JP2002302720A - タリウムを含むガラス屑からタリウムを回収する方法 - Google Patents
タリウムを含むガラス屑からタリウムを回収する方法Info
- Publication number
- JP2002302720A JP2002302720A JP2001105918A JP2001105918A JP2002302720A JP 2002302720 A JP2002302720 A JP 2002302720A JP 2001105918 A JP2001105918 A JP 2001105918A JP 2001105918 A JP2001105918 A JP 2001105918A JP 2002302720 A JP2002302720 A JP 2002302720A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thallium
- tallium
- glass
- metal
- extract
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
Landscapes
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】タリウムを含むガラス屑から工業的にタリウム
を回収する。 【解決手段】タリウムを含むガラス屑を粒径300μm
以下に粉砕し、得られたガラス屑を無機酸(例えば硫
酸)で抽出処理し、抽出液から銅、鉛などの挟雑金属を
沈殿させ、抽出液にタリウムより卑な金属を添加して金
属タリウムを析出させることを特徴とするタリウムを含
むガラス屑からタリウムを回収する方法
を回収する。 【解決手段】タリウムを含むガラス屑を粒径300μm
以下に粉砕し、得られたガラス屑を無機酸(例えば硫
酸)で抽出処理し、抽出液から銅、鉛などの挟雑金属を
沈殿させ、抽出液にタリウムより卑な金属を添加して金
属タリウムを析出させることを特徴とするタリウムを含
むガラス屑からタリウムを回収する方法
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タリウムを含むガ
ラス(通常光学用)屑からのタリウムの回収方法であ
る。
ラス(通常光学用)屑からのタリウムの回収方法であ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、タリウムは、光学ガラスの成分と
して使用されており、需要が増加している。一方、タリ
ウムは、鉛或は亜鉛精鉱石に微量に含まれ、従来、タリ
ウムは、これらの精練ダスト或はこれらからの沈殿生成
物から濃縮し、金属タリウムが製造されている。(例え
ば、日本特許第2970095号、同第2682733号)しかしなが
ら、タリウムを含むガラス(通常光学用)屑からのタリ
ウムの回収例は、報告されていない。
して使用されており、需要が増加している。一方、タリ
ウムは、鉛或は亜鉛精鉱石に微量に含まれ、従来、タリ
ウムは、これらの精練ダスト或はこれらからの沈殿生成
物から濃縮し、金属タリウムが製造されている。(例え
ば、日本特許第2970095号、同第2682733号)しかしなが
ら、タリウムを含むガラス(通常光学用)屑からのタリ
ウムの回収例は、報告されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】タリウムを含有する鉛
或は亜鉛鉱石の精練ダスト及びそれらからの沈殿物生成
物は、通常100μm以下の微粒子であり、これに含ま
れるタリウム成分は酸化物又は硫化物であり、硫酸等の
無機酸にて、容易に抽出され、回収されている。しかし
ながら、光学ガラスは、SiO2−MO−M2O−M2O2
−・ ・ ・ (Mは、Tl、Li、Na、K、B等)の成
