JP2002307199A - 粉末の圧縮成形方法及びその装置 - Google Patents

粉末の圧縮成形方法及びその装置

Info

Publication number
JP2002307199A
JP2002307199A JP2001112186A JP2001112186A JP2002307199A JP 2002307199 A JP2002307199 A JP 2002307199A JP 2001112186 A JP2001112186 A JP 2001112186A JP 2001112186 A JP2001112186 A JP 2001112186A JP 2002307199 A JP2002307199 A JP 2002307199A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
punch
horizontal
punches
material powder
forming cavity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001112186A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Takashima
隆 鷹島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobayashi Industry Co Ltd
Original Assignee
Kobayashi Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobayashi Industry Co Ltd filed Critical Kobayashi Industry Co Ltd
Priority to JP2001112186A priority Critical patent/JP2002307199A/ja
Publication of JP2002307199A publication Critical patent/JP2002307199A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B11/00Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses
    • B30B11/007Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses using a plurality of pressing members working in different directions
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B11/00Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses
    • B30B11/02Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses using a ram exerting pressure on the material in a moulding space
    • B30B11/027Particular press methods or systems

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】横断面真円形状の柱状部と、柱状部の両端に備
えられた一対の基部とからなる成形体を容易に成形する
ことができる粉末の圧縮成形方法を提供する。 【解決手段】下パンチ17と一対の横パンチ13,13
との間でダイス12上面部の横溝19内に形成される基
部形成用キャビティ25,25と、各横パンチ13の貫
通孔21の先端部とに材料粉末Aを充填した後、上パン
チ15により両キャビティ25,25を閉蓋すると共
に、上パンチ16を下パンチ17に当接させて両パンチ
16,17間に一対の凹部22,24により柱状部形成
用キャビティ26を形成する。上下パンチ16,17の
移動によりキャビティ26を各貫通孔21に対向させた
状態で貫通孔21先端部の材料粉末Aを横パンチ14に
よりキャビティ25に移送してキャビティ26に材料粉
末Aを充填し、その後、各横パンチ13,14を前進さ
せて材料粉末Aを加圧・圧縮し、成形体を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックス、金
属等の材料粉末の圧縮成形して成形体を得る圧縮成形方
法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、図1に示すように、糸、電線等の
長尺の線条体をコイル状に巻き取る成形体1として、断
面形状が真円形状の円柱状部2と、円柱状部2の両端に
備えられ円柱状部2より大寸の四角形状の基部3,3か
らなるものが知られている。
【0003】前記成形体1をセラミックス、金属等の材
料粉末の圧縮成形により製造するために、例えば図14
に示すような圧縮成形装置31が考えられる。この圧縮
成形装置31は、円柱状部2の軸が水平となるようにし
たときの成形体1の外形に沿う形状のダイ孔32を備え
るダイス33と、ダイス33の下方からダイ孔32に挿
入されて、ダイ孔32と共にキャビティー部34を形成
する第1下パンチ35、第2下パンチ36と、ダイス3
3の上方からダイ孔32に挿入されてキャビティー部3
4に充填された材料粉末(図示せず)を下パンチ35,
36との間で加圧圧縮する第1上パンチ37、第2上パ
ンチ38とからなる。そして、第1下パンチ35、第1
上パンチ37は、図14のIII−III線断面図である図1
5として示すように、相対向する面がそれぞれ円柱状部
2の外形の半部に沿う円弧状の断面を備える凹部39,
40となっており、凹部39,40の端部にエッジ部4
1,42を備えている。
【0004】ところが、第1下パンチ35、第1上パン
チ37は、該エッジ部41,42が接触すると相互に損
傷を受けやすい。このため、圧縮成形装置31では、キ
ャビティー部34に充填された材料粉末を加圧圧縮する
際に、第1下パンチ35と、第1上パンチ37とを相互
に接近させることが難しい。
【0005】この結果、図16(a)示のように、得ら
れた成形体51は、基板53,53の間に形成される円
柱状部52の断面形状が直線部54を備える長円形状と
なってしまうとの問題がある。また、前記材料粉末を加
圧圧縮する際に、第1下パンチ35と、第1上パンチ3
7とを相互に接近させずに、前記長円形状の断面形状を
備える円柱状部52を形成させるとしても、第1下パン
チ35、第1上パンチ37のエッジ部41,42はダイ
孔32と摺接したり材料粉末中に圧入される際に損傷を
受けやすく、第1下パンチ35、第1上パンチ37の寿
命が短いとの問題がある。
【0006】そこで、代案として、図16(b)示の成
形体61のように、四角柱状部62と、四角柱状部62
の両端に備えられ四角柱状部62より大寸の四角形状の
