JP2002304780A - 光ディスク作製用スタンパーの製造方法とこれに用いる製造装置 - Google Patents
光ディスク作製用スタンパーの製造方法とこれに用いる製造装置Info
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- JP2002304780A JP2002304780A JP2001108853A JP2001108853A JP2002304780A JP 2002304780 A JP2002304780 A JP 2002304780A JP 2001108853 A JP2001108853 A JP 2001108853A JP 2001108853 A JP2001108853 A JP 2001108853A JP 2002304780 A JP2002304780 A JP 2002304780A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 光ディスク作製用のスタンパーを製造する際
に、より高密度記録が可能な化学増幅型フォトレジスト
を用いた微細凹凸の形成を可能とすると共に、スタンパ
ー裏面研磨の際にも原盤からの剥がれを生じることのな
いスタンパーの製造方法と、これに用いる装置を提供す
る。 【解決手段】 微細凹凸を有する光ディスク作製用スタ
ンパーの製造過程において、原盤に塗布されたフォトレ
ジストに対し、微細凹凸に対応するパターンの露光及び
現像を行って、フォトレジストによる微細凹凸を形成す
る工程と、この微細凹凸が形成された原盤の外周部に、
微細凹凸が形成された表面側からこれとは反対側の裏面
に差し渡って、無電解メッキによる第1の導電層を被着
形成する工程と、原盤の表面側に、物理的気相成長(P
VD)法による第2の導電層を被着形成する工程と、第
1及び第2の導電層に通電して原盤上の第1及び第2の
導電層上に、電解メッキを行う工程とを有する。
に、より高密度記録が可能な化学増幅型フォトレジスト
を用いた微細凹凸の形成を可能とすると共に、スタンパ
ー裏面研磨の際にも原盤からの剥がれを生じることのな
いスタンパーの製造方法と、これに用いる装置を提供す
る。 【解決手段】 微細凹凸を有する光ディスク作製用スタ
ンパーの製造過程において、原盤に塗布されたフォトレ
ジストに対し、微細凹凸に対応するパターンの露光及び
現像を行って、フォトレジストによる微細凹凸を形成す
る工程と、この微細凹凸が形成された原盤の外周部に、
微細凹凸が形成された表面側からこれとは反対側の裏面
に差し渡って、無電解メッキによる第1の導電層を被着
形成する工程と、原盤の表面側に、物理的気相成長(P
VD)法による第2の導電層を被着形成する工程と、第
1及び第2の導電層に通電して原盤上の第1及び第2の
導電層上に、電解メッキを行う工程とを有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CDやDVD、ま
たは光磁気記録媒体などのいわゆる微細凹凸による記録
情報が形成された光ディスクの作製に用いるスタンパー
の製造方法とこれに用いる装置に関する。
たは光磁気記録媒体などのいわゆる微細凹凸による記録
情報が形成された光ディスクの作製に用いるスタンパー
の製造方法とこれに用いる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ブルーの半導体レーザの登場によ
り、小径ディスクへの大容量記録やハイディフィニショ
ン(HD)映像の長時間記録等の需要が高まり、光ディ
スクの更なる高密度化が要求されている。
り、小径ディスクへの大容量記録やハイディフィニショ
ン(HD)映像の長時間記録等の需要が高まり、光ディ
スクの更なる高密度化が要求されている。
【0003】それに伴い、マスタリングプロセス即ちデ
ィスクの原盤を作製する過程では、フォトレジストが塗
布された原盤に露光、現像により微細凹凸による情報が
形成されるいわゆるフォトレジスト原盤の記録ピットの
微細化、即ち上述のようなフォトレジストの露光、現像
により記録される微細凹凸(ピット)の更なる縮小方法
が課題となっている。
ィスクの原盤を作製する過程では、フォトレジストが塗
布された原盤に露光、現像により微細凹凸による情報が
形成されるいわゆるフォトレジスト原盤の記録ピットの
微細化、即ち上述のようなフォトレジストの露光、現像
により記録される微細凹凸(ピット)の更なる縮小方法
が課題となっている。
【0004】ピットの大きさは、それを露光して記録す
るレーザのスポット径に依存する。そこで、現在、記録
密度が約25GB以上の場合、レーザを集光する対物レ
ンズのNA(Numerical Aperture)が1.0を超えるよう
なニアーフィールド記録による露光技術が検討されてい
る。
るレーザのスポット径に依存する。そこで、現在、記録
密度が約25GB以上の場合、レーザを集光する対物レ
ンズのNA(Numerical Aperture)が1.0を超えるよう
なニアーフィールド記録による露光技術が検討されてい
る。
【0005】また、高密度記録のもう1つの方法とし
て、露光スポット径の微小化が可能なEB(Electron Be
am) 露光による技術も実用化に向け検討されている。
て、露光スポット径の微小化が可能なEB(Electron Be
am) 露光による技術も実用化に向け検討されている。
【0006】この高密度化された光ディスク製造プロセ
スにおける課題の1つとして、ディスク原盤となるスタ
ンパーの製造方法及び裏面研磨方法がある。以下に、従
来のスタンパーの製造方法及び裏面研磨方法について説
明する。
スにおける課題の1つとして、ディスク原盤となるスタ
ンパーの製造方法及び裏面研磨方法がある。以下に、従
来のスタンパーの製造方法及び裏面研磨方法について説
明する。
【0007】スタンパー製造方法の一例として、図8に
模式的な断面図を示す一般的な構造のスタンパーを製造
する場合を説明する。例えば厚さ6mm、直径φが20
0mm〜220mmのガラスより成る原盤1にフォトレ
ジスト2を塗布し、プリベーク、レーザによる露光、現