分からなり、溶融後に急冷固化した物体で、小口径レン
ズ或は繊維状に加工して使用される。この加工工程で
は、直径50mmのブロック或は、直径1mmの棒状の
加工端材や直径数mm以下の研磨屑が発生する。これら
のガラス屑からタリウムを回収する経済的な回収方法が
開発されておらず、タリウムは、回収されずに廃棄され
ている。
或は亜鉛鉱石の精練ダスト及びそれらからの沈殿物生成
物は、通常100μm以下の微粒子であり、これに含ま
れるタリウム成分は酸化物又は硫化物であり、硫酸等の
無機酸にて、容易に抽出され、回収されている。しかし
ながら、光学ガラスは、SiO2−MO−M2O−M2O2
−・ ・ ・ (Mは、Tl、Li、Na、K、B等)の成
分からなり、溶融後に急冷固化した物体で、小口径レン
ズ或は繊維状に加工して使用される。この加工工程で
は、直径50mmのブロック或は、直径1mmの棒状の
加工端材や直径数mm以下の研磨屑が発生する。これら
のガラス屑からタリウムを回収する経済的な回収方法が
開発されておらず、タリウムは、回収されずに廃棄され
ている。
【0004】これは、ガラス質内に溶解したタリウムの
回収が困難と予想されるためである。本願発明は、かか
る予想を覆すものであり、工業的に有利にタリウムを回
収する方法である。
回収が困難と予想されるためである。本願発明は、かか
る予想を覆すものであり、工業的に有利にタリウムを回
収する方法である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、タリウムを含
むガラス屑を粒径300μm以下に粉砕し、得られたガ
ラス屑を無機酸で抽出処理し、タリウム成分を溶出さ
せ、必要に応じて抽出液から挟雑金属を沈殿させて除去
し、抽出液にタリウムより卑な金属を添加して金属タリ
ウムを析出させるタリウムを含むガラス屑からタリウム
を回収する方法である。
むガラス屑を粒径300μm以下に粉砕し、得られたガ
ラス屑を無機酸で抽出処理し、タリウム成分を溶出さ
せ、必要に応じて抽出液から挟雑金属を沈殿させて除去
し、抽出液にタリウムより卑な金属を添加して金属タリ
ウムを析出させるタリウムを含むガラス屑からタリウム
を回収する方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の方法においては、タリウ
ムを含むガラス屑とは、高屈折率光学ガラスからレンズ
を製造する工程で発生するガラス屑、研磨屑、或は、高
屈折率光学ガラス繊維を製造する工程で発生するガラス
棒の加工端材、研磨屑が使用される。無機酸としては、
濃硫酸、硫酸、硝酸、塩酸が使用されるが取扱性や経済
性から硫酸が望ましい。タリウムより卑な金属として
は、金属アルミニウム、金属亜鉛、金属鉄の板状、粒
状、或は粉状で使用され、金属アルミニウムでは金属ア
ルミニウムの表面に緻密な酸化皮膜が生成して反応速度
が遅く、又金属鉄では反応後に生成する2価のイオンが
大気中の空気により3価に酸化され、水酸化鉄の沈殿が
生成して析出したタリウム金属を汚染するので、亜鉛を
使用するのが最も簡便である。
ムを含むガラス屑とは、高屈折率光学ガラスからレンズ
を製造する工程で発生するガラス屑、研磨屑、或は、高
屈折率光学ガラス繊維を製造する工程で発生するガラス
棒の加工端材、研磨屑が使用される。無機酸としては、
濃硫酸、硫酸、硝酸、塩酸が使用されるが取扱性や経済
性から硫酸が望ましい。タリウムより卑な金属として
は、金属アルミニウム、金属亜鉛、金属鉄の板状、粒
状、或は粉状で使用され、金属アルミニウムでは金属ア
ルミニウムの表面に緻密な酸化皮膜が生成して反応速度
が遅く、又金属鉄では反応後に生成する2価のイオンが
大気中の空気により3価に酸化され、水酸化鉄の沈殿が
生成して析出したタリウム金属を汚染するので、亜鉛を