基部63,63とからなるものが製造されている。前記
成形体61によれば、柱状部62が曲線部を備えていな
いので、前記圧縮装置31を用いて圧縮成形を行うとき
に、第1下パンチ35、第1上パンチ37の相対向する
面は凹部39,40とする必要がなく平坦でよいので、
第1下パンチ35、第1上パンチ37の寿命を延ばすこ
とができる。
【0007】しかしながら、糸、電線等の長尺の線条体
をコイル状に巻き取るためには、断面形状が真円形状の
円柱状部を備えている方が有利であり、該円柱状部を備
える成形体を容易に製造することができる圧縮成形方法
及び装置の開発が望まれる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる背景に
鑑みてなされたものであり、真円形状等の断面形状を備
える柱状部と、該柱状部の両端に備えられた該柱状部よ
り大寸の一対の基部とからなる成形体を容易に成形する
ことができる粉末の圧縮成形方法を提供することを目的
とする。
【0009】また、本発明は、前記圧縮成形方法に好適
な圧縮成形装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の粉末の圧縮成形
方法は、かかる目的を達成するために、柱状部と、該柱
状部の両端に備えられた該柱状部より大寸の一対の基部
とからなる成形体を材料粉末の圧縮成形により成形する
方法であって、ダイスの上面部に水平方向に延在して形
成された横溝に、前記各基部の横断面と同一形状の横断
面をそれぞれ有する一対の第1横パンチを該横溝の長手
方向に離間させて対向配置すると共に、両第1横パンチ
の間で前記横溝にその下方から連通して前記ダイスに備
えられた縦穴に挿入された下パンチをその上端面がダイ
スの上端面と略同一面になるようにして横溝内に突出さ
せた状態で、該下パンチと各第1横パンチとの間で横溝
内に形成される一対の基部形成用キャビティと、両第1
横パンチにそれぞれ同心に相対向して前記横溝の長手方
向に穿設された貫通孔の各基部形成用キャビティに臨む
先端部とに粉末材料を充填する第1工程を備える。さら
に、前記ダイスの上端面にその上方から第1上パンチを
当接させて該第1上パンチにより前記一対の基部形成用
キャビティを閉蓋すると共に、前記下パンチの上端面に
その上方から第2上パンチを当接させて、該下パンチの
上面部及び第2上パンチの下面部とにそれぞれあらかじ
め前記横溝と同方向に延在して形成された下側凹部及び
上側凹部とにより該下パンチ及び第2上パンチの間に前
記柱状部と同一形状の柱状部形成用キャビティを形成す
る第2工程を備える。さらに、前記下パンチ及び第2上
パンチを前記ダイスに対して下動させ、前記柱状部形成
キャビティを前記両第1横パンチの貫通孔と同心に対向
する位置に移動させる第3工程と、前記各第1横パンチ
の貫通孔にそれぞれ挿入されて前記柱状部の横断面と同
一の横断面形状を有する一対の第2横パンチをそれぞれ
各第1横パンチの後部側から先端側に向かって前進さ
せ、各第1横パンチの貫通孔の先端部の材料粉末を各基
部形成用キャビティに移送しつつ各基部形成用キャビテ
ィ内の材料粉末を前記柱状部形成用キャビティに充填す
る第4工程とを備える。さらに、前記両第1横パンチを
その接近方向に前進させると共に前記両第2横パンチを
その接近方向に前進させることにより、前記両基部形成
用キャビティ及び柱状部形成用キャビティに充填された
材料粉末を加圧・圧縮し、前記横溝内に前記成形体を得
る第5工程と、前記横溝内に得られた成形体から少なく
とも前記各第1及び第2横パンチと第1及び第2上パン
チを離反させ、前記横溝内から前記成形体を取り出す第
6工程とを備える。
【0011】かかる本発明の圧縮成形方法では、まず、
前記第1工程において、前記一対の第1横パンチをダイ
スの上面部の横溝に、その長手方向に離間させて対向配
置し、さらに、ダイスの縦穴に挿入された下パンチをそ
の上端面がダイスの上端面と略同一面になるようにして
横溝内に突出させておく。そして、この状態で、下パン
チと各第1横パンチとの間で前記横溝内に形成される一
対の基部形成用キャビティに材料粉末を充填する。さら
にこのとき、各第1横パンチに穿設されている前記貫通
孔の各基部形成用キャビティに臨む先端部にも材料粉末
を充填しておく。尚、この場合、前記下パンチの上面部
に形成されている前記下側凹部にも材料粉末を充填する
ようにしてもよい。
【0012】次に、前記第2工程において、前記第1上
パンチをダイスの上端面に当接させ、該第1上パンチに
より前記両基部形成用キャビティを閉蓋する。さらに、
前記第2上パンチを横溝内に突出している下パンチにそ
の上方から当接させる。このとき、第2上パンチの下面
部に形成されている上側凹部と、下パンチの上面部に形
成されている下側凹部とにより、第2上パンチと下パン
チとの間に、前記成形体の柱状部の形状を有する柱状部
形成用キャビティが形成される。
【0013】次いで、前記第3工程において、前記下パ
ンチ及び第2上パンチをそれらの当接状態を維持したま
まダイスに対して下動させ、前記柱状部形成用キャビテ
ィを、両第1横パンチの貫通孔と同心に対向する位置に
移動させる。尚。このとき、該柱状部形成用キャビティ
は、その全体が各基部形成用キャビティに連通し、各基
部形成用キャビティ内の材料粉末の一部が柱状部形成用
キャビティ内に自然に侵入するが、該柱状部形成用キャ
ビティは、完全には、材料粉末が充填されない。
【0014】次に、前記第4工程において、前記各第1
横パンチの貫通孔にそれぞれ挿入された一対の第2横パ
ンチをそれぞれ各第1横パンチの後部側から先端側に向
かって前進させる。この各第2横パンチの前進により、
各第1横パンチの貫通孔の先端部の材料粉末が各基部形
成用キャビティに移送されると共に、各基部形成用キャ
ビティ内の材料粉末が前記柱状部形成用キャビティに充
填される。
【0015】次いで、前記第5工程においては、両第1
横パンチをその接近方向に前進させると共に両第2横パ
ンチをその接近方向に前進させる。これにより、前記両
基部形成用キャビティ及び柱状部形成用キャビティに充
填された材料粉末が加圧・圧縮され、前記横溝内に成形
体が得られる。
【0016】その後は、前記第6工程において、横溝内
の成形体から少なくとも各第1及び第2横パンチと第1
及び第2上パンチを離反させ、横溝内から前記成形体を
取り出す。このとき、各第1及び第2横パンチと第1及
び第2上パンチを横溝内の成形体から離反させること
で、横溝内の成形体を上方に取り出すことが可能とな
る。
【0017】かかる本発明の圧縮成形方法によれば、各
第1横パンチの貫通孔の先端部に充填した粉末材料を第
2横パンチにより各基部形成用キャビティに移送するこ
とで、前記下パンチと第2上パンチとの間で水平に延在
して形成される柱状部形成用キャビティに材料粉末を充
填し、この柱状部形成用キャビティの材料粉末と該柱状
部形成用キャビティの両端側に存する一対の基部形成用
キャビティ内の材料粉末とをそれぞれ両第2横パンチ、
両第1横パンチにより水平方向で加圧・圧縮するので、
柱状部の断面形状が真円形状等、どのような形状であっ