像後にNi無電解メッキにより、原盤の表面1S及び外
周面1R、更に裏面1Bの外周部にわたるように、導電
層3を形成する。
模式的な断面図を示す一般的な構造のスタンパーを製造
する場合を説明する。例えば厚さ6mm、直径φが20
0mm〜220mmのガラスより成る原盤1にフォトレ
ジスト2を塗布し、プリベーク、レーザによる露光、現
像後にNi無電解メッキにより、原盤の表面1S及び外
周面1R、更に裏面1Bの外周部にわたるように、導電
層3を形成する。
【0008】このとき、フォトレジストとしてはノボラ
ック樹脂をベースとしたポジ型フォトレジストが使わ
れ、そのうえにNi無電解メッキのためのPdコロイド
を吸着させる。
ック樹脂をベースとしたポジ型フォトレジストが使わ
れ、そのうえにNi無電解メッキのためのPdコロイド
を吸着させる。
【0009】ポジ型フォトレジストの上にPdコロイド
を定着させるためには、その接着にカチオン系界面活性
剤が使用されている。一般的に負に帯電しているノボラ
ック樹脂からなるフォトレジスト表面とカチオン系活性
剤がイオン結合して表面の濡れ性を良くし、更にPdコ
ロイドを物理的に吸着させ易くする働きがある。
を定着させるためには、その接着にカチオン系界面活性
剤が使用されている。一般的に負に帯電しているノボラ
ック樹脂からなるフォトレジスト表面とカチオン系活性
剤がイオン結合して表面の濡れ性を良くし、更にPdコ
ロイドを物理的に吸着させ易くする働きがある。
【0010】こうして、フォトレジスト上に吸着された
Pdコロイドには塩酸やホウ弗化水素酸等の溶液でPd
表面を露出させる活性化処理が施される。そして、この
露出したPd表面に無電解メッキ液中で還元されたNi
が析出し、導電層3を形成することになる。これをシー
ド層として、原盤1の裏面1Bから通電してNi電解メ
ッキにより例えば厚さ約0.3mmのスタンパー4を形
成する。
Pdコロイドには塩酸やホウ弗化水素酸等の溶液でPd
表面を露出させる活性化処理が施される。そして、この
露出したPd表面に無電解メッキ液中で還元されたNi
が析出し、導電層3を形成することになる。これをシー
ド層として、原盤1の裏面1Bから通電してNi電解メ
ッキにより例えば厚さ約0.3mmのスタンパー4を形
成する。
【0011】このとき、Ni電解メッキにより形成され
るスタンパー4も、上述のNi無電解メッキによる導電
層3上を覆うように、原盤1の表面側から外周面にわた
り、裏面の外周部にかけて、いわば原盤の外周面を抱き
込むように形成される。
るスタンパー4も、上述のNi無電解メッキによる導電
層3上を覆うように、原盤1の表面側から外周面にわた
り、裏面の外周部にかけて、いわば原盤の外周面を抱き
込むように形成される。
【0012】次に、スタンパー4が保持された状態の原
盤1を、裏面研磨機に設置して、図9の模式的平面図に
示すように、裏面研磨を行う。図9において、31は研
磨ヘッドを示す。原盤1を矢印rで示すように回転さ
せ、研磨ヘッド31を矢印aで示すように原盤1の半径
方向に移動させて研磨を行う。
盤1を、裏面研磨機に設置して、図9の模式的平面図に
示すように、裏面研磨を行う。図9において、31は研
磨ヘッドを示す。原盤1を矢印rで示すように回転さ
せ、研磨ヘッド31を矢印aで示すように原盤1の半径
方向に移動させて研磨を行う。
【0013】図10に、この裏面研磨機にワークとして
原盤1を設置した状態を示す。裏面研磨の方法として
は、スピンテーブル32上に、ゴムシート33を介して
ワークこの場合原盤1を、スタンパー4が形成されて成
る面を上側にして、ワーク抑え治具35により固定す
る。34はスピンテーブル32の回転軸で、回転機構部
(図示せず)によって矢印cで示すように回転軸34が
回転され、原盤1が回転するようになされている。
原盤1を設置した状態を示す。裏面研磨の方法として
は、スピンテーブル32上に、ゴムシート33を介して
ワークこの場合原盤1を、スタンパー4が形成されて成
る面を上側にして、ワーク抑え治具35により固定す
る。34はスピンテーブル32の回転軸で、回転機構部
(図示せず)によって矢印cで示すように回転軸34が
回転され、原盤1が回転するようになされている。
【0014】スタンパーの裏面には、研磨ヘッド31に
よって研磨テープ38を押し当てた状態で、水吐出ノズ
ル39から水をかけながら、研磨テープ38を矢印b、
fで示すように送りながら、揺動させる。36は研磨テ
ープ送りローラーで、37は研磨テープ巻取ローラーを
示す。
よって研磨テープ38を押し当てた状態で、水吐出ノズ
ル39から水をかけながら、研磨テープ38を矢印b、
fで示すように送りながら、揺動させる。36は研磨テ
ープ送りローラーで、37は研磨テープ巻取ローラーを
示す。
【0015】このようにして、研磨テープ38とスタン
パー4の裏面とが線接触しかしていないが、全面均一な
研磨がなされる構成としている。
パー4の裏面とが線接触しかしていないが、全面均一な
研磨がなされる構成としている。
【0016】またこのとき、図8において説明したよう
に、Ni無電解メッキにより形成したスタンパー4は、
原盤の裏面の外周部から表面に差し渡って抱き込むよう
に形成されているため、この裏面研磨工程の際に研磨テ
ープ38が押しつけられ、原盤表面と平行な方向に力が
加わっても、スタンパー4が原盤1から剥がれることを
回避することができる。
に、Ni無電解メッキにより形成したスタンパー4は、
原盤の裏面の外周部から表面に差し渡って抱き込むよう
に形成されているため、この裏面研磨工程の際に研磨テ
ープ38が押しつけられ、原盤表面と平行な方向に力が
加わっても、スタンパー4が原盤1から剥がれることを
回避することができる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】一方、光ディスクが高
密度化されるのに伴って、上述のマスタリング工程に使
用されるフォトレジストも高解像のものが必要となって
くる。現在、広く使用されているノボラック樹脂をベー
スとしたポジ型フォトレジストは、露光レーザの波長が
