JP2009512739A - ラテックス促進剤組成物 - Google Patents

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Abstract

共役ジエンから誘導され、および場合によりビニル芳香族コモノマーを含み、(i)ジイソプロピルキサントゲンポリスルフィド(DIXP)、(ii)アルキルジチオカルバメート(アルキル鎖が5〜20個の炭素原子を含有する)、および(iii)ジフェニルグアニジン(DPG)を含む、ゴムラテックス用促進剤組成物、前記促進剤組成物を含む硬化型水性合成ゴムラテックス組成物、前記促進剤組成物を用いて調製した、合成成形エラストマー物品の無溶媒の水ベースでの製造のための方法。

Description

本発明は、硬化型エラストマーラテックス組成物から誘導された成形エラストマー物品の分野に関する。
より詳細には、本発明は、エラストマー物品を製造する方法およびそれにおいて使用するラテックス促進剤組成物の改良に関する。
成形エラストマー物品は、より詳細には硬化型ポリ(イソプレン)ラテックス組成物から製造され、ならびに特に、医療、健康管理および個人衛生用途に使用される。
天然または合成のゴムラテックスからエラストマー物品を製造する製造方法は、ポリマー単位間を硫黄基で架橋または加硫化する硬化工程を含む。
天然または合成のラテックスからエラストマー物品を作成する従来の方法は、通常、ラテックス、硫黄、活性化剤および促進剤の系を混合することにより得られたラテックスプレ配合物の分散液またはエマルションを調製すること、所定時間の熟成、製造する物品の形状の型を凝固剤に浸漬し、および次いでラテックスプレ配合物に浸漬すること、ならびに型に付着したラテックスを硬化させることを含む。
特定のエラストマー物品の望ましい特性(引張強さなど)は、製造方法の架橋および硬化段階により実質的に影響を受ける。
ゴム物品の製造において、硫黄または硫黄含有化合物を加硫化剤として、酸化亜鉛を活性化剤として使用すること、無機塩(硝酸カルシウム、炭酸カルシウムおよび表面活性化剤)の混合物を凝固剤として使用すること、および加硫化促進剤組成物または硫黄架橋促進剤組成物を使用することは、周知である。
従来の加硫化促進剤としては、ジチオカルバメート、チアゾール、グアニジン、チオウレアおよびスルフェンアミドが挙げられる。
エラストマー物品が必要とされる特定の分野(医療、健康管理または個人衛生の分野)では、特定の種類の装置および加工技術を利用して、製造される特定の物品が特定の性能を有し、規制基準を満たすようにしている。
特定の物品(医療用手袋など)の製造における天然ゴムラテックスの使用は、アレルギー反応などの良くない特性につながっており、これは、天然ゴムラテックスおよび最終製品中に存在する天然タンパク質またはアレルゲンにより引き起こされると一般的に考えられている。
医療分野、特に手袋の分野において、ユーザまたは着用者に発生する潜在的な有害反応の可能性を完全に減らすかまたは避け得る合成エラストマー製品および製造方法に、高い関心が集まっている。
手袋製造方法の大部分は、水ベースの浸漬系である。
ポリ(イソプレン)および他のエラストマーのために溶媒ベースの系を使用可能であるが、このような溶媒ベースの系は、医療品用途のエラストマー物品の製造および成形に適していないことが一般的に知られている。手袋の分野において困難なことは、例えば、所望の特性(高い引張強さなど)を有する薄いエラストマー物品を製造する方法および物質の設計である。溶媒ベースの系の別の欠点は、溶媒毒性である。
毒性のある溶媒の使用の必要性を取り除くかまたは減らし、同時に医療用とのための望ましい特性を有する製品を得る方法および物質については、今だ開発中である。
つい最近、エラストマーポリ(イソプレン)物品(医療用手袋、コンドーム、プローブカバー、カテーテルなど)の製造のための方法が提案されており(WO02/090430)、この方法は、以下の工程を含む。
1.促進剤組成物および安定化剤を含有する水性ラテックス組成物を調製すること。前記促進剤組成物は、ジチオカルバメート、チアゾールおよびグアニジン化合物を含む。
2.型を前記ラテックス配合組成物に浸漬すること。
3.前記型に付着した前記ラテックス配合組成物を硬化させ、エラストマーポリ(イソプレン)物品を作成すること。
好ましくは、前記促進剤組成物は、亜鉛ジエチルジチオカルバメート(ZDEC)、亜鉛−2−メルカプトベンゾチアゾール(ZMBT)およびジフェニルグアニジン(DPG)を含む。
前記促進剤組成物を使用すると製造方法が改良されるが、これら促進剤はいずれもヒトにIV型アレルギー反応を引き起こす可能性があり、およびますます受け入れがたい環境毒性および急性毒性プロフィールをも有することがあることがわかっている。加えて、ZDECおよびZMBTは、潜在的に有害であるN−ニトロソアミンを生成することがわかっている。
例えば、「Safer Accelerators for the Latex Industry」,Sakroborty K.B.およびCouchman R.,Latex 2004,Hamburg,20−21 April 2004,p.75−87から知られているように、前記促進剤組成物の別の特徴は、プレ硬化したポリ(イソプレン)ラテックスの安定性を高めるために、実際には安定化剤を前記促進剤系と併せて使用しなければならないことである。前記刊行物において、ZDECおよびZMBTの代わりにジイソプロピルキサントゲンポリスルフィド(DIXP)および長鎖アルキルジチオカルバメート(ZDNC)を含み、いかなるジフェニルグアニジンをも含んでいない促進剤系による配合実験が開示されているが、機械的特性およびサイクル時間に関する要求を満たしていなかった(長い熟成時間)。この参考となる刊行物では、30℃で8日間の熟成後、フィルムキャスティングを介して必要な機械的特性を得ているが、この技術は手袋またはコンドームの製造に適していないと認識されている。
さらに、DPGを含まない、比較となる配合実験では、適度な機械的特性を得るために4週間以上の長い熟成時間が必要であり、手袋などの製造のためには許容できないことがわかっていた。
最近では、「Novel Sustainable Accelerators for Latex Applications − Update」,Sakroborty K.B.およびCouchman R.,8th International Latex Conference 2005,Charlotte,NC,USA,26−27(2005年7月)において、さらなる研究が公開されている。著者は、望ましい機械的特性を得るための、DIXPおよびZDNCを含み、DPGを含まない組成物を記載している。しかし、使用された方法は、凝固剤への浸漬を含まないが、フィルムキャスティングを含んでおり、手袋の製造のための代表例または関連する内容も得られていない。さらに、使用される高い熟成温度は、経済的な産業上の用途に適していないと考えることができる。
1日以内のサイクル時間であり、加硫化剤および活性化剤、特に硫黄をあまり使用せず、安全な促進剤を使用し、ならびに数時間から2日未満の熟成時間である、安定なラテックスのプレ配合物からフィルムを得て、必要な機械的特性(引張強さ≧24MPa;破断時の伸び≧750%)を示す合成ゴムラテックスから手袋などを製造する、改良された方法の必要性が非常に高いことがわかる。
広範囲に及ぶ研究および実験の結果、驚くべきことに、本明細書で使用される前記改良された製造方法および促進系が発見された。
従って、本発明は、共役ジエンから誘導され、場合によりビニル芳香族コモノマーを含み、
(i)ジイソプロピルキサントゲンポリスルフィド(DIXP)、
(ii)アルキルジチオカルバメート(アルキル鎖が5〜20個の炭素原子を含有するもの、例えば亜鉛ジイソノニルジチオカルバメート(ZDNC)など)、および
(iii)ジフェニルグアニジン(DPG)
を含む、ラテックスゴム用促進剤組成物に関する。
本発明の別の態様は、合成ゴムラテックス、加硫化剤、活性化剤、および促進剤系として上に特定されるものを含む、硬化型水性合成ゴムラテックス組成物により形成される。
好ましい成分(ii)は、8から15個の炭素原子を有するアルキル鎖を含有する。ジイソノニルジチオカルバメート(ZDNC)が、最も好ましい。適したDIXP促進剤およびZDNC促進剤は、Robinson Brothers Ltd.(West Bromwich,UK)で市販されている。
本発明のさらに他の態様は、上に定義される硬化型合成ゴムラテックス組成物からの、合成エラストマー物品の水ベースでの製造のための方法により、および上に特定される硬化型水性合成ゴムラテックス組成物から調製される、成形された合成エラストマー物品により作成されることを理解されたい。
出願人は、合成ゴムの硫黄架橋可能なラテックスのための、改良された三成分促進剤組成物を実際に提供し、これは、望ましい特性(例えば引張強さ)を有するエラストマー物品、より詳細には、手術用手袋および実験用手袋などの医療用途、医療デバイス(カテーテル)、ならびに食品と接触する製品および子供用製品(ニップルおよびおしゃぶり)のための物品の製造方法においてラテックスと共に使用され得る。前記方法は、経済的な水ベースの方法を可能にし、新しい高価な追加の物質または装置を必要とせず、ならびに少量の加硫化剤および安定剤を用い、ならびに経済的に魅力的な熟成時間を提供することがわかっている。
(発明の詳細な説明)
本発明の硬化型水性合成ゴムラテックス組成物は、合成ゴムラテックス、加硫化剤、活性化剤、および促進剤系を含む。特に、前記ゴムラテックスは、実質的にランダムな構造を有するかまたは1つ以上のコモノマーの検出可能なブロックを含有する、ポリ(イソプレン)、ポリ(ブタジエン)、ポリ(クロロプレン)、ポリ(ネオプレン)、スチレン−イソプレンコポリマーから誘導され得る。ポリマーまたはコポリマーの骨格は、直鎖または分枝であってよいが、好ましくは直鎖である。最も好ましいのは、ポリ(イソプレン)ラテックスであり、ポリ(イソプレン)は、その化学的性質の天然ゴムとの類似、並びに感触、柔軟性を示す係数、破断時の伸びおよび引張強さなどの物理的性質の天然ゴムとの類似により、好ましいポリマーの1つであるからである。
プレ硬化ラテックス組成物の主要成分として使用されるポリ(イソプレン)ラテックス、ポリ(ブタジエン)ラテックス、ポリ(スチレン/イソプレン)ラテックス、ポリ(スチレン/ブタジエン)ラテックスは、容易に入手可能であり、KRATON Polymers Inc.,USAおよびKRATON Polymers B.V.,the Netherlands;Apex Medical Technologies Inc.,USAから得ることができ、ならびにAqualast E 0501は、Lord Corporation,USAから入手可能である。
ポリ(イソプレン)に加え、ポリ(イソプレン)コポリマーおよびポリ(イソプレン)ブレンドを、同様に使用することができる。適したポリ(イソプレン)ブレンドとして、例えばポリ(共役ジエン)、ならびにスチレンおよび熱可塑性材料(例えばポリウレタンなど)を含むコポリマーが挙げられる。好ましいポリ(イソプレン)ラテックスは、KRATON IR−401ラテックスである。
上に特定され、本発明により使用される促進剤組成物はまた、望ましくない付随タンパクが実質的に排除された天然ゴムラテックス(改変された天然ゴムラテックス)に適用され得ることを、理解されたい。
前記ラテックス組成物の好ましい実施形態によれば、成分(i)、(ii)および(iii)は、合成ゴム固形重量に対し、0.25から1.00phrの濃度において存在する。より好ましくは、これらの成分の濃度は0.25から0.80phrの範囲である。
上述のDPGの特定濃度は、DPGいっさい含まない促進剤組成物を用いた比較実験において、望ましい機械的特性を得るためにプレ硬化ラテックス組成物の熟成時間が長いかまたは熟成温度が高く、産業的な加工のためには許容できないことが判明したため、重要であることがわかっている。
本発明の別の利点は、従来の製造装置およびほとんどの容易に入手可能な物質を本発明に使用し、新規または高価な追加の物質または装置を必要とすることなく、合成ゴム、好ましくはポリ(イソプレン)手袋を製造し得ることである。熟成時間および貯蔵安定性が改良されているため、本発明では複雑な新規方法工程を必要としない。
本発明の別の利点は、本発明にしたがって配合された、長期間の貯蔵安定性を示し、すなわち望ましくない凝集が起こらない、すぐ利用できるポリ(イソプレン)ラテックス組成物である。追加の安定化剤の使用は必要ない。例えば、ポリ(イソプレン)ラテックス配合組成物のプレ硬化貯蔵安定性(すなわち、浸漬工程および硬化工程において完全なポリ(イソプレン)ラテックス組成物を使用するまでの時間)を10日間まで延ばすことができる。このようにラテックスの貯蔵寿命が延びると、無駄なラテックスの量が顕著に減少し、製造方法計画のより大きな融通性が可能となる。
本発明の別の態様は、加硫化剤、活性化剤および促進剤系を含むラテックス分散物またはエマルションの調製、該ラテックス分散物の0.5〜1.5日間の熟成、物品の形状の型をラテックスに浸漬することおよび型に付着したラテックスを硬化させることを含む、合成エラストマー物品の水ベースの製造方法により形成される。
本発明の方法およびこの方法において使用される硬化型水性合成ゴムラテックス組成物の利点は、経済的に魅力的な熟成時間および温度、並びに浸漬温度である。従って、従来の製造方法よりもコストおよび資源の点で顕著に優れている。より詳細に、熟成時間は12から36時間、および好ましくは18から24時間でよく、ならびに加工温度は35℃未満、特に15から35℃が可能である。
本発明はまた、上述の特定の方法により作成される合成エラストマー物品を提供する。
前記方法により作成されたエラストマー物品は、ASTM D−412に従って測定される引張強さが20MPaを超えるおよび好ましくは24MPaを超える(手術用手袋用)ことが可能であり、ならびに破断時の伸び値が少なくとも700%であり、手術用手袋用には750%以上である。
原則的には必要でないが、望ましい場合、安定化剤を特定の環境において使用することができる。他の成分と適合性でありおよび望ましい機能を提供する(すなわち、プレ硬化した配合ポリ(イソプレン)ラテックスの安定性を高める)ものであれば、硬化型ラテックス系で有用な当技術分野で既知の任意の安定化剤を使用することができる。種々の安定化剤を使用することができ、乳タンパク質の塩、アニオン性界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウムおよびソルビタン脂肪酸エステルなど)が挙げられるが、これらに限定されない。乳タンパク質の塩は、可能な安定化剤として好ましい。特に、アルカリ土類金属のカゼイン塩が好ましく、例えば、カゼインナトリウム塩、カゼインカリウム塩、カゼインマンガン塩およびカゼイン亜鉛塩ならびにこれらの組み合わせが好ましい。他の可能な安定化剤は、ラウリル(3)硫酸ナトリウム、分枝ドデシルベンゼンナトリウムおよびソルビタン脂肪酸エステル界面活性剤(ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなど)から選択することができる。
本発明による硬化型水性合成エラストマー組成物は、合成エラストマーラテックス、促進剤組成物、硬化剤(硫黄、有機スルフィドまたは他の硫黄ドナー化合物など)に加え、活性化剤(アルカリ土類金属酸化物(酸化亜鉛など)およびWINGSTAYまたはAQUANOX(商標名)などの酸化防止剤(例えばp−クレゾールおよびジクロロペンタジエン(DCPD)とのブチル化反応生成物)など)を含み得る。
本発明は、ポリ(イソプレン)で構成されるエラストマー物品の製造方法において有用である。本発明によれば、天然ゴムラテックスから製造されるエラストマー物品の物理的特性をかなりの程度で模倣する合成ポリ(イソプレン)物品を製造することができる。本発明は、手術用手袋、コンドーム、プローブカバー、デンタルダム、指サック、カテーテルなどの製造に、有益に組み込むことができる。
本発明を種々の特定の好ましい実施形態および技術を参照して記載する。しかしながら、添付の特許請求の範囲に定義されるような本発明の精神または範囲内にある多くの変形および改変が可能であることを理解すべきである。
好ましいポリ(イソプレン)ラテックスプレ配合組成物の調製
本発明による好ましいポリ(イソプレン)ラテックスプレ配合組成物を、以下の一般的な手順を用いて調製することができる。
ポリ(イソプレン)ラテックス(典型的には固形分が60wt%)を、25℃で攪拌する。KOH0.2phrの添加により、pHを8.5から9.0に調整することができる。硫黄を添加し、続いて酸化亜鉛および促進剤化合物を添加する。促進剤成分のDIXP、ZDNCおよびDPGを、ポリ(イソプレン)100部あたり乾燥重量で0.25:0.25:0.25phrから0.80:0.80:0.80phrの範囲の比率で添加する。Aquanox(酸化防止剤)を最後に添加し、混合物を約10分間攪拌する。得られたラテックス組成物を、好ましくは約15℃から約25℃の範囲の周囲温度で保存する。この温度で、ポリ(イソプレン)ラテックス組成物を、浸漬方法および硬化方法において使用する前に最長で約10日まで保存することができる。
ポリ(イソプレン)手袋の調製
最初に、ポリ(イソプレン)ラテックスプレ配合組成物をpH約10に調整する。手袋の型をオーブンで約70℃にあらかじめ加熱し、あらかじめ調製した凝固剤組成物中に約55℃で一定時間浸漬し、取り出す。次に、凝固剤でコーティングされた型を、50℃から70℃の乾燥オーブンに、凝固剤が十分に乾燥する時間、典型的には約5分間置く。
凝固剤でコーティングされた型をオーブンから取り出し、ポリ(イソプレン)ラテックスプレ配合物中に、周囲温度または約15℃から約30℃で浸漬する。コーティングされた型を取り出し、約50℃から70℃のオーブンに約1分間置く。手袋付の型をオーブンから取り出し、約40℃から70℃の水が浸出するタンクに約5から20分間入れる。手袋付の型を浸出タンクから取り出し、約50から70℃で、手袋が十分乾燥する時間、典型的には約5分間乾燥させる。これで第1の硬化段階は終了である。
第2の硬化段階では、手袋付の型を、約100℃から120℃に加熱したオーブンに約20から30分間置く。手袋付の型を取り出し、周囲温度まで冷却する。最後に、手袋を型からはがす。
特定の必要に従い、通常の潤滑化技術、コーティング技術、ハロゲン化技術および安定化技術などを用いて手袋をさらに処理することができる。同様に、他の従来の工程を一般的な方法に組み込むこともできる。
本発明に従って調製される場合、エラストマー物品(手袋など)は、以下の物理的特性を示す:ASTM D−412により測定して、引張強さが約24MPaより大きく、破断時の伸びが約750%よりも大きく、および300%伸長時の引張係数が約2MPa未満である。
本明細書に記載のものに類似の方法と、従来の装置および当技術分野で容易に利用可能な技術との組み合わせを用い、他のエラストマーポリ(イソプレン)物品を調製することができる。例えば、コンドーム形状のエラストマー物品を、コンドームの型を用いて調製することができる。
以下の例は、本発明の利点をさらに説明し、および本発明を本明細書に記載される実施形態に限定すると解釈されるべきではない。
ポリ(イソプレン)ラテックスから浸漬サンプルの調製
ポリ(イソプレン)ラテックス(約65%のTSCを有するKraton IR 401(登録商標) )を周囲温度で攪拌した。連続的に攪拌しながら、酸化亜鉛および硫黄の分散液をこの混合物に添加した。促進剤化合物DIXP、ZDNCおよびDPGを配合して分散液を作成し、これを添加した。Aquanox L(登録商標)を添加し、混合物を約10分間攪拌した。組成物(I)を25℃で維持し、25℃未満の温度で24時間保存した。
同じ手順に従い、ポリ(イソプレン)ラテックス組成物II〜IIIを調製し、および比較例IVを調製した。
以下の表において、処方成分およびそれぞれの量を特定している。全ての百分率は、他に注記の無い限り、重量パーセントである。
Figure 2009512739
硝酸カルシウム30%、イソプロパノール54.5%、蒸留水15%および湿潤剤(Dresinate 214)0.5%で構成される凝固剤に、ガラス管を約5秒間浸漬し、取り出した。凝固剤でコーティングされた型を、周囲温度で約30分間乾燥させた。
凝固剤でコーティングされた型を、式(I)の、配合したポリ(イソプレン)ラテックスプレ配合物に20℃で15秒間浸漬した。コーティングされた型を取り出し、室温で約30分間乾燥させた。
その後、型を水が浸出する浴に50℃で30分間置き、取り出した。型を、あらかじめ加熱した50℃から70℃のオーブンに約30分間、乾燥するまで置いた。次いで、型を第2段階の硬化オーブンに100℃で約20分間置いた。
型をオーブンから取り出し、室温まで冷却し、型から丁寧にはずした。

Claims (9)

  1. 共役ジエンから誘導され、場合によりビニル芳香族コモノマーを含み、
    (i)ジイソプロピルキサントゲンポリスルフィド(DIXP)、
    (ii)アルキルジチオカルバメート(アルキル鎖が5〜20個の炭素原子を含有する)および
    (iii)ジフェニルグアニジン(DPG)
    を含む、ゴムラテックス用促進剤組成物。
  2. 成分(ii)としてジイソニルジチオカルバメート(ZDNC)が使用される、請求項1に記載の促進剤組成物。
  3. 前記ゴムラテックス、加硫化剤、活性化剤ならびに請求項1および2に記載の促進剤系を含む、硬化型水性合成ゴムラテックス組成物。
  4. ポリ(イソプレン)ゴムラテックスを含む、請求項3に記載の硬化型水性合成ゴムラテックス組成物。
  5. 成分(i)、(ii)および(iii)のそれぞれが、合成ゴム固形重量に対し0.25から1.00phrの濃度の濃度において存在する、請求項3および4に記載の硬化型水性合成ゴムラテックス組成物。
  6. 成分(i)、(ii)および(iii)のそれぞれが、合成ゴム固形重量に対し0.25から0.80phrの濃度において存在する、請求項5に記載の硬化型水性合成ゴムラテックス組成物。
  7. 加硫化剤、活性化剤および請求項1〜2に記載の促進剤の系を含むラテックス分散物またはエマルションを調製すること、前記ラテックス分散物を0.5から1.5日間熟成させること、物品の形状の型をラテックスに浸漬すること、および前記型に付着したラテックスを硬化させることを含む、合成エラストマー物品の水ベースの製造のための方法。
  8. 請求項3〜7に記載の硬化型水性合成ゴムラテックス組成物から調製され、成形された合成エラストマー物品。
  9. 引張強さ(ASTM D−412による)が少なくとも24MPaであり、および破断時の伸びが少なくとも750%であることを特徴とする、請求項8に記載の硬化成形された合成エラストマー物品。
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