ても、その柱状部を有する成形体を材料粉末の圧縮成形
により容易に成形することができる。
【0018】本発明の圧縮成形方法では、前記第3工程
で前記下パンチ及び第2上パンチをダイスに対して下動
させて、前記柱状部形成用キャビティを両第1横パンチ
の貫通孔に同心に相対向する位置に移動させたとき、各
基部形成用キャビティ内の材料粉末の一部が自然に柱状
部形成用キャビティ内に侵入するため、一般には、各基
部形成用キャビティの上部の材料粉末が不足気味にな
る。この場合、前記第4工程で、各第1横パンチの貫通
孔の先端部の材料粉末を各基部形成用キャビティに移送
することで、基本的には、各基部形成用キャビティの上
部に材料粉末を補充することが可能であるが、材料粉末
の性状によっては、その補充が不十分となることもあ
る。
【0019】そこで、本発明の圧縮成形方法では、好ま
しくは、前記ダイスの縦穴を、前記横溝の長手方向で前
記柱状部の長さよりも大寸に形成すると共に、該縦穴に
は、前記下パンチの両側で前記基部形成用キャビティの
下面部を形成する一対の補助下パンチが前記下パンチに
摺接しつつ上下動自在に挿入しておく。そして、前記第
1工程では、前記両補助下パンチは、その上端面が前記
横溝の底面よりも下方に位置するように前記縦穴内に埋
没配置し、該縦穴内の各補助下パンチの上側の空間にも
前記材料粉末を充填しておく。さらに、前記第4工程に
おいて、前記両補助下パンチを前記ダイスに対して上動
させて、各補助下パンチの上側に存する材料粉末を前記
各基部形成用キャビティに移送する。
【0020】このように、前記第4工程では、各第1横
パンチの貫通孔内の材料粉末を各基部形成用キャビティ
に移送することに加えて、両補助下パンチ上に充填した
料粉末を各基部形成用キャビティに移送するようにする
ことで、材料粉末の性状等によらずに、各基部形成用キ
ャビティの上部に材料粉末を確実に補充することができ
る。その結果、各基部形成用キャビティ及び柱状部形成
用キャビティ内の材料粉末を均一的なものとすることが
可能となり、その加圧・圧縮により、良好な成形体を得
ることができる。
【0021】上記のように一対の補助下パンチを用いる
本発明の圧縮成形方法では、各補助下パンチは、その上
端部の前記横溝の長手方向での厚さが前記基部の厚さよ
りも小さくてもよいが、この場合、前記横溝内に最終的
に成形体が得られたときの各基部形成用キャビティの下
面部は、ダイスと補助下パンチとにより構成されること
となる。このため、該ダイスと補助下パンチとの境界部
分で前記成形体の基部に線状痕が形成される虞れがあ
る。
【0022】そこで、本発明の圧縮成形方法では、前記
各補助下パンチは、その上端部の前記横溝の長手方向で
の厚さが前記基部の厚さよりも大きく形成されているこ
とが好適である。
【0023】これによれば、横溝内に最終的に成形体が
得られたときの各基部形成用キャビティの下面部は、各
補助下パンチの上端面のみにより形成されることとなる
ため、成形体の基部に前記線状痕が形成されるような事
態を防止できる。
【0024】また、本発明の圧縮成形方法では、前記第
6工程では、少なくとも前記両第1横パンチ及び両第2
横パンチを前記横溝内の成形体から離反させた後に、前
記第2上パンチを該成形体から離反させることが好適で
ある。
【0025】すなわち、横溝内での材料粉末の圧縮を完
了した後に、例えば、各第1横パンチ及び第2横パンチ
を成形体の基部に接触させたまま、成形体の柱状部に接
触している第2上パンチや下パンチを成形体から離反さ
せると、成形体の柱状部の周囲において、該柱状部の両
端の基部が互いに接近する方向に膨張しようとするた
め、各基部と柱状部との境界部分にクラックが生じる虞
れがある。このため、本発明の圧縮成形方法では、成形
体の取り出しに際しては、まず最初に両第1横パンチ及
び両第2横パンチを成形体から離反させる。これによ
り、成形体の各基部と柱状部との間の境界部分にクラッ
クが生じるような事態を確実に防止することができ、良
好な成形体を得ることができる。
【0026】この場合、特に前記補助下パンチを用いる
本発明の圧縮成形方法では、前記第6工程では、前記両
第1横パンチ及び両第2横パンチを前記横溝内の成形体
から離反させた後に、前記第2上パンチ及び下パンチを
該成形体から離反させ、次いで、前記第1上パンチを該
成形体から離反させると共に、前記両補助下パンチを上
動させて、該成形体を前記横溝内から取り出すことが好
適である。
【0027】これによれば、確実に成形体を傷つけるこ
となく、容易に横溝内から取り出すことができる。
【0028】次に、本発明の粉末の圧縮成形装置は、前
記の目的を達成するために、柱状部と、該柱状部の両端
に備えられた該柱状部より大寸の一対の基部とからなる
成形体を材料粉末の圧縮成形により成形する装置であっ
て、ダイスと、該ダイスの上面部に水平方向に延在して
形成された横溝に相対向して摺動自在に挿入されると共
に該横溝の長手方向に離間配置され、それぞれ前記各基
部の横断面と同一形状の横断面を有する一対の第1横パ
ンチと、前記両第1横パンチの間で前記横溝にその下方
から連通して前記ダイスに上下方向に備えられた縦穴に
摺動自在に挿入され、該縦穴から前記横溝内に突出した
状態で両第1横パンチとの間に材料粉末を充填可能な一
対の基部形成用キャビティを形成する下パンチと、前記
両第1横パンチにそれぞれ同心に相対向して設けられ、
前記両基部形成用キャビティへの材料粉末の充填時に各
基部形成用キャビティに臨む先端部に材料粉末を充填可
能な貫通孔と、両第1横パンチのそれぞれの貫通孔にそ
の後部側から摺動自在に挿入され、それぞれ前記柱状部
と同一の横断面形状を有する一対の第2横パンチと、前
記横溝内に形成される前記一対の基部形成用キャビティ
の上側で上下動自在に設けられ、その下動により前記ダ
イスの上端面に当接して前記一対の基部形成用キャビテ
ィを閉蓋する第1上パンチと、前記下パンチに相対向し
て上下動自在に該下パンチの上方に設けられ、その下動
により前記横溝内に突出させた下パンチの上面部に当接
する第2上パンチと、前記下パンチの上面部と第2上パ
ンチの下面部とにそれぞれ前記横溝と同方向に延在して
形成され、該下パンチ及び第2上パンチを互いに当接さ
せたときに前記柱状部と同一形状の柱状部形成用キャビ
ティを形成する下側凹部及び上側凹部とを備えるもので
ある。そして、前記柱状部形成用キャビティが前記両第
1横パンチのそれぞれの貫通孔と同心に対向するように
前記下パンチ及び第2上パンチを前記ダイスに対して移
動させた状態で、前記両第2横パンチを材料粉末が充填
された各第1横パンチの貫通孔の先端部側に向かって前
進させることにより、各貫通孔の先端部の材料粉末を前
記各基部形成用キャビティに移送しつつ、各基部形成用
キャビティから前記柱状部形成用キャビティに材料粉末
を充填し、両第1横パンチの接近方向での前進と両第2
横パンチの接近方向での前進とにより、前記基部形成用
キャビティ及び柱状部形成用キャビティの材料粉末を加
圧・圧縮して前記成形体を得るようにしたことを特徴と
するものである。
【0029】かかる本発明の圧縮成形装置によれば、本
発明の前記圧縮成形方法を効果的に実現することがで