使用するのが最も簡便である。
【0007】本発明を実施するに当たっては、ガラス屑
をジョーやコーンクラッシャー等の圧縮型粉砕機、ボー
ルミル等の衝撃圧縮型粉砕機、ローラーミル等の摩擦型
粉砕機などにて粒径300μm以下に粉砕する。20m
mのガラス屑はジョウクラッシャーなどで粗粉砕し更に
ボールミルなどにて微粉砕するが、 最大粒径300μ
m以下、平均粒径150μmで充分である。300μm
以上の大粒であると急激にタリウムの抽出速度が低下
し、70μm以下となると粉砕にエネルギーを消費する
割合に応じた抽出の効果は得られない。
をジョーやコーンクラッシャー等の圧縮型粉砕機、ボー
ルミル等の衝撃圧縮型粉砕機、ローラーミル等の摩擦型
粉砕機などにて粒径300μm以下に粉砕する。20m
mのガラス屑はジョウクラッシャーなどで粗粉砕し更に
ボールミルなどにて微粉砕するが、 最大粒径300μ
m以下、平均粒径150μmで充分である。300μm
以上の大粒であると急激にタリウムの抽出速度が低下
し、70μm以下となると粉砕にエネルギーを消費する
割合に応じた抽出の効果は得られない。
【0008】ガラス屑を無機酸で抽出処理するに当たっ
ては、300μm以下に粉砕したガラス屑に含まれるタ
リウム成分1モルに対し、無機酸を一塩基酸であれば2
〜5モル、二塩基酸であれば1〜2.5モル添加する。
無機酸を添加するに当たっては、予め水を添加してガラ
ス屑をスラリー状とし、pHを1〜2に保持するように
無機酸を徐々に添加するのが、抽出液と不溶固形分のろ
過を困難とするSiO2成分の溶解を少なくするので好
ましい。
ては、300μm以下に粉砕したガラス屑に含まれるタ
リウム成分1モルに対し、無機酸を一塩基酸であれば2
〜5モル、二塩基酸であれば1〜2.5モル添加する。
無機酸を添加するに当たっては、予め水を添加してガラ
ス屑をスラリー状とし、pHを1〜2に保持するように
無機酸を徐々に添加するのが、抽出液と不溶固形分のろ
過を困難とするSiO2成分の溶解を少なくするので好
ましい。
【0009】抽出処理によりガラス屑に含まれるタリウ
ムは、無機酸と反応して無機酸の塩となって溶解する。
例えば硫酸を使用した場合は、下記の反応式の如くであ
る。 Tl2O + H2SO4 → Tl2SO4 + H2O 無機酸による抽出は、攪拌しながら、温度40℃以上で
1時間以上行なう。95%硫酸で行なう場合は、40〜
60℃で2時間程度が適当である。抽出後、抽出液と不
溶固形分を分離する。不溶固形分である沈殿の分離に
は、通常の方法が採用できる。分離に当たり、硫化ソー
ダなどの沈殿剤を添加して銅、鉛或は、カドミウムなど
の挟雑金属を硫化物として沈殿させて除去し、タリウム
の純度を高めることができる。
ムは、無機酸と反応して無機酸の塩となって溶解する。
例えば硫酸を使用した場合は、下記の反応式の如くであ
る。 Tl2O + H2SO4 → Tl2SO4 + H2O 無機酸による抽出は、攪拌しながら、温度40℃以上で
1時間以上行なう。95%硫酸で行なう場合は、40〜
60℃で2時間程度が適当である。抽出後、抽出液と不
溶固形分を分離する。不溶固形分である沈殿の分離に
は、通常の方法が採用できる。分離に当たり、硫化ソー
ダなどの沈殿剤を添加して銅、鉛或は、カドミウムなど
の挟雑金属を硫化物として沈殿させて除去し、タリウム
の純度を高めることができる。
【0010】次いで得られた抽出液にタリウムより卑な
金属を添加する。例えばタリウムより卑な金属板を抽出
液に浸し金属板表面にタリウムを析出させ、析出したタ
リウムを掻き取る。卑金属の添加量は、抽出液中のタリ
ウムの含有量1モルに対し、亜鉛の場合1/2モル、アル
ミニウムの場合1/3モル、鉄の場合1/2モルが望まし
い。粉又は粒状の卑金属を使用する場合は抽出液中のタ
リウムに対して当量以上添加すると、過剰の金属が析出
