JP2002306537A - 折畳式スロープ - Google Patents

折畳式スロープ

Info

Publication number
JP2002306537A
JP2002306537A JP2001111149A JP2001111149A JP2002306537A JP 2002306537 A JP2002306537 A JP 2002306537A JP 2001111149 A JP2001111149 A JP 2001111149A JP 2001111149 A JP2001111149 A JP 2001111149A JP 2002306537 A JP2002306537 A JP 2002306537A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slope
plate
foldable
plates
slope plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001111149A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadashi Koriki
正 高力
Takashi Yamamoto
敬 山本
Satoshi Iitaka
敏 飯高
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Automotive Technology Co Ltd
Original Assignee
Nissan Automotive Technology Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Automotive Technology Co Ltd filed Critical Nissan Automotive Technology Co Ltd
Priority to JP2001111149A priority Critical patent/JP2002306537A/ja
Publication of JP2002306537A publication Critical patent/JP2002306537A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Steps, Ramps, And Handrails (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 たとえ簡易な折畳式の構造を有していても、
昇降が容易で使用者の安心感を高めることもできる折畳
式スロープを提供する。 【解決手段】 本発明に係る折畳式スロープ1は、荷台
2と地面Gとの間に架け渡される第1スロープ板10及
び第2スロープ板20を有して荷台2の後端部に折り畳
み可能に接続され、その第1スロープ板10に第1スロ
ープ板10及び第2スロープ板20の連接方向に沿った
手すり40a,40bが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、折り畳みにより
格納可能な折畳式スロープに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、折り畳みのために比較的簡易な構
造を持つスロープとしては、例えば自動車に取り付けら
れて車椅子等を乗り降りさせるものが知られている(特
開平11−113962号公報等参照)。この種の折畳
式スロープは、車両の後端部に取り付けられた第1スロ
ープ板と、この第1スロープ板に連接された第2スロー
プ板とから構成され、使用時には車両の後端部と車両後
方の地面(床面)との間に架け渡される。また、格納時
には、第1スロープ板が車両後端部の取付位置に対して
谷折りされ、第2スロープ板が第1スロープ板に対して
山折りされ、スロープ全体が折り畳まれた状態で車内後
方に収容される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな折畳式スロープでは、そのスロープの使用者が昇降
している最中に支えになるものがないため、スロープを
昇るときには腕力を利用することができず、降りるとき
にはバランスをとりにくく、特に車椅子使用者や加齢者
等には安心感という観点から必ずしも利用しやすいもの
ではなかった。
【0004】また、この折畳式スロープを使用して車椅
子、台車等を車内に乗り込ませる場合、第2スロープ板