き、該圧縮成形方法に従って、柱状部の断面形状が真円
形状等、どのような形状であっても、その柱状部を有す
る成形体を材料粉末の圧縮成形により容易に成形するこ
とが可能となる。
【0030】また、第1上パンチ及び第2上パンチをダ
イスや下パンチからその上方に離間させた状態では、ダ
イス、第1横パンチ、下パンチ及び補助下パンチの上面
を上方に露出させ、さらに、第1及び第2上パンチの下
面を下方に露出させることができるため、それらの面を
ブラシ等により容易に清掃することができる。この結
果、上記のダイスや各パンチの相互の合わせ面をクリー
ンで滑らかなものに保つことができるため、バリ等を生
じない良好な成形品を得ることができる。
【0031】また、第1及び第2上パンチと下パンチと
の間では、柱状部の横断方向での材料粉末を行わなず、
第1及び第2横パンチによる柱状部の長手方向での材料
粉末の加圧・圧縮を行うので、それらのパンチにエッジ
を有するものを用いる必要がなく、それらのパンチを損
傷させることなく長期にわたって使用することができ
る。
【0032】かかる本発明の圧縮成形装置では、前記ダ
イスの縦穴は、前記横溝の長手方向で前記柱状部の長さ
よりも大寸に形成されると共に、該縦穴には、前記下パ
ンチの両側で前記基部形成用キャビティの下面部を形成
する一対の補助下パンチが前記下パンチに摺接しつつ上
下動自在に挿入されていることが好ましい。そして、前
記両基部形成用キャビティに材料粉末を充填する際に、
前記両補助下パンチを、その上端面が前記横溝の底面よ
りも下方に位置するように前記縦穴内に埋没配置すると
共に、前記柱状部形成用キャビティに材料粉末を充填す
る際には、該両補助下パンチを、その上端面が前記横溝
の底面と同一面上に位置するように前記ダイスに対して
上動させることが好適である。
【0033】これによれば、前記両基部形成用キャビテ
ィに材料粉末を充填する際に前記縦穴内に埋没配置され
る両補助下パンチ上で該縦穴内に充填される材料粉末
が、前記柱状部形成用キャビティに材料粉末を充填する
際に、各基部形成用キャビティに移送される。このた
め、本発明の前記圧縮成形方法に関して説明した如く、
各基部形成用キャビティから柱状部形成用キャビティへ
の材料粉末の自然的な侵入により、該基部形成用キャビ
ティの上部の材料粉末が不足しても、その不足分を確実
に補充することができる。
【0034】また、上記のように補助下パンチを備えた
本発明の圧縮成形装置では、前記各補助下パンチは、そ
の上端部の前記横溝の長手方向での厚さが前記基部の厚
さよりも大きく形成されていることが好適である。
【0035】これによれば、前記圧縮成形方法に関して
説明した如く、成形体の基部に線状痕が形成されるよう
な事態を防止できる。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図1〜図1
1を参照して説明する。図1は本実施形態で成形する成
形体の一例を示す斜視図、図2は本実施形態の圧縮成形
装置の縦断面図、図3及び図4はそれぞれ図2のI−I
線断面図及びII−II線断面図、図5〜図11は本実施形
態の圧縮成形方法を示す説明的断面図である。
【0037】図1に示すように、本実施形態で成形する
成形体1は、円柱状部2と、円柱状部2の両端に備えら
れ円柱状部2より第寸の方形板状の基部3,3とからな
る。円柱状部2はその断面形状が真円となっている。
【0038】本実施形態では、この成形体1を金属、セ
ラミックス等の材料粉末から成形するために、図2〜図
4に示す圧縮成形装置11を用いる。該圧縮成形装置1
1は、ダイス12と、一対の第1横パンチ13,13及
び一対の第2横パンチ14,14と、第1上パンチ15
及び第2上パンチ16と、下パンチ17及び補助下パン
チ18とを備えている。
【0039】ダイス12の上面部には、図2及び図4に
示すように水平方向に延在する横溝19が形成されてい
る。該横溝19の横断面形状は前記成形体1の各基部3
の横断面形状と同一の方形状である。また、ダイス12
には、前記横溝19の長手方向(図2では左右方向)の
中央部にその下方から連通する縦穴20が上下方向に形
成され、該縦穴20は、横溝19を介して上方に開口し
ている。尚、横溝19の長手方向における縦穴20の幅
は、前記成形体1の円柱状部2の軸心方向における該成
形体1の全体の長さよりも若干大きなものとされてい
る。
【0040】前記一対の第1横パンチ13,13は、そ
れぞれ縦穴20の両側で横溝19内に挿入されて該横溝
19の長手方向に離間・配置され、該横溝19沿って、
その長手方向に摺動自在とされている。これらの第1横
パンチ13,13の横断面形状は、それぞれ成形体1の
基部3,3の横断面形状と同一である。尚、各第1横パ
ンチ13の上端面とダイス2の上端面とは面一の水平面
となっている。
【0041】第1横パンチ13,13には、ぞれぞれそ
の軸心部に、横断面が真円形状の貫通孔21,21が穿
設されており、これらの貫通孔21,21は横溝19と
同方向に延在して同心に相対向している。そして、これ
らの貫通孔21,21にそれぞれ前記第2横パンチ1
4,14が摺動自在に挿入されている。該第2横パンチ
14,14はそれぞれその横断面形状が成形体1の円柱
状部2の横断面形状と同一の真円形状とされている。
【0042】前記下パンチ17は、縦穴20の中心部に
上下動自在に挿入され、この下パンチ17の両側の箇所
で前記一対の補助下パンチ18,18が下パンチ17の
側面に摺接しつつ上下動自在に縦穴20に挿入されてい
る。この場合、前記横溝19の長手方向における下パン
チ17の幅は、成形体1の円柱状部2の長さと同一とさ
れている。また、横溝19の長手方向における各補助下
パンチ18の幅は、成形体1の各基部3の厚さよりも大
寸とされている。尚、本実施形態では、横溝19の幅方
向における下パンチ17の幅は、図3に示すように横溝
19の幅よりも大寸とされ、また、横溝19の幅方向に
おける各補助下パンチ18の幅は、図4に示すように横
溝19の幅と同一とされている。
【0043】前記下パンチ17の上端面には、図2及び
図3に示すように、横断面半円形状の凹部22(下側凹
部)が形成され、該凹部22は、横溝19の長手方向に
延在している。この凹部22の横断面形状は、成形体1
の円柱状部2の横断面(真円形状)の半分の形状であ
る。尚、下パンチ17の凹部22の箇所を除く上端面
と、各補助下パンチ18の上端面とはそれぞれ水平な平
面に形成されている。
【0044】前記第1上パンチ15は、横溝19の上方
で上下動自在に設けられ、前記下パンチ17の直上箇所
の部分には、上下方向に伸びるパンチ穴23が形成され
ている。そして、該第1上パンチ15の下端面は、該第
1上パンチ15をダイス12に向かって下動させたとき
に、ダイス12の上端面及び第1横パンチ13,13の
上端面に当接自在とされ、その当接状態では、前記第1
横パンチ13,13の間における横溝19の内部の空間
を前記パンチ穴23の箇所を除いて閉蓋可能とされてい
る。
【0045】また、前記第2上パンチ16は、第1上パ
ンチ15のパンチ穴23に上下に摺動自在に挿入され、