短くなるのに伴い、光透過性が問題となり使用が困難に
なってくる。
密度化されるのに伴って、上述のマスタリング工程に使
用されるフォトレジストも高解像のものが必要となって
くる。現在、広く使用されているノボラック樹脂をベー
スとしたポジ型フォトレジストは、露光レーザの波長が
短くなるのに伴い、光透過性が問題となり使用が困難に
なってくる。
【0018】そこで、高感度で且つ高解像性を有する化
学増幅型のフォトレジストが注目され、検討されてい
る。この化学増幅型レジストには、ベースとなる樹脂に
様々な種類のものがあり、例えば、ポリフタルアルデヒ
ド、ポリカーボネート、ポリホリマール、アルコキシピ
リジン誘導体を含むポリマー、ポリヒドロキシスチレン
などが使用されている。
学増幅型のフォトレジストが注目され、検討されてい
る。この化学増幅型レジストには、ベースとなる樹脂に
様々な種類のものがあり、例えば、ポリフタルアルデヒ
ド、ポリカーボネート、ポリホリマール、アルコキシピ
リジン誘導体を含むポリマー、ポリヒドロキシスチレン
などが使用されている。
【0019】樹脂によっては、前述したように界面活性
剤との組み合わせを充分に考慮しないとPdコロイドを
吸着させることが不可能で、Ni無電解メッキにより導
電層を形成することができなくなってしまう。
剤との組み合わせを充分に考慮しないとPdコロイドを
吸着させることが不可能で、Ni無電解メッキにより導
電層を形成することができなくなってしまう。
【0020】ベース樹脂の種類毎に界面活性剤を選定す
ることは非常に手間がかかり、作業の煩雑さを招く。そ
こで、代替方法として導電層をNiのスパッタリングで
形成する製造方法が提案されている(例えば特開平11
−7662公報)。
ることは非常に手間がかかり、作業の煩雑さを招く。そ
こで、代替方法として導電層をNiのスパッタリングで
形成する製造方法が提案されている(例えば特開平11
−7662公報)。
【0021】しかしながら、スパッタリングは成膜に指
向性があることから、成膜時に側面への回り込みが殆ど
生じず、従ってこの場合、レジスト表面、原盤の外周
面、原盤の裏面と3回に分けて成膜しなければならず、
生産性の低下を招く恐れがある。
向性があることから、成膜時に側面への回り込みが殆ど
生じず、従ってこの場合、レジスト表面、原盤の外周
面、原盤の裏面と3回に分けて成膜しなければならず、
生産性の低下を招く恐れがある。
【0022】また、図11に示すように、原盤1上のフ
ォトレジスト2の表面にだけスパッタリングによりNi
より成る導電層3を形成し、Ni電解メッキでスタンパ
ー4を作製し、そのまま研磨する方法も試みられてい
る。
ォトレジスト2の表面にだけスパッタリングによりNi
より成る導電層3を形成し、Ni電解メッキでスタンパ
ー4を作製し、そのまま研磨する方法も試みられてい
る。
【0023】しかしながらこの場合は、Ni電解メッキ
膜の応力等により、研磨中にガラス等より成る原盤1か
らスタンパー4が剥がれてしまうという問題が生じてい
る。
膜の応力等により、研磨中にガラス等より成る原盤1か
らスタンパー4が剥がれてしまうという問題が生じてい
る。
【0024】また、スタンパー4をガラスより成る原盤
1から剥がした後に、記録情報が形成された面を保護シ
ートや樹脂膜で保護し、裏面研磨する方法も検討されて
いる。しかしながら、保護シートや樹脂膜では、記録情
報がガラス原盤に固定されている場合に比べ、裏面研磨
状態が記録情報面にまで転写され、フォーカスエラーを
引き起し易く、未だ実用には至っていないのが現状であ
る。
1から剥がした後に、記録情報が形成された面を保護シ
ートや樹脂膜で保護し、裏面研磨する方法も検討されて
いる。しかしながら、保護シートや樹脂膜では、記録情
報がガラス原盤に固定されている場合に比べ、裏面研磨
状態が記録情報面にまで転写され、フォーカスエラーを
引き起し易く、未だ実用には至っていないのが現状であ
る。
【0025】本発明は、上述したような、光ディスク作
製用のスタンパーを製造する際に、より高密度記録が可
能な化学増幅型フォトレジストを用いた微細凹凸の形成
を可能とすると共に、スタンパー裏面研磨の際にも原盤
からの剥がれを生じることのないスタンパーの製造方法
と、これに用いる装置を提供することを目的とする。
製用のスタンパーを製造する際に、より高密度記録が可
能な化学増幅型フォトレジストを用いた微細凹凸の形成
を可能とすると共に、スタンパー裏面研磨の際にも原盤
からの剥がれを生じることのないスタンパーの製造方法
と、これに用いる装置を提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明は、微細凹凸を有
する光ディスク作製用スタンパーの製造過程において、
原盤に塗布されたフォトレジストに対し、微細凹凸に対
応するパターンの露光及び現像を行って、フォトレジス
トによる微細凹凸を形成する工程と、この微細凹凸が形
成された原盤の外周部に、微細凹凸が形成された表面側
からこれとは反対側の裏面に差し渡って、無電解メッキ
による第1の導電層を被着形成する工程と、原盤の表面
側に、物理的気相成長(PVD)法による第2の導電層
を被着形成する工程と、第1及び第2の導電層に通電し
て原盤上の第1及び第2の導電層上に、電解メッキを行
う工程とを有する。
する光ディスク作製用スタンパーの製造過程において、
原盤に塗布されたフォトレジストに対し、微細凹凸に対
応するパターンの露光及び現像を行って、フォトレジス
トによる微細凹凸を形成する工程と、この微細凹凸が形
成された原盤の外周部に、微細凹凸が形成された表面側
からこれとは反対側の裏面に差し渡って、無電解メッキ
による第1の導電層を被着形成する工程と、原盤の表面
側に、物理的気相成長(PVD)法による第2の導電層
を被着形成する工程と、第1及び第2の導電層に通電し
て原盤上の第1及び第2の導電層上に、電解メッキを行
う工程とを有する。
【0027】また本発明は、上述の製造方法において、
フォトレジストを化学増幅型レジストとする。
フォトレジストを化学増幅型レジストとする。