と第1スロープ板との連接方向に沿ってその車椅子、台
車等を前進させなければならないが、実際にはそれが容
易ではなく車内へのスムーズな乗り込みは困難であっ
た。
【0005】そこで、この発明は、たとえ簡易な折畳式
の構造を有していても、昇降が容易で使用者の安心感を
高めることもできる折畳式スロープを提供することを課
題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係る発明は、高所面と低所面との間に架
け渡される複数のスロープ板を有して前記高所面又は前
記低所面に折り畳み可能に接続され、前記複数のスロー
プ板の少なくとも一つに該複数のスロープ板の連接方向
に沿った手すりが設けられている折畳式スロープを特徴
とする。
【0007】請求項1に係る発明によれば、折り畳み可
能なスロープを構成する複数のスロープ板に手すりが設
けられているので、たとえその構造が簡易であっても使
用者が通過する際に手すりを掴んで身体を支えることが
でき、十分な安心感をもって容易に昇降することができ
る。
【0008】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
折畳式スロープにおいて、前記複数のスロープ板が前記
高所面の縁部又は前記低所面の縁部に接続される第1ス
ロープ板と該第1スロープ板に連接される第2スロープ
板とからなり、該第1スロープ板が折り畳み時に前記高
所面又は前記低所面に対して起立することを特徴とす
る。
【0009】請求項2に係る発明によれば、高所面の縁
部又は低所面の縁部に接続される第1スロープ板が折り
畳み時には高所面又は低所面に対して起立するので、高
所面又は低所面にいる使用者や車椅子等に何らかの力が
作用したとしても、その使用者や車椅子等が高所面又は
低所面からスロープの側に脱落すること等が阻止され
る。例えば、高所面が自動車の荷台のように移動する可
能性があるものの場合、その移動開始時に使用者や車椅
子等には慣性力が作用するが、この慣性力により使用者
や車椅子等がスロープの側に動いたとしても起立した第
1スロープ板により受け止められる。
【0010】請求項3に係る発明は、請求項2に記載の
折畳式スロープにおいて、前記手すりが前記第1スロー
プ板に設けられていることを特徴とする。
【0011】請求項3に係る発明によれば、複数のスロ
ープ板の連接方向に沿った手すりが第1スロープ板に設
けられているので、折り畳み時にはその手すりが連接方
向に沿った状態で高所面上又は低所面上に位置する。こ
のため、高所面又は低所面にいる使用者や車椅子等に何
らかの力が作用したとしても、その使用者や車椅子等に
対して連接方向と水平面内で直交する方向には手すりが
存在するので、使用者や車椅子等が高所面又は低所面か
ら同方向に脱落すること等が阻止される。例えば、高所
面が自動車の荷台でこれが車体側壁により画されている
場合、手すりが荷台上から見てその側壁の手前側に位置
するので、荷台の積載物による側壁の損傷が防止され
る。
【0012】請求項4に係る発明は、請求項1に記載の
折畳式スロープにおいて、前記複数のスロープ板が前記
高所面の縁部に接続される第1スロープ板と該第1スロ
ープ板に連接されて前記低所面に接する第2スロープ板
とからなり、前記第2スロープ板の前記第1スロープ板
に対する展開動作と前記低所面に接するまでの動作とが
同時になされるように、前記高所面と前記第2スロープ
板とに接続されて該第2スロープ板の動作を規制する動
作規制部材が設けられていることを特徴とする。
【0013】請求項4に係る発明によれば、第2スロー
プ板の第1スロープ板に対する展開動作と第2スロープ
板の低所面に接するまでの動作(以下、「接地動作」と
いう。)とが同時に進行することにより、両動作が別々
に進行する場合に比較してそのスロープの展開が迅速に
行われる。
【0014】また、接地動作が完了する時点で展開動作
が未完了なことに起因して、第2スロープ板が低所面に
引っ掛かり折畳式スロープが展開不能に陥る事態や、展
開は阻害されないまでも第2スロープと低所面とが擦れ
て折畳式スロープや例えば床面等の低所面が損傷する事
態等は未然に防がれる。
【0015】請求項5に係る発明は、請求項1ないし4
のいずれかに記載の折畳式スロープにおいて、前記複数
のスロープ板に、該複数のスロープ板を通過する車両の
走行を案内する案内機構が前記連接方向に沿って設けら
れていることを特徴とする。
【0016】請求項5に係る発明によれば、複数のスロ