その直下の下パンチ17に向かって下動させたときに該
下パンチ17の上端面に当接自在とされている。この第
2上パンチ16の下端面は、下パンチ16の上端面と同
一形状であり、該第2上パンチ16の下端面には、下パ
ンチ16の上端面の凹部22と対向する横断面半円状の
凹部24(上側凹部)が形成されている。該凹部24
は、下パンチ17の凹部22と同一の長さで横溝19の
長手方向に延在し、第2上パンチ16を下パンチ17に
当接させたときに、下パンチ17の凹部22とにより、
前記成形体1の円柱状部2と同一形状の空間(=後述す
る柱状部形成用キャビティ26)を形成する。
【0046】尚、前記補助下パンチ18,18は、例え
ば下パンチ17の外周を包囲するようにして一体的に構
成したものであってもよい。また、前記第2上パンチ1
6は、例えば、前記パンチ穴23を縦断する縦断面で分
割可能なものであってもよい。
【0047】また、本実施形態の圧縮成形装置11で
は、ダイス12は図示しない装置機枠に固定され、各第
1横パンチ13、第2横パンチ14、第1上パンチ1
5、第2上パンチ16、下パンチ17、各補助下パンチ
18は、それぞれダイス12に対する移動動作(水平移
動あるいは上下動)が図示しない制御装置により制御さ
れるアクチュエータを介して行われる。
【0048】次に、かかる圧縮成形装置11を用いた前
記成形体1の圧縮成形方法を図2並び図5〜図11を参
照して説明する。
【0049】まず、図2に示すように、下パンチ17を
その上端面が横溝19の上端面(ダイス12の上端面)
と同一面になるような位置に移動させると共に、両補助
下パンチ18,18をそのそれぞれの上端面が所定量だ
け横溝18の下面から縦穴20内に埋没するような位置
に移動させておく。さらに、両第1横パンチ13,13
を、そのそれぞれの先端面が下パンチ17の側面から所
定量だけ離間するような位置に移動させると共に、各第
2横パンチ14を、その先端面が各第1横パンチ13の
先端面から貫通孔21の内奥側に所定量だけ埋没するよ
うな位置に移動させておく。そして、この状態で、各第
1横パンチ13と下パンチ17との間でそれぞれ横溝1
9内に形成される基部形成用キャビティ25,25と、
各第2横パンチ14の先端側で各第1横パンチ13の貫
通孔21の先端部に形成される空間とに金属やセラミッ
クスからなる材料粉末Aを充填する。
【0050】この場合、各貫通孔21の先端部への材料
粉末Aの充填に関しては、該貫通孔21が臨む各基部形
成用キャビティ25側から材料粉末Aを自然的に流入さ
せて、該貫通孔21の先端部に材料粉末Aを充填するよ
うにしてもよいが、例えば、次のようにしてその充填を
行うようにしてもよい。すなわち、各第2横パンチ14
を図2に示す位置よりも各第1横パンチ13の先端側に
移動させておき、材料粉末Aを各基部形成用キャビティ
25にその上方から充填した後に、各第2横パンチ14
を後退させ、その時に貫通孔21の先端部内に発生する
負圧により各基部形成用キャビティ25側から貫通孔2
1内に材料粉末Aを吸引する。これにより、各貫通孔2
1の先端部に材料粉末Aを充填する。このとき、各基部
形成用キャビティ25から貫通孔21への材料粉末Aの
充填により各基部形成用キャビティ25内の材料粉末A
は減少するが、その減少分は改めて各基部形成用キャビ
ティ25に補充すればよい。
【0051】尚、基部形成用キャビティ25,25に材
料粉末Aを充填したときには、各補助下パンチ18の上
側で縦穴20内に形成される空間にも材料粉末Aが自然
に充填されることとなると共に、下パンチ17の上端面
の凹部22にも材料粉末Aが充填される。
【0052】次に、第1上パンチ15及び第2上パンチ
16をダイス12に向かって下動させ、図5に示すよう
に、第1上パンチ15をダイス12の上端面及び両第1
横パンチ13の上端面に当接させると共に、第2上パン
チ16の下端面を下パンチ17の上端面に当接させる。
【0053】このとき、横溝19内の両基部形成用キャ
ビティ25,25は、第1上パンチ15により閉蓋され
る。また、第2上パンチ16と下パンチ17との間に
は、それらの凹部24,22により前記成形体1の円柱
状部2と同一形状(円柱状)の空間である柱状部形成用
キャビティ26が形成される。
【0054】次に、第2上パンチ16と下パンチ17と
をそれらの当接状態を維持したまま下動させ、図6に示
すように上記柱状部形成用キャビティ26を両第1横パ
ンチ13,13の貫通孔21,21と同心になる位置に
移動させる。このとき、柱状部形成用キャビティ26が
各基部形成用キャビティ25の内部に完全に連通して、
各基部形成用キャビティ25内の材料粉末Aの一部が柱
状部形成用キャビティ26内に侵入するため、各基部形
成用キャビティ25の上部は、材料粉末Aが不足する。
【0055】次いで、各第2横パンチ14を各基部形成
用キャビティ25に向かって図7に示す位置まで所定量
だけ前進させると共に、各補助下パンチ18を、図7に
示すようにその上端面が横溝19の下面と同一面になる
位置まで上動させる。
【0056】このとき、各第1横パンチ13の貫通孔2
1の先端部内の材料粉末Aの一部が各基部形成用キャビ
ティ25に移送されると共に、その移送に伴い、各基部
形成用キャビティ25内の材料粉末Aが前記柱状部形成
用キャイビティ26内に移送され、それにより、該柱状
部形成用キャビティ26に材料粉末Aが満充填される。
【0057】また、各補助パンチ18の上側で縦穴20
内に充填されていた材料粉末Aが各基部形成用キャビテ
ィ26に移送され、これにより、前記図6の状態で材料
粉末Aが不足状態となった各基部形成用キャビティ25
の上部に材料粉末Aが補充される。この結果、各基部形
成用キャビティ25内には、材料粉末Aが均一的に充填
された状態となる。
【0058】次いで、両第1横パンチ13,13をそれ
らの接近方向に前進移動させると同時に、両第2横パン
チ14,14をそれらの接近方向に前進移動させ、それ
により、各基部形成用キャビティ25及び柱状部形成用
キャビティ26内の材料粉末Aを加圧・圧縮する。この
とき、各基部形成用キャビティ25内の材料粉末Aのう
ち、柱状部形成用キャビティ26に相対向して該キャビ
ティ26の両側に存する材料粉末Aの周囲の材料粉末A
が各第1横パンチ13と第2上パンチ16及び下パンチ
18の側面との間で圧縮される。また、柱状部形成用キ
ャビティ26内の材料粉末Aと、各基部形成用キャビテ
ィ25内の材料粉末Aのうちの、柱状部形成用キャビテ
ィ26に相対向する材料粉末Aと、各貫通孔21の先端
部に残っている材料粉末Aとが両第2横パンチ14,1
4間で圧縮される。
【0059】上記のような材料粉末Aの加圧・圧縮(各
第1及び第2横パンチ13,14の前進移動)は、最終
的に、図8に示すように、各第1横パンチ13の先端面
と第2上パンチ16及び下パンチ18の側面との間隔が
前記成形体1の各基部3の厚さと同一となり、且つ、第
2横パンチ14の先端面が第1横パンチ13の先端面と
同一面になるまで行われる。これにより、各基部形成用
キャビティ25内に成形体1の各基部3が成形されると
共に、柱状部形成用キャビティ26内に成形体1の円柱
