン等が挙げられる。無機または有機ア
ンモニウム塩としては、硝酸アンモニウム、酢酸アンモ
ニウム、種々の亜鉛アンモニウム錯塩等が挙げられる。
【0024】前記感熱化剤の配合量は、ゴムラテックス
組成物のゴム固形分100重量部に対して0.1〜20
重量部、好ましくは0.5〜10重量部である。感熱化
剤の配合量が上記範囲を超える場合には、ラテックスが
より不安定化して、ゲル化や凝固を引き起こすおそれが
ある。一方、上記範囲を下回る場合には、良好な膜厚を
有するゴム製品を得ることができないおそれがある。感
熱凝固性の程度については、ゴムラテックス組成物のp
Hによって適宜調節することができる。この場合におい
て、pHの調節には、例えばラテックス中にアンモニア
等を添加する方法などを採用することができる。
【0025】皮膜の形成をアノード凝着法によって行う
場合において、使用可能なアノード凝着剤としては、例
えば硝酸カルシウム水溶液等が挙げられる。 〔ゴム手袋の製造方法〕本発明の手袋の製造には、前述
のように、直接法(直接浸漬法)、感熱法(感熱凝固
法)、アノード凝着法等の、従来公知の種々の方法を採
用することができる。従って、ゴムラテックス組成物中
に前述の各種添加剤を配合した後、予熱されたまたはあ
らかじめその表面に凝固剤が塗布された手袋の型を浸積
し、次いで型を引き上げ、乾燥、加硫することによって
得られる。
【0026】型は、例えば陶器、セラミック製のものな
どが使用可能である。型の予熱温度は、使用する感熱化
剤やゴム材料の品質に応じて適宜決定することができる
が、通常80〜100℃、好ましくは85〜95℃程度
の温度に表面を予熱しておくのがよい。加硫の条件は、
特に限定されるものではないが、通常100〜120℃
にて、約30〜90分間程度行うのがよい。
【0027】手袋の厚み(すなわち、ゴム皮膜の厚み)
は、特に限定されるものではないが、通常0.1mm以
上、好ましくは0.5〜2mm範囲で、手袋の種類、使
用目的によって適宜調節される。 〔皮膜の物性の好適範囲〕本発明の手袋における物性
(モジュラス、伸縮性、引張強度等)は、手袋の種類、
使用目的等によって適宜調節される。
【0028】例えば本発明の手袋を作業用手袋として使
用する場合には、その膜厚はソフト感を出すことがで
き、耐水性等の特性を良好なものとすることができ、か
つゴムの破断などのおそれがない範囲で適宜選択され、
通常0.3〜3mm、好ましくは0.5〜2mmの範囲
で設定される。ゴム手袋の柔軟性は、例えばJIS K
6251「加硫ゴムの引張試験方法」に記載の、30
0%伸び時の引張応力(モジュラス)M300 に基づいて
評価することができる。300%伸び時の引張応力M
300 は、0.80〜1.7MPaであるのが好ましく、
1.0〜1.5MPaであるのがより好ましい。
【0029】
〔手袋の作製〕
実施例1 アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)ラテック
ス〔ニトリル含有量37%、全固形分濃度46重量%、
日本ゼオン(株)製の商品名「LX511」〕のゴム分
100重量部に対して、亜鉛華1重量部、ジブチルカル
バミン酸亜鉛(加硫促進剤BZ)1重量部、硫黄1重量
部、アンモニア(pH調整剤)3重量部を添加し、さら
にアルキルスルホン酸フェニル5重量部を添加して、配
合ラテックス(ゴムラテックス組成物)を得た。
【0030】次いで、この配合ラテックスのゴム分10
0重量部に対して、感熱化剤としてのポリシロキサン
〔東芝シリコーン(株)製の品番「TPA4380」〕
1重量部を添加して、室温で1日放置し、前加硫を施し
た。次に、100℃に予熱した手袋の型を上記前加硫ラ
テックスに浸漬して、型の表面にNBRの皮膜を形成し
た後、これを100℃で加熱、加硫した。こうして皮膜
を硬化させた後、脱型して、NBR製の手袋を得た。
【0031】実施例2および3 アルキルスルホン酸フェニルの配合量をNBRラテック
スのゴム分100重量部に対して10重量部(実施例
2)または30重量部(実施例3)としたほかは、実施
例1と同様にして配合ラテックス(ゴムラテックス組成