【0028】更に本発明は、上述の各製造方法におい
て、原盤の外周部に塗布されたフォトレジストを、第1
の導電層を形成する前に除去する。
て、原盤の外周部に塗布されたフォトレジストを、第1
の導電層を形成する前に除去する。
【0029】また更に本発明は、上述の各製造方法にお
いて、無電解メッキによる第1の導電層を被着形成する
前に、触媒層を被着する触媒活性処理工程を有し、原盤
と触媒層との接着に、シランカップリング剤又はチタン
カップリング剤を用いる。
いて、無電解メッキによる第1の導電層を被着形成する
前に、触媒層を被着する触媒活性処理工程を有し、原盤
と触媒層との接着に、シランカップリング剤又はチタン
カップリング剤を用いる。
【0030】更に本発明は、上述の各製造方法におい
て、無電解メッキによる第1の導電層を被着形成する工
程の際に、原盤を回転させながら、この原盤の外周部
に、表面側から裏面に差し渡って、無電解メッキ液を塗
布して第1の導電層を形成する。
て、無電解メッキによる第1の導電層を被着形成する工
程の際に、原盤を回転させながら、この原盤の外周部
に、表面側から裏面に差し渡って、無電解メッキ液を塗
布して第1の導電層を形成する。
【0031】また本発明は、上述の各製造方法におい
て、無電解メッキによる第1の導電層を被着形成する工
程の際に、原盤を回転させながら、この原盤の外周部
を、表面側から裏面に差し渡って、無電解メッキ液に浸
漬して第1の導電層を形成する。
て、無電解メッキによる第1の導電層を被着形成する工
程の際に、原盤を回転させながら、この原盤の外周部
を、表面側から裏面に差し渡って、無電解メッキ液に浸
漬して第1の導電層を形成する。
【0032】更に本発明は、微細凹凸を有する光ディス
ク作製用スタンパーの製造装置であって、表面にフォト
レジストが塗布された後、このフォトレジストに微細凹
凸に対応するパターンの露光及び現像が行われてフォト
レジストによる微細凹凸が形成された原盤を回転させる
スピンステージと、噴出口が、原盤の外周部に近接して
設けられたノズルとを有し、このノズルの噴出口から無
電解メッキ液が噴出されて、原盤の外周部に、微細凹凸
が形成された表面側からこれとは反対側の裏面に差し渡
って、無電解メッキ液が塗布される構成とする。
ク作製用スタンパーの製造装置であって、表面にフォト
レジストが塗布された後、このフォトレジストに微細凹
凸に対応するパターンの露光及び現像が行われてフォト
レジストによる微細凹凸が形成された原盤を回転させる
スピンステージと、噴出口が、原盤の外周部に近接して
設けられたノズルとを有し、このノズルの噴出口から無
電解メッキ液が噴出されて、原盤の外周部に、微細凹凸
が形成された表面側からこれとは反対側の裏面に差し渡
って、無電解メッキ液が塗布される構成とする。
【0033】また更に本発明は、微細凹凸を有する光デ
ィスク作製用スタンパーの製造装置であって、表面にフ
ォトレジストが塗布された後、このフォトレジストに微
細凹凸に対応するパターンの露光及び現像が行われてフ
ォトレジストによる微細凹凸が形成された原盤を、真空
吸着させて固定させるスピンステージと、無電解メッキ
液が収容されるメッキ液槽と、スピンステージに固定さ
れた原盤の外周部のみが、微細凹凸が形成された表面側
からこれとは反対側の裏面に差し渡って、メッキ液槽内
の無電解メッキ液に浸漬されるように、メッキ液槽に対
しスピンステージを横向きに配置させて回転駆動する回
転駆動手段とを設ける構成とする。
ィスク作製用スタンパーの製造装置であって、表面にフ
ォトレジストが塗布された後、このフォトレジストに微
細凹凸に対応するパターンの露光及び現像が行われてフ
ォトレジストによる微細凹凸が形成された原盤を、真空
吸着させて固定させるスピンステージと、無電解メッキ
液が収容されるメッキ液槽と、スピンステージに固定さ
れた原盤の外周部のみが、微細凹凸が形成された表面側
からこれとは反対側の裏面に差し渡って、メッキ液槽内
の無電解メッキ液に浸漬されるように、メッキ液槽に対
しスピンステージを横向きに配置させて回転駆動する回
転駆動手段とを設ける構成とする。
【0034】上述したように、本発明製造方法によれ
ば、スタンパーを製造する際に、無電解メッキと、スパ
ッタリングや蒸着等のPVD法とを併用することによっ
て、記録密度の高密度化をはかるために化学増幅型フォ
トレジストを用いる場合においても、原盤の表面から裏
面の外周部にかけて原盤をその縁を抱き込むように導電
層の成膜及び電解メッキを行うことが可能となる。
ば、スタンパーを製造する際に、無電解メッキと、スパ
ッタリングや蒸着等のPVD法とを併用することによっ
て、記録密度の高密度化をはかるために化学増幅型フォ
トレジストを用いる場合においても、原盤の表面から裏
面の外周部にかけて原盤をその縁を抱き込むように導電
層の成膜及び電解メッキを行うことが可能となる。
【0035】これにより、スタンパーの裏面を研磨する
際に、原盤からスタンパーが剥がれることを回避するこ
とができ、また研磨時に加えられる圧力が記録情報面に
転写して、このスタンパーにより作製した光ディスクが
フォーカスエラーを発生させることを抑制することがで
きる。
際に、原盤からスタンパーが剥がれることを回避するこ
とができ、また研磨時に加えられる圧力が記録情報面に
転写して、このスタンパーにより作製した光ディスクが
フォーカスエラーを発生させることを抑制することがで
きる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下本発明による光ディスク作製
用スタンパーの製造方法の一例と、これに用いる製造装
置の各例を図面を用いて説明するが、本発明はこれらの
例に限定されるものではないことはいうまでもない。
用スタンパーの製造方法の一例と、これに用いる製造装
置の各例を図面を用いて説明するが、本発明はこれらの
例に限定されるものではないことはいうまでもない。
【0037】先ず、図1A〜D及び図2A及びBを参照
して本発明による光ディスク作製用スタンパーの製造方
法の一例を説明する。原盤は円盤状のガラスか、または
EB露光による場合はSiウェファを用いるが、この場