状部2が成形され、これらのキャビティ25,26を合
わせた空間に成形体1が得られる。
【0060】このとき、前述のように横溝19の長手方
向における各補助下パンチ18の幅は、成形体1の各基
部3の厚さよりも大寸であるため、各基部形成用キャビ
ティ25内に最終的に得られる成形体1の各基部3は、
その下面の全体が各補助下パンチ18の上端面上に位置
することとなる。このため、成形体1の各基部3の下面
に線状痕が形成されるようなことはない。
【0061】尚、前記図7の状態(材料粉末Aの圧縮開
始時の状態)における各第1横パンチ13とその貫通孔
21内の第2横パンチ14との位置関係は、基本的に
は、各第1横パンチと第2上パンチ16及び下パンチ1
7との間の材料粉末Aの圧縮率と、両第2横パンチ1
4,14間の材料粉末Aの圧縮率とが同一になるように
設定されている。
【0062】上述のようにして材料粉末Aの圧縮を完了
して成形体1を得た後、各第1横パンチ13及び第2横
パンチ14を後退させ、図9に示すようにそれらの横パ
ンチ13,14を成形体1から離反させる。このとき、
成形体1の圧縮力が解除されるため、該成形体1が横溝
19の長手方向で若干膨張するが、その膨張は、成形体
1の両側の横溝19の空間内に向かって生じるため、該
成形体1にクラック等を生じることはない。
【0063】次に、第2上パンチ16を上動させると共
に下パンチ17を下動させ、これにより図10に示すよ
うに、該第2上パンチ16及び下パンチ17を成形体1
の円柱状部2から離反させる。さらに、第1上パンチ1
5及び第2上パンチ16を上動させて、ダイス12から
離反させると共に、両補助下パンチ18,18を上動さ
せる。これにより図11に示すように、両補助下パンチ
18,18上に基部3,3を支承した状態で成形体1が
横溝19の上方に上昇する。そして、この状態で、該成
形体1が圧縮成形装置11から取り出される。取り出さ
れた成形体1は、それを焼成することにより完成品とな
る。
【0064】以上のようにして、本実施形態の圧縮成形
方法では、圧縮成形装置11を用いて円柱状部2を有す
る良質の成形体1を容易に成形することができる。そし
て、圧縮成形装置11は、その各パンチが先鋭なエッジ
を有さないため、成形時に損傷等を受け難く、長期にわ
たって使用することができる。また、圧縮成形装置11
では、ダイス12及び第1横パンチ15と第1上パンチ
15との相互の合わせ面や、第2上パンチ16と下パン
チ17との相互の合わせ面、各補助下パンチ18の上端
面は、それらを露出させてブラシ等により容易に清掃す
ることができるため、それらの面をクリーンで滑らかな
面に保持することができ、その結果、バリ等を生じない
良質な成形体1を成形することができる。
【0065】尚、以上説明した実施形態では、前記図6
の状態で材料粉末Aが不足する各基部形成用キャビティ
25の上部に材料粉末Aを補充するために補助下パンチ
18,18を用いるものを示したが、材料粉末Aの性状
によっては、各第1横パンチ13の貫通孔21内の材料
粉末Aを各基部形成用キャビティ25に移送すること
で、各基部形成用キャビティ25の上部に材料粉末Aを
補充することも可能である。この場合には、補助下パン
チ18,18は不要である。そして、この場合には、前
記実施形態で補助下パンチ18,18を備えた箇所をダ
イス12により形成するようにすればよい。
【0066】また、前記実施形態では、本発明の特に好
適な例として、柱状部が円柱形状の成形体1の成形に関
して説明したが、本発明は、成形体の柱状部の形状は円
柱形状に限定されるものではなく、例えば、前記図16
(a),(b)にそれぞれ示したような形状の柱状部5
2,62を有する成形体51,61についても本発明を
適用することができる。さらには、成形体の一対の基部
間に複数の柱状部を有するような成形体、例えば図12
に示すように、一対の基部3,3間に2つの柱状部2,
2を有するような成形体27を成形することも可能であ
る。この場合には、例えば本実施形態における第2上パ
ンチ24と下パンチ22とにそれぞれ前述のような凹部
26,22を複数並列させて設けると共に、それに対応
させて各第1横パンチ13に複数の第2横パンチ14を
並列させて挿入するようにすればよい。
【0067】また、前記実施形態では、一対の基部3,
3の形状及びそのサイズが同一である成形体1の成形に
関して説明したが、それらの一対の基部の形状やサイズ
が互いに異なるものであってもよい。
【0068】さらに、前記実施形態では、1個の成形体
1を成形する圧縮成形装置11について説明したが、複
数の同一形状の成形体を同時に成形するようにすること
も可能である。例えば前記図1の成形体1を複数個、同
時に成形する場合には、例えば図13に示すように、複
数の横溝19及びこれに連通する縦穴20を横溝19の
幅方向に並列させて設けたダイス12’の各縦穴20に
下パンチ17及び補助下パンチ18を前記実施形態と同
様に挿入し、それらの下パンチ17同士の下端部を連結
体17aにより一体的に連結すると共に、補助下パンチ
18同士の下端部を連結体18aにより一体的に連結す
る。同様に、ダイス12’の各横溝19に、前記実施形
態と同様に第2横パンチ14がそれぞれ挿通された第1
横パンチ13を挿入し、それらの第1横パンチ13の後
端部を連結体13aにより一体的に連結する。尚、図示
は省略するが、第2横パンチ14同士もその後端部を一
体的に連結しておく。また、各下パンチ17に対向する
複数のパンチ穴23を並列させて設けた第1上パンチ1
5’の各パンチ穴23に前記実施形態と同様に第2上パ
ンチ16を挿入し、それらの第2上パンチ16の上端部
を連結体16aにより一体的に連結する。このような構
成の圧縮成形装置を用いることにより、第1横パンチ1
3同士、第2横パンチ14同士、第2上パンチ16同
士、下パンチ17同士、補助下パンチ18同士をそれぞ
れ一体的に移動させることができるため、複数の成形体
1を同時に一括して成形することができる。尚、図13
では、前記実施形態と同一構成部分については、前記実
施形態と同一の参照符号を用いている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の粉末の圧縮成形方法及び
装置により成形する成形体の一例を示す斜視図。
【図2】本発明の粉末の圧縮成形装置の実施形態を示す
縦断面図。
【図3】図2のI−I線断面図。
【図4】図2のII−II線断面図。
【図5】本発明の粉末の圧縮成形方法の実施形態を示す
説明的断面図。
【図6】本発明の粉末の圧縮成形方法の実施形態を示す
説明的断面図。
【図7】本発明の粉末の圧縮成形方法の実施形態を示す
説明的断面図。
【図8】本発明の粉末の圧縮成形方法の実施形態を示す
説明的断面図。
【図9】本発明の粉末の圧縮成形方法の実施形態を示す
説明的断面図。
【図10】本発明の粉末の圧縮成形方法の実施形態を示
す説明的断面図。
【図11】本発明の粉末の圧縮成形方法の実施形態を示
す説明的断面図。
【図12】本発明の粉末の圧縮成形方法及び装置により
成形する成形体の他の例を示す斜視図。