ープ板を通過する車両の走行を案内する案内機構がその
複数のスロープ板に設けられているので、例えば車椅子
や台車等の車両を昇降させる場合にその走行方向に注意
しつつ慎重に昇降させなくても、案内機構により走行が
いわば自動的に案内されてスムーズな昇降が可能とな
る。
【0017】請求項6に係る発明は、請求項5に記載の
折畳式スロープにおいて、前記案内機構が前記複数のス
ロープ板を通過する車両に合わせて位置調整可能である
ことを特徴とする。
【0018】請求項6に係る発明によれば、複数のスロ
ープ板を通過する車両の車輪位置に合わせて案内機構の
位置調整が可能であるので、車輪位置の異なる様々な車
両に対応することができ、車両のスムーズな昇降を実現
する折畳式スロープに汎用性を持たせることができる。
【0019】請求項7に係る発明は、請求項1ないし6
のいずれかに記載の折畳式スロープにおいて、折り畳み
又は展開を自動で行うスロープ用駆動機構が、前記複数
のスロープ板の幅方向中央に位置するように該複数のス
ロープ板のいずれか又は前記高所面若しくは前記低所面
に設けられていることを特徴とする。
【0020】請求項7に係る発明によれば、折畳式スロ
ープの折り畳み又は展開を自動で行うスロープ用駆動機
構が設けられているので、使用者はこの折畳式スロープ
を容易に利用することができる。
【0021】また、そのスロープ用駆動機構が複数のス
ロープ板の幅方向中央に位置するようにこの複数のスロ
ープ板のいずれか又は高所面若しくは低所面に設けられ
ているので、例えばこの折畳式スロープを車椅子等の左
右対になる車輪を有する車両の昇降に用いる場合には、
スロープ用駆動機構がその左右対になる車輪に跨がれて
車両の通行を阻害せず、スロープ全体の寸法をその車輪
の位置に合わせて必要最小限まで小型化することができ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。
【0023】[実施の形態1]図1に示すように、この
実施の形態に係る折畳式スロープ1は、車椅子を高所面
としての荷台2に搭載可能な低床式の自動車3の後部に
設けられている。ここで搭載対象となるのは、図2に示
すように、椅子本体5、前輪6及び後輪7を備えた一般
的な車椅子8である。
【0024】折畳式スロープ1は、一端側が荷台2の縁
部に接続された第1スロープ板10と、この第1スロー
プ板10の他端側に連接された第2スロープ板20とか
ら構成されている。
【0025】第1スロープ板10は矩形状のスロープ板
10a,10bからなり、このスロープ板10a,10
bの各一端が荷台2の後端部に対して矢印X方向に回動
可能に取り付けられている。スロープ板10a,10b
の外側の側縁にはそれぞれリブ11a,11bが設けら
れ、内側の側縁にはそれぞれリブ12a,12bが設け
られている。また、スロープ板10aのリブ11a,1
2aの間にはこれらと直交する方向にのびる長穴37a
が複数設けられ、各長穴37aにはそのリブ11a,1
2aと平行となるようにガイドレール13a,14aが
ネジ止めされている。一方、スロープ板10bのリブ1
1b,12bの間にはこれらと直交する方向にのびる長
穴37bが複数設けられ、各長穴37bにはそのリブ1
1b,12bと平行となるようにガイドレール13b,
14bがネジ止めされている。なお、ガイドレール13
a,13bはその外側からネジ39により固定され、ガ
イドレール14a,14bはその内側からネジ39によ
り固定されている。
【0026】第2スロープ板20は、スロープ板10a
に連続するスロープ部20a、スロープ板10bに連続
するスロープ部20b、及びスロープ部20a,20b
の双方をつなぐ連結部20cからなるコ字状の平板であ
って、スロープ板10a,10bの各他端に対して矢印
Y方向に回動可能に取り付けられている。スロープ部2
0a,20bの外側の側縁にはそれぞれリブ21a,2
1bが設けられ、内側の側縁にはそれぞれリブ22a,
22bが設けられている。また、スロープ部20aのリ
ブ21a,22aの間にはこれらと直交する方向にのび
る長穴38aが複数設けられ、各長穴38aにはそのリ
ブ21a,22aと平行となるようにガイドレール23
a,24aがネジ止めされている。一方、スロープ部2
0bのリブ21b,22bの間にはこれらと直交する方
向にのびる長穴38bが複数設けられ、各長穴38bに
はそのリブ21b,22bと平行となるようにガイドレ
ール23b,24bがネジ止めされている。なお、ガイ
ドレール23a,23bはその外側からネジ39により