タリウムに残存し、回収する金属タリウムを汚染するた
め、当量以下を添加する事が特に望ましい。板状の卑金
属を使用する場合には、析出タリウムを汚染させずに、
抽出液中の残存タリウムを100mg/リットル以下ま
で析出させることが可能である。得られたタリウムは、
スポンジ状或は粉末状であり、これを所望により加圧し
てタブレット状にする。
金属を添加する。例えばタリウムより卑な金属板を抽出
液に浸し金属板表面にタリウムを析出させ、析出したタ
リウムを掻き取る。卑金属の添加量は、抽出液中のタリ
ウムの含有量1モルに対し、亜鉛の場合1/2モル、アル
ミニウムの場合1/3モル、鉄の場合1/2モルが望まし
い。粉又は粒状の卑金属を使用する場合は抽出液中のタ
リウムに対して当量以上添加すると、過剰の金属が析出
タリウムに残存し、回収する金属タリウムを汚染するた
め、当量以下を添加する事が特に望ましい。板状の卑金
属を使用する場合には、析出タリウムを汚染させずに、
抽出液中の残存タリウムを100mg/リットル以下ま
で析出させることが可能である。得られたタリウムは、
スポンジ状或は粉末状であり、これを所望により加圧し
てタブレット状にする。
【0011】得られた金属状タリウムを必要に応じて熔
融或は更に精製した後熔融して鋳造することができる。
例えば、析出したスポンジタリウムを水洗後に、圧縮成
形してタブレットとし固形カセイソーダをフラックスと
して共に熔融し高純度タリウムを鋳造することが出来
る。
融或は更に精製した後熔融して鋳造することができる。
例えば、析出したスポンジタリウムを水洗後に、圧縮成
形してタブレットとし固形カセイソーダをフラックスと
して共に熔融し高純度タリウムを鋳造することが出来
る。
【0012】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
るが、本発明の範囲は実施例に限定されるものではな
い。
るが、本発明の範囲は実施例に限定されるものではな
い。
【0013】
【実施例】実施例1 (1)粉砕 高屈折率光学ガラスレンズの素材を切り出し後に残るガ
ラスブロック(50mm×100mmL)をジョウクラ
ッシャーで30mm以下に粉砕後アルミナ製ボールを使
用してボールミルにて3時間粉砕し、目開き250μm
で篩い分け粒径250μm以下のガラス粉末を得た。そ
のガラス粉末は下記の組成であった。 成分(重量%):SiO2 (35)、Tl2O (4
0)、B2O3 (10)、Na2O (10)、
ラスブロック(50mm×100mmL)をジョウクラ
ッシャーで30mm以下に粉砕後アルミナ製ボールを使
用してボールミルにて3時間粉砕し、目開き250μm
で篩い分け粒径250μm以下のガラス粉末を得た。そ
のガラス粉末は下記の組成であった。 成分(重量%):SiO2 (35)、Tl2O (4
0)、B2O3 (10)、Na2O (10)、
【0014】(2)抽出処理 得られたガラス粉末2000gに20リットルの水を混
ぜてスラリーとし、更にpHを1〜2に保持するように
徐々に98%濃硫酸920gを添加して、50℃で3時
間攪拌した。その後、1324g(乾燥重量840g)
の固形分をろ過して除き抽出液21リットルを得た。抽
出液の組成は、下記の通りであり、ガラス屑中の95.
5%のタリウムが分離された。 抽出液成分 (g/リットル) 成分(g/リットル):Tl(35)、Na(11)、B(3.5)、 Cu(0.0003)、Fe(0.002)、Pb(0.0005)
ぜてスラリーとし、更にpHを1〜2に保持するように
徐々に98%濃硫酸920gを添加して、50℃で3時
間攪拌した。その後、1324g(乾燥重量840g)
の固形分をろ過して除き抽出液21リットルを得た。抽
出液の組成は、下記の通りであり、ガラス屑中の95.