【図13】本発明の粉末の圧縮成形装置の他の実施形態
を示す斜視図。
【図14】従来の粉末の圧縮成形装置の一例を示す縦断
面図。
【図15】図14のIII−III線断面図。
【図16】従来の粉末の圧縮成形装置により成形される
成形体の例を示す斜視図。
【符号の説明】
1,27…成形体、2…柱状部、3…基部、11…圧縮
成形装置、12,12’…ダイス、13…第1横パン
チ、14…第2横パンチ、15,15’…第1上パン
チ、16…第2上パンチ、17…下パンチ、18…補助
下パンチ、19…横溝、20…縦穴、21…貫通孔、2
2…下側凹部、24…上側凹部、25…基部形成用キャ
ビティ、26…柱状部形成用キャビティ。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】柱状部と、該柱状部の両端に備えられた該
    柱状部より大寸の一対の基部とからなる成形体を材料粉
    末の圧縮成形により成形する方法であって、 ダイスの上面部に水平方向に延在して形成された横溝
    に、前記各基部の横断面と同一形状の横断面をそれぞれ
    有する一対の第1横パンチを該横溝の長手方向に離間さ
    せて対向配置すると共に、両第1横パンチの間で前記横
    溝にその下方から連通して前記ダイスに備えられた縦穴
    に挿入された下パンチをその上端面がダイスの上端面と
    略同一面になるようにして横溝内に突出させた状態で、
    該下パンチと各第1横パンチとの間で横溝内に形成され
    る一対の基部形成用キャビティと、両第1横パンチにそ
    れぞれ同心に相対向して前記横溝の長手方向に穿設され
    た貫通孔の各基部形成用キャビティに臨む先端部とに粉
    末材料を充填する第1工程と、 前記ダイスの上端面にその上方から第1上パンチを当接
    させて該第1上パンチにより前記一対の基部形成用キャ
    ビティを閉蓋すると共に、前記下パンチの上端面にその
    上方から第2上パンチを当接させて、該下パンチの上面
    部及び第2上パンチの下面部とにそれぞれあらかじめ前
    記横溝と同方向に延在して形成された下側凹部及び上側
    凹部とにより該下パンチ及び第2上パンチの間に前記柱
    状部と同一形状の柱状部形成用キャビティを形成する第
    2工程と、 前記下パンチ及び第2上パンチを前記ダイスに対して下
    動させ、前記柱状部形成キャビティを前記両第1横パン
    チの貫通孔と同心に対向する位置に移動させる第3工程
    と、 前記各第1横パンチの貫通孔にそれぞれ挿入されて前記
    柱状部の横断面と同一の横断面形状を有する一対の第2
    横パンチをそれぞれ各第1横パンチの後部側から先端側
    に向かって前進させ、各第1横パンチの貫通孔の先端部
    の材料粉末を各基部形成用キャビティに移送しつつ各基
    部形成用キャビティ内の材料粉末を前記柱状部形成用キ
    ャビティに充填する第4工程と、 前記両第1横パンチをその接近方向に前進させると共に
    前記両第2横パンチをその接近方向に前進させることに
    より、前記両基部形成用キャビティ及び柱状部形成用キ
    ャビティに充填された材料粉末を加圧・圧縮し、前記横
    溝内に前記成形体を得る第5工程と、 前記横溝内に得られた成形体から少なくとも前記各第1
    及び第2横パンチと第1及び第2上パンチを離反させ、
    前記横溝内から前記成形体を取り出す第6工程とを備え
    たことを特徴とする粉末の圧縮成形方法。
  2. 【請求項2】前記ダイスの縦穴は、前記横溝の長手方向
    で前記柱状部の長さよりも大寸に形成されると共に、該
    縦穴には、前記下パンチの両側で前記基部形成用キャビ
    ティの下面部を形成する一対の補助下パンチが前記下パ
    ンチに摺接しつつ上下動自在に挿入されており、 前記第1工程では、前記両補助下パンチは、その上端面
    が前記横溝の底面よりも下方に位置するように前記縦穴
    内に埋没配置されて、該縦穴内の各補助下パンチの上側
    の空間にも前記材料粉末が充填され、 前記第4工程において、前記両補助下パンチを前記ダイ
    スに対して上動させて、各補助下パンチの上側に存する
    材料粉末を前記各基部形成用キャビティに移送するよう
    にしたことを特徴とする請求項1記載の粉末の圧縮成形
    方法。
  3. 【請求項3】前記各補助下パンチは、その上端部の前記
    横溝の長手方向での厚さが前記基部の厚さよりも大きく
    形成されていることを特徴とする請求項2記載の粉末の
    圧縮成形方法。
  4. 【請求項4】前記第6工程では、少なくとも前記両第1
    横パンチ及び両第2横パンチを前記横溝内の成形体から
    離反させた後に、前記第2上パンチを該成形体から離反
    させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に
    記載の粉末の圧縮成形方法。
  5. 【請求項5】前記第6工程では、前記両第1横パンチ及
    び両第2横パンチを前記横溝内の成形体から離反させた
    後に、前記第2上パンチ及び下パンチを該成形体から離
    反させ、次いで、前記第1上パンチを該成形体から離反
    させると共に、前記両補助下パンチを上動させて、該成
    形体を前記横溝内から取り出すことを特徴とする請求項
    2又は3記載の粉末の圧縮成形方法。
  6. 【請求項6】柱状部と、該柱状部の両端に備えられた該
    柱状部より大寸の一対の基部とからなる成形体を材料粉
    末の圧縮成形により成形する装置であって、 ダイスと、該ダイスの上面部に水平方向に延在して形成
    された横溝に相対向して摺動自在に挿入されると共に該
    横溝の長手方向に離間配置され、それぞれ前記各基部の
    横断面と同一形状の横断面を有する一対の第1横パンチ
    と、 前記両第1横パンチの間で前記横溝にその下方から連通
    して前記ダイスに上下方向に備えられた縦穴に摺動自在
    に挿入され、該縦穴から前記横溝内に突出した状態で両
    第1横パンチとの間に材料粉末を充填可能な一対の基部
    形成用キャビティを形成する下パンチと、 前記両第1横パンチにそれぞれ同心に相対向して設けら
    れ、前記両基部形成用キャビティへの材料粉末の充填時
    に各基部形成用キャビティに臨む先端部に材料粉末を充
    填可能な貫通孔と、 両第1横パンチのそれぞれの貫通孔にその後部側から摺
    動自在に挿入され、それぞれ前記柱状部と同一の横断面
    形状を有する一対の第2横パンチと、 前記横溝内に形成される前記一対の基部形成用キャビテ
    ィの上側で上下動自在に設けられ、その下動により前記
    ダイスの上端面に当接して前記一対の基部形成用キャビ
    ティを閉蓋する第1上パンチと、 前記下パンチに相対向して上下動自在に該下パンチの上
    方に設けられ、その下動により前記横溝内に突出させた
    下パンチの上面部に当接する第2上パンチと、 前記下パンチの上面部と第2上パンチの下面部とにそれ
