JP5137831B2 - ラテックス促進組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、硬化型エラストマーラテックス組成物から誘導された成形エラストマー物品の分野に関する。
より詳細には、本発明は、エラストマー物品を製造方法およびそれにおいて使用するラテックス促進剤組成物の改良に関する。
成形エラストマー物品は、より詳細には硬化型ポリ(イソプレン)ラテックス組成物から製造され、ならびに特に、医療、健康管理および個人衛生用途に使用される。
天然または合成のゴムラテックスからエラストマー物品を製造する製造方法は、ポリマー単位間を硫黄基で架橋または加硫化する硬化工程を含む。
天然または合成のゴムラテックスからエラストマー物品を製造する従来の方法は、通常、ラテックス、硫黄、活性化剤および促進剤の系を混合することによって得られたラテックスプレ配合物の分散液またはエマルションを調製すること、所定時間熟成させること、製造される物品の形状の型を凝固剤に浸漬し、および次いでラテックスプレ配合物に浸漬すること、ならびに型に付着したラテックスを硬化させることを含む。
特定のエラストマー物品の望ましい特性(例えば引張強さなど)は製造方法の架橋および硬化段階により実質的に影響を与える。
ゴム物品の製造において、硫黄または硫黄含有化合物を加硫化剤として、酸化亜鉛を活性化剤として使用すること、無機塩(硝酸カルシウム、炭酸カルシウムおよび表面活性化剤)の混合物を凝固剤として使用すること、および加硫化促進組成物または硫黄架橋促進組成物を使用することは、周知である。
従来の加硫化促進剤としては、ジチオカルバメート、チアゾール、グアニジン、チオウレアおよびスルフェンアミドが挙げられる。
エラストマー物品が必要とされる特定の分野(医療、健康管理または個人衛生の分野など)では、特定の種類の装置および加工技術を利用して、製造される特定の物品が特定の性能を有し、規制基準を満たすようにしている。
特定の物品(医療用手袋など)の製造における天然ゴムラテックスを使用は、アレルギー反応などの良くない特性につながっており、この特性は、天然ゴムラテックスおよび最終製品に存在する天然タンパク質またはアレルゲンによって引き起こされると一般的に考えられている。
医療分野、特に手袋の分野において、ユーザまたは着用者に発生する潜在的な有害反応の可能性を完全に減らすかまたは避け得る合成エラストマー製品および製造方法に高い関心が集まっている。
手袋製造方法の大部分は、水ベースの浸漬系である。
ポリ(イソプレン)および他のエラストマーのために溶媒ベースの系を使用可能であるが、このような溶媒ベースの系は、医療品用途のエラストマー物品の製造および成形に適していないことが一般的に知られている。手袋の分野において困難なことは、例えば、所望の特性(高い引張強さなど)を有する薄いエラストマー物品を製造する方法および物質の設計である。溶媒ベースの系の別の欠点は、溶媒毒性である。
毒性のある溶媒の使用の必要性を取り除くかまたは減らし、同時に医療用とのための望ましい特性を有する製品を得る方法および物質については、今だ開発中である。
つい最近、エラストマーポリ(イソプレン)物品(医療用手袋、コンドーム、プローブカバー、カテーテルなど)の製造のための方法が提案されており(WO02/090430)、前記方法は、以下の工程を含む。
1.促進組成物および安定化剤を含有する水性ラテックス組成物を調製すること。前記促進組成物は、ジチオカルバメート、チアゾールおよびグアニジン化合物を含む。
2.型を前記ラテックス配合組成物に浸漬する工程。
3.前期型に付着した前記ラテックス配合組成物を硬化させ、エラストマーポリ(イソプレン)物品を作成すること。
好ましくは、前記促進組成物は亜鉛ジエチルジチオカルバメート(ZDEC)、亜鉛−2−メルカプトベンゾチアゾール(ZMBT)およびジフェニルグアニジン(DPG)を含む。