合ガラスより成る原盤を用いる。
して本発明による光ディスク作製用スタンパーの製造方
法の一例を説明する。原盤は円盤状のガラスか、または
EB露光による場合はSiウェファを用いるが、この場
合ガラスより成る原盤を用いる。
【0038】このガラス等より成る原盤1の上に、プラ
イマー(フォトレジストとガラスとの接着剤)として例
えばHMDS(ヘキサメチルジシラザン)をスピン塗布
あるいはベーパー処理により被着する。その後、図1A
に示すように、スピンコート等によりポジ型の化学増幅
型フォトレジスト(例えば東京応化社製TDUR007 )を全
面的に塗布する。
イマー(フォトレジストとガラスとの接着剤)として例
えばHMDS(ヘキサメチルジシラザン)をスピン塗布
あるいはベーパー処理により被着する。その後、図1A
に示すように、スピンコート等によりポジ型の化学増幅
型フォトレジスト(例えば東京応化社製TDUR007 )を全
面的に塗布する。
【0039】その後、図1Bに示すように、原盤1の表
面1Sの外周部に付着しているフォトレジスト2を、例
えばPGMEA(ポリエチレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテート)などの溶剤でエッジリンスにより洗
い流し除去する。これにより、後の工程で、原盤1の外
周部に被着する第1の導電層と、原盤1の表面1S上に
PVD法により被着する第2の導電層とが完全に重なる
ようにすることができる。
面1Sの外周部に付着しているフォトレジスト2を、例
えばPGMEA(ポリエチレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテート)などの溶剤でエッジリンスにより洗
い流し除去する。これにより、後の工程で、原盤1の外
周部に被着する第1の導電層と、原盤1の表面1S上に
PVD法により被着する第2の導電層とが完全に重なる
ようにすることができる。
【0040】従来例えばガラスより成る原盤は、直径φ
が200〜220mmのものが使われ、記録される信号
エリアは、直径φが120mmの範囲であるため、除去
するレジストは原盤1の表面1Sの外周から記録される
信号エリアの最外周部までの範囲であればよい。しかし
ながら、実用的には、原盤1の最外周から10mm以下
であることが望ましい。
が200〜220mmのものが使われ、記録される信号
エリアは、直径φが120mmの範囲であるため、除去
するレジストは原盤1の表面1Sの外周から記録される
信号エリアの最外周部までの範囲であればよい。しかし
ながら、実用的には、原盤1の最外周から10mm以下
であることが望ましい。
【0041】この後、プリベークを行い、化学増幅型フ
ォトレジスト2の中の溶剤を揮発させ、例えば波長が2
66nmのレジストによる直接描画露光を行い、PEB
(Post Exposure Bake)を行った後、アルカリ現像し
て、図1Cに示すように、フォトレジスト2に信号とな
る微細凹凸いわゆるピットを形成する。
ォトレジスト2の中の溶剤を揮発させ、例えば波長が2
66nmのレジストによる直接描画露光を行い、PEB
(Post Exposure Bake)を行った後、アルカリ現像し
て、図1Cに示すように、フォトレジスト2に信号とな
る微細凹凸いわゆるピットを形成する。
【0042】尚、上述の例では、PGMEAなどの溶剤
により、原盤1の外周部のフォトレジストを洗い流し除
去したが、微細凹凸を形成する際の露光時に、原盤1の
外周部のフォトレジストも露光し、アルカリ現像液によ
りフォトレジストを除去する方法を採ることもできる。
により、原盤1の外周部のフォトレジストを洗い流し除
去したが、微細凹凸を形成する際の露光時に、原盤1の
外周部のフォトレジストも露光し、アルカリ現像液によ
りフォトレジストを除去する方法を採ることもできる。
【0043】次に、Ni無電解メッキ等により原盤1の
表面1の外周部から外周面1Rにわたって裏面1Bの外
周部に達するように、Ni等による第1の導電層を形成
するための触媒活性化処理を行う。
表面1の外周部から外周面1Rにわたって裏面1Bの外
周部に達するように、Ni等による第1の導電層を形成
するための触媒活性化処理を行う。
【0044】これは、先ず、有機物とガラス、Siのよ
うな無機物の接着強度を高める働きをするシランカップ
リング剤或いはチタンカップリング剤を、例えば図2に
示す装置を用いて原盤1の外周部のみにスピン塗布す
る。
うな無機物の接着強度を高める働きをするシランカップ
リング剤或いはチタンカップリング剤を、例えば図2に
示す装置を用いて原盤1の外周部のみにスピン塗布す
る。
【0045】図2において、32はスピンステージ、3
4は回転軸、41及び42は薬液が噴出される噴出口
が、スピンステージ32上の原盤1の表面側外周部及び
裏面側外周部に近接して設けられたノズルを示す。
4は回転軸、41及び42は薬液が噴出される噴出口
が、スピンステージ32上の原盤1の表面側外周部及び
裏面側外周部に近接して設けられたノズルを示す。
【0046】この装置において、矢印gで示すようにス
ピンステージ32を回転させた状態で、例えば原盤1の
表面側に設けられたノズル41から、矢印dで示すよう
にシランカップリング剤又はチタンカップリング剤を噴
出させて原盤1の外周部に塗布する。原盤1の厚さが比
較的大とされ、塗布したシランカップリング剤が原盤1
の裏面に回り込まない場合は、原盤1の裏面側に設けた
ノズル42から矢印eで示すように、同様にスピン塗布
するようにする。
ピンステージ32を回転させた状態で、例えば原盤1の
表面側に設けられたノズル41から、矢印dで示すよう
にシランカップリング剤又はチタンカップリング剤を噴
出させて原盤1の外周部に塗布する。原盤1の厚さが比
較的大とされ、塗布したシランカップリング剤が原盤1
の裏面に回り込まない場合は、原盤1の裏面側に設けた
ノズル42から矢印eで示すように、同様にスピン塗布
するようにする。
【0047】シランカップリング剤としては、例えば日
本ユニカー(株)のA-1100を約1vol %に純水で希釈し