固定され、ガイドレール24a,24bはその内側から
ネジ39により固定されている。
【0027】ここで、各ガイドレールは後述のように車
椅子8の前輪6及び後輪7を案内する案内機構として機
能するが、その案内開始が容易となるようにガイドレー
ル23a,24aの下端部23c,24cは両者の間隔
が開くように折曲され、ガイドレール23b,24bの
下端部23d,24dも両者の間隔が開くように折曲さ
れている。
【0028】この折畳式スロープ1は、スロープ用駆動
機構としての操作用モータ30及びリンク機構31によ
り、図3に実線で示す状態から二点鎖線で示す状態を経
て一点鎖線で示す状態に折り畳まれ、かつ、一点鎖線で
示す状態から二点鎖線で示す状態を経て実線で示す状態
に展開されるようになっている。
【0029】操作用モータ30は荷台2の左右方向中央
部に配置されている。リンク機構31は、スロープ板1
0a,10bの間に形成された開口32の略中央に位置
する主動アーム33及び従動アーム34と、この主動ア
ーム33及び従動アーム34の左右に設けられた動作規
制部材としてのリンクアーム35,36とを備える。
【0030】主動アーム33は、その一端が荷台2の後
部に取り付けられ、図示しないギアにより変換された操
作用モータ30の回転力によって支点O1を中心に回動
する。従動アーム34は、その一端が主動アーム33の
他端に、その他端が第2スロープ板20の連結部20c
の裏面に回動自在に取り付けられ(図3参照)、主動ア
ーム33の回動に従って動作する。
【0031】リンクアーム35,36は、その一端が荷
台2の後部に回動自在に取り付けられるとともに、その
他端が第2スロープ板20の連結部20cに回動自在に
接続されている。このリンクアーム35,36は、主動
アーム33及び従動アーム34が動作して折畳式スロー
プ1が展開する際に、第2スロープ板20の第1スロー
プ板10に対する展開動作と第2スロープ20の接地動
作とが同時に進行するように第2スロープ板20の動作
を規制する。
【0032】これにより、図3に示すように、第2スロ
ープ板20は展開時にはリンクアーム35,36と荷台
2とのなす角度に応じて第1スロープ板10に対して空
中で徐々に開き、完全に開くと同時にあるいはその直後
にスロープ部20a,20bが低所面である地面Gに接
触する。このように第2スロープ板20の展開動作と接
地動作とが同時に進行することにより、両動作が別々に
進行する場合に比べて折畳式スロープ1の展開が迅速に
行われる。また、接地動作が完了する時点で展開動作が
未完了なことに起因して、スロープ部20a,20bの
縁部20d,20eが地面Gに引っ掛かり折畳式スロー
プ1が展開不能に陥る事態や、折畳式スロープ1の展開
は阻害されないまでもその縁部20d,20eと地面G
とが擦れて折畳式スロープ1が損傷する事態等は未然に
防がれる。なお、折畳式スロープ1の折り畳み時には第
1スロープ板10、第2スロープ板20ともに展開時と
同じ軌跡を辿り、第2スロープ板20の接地側(縁部2
0d,20eの側)は切り欠かれたような形になってい
るので折畳式スロープ1の軽量化や接地時のがたつきの
低減が図られる。
【0033】スロープ板10a,10bのリブ11a,
11bには、第1スロープ板10と第2スロープ板20
との連接方向に沿った手すり40a,40bがそれぞれ
設けられている。手すり40aは、スロープ板10aに
対して略垂直となるようにリブ11aの前端部に取り付
けられた手すり41aと、リブ11aの後端部に取り付
けられた手すり42aと、スロープ板11aと略平行に
のびる手すり43aとが連続して構成されている。一
方、手すり40bは、スロープ板10bに対して略垂直
となるようにリブ11bの前端部に取り付けられた手す
り41bと、リブ11bの後端部に取り付けられた手す
り42bと、スロープ板10bと略平行にのびる手すり
43bとが連続して構成されている。
【0034】車椅子8に乗った使用者Uがこの折畳式ス
ロープ1を利用するには、まず、使用者Uはリモコン等
に設けられた図示しないスイッチを操作して操作用モー
タ30を駆動させ、折畳式スロープ1を展開させて第1
スロープ板10及び第2スロープ板20を荷台2と地面
Gとの間に架け渡す。
【0035】続いて、スロープ部20a,20bの縁部
20d,20eから車椅子8ごと荷台2に乗り込むが、
このとき車椅子8の前輪6がガイドレール24a,24
b及びガイドレール14a,14bに内側から案内さ