5%のタリウムが分離された。 抽出液成分 (g/リットル) 成分(g/リットル):Tl(35)、Na(11)、B(3.5)、 Cu(0.0003)、Fe(0.002)、Pb(0.0005)
【0015】(3)析出 21リットルの抽出液に100mm×50mm×5mm
tの純亜鉛板4枚を漬け、50℃にて2時間ゆっくり攪拌
した。抽出液中のタリウムは亜鉛板表面に金属タリウム
として凝集析出した。析出した金属タリウムを亜鉛板か
ら剥離し稀硫酸及び水で洗浄後圧縮脱水し、直径30m
m、厚さ20mmのタブレット状に成形した。成形した
金属タリウム750gを固形カセイソーダ350gと共
に黒鉛るつぼに入れ、400℃で2時間加熱し、熔融タ
リウムを鉄製鋳型に入れて鋳造し、純度99.9%の金
属タリウム715gを得た。
tの純亜鉛板4枚を漬け、50℃にて2時間ゆっくり攪拌
した。抽出液中のタリウムは亜鉛板表面に金属タリウム
として凝集析出した。析出した金属タリウムを亜鉛板か
ら剥離し稀硫酸及び水で洗浄後圧縮脱水し、直径30m
m、厚さ20mmのタブレット状に成形した。成形した
金属タリウム750gを固形カセイソーダ350gと共
に黒鉛るつぼに入れ、400℃で2時間加熱し、熔融タ
リウムを鉄製鋳型に入れて鋳造し、純度99.9%の金
属タリウム715gを得た。
【0016】実施例2 (1)粉砕 高屈折率光学ガラス繊維の製造工程で発生した研磨した
ガラス屑1500gを抽出用に用いた。その研磨ガラス
屑粉末の粒度分布(重量%)は下記の通りであった。 >300μm(3)、300〜150μm(5)、15
0〜100μm(10)、<100μm(82) 又、その研磨ガラス屑粉末の組成は下記の通りであっ
た。 成分(重量%):SiO2 (45)、Tl2O (3
9)、B2O3 (5)、Na2O (5)、PbO (0.
014)、Cu2O(0.02)、
ガラス屑1500gを抽出用に用いた。その研磨ガラス
屑粉末の粒度分布(重量%)は下記の通りであった。 >300μm(3)、300〜150μm(5)、15
0〜100μm(10)、<100μm(82) 又、その研磨ガラス屑粉末の組成は下記の通りであっ
た。 成分(重量%):SiO2 (45)、Tl2O (3
9)、B2O3 (5)、Na2O (5)、PbO (0.
014)、Cu2O(0.02)、
【0017】(2)抽出処理 研磨ガラス屑粉末1500gに15リットルの水を混ぜ
て懸濁液とし、更に95%硫酸470gを添加して、5
0℃で3時間攪拌した。抽出液には銅が15mg/リッ
トル含まれていたので硫化ソーダを200g添加し銅を
硫化銅として沈殿させた。その後、1000g(乾燥重
量650g)の固形分をろ過して除き抽出液15リット
ルを得た。抽出液の組成は、下記の通りであり、ガラス
屑中の95.5%のタリウムが分離された。 抽出液成分 (g/リットル) 成分(g/リットル):Tl(35)、Na(3)、B(1.5)、 Cu(0.0001)、Pb(0.0005) (3)析出 15リットルの抽出液を実施例1(3)析出の記載と同
様に処理し、純度99.9%の金属タリウム510gを
得た。
て懸濁液とし、更に95%硫酸470gを添加して、5
0℃で3時間攪拌した。抽出液には銅が15mg/リッ
トル含まれていたので硫化ソーダを200g添加し銅を
硫化銅として沈殿させた。その後、1000g(乾燥重
量650g)の固形分をろ過して除き抽出液15リット
ルを得た。抽出液の組成は、下記の通りであり、ガラス
屑中の95.5%のタリウムが分離された。 抽出液成分 (g/リットル) 成分(g/リットル):Tl(35)、Na(3)、B(1.5)、 Cu(0.0001)、Pb(0.0005) (3)析出 15リットルの抽出液を実施例1(3)析出の記載と同
様に処理し、純度99.9%の金属タリウム510gを
得た。
【0018】実施例3 実施例1と同様に処理して得られた抽出液20リットル
に純度98%の金属亜鉛粉末を108g(タリウムに対
して0.95当量)を添加して50℃で2時間攪拌し
た。液中のタリウムは30mm大に凝集したスポンジタ
リウム650g(乾燥重量)を回収した。処理後の液に
は、タリウムが3g/リットルで溶解して残留してい
た。回収したスポンジタリウムを実施例1と同様に、洗
浄、成形後に熔融して純度99.9%の金属タリウム6
20gを得た。
に純度98%の金属亜鉛粉末を108g(タリウムに対
して0.95当量)を添加して50℃で2時間攪拌し
た。液中のタリウムは30mm大に凝集したスポンジタ
リウム650g(乾燥重量)を回収した。処理後の液に
は、タリウムが3g/リットルで溶解して残留してい
た。回収したスポンジタリウムを実施例1と同様に、洗
浄、成形後に熔融して純度99.9%の金属タリウム6
20gを得た。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、タリウムを含むガラス
屑からタリウムを効率的に回収することができる。
