JP2002302553A - ポリマレイミド粉体の製造方法 - Google Patents
ポリマレイミド粉体の製造方法Info
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Abstract
が低減されたポリマレイミド粉体を簡易に製造する方法
を提供する。 【解決手段】 一般式(1) 【化1】 (式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8の
アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、nは0〜
10の整数を示す。)で表され、且つn=0で表される
化合物の含有量が50%〜90%であるポリアミンと無
水マレイン酸とを酸触媒の存在下、水に不溶性または不
混和性の溶媒中で脱水閉環反応させてポリマレイミドと
し、次いで該反応溶液を水洗し、得られたポリマレイミ
ド溶液中の水に不溶性または不混和性の溶媒の一部また
は全部を、非プロトン性極性溶媒に置換し、該ポリマレ
イミド溶液を水およびアルコール類より選ばれる1種ま
たは2種以上の混合液と接触させてポリマレイミドを析
出させる。
Description
体の製造方法に関する。本発明の方法で得られるポリマ
レイミド粉体は積層材料、封止材料、電気絶縁材料、導
電性ペースト、接着剤および構造材料として有用なもの
である。
る場合は、製品の品質を均一にする面から、他原料と均
一に混ぜ合わせることが必要であり、そのためにポリマ
レイミドを粉体として得ることが必要である。また、ポ
リマレイミドを原料とした樹脂の商品価値を低下させな
いためには得られるポリマレイミド化合物中の酸性分の
含有量を低下させる必要がある。
を得る方法としては例えば、特開昭61−236763
号公報に記載されている、マレイミド化合物の有機溶媒
溶液を濃縮しスラリーとした後、塩基性化合物水溶液中
に排出し、析出した固体を水洗する方法が挙げられる。
しかしながらこの方法では一旦結晶内に採りこまれた不
純物はその後の水洗で除去するのは困難であるという問
題点が有る。
除去する方法として、特開平03−48659号公報、
特開平03−56463号公報、特開平5−14009
7号公報に記載されているマレイミド化合物の有機溶媒
溶液を水洗する方法、特開平1−216969号公報、
特開平1−216970号公報、特開平1−28326
4号公報に記載されているマレイミド化合物の有機溶媒
をアルカリ水洗浄後、水洗または酸性水洗する方法、特
開昭61−204166号公報、特開平5−25129
号公報に記載されているマレイミド化合物の有機溶媒溶
液を酸処理後水洗する、または酸性水で洗浄する方法な
どが挙げられる。
若しくは反応溶液を洗浄した後のマレイミド化合物の有
機溶媒溶液を大量の水に投入する、または貧溶媒を装入
することにより結晶を析出させてマレイミド化合物の粉
体を得ている。
において粉体を得ることができるのは比較的結晶性の高
いマレイミド化合物のみであり、本発明の一般式(2)
数1〜8のアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシル
基、nは0〜10の整数を示す。)で表され、且つn=
0で表される化合物の含有量が50%〜90%であるポ
リマレイミド粉体は得る事ができなかった。例えば特開
平7−61969号公報に記載されている、水洗後のポ
リマレイミドの有機溶媒溶液から有機溶媒を50〜95
重量%留去してアルコールを添加する方法では、ポリマ
レイミドは一旦ペースト状になって分離した後固化する
ため、得られるポリマレイミドはフレーク状であり、本
発明のような粉体を得ることはできなかった。また操作
中はポリマレイミドが粘着性の高い塊となって反応機内
に付着し排出困難になるなど、作業性も悪かった。
上記問題点に鑑み鋭意検討した結果、一般式(1)
数1〜8のアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシル
基、nは0〜10の整数を示す。)で表され、且つn=
0で表される化合物を50%〜90%含有するポリアミ
ンと無水マレイン酸とを酸触媒の存在下、水に不溶性ま
たは不混和性の溶媒中で脱水閉環反応させてポリマレイ
ミドとし、次いで該反応溶液を水洗し、酸分を低減した
ポリマレイミド溶液の水に不溶性または不混和性の溶媒
の一部または全部を非プロトン性極性溶媒に置換した
後、水およびアルコール類より選ばれる1種または2種
以上の混合液と接触させることにより、反応機内への付
着等の問題無く、酸分が低減されたポリマレイミドを粉
体として取出すことができる事を見出し、本発明を完成
するに至った。
数1〜8のアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシル
基、nは0〜10の整数を示す。)で表され、且つn=
0で表される化合物の含有量が50%〜90%であるポ
リアミンと無水マレイン酸とを酸触媒の存在下、水に不
溶性または不混和性の溶媒中で脱水閉環反応させてポリ
マレイミドとし、次いで該反応溶液を水洗し、得られた
ポリマレイミド溶液中の水に不溶性または不混和性の溶
媒の一部または全部を、溶媒置換後の非プロトン性極性
溶媒と水に不溶性または不混和性の溶媒の比が、非プロ
トン性極性溶媒100重量部に対し、水に不溶性または
不混和性の溶媒0〜300重量部となるように非プロト
ン性極性溶媒に置換し、該ポリマレイミド溶液を水およ
びアルコール類より選ばれる1種または2種以上の混合
液と接触させてポリマレイミドを析出させることを特徴
とする酸分が低減されたポリマレイミド粉体の製造方
法、
との縮合反応により得られる芳香族ポリアミンであり、
且つ4,4’−メチレンジアニリン含有量が50%〜9
0%である事を特徴とする、酸分が低減されたポリマレ
イミド粉体の製造方法を提供するものである。
する。
(1)
数1〜8のアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシル
基、nは0〜10の整数を示す。)で表され、且つn=
0で表される化合物を50重量%〜90重量%含有して
いるポリアミンであって、たとえば、アニリン、トルイ
ジン、アニシジン、アミノフェノール等のアニリン誘導
体とホルムアルデヒドとの縮合反応により得られる芳香
族ポリアミン(特開昭50−21098号公報参照)が
挙げられる。なかでもアニリンとホルムアルデヒドとの
縮合反応により得られる芳香族ポリアミンであって、且
つ4,4’−メチレンジアニリン含有量が50%〜90
%である芳香族ポリアミンが好ましい。
える場合は従来技術でも特に問題なく対処できるが、9
0%以下では本発明の方法でなければ「酸分が低減され
た粉体」が得られない。一方、50重量%を下回っても
良いが、場合によっては得られるポリマレイミドを用い
た構造材料の耐熱性等の物性が不十分になる為、好まし
くは50重量%以上が良い。
として、水に不溶性または不混和性の溶媒が望ましい。
このような溶媒としては、芳香族炭化水素またはハロゲ
ン化炭化水素が好ましい。芳香族炭化水素溶媒として
は、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベ
ンゼン、ジエチルベンゼン、ブチルベンゼン類、キュメ
ン、メシチレン等が挙げられる。また、ハロゲン化炭化
水素溶媒としては、クロロホルム、ジクロロエチン、ト
リクロロエチレン、テトラクロロエチレン、1,2−ジ
クロルエタン、1,2−ジクロロプロパン、クロロベン
ゼン、ジクロロベンゼン、クロロトルエン、トリクロロ
エタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン等が挙げ
られる。なかでもモノクロロベンゼンが好ましい。
記溶媒に非プロトン性極性溶媒を添加して脱水閉環反応
を行っても良い。非プロトン性極性溶媒としては、例え
ば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチル
スルホキシド、ヘキサメチルホスホロアミド、テトラメ