たものを使用した。このシランカップリング剤は、化学
構造が、H2NC3H6Si(OC2H5)3 となっており、ガラスやS
i等の無機物と化学結合を形成する加水分解基-C2H
5 と、有機物と化学結合するアミノ基-NH2とを有する。
本ユニカー(株)のA-1100を約1vol %に純水で希釈し
たものを使用した。このシランカップリング剤は、化学
構造が、H2NC3H6Si(OC2H5)3 となっており、ガラスやS
i等の無機物と化学結合を形成する加水分解基-C2H
5 と、有機物と化学結合するアミノ基-NH2とを有する。
【0048】先ず、加水分解基は水の存在下で分解さ
れ、図3に示すように、アルコキシル基からシラノール
に変わり、分解生成物としてアルコールが発生する。
れ、図3に示すように、アルコキシル基からシラノール
に変わり、分解生成物としてアルコールが発生する。
【0049】そして、図4に示すように、原盤の表面の
-OH 基と反応し、共有結合することになる。
-OH 基と反応し、共有結合することになる。
【0050】次に、キャタリスト(触媒)処理として、
例えばシプレイ社製のCatalyst9Fを、例えば図2におい
て説明した装置により、シランカップリング処理した原
盤1上にスピン塗布する。Catalyst9Fは、PdCl2 とSnCl
2 のコロイド溶液で、前述したシランカップリング剤の
アミノ基は、図5に示すように、Nの非共有電子対の供
与を受けて、Pdコロイド中のPd2+と配位結合する。
例えばシプレイ社製のCatalyst9Fを、例えば図2におい
て説明した装置により、シランカップリング処理した原
盤1上にスピン塗布する。Catalyst9Fは、PdCl2 とSnCl
2 のコロイド溶液で、前述したシランカップリング剤の
アミノ基は、図5に示すように、Nの非共有電子対の供
与を受けて、Pdコロイド中のPd2+と配位結合する。
【0051】このようにして、図1Dに示すように、触
媒層11となる錯体(Pd2+-Sn2+ )をシランカップリン
グ剤を介してガラス等より成る原盤1に、強固に定着さ
せることができる。
媒層11となる錯体(Pd2+-Sn2+ )をシランカップリン
グ剤を介してガラス等より成る原盤1に、強固に定着さ
せることができる。
【0052】チタンカップリング剤として、例えばハル
スアメリカ社のTAA を用いた場合でも同様なメカニズム
でガラスやSiウェファの無機物表面と、Pdコロイドと
を結合させることができる。
スアメリカ社のTAA を用いた場合でも同様なメカニズム
でガラスやSiウェファの無機物表面と、Pdコロイドと
を結合させることができる。
【0053】次に、アクセレレータ(活性)処理とし
て、例えばシプレイ社のほう弗化水素酸を含む溶液Acce
lerator240を、図2において説明した装置によりスピン
塗布し、定着させた触媒層11の中のスズ塩を溶解し、
触媒活性化の高いPdを触媒層11の表面に露出させる。
て、例えばシプレイ社のほう弗化水素酸を含む溶液Acce
lerator240を、図2において説明した装置によりスピン
塗布し、定着させた触媒層11の中のスズ塩を溶解し、
触媒活性化の高いPdを触媒層11の表面に露出させる。
【0054】その後、例えばNi無電解メッキにより、
図1Dに示すように、第1の導電層12を、原盤1の触
媒活性化された外周部に、表面1Sから裏面1Bに差し
渡って被着形成する。
図1Dに示すように、第1の導電層12を、原盤1の触
媒活性化された外周部に、表面1Sから裏面1Bに差し
渡って被着形成する。
【0055】この無電解メッキによる導電層の成膜方法
としては、原盤1全体を無電解メッキ液槽に浸漬する一
般的な方法の他、図2において説明した装置により、原
盤1をスピンステージ32上の原盤1を、矢印gで示す
ように回転させながら、原盤1の外周部に近接して噴出
口が設けられたノズル41、42から例えばNi無電解
メッキ液を矢印d、eで示すように噴出してスピン塗布
することができる。
としては、原盤1全体を無電解メッキ液槽に浸漬する一
般的な方法の他、図2において説明した装置により、原
盤1をスピンステージ32上の原盤1を、矢印gで示す
ように回転させながら、原盤1の外周部に近接して噴出
口が設けられたノズル41、42から例えばNi無電解
メッキ液を矢印d、eで示すように噴出してスピン塗布
することができる。
【0056】また、図6に示すように、原盤1を真空吸
着等により固定させるスピンステージ32と、Ni等の
無電解メッキ液44が収容されるメッキ液槽43と、ス
ピンステージ32に固定された原盤1の外周部のみが、
表面側から裏面に差し渡って、メッキ液槽43内の無電
解メッキ液44に浸漬されるように、メッキ液槽43に
対しスピンステージ34を横向きに配置させて、矢印h
で示すように回転駆動する回転駆動手段45とが設けら
れた装置によって、原盤1の外周部のみに表面側から裏
面に差し渡って無電解メッキによる第1の導電層を被着
形成することができる。
着等により固定させるスピンステージ32と、Ni等の
無電解メッキ液44が収容されるメッキ液槽43と、ス
ピンステージ32に固定された原盤1の外周部のみが、
表面側から裏面に差し渡って、メッキ液槽43内の無電
解メッキ液44に浸漬されるように、メッキ液槽43に
対しスピンステージ34を横向きに配置させて、矢印h
で示すように回転駆動する回転駆動手段45とが設けら
れた装置によって、原盤1の外周部のみに表面側から裏
面に差し渡って無電解メッキによる第1の導電層を被着
形成することができる。
【0057】その後、図7Aに示すように、原盤1上
の、微細凹凸が形成された表面1S側に、全面的にPV
D法、即ちスパッタリング或いは蒸着により、Ni等よ
り成る第2の導電層13を被着形成する。このとき、前
述の図1Bにおいて説明したように、原盤1の上のフォ
トレジスト2を外周部のみ除去しているため、無電解メ
ッキにより被着形成した第1の導電層12と、PVD法
により被着形成した第2の導電層13とをこの部分、即
ち原盤1の表面1S側の外周部において完全に重なるよ
うにすることができて、原盤1の表面1Sから裏面1B