    ぞれ前記横溝と同方向に延在して形成され、該下パンチ
    及び第2上パンチを互いに当接させたときに前記柱状部
    と同一形状の柱状部形成用キャビティを形成する下側凹
    部及び上側凹部とを備え、 前記柱状部形成用キャビティが前記両第1横パンチのそ
    れぞれの貫通孔と同心に対向するように前記下パンチ及
    び第2上パンチを前記ダイスに対して移動させた状態
    で、前記両第2横パンチを材料粉末が充填された各第1
    横パンチの貫通孔の先端部側に向かって前進させること
    により、各貫通孔の先端部の材料粉末を前記各基部形成
    用キャビティに移送しつつ、各基部形成用キャビティか
    ら前記柱状部形成用キャビティに材料粉末を充填し、両
    第1横パンチの接近方向での前進と両第2横パンチの接
    近方向での前進とにより、前記基部形成用キャビティ及
    び柱状部形成用キャビティの材料粉末を加圧・圧縮して
    前記成形体を得るようにしたことを特徴とする粉末の圧
    縮成形装置。
  7. 【請求項7】前記ダイスの縦穴は、前記横溝の長手方向
    で前記柱状部の長さよりも大寸に形成されると共に、該
    縦穴には、前記下パンチの両側で前記基部形成用キャビ
    ティの下面部を形成する一対の補助下パンチが前記下パ
    ンチに摺接しつつ上下動自在に挿入され、 前記両基部形成用キャビティに材料粉末を充填する際
    に、前記両補助下パンチを、その上端面が前記横溝の底
    面よりも下方に位置するように前記縦穴内に埋没配置す
    ると共に、前記柱状部形成用キャビティに材料粉末を充
    填する際には、該両補助下パンチを、その上端面が前記
    横溝の底面と同一面上に位置するように前記ダイスに対
    して上動させるようにしたことを特徴とする請求項6記
    載の粉末の圧縮成形装置。
  8. 【請求項8】前記各補助下パンチは、その上端部の前記
    横溝の長手方向での厚さが前記基部の厚さよりも大きく
    形成されていることを特徴とする請求項7記載の粉末の
    圧縮成形装置。
JP2001112186A 2001-04-11 2001-04-11 粉末の圧縮成形方法及びその装置 Pending JP2002307199A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001112186A JP2002307199A (ja) 2001-04-11 2001-04-11 粉末の圧縮成形方法及びその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001112186A JP2002307199A (ja) 2001-04-11 2001-04-11 粉末の圧縮成形方法及びその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002307199A true JP2002307199A (ja) 2002-10-22

Family

ID=18963643

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001112186A Pending JP2002307199A (ja) 2001-04-11 2001-04-11 粉末の圧縮成形方法及びその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002307199A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007506499A (ja) * 2003-09-24 2007-03-22 バイオプログレス・テクノロジー・リミテッド 粉体圧縮装置
WO2009124380A1 (en) * 2008-04-11 2009-10-15 Stackpole Limited Device and method for pressing a metal powder compact
US11285535B2 (en) * 2016-06-30 2022-03-29 Seco Tools Ab Press-tool

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007506499A (ja) * 2003-09-24 2007-03-22 バイオプログレス・テクノロジー・リミテッド 粉体圧縮装置
WO2009124380A1 (en) * 2008-04-11 2009-10-15 Stackpole Limited Device and method for pressing a metal powder compact
US11285535B2 (en) * 2016-06-30 2022-03-29 Seco Tools Ab Press-tool

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8029724B2 (en) Method of making a cutting insert with a hole for clamping
US6645426B1 (en) Method and device for manufacturing powder molded body
JP2002307199A (ja) 粉末の圧縮成形方法及びその装置
JP3687492B2 (ja) 誘電体ブロックのプレス成形方法
CN109562457B (zh) 多层成型品的制造装置及制造方法
JP7018494B2 (ja) 成型金型、成型方法
JP2003077769A (ja) 固体電解コンデンサ用ペレットの製造方法およびその製造装置
JP5036064B2 (ja) 偏肉形状部品の圧粉体成形方法および圧粉体成形金型装置
JP3693496B2 (ja) 圧粉体の成形方法
JP4394257B2 (ja) 粉末成形体の製造方法
JP4523121B2 (ja) 粉末成形体の製造方法
JP2002045998A (ja) プレス成形機
JP3878568B2 (ja) 粉未成形体の製造方法並びに成形金型
WO2024034287A1 (ja) 金型、及び粉末成形体の製造方法
JP2565849B2 (ja) コンデンサ素子の製造方法及びその製造装置
JPH03319Y2 (ja)
RU2364468C1 (ru) Способ прессования тонкостенных изделий сложной конфигурации
JP2006299293A (ja) 圧粉体の成形方法
JP2746661B2 (ja) 中子または鋳物等の成形品製造装置
JPH11192597A (ja) 圧粉体の成形方法
WO2017154775A1 (ja) 成型金型、成型方法
JPH0788697A (ja) 粉体成形方法
JPH09125103A (ja) Ti合金の圧粉成形方法とその装置
JPH0619997U (ja) 粉末成形装置
JPH07258704A (ja) 粉末成形方法及び粉末成形装置