れ、後輪3がガイドレール23a,23b及びガイドレ
ール13a,13bに外側から案内される。これによ
り、使用者Uが走行方向に注意しつつ慎重に操作しなく
ても、車椅子8が第1スロープ10、第2スロープ20
の連接方向に沿って、曲がることなく、かつ、ネジ44
を踏むことなく前進し、荷台2へのスムーズな乗り込み
が可能となっている。
【0036】荷台2上に到達した使用者Uは、上記図示
しないスイッチを再度操作して操作用モータ30を駆動
させ、折畳式スロープ1を格納状態とする。この格納に
より第1スロープ10は車椅子8の後方に起立し、荷台
2からの脱落や図示を略すバックドアとの衝突を阻止す
る。一方、手すり40a,40bは車椅子8の側方に位
置して自動車3の車体側壁9の手前側に位置し、その車
体側壁9との衝突を阻止する。
【0037】この実施の形態に係る折畳式スロープ1で
は、第1スロープ板10と第2スロープ板20との連接
方向に沿った手すり40a,40bが第1スロープ板1
0に設けられているので、たとえその構造が簡易であっ
ても使用者Uが通過する際に手すりを掴んで身体を支え
ることができ、十分な安心感をもって容易に昇降するこ
とができる。
【0038】また、長穴37a,37b,38a,38
bの長さの範囲内で車椅子8の車輪位置に合わせてガイ
ドレール13a,13b,14a,14b,23a,2
3b,24a,24bの取付位置調整が可能であるの
で、車輪位置の異なる様々な車両に対応することができ
る。
【0039】さらに、スロープ用駆動機構が第1スロー
プ板10及び第2スロープ板20の幅方向中央に位置す
るように設けられているので、スロープ用駆動機構が車
椅子8の前輪6,6及び後輪7,7に跨がれてその通行
を阻害せず、スロープ全体の寸法をその後輪7,7の位
置に合わせて必要最小限まで小型化することができる。
【0040】〔実施の形態2〕上記実施の形態1では、
スロープ用駆動機構として操作用モータ30を用いて折
畳式スロープ1の折り畳み、展開を自動で行ったが、本
実施の形態ではスロープ用駆動機構を搭載せずに手すり
40a,40bを用い、その折畳式スロープ50の折り
畳み、展開を手動で行う例について述べる。
【0041】この実施の形態に係る折畳式スロープ50
は、自動車3の荷台2ではなく車椅子用自走車60の床
板部61に設けられ(図5参照)、図4に示すように、
操作用モータ30、主動アーム33及び従動アーム34
が設けられていない点において上記折畳式スロープ1と
は異なる。ここで、車椅子用自走車60は、使用者Uが
車椅子8に乗ったまま乗り込んで運転可能な電動駆動式
の車両で、その走行時に車椅子8は床板部61に搭載さ
れる。なお、床板部61には図4に示すようにシリンダ
装置65が設けられ、手すり41bには環状係合部45
が設けられ、折畳式スロープ50が格納された状態では
シリンダ装置65のピン66が突出して環状係合部45
に係合することにより、手すり40bがロックされて折
畳式スロープ50の不慮の展開が防止される。また、図
5において符号62は車椅子用自走車の前輪を示し、符
号63はその後輪を示す。
【0042】使用者Uがその車椅子用自走車60の床板
部61に乗り込むには、まず、折畳式スロープ50の手
すり40aの側方に位置して、手すり42a又は手すり
43aを後方に引き上げる(図5(a))。すると、リ
ンクアーム35,36の作用により第1スロープ板10
が倒れるに従って第1スロープ板10と第2スロープ板
20とのなす角度が徐々に大きくなり、第2スロープ板
20の縁部20d,20eが低所面としての床面Fに摺
接することなく折畳式スロープ50が展開する(図5
(b))。手すり42a及び手すり43aは連続してい
るので、使用者Uは手すり40aの握持位置を順次握り
やすい箇所に変えることによって折畳式スロープ50を
容易に展開することができる。
【0043】折畳式スロープ50の展開後、使用者Uは
折畳式スロープ50の後方から手動車椅子5ごと床板部
61に乗り込む(図5(c))。この際、手すり40
a,40bを掴みながら折畳式スロープ50を昇ると、
使用者Uは極めて容易に床板部61に乗り込むことがで
きる。
【0044】床板部61の所定位置に達した使用者U
は、右手で車椅子用自走車60のハンドル64を掴みな
がら左手で手すり41a又は手すり43aを掴んで手す
り40aを前方に引き上げる(図5(d))。すると、
リンクアーム35,36の作用により第1スロープ板1
0が起立するに従って第1スロープ板10と第2スロー
プ板20とのなす角度が徐々に小さくなり、第2スロー