屑からタリウムを効率的に回収することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西関 良夫 東京都台東区上野三丁目1番2号 日曹金 属化学株式会社内 Fターム(参考) 4K001 AA42 BA22 CA01 DB02 DB18
Claims (6)
- 【請求項1】タリウムを含むガラス屑を粒径300μm
以下に粉砕し、得られたガラス屑を無機酸で抽出処理
し、抽出液にタリウムより卑な金属を添加して金属タリ
ウムを析出させることを特徴とするタリウムを含むガラ
ス屑からタリウムを回収する方法 - 【請求項2】タリウムを含むガラス屑を粒径300μm
以下に粉砕し、得られたガラス屑を無機酸で抽出処理
し、抽出液から挟雑金属を沈殿させて除去し、抽出液に
タリウムより卑な金属を添加して金属タリウムを析出さ
せることを特徴とするタリウムを含むガラス屑からタリ
ウムを回収する方法 - 【請求項3】無機酸が硫酸である請求項1又は2の方法
- 【請求項4】無機酸が硫酸である請求項3の方法
- 【請求項5】タリウムより卑な金属が金属亜鉛である請
求項4の方法 - 【請求項6】タリウムより卑な金属が金属亜鉛である請
求項5の方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001105918A JP2002302720A (ja) | 2001-04-04 | 2001-04-04 | タリウムを含むガラス屑からタリウムを回収する方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001105918A JP2002302720A (ja) | 2001-04-04 | 2001-04-04 | タリウムを含むガラス屑からタリウムを回収する方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002302720A true JP2002302720A (ja) | 2002-10-18 |
Family
ID=18958517
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001105918A Withdrawn JP2002302720A (ja) | 2001-04-04 | 2001-04-04 | タリウムを含むガラス屑からタリウムを回収する方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002302720A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004053174A1 (en) * | 2002-12-05 | 2004-06-24 | Tri E Holding, Llc | Method and system for extracting metal from glass waste |
US6893606B2 (en) | 2002-12-05 | 2005-05-17 | Tri E. Holding, Llc | Method and system for extracting metal from glass waste |
US6893605B2 (en) | 2002-12-05 | 2005-05-17 | Tri E Holding, Llc | Method and system for extracting metal from glass waste |
KR100945017B1 (ko) | 2008-04-16 | 2010-03-31 | 메탈화학(주) | 황산코발트 용액으로부터 탈륨의 제거방법 |
CN101824543A (zh) * | 2010-05-27 | 2010-09-08 | 中南大学 | 重金属废物的硫化处理及其中有价金属回收的方法 |
JP2012040558A (ja) * | 2011-10-12 | 2012-03-01 | Taiheiyo Cement Corp | ダストの水洗方法 |
CN105400954A (zh) * | 2015-12-11 | 2016-03-16 | 湖南宝山有色金属矿业有限责任公司 | 一种含铊硫化铅精矿中铊的脱除方法 |
CN116239142A (zh) * | 2023-03-14 | 2023-06-09 | 广西埃索凯循环科技有限公司 | 一种以工业含铊固废渣为原料制备碘化亚铊的方法 |
-
2001
- 2001-04-04 JP JP2001105918A patent/JP2002302720A/ja not_active Withdrawn
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004053174A1 (en) * | 2002-12-05 | 2004-06-24 | Tri E Holding, Llc | Method and system for extracting metal from glass waste |