チル尿素、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、
スルホラン等を使用する。非プロトン性極性溶媒の使用
量は、混合溶媒中0.1〜80重量%、好ましくは1〜
50重量%である。反応溶媒は、ポリアミン1重量部に
対し、1〜50重量部、好ましくは2〜20重量部の割
合で使用するのが良い。
用される酸触媒としては、硫酸、無水硫酸、リン酸、ポ
リリン酸、メタリン酸、縮合リン酸等の無機酸、トリク
ロロ酢酸、トリフルオロ酢酸等のハロ酢酸、p−トルエ
ンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の有機
スルホン酸等が挙げられる。なかでも取扱い易さからp
−トルエンスルホン酸が好ましい。これら酸触媒の使用
量は、ポリアミンのアミノ基1当量に対し、好ましくは
0.001〜1モル、更には0.001〜0.1モルの
範囲が好ましい。
アミンを水に不溶性または不混和性の溶媒中で反応させ
ポリマレアミド酸を形成させた後、非プロトン性極性溶
媒及び、酸触又はカルボン酸無水物などの脱水剤の存在
下で脱水閉環させる方法、
不溶性または不混和性の溶媒中であり且つ水と共沸する
溶媒が還流している中に連続的または間欠的に添加し、
反応により生成する脱離水は共沸溶媒とともに還流冷却
器に導き水分離装置により反応液から連続的に除去しな
がら脱水閉環させる方法、
性の溶媒或いは、水に不溶性または不混和性の溶媒と非
プロトン性極性溶媒との混合溶媒、および触媒を予め反
応釜に入れておき、水と溶媒との共沸温度以上に加熱
し、ついで上記ポリアミンの有機溶媒溶液を徐々に加え
る。その際、反応により生成する脱離水は共沸溶媒とと
もに還流冷却器に導き水分離装置により反応液から連続
的に除去しながら脱水閉環させる方法等により製造され
る。
水に不溶性または不混和性の溶媒と非プロトン性極性溶
媒との混合溶媒、および触媒を予め反応釜に入れてお
き、水と溶媒との共沸温度以上に加熱し、ついで無水マ
レイン酸、ポリアミンそれぞれの有機溶媒溶液を同時に
徐々に加える。その際、反応により生成する脱離水は共
沸溶媒とともに還流冷却器に導き水分離装置により反応
液から連続的に除去しながら脱水閉環させる方法等によ
り製造される。
液で洗浄する。塩基性水溶液としてはアルカリ金属ある
いはアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩または炭酸水
素塩の水溶液、若しくはアンモニア水などが使用できる
が、好ましくはナトリウムまたはカリウムの水酸化物、
炭酸塩あるいは炭酸水素塩の水溶液である。水または塩
基性水溶液の使用量は洗浄後に有機相と水相とが分離す
る量であれば特に制限はないが、反応混合物液量の10
〜100重量%が好ましい。
4〜8の範囲に成るように行うのが良い。
は70〜85℃が良い。洗浄温度が低い場合は、ポリマ
レイミドが析出したり、有機相と水相の分液性が悪くな
りあまり好ましくない。一方洗浄温度が高い場合は目的
物であるポリマレイミドが加水分解したり、反応に使用
した有機溶媒が分解することがある。
00ppm以下に低減されるまで行う。洗浄は連続で行
っても回分で行っても良く、回分で行う場合は通常1〜
5回、好ましくは2〜5回行う。また、塩基性水溶液で
洗浄した後は水洗浄を行う方が好ましい。
非プロトン性極性溶媒を添加する、またはポリマレイミ
ド溶液から水に不溶性または不混和性の溶媒を留去した
後、非プロトン性極性溶媒を添加する、若しくはポリマ
レイミドの有機溶媒溶液に非プロトン性極性溶媒を添加
した後水に不溶性または不混和性の溶媒を留去すること
により、洗浄後のポリマレイミド有機溶媒溶液の水に不
溶性または不混和性の溶媒の一部または全部を非プロト
ン性極性溶媒に置換する。
不溶性または不混和性の溶媒の比は、非プロトン性極性
溶媒100重量部に対し、水に不溶性または不混和性の
溶媒0〜300重量部、より好ましくは0〜150重量
部、更に好ましくは0〜10重量部とするのが良い。水
に不溶性または不混和性の溶媒が多いほど、析出するポ