物)および前加硫ラテックスの調製と、NBR製手袋の
成形、加硫とを行った。 比較例1 アルキルスルホン酸フェニルを配合しなかったほかは、
実施例1と同様にして配合ラテックスおよび前加硫ラテ
ックスの調製と、NBR製手袋の成形、加硫とを行っ
た。
【0032】比較例2 アルキルスルホン酸フェニルの配合量をNBRラテック
スのゴム分100重量部に対して40重量部としたほか
は、実施例1と同様にして配合ラテックス(ゴムラテッ
クス組成物)および前加硫ラテックスの調製と、NBR
製手袋の成形、加硫とを行った。 比較例3 低ニトリル量のNBRラテックス〔ニトリル含有量27
%、全固形分濃度46重量%、日本ゼオン(株)製の商
品名「LX550L」〕のゴム分100重量部に対し
て、亜鉛華(ZnO)0.5重量部、ジブチルカルバミ
ン酸亜鉛(加硫促進剤BZ)1重量部、硫黄1重量部お
よびアンモニア3重量部を添加し、室温で1日間放置し
て、前加硫を施した。
【0033】次に、20%硝酸カルシウム水溶液に浸し
て乾燥させた手袋の型を上記前加硫ラテックスに浸漬し
て、型の表面にNBRの皮膜を形成した後、これを10
0℃で加熱、加硫した。こうして皮膜を硬化させた後、
脱型して、NBR製の手袋を得た。なお、表1には、低
ニトリル量NBRを「低NBR」と記した。 対照1 天然ゴム(NR)ラテックス〔全固形分濃度(TSC)
60重量%〕のゴム分100重量部に対して、亜鉛華
(ZnO)1重量部、ジブチルカルバミン酸亜鉛(加硫
促進剤BZ)1重量部および硫黄1重量部を添加して、
配合ラテックスを得た後、この配合ラテックスに50℃
で5時間、前加硫を施した。
【0034】次に、20%硝酸カルシウム水溶液に浸し
て乾燥させた手袋の型を上記前加硫ラテックスに浸漬し
て、型の表面にNRの皮膜を形成した後、これを100
℃に加熱、加硫した。こうして皮膜を硬化させた後、脱
型して、NR製の手袋を得た。 対照2 市販のポリ塩化ビニル製手袋〔ショーワ加工(株)製の
商品名「ナイスハンド」〕を比較例3とした。
【0035】〔柔軟性の評価〕上記実施例、比較例およ
び対照の手袋から試験片を切り取り、JIS K 62
51の規定に準じて、それぞれの試験片について300
%伸び時の引張応力M 300 (MPa)を測定した。以上
の結果を表1に示す。
【0036】
【表1】 表1より明らかなように、NBRラテックスのゴム分に
対してアルキルスルホン酸フェニルを所定の割合で配合
してなるゴムラテックス組成物を用いて成膜することに
より(実施例1〜3)、手袋の300%伸び時における
引張応力M300を極めて小さくすることができた。
【0037】また、アルキルスルホン酸フェニルを配合
しなかった比較例1との比較により、手袋の柔軟性が極
めて高くなっていることがわかった。実施例1〜3の手
袋における柔軟性の程度は、低ニトリル量のNBRを使
用し、亜鉛華の配合量を少なくして得られた比較例3よ
りも格段に高いものとなっており、従来の天然ゴム製の
手袋(対照1)と同等またはそれ以上の柔軟性を示して
いた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B033 AC03 BA02 4F071 AA10 AA12X AA13 AA34X AA67 AB04 AB18 AC13 AC14 AE02 AE22 AH19 BA05 BB13 BC07 4J002 AC001 AC011 AC071 AC081 AC091 EV236 FD206 GC00 HA07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルキルスルホン酸フェニルをゴム分10
    0重量部に対して3〜30重量部含有するゴムラテック
    ス組成物。
  2. 【請求項2】前記ゴムがアクリロニトリル−ブタジエン
    ゴムである請求項1記載のゴムラテックス組成物。
  3. 【請求項3】請求項1記載のアクリロニトリル−ブタジ
    エンゴムラテックス組成物からなる手袋。
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