US6893606B2 (en) | 2002-12-05 | 2005-05-17 | Tri E. Holding, Llc | Method and system for extracting metal from glass waste |
US6893605B2 (en) | 2002-12-05 | 2005-05-17 | Tri E Holding, Llc | Method and system for extracting metal from glass waste |
KR100945017B1 (ko) | 2008-04-16 | 2010-03-31 | 메탈화학(주) | 황산코발트 용액으로부터 탈륨의 제거방법 |
CN101824543A (zh) * | 2010-05-27 | 2010-09-08 | 中南大学 | 重金属废物的硫化处理及其中有价金属回收的方法 |
JP2012040558A (ja) * | 2011-10-12 | 2012-03-01 | Taiheiyo Cement Corp | ダストの水洗方法 |
CN105400954A (zh) * | 2015-12-11 | 2016-03-16 | 湖南宝山有色金属矿业有限责任公司 | 一种含铊硫化铅精矿中铊的脱除方法 |
CN116239142A (zh) * | 2023-03-14 | 2023-06-09 | 广西埃索凯循环科技有限公司 | 一种以工业含铊固废渣为原料制备碘化亚铊的方法 |
CN116239142B (zh) * | 2023-03-14 | 2024-03-22 | 广西埃索凯循环科技有限公司 | 一种以工业含铊固废渣为原料制备碘化亚铊的方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN101120106A (zh) | 从硫化物精矿中回收金的方法 | |
CN1948522A (zh) | 一种金银冶炼炉衬废砖回收有价金属的方法 | |
CN103781923A (zh) | 用于纯化氧化锌的方法 | |
CN102863007B (zh) | 一种利用电解锌酸浸渣氨法生产高纯纳米氧化锌的方法 | |
JP2002302720A (ja) | タリウムを含むガラス屑からタリウムを回収する方法 | |
JP2010196140A (ja) | ビスマスの回収方法 | |
JP6335519B2 (ja) | 錫製錬工程から排出されるアンチモン含有物の処理方法 | |
CN104445105B (zh) | 一种从含碲苏打渣中富集回收二氧化碲的方法 | |
JP2000087154A (ja) | 使用済希土類元素系研摩材からの希土類元素の回収方法 | |
KR20110102461A (ko) | 불화물 및 염화물에 풍부한 이차 아연 산화물의 재사용을 위한 습식제련방법 | |
US20230235427A1 (en) | Desulfurisation of lead-containing waste | |
EP0244910B1 (en) | Separation of non-ferrous metals from iron-containing powdery material | |
JPWO2018168472A1 (ja) | 金属マンガンの製造方法 | |
CN108411109A (zh) | 一种含碲金精矿的金碲分离提取新工艺 | |
CA2192084C (en) | Hydrometallurgical treatment for the purification of waelz oxides through lixiviation with sodium carbonate | |
JPS5849631B2 (ja) | 希土類磁石のスクラツプ再生方法 | |
RU2415187C1 (ru) | Способ извлечения латуни, оксида цинка и оксида меди из шлака латунного литейного производства | |
JPH027377B2 (ja) | ||
JPH09268334A (ja) | インジウムの回収方法 | |
JPH0233777B2 (ja) | ||
JP4262829B2 (ja) | コバルト回収方法 | |
JP2009242911A (ja) | インジウムメタルの製造方法 | |
CN109022811B (zh) | 一种黄铁矿烧渣回转窑提炼铅的方法 | |
JPH0713244B2 (ja) | 転炉ダストから加工歪を残すことなく粗粒鉄粉を回収する方法 | |
JPH05125464A (ja) | ケイ酸苦土ニツケル鉱石の処理方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080701 |