リマレイミド中に残存する溶媒量が多くなり、上記範囲
よりも更に多いと、析出するポリマレイミドの粘着性が
高くなり、所望の粉体を得ることができなくなる恐れが
ある。
は、溶液の流動性を保つことができる濃度で有れば良
く、10〜90重量%が好ましい。より好ましくは30
〜85重量%、更に好ましくは50〜80重量%が良
い。
溶性または不混和性の溶媒の一部または全部を非プロト
ン性極性溶媒に置換する際は50〜100℃、好ましく
は70〜90℃、減圧下で行うのが良い。
イミド溶液を、水およびアルコール類から選ばれた少な
くとも1種または2種以上の混合液と接触させ、ポリマ
レイミドのスラリー液とする。アルコール類としてはメ
タノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノ
ール、イソブタノール、n−ヘキサノール、n−ヘプタ
ノール等が挙げられる。これらの中でも炭素数4以下の
低級アルコールが、特にメタノールが好ましい。
リマレイミドの粘着性が低くなるという利点がある一方
で、非プロトン性極性溶媒の濾液からの回収が困難にな
るという欠点がある。一方メタノールのみを使用した場
合は非プロトン性極性溶媒の濾液からの回収は容易にな
るものの、析出するポリマレイミドの粘着性が高くなる
という欠点がある。その為、含水メタノールが更に好ま
しい。
の場合は40℃以下が好ましい。接触させる液がアルコ
ール類または含水アルコール類の場合はアルコール類の
含有率によって適当な温度を選択するのが良い。アルコ
ール類の含有率が高いほど接触温度は低い方が好まし
く、例えば含水アルコール中のアルコール含有率が80
重量%以上の場合は、10℃以下が好ましい。接触温度
がこれらの温度を上回ると、ポリマレイミドが粘着性の
高いものとなり、反応機や攪拌器に付着し、所望の粉体
が得られなくなることがある。
類から選ばれた少なくとも1種または2種以上の混合液
とを接触させる方法としては例えば、ポリマレイミド溶
液に、攪拌下、水およびアルコール類から選ばれた少な
くとも1種または2種以上の混合液を滴下装入する方
法、あるいは、水およびアルコール類から選ばれた少な
くとも1種または2種以上の混合液に攪拌下、ポリマレ
イミド溶液を滴下装入する方法のいずれの方法を採って
も良く、またこれらに限定されるものではないが、好ま
しくは水およびアルコール類から選ばれた少なくとも1
種または2種以上の混合液に攪拌下、ポリマレイミド溶
液を滴下装入する方法が良い。
類から選ばれた少なくとも1種または2種以上の混合液
との接触時間は特に限定されないが、析出したポリマレ
イミド粉体が反応機や攪拌機に付着しない程度まで粘着
性が低下するのに十分な時間があれば良い。接触時間が
短すぎる場合は、その後の取り出し作業時や乾燥時に再
凝集し、所望のポリマレイミド粉体が得られなくなる恐
れがある。
良い。熟成は接触温度以下で行うのが好ましいが、これ
に限定されることはなく、一旦析出したポリマレイミド
が軟化しない温度であれば良い。
とも1種または2種以上の混合液の使用量は、ポリマレ
イミド溶液1重量部に対し、好ましくは1〜20重量
部、より好ましくは2〜15重量部、更に好ましくは3
〜10重量部が良い。
体のスラリー液より、遠心分離、デカント、濾過等の分
離操作の後、乾燥することにより酸分が1000ppm
以下に低減されたポリマレイミドの粉体を得ることがで
きる。
が、本発明は実施例のみに限定されるものではない。
た1Lの4つ口フラスコ内に、無水マレイン酸116.
7g(1.19mol)、パラトルエンスルホン酸一水
和物16.2g(0.085mol))N,N−ジメチ
ルホルムアミド21.6gおよびモノクロロベンゼン2
22.5gを仕込み、54.5kPaで還流温度まで昇温
した。また一方でアニリンとホルムアルデヒドの縮合に
より得られる4,4’−メチレンジアニリンの含有量が
75.0重量%のポリメリックメチレンジアニリン10
0g(NH2基1.0mol)を、N,N−ジメチルホル
ムアミド21.6gおよびモノクロロベンゼン222.