に差し渡って連続した導電層を形成することができる。
の、微細凹凸が形成された表面1S側に、全面的にPV
D法、即ちスパッタリング或いは蒸着により、Ni等よ
り成る第2の導電層13を被着形成する。このとき、前
述の図1Bにおいて説明したように、原盤1の上のフォ
トレジスト2を外周部のみ除去しているため、無電解メ
ッキにより被着形成した第1の導電層12と、PVD法
により被着形成した第2の導電層13とをこの部分、即
ち原盤1の表面1S側の外周部において完全に重なるよ
うにすることができて、原盤1の表面1Sから裏面1B
に差し渡って連続した導電層を形成することができる。
【0058】そして、この後、原盤1の裏面1Bから通
電して、電解メッキにより、原盤1を、裏面1Bから表
面1にかけて抱え込むようにNi等より成るスタンパー
4を製造することができる。
電して、電解メッキにより、原盤1を、裏面1Bから表
面1にかけて抱え込むようにNi等より成るスタンパー
4を製造することができる。
【0059】このようにして形成された図3Bに示すス
タンパー4は、従来のフォトレジストを用いて作製した
例えば図8において説明したスタンパーと同様の構造状
態が得られている。
タンパー4は、従来のフォトレジストを用いて作製した
例えば図8において説明したスタンパーと同様の構造状
態が得られている。
【0060】従って、図9及び10において説明した裏
面研磨を行っても剥離を生じることを回避できる。ま
た、スタンパー4の表面の信号記録・情報がガラス原盤
に固定されているため裏面研磨状態が信号面にまで転写
されることはなく、このスタンパー4により射出成形さ
れたディスクのフォーカスエラーを格段に低減化するこ
とができる。
面研磨を行っても剥離を生じることを回避できる。ま
た、スタンパー4の表面の信号記録・情報がガラス原盤
に固定されているため裏面研磨状態が信号面にまで転写
されることはなく、このスタンパー4により射出成形さ
れたディスクのフォーカスエラーを格段に低減化するこ
とができる。
【0061】尚、上述の例においては、原盤1としてガ
ラスを用いた例を示したが、その他Siウェファより成
る原盤を用いるなど、本発明はその他種々の材料構成を
採り得ることはいうまでもない。
ラスを用いた例を示したが、その他Siウェファより成
る原盤を用いるなど、本発明はその他種々の材料構成を
採り得ることはいうまでもない。
【0062】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、従来
のNi無電解メッキによる成膜工程と、PVD法即ちス
パッタリング、蒸着法等による成膜工程とを併用するこ
とによって、原盤の裏面から信号情報の形成された表面
にかけて、Ni等より成る導電層を成膜し、電解メッキ
によりスタンパーを作製することができる。
のNi無電解メッキによる成膜工程と、PVD法即ちス
パッタリング、蒸着法等による成膜工程とを併用するこ
とによって、原盤の裏面から信号情報の形成された表面
にかけて、Ni等より成る導電層を成膜し、電解メッキ
によりスタンパーを作製することができる。
【0063】これにより、スタンパーの裏面研磨工程の
際に、原盤からスタンパーが剥がれることなく、研磨時
に加えられる圧力が信号面、即ち微細凹凸に転写して生
じる光ディスクのフォーカスエラーの増大化を抑制する
ことができる。
際に、原盤からスタンパーが剥がれることなく、研磨時
に加えられる圧力が信号面、即ち微細凹凸に転写して生
じる光ディスクのフォーカスエラーの増大化を抑制する
ことができる。
【0064】また、無電解メッキ工程においては、メッ
キ液槽に原盤全体を浸漬する方法により、従来の設備を
そのまま利用することができる。
キ液槽に原盤全体を浸漬する方法により、従来の設備を
そのまま利用することができる。
【0065】更に、化学増幅型フォトレジストの用いる
ことにより、高密度記録への対応が可能となると共に、
この化学増幅型フォトレジストの上にはPVD法により
導電層を被着形成することから、ベースとなる樹脂毎に
界面活性剤を選定する必要がなく、従来と同様の無電解
メッキを行うことができ、作業の煩雑化を回避し、コス
トの低減化、ひいては生産性の向上をはかることができ
る。
ことにより、高密度記録への対応が可能となると共に、
この化学増幅型フォトレジストの上にはPVD法により
導電層を被着形成することから、ベースとなる樹脂毎に
界面活性剤を選定する必要がなく、従来と同様の無電解
メッキを行うことができ、作業の煩雑化を回避し、コス
トの低減化、ひいては生産性の向上をはかることができ
る。
【図1】スタンパーの製造方法の一例の工程図である。
【図2】スタンパーの製造装置の一例を示す図である。
【図3】触媒活性化処理の説明図である。
【図4】触媒活性化処理の説明図である。
【図5】触媒活性化処理の説明図である。
【図6】スタンパーの製造装置の一例を示す図である。
【図7】スタンパーの製造方法の一例の工程図である。
【図8】スタンパーの製造方法の一工程図である。
【図9】研磨工程の説明図である。
【図10】研磨工程の説明図である。
【図11】スタンパーの製造方法の一工程図である。
1 原盤、1S 表面、1R 外周面、1B 裏面、2
フォトレジスト、4スタンパー、11 触媒層、12
第1の導電層、13 第2の導電層、32スピンステ
ージ、34 回転軸、41 ノズル、42 ノズル、4
3 メッキ液槽、44 無電解メッキ液、45 回転駆
動手段
フォトレジスト、4スタンパー、11 触媒層、12
第1の導電層、13 第2の導電層、32スピンステ
ージ、34 回転軸、41 ノズル、42 ノズル、4
3 メッキ液槽、44 無電解メッキ液、45 回転駆
動手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 豊川 満 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 今西 慎悟 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5D121 BB30 BB31 CB06 CB08 CB09 EE01 EE22 EE24 EE27 EE28 GG11 GG16