プ板20の縁部20d,20eが床面Fに摺接すること
なく折畳式スロープ50が折り畳まれる(図5
(e))。手すり41a及び手すり43aは連続してい
るので、使用者Uは手すり40aの握持位置を順次握り
やすい箇所に変えることによって折畳式スロープ50を
容易に折り畳むことができる。
【0045】折畳式スロープ50が折り畳まれると、シ
リンダ装置65のピン66が環状係合部45に係合して
手すり40bがロックされ、使用者Uはハンドル64を
操作して車椅子用自走車60の運転をすることができる
(図5(f))。
【0046】この実施の形態に係る折畳式スロープ50
では、昇降の容易化を目的とする手すり40a,40b
により折り畳み、格納を簡単に行うことができるので、
別途その折り畳み、格納に用いる機構を設ける必要がな
く構造の単純化、軽量化及び低廉化が容易である。
【0047】なお、本発明は上述した形態に限られるも
のではなく、例えば折畳式スロープが上記のように高所
面に接続されるものではなく低所面に接続されていても
よい。一例として、高所面がスロープを有しない自動車
の荷台やステージ等である場合に、それに対する乗降を
容易にすべく低所面としての移動可能なベースに折畳式
スロープを接続しても構わない。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、折り畳み可能なスロープを構成する複数の
スロープ板に手すりが設けられているので、たとえその
構造が簡易であっても使用者が通過する際に手すりを掴
んで身体を支えることができ、十分な安心感をもって容
易に昇降することができる。
【0049】請求項2に係る発明によれば、高所面の縁
部又は低所面の縁部に接続される第1スロープ板が折り
畳み時には高所面又は低所面に対して起立するので、高
所面又は低所面にいる使用者や車椅子等に何らかの力が
作用したとしても、その使用者や車椅子等が高所面又は
低所面からスロープの側に脱落すること等が阻止され
る。例えば、高所面が自動車の荷台のように移動する可
能性があるものの場合、その移動開始時に使用者や車椅
子等には慣性力が作用するが、この慣性力により使用者
や車椅子等がスロープの側に動いたとしても起立した第
1スロープ板により受け止められる。
【0050】請求項3に係る発明によれば、複数のスロ
ープ板の連接方向に沿った手すりが第1スロープ板に設
けられているので、折り畳み時にはその手すりが連接方
向に沿った状態で高所面上又は低所面上に位置する。こ
のため、高所面又は低所面にいる使用者や車椅子等に何
らかの力が作用したとしても、その使用者や車椅子等に
対して連接方向と水平面内で直交する方向には手すりが
存在するので、使用者や車椅子等が高所面又は低所面か
ら同方向に脱落すること等が阻止される。例えば、高所
面が自動車の荷台でこれが車体側壁により画されている
場合、手すりが荷台上から見てその側壁の手前側に位置
するので、荷台の積載物による側壁の損傷が防止され
る。
【0051】請求項4に係る発明によれば、第2スロー
プ板の第1スロープ板に対する展開動作と第2スロープ
板の低所面に接するまでの動作(以下、「接地動作」と
いう。)とが同時に進行することにより、両動作が別々
に進行する場合に比較してそのスロープの展開が迅速に
行われる。
【0052】また、接地動作が完了する時点で展開動作
が未完了なことに起因して、第2スロープ板が低所面に
引っ掛かり折畳式スロープが展開不能に陥る事態や、展
開は阻害されないまでも第2スロープと低所面とが擦れ
て折畳式スロープや例えば床面等の低所面が損傷する事
態等は未然に防がれる。
【0053】請求項5に係る発明によれば、複数のスロ
ープ板を通過する車両の走行を案内する案内機構がその
複数のスロープ板に設けられているので、例えば車椅子
や台車等の車両を昇降させる場合にその走行方向に注意
しつつ慎重に昇降させなくても、案内機構により走行が
いわば自動的に案内されてスムーズな昇降が可能とな
る。
【0054】請求項6に係る発明によれば、複数のスロ
ープ板を通過する車両の車輪位置に合わせて案内機構の
位置調整が可能であるので、車輪位置の異なる様々な車
両に対応することができ、車両のスムーズな昇降を実現
する折畳式スロープに汎用性を持たせることができる。
【0055】請求項7に係る発明によれば、折畳式スロ
ープの折り畳み又は展開を自動で行うスロープ用駆動機
構が設けられているので、使用者はこの折畳式スロープ
を容易に利用することができる。
【0056】また、そのスロープ用駆動機構が複数のス
ロープ板の幅方向中央に位置するようにこの複数のスロ
ープ板のいずれか又は高所面若しくは低所面に設けられ
ているので、例えばこの折畳式スロープを車椅子等の左
右対になる車輪を有する車両の昇降に用いる場合には、
スロープ用駆動機構がその左右対になる車輪に跨がれて
車両の通行を阻害せず、スロープ全体の寸法をその車輪
の位置に合わせて必要最小限まで小型化することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係る折畳式スロープを示す斜視
図である。
【図2】図1に示した折畳式スロープを利用する車椅子
を示す説明図である。
【図3】図1に示した折畳式スロープの展開時、折り畳
み時の軌跡を示す説明図である。
【図4】実施の形態2に係る折畳式スロープを示す斜視
図である。
【図5】図4に示した折畳式スロープを有する車椅子用
自走車に使用者が乗り込み運転するまでの手順を示し、
(a)は車椅子用自走車の側方で使用者が手すりを引き
上げようとする様子を、(b)はスロープが展開された
様子を、(c)はスロープにより使用者が床板部に乗り
込んでいる様子を、(d)は床板部に乗り込んだ使用者
が手すりを引き上げようとする様子を、(e)はスロー
プが折り畳まれた様子を、(f)は使用者が車椅子用自
走車を運転する様子を示す説明図である。
【符号の説明】
1,50 折畳式スロープ 2 荷台(高所面) 10 第1スロープ板 20 第2スロープ板 35,36 リンクアーム(動作規制部材) 40a,40b 手すり F 床面(低所面) G 地面(低所面)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯高 敏 神奈川県座間市ひばりが丘5丁目791番地 1号 株式会社日産テクノ内 Fターム(参考) 2E101 BB01 DD46

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高所面と低所面との間に架け渡される複数
    のスロープ板を有して前記高所面又は前記低所面に折り
    畳み可能に接続され、前記複数のスロープ板の少なくと
    も一つに該複数のスロープ板の連接方向に沿った手すり
    が設けられていることを特徴とする折畳式スロープ。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の折畳式スロープにおい
    て、 前記複数のスロープ板は前記高所面の縁部又は前記低所
    面の縁部に接続される第1スロープ板と該第1スロープ
    板に連接される第2スロープ板とからなり、 前記第1スロープ板は折り畳み時に前記高所面又は前記
    低所面に対して起立することを特徴とする折畳式スロー
    プ。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の折畳式スロープにおい
    て、 前記手すりは前記第1スロープ板に設けられていること
    を特徴とする折畳式スロープ。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の折畳式スロープにおい
    て、 前記複数のスロープ板は前記高所面の縁部に接続される
    第1スロープ板と該第1スロープ板に連接されて前記低
    所面に接する第2スロープ板とからなり、 前記第2スロープ板の前記第1スロープ板に対する展開
    動作と前記低所面に接するまでの動作とが同時になされ
    るように、前記高所面と前記第2スロープ板とに接続さ
    れて該第2スロープ板の動作を規制する動作規制部材が
    設けられていることを特徴とする折畳式スロープ。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4のいずれかに記載の折畳
    式スロープにおいて、 前記複数のスロープ板には、該複数のスロープ板を通過
    する車両の走行を案内する案内機構が前記連接方向に沿
    って設けられていることを特徴とする折畳式スロープ。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の折畳式スロープにおい
    て、 前記案内機構は前記複数のスロープ板を通過する車両に
    合わせて位置調整可能であることを特徴とする折畳式ス
    ロープ。
  7. 【請求項7】請求項1ないし6のいずれかに記載の折畳
    式スロープにおいて、 折り畳み又は展開を自動で行うスロープ用駆動機構が、
    前記複数のスロープ板の幅方向中央に位置するように該
    複数のスロープ板のいずれか又は前記高所面若しくは前
    記低所面に設けられていることを特徴とする折畳式スロ
    ープ。
JP2001111149A 2001-04-10 2001-04-10 折畳式スロープ Pending JP2002306537A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001111149A JP2002306537A (ja) 2001-04-10 2001-04-10 折畳式スロープ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001111149A JP2002306537A (ja) 2001-04-10 2001-04-10 折畳式スロープ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002306537A true JP2002306537A (ja) 2002-10-22

Family

ID=18962801

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001111149A Pending JP2002306537A (ja) 2001-04-10 2001-04-10 折畳式スロープ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002306537A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021126957A (ja) * 2020-02-12 2021-09-02 トヨタ自動車株式会社 車両用スロープシステム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021126957A (ja) * 2020-02-12 2021-09-02 トヨタ自動車株式会社 車両用スロープシステム
JP7436230B2 (ja) 2020-02-12 2024-02-21 トヨタ自動車株式会社 車両用スロープシステム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4703553B2 (ja) 重ね式プラットフォームを有する車椅子アクセス装置
US5380144A (en) Deployable vehicle access ramp
JP2931842B2 (ja) 改良型可動傾斜路組立体
JP3156996B2 (ja) コンパクトタイプの可動式傾斜路組立体
CN210970870U (zh) 用于机动车辆的踏脚板
JP2018177089A (ja) 車両用乗降装置
JP2002516149A (ja) 折りたたみ式乗降台を備える車椅子リフト
JP3745044B2 (ja) 車両の車椅子用昇降装置
JP4820249B2 (ja) 車両乗降用補助ステップ装置
JP3438069B2 (ja) 車両用梯子装置
JP4122295B2 (ja) リフト・ロック機構を備えたランプアセンブリ
GB2328652A (en) Access facilities for vehicles
JP2002306537A (ja) 折畳式スロープ
JP6524455B2 (ja) 車両用スロープ装置
JP2010075567A (ja) 車両用昇降装置
JP4834494B2 (ja) 車両のスロープ装置
JP7447657B2 (ja) 車両用ステップ装置
JP2009153599A (ja) 自動車用車椅子収納装置
KR20150090095A (ko) 자동차 내부용 보호 장치 및 이를 위한 호이스트 메카니즘
AU2006100845A4 (en) Emergency evacuation system for track vehicle
JP2564671Y2 (ja) コンバーチブル車の幌格納ロック装置
JP2004097339A (ja) フラッパー構造
JP3620653B2 (ja) 自動車への車イスの乗り降り装置
JPH01106743A (ja) 車両テールリフト
JP2010052466A (ja) 貨物自動車用幌構造

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040309