5gに50℃で加熱溶解させ、上記反応器内に10時間
かけて滴下した後、引き続き還流下で2時間熟成した。
その間、モノクロロベンゼンとともに共沸して留出して
くる縮合水はディーンスタックで分液した後抜き出し、
残ったモノクロロベンゼンは反応系内に循環させた。こ
のようにして得られた反応マスを70℃まで冷却した
後、70℃の温水100g中に攪拌しながら滴下装入
し、70〜75℃で30分間攪拌した。静置分液後水相
を廃棄し、更に同様の操作により70℃の温水で2回洗
浄を繰り返した。このようにして得られた水洗マスに
N,N−ジメチルホルムアミド115.2gを装入後、
減圧下70℃〜75℃でポリマレイミドの濃度が60重
量%になるまで溶媒を留去した。溶媒留去後の溶液の
N,N−ジメチルホルムアミドとモノクロロベンゼンの
重量比は100:7.5だった。引き続き該ポリマレイ
ミド溶液を5℃の80%メタノール水906.4g中に
攪拌しながら1時間かけて滴下し、0〜10℃で12時
間熟成した。得られたスラリー液を濾過後、濾塊を5℃
の80%メタノール水で洗浄した後、65℃で乾燥し、
黄色いポリマレイミド粉体171.3gを得た。
た1Lの4つ口フラスコ内に、無水マレイン酸4.87
g(0.05mol)、パラトルエンスルホン酸一水和
物16.2g(0.085mol))N,N−ジメチル
ホルムアミド15.6gおよびモノクロロベンゼン15
5.8gを仕込み、54.5kPaで還流温度まで昇温し
た。滴下ロートに4,4’−メチレンジアニリンの含有
量が75.0重量%のポリメリックメチレンジアニリン
100g(NH2基1.0mol)をN,N−ジメチルホ
ルムアミド21.6gおよびモノクロロベンゼン15
5.8gの混合溶媒に溶解させた溶液、無水マレイン酸
111.9g(1.14mol)をN,N−ジメチルホ
ルムアミド6.0gおよびモノクロロベンゼン133.
6gの混合溶媒に溶解させた溶液をそれぞれ仕込み、そ
れぞれを10時間かけて同時に滴下した後、引き続き還
流下で2時間熟成した。その間、モノクロロベンゼンと
ともに共沸して留出してくる縮合水はディーンスタック
で分液した後抜き出し、残ったモノクロロベンゼンは反
応系内に循環させた。その後の処理は実施例1と同様の
操作を行った。尚、溶媒留去後の溶液のN,N−ジメチ
ルホルムアミドとモノクロロベンゼンの重量比は10
0:7.5だった。結果を表1に示す。
ラスコ内に、無水マレイン酸116.7g(1.19m
ol)、およびモノクロロベンゼン222.5gを仕込
み、50℃に昇温し溶解させた。滴下ロートに4,4’
−メチレンジアニリンの含有量が75.0重量%のポリ
メリックメチレンジアニリン100g(NH2基1.0m
ol)をモノクロロベンゼン222.5gに溶解させた
溶液を仕込み、上記4つ口フラスコに50〜70℃で1
時間かけて滴下し、引き続き同温度で1時間攪拌してポ
リマレアミド酸のスラリー液を得た。 続いて該ポリマ
レアミド酸スラリー液を、別に攪拌機、温度計、ディー
ンスタックおよび冷却器を備えた1Lの4つ口フラスコ
内に、モノクロロベンゼン222.5g、パラトルエン
スルホン酸一水和物16.2g(0.085mol))
を仕込み、54.5kPaで還流温度まで昇温した中に1
0時間かけて、ポリマレアミド酸スラリーが系内に滞留
しない速度で連続的に添加した後、同温度で2時間熟成
した。その間、モノクロロベンゼンとともに共沸して留
出してくる縮合水はディーンスタックで分液した後抜き
出し、残ったモノクロロベンゼンは反応系内に循環させ
た。このようにして得られた反応マスを70℃まで冷却
した後、70℃の10重量%重曹水150gを攪拌しな
がら滴下装入し、70〜75℃で30分間攪拌した。静
置分液後水相を廃棄し、更に同様の操作により70℃の
温水で2回洗浄を繰り返した。このようにして得られた
水洗マスから減圧下70℃〜75℃でモノクロロベンゼ
ン222.5gを留去後、N,N−ジメチルホルムアミ
ド115.2gを装入し、更に減圧下70℃〜75℃で
ポリマレイミドの濃度が60重量%になるまで溶媒を留
去した。溶媒留去後の溶液のN,N−ジメチルホルムア
ミドとモノクロロベンゼンの重量比は100:7.5だ
った。その後の処理は実施例1と同様の操作を行った。
結果を表1に示す。
‐メチレンジアニリンの含有量が83.4重量%のポリ
メリックメチレンジアニリンを用いた他は実施例1と同