Claims (8)
- 【請求項1】 微細凹凸を有する光ディスク作製用スタ
ンパーの製造過程において、 原盤に塗布されたフォトレジストに対し、上記微細凹凸
に対応するパターンの露光及び現像を行って、上記フォ
トレジストによる微細凹凸を形成する工程と、 該微細凹凸が形成された上記原盤の外周部に、上記微細
凹凸が形成された表面側からこれとは反対側の裏面に差
し渡って、無電解メッキによる第1の導電層を被着形成
する工程と、 上記原盤の上記表面側に、物理的気相成長法による第2
の導電層を被着形成する工程と、 上記第1及び第2の導電層に通電して上記原盤上の上記
第1及び第2の導電層上に、電解メッキを行う工程とを
有することを特徴とする光ディスク作製用スタンパーの
製造方法。 - 【請求項2】 上記フォトレジストが化学増幅型レジス
トであることを特徴とする上記請求項1に記載の光ディ
スク作製用スタンパーの製造方法。 - 【請求項3】 上記原盤の上記外周部に塗布されたフォ
トレジストを、上記第1の導電層を形成する前に除去す
ることを特徴とする上記請求項1又は2に記載の光ディ
スク作製用スタンパーの製造方法。 - 【請求項4】 上記無電解メッキによる第1の導電層を
被着形成する前に、触媒層を被着する触媒活性処理工程
を有し、 上記原盤と上記触媒層との接着に、シランカップリング
剤又はチタンカップリング剤を用いることを特徴とする
上記請求項1、2又は3に記載の光ディスク作製用スタ
ンパーの製造方法。 - 【請求項5】 上記無電解メッキによる第1の導電層を
被着形成する工程において、 上記原盤を回転させながら、上記原盤の上記外周部に、
上記表面側から上記裏面に差し渡って、無電解メッキ液
を塗布して上記第1の導電層を形成することを特徴とす
る上記請求項1、2、3又は4に記載の光ディスク作製
用スタンパーの製造方法。 - 【請求項6】 上記無電解メッキによる第1の導電層を
被着形成する工程において、 上記原盤を回転させながら、上記原盤の上記外周部を、
上記表面側から上記裏面に差し渡って、無電解メッキ液
に浸漬して上記第1の導電層を形成することを特徴とす
る上記請求項1、2、3又は4に記載の光ディスク作製
用スタンパーの製造方法。 - 【請求項7】 微細凹凸を有する光ディスク作製用スタ
ンパーの製造装置であって、 表面にフォトレジストが塗布された後、該フォトレジス
トに上記微細凹凸に対応するパターンの露光及び現像が
行われて上記フォトレジストによる微細凹凸が形成され
た原盤を回転させるスピンステージと、 噴出口が、上記原盤の外周部に近接して設けられたノズ
ルとを有し、 上記ノズルの上記噴出口から無電解メッキ液が噴出され
て、上記原盤の外周部に、上記微細凹凸が形成された表
面側からこれとは反対側の裏面に差し渡って、上記無電
解メッキ液が塗布されるようになされたことを特徴とす
る光ディスク作製用スタンパーの製造装置。 - 【請求項8】 微細凹凸を有する光ディスク作製用スタ
ンパーの製造装置であって、 表面にフォトレジストが塗布された後、該フォトレジス
トに上記微細凹凸に対応するパターンの露光及び現像が
行われて上記フォトレジストによる微細凹凸が形成され
た原盤を、真空吸着させて固定させるスピンステージ
と、 無電解メッキ液が収容されるメッキ液槽と、 上記スピンステージに固定された上記原盤の外周部のみ
が、上記微細凹凸が形成された表面側からこれとは反対
側の裏面に差し渡って、上記メッキ液槽内の上記無電解
メッキ液に浸漬されるように、上記メッキ液槽に対し上
記スピンステージを横向きに配置させて回転駆動する回
転駆動手段とが設けられたことを特徴とする光ディスク
作製用スタンパーの製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001108853A JP2002304780A (ja) | 2001-04-06 | 2001-04-06 | 光ディスク作製用スタンパーの製造方法とこれに用いる製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001108853A JP2002304780A (ja) | 2001-04-06 | 2001-04-06 | 光ディスク作製用スタンパーの製造方法とこれに用いる製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002304780A true JP2002304780A (ja) | 2002-10-18 |
Family
ID=18960913
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001108853A Pending JP2002304780A (ja) | 2001-04-06 | 2001-04-06 | 光ディスク作製用スタンパーの製造方法とこれに用いる製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002304780A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007203442A (ja) * | 2006-02-06 | 2007-08-16 | Univ Kanagawa | 金属被覆砥粒,金属被覆砥粒の製造方法,およびその金属被覆砥粒を使用した砥石 |
-
2001
- 2001-04-06 JP JP2001108853A patent/JP2002304780A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007203442A (ja) * | 2006-02-06 | 2007-08-16 | Univ Kanagawa | 金属被覆砥粒,金属被覆砥粒の製造方法,およびその金属被覆砥粒を使用した砥石 |
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