前記促進組成物を使用すると製造方法が改良されるが、これら促進剤はいずれも上の適用濃度ではヒトにIV型アレルギー反応を引き起こす可能性があり、現時点で使用されている濃度ではますます受け入れ難い環境毒性、および急性毒性プロフィールを有することがあることがわかっている。加えて、ZDECおよびZMBTは、例えば、以下の文献で知られているように、有害と考えられているN−ニトロソアミンを生成することがわかっている。
「Safer Accelerators for the Latex Industry」,Sakroborty K.B.およびCouchman R.,Latex 2004,Hamburg,20−21 April 2004,p.75−87、特にp.75および76。この刊行物で(p.82)、乾燥ゴムに対してZDEC1.0phr、MBT1.0phrおよびDPG0.5phrを硬化対象のラテックスに含む促進組成物がまた知られている。
前記促進組成物の別の特徴は、製造されるポリ(イソプレン)ラテックスの安定性を高め、または容器中での寿命を長くするために、前記促進組成物と組み合わせて実際には安定化剤を使用しなければならないことである。
さらに、WO2005/035589 A2には、合成ポリ(イソプレン)の促進組成物がジチオカルバメートおよびチオウレアを含み、好ましくはそれに加えてチアゾールを含むことが知られている。好ましいジチオカルバメート成分として1,3−ジブチルチオウレアが記載されている。
前記文献には、好ましい促進剤系は、テトラメチルチウラムジスルフィドまたはジフェニルグアニジンを含有しないということが明らかに示されている。
US2,684,391には、N−置換ジチオカルバミン酸の金属塩およびジチオカルバメートに対して少量のアミンを含む加硫化促進剤の使用が記載されている。前記アミンの好ましい量は、促進剤中のジチオカルバメートの2重量%から25重量%であると特定されている。好ましいジチオカルバメートとして亜鉛ジエチルジチオカルバメートが使用され、好ましいアミン成分としてジフェニルグアニジンが使用されている。さらに、ジエチルジチオカルバメートを別のジチオカルバメート促進剤と混合することが述べられている。
GB−1211938には、天然または合成のセルラーラバーまたはそのブレンドを製造する方法が示されており、この方法は、発泡ゴムラテックス、加硫化剤およびゲル化剤(すでに発泡したラテックスに添加されている)を含む混合物を100℃未満の温度まで高周波数の誘電加熱によって加熱し、実質的に蒸気を発生させず、それによって発泡ゴムラテックスをゲル化させ、次いで得られたゲル化したゴムラテックス発泡物を高周波数の誘電加熱を行なわずに加硫化する工程を含む。
亜鉛ジエチルジチオカルバメート、ジフェニルグアニジンおよび亜鉛−2−メルカプトベンゾチアゾールを含む促進剤系を使用する。ここで、フェニルグアニジンの特定の重量比は、不飽和物の重量に対するものである。前記促進剤系は、少なくとも2つの異なるジチオカルバメートを含み、成分の1つは、亜鉛ジエチルジチオカルバメート、チアゾールおよびグアニジン(ジフェニルグアニジンなど)である。凝固剤への浸漬は実際には言及されていない。
WO03/072340には、ポリ(イソプレン)物品が知られており、それはポリ(イソプレン)ラテックス、硫黄、チウラム化合物および第2の化合物を含む硬化化合物を含み、第2の化合物は、特に、キサントゲンスルフィドおよび亜鉛ジベンジルジチオカルバメートであるか、またはジイソプロピルキサントゲンおよび亜鉛ジベンジルジチオカルバメートである。好ましい第2の化合物成分は、亜鉛ジベンジルジチオカルバメートである。さらに、前記文献は、実際に段落[0019]に、ZDECおよびZBDCを含むポリ(イソプレン)処方物で調製されたコンドームの表面はよくないと教示している。
1日以内のサイクル時間であり、加硫化剤および、特に硫黄をあまり使用せず、安全な促進剤系を使用し、ならびに数時間から2日未満の熟成時間である、安定なラテックスのプレ配合物からフィルムを得て、必要な機械的特性(引張強さ≧17MPa;破断時の伸び≧650%)を示す合成ゴムラテックスから手袋などを製造する改良された方法の必要性が非常に高いことがわかる。
広範囲に及ぶ研究および実験の結果、驚くべきことに本明細書で使用される前記改良された製造方法および促進系が発見された。
従って、本発明は、共役ジエンから誘導され、場合によりビニル芳香族コモノマーを含み、
(i)ジエチルジチオカルバメートおよび、
(ii)ジフェニルグアニジン(DPG)を含有し、実質的に任意のメルカプトベンゾチアゾールまたはその塩を含有しない成分(i)および(ii)の重量比(i)/(ii)が0.80から2.00の範囲であることを特徴とするラテックスゴム用促進組成物に関する。
本発明の別の態様は、合成ゴムラテックス、加硫化剤、活性化剤、および上に特定される促進剤系を含む、硬化型水性合成ゴムラテックス組成物によって作成される。
本発明の促進組成物は、任意のチアゾール誘導体を含有せず、特に、任意のメルカプトベンゾチアゾールを例えば亜鉛塩(ZMBT)の形態で含有しないことを理解されたい。
本発明のさらに他の態様は、上に定義される硬化型合成ゴムラテックス組成物から合成エラストマー物品の水ベースで製造するための方法により、上に特定される硬化型水性合成ゴムラテックス組成物から調製される成形された合成エラストマー物品により作成されることを理解されたい。
出願人は、合成ゴムの硫黄架橋可能なラテックスのための改良された二成分促進組成物を実際に提供する。この二成分促進組成物は、望ましい特性(例えば引張強さ)を有するエラストマー物品、より詳細には、手術用手袋および実験用手袋などの医療用途の物品、医療デバイス(カテーテル)、ならびに食品と接触する製品および子供用製品(ニップルおよびおしゃぶり)の製造方法においてラテックスと共に使用され得る。前記方法は、経済的な水ベースの方法を可能にし、新しい高価な追加の材料または装置を必要とせず、使用する加硫化剤および安定剤は少量でよく、経済的に魅力的な熟成時間ですむことがわかっている。
(発明の詳細な説明)
本発明の硬化型水性合成ゴムラテックス組成物は、合成ゴムラテックス、加硫化剤、活性化剤および促進剤系を含む。特に、前記ゴムラテックスは、実質的にランダムな構造を有するか、または1つ以上のコモノマーの検出可能なブロックを含有する、ポリ(イソプレン)、ポリ(ブタジエン)、ポリ(クロロプレン)、ポリ(ネオプレン)、スチレン−イソプレンコポリマーから誘導され得る。ポリマーまたはコポリマーの骨格は、直鎖または分枝であってよいが、好ましくは直鎖である。最も好ましいのは、ポリ(イソプレン)ラテックスである。ポリ(イソプレン)は、その化学的性質の天然ゴムとの類似しており、並びに感触、柔軟性を示す係数、破断時の伸びおよび引張強さなどの物理的性質の天然ゴムと類似しているため、好ましいポリマーの1つである。
プレ硬化したラテックス組成物の主要成分として使用されるポリ(イソプレン)ラテックス、ポリ(ブタジエン)ラテックス、ポリ(スチレン/イソプレン)ラテックス、ポリ(スチレン/ブタジエン)ラテックスは、容易に入手可能であり、KRATON Polymers Inc.,USAおよびKRATON Polymers B.V.,the Netherlands;Apex Medical Technologies Inc.,USAから得ることができ、ならびにAqualast E 0501は、Lord Corporation,USAから入手可能である。
ポリ(イソプレン)に加えて、ポリ(イソプレン)コポリマーおよびポリ(イソプレン)ブレンドを同様に使用することができる。適したポリ(イソプレン)ブレンドとしては、例えば、ポリ(共役ジエン)、ならびにスチレンおよび熱可塑性材料(例えばポリウレタンなど)とを含むコポリマーが挙げられる。好ましいポリ(イソプレン)ラテックスはKRATON IR−401ラテックスである。
上に特定され、本発明で使用される促進組成物はまた、望ましくない付随するタンパク質が実質的に排除された天然ゴムラテックス(改変された天然ゴムラテックス)に適用され得ることを、理解されたい。
本発明の促進組成物の好ましい実施形態によれば、化合物(i)および(ii)の重量比は、0.80から1.50、最も好ましくは0.90から1.10である。
前記ラテックス組成物の好ましい実施形態によれば、成分(i)は、合成ゴム固体の重量に対して0.25から0.50phrの濃度で、成分(ii)は、0.20から0.50phrの濃度で存在する。さらに好ましくは、成分(i)および(ii)の濃度は、それぞれ乾燥ゴムに対して0.40から0.50phrおよび0.40から0.50phrである。
驚くべきことに、他の従来の促進剤系よりも低濃度の加硫化剤(例えば硫黄)をラテックス組成物に適用可能であることがわかった。加硫化剤の濃度が0.50から0.90phrであれば、最終ゴム製品(加硫物)の物理的特性を維持しつつ、うまく適用されることがわかった。
任意のDPGを含まない促進組成物を用いた比較実験において、妥当な機械特性を得るためのプレ硬化ラテックス組成物の長い熟成時間は、産業方法では受け入れられないことがわかったので、上に特定されるDPG濃度が重要な意味をもつことがわかった。
本発明の別の利点は、従来の製造装置およびほとんどの容易に入手可能な材料を本発明に使用し、新規または高価な追加の材料または装置を必要とすることなく、合成ゴム、好ましくはポリ(イソプレン)手袋を製造することができることである。熟成時間および貯蔵安定性が改良されているため、本発明では複雑な新規方法工程を必要としない。
本発明の別の利点は、本発明にしたがって処方化されたポリ(イソプレン)ラテックス組成物を利用できることである。この組成物は、長期間の貯蔵安定性を示し、すなわち望ましくない凝集が起こらない。追加の安定化剤を使用する必要はない。例えば、配合したポリ(イソプレン)ラテックス組成物のプレ硬化貯蔵安定性(すなわち、浸漬工程および硬化工程において完全なポリ(イソプレン)ラテックス組成物を使用するまでの時間)を8日間まで延ばすことができる。このようにラテックスの貯蔵寿命が延びると、無駄なラテックスの量が顕著に減少し、製造方法計画を以前よりも柔軟に変更できる。
本発明の別の態様は、加硫化剤、活性化剤および促進剤系を含むラテックス分散物またはエマルションの調製、該ラテックス分散物の0.5から1.5日間の熟成、物品の形状の型をラテックスに浸漬することおよび型に付着したラテックスを硬化させることを含む、合成エラストマー物品の水ベースの製造方法により形成される。
本発明の方法およびこの方法で使用される硬化型水性合成ゴムラテックス組成物の利点は、経済的に魅力的な熟成時間および温度、並びに浸漬温度である。従って、従来の製造方法と比べてコストおよび資源の点で顕著に優れている。より詳細には、熟成時間は12から36時間、好ましくは18から24時間でよく、加工温度は35℃未満、詳細には15から35℃でよい。
本発明はまた、上述の特定の方法により製造される合成エラストマー物品を提供する。
前記方法により製造されたエラストマー物品は、ASTM D−412にしたがって測定される引張強さが17を超え、破断時の伸び値が少なくとも750%である。
原則的には必要ではないが、望まれる場合には安定化剤を特定の環境下で使用することができる。他の成分と適合性であり、望ましい機能を与える(すなわち、プレ硬化した配合ポリ(イソプレン)ラテックスの安定度を高める)ものであれば、硬化型ラテックス系で有用な当該技術分野で既知の任意の安定化剤を使用することができる。種々の安定化剤を使用することができ、安定化剤としては、限定されないが、乳タンパク質の塩、アニオン性界面活性剤、例えば、ラウリル硫酸ナトリウムおよびソルビタン脂肪酸エステルが挙げられる。乳タンパク質の塩は、可能な安定化剤として好ましい。特に、アルカリ土類金属のカゼイン塩が好ましく、例えば、カゼインナトリウム塩、カゼインカリウム塩、カゼインマンガン塩およびカゼイン亜鉛塩およびこれらの組み合わせが好ましい。他の可能な安定化剤は、ラウリル(3)硫酸ナトリウム、分枝ドデシルベンゼンナトリウムおよびソルビタン脂肪酸エステル界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル)から選択することができる。
本発明の硬化型水性合成エラストマー組成物は、合成エラストマーラテックス、促進組成物、硬化剤(例えば硫黄、有機スルフィドまたは他の硫黄ドナー化合物)に加えて、活性化剤(例えば、アルカリ土類金属酸化物(例えば酸化亜鉛))、および酸化防止剤(例えばWINGSTAYまたはAQUANOX(商標名)(例えば、p−クレゾールとジクロロペンタジエン(DCPD)のブチル化反応生成物)を含んでもよい。
水性ラテックス組成物から調製される成形物品の魅力的な有益な特性は、上に記載された刊行物の開示内容および教示単独で、またはこれらを組み合わせてこの特定の分野の当業者によって確実に予想されるものではないことを、理解されたい。
本発明は、ポリ(イソプレン)で構成されるエラストマー物品の製造方法に有用である。本発明によれば、天然ゴムラテックスから製造されるエラストマー物品の物理的特性をかなりの程度で模倣する合成ポリ(イソプレン)物品を製造することができる。本発明は、手術用手袋、コンドーム、プローブカバー、デンタルダム、指サック、カテーテルなどの製造に有益に組み込むことができる。
(本発明の態様)
本発明を種々の特定の好ましい実施形態および技術を参照して記載する。しかし、添付の特許請求の範囲に定義されるような本発明の精神または範囲内にある多くの変形および改変が可能であることを理解すべきである。
好ましいポリ(イソプレン)ラテックスプレ配合組成物の調製
本発明の好ましいポリ(イソプレン)ラテックスプレ配合組成物を以下の一般的な手順を用いて調製することができる。
ポリ(イソプレン)ラテックス(通常固形分が60wt%)を25℃で攪拌する。KOH0.2phrを添加してpHを9.5から10.5に調整する。硫黄を添加し、酸化亜鉛および促進剤成分を添加する。促進剤成分のZDECおよびDPGを、ポリ(イソプレン)100部あたり乾燥重量で0.25:0.25phrから0.50:0.50phrの比率で添加する。次いで、Aquanox(酸化防止剤)を添加し、混合物を約10分間攪拌する。得られたラテックス組成物を、好ましくは約15℃から約25℃の範囲の周囲温度で保存する。これらの温度で、ポリ(イソプレン)ラテックス組成物は浸漬方法および硬化方法で使用する前に最長で約8日まで保存することができる。
ポリ(イソプレン)手袋の調製
最初に、ポリ(イソプレン)ラテックスプレ配合組成物のpHを約10に調整する。手袋の型をオーブンで約70℃にあらかじめ加熱しておき、あらかじめ調製しておいた凝固剤組成物に約55℃で所定時間浸漬し、取り出す。次に、凝固剤でコーティングされた型を50℃から70℃の乾燥オーブンに凝固剤が十分に乾燥する時間、通常約5分間置く。
凝固剤でコーティングされた型をオーブンから取り出し、ポリ(イソプレン)ラテックスプレ配合物に周囲温度または約15℃から約30℃で浸漬する。コーティングされた型を取り出し、約50℃から70℃のオーブンに約1分間置く。手袋付の型をオーブンから取り出し、約40℃から70℃の水が浸出するタンクに例えば約5から20分間入れる。手袋付の型を浸出タンクから取り出し、約50から70℃で手袋が十分乾燥する時間、通常約5分間乾燥させる。これで第1の硬化段階は終了である。
第2の硬化段階では、手袋付の型を、約100℃から120℃に加熱したオーブンに約20から30分間置く。手袋付の型を取り出し、周囲温度まで冷却する。最後に、手袋を型からはがす。
特別な必要性があれば、例えば、通常の技術である潤滑化技術、コーティング技術、ハロゲン化技術および安定化技術で手袋をさらに処理することができる。他の従来の工程を一般的な方法と同様に組み込むこともできる。
本発明にしたがって調製される場合、エラストマー物品(例えば手袋)は、以下の物理的特性を示す:ASTM D−412にしたがって測定して、引張強さが約17MPaより大きく、破断時の伸びが約750%よりも大きく、300%伸長時の引張係数が約2MPa未満である。
本明細書に記載の方法と類似の方法と、従来の装置および当該技術分野で容易に入手可能な技術とを組み合わせて他のエラストマーポリ(イソプレン)物品を調製することができる。例えば、コンドーム形態のエラストマー物品は、コンドームの型を用いて調製することができる。
以下の例は、本発明の利点をさらに説明するが、本発明を本明細書に記載される実施形態に限定すると解釈されるべきではない。
ポリ(イソプレン)ラテックスから浸漬サンプルの調製
ポリ(イソプレン)ラテックス(約65%のTSCを有するKraton IR 401(商標))を周囲温度で攪拌した。連続的に攪拌しながら、酸化亜鉛および硫黄の分散液を該混合物に添加した。促進剤化合物のZDECおよびDPGを配合して分散液を作成し、これを添加した。Aquanox L(商標)を添加し、混合物を約10分間攪拌した。組成物(I)を25℃で24時間維持した。
同じ手順にしたがって、ポリ(イソプレン)ラテックス組成物IIからIIIを調製した。従来技術の処方ノウハウに基づく比較例IVからVも同様に調製した。
以下の表に、処方成分およびそれぞれの量を特定している。全ての量は他に注記されない限り、乾燥ゴム100部あたりの部数であらわされている。
Figure 0005137831
硝酸カルシウム30%、イソプロパノール54.5%、蒸留水15%および湿潤剤(Dresinate 214)0.5%で構成される凝固剤にガラス管を約5秒間浸漬し、取り出した。凝固剤でコーティングされた型を周囲温度で約30分間乾燥させた。
凝固剤でコーティングされた型を式(I)の配合したポリ(イソプレン)ラテックスプレ配合物に20℃で15秒間浸漬した。コーティングされた型を取り出し、室温で約30分間乾燥させた。
その後、型を水が浸出する浴に50℃で30分間置き、取り出した。型をあらかじめ加熱しておいた50℃から70℃のオーブンに約30分間乾燥するまで置いた。次いで、型を第2段階の硬化オーブンに100℃で約20分間置いた。
型をオーブンから取り出し、室温まで冷却し、型からやさしくはずした。

Claims (4)

  1. 共役ジエンまたは共役ジエン及びビニル芳香族コモノマーから誘導されたゴムラテックス用の促進組成物であって
    (i)ジエチルジチオカルバメートおよび、
    (ii)ジフェニルグアニジン(DPG)を含有し、チアゾールを含有せず、成分(i)および(ii)の重量比(i)/(ii)が0.80から2.00の範囲であることを特徴とする、促進組成物。
  2. ゴムラテックス、加硫化剤、並びに活性化剤としてのアルカリ土類金属酸化物又は酸化亜鉛を含み、促進剤として請求項1に記載の組成物のみを含む、硬化型水性合成ゴムラテックス組成物。
  3. 加硫化剤、触媒および請求項1に記載の促進剤の系を含むラテックス分散物またはエマルションを調製すること、前記ラテックス分散物を0.5から1.5日間熟成させること、物品の形状の型をラテックスに浸漬することおよび、前記型上に付着したラテックスを硬化させることを含む、合成エラストマー物品の水ベースの製造のための方法。
  4. 請求項2に記載の硬化型水性合成ゴムラテックス組成物から調製した、成形した合成エラストマー物品。
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