様の操作を行った。尚、溶媒留去後の溶液のN,N-ジ
メチルホルムアミドとモノクロロベンゼンの重量比は10
0:2.0だった。結果を表1に示す。
ルホルムアミド溶液を25℃で水中に排出した他は実施
例1と同様の操作を行った。結果を表1に示す。
ルホルムアミド溶液を5℃でメタノール中に排出した他
は実施例1と同様の操作を行った。結果を表1に示す。
有機溶媒溶液に、N,N−ジメチルホルムアミド50g
を装入後溶液を減圧下70℃〜75℃でポリマレイミド
の濃度が60重量%になるまで濃縮した。濃縮後の溶液
のN,N−ジメチルホルムアミドとモノクロロベンゼン
の重量比は100:135だった。その後5℃でメタノ
ール2000gに排出した他は実施例1と同様の操作を
行った。結果を表1に示す。
有機溶媒溶液を、N,N−ジメチルホルムアミドを装入
せずに、減圧下70℃〜75℃でポリマレイミドの濃度
が50重量%になるまで濃縮した。得られた濃縮溶液を
5℃で100%メタノール906.4gに排出し、0〜
10℃で熟成した。ポリマレイミドは粘度の高いペース
ト状になって析出し、フラスコ壁に付着し途中で攪拌が
困難となり、粉体を得ることはできなかった。
なく、引き続き減圧下70〜75℃でポリマレイミドの
濃度が60重量%になるまで溶媒を留去した。溶媒留去
後の溶液のN,N−ジメチルホルムアミドとモノクロロ
ベンゼンの重量比は100:2.2だった。引き続き該
ポリマレイミド溶液を、20℃の3.1重量%炭酸水素
ナトリウム水溶液中1500g(炭酸水素ナトリウム量
は過剰の無水マレイン酸とp−トルエンスルホン酸とを
合計した当量の1.2倍相当)に攪拌下1時間かけて滴
下し、20℃で12時間熟成した。得られたスラリー液
を濾過し、濾塊をさらに1500gの水でスラッジ後、
濾過、乾燥した。結果を表1に示す。
なく、引き続き減圧下70〜75℃でポリマレイミドの
濃度が60重量%になるまで溶媒を留去した。溶媒留去
後の溶液のN,N−ジメチルホルムアミドとモノクロロ
ベンゼンの重量比は100:2.2だった。引き続き該
ポリマレイミド溶液を、20℃の水1500gに攪拌下
1時間かけて滴下し、20℃で12時間熟成した。得ら
れたスラリー液を濾過し、濾塊をさらに1500gの水
でスラッジ後、濾過、乾燥した。結果を表1に示す。
た。測定条件は以下の通りである。前処理:試料0.2
gを100mlのクロロホルムに溶解する。この溶液か
ら45mlの水で2回抽出操作を行いPTS水溶液を得
る。さらにこの水溶液をクロロホルムで洗浄した後、水
層を100mlにメスアップする。
(ODS)15cm×6mm 検出波長 UV 222nm 溶離液 KH2PO4の0.5M水溶液:アセトニトリ
ル=90:10 カラム温度 40℃
分が低減されたポリマレイミドを粉体として得ることが
できた。
Claims (2)
- 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のア
ルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、nは0〜1
0の整数を示す。)で表され、且つn=0で表される化
合物の含有量が50%〜90%であるポリアミンと無水
マレイン酸とを酸触媒の存在下、水に不溶性または不混
和性の溶媒中で脱水閉環反応させてポリマレイミドと
し、次いで該反応溶液を水洗し、得られたポリマレイミ
ド溶液中の水に不溶性または不混和性の溶媒の一部また
は全部を、溶媒置換後の非プロトン性極性溶媒と水に不
溶性または不混和性の溶媒の比が、非プロトン性極性溶
媒100重量部に対し、水に不溶性または不混和性の溶
媒0〜300重量部となるように非プロトン性極性溶媒
に置換し、該ポリマレイミド溶液を水およびアルコール
類より選ばれる1種または2種以上の混合液と接触させ
てポリマレイミドを析出させることを特徴とする酸分が
低減されたポリマレイミド粉体の製造方法。 - 【請求項2】 ポリアミンが、アニリンとホルムアルデ
ヒドとの縮合反応により得られる芳香族ポリアミンであ
り、且つ4,4’−メチレンジアニリン含有量が50%
〜90%である事を特徴とする、請求項1記載の酸分が
低減されたポリマレイミド粉体の